日記

■2022年10月29日(土)  支払いや信仰で得られる救いはないというだけで、寄付文化は関係ないでしょう
「寄付文化の醸成機運そがないよう留意」 公明、霊感商法の救済提言
寄付とは具体的かつ現世的な活動を支援するものであり、その見返りは自己満足と感謝と節税と現世での名誉であって、寄付をしたからといって死者や自身の魂には何の救いももたらされない、そして宗教活動への寄付は考慮されるべきいかなる社会的便益ももたらさない、いかなる名誉にも値しない行為だというだけのことだと思いますが。どんなに良い壺を買おうが魂の救いなど得られず、宗教者の行為にはいかなる善もないのです。そうであれば、墓石や霊的機能を持つ商品に金を払うなどばかばかしいという結論のみが得られますし、魂やその救済を説く者には見下した憐憫と侮蔑以外に何を差し出す必要もありません。これは倫理的行為によって魂が、あるいは将来が救済されるなどと説く者も同じです。木星人だの火星人だの金星人だのの説く正義には尊重すべきいかなる条理もなく、また彼らは個人を救済するいかなる力も持ちません。仮にどんな力があるとしても、それはただ、誰かを傷つけることが可能なだけです。
このような道徳に基づいて、公益を促進する活動に共感してさしあたり使い道のない資産を提供する行為を是認する文化を、寄付文化と言うことができます。宗教活動はいかなる公益を促進することもないのですから、それへの寄付は寄付文化の是認するところではあり得ません。むしろ委縮することが望ましいでしょう。墓前に僧侶を呼ばない、もちろんお布施も渡さない、やり取りがあるなら墓前で読経を行うという役務への対価として消費税を課税するというのが、あるべき寄付文化です。つまり公明党の懸念には一切理由がないことになります。

■2022年10月28日(金)  別に映像や指示量ならアナログ送信でもいいわけですが
デジタル化を阻む「アナログ規制」 99%見直しへ 政府方針
それはつまり、建物としての官庁の類はすべて廃止し、国家公務員はオンライン勤務に全面移行するということでしょうか。だって、出勤出席こそがデジタル化を阻むアナログ規制の最たるものでしょう。もちろん国会や内閣や裁判所だってオンライン化するのでしょう。国会での投票もデジタルになり、牛歩戦術は通用しなくなりますが、一方で速記などせずともすべてログが残りますので、そのまま公開すれば審議過程を相当精密に検証できるようになります。また複数の評議に並行して参加することも不可能ではなくなり、したがって委員会などという制度も無意味になる可能性があります。botが暗躍する可能性もありますが、それこそ可能な限りの生体認証を動員して、当選時に全身のデータを預けるようにすれば、何とかなりそうな気もします。もちろん交通事故を起こした国会議員が秘書に擦りつけるようなことをしても、車や監視システムに残ったデータから犯人がわかったりするのでしょう。
それはともかく、オペレーターの安全確保と業務の効率化、有資格者の節約という面からは、「デジタル化」は望ましいことです。とにかく何でもかんでも人を配置して監視しないといけないというのは、効率的とは言えないでしょう。とはいえ、問題を発見したときに緊急対応を行うべきことまでデジタル化していいのかどうかは気になります。リモートということは確率的には確実に回線断で監視システムが無効になる状況が発生しますので、その場合に最寄りの担当者が駆け付けるまで数時間というのが許容されるかどうかということです。それこそ原子力関連施設でリモート制御がこけたら目も手も出なくなるようなのはあまりよろしくないでしょう。ATSのような仕組みはあり得ますが、とにかく警報が鳴ったら安全側に落ちて止まる前に無効化するような運用が発生することはJR各社がよく知っていますので、あてにならない部分があります。監視や操作をリモートにすること自体よりも、その際に監視や操作の有効性を確保すること、そして無効化が発生した場合にとにかく安全側に倒し、その結果発生する不効率を受け入れることが重要でしょう。それが不可能なら、現場に緊急対応を責任を持って行うことができる人間を張り付けるしかありません。正直人間を張り付けてすら信頼などできない気がしますが、経済的には見合う(例えば損害賠償保険の充実などの)方策はあるのでしょう。死亡事故が起きても一人二億も賠償すればそれでいいわけですし、その保険の掛け金を払っても人件費を減らす方が効果的なのだと思います。
それにしても、いわゆるアナログデータの送受信のコストもだいぶ減ったと思うのですが(いやまあ、線をまとめようと思うとデジタイズして時分割せざるを得ないため必然的にデジタルになるとは言えるかもしれませんが)、遠隔監視、集中制御をデジタル化とか言うどこかおかしい呼び方は何とかならないでしょうか。アナログかデジタルかが問題なのではなくて、人がその場で見ていないとだめなのか、それとも遠隔監視、遠隔制御で構わないのかという問題なのです。仕組み的にはデジタル値をifで判別しようがアナログ信号をコンパレーターで比較して判別しようが本質的な違いはありません。そこだけは、頭が悪いのか何か誤魔化そうとしているのかという話になります。理解力の点で頭が悪いとは思わないので、まず確実に誤魔化そうとしているわけですが。

■2022年10月28日(金)  これを見ればわかるとおり、現代の就業制度は奴隷制である
「素」をさらけ出せ! サウナ就活、面接やイベントで想定以上の反響
やはり奴隷制度廃止には無理があったというか、時限解放と生存権の保障を徹底したうえで不自由民制度を復活させるべきではないでしょうか。
サウナで就活、「素をさらけだせ」って、正直奴隷市場で奴隷を裸にして値を付けているのと違いがわかりません。正確には一つだけ違いがあって、奴隷の場合口を利くこと自体は義務付けられていなかったので内心の自由はあったわけですが(とアリストテレスも言っています)、現代の就職希望者は就職活動をしない自由が形式的にある代わりに自らその使用者に雇われることを望むという形で内心の自由を失っている程度でしょうか。もちろん面接官だって奴隷であることは変わらないわけで、いわば奴隷である奴隷監督が主人のためにという建前で新しい奴隷を物色しているわけですから、自由に配慮などするはずがないのです。それを「自分を分かってもらう機会」などと喜んでいるとすれば、奴隷根性も極まったりと言うしかないでしょう。
昔「一億総〇〇」というのが流行りましたが、一億総奴隷社会と言うしかなさそうです。

■2022年10月28日(金)  もったいなのでB-52を自爆ドローン化した方がいいのでは?
政府、米ミサイル「トマホーク」導入検討 敵基地攻撃能力の装備にも
いや、さすがにこれは欲しいだけではないかと…30年前ならまあ、ありだったかもしれませんが、改修も受けてきた現役兵器とはいえ今さらトマホークはないと思います。米軍でも戦争がしばらくなくなるたびに持っているのは不経済ではないかという話が出てくる兵器なので、とても繋ぎで買うなんていう気軽なものではありません。また陸上イージスの艦載型改修の轍を踏むのが関の山ですので、繋ぎと言うなら中古のB-52でも買ってはいかがでしょうか。ミサイルでの敵基地攻撃はよくて爆撃機の領空侵入はだめということはないでしょうし、高空からの誘導精密爆撃なら現用の自動計器飛行や誘導爆弾の延長線上での自動化の余地は十分にあります。そしてトマホークを捕獲されるとさすがに色々問題が出そうですが、B-52であれば落としてこようが使い捨てようが困らないでしょう。

「即戦力」トマホーク 政権、敵基地攻撃能力の保有前提に見切り発車
敵基地攻撃なら貫通弾頭型のトライデントでもいいと思いますが、核弾頭を乗せるわけでもないのにトマホークにこだわる理由は何でしょうか。
敵基地攻撃能力という時に、敵基地のどんな機能を破壊したいのかが問題です。トマホークの場合、航空機の運用機能の破壊を目的としています。つまり軍用空港の滑走路と管制塔を破壊するのが目的です。他のことは、制空権を失った敵国土に空軍や海軍の空母航空隊が乗り込んで、より精密な識別や捜索の下、高い機動性や防御力に即した手段を用いて行うのです。それをミサイルだけでやろうとすると、その場合は核弾頭搭載型の巡航ミサイルや弾道ミサイルの出番です。いそうなところ、ありそうなところにぶっ放して、広範囲を土まで掘り返し、熱と強力な電磁パルスでダメ押しまでして殲滅します。
言い換えれば、通常弾頭型のトマホークを装備してそれで敵基地とやらを攻撃したところで爆撃機が飛んでこなくなる程度であり、おそらく威力不足で地下埋設型のミサイル発射設備は破壊できませんし、一方で車載型発射機はミサイルが到着するころには別のところに移動していると思われます。発射時点の確定位置の周囲半径数十キロをまとめて破壊できるのでないと、ミサイルで車載型ミサイル発射機を破壊することは困難です。そのあたりの詳細は、それこそ米軍にどう使っているかを聞けばいいはずなのですが、米軍担当者はまさか、通常弾頭型トマホークでミニットマンの発射サイロを破壊できるなどと説明したのでしょうか。頻繁に移動を繰り返す核弾頭型ATACMS装備のMLRSやHiMARSを通常弾頭型トマホークで運に頼らず撃破できると言っていたのでしょうか。

■2022年10月27日(木)  衛生が重要な仕事でなんで着替えと手洗いが業務外などと考えるんでしょうかね
手洗いなど準備時間の賃金、スシローに要求 アルバイト加入の労組
1940年代のホワイトカラーと違って今のホワイトカラーはこの理屈がわからないようなのですが、着替え、手洗いなどの作業に取り掛かる準備の時間はれっきとした就業時間です。食品を扱う職場の衛生は顧客に食中毒を出さないために確保するべき事業の重要な一要素であり、当然経営者は個々の労働者に強要してでもそれを確保しなければなりません。タイムカードを捺した後にさせるか、就業時間の前後にその時間を固定で加えて労賃を計算するべきです。当たり前ですが、就業時間前に定例として全員でラジオ体操などやっている場合は、その時間も使用者の拘束に服している就業時間です。ホワイトカラーがコーヒーを飲んでまったりしている時間とは質が違うことを理解するべきです。

■2022年10月27日(木)  パッケージ商品の販売に依存して都市銀行や非銀の方が上手にできるような商売ばかりしていたからでは?
「マイナス金利なければ年100億円収益増」 地銀の体力奪った緩和
当座預金をがっつり抵当を出せる堅い相手に貸すような誰でもできる金の回し方しかできてないから収益に結びつかないんだと思いますけど。他にいくらでも資金調達手段がある(=都合が良ければ新株発行でも社債発行でもできる)優良企業ばかり相手にする都市銀行と違い、むしろ地銀は資金調達能力が限られた相手に関わるのでそのあたりは有利なはずなんですがね。もっとも福岡あたりで銀行業をやっていると楽に稼げたからそのあたりの感覚が育たないのかもしれませんが。
市場金利がゼロになるというのは1920年代には見通されていたことであって、仕組みとしての金融はともかく、営利事業としての金融にはその時点で死亡宣告が出ていることになります。今では金融事業というのは、古典的な安心できる借り手かつ明敏な貸し手になるか、資金移動の仕組みの一部として手数料を貰うかのどちらかになっています。資金移動や決裁の広域化と情報化(デジタル化ではなく電話・電信ベースも含めて電気通信設備に依存した迅速性と確実性の実現のこと)によって後者の立場が国際展開する大規模広域金融機関に収束していることは、地銀にとってはお気の毒様と言うしかありませんが、むしろ地銀の優位点というのは前者の立場を土地勘や地元の関係性をベースに培えることだったはずなんですよ。その意味では、地銀はマイナス金利(つまり借り手優位)の資金を調達手段が限られた相手に貸して、その金利差で生きていけるように事業を再編成しないといけなかったのではないでしょうかね。

■2022年10月27日(木)  まさか目次を見ずにビジネス書として買う人はいないと思いますが
考える技術 第4版
なんだかアマゾンで引っ掛かってきたわけですが、まあ、本としてはありです。邦題がいかにも日経BPが出しそうなものになっていますが、多分的外れということもないのでしょう。医学生向けの教科書ですが、最近は診療補助システムを設計するソフトウェア技術者も読むかもしれませんね。
とはいえ日経BPが出すならというか、ある意味患者側にもこれは必要ではないかという気がします。つまり、医者がなんか言った場合どう解釈するべきなのかということです。本来この本に書いてあるようなことを基礎として学ぶのが医学部と臨床研修医の課程ですが、患者にはそんな課程は一切存在しません。それだけに医師は患者が自分の状態を適切に判断できるように説明するというのがインフォーミングですが、専門家の判断というのは素人がピンとくるようなものではないのが普通です。最終的には外科的に開けてみないとわからないというのが、お医者さんの正直なところかもしれません。医薬品にも、病気自体を消す、治す薬というのは案外少なくて、多くの薬が症状を緩和し、不都合な症状を外面的に抑え、体の自然治癒力が発揮されるように促すものです。自分の症状を知り、どう症状を訴えたら医者がどう判断するのかといった知識、治療についての医者の判断や指示を的確に理解し、処方された薬の適切な服用を心がけるだけの知識を持つことが、患者の安心にもつながるように思います。

■2022年10月26日(水)  何が何でもというなら私的事業ではなく住民の総意を優先させるのが筋ではあります
上関原発の調査妨害しないよう求め提訴 中国電力、住民団体に対し
相互不信だから裁判で決着をつけようという発想自体はなにもおかしくないんですけどね。そもそも住民団体側だって中国電力からは建設差止訴訟くらいは起こしそうだと思われているんでしょうし。
正直住民団体レベルでこういう強訴的な行為がまかり通り、かつ実施側にも強制執行の余地が残る制度自体に問題があるわけで、せめて地方自治体レベルで反対派にしろ事業実施側にしろ排除して決着がつくような仕組みであるべきではないかと思います。広域自治体に権限を集約するような制度はこういう事態を生み出しているとしか思えませんし、公的な手段をもって表明された地域住民の総意を無視して私人が事業を実施できるというのも、お上の決定を絶対視する開発独裁主義だと言うしかないでしょう。広域行政が全体として利害を均衡させて政策を実施できるという信頼があるならともかく、そんな信頼はとっくになくなっていますし、そもそも1990年代にはそこから行政が撤退を表明していたのですから。

■2022年10月26日(水)  文化庁あたりに補助申請を出すよりは筋がいい話
100年前の織り機「ガシャン、ガシャン」 残したい柔らかな縦じま
100年前の織機なら、微妙ではあっても複雑な予測不可能なことをしているわけではないでしょうから、自動化は容易だと思いますし、維持も難しくないと思いますが。むしろ維持コストを稼ぎ出せるかどうかが問題かもしれません。それでクラウドファンディングなんですかね。
もっとも機械織機ごときを自力で分解組み立て出来ないというのもおかしな話で、移転などばらして軽トラで自力で運んで自力で組み立てれば良さそうなものです。移転とでも称さないとお金が集まらないということなんでしょうか。

■2022年10月26日(水)  だからどうした?
エリザベス女王が育てた競走馬、新国王が売却 競馬事業を縮小か?
だからどうしたというのでしょうか。所詮は他所の国の王族の私営事業でしょう。
もちろんBBCなり英国の報道機関なりが報じるのはわかります。自国の王族の話ですし、なぜか英国はお馬さんやそれを走らせることが大好きなようで、少なくとも700年ほどは歴史と伝統のある王室のホースブリーディング事業の方向性は気になるのでしょう。もちろん競馬よりも伝統建築が大事なのかもしれない新王の個性にも結び付く話です。
あるいは、日本の競馬報道や馬取引報道が報じるのも当然でしょう。金に関わります。
しかし、なぜ日本の一般紙が報じるのでしょうか。そんなことを書いている暇があったら、もっと書くこと、調べることがあるはずでしょう。例えば新首相やその関係者の好みの食器メーカーなどは、王室の馬よりもよほど大事です。例えばロシア大統領が好む犬種などは、非常に大事な情報だったわけです。ゴシップと言っても軽重はあるので、英軍が騎馬部隊を廃止して軽装甲車両を大量に新規導入するとなればコマツあたりは目の色を変えるでしょうが、前国王の馬を新国王が売り払ったところで、そのお金で王宮の設備改善のためにウォシュレットを大量導入するなどということはたぶんないですから(あったら改装計画の方が大事ですね)、意味が全くありません。もしかしたら、馬を売ったお金で公共施設のトイレでも整備するのかもしれませんけど、これも地球の歩き方とかるるぶ以外は関係ないことの気がします。まして新国王が王宮内に茶室を整備するために日本から職人を呼ぶなどということはほぼないわけで、結局のところ王室の競馬事業がどうなろうが馬主以外には日本には全く関係がありません。

■2022年10月26日(水)  予想を間違うのは困るんだよなあ
防衛装備品、維持費が購入費の最大5倍弱 コスト管理甘く運用支障も
ライフサイクルコストが調達コストを上回ることが問題かどうかはともかくとして、ライフサイクルコストの予想がことごとく外れて当初見込みより値上がりしているというのはずいぶんと前から問題になってはいますね。でもね、20年前の製品の部品なんてどこが供給してくれるんでしょうか。倉庫に確保しておけなんて言ったらぼられるのが当たり前で、かといって調達計画時点の市場コストから計算すると途中で廃番になってしまい必要な時に互換性がないわけです。どう見てもしかるべくして外れているとしか思えない予想をしてくる防衛官僚の頭の中身はともかくとして、正直コストを問題にする方がおかしい気がします。というか、コストを問題視するならそれはベネフィットに対してであるべきで、調達コストと維持コストを合計してユニットコストがいくらになる、これは運用期間中のベネフィットと比較して妥当かどうかという話のはずなのです。ベネフィットの妥当な推定が不可能であるため、防衛装備でこの比較をするのは極めて難しいと思いますが、当時の防衛官僚が例えばこれがないと中ソが攻めてくると言ってそれを認めて購入した機材である以上、30年ほども現役運用が続いている兵器などコストを問題視しても始まりません。とっくに元は取れています。
まあ、共食い整備になるというのは少々情けないところがあって、だったら初めから交換用の部品をまとめて買って倉庫に封印しておけという話にはなります。あるいは運用期間延長のための改造をして機器を入れ替えてしまうのもよいでしょう。もちろん部品から自製できる体制を整えておくというのも解です。問題はどれもなかなかお高くつくことで、そもそも買うというのは、修理はほぼ前提にされていません。壊れたら買い替える、あるいはメーカーが決めている一定の期間が過ぎたら買い替えるものなのです。一般的な民生用品の場合、その期間は2〜5年です。もちろん1年少しで自動的に壊れるようなタイマーを設計段階でうっかり仕込んでしまった例もあります。部品寿命というやつで、消耗する部品は本来長持ちなどしない、製造後1万時間も経過したら適宜交換していくべきものですし(もちろんその前に壊れることだってあります)、そこを推定したのがライフサイクルコストというやつです。兵器なんて側よりも中身の方が大事になって50年は経っているわけで、その中身がそっくり入れ替えられてしまうとなれば、作業量も含めると調達コストより高くなるのはむしろ当たり前な気がします。

■2022年10月26日(水)  こういうところを閉めないと統一教会系だけ排除したって仕方ないと思うんだが
「スピリチュアル」で日本再生? アナリストがみる市場発展の可能性
あ、統一教会の手下がいる。
正直スピリチュアルなんて、本質的にカルトと大差ないでしょう。要はあなたが救われ幸福になる方法はわかっている、それを実践しなさいということで、そこを安易に信じて安心してしまうという意味では民度などここ2500年は低空飛行ですし、またこの点で、伝統宗教もカルトもスピリチュアルとかオカルトも科学絶対主義も通俗的な政治思想も変わらないわけです。もちろんそこにつけこんで搾取するという点でも人間さっぱり変わらないわけで、その点は、幸せにしてくれる他人などいないし決まった実践などないというところで目が覚めないと、ブラック企業も含めて騙す側のいいカモではあります。通俗左翼もこの点では変わらないですね。そうやって下々を騙して動員するのが指導者というものなので、なかなか難しいところがあるのですが。

■2022年10月25日(火)  お前は新潮社か宝島社あたりの編集者か
「交通違反切符への押印は義務ではなく任意」──河野太郎デジタル相が周知
以前国会審議の並び大名は無駄だから省に帰らせろと言った方にお尋ねしたいのですが、それはあなたの仕事ですか?むしろどこかの新書か文庫か通俗雑誌の出版社の仕事ではありませんか?SNSと言えどもいいね稼ぎに下らない事をしている時間があるなら、マイナンバーカードの保険証化事業のメリットをちゃんと説明する方が有意義ではありませんか?まさか保険証ならみんな持つだろうから普及の足掛かりにとかいうだけなわけはないでしょうし、こうすれば医療費なり健康保険の事業コストなり政府の支出なりがこれだけ浮くんです、進めましょうとちゃんと説明してください。デジタルとかIT化とか意味不明のワードを振り回されても、何ができるのかさっぱりわかりません。もちろんこう使えばこういうメリットがあるだろうくらいは想像がつきますが、国の施策は結構その斜め上を行って間違うので、後でなんでそうなる!と思わずに済ますためにも、ちゃんとした説明が知りたいです。

■2022年10月23日(日)  ちなみに今年はムッソリーニ政権樹立100周年です
イタリアで右翼政権が発足 メローニ首相就任、対ロ政策で連立不安も
やっとドラギ氏が解放され、政党政権になりました。とはいえ年明けまでもつかどうかが不安ではあります。独自の政見を持っているかどうかはともかく、結構自己主張の強い人に見えますので、喧嘩をしまくった挙句に投げ出すことにならないといいのですが。もちろん、対立の種にだけは事欠かない時期に政権を率いるというのは苦労ではあるのですが、それを自分で選んだわけですし、そもそもそんな時期でなければ政権には就けなかったでしょう。20年ほど政権を維持した後2045年に公開処刑されると面白いわけですが、そんな面白展開は期待しないことにします。
ベニト・ムッソリーニ政権: 1922-1943, 1943-1945(サロ共和国)

■2022年10月22日(土)  コメンスメントですね
小室圭さん、NY州弁護士試験に合格 3度目の受験で
一応めでたいですね。もっとも資格が職や稼ぎと直結するほど楽な世界でもないはずですが。とはいえ下手すると次の天皇が婿か義兄に悩むことになりかねませんので、なんというか穏当に静かに生きていって欲しいものです。最近王様が替わったどこぞの国のように、何かと騒ぎを起こす王族の類が出るようなのはうれしくありませんからね。何ならアメリカ合衆国に帰化して商務長官とか通商代表あたりになってもかまわないと思います。

■2022年10月21日(金)  旅館の渡し船を使って素潜り?
消防局職員がアワビやサザエを密漁、大阪市が処分 福井で素潜り
旅館の渡し船って、なんで?旅館の渡し船なら旅館側の船頭がコントロールしているはずで、それを使って素潜りで漁をしたとなると、旅館側が便宜を図ったと解釈するしかありません。密漁などという話になっている以上、旅館側が通常のサービスとして漁協と調整して行っていたものではないのだと思いますが、やりたがる側はまあともかくとして、止めずにやらせる旅館には相当の問題があります。もしかすると漁協に連絡が行って、かなり強いクレームが入っているのかもしれませんね。
やった側から発覚するというのはまあ、あることで、おそらく何かの機会に喋り散らしていたのを聞いた人が報告したのでしょう。注意処分は相当というところで、悪質として懲戒処分や立件の事例が出ないよう、大阪市消防局の皆さんは注意して欲しいものです。

■2022年10月21日(金)  嘆くくらいなら廃業すればいい
「賃上げする余力ない」、物価高に嘆く企業 円安要因じわり浸透
「賃上げする余力ない」なら廃業すればよいだけだと思いますが。想定されるコストに見合った売り上げが得られないというならその事業は持続不可能であり、賃労働者を使う営利企業として続けてはいけないということです。今のコストなら続けられるなどというのは甘えでしかありません。
事業を止める、人的会社に転換し賃労働者を全員解雇するというのは少なくとも株主団の権利であり、経営者も株主団にそれを提案する権限くらいはあります。労働債務を清算する余力があるうちは、その決定に賃労働者が反対する筋合いはありません。大規模リストラと称して一部解雇のような微温的なことをするから問題になるのです。
まあ、この場合最低賃金の引き上げと違ってオプショナルな「賃上げ」なので、甘えるなら甘えるでいいわけですけど、笛を吹かれて踊らなかった事実は残ります。それがどう影響してくるかも含めて、経営責任というものです。少なくとも政府としては10パーセント程度上げてくれることが望ましいとは考えているのでしょうし、正直他のところを変えないならそれがいいのだろうという気はします。それを言うのも、労働団体が10パーセントでは足りない、20パーセントだと言うのも、経営者ができるわけない、ゼロ回答だというのもそれぞれの見方というものであって、好きにやるしかありません。ただまあ、ゼロ回答したときに悪影響が何もない、従業員のみんながわかってくれると思う、それを祈るだけというなら、経営者としては無策でしょうね。

■2022年10月21日(金)  そもそも生徒会役員は生徒の個人情報を見てはいけないのか?
オンラインツールで全校生徒の成績丸見え 富山の中学教員が共有ミス
「生徒会が朝の自主学習会への参加を呼びかける啓発資料を作ろうとしていた。そこで、担当教員が7日、生徒447人の名簿と学習会への個別の参加日数が分かるデータを生徒会の25人に限って共有した。」とのことですが。
「市教委は、個別の参加日数も個人情報だとみなし、「氏名と参加日数が分かる形で共有したこと自体が不適切だった」としている。さらに、教員は、共有したデータに各生徒の成績情報が含まれていることを見落としていた。」というのは確かに問題なのですが、そもそも生徒会役員は適当な目的に限り学校保有の個人情報にアクセスする資格がある(就任時に取り扱いの研修も行う)ものではないでしょうか。そこに成績情報が入ってしまったのは迂闊ではあるでしょうが、おそらくデータが入ったファイルをそのままコピーしてアップロードしたわけで、迂闊というよりは教員がファイル単位でその手の情報を管理しているという方法論の問題でしょう。データベースから必要な情報のみ指定して抽出する手順になっていれば指定してもいないものが含まれるということはなかったでしょうし、そもそもファイルを生成するのではなく、そのビューの閲覧がクラウドサービスに含まれているべきです。そんな機能がグーグルクラスルームにあるのかどうかは、使ったことがないので何とも言えませんが。
まあ、面倒くさいから閲覧者を限ってでも共有というのがあまり感心できない考え方であることは言えるでしょう。本来、教員が生徒会役員から匿名化したデータを生成できるだけの情報の聞き取りを行い、生成したデータを渡すべきだったということなのだと思います。ただ、そこまで教員が暇なわけでもないでしょうし、生徒会役員というのは生徒管理についての個人情報の一部を閲覧しうる程度には信頼できる立場というのが、学校としては常識ではないでしょうか。だからこそ、機微情報を日常的に扱う職員室に生徒の出入りが自由になっており、生徒会役員など連絡の必要から頻繁に出入りし、教員や学校管理側と情報を共有しつつ業務を行っているのだと思うのですが。情報管理規程の方が事情に即していないという面もありそうな気がしますし、規程に合わせるということならそれこそ校舎の構造から変えないといけないのではないかと思います。

■2022年10月21日(金)  韓国の人にとっては東海なんじゃないですかね
日本政府「東海ではなく日本海に」 米韓合同演習めぐり米側に求める
ここまで行くといい加減恥ずかしいな。
いや、東海じゃないというのはわかるんですよ。実際あれは西にあるわけだし。ただ日本海だと主張するのは、いかに慣用として根拠があるとはいえ朝鮮半島や中国大陸の人に対してどうなのか。一緒に新しい名称を提案しましょう、でもとりあえず東海とか日本海とかはなしね、と言えないものでしょうか。だいたいあの海に日本の名がついていてうれしいことなんか一つでもあるのでしょうか。なんか飛び込み自殺しそうな断崖の上の冬の風に荒れる海とか、積もるドカ雪の元凶とか、地吹雪とか、ここ百年間陰とか裏とか言われる後進地域だとか、よりによって露助との窓口だとか、狭いからとうっかり渡って対岸を占領しようとする馬鹿を産むとか、むしろ西太平洋に日本の名が付く方が嬉しい気がしませんか?もちろん海の幸とかはありますが、そんな名前で呼ぶようになったのはたかがここ150年のことです。敦賀の海の幸とか能登の海の幸とか呼ぶ方が地元もうれしいでしょう。

■2022年10月21日(金)  スマホの手帳が存在しない以前に、しても私物のスマホにインストールさせるはずがないと思うけど
スマホ画面見せ「これが今の警察手帳」 カード詐取容疑で男を逮捕
そうかあ、職務なら官給品を使うはず、そこらにありそうなスマホなわけがないってのは常識じゃないんだなあ。何でもかんでもスマホに入れるのが常識になっている時世ではあるので、貧乏な日本警察だからと個人の私物に見える貧相なスマホに警察の身分証明を表示させることをおかしいと思わないんだろうなあ。やはり、警察が出てくるドラマで私服が公衆電話や私物スマホをかけると制作会社や放送局に「警察なら個室ブース式の公衆電話ブースに入って警察無線対応の無線通信端末を使うのが常識だろうが。製作費をケチって嘘を書くな!」と電凸がかかるくらいのリテラシーは涵養しないとダメなんじゃないでしょうかね。まあ、警察官が携行する拳銃も私物だと思っている人がいるらしいし、まず「警察の方から来ました」詐欺に引っかからないようになってもらうために、警察は、私服でも警察官というのはこういうものですということをちゃんと宣伝するべきでしょうし、迂闊な警察官像を流布するクリエーターには積極的に指導を行い、名誉棄損や公務執行妨害を適用するのもいいかもしれません。同じ間抜けでも、とっさに私物を活用してしまい職権の不当行使や手順無視で叱られる警察官よりも、むしろうっかり官給品を見せてしまって警官の身分がばれてはいけない相手にばれる警察官の方が好ましいというものでしょう。いくらそれが日本文化とはいえ、私物の改造車や官給品の不正規改造で速度違反者とのカーチェイスを行い検挙する不良婦警の絵を飾っている場合ではないのです。それで口を噤むようなクリエーターには退場してもらって結構なので、警察批判は令状逮捕や送検、立件、ム所入りの回数を自慢するくらいの人がやってくれればいいと思います。

■2022年10月21日(金)  こういう自分たちの悪事の結果を他人事のように論評するのはなあ
1ドル150円「国力低下を市場に見抜かれている」 元財務官の憂い
まあ、「国力」なり日本企業の投資先としての魅力なりが薄れていることは事実だと思いますけどね。でも財政再建と称して尻の毛を抜くようにあちこちから生産性と補助金を引っこ抜いて税収と予算規模の削減に充ててきた財務官僚に言われると、お前が言うかとは思います。「自動車を除けば電機などは海外に抜かれ、IT(情報技術)などの成長分野では米中に後れをとった。」などという評価については、それこそ財務省が税制度を頻繁にいじって本来ソフトウェア開発の屋台骨になりえた経理処理ソフトウェアを年次改正の後追い対応に奔走させ、IT投資に向くべき原資を税務ソフトのアップデートに浪費させたことが原因という面もあります。まあ、うまくやったところで別の余計なことに浪費されるだけだったというのはわからないでもありませんので、元凶とまでは言いませんけどね。でもものなんて買い叩いて買ってくればいいでしょと言ったのは財務省です。その結果の「国力低下」であることは自覚して欲しいものです。

■2022年10月21日(金)  まあ、こういう需要があるからコンパニオンの派遣業なんかが成り立つんだよなあ
コンパニオン付き酒宴に市の交付金 消防団が視察研修後に温泉宿泊
まあ、品がないとは思いますけどね。
幹部で40人というと分団長レベルの集まりかなと思いますが、分団長の場合明らかに地域の有力者がボランティアでやっているわけで、拘束も強くともすれば消防署のペーペーに下風に見られかねない、下っ端のリクルートともなれば最近は風当たりも強い立場、そして地元では何かと行いを見られる立場だけに、視察研修とはいえ遠出すると - だって消防分団長には私用での遠出には制約もかかりますから - 娯楽の一つも組み込みたくなる気持ちはわからないでもありません。そういう感覚は時代錯誤だと思いますし、やっていいとは全く思いませんけれども、「本来、交付金を充ててはいけないものだった」とか「市は交付金の使い道を消防団の活動に直接必要な経費に限り、飲酒や接待に使わないようにルールを改めた」とか言うなら、本来消防団を廃止して消防署だけで、ちゃんと給料を満額払って、仕事を回すのが筋ではないかと思います。そういう発想をする人たちの負担に頼って消防という公共事業を維持していることは、組織側は弁えるべきですし、規律の維持において厳正なルールを定めておけばいい的な安易な発想をするべきではないと思います。

■2022年10月21日(金)  これはチェックを怠ったのが悪いとは気の毒で言えない
「エクセル任せで点検不十分」 マイナス収支で「△三角」と誤入力
まあ、エクセルだもんなあ、としか言いようがありません。あれは本当に便利なソフトで、表としての体裁をとりあえず整えることができて、そのままプリントアウトすれば恰好が付いたりするのですが、それだけに入力ミスをチェックする機能はありません。例えば一文字でも数値とみなせない文字があったらそれは数値とみなさず、計算の対象としてはゼロと評価するという規則もそれで、たまに「なんかおかしいですぜ?」と角の三角とか色付きの枠とかで報せてくれないことはないのですが、当たっていても何が正しいのかはオペレーターが自力でチェックしないといけませんし、まして表の仕様としてのミス、つまりこの件で言えば-という記号だと見にくいから印刷時に三角なり赤字なりに置き換える機能を仕様として実装せずに、うっかりオペレーターが手入力してしまうといったミスはどうしようもないのです。もちろん合計は違ってくるわけですが、それは合計を求める経路が二つ以上あって、複数の経路で求めた合計が一致するかどうかを見るのでなければ、セルの数字を電卓で足し合わせて合計と同じ数字になるかどうか確認するという話になります。そんなことをするならエクセルで計算するより始めから電卓で出した計算結果を合計のセルに書き込んで、印刷をする方がましでしょう。そもそも入力をすれば勝手に計算してくれるからこそ表計算ソフトを使うわけで、表としてプリントアウトしたときの体裁はおまけでしかありません。印刷時に体裁を整えることが必要なら、それは別に印刷用の表が自動的にできるようにする仕組みがあるのです。少なくとも自動作成のところで問題が出て印刷する表の中身がガミラス語や豆腐、シャープの並びなどになっていればおかしいとは思うでしょう。もっともたいていの人は、そこでこれなんですかねと手順を差し戻さずに、元表で表示が正しく見えることを確認してそちらを適当に誤魔化して印刷してしまうのですが。
エクセルなんてそんなものというのはわかっているわけで、それをチェックしなかったというのは筋が違うでしょう。だいたいエクセルが自動計算してくれることを前提に人減らしをしているわけですから、チェックなら表のテンプレートを作る所で仕込むもので(もっともオペレーターはしばしばその仕組みを意図せず踏みつぶしますが)、最終段階で目視確認するというのは下策でしかありません。ITによる効率化を唱える場合、こういう事態に対応するエクセルデバッグ部というIT部門の人件費コストを算入せずに他の各種の情報管理ソフトウェアと比較するのは不当です。もっとも表計算ソフトほどの柔軟性を持ったものは私は見たことがありませんし、とりあえずメール添付して送れば読める(読んでもらえる)気楽さには勝てず、そのため確実に融通が利かなくて不便なので現場がシステムを迂回してエクセルを使うようになるのですが。とりあえず読めるようにとPDF化して送ると、プリントアウトして手書きでチェックを入れるのはまあ予想できるとして、それをスキャンしてメール添付すればいいものを、なぜかFAXで送ってきたりします。まあ、スキャンだとページ数分の画像ができるので嫌なのだと思いますが。

■2022年10月21日(金)  ツイッターの大リストラと呟きへの退化なら大賛成
マスク氏、ツイッターを大リストラ? 従業員の75%削減か 米報道
正直広告収入という水商売に頼って品質管理要員を水膨れさせている状況が健全とは思えませんので、ツイッターがツイッターであり続けるなら大規模な雇用整理は合理的な方向だと思います。フェイクニュースがどうこうというのはツイッター社の関知するべきことではないのであり、うちのサービスで出ているのは便所の落書き市の門の落書ですと開き直るのが正しいでしょう。その意味では力を入れるのは投稿管理ではなく投稿が無限定に公開共有されることを制約する仕組みであろうとは思います。これは報知手段としてのツイッターの価値が下がることを意味しますが、もともと「呟き」でしかないツイートやツイーターの品質を確保するよりははるかに費用対効果は良いでしょうし、なぜか公的機関や公開会社が特定の民間事業に依存しているという状況だけはなくなると思います。マスクさんは、それこそ高い競争率を突破して新しいフォロワー規制の中で入信してくれる信者に呟きを垂れていればいいのです。もしかするとコストパフォーマンスも都合もいい報知の手段を失い、下手をすると敵である既存メディアと付き合わざるを得ないかもしれませんが、それは公開会社の経営者という公人として当たり前のことですので、やりたくなければ公職を辞任して株主配当で隠棲するんですね。もっともその配当を払う会社が倒産するかもしれませんが。

■2022年10月21日(金)  コスト面からは過剰品質ということだってある
「不正は三菱電機以外にも起こりうる」 国内製造業が抱える課題とは
「製造現場では顧客が要求する検査を『過剰検査』と見なす風潮があり、多少、手を抜いても深刻な問題は起こらないという考えが幅をきかせていったのだろう。」
こう言うと顧客や経営者の要求を製造現場が聞かなかったのが悪いと読めますが、そもそもそういう製造現場を作り出したのが顧客と経営者ではあるでしょう。顧客(あるいは規制当局)が検査を要求した場合、販売担当者はその要求が実現可能か、可能ならどの程度のコストがかかるかを現場に照会することになります。もちろん現場との情報共有ができていれば照会するまでもなく判明するかもしれませんが、いずれにせよ顧客の品質面の要求の達成を重視する限りコストは現場が積み上げて出すのが筋です。伊藤氏が言う経営陣と現場の距離が遠い状況でこのとき何が起こるかというと、経営陣が現場からコストを値切る事態です。経営陣に現場を回すだけの精密な知識がないゆえに、結果的には根拠なく、このコストでできるだろうを押し通してしまい、現場にはそんなの無理だと思える要求が降ってくることになります。そして冗談じゃないと呆れる現場に経営陣や営業が言う言葉が、だって契約しちゃったし、です。それで一度のことで済めばまだしも、それが日常と化し、ひたすらコストの切りつめが常態になれば、現場の感覚がコストの辻褄さえ合えば品質を実質的に保障する限り問題ないというものになるのは当然です。顧客の責任にしても、「表だっては責任を追及せず、穏便に済ませようとしている企業もあるようだが、利用者のことを考えれば、決してなおざりにはできないはずだ。社会や消費者も含めて、不正に対して厳しく見ていく必要がある。」というのはおかしな指摘で、まず顧客の責任としては発注先の、それも現場が要求するコストを受け入れる、それをしないのであれば自分で作る態度こそが求められます。買ってくればいい、買うときに値段と仕様を指定さえしておけば守らないのは不正だというのでは、ただの無責任です。もちろん本来顧客側では相当の成算があって発注額を見積もったはずであり、それは仕様も含めて受注側の現場にとって説得力のあるものであるべきです。これがこの額でできないとビジネスにならないというのは説得ではなく脅迫であり、受注側の責任としては本来経営陣や営業部門はそういう脅迫を断固拒否することも仕事なのです。そういう発注側の無責任こそ、社会や消費者が厳格に監視追及していくべきものでしょう。
品質管理は厳しく追及すればよいというものではなく、達成しうるリソースを確保してこそ可能になるものです。大まかな括りの数値目標だけ示して中身は改善や現場の自主性などと称して現場に丸投げ、達成できなければ現場が悪いでは、現場に事細かに絶対的な指示を降ろすよりもはるかに現場の士気を損ないます。品質管理も含めた日本的企業文化に共通する問題点であることはその通りですが、正直伊藤氏自身がその問題を発生させる側にいたのではないかという疑いを感じてしまいます。

■2022年10月21日(金)  思想的には女性運動とフェミニズムの断絶の方が重要ではありますが
避妊用ピル解禁訴えたピンクヘルメット集団 70年代の中ピ連を語る
正直パフォーマンスとしては新左翼運動の良くてもパロディーに見えますし、そこを気取ってしまう発想は時々起こる泡沫新党活動と同レベルのパフォーマンス先行を感じますが、中ピ連の思想的な根拠は戦前の女性解放運動の流れを汲む「産む性」としての女性に社会的価値の核を置く運動と違って合理的ではあります。「産む性」=「産む」性はうっかりすると「産んだ」性と等置されてしまい、それこそ市民権を継承しうる男性の子があることが世襲市民権の財産的要件の一つだった古代地中海都市市民体制 - だからこそ財産が子しかない貧民である市民という「プロレターリ」などという発想が出てくる - における「産ませ育てることで都市を継続させる仕組み」としての男性たる家長市民と同じで、個人を集団の付属物とし、自立性を損なってしまいます。少なくとも未婚女性の産むことを拒否する権利を実質として認めることなしに - 団体である家庭の形成においてはこれは権利というよりも結成の基盤となる夫婦の合意に属する問題でしょう - 産むことの不利益からの女性の保護はあり得ず、産児制限、つまり避妊はこの観点からしか原理的な合理化は不可能です。産む性として女性を絶対化することは誰がそれを保護するかという問題に帰着することになり、個人としての女性の自己支配・自己管理ではなく、男性と「社会」のどちらが女性を保護し妊娠出産を含めて支配・管理するのかという議論に進まざるを得ません。現代社会のような管理が稠密化した状況ではこの議論は極めてディストピア的です。家族の支持基盤としての継続的雇用と安定的な稼得の保障という発想(典型的には生活給思想や年功序列制度)がむしろ産むことになれば外部での仕事を止めざるを得ない女性にこそふさわしい、男性がそれに与かることは家長権の反映したマチズム的既得権でしかないと見える、つまりは当時の雇用システムを裏返した主張も、現代においてすらアクチュアルです。それを戯画的と言うのは、血税、つまり兵役を市民的諸権利の享受の要件とした財産権において血税を家の外での稼得に置き換えた近代的修正保守主義でしかないでしょう。
一方で、いくつもの劇場化現象を経た政治の到達点から見るパフォーマンスアートの立場において、政治の枠組みとしては55年体制後期の政党政治から取りこぼされた課題に対する市民有志の行動というのが一つのリファレンスであり得ることも理解できます。それはそれ自体が市民権獲得運動や社会革命運動のパロディーであると同時に、1980年以降パロディーの元ネタとして参照され続けてきた形態です。当事者には主観的にまじめにキャンペーンを意図していた人が多かったでしょうし、その後も例えば躍進期の民主党などパロディーを演じているようにしか見えず、どこまで本気なのか疑わしいくらいでしたが、中ピ連は相当意図的にパロディーとして演じていた方でしょう。意図に相違してパロディーになってしまった例よりも、よほどパフォーマンスのリファレンスとするに足りると思います。

■2022年10月20日(木)  通貨としての立ち位置が一変したのは確かでしょうけど
11年で75円→150円に 震災後の円高から一変した日本経済
それを言うなら、初期の円高の到達点であろう1995年の94円の11年前、1984年の為替水準は237円だったようですが。1986年に大幅上昇した対ドル円相場は、むしろ1995年からの20年間は変動幅が安定しています。このトレンドからの乖離が変化であるとしても、為替変動としてはよくあることレベルでしょう。経営においては1980年代初期の水準である240円程度は見ておくべきですし、経済政策としては360円までは視野に入っているのが当たり前だと思います。
むしろ問題は、それこそ1986年あたりに出てきた内需拡大の結果、日本の経済システムが円の下落に極めて弱い状態になったということではないかと思います。正直構造改革のやりすぎで生産性がリーンになっていると思えてならないのですが、それはそれで、構造改革以前の構造にはいろいろと矛盾も限界も見えていたと思いますし、改革自体は不可避ではあったと思います。むしろ省エネ的けち臭さで収奪的な切り詰め改革に走ったという方向性が悪かったのではないでしょうか。

■2022年10月20日(木)  別にその程度の施策で逃れられる課税を逃れてはいけないとは言いにくいですが
有名企業の「中小企業化」相次ぐ コンサルが指南?課税逃れの指摘も
有名企業が中小企業であること自体は全くおかしなことではないわけで、欧米では有名企業が日本の有限会社や合同会社に当たる会社形態であることはよくあります。特にドイツでは、出資者を限定できないAktien Gesellschaftではなく単位持分証券の譲渡に公正証書の作成が必要になるGesellschaft mit beschränkter Haftungの形であることは珍しくありません。
また、法律上大企業に分類する基準に資本金額がある以上、そう分類されてしまっては都合が悪い場合に資本金額を調整して分類を逃れることは合理的な行為です。課税逃れだとしても、それはむしろ大きな資本金を持つ企業に一定の納税義務を課していると解釈するべきで、経営上問題が生じないなら資本金は株主に返還して減らすことが経済として望ましいでしょう。債権者から見ると資本金の小さい会社は担保不足ですが、投資家から見れば少ない資金を有効に使っている優良企業ということになります。
もっともこの記事としては有名企業=大企業=資本金の大きい企業というこれまで成り立ってきた等式が崩れていることが問題なのでしょう。これはまた資本金額が「大企業」規制の代理指標として機能しなくなったことも意味しています。

■2022年10月20日(木)  そもそもBCCを引っ張り出すこと自体馬鹿じゃなかろうかと思う
若手はメールのBCCに不慣れ?誤送信相次ぐ和歌山県庁、緊急研修
そもそもbccフィールド自体はMTAによって扱いが分かれ、そのまま指定したアドレスが見える形で送信されてしまうことだってありますがね。
もっとも、会社官公庁レベルでMUAを無造作に使うことはあってはならないと思います。これは研修ではなくソフト側で対応するべき問題であり、基本的にはtoおよびccフィールドをヘッダとして含まないことが望ましいでしょう。宛先は、別の方法で指定するわけです。電子メールと言っても規格通りでなければならないのはRecievedフィールド程度であり、今時宛先系フィールドは送信元のMTAで処理できれば受信先MTA(ないしは組織内の中継MTA)で参照されることはありません。つまり別の方法で指定することもできるし、そのようにすることが望ましいのです。汎用のMUAではフィールドを指定することでtoとccとbccを使い分けますが、多数に個別の連絡をする場合にbccを使うというのは効果に着目した想定外の使用法です。組織内でのメール発信のルールを実装した専用のMUAを(今であればWebメールの形で)使い、回覧のような使い方はその1機能として備わっているべきです。

■2022年10月18日(火)  食わせるところまでやらないと
東電、処理水と同じトリチウム濃度の海水でヒラメ飼育 風評対策狙う
「いずれも放射線管理区域内から持ち出すことはできず、飼育しても食べることはできない。」
だめじゃないですか。風評被害対策としては検査結果ではだめなのであって、まっとうに出荷してちゃんと売れて、ほら問題ないでしょう、マーケットは受け入れたでしょうと言わないと意味がないのです。愚民が理解しないという言い訳は聞き飽きました。その愚民たちがちゃんと納得することが必要であり、そうでないと漁師や県の水産業界に迷惑がかかるのですから、ちゃんと関係諸方面の認可を取ったうえで出荷し売りさばくべきです。なんなら東京都の職員食堂に出荷することにして東京都が特別に流通を許可してもいいでしょう。比率的に東京都民と都内所在の企業が使った電気のなれの果てなのですから、食えないわけがありませんよね?ちなみにこの場合、東電の職員食堂に出したり幹部が食べてみたりするのはカイワレ大根安全宣言並みのレベルの低い芸でしかないので、意味がありません。それが意味があるとしたら、東電が福島県に水揚げされた漁獲を全量言い値で買い取る場合だけです。

■2022年10月18日(火)  なんていうか保守党のくせに迷惑な話ですね
英トラス政権、減税策の大半を撤回 与党からも辞任求める声
まさかもうレームダックでしょうか。ありうるとは思っていましたが、これはチャールズ三世も大変です。ご自身の人気どころではない感じですが、人気がいまいちなのに強権を揮うと当座大きく動揺しますし、一方で保守党政権が暗礁に乗り上げた挙句短期で首相が二転三転するようになると、保守党が下院の総選挙の引き伸ばしを図れば国政が混乱した挙句国王に責任が押し付けられることになりかねません。悪いことに今年の3月に、国王の庶民院解散権が復活しています。
よりによって保守党政権でこうなるというのは、困った話です。一応下院の任期は5年ですが、危なそうだったら保守党が責任を持って選挙を前倒しするべきでしょう。首相の進言や庶民院の議決ではなく国王陛下の思し召しをもって解散することになったら、国王陛下の藩屏として大変な恥晒しです。

英トラス政権、内相辞任で屋台骨揺らぐ 政権支持率7%で崖っぷち
党首選の決選投票で一位だったはずですが、これではそもそも現議会の正当性すら疑われるのではないでしょうか。この段階で政権支持率7パーセントというなら、それは政権支持の後退というよりも、女王陛下への派遣従業員筆頭をまともに選ぶ能力がなく、その打ち出した政策の実施を支援すらできず破綻するに任せる保守党議員諸兄を多数派とする現議会への不信任に見えますが。

英トラス首相が辞任表明 大型減税策撤回など迷走、史上最短の任期に
辞任自体はまあお気の毒というかありうるというかですし、そもそも後任の指名はまだないわけで、前首相が辞任を表明してから二か月ほど、保守党党首選を理由に首相に居座り続けたのと同じで、首相在任期間はまだ伸びる可能性があるわけです。下院の解散を進言するべき状況だと思いますが、報道から言ってそれはやっておらず、現議会のまま後任を選ぶのだと思います。どのみち解散しても総選挙までしばらくかかるので職務執行はやむを得ませんが、解散せずに首相の選定に時間を要したり、後任首相も短期間で辞任を表明するようなことになったらおそらく現在の保守党主導議会は権威を失墜します。解散してもジョンソン政権以降の批判で議員が当選するだけで混乱が収まらない可能性もありますが、混乱するだけに混乱自体が選挙の裏打ちを得たものであるかどうかというのは重要なはずです。市場や財界と対立するにしても、その立場を確信できるのはその政策を有権者が承認したと思えるかどうかでしょう。
そしてどうやら長期の職務執行内閣は避けられるようですが、だったらなんでその前は2か月もかかったんですかね。まあ、党首選で掲げた政策が実施段階で不評を買う時点で保守党党首選の首相を決める手段としての正当性に疑問が出るのですが。
それはともかく、「1カ月半で辞意の英トラス首相 減税策相次ぎ撤回、身内から批判噴出」というタイトルには問題があるでしょう。「減税策相次ぎ撤回」というのは日本語としては非文法文です。省略を補うとして、ありうる形は「減税策が相次いだが撤回された」、「減税策を相次いで撤回した」で、前者の場合「減税策相次ぐも撤回」、後者の場合「減税策相次ぐ撤回」となり「相次ぎ」という形はあり得ません。五段活用のイ段は連用形であり、体言止めや連体形接続の助詞である「も」に受けてはもらえません。小学生レベルの国語の間違いに気づかない人もそれを直せない編集部も売文業として問題があります。もちろん意図的に非文法文にして着目させるような手法はありますが、正直このタイトルにそんな意図は見当たりません。ただの間違いでしょう。

■2022年10月18日(火)  普通は似て見えるよね
ウクライナも膠着の結末に? 「今世紀最悪の人道危機」との共通点
個人的にもそうなるのではないかと思えてなりません。ロシアが状況をコントロールできているようには見えませんし、かといってウクライナが勝って片が付くとも思えません。不安定化するのがロシア占領地だけで済むのか、ウクライナ全土なのか、ロシアの主要部まで含むのかはまだ見えませんけど、プーチン政権が倒壊する形で決着した場合ロシアの政治体制そのものが揺らぐ可能性がありますし、親ウクライナ勢力のテロもあり得ます。もちろんウクライナがここまで国家主義化した以上、親EU民族派と親ロシア民族派、親ロシア派あたりの対立を基盤にした反政府暴動やテロリズムの類はまず確実に起こります。もちろんウクライナ政府の反体制派弾圧行為はすでに起こっています。

「戦争は来夏までにすべて終わる」ウクライナ軍情報局トップが見通し
だそうです。処理水は安全だよりも信憑性に欠ける気がしますが、ウクライナ軍中枢部であれば言いそうなことではあります。もっとも、ウクライナが南半球だというのはこれで初めて知りました。タンクトップのサンタクロースが来るまでに終わるといいですね。

■2022年10月18日(火)  選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、法律でこれを定める。
「2030年までに憲法47条を改正」一票の格差是正で自民・森山氏
憲法47条って具体的な選挙制度まで規定していましたっけ?制度は法律で定めるとあるだけで、もしかして通説でこの人が主張するような話があるのかもしれませんが、「地方からも一定の数の政治家を選べる」という話と絡めるとむしろ43条ではないかという気がします。必要があれば憲法改正を議論することまでは問題とは思いませんが、それなら少なくともどの条文かはちゃんと把握してもらわないと、例えばこの場合なら、法律事項ではなく政令事項として内閣でゲリマンダーをやりたいのだと解釈されかねませんが。

「参院選合区見直し、憲法改正以外に道なし」自民・森山選対委員長
このように、何が何でも憲法改正を言い出したいというだけではあります。
そもそも選挙区が広いというだけなら議員定数を増やせばいいだけのことですし、それを議員なんてたくさんいても仕方がないと削ってきたのは自民党も同じでしょう。
また多数決原理自体を問題にしているなら選挙制度の問題ではないわけです。もちろん現行憲法は国会における多数決原理による決定を前提にしているところがあって、例えば参議院での議決は必ず全会一致などとやったらそれは憲法違反の疑いがあります。「地方の意見をどう反映をさせていくのか。」と言うならそこを問題にすることになるわけで、選挙区の広さは問題になりません。県が地域の意見がナチュラルに集約される単位だなどという発想の方がよほど変で、それこそどこかの党の民主集中制にそっくりの発想です。
あるいは憲法の規定の範囲内で多様な意見を集約するというなら、議案の提案権を広く国民に開放するという方法論だってあります。100万票も集めれば議案の一つも提案できたっていいわけで、選挙区などという恣意的な方法論よりはよほどメリットがあるのではないでしょうか。選挙区にしろ都道府県にしろ法律事項であり、憲法上の制度ではないのです。議員も政府も議案の提出には同じ制約がかかり、その上で議員が議案について議論をし、評決をすることになります。これなら議員が提案者を外部の有識者として吊し上げたっていいわけです。むしろいかに吊し上げを乗り切って議員の共感を得るかが、政策提案に有権者の賛同を集める技術と合わせて、プロの政策提案家の職能になるでしょう。もちろん有権者が100万人もいない都道府県というのもあるわけですが、そもそも民意のレベルで他の都道府県民の支持を全く受けられない提案など民主的なものとは言えません。東京都民が一枚岩だなどという幻想はナンセンスです。ちなみに現行憲法には、解釈論はともかく、議案提出権は所属議員に限るなどという制約はないはずです。もちろん慣例として議案提出権は議員の権能の一つとされ、国会法でも議院運営規則でもそうなっているわけですが、まさにただの慣例であって、憲法上は憲法改正の発議は両院の議決に基づき、あるいは予算提案は内閣が行うという定めはあるものの、それ以外の個々の議員の権能がなんであるかは何も書いていないはずです。もちろん、非常識な発想ではありますけどね。それでも、憲法を改正しないと地方の意見を反映させられないなどという暴論よりははるかに合理的だと思いますが。
もちろん憲法において地域の主権を尊重する枠組みを作る、そのために例えば道州制を定めて、各道州につき最低1名の国会議員を割り当て、かつ議案の提案には全ての道州の議員が賛同していることを義務付けるという制度にするというのはありです。制度としてその方がすっきりするからそうしよう、そういう議論までは反対する気はありません。とはいえ改憲論としてもあまりに程度が低い、穴だらけの話をするのは感心できません。かつて参議院議員選挙に全国区という制度があったように、現行憲法下での選挙制度というのはそれなりに柔軟性があり、現行の小選挙区制なりを基準にして簡単にあれができないこれができないと言えるものではないのです。

■2022年10月18日(火)  かくから著作権があるわけじゃない
画像生成AI、数十秒でプロ顔負け 著作権は誰のもの?人間の価値は
まあ、外注イラストレーターの仕事は相当飛ぶと思います。その意味では新米絵描きには厳しい時代になるかもしれません。20世紀に大量生産された工業デザイナーは大道芸人への転身というか先祖返りを余儀なくされるかもしれませんね。著作権は、まあ、絵自体にはなくなるんでしょうね。その絵を使った言ってみれば集成物(記事の例でいえば画像集)には少なくとも著作権なり編集著作権なりが発生します。AI運用側の著作権を認めるかどうかは、まだ議論が必要でしょう。
とはいえそれだけのことで、まずこの人が描いた絵という価値は当分なくなりません。この人が描いた絵が欲しいと言ってもらえるようになるまでのハードルは高くなるかもしれませんが、パブリシティーの方法は別途出てきているわけです。少なくともデザイン事務所や出版社に顕わに拘束されないで済む分、それこそアマチュア出身には都合がいいかもしれません。画家だって大昔は家産や別の仕事で稼ぎ、絵でお抱えになれる人というのはごく一部だったわけですから、そこに戻るだけです。次に、AIに描かせる人の創造性というのはなくなりません。キーワードを与えて調整選択するという形であれ、トリガー部分の属人性は残ります。そこに著作権法が想定するのと同質の人格が反映されている以上、自身の作品として頒布を制御する権利というのは認められると思います。これは、AI運営側がおそらくソフトウェアの売渡や技術の陳腐化によってコンテンツ生成の管理権を喪失しうるのとは対照的に、AIが普通になり、廉価になることで、安価な耐久消費財の持ち主の、いわば奴隷所有者の奴隷の生産物への権利として確固たるものになっていくと思います。

■2022年10月18日(火)  消費が戻ってないのかなあ
新米価格、3年ぶり値上げ 生産大幅減の一方でコスト値上がり
やはり上がってたか。
とはいえ60kgあたり700円では19年産からの下落幅に比べて1/4程度しか戻していないので、正直燃料価格上昇分と比べても売り手に厳しい印象があります。米だって燃料と肥料と水で作っているようなものなので、生産コストはこれ以上に上がっていそうです。そう考えると、昨年の米余りを受けて生産量というか出荷量が減少した影響はあるでしょうが、転作の影響なんかゼロに等しいんじゃないですかね。農林水産省の米作・食糧管理担当部署は権限もろとも農協に移管して民営化してもいいんじゃないでしょうか。どうせNHK程度の予算面での統制さえあれば政策実施上は問題ないでしょうし。

■2022年10月18日(火)  そもそもメディアが中立であるべしというの自体変で無理ではあるわけですが
ラッパーのカニエ・ウェストさん、米保守系SNS「パーラー」買収へ
発言しようと思う人が自分のメディアを所有するという方向自体はむしろ望ましいことだと思います。問題は、一定の方向性を持ったメディアがその方向性に親和的な人だけでまとまり、その方向性を指示するオーナーと共に外部から隔離されてしまうことでしょうね。新聞や雑誌も同じような偏りはありますが、SNSのように会員の中に引きこもってしまう仕組みはごく一部の定期購読主体の雑誌に限られてきたと思います。
まあ、中での動向を知るだけなら会員登録だけして発言せずに投稿を見守っていればいいので、そういうウォッチャーが方向性の間を取り次いでいくような気はします。会員情報でSNSの方向性とは違う意見を持った会員であると見破られる可能性があるとしても、運営者が排除しなければ問題はありませんし、ネット上で身元を隠すことは、現状慎重にやれば不可能ではありません。それこそ特定の政見に偏った雑誌を反対意見の人が購読していた例もあると思いますし、公論を主導するならそういった態度はむしろ求められます。
ところでなんで売却なんでしょうかね?さすがに事業だけ買って運営できるとも思えないので、運営会社ごと事業を買うのだと思うのですが、売却という場合既発株式を既存株主から購入してマジョリティーを握るというイメージがあります。実際Bloombergの記事でも親会社の所有株を買い手に売却すると読めます。会社としては拡大期のはずで、資金需要は高いと思いますし、普通は増資に応じて資本参加する形なのではないでしょうか。まあ、大規模増資でマジョリティーを握ってしまえば会社売却に近い形になりますが、少なくとも新聞報道としては、既存株主が残るのかどうかくらいは調べて報道するべきではあるでしょう。もちろん、親会社が資本としては投げ出した可能性もあります。

アディダス、カニエ・ウェストさんとの提携解消 反ユダヤ発言を非難
まあ、アディダスの立場からは反ユダヤ主義は白人優越主義と同じくらいありがたくないとは思いますが。その意味では当然ではあるのですが、その一方で、昨日今日こういう言動に及ぶようになったというわけではないはずで、提携を解消するタイミングはもっと前にあった気がします。差別思想に鈍感という非難は甘受せざるを得ないでしょう。

■2022年10月17日(月)  人物本位で採用して人物に責任を持つ使用者というのは見たことがありませんがね
エントリーシートに顔写真不要 「門前払い」を排除、広がる人物本位
顔つきだって人物を示す一情報だと思いますがね。
人物本位とかその人の考え方などというものは本来採否の判断に用いるべきでないのであり、この仕事をするにはこの資格が必要です、持っていますかと訊くだけでしょう。逆に人物とか考え方を問うのであれば、顔つきや性自認を基準にしても一向に差し支えないことになります。
この話ではそもそも顔つきを基準とした採否の判定を否定するというわけではなく、書類審査による足切りでその基準は不適当だと言っているだけです。面接で顔つきの悪印象を態度などで覆せなければ不採用になるのでしょうし、逆に顔つきで好印象を得れば他が少々悪くても採用されることはあり得ます。正直それが悪いという気はあまりなくて、判定の責任をちゃんと負う限りは構わないと思います。どうして自分でなくあの人を採ったのかと問われたときに堂々とこうであると主張できればいいですし、もちろん後で問題が起きた時にこんな人だとは思わなかったなどというのはいけません。そういう人を採ってしまったのは自分の責任です、その人が業務において他の人に与えた損害の責任はちゃんと取りますと言わないといけません。
正直採否の基準がそういう責任感のある方向ではなく客観的と称して無難で無責任な方向に行っている気がするのですが。無理に差をつけてでも決まった人数を選ばないといけないという事情は理解はしますけどね。

■2022年10月17日(月)  休むことは後ろめたいことではない
「育休」ではなく「育業」 小池都知事「休んでいる印象変えよう」
趣旨は分かるのですが、どうしてこう、お金を稼いでくることに寄せるのが当たり前の世の中になっちゃいましたかね。確かに勤め先は休んでいるわけですが、出産や育児はもちろん介護だって「休んで」いるわけではないということはありますし、そもそも休んで何が悪いのでしょうか。労働者が休もうが辞めようが困ってはいけないというのが労務の常識でしょう。その上で休むと言ってねとか、一定の事情がある場合にはいろいろと配慮する必要があるから申請してねとか、既定の有給休暇の枠を外れたら無給になるよとか、まあ、長期間休んだ場合色々あるよということはあるわけです。勤務に就くかどうかというのは労働者側が選択できることで、使用者側は対応する措置はともかくとやかく文句を言ってはいけないのです。まして悪いことだとか問題だとか言うことは控えるべきですし、懲戒や解雇にしてもスティグマを貼り付けるような行為は不当でしょう。もちろん労働者側も、それこそ事情があって休んだと胸を張っておけばいいのです。その意味ではやってはいけないのは連絡なくふらっと休む行為で、これは対応する必要がある使用者としては迷惑ですね。ちなみに休みがどの程度出るかの見積もりをちゃんとして、休みが出た場合にも仕事が想定通り回るようにするのは、使用者側の責任です。労働者の側は、それこそ事故が起きていきなり病院に担ぎ込まれるなんてこともあるわけですから、休んだ結果について本質的に責任が取れません。法定有給休暇の日数を超えて休んではいけないとか(給料を減らされていいのであれば理由があろうとなかろうと休んでいい)、遅刻しようとしたり早退しようとしたりすることが問題などということはないのです。
もっとも東京都知事も使用者側ではあるわけで、何でもかんでも休んでいいとはなかなか言いにくいでしょうね。

■2022年10月17日(月)  多分江戸の華みたいなものなわけで、店への悪意はないんじゃないですかね
池袋「サンシャイン60」の58階で100人が乱闘 準暴力団か
池袋サンシャイン乱闘騒ぎ、「チャイニーズドラゴン」が出所祝いか
まあ、暴力とか喧嘩沙汰に誇りを持っている集団なら責任のない相手に迷惑をかけたことについてはちゃんと筋を通した賠償をしようとする気がしますが。きっかけが店員の粗相だったりすると話が違いますけど。
とはいえ迷惑な話です。

チャイニーズドラゴンなど「準暴力団」、規制対象外で取り締まり困難
で、迷惑だとこういう話が出てくるわけです。もちろん想定していないところで暴れるようなのは個人であれ集団であれ迷惑ですし、公然と暴力を行使しそれによって周囲を威嚇するのは国家の特権なので、国家の規制に服さず暴力をふるうことを業として行っているようなのはなおさら迷惑でしょう。国家ならまだしもそうでないのに怯えさせられるのは理屈に合わない、国家はちゃんと規制せよという話になるわけです。
とはいえ、「暴力団であるかどうか」という基準は本来非常に危険なものであることは念頭にあってしかるべきだと思います。それは容易に「新聞社であるかどうか」といった基準に転化しえます。本来は、こういう他人に迷惑な行為をやったから検挙するという形であるべきであり、こういう集団に関わっているから予防的に検挙する、この集団的行動に関わっているから予防的に検挙して根絶やしにせよなどというのは危険思想でしょう。
暴力をもって他人を従わせるというのは人間の本質であり、根絶は不可能です。特定の枠組みを根絶したところで、似たようなものは必ず出て来ます。手遅れのモグラたたきになることは受け入れないといけません。

「準暴力団」の取り締まり徹底も求める 全国捜査課長会議で露木長官
警職法あたりの範囲内での監視と違法行為の取り締まりは現制度で対応できるでしょうね。それは手遅れのモグラたたきの範囲内で、モグラが出そうなところを監視するとかいうレベルです。
問題は、事案に関して関わった証拠のない人まで強権的な取り調べを行うことで、これはやったらたとえ反社会的団体の構成員であろうと本質的には人権の侵害でしょう。

池袋高層ビルでの乱闘事件、チャイニーズドラゴンメンバーら5人逮捕
ちゃんと取り締まれてるじゃないですかってのはまあ、意味が違うんですよね。当然、そもそもこんな騒動を起こさないようにチャイニーズドラゴンのメンバーであるという時点で犯罪者集団の一員として検挙してしまいたいわけです。この記事の挿絵なら、「上野グループのメンバーら」であるビルの外に集合している赤いピンも、もちろん集まっていなかった人やもしかすると上野と赤羽以外にもそう名乗るグループがあってそれも全部、チャイニーズドラゴンだからと検挙してしまいたいわけです。
これは例えば朝日新聞やその関係事業組織の一員であることだけを理由に検挙するという理屈なんですよね。それこそ、「全国高等学校野球選手権大会」にちょっとでも関わった人は全部国賊朝日の関係者であるとして、全国で学校の野球指導者や高校生が検挙され、特に兵庫県ではボランティアもたくさん検挙されるわけです。

■2022年10月16日(日)  輸入自由化以来必死に高単価の肉を売りまくっている日本の畜産業
ろんぐらいだぁす!ぱあしゅうたあず2
出るとは思っていなかった2巻目ですが、もしかして弥生さん、自分の前に軽い人を置いて風除けにすることばかり考えてます?
葉月も三年生になって、倉田(妹)が同級になりました。つまりこの前の春に亜美たちはしまなみに行っているわけですね。またその前後に佐伯さんが登場しています。8巻の乗鞍後に江ノ島で姉妹同士出くわしているのでそのうち出てくるでしょう。とはいえこの巻の豚肉40kmライドの後に江ノ島で驚くものなのでしょうか。そしてこのトリオは一巻につき一回大食い肉ツーリングになりそうですが、中学生のお財布に痛くないのかと心配になります。かき氷程度ならせいぜい1000円ではないかと思いますし、大学生のお姉さんと一緒に行っているので奢りもあり得ますが、豚肉セットに追加までだと倍はいきそうです。月の小遣いが飛ぶんじゃないかと思うのですが。

■2022年10月16日(日)  おかしな解雇はもちろん風儀が悪いと思いますが、そもそもなぜ妊娠するのっていう気もします
「妊娠を理由に帰国強要」 元技能実習生、福岡の社福法人などを提訴
確かに労働者の処遇としてはいろいろ間違ってはいるわけですが、「技能実習生」の処遇としてはどうなんでしょうか。制度上は研修生扱いなわけですし、日本では修業中に妊娠するという常識はないと思います。
もっとも技能実習生という制度自体が使用側と被用側の双方の思惑とずれていることも確かで、少なくとも使用側が修行中と称しておかしな扱いをすることは厳しく規制されるべきですし、被用側にも研修であること、修了後の帰国が前提であり、定住は想定されていないことを徹底し、制度上もそのようなものとしたうえで、定住を前提とした制度を設けて使用側に厳しく守らせることが必要ではあります。正直技能実習制度は低賃金労働力の動員と使い捨てのための制度になっている印象があり、最終受け入れ先から審査料を取ってでも規律を徹底すべきだと思いますし、制度の前提の順守と適正処遇が確保できないようであれば廃止が望ましいと思います。逆に言えば被用側に規律を徹底することは、仲介組織も含めて望み薄でしょう。領事館で直接本人からの申請を受け付け、仲介組織の保証を徹底的に排除するようにでもしない限り、長期滞在目的の就労希望者やピンハネ目的の仲介組織を排除することはできません。妊娠防止にしても本人の同意が前提になるわけで、あれこれ規制策を講じても人権侵害の疑いが濃厚である以上、制度に問題があるというしかないと思うのですが。

■2022年10月16日(日)  消費税は払うのが当たり前
インボイス導入まで1年 「経営維持できぬ」嘆くフリーランスや企業
こんな話は聞く必要はないわけで、転嫁すればいいでしょうと言って強行すれば済む話です。もしかすると地方自治体がコミュニティーショップに支援を出さないといけないかもしれませんが、それはそれで自治体主導で経産省あたりが対応すればいいことです。消費税は払うものというのが前提(つまり免税事業者は例外で移行措置)なのですから、免税を前提に起業することの方が間違っています。
こういう適切な制度の方に寄せることは、複数税率ですらすでに3年経っているのですから、移行期間としては十分であり、問題ないものです。制度の方に問題があるのに無理な均一的施策を押し付けようとしているマイナンバーカードの健康保険証としての利用の方がよほど問題があります。

■2022年10月15日(土)  消費税を30パーセントにして経済界がもつならそう言っていいですけど
防衛費財源に浮上する法人増税 経済界は警戒「国民全体で薄く広く」
防衛費増ってそもそも財界から出た話だった気がしますが。他の件でも薄く広く取った挙句にミルフィーユのトリプルバーガーみたいな厚さになって困っているわけで、いつまでも下らないお題目を唱えられても困ります。どうせ広く薄く消費税を増税するとか言ったらやっぱり反対するわけでしょうに。これ以上は負担できないからここを減らそうくらい言って欲しいものです。それが例えば介護や医療あたりでも財界の主張としては構わないわけで、働けない人間は死ねというのが財界としてまっとうな主張であることを理解できる程度には、日本の民度は高いはずです。
また、国債の増発なら財界は諸手を上げて喜ぶのがむしろ当然でしょう。有利な投資先があるならまだしも、株式市場に薪どころか軽油をくべて何とか利ザヤを掠り取っている状況で、むしろ10パーセントクーポン付きの長期国債が発行でもされれば従業員や株主に渡す気になどさらさらならない内部留保を貯め込んでおく恰好の理由になるはずです。その国債で手当てしたお金が自分たちに還流し、返済は義務的に広く薄く賦課されるなら儲けのいい機会ですし、インフレが懸念されるなら上手に外貨でヘッジでもするだけのことです。

防衛費財源は「所得税、法人税を含めて検討」 自民・宮沢税調会長
「消費税は社会保障のための財源」という話はまだ残っていたんでしたっけ?もちろん導入の際にそういう話があったことは承知していますが、消費税の税収の国税分は一般財源で特定目的財源でも何でもなかったと思います。もっとも2022年度予算の総額に対して社会保障関係費は34パーセント、消費税収は国債発行収入を含めた総収入の20パーセントに満たないはずで、社会保険拠出を含めて30パーセント程度なので、5パーセントほどの防衛費が10パーセントになっても、消費税を上げてその収入で社会保障関係費を賄ったうえでそれで浮いた分を防衛費に回す余裕はある気がします。
もちろん法人税や、所得税の最高税率部分での増税で賄う分には問題はないでしょう。その場合、株式会社以外については社員への利益分配による節税を認めるべきではあるかもしれません。株式会社の株主は社員としてまっとうなことをしていないので、そんな特権に与かる権利はないと思いますが。下位の税率を増やすことや課税最低限を引き下げること、基礎控除を減らすことは現状まずいと思います。

■2022年10月14日(金)  集団にパワハラはつきもの
「お互いうまくやろうぜ」パワハラを助長する同僚──日本特有の「いじめ構造」の闇
まあ、わかりはするわけですが。
とはいえ、そもそもパワーがある人がそれをかさに着てするからパワハラなわけで、そこでされている側に立ってというのは非常に難しいと思います。そもそも世の中そういうパワハラだらけでしょう。近隣関係にしろ家族関係にしろ、もちろん職場も学校も、下手をするとより社会的な環境まで、パワハラだらけです。それが日本特有の事情に基づくというのは妥当だと思いますが、それだけに変わりえないと思います。むしろ集まる方が悪い、集団で何かをする方が悪い、そんなことをしないで済むように工夫するべきだという気がしますがね。パワハラはより強い権威や権力の前では無効になってしまうので、べったりした集団・組織を作らせないというルールを立てて天網恢恢疎にして漏らさずな監視体制を作り、個人を個別に隔離してしまえばハラスメントは起きにくくなると思います。その代わり孤立感は出るわけですが、正直それはシステムに対する不安感の有無の問題な気がします。少なくとも物心ついてからは、他人との「触れ合い」とかよりもシステマティックな安全保障の方が、メンタルには重要かつ効果的ではないでしょうか。

■2022年10月14日(金)  「大きな仕事に関わるやりがい」という呪い
突然告げられた「明日は休業」 楽天モバイル基地局事業、最前線の今
そりゃ破綻すれば事業休止、出勤停止でしょうよ。むしろ給料をまず出せ、給料が出ないなら働かない、他所で働くというのが労働者というものです。労働債権もそういう意味で保護されており、口座が凍結されたにしても例え損害賠償であれ未払い賃金を支払った後の分配になります。一方で業務の継続性を保障するものでは全くありません。賃金を貰って割り当てられる仕事というのは揮発するのです。それは突き詰めて考えれば楽天グループが楽天モバイルを清算した場合でも変わりません。あるいは先発のキャリアに売却してネットワーク整備の必要がなくなった場合もそうでしょう。
事業の公共性や必要性と労働保護とは峻別されるべきです。賃労働者は仕事にやりがいを求めるべきではありませんし、経営者もそれを期待するべきではありません。また役務と事業者も一体として論じられてはなりません。ある事業者が役務を十分に提供しきれないようなら交替するのが当然です。保障は交替すらできなくなったときに役務の提供を維持する手段としてのみあるべきであり、つまりは現状の事業者を追放して役務の運営を官営化することであり、その際には事業に雇用されている賃労働者も一体として追放されるものです。事業の関係者が役務の提供に関わりたいという場合、給料は払えません、ボランティアでやってください、できれば自己責任でという話になるか、少なくとも引受先として合理的な水準に処遇を低下させることになります。最低限に人員を削減したうえで賃金は一律最低賃金くらいは妥当な範囲内です。保障というのは役務の利用者に対して役務の提供を保障することであり、従事者の雇用は問題になりません。

■2022年10月14日(金)  こういうのこそ資質に欠けるので懲戒ではないでしょうか
AIの仏さま、スマホに「悩み相談所」 経典で導く1千通りの答え
だからこういうあほくさい報知は無視しましょうよ。だいたい1000通りって、70億人のそれぞれに悩みが108あるなら7560億通りないとまずくないですか?もちろんAIが個別の悩みを解析してパターンを増やすという方法論はあるでしょうが、その場合「経典で導く1千通りの答え」とは書かないでしょう。一千通りの悩みにAIが回答を導くとでも書きそうなものです。
なんというかそれこそ血税をこんな無駄なことに使ってARのなんのと遊ばれると、学術振興会など廃止してしまえと言いたくなってきます。他の研究者はもっとまともな研究をしているので、そんな声が上がれば迷惑極まりないはずですが、京都大学の経営陣はその責任をどう考えるのでしょうか。セクハラやパワハラで責任を問われた研究者の皆さんに申し訳ないとは思わないのでしょうか。

■2022年10月14日(金)  保護基盤を拡大するのはいいが賃労働の類型の整理も必要ではないか
家政婦に労働基準法の適用検討へ 厚労省、今秋にも実態調査
もちろん家事使用人への一般的な労働基準の適用は必要だと思います。むしろ民事契約として賃労働の形を取り、また外形的に拘束的指揮命令下に入りその対価として支払いを受ける関係性について指揮される側の保護、指揮する側への規制の基盤を作ることは望ましいと思います。人を拘束する場合一定の説明責任を負うというのは合理的な基盤の内容であるべきです。
とはいえ労働基準法の定める基準やモデルが、現状ですらここまでの広範な適用に適したものであるかどうかは、難しい面があるかもしれません。それこそ教員のように、本来拘束された賃労働というよりは裁量を持つ請負であるべき業務が指揮命令権の枠組みに囚われているような状況もあります。つまり指揮命令者が賃労働の要素である使用者や代理人による指揮命令を業務上望ましい範囲を超えて拡大する根拠として、他の権威的制度とともに労働基準も援用しているのではないかということです。給料分は働け、稼げとか、使用者の指示には従えといった決まり文句はこの例と言えるでしょう。

■2022年10月14日(金)  少なくとも貨物新幹線を九州を含めたJR旅客会社が運行するのには反対です
鉄道150年、なぜ新幹線は貨物を運ばない JR九州初代社長の提言
旅客鉄道会社が貨物事業をするのは矛盾でしょうに。
もちろんミニも含めて新幹線設備を貨物に利用することは妥当と思いますが、三つ条件があります。ひとつは旅客会社をお金を払って新幹線列車を走らせる立場にすること。設備のプライマリーな運用は貨物会社とし、貨物列車が安定して運行できる基盤を確保します。運行管理も全面的に貨物に移したうえで、JR各社以外の新幹線旅客列車運行への参入を認めるのもよいでしょう。ふたつめは貨物便の深夜運行は行わないこと。この点は在来線で大きな問題となっており、夜間に十分な保守を行うことは新幹線を安定運用する前提にすらなっています。日中は旅客、夜間は貨物などという在来線のような住み分けをやったら保守の時間が無くなりかねません。みっつめは新幹線設備を全国一体のものとして運用することです。現在東京駅で線路も列車も切れてしまっていますが、貨物としては全国的に機材を運用できることが望ましいはずです。もっとも東京駅に貨物を扱うキャパシティーはないので、別途新貨物駅を作って迂回貨物線を東西両方からそこに回し、旅客列車だけ山手線に並行して乗り入れる形になるのでしょうけど。また東京と往復する客に比べて少ないとはいえ大阪と仙台などを往復する客もいるわけで、旅客としても東京駅で乗り換えなくてよい - そもそも東京に停まらない列車を設定することは望ましいのではないでしょうか。この場合、新貨物線経由の博多発札幌行といった列車も設定が可能になります。
正直旅客鉄道など、東急と阪急にでもやらせておけばいいと思います。敷きなおす機会があるなら、敢えて都市を除ける形で路線を敷設して大型貨物ターミナル間の無停車運行を促進し、旅客はそこから分岐して都市内もしくは都市近郊の旅客駅への独自路線を引き、貨物の合間を縫って列車を運行するべきです。

■2022年10月13日(木)  こういうのは文科省に合わせて欲しいと思います
個人情報管理の「データマッピングツール」、個人情報保護委が作成
エクセルシートですが、ないよりましでしょうね。ただ、企業向けとはいえ平然とエクセルを使ってしまうところに日本のITの立ち遅れを感じます。学習指導要領からいけばpythonあたりでしょうか。

■2022年10月13日(木)  コンプライアンスができていない事業者が契約書の法的妥当性のレビューとは
AIの契約書チェックは違法か? 法務省の見解が波紋
非弁行為という類型があることから言って、弁護士の介入を排除したり弁護士の報酬水準を下げたりするような使い方で収入を得ることは違法と考えるべきでしょう。もちろん自社開発で内部で使うなら非とまでは言えないでしょうし、システムの買い切りもグレーゾーンかもしれません。弁護士事務所が補助的に使うのもグレーゾーンと思います。しかし弁護士事務所以外への役務としての有償提供は黒でしょう。「サービスを提供する4社」という時点で真っ黒けです。本来法律相談を含む弁護士業務の報酬水準はその専門家の自治に委ねるのが - 業務の品質を維持しダンピングを防ぐ意味からも - 適当だというのが法律の趣旨です。利用者やサードパーティーが無暗に代替策を講じてよいものではありません。法務に関わる(つまり契約書の法的妥当性を確認することも含む)助言自体弁護士が行うものとされているのですから、需要はともかく供給はあくまでも本人としての自己責任の範囲や弁護士の業務補助の範囲にとどめるべきです。
それこそAIとやらで自社の業務のデューディリジェンスを行うべきだったのではないでしょうか。

AI契約書チェックのサービス 法務省、利用は「弁護士限定で」
AIによる契約書審査 弁護士でなければ「違法の可能性」 法務省
法務省の指摘が合理的です。
なお、役務として(業として)提供することが問題なのであって、法曹職以外の人が六法全書や判例集を買って調べることが違法ではないように、個人がAIを含む法務に関わる判定機構を導入運用すること自体はグレーゾーンだと思います。もっともその判定機構の出した判断は法曹の意見としては扱われませんし、判定機構を含むデータベースを第三者に提供する行為は相当黒くなります。酒場で他人の問題に法的な意見を開陳しているのと同程度には黒いでしょう。法律論をする人は、所構わぬ法律論が法を犯している可能性を知っていてしかるべきでしょう。

■2022年10月13日(木)  目指して実現しないに一票
政府、健康保険証を2024年秋に廃止 マイナンバーカード一本化へ
目指して出来るものかどうかは何とも言えない気がします。
まず「国民皆保険」ですので、基本的には日本国内に住民登録のある全員がマイナンバーカードを持つことが前提になります。現在は任意ですから、まずはそこの制度を法的に整える必要があります。当然出生届が提出された時点でマイナンバーカードを発行し、死亡や失踪の届に伴ってそれを無効化することも前提でしょう。そのうえで、医療機関と保険者でマイナンバーカードを健康保険証として利用できる体制を整えないといけません。例えば健康保険組合は保険者の加入に際してマイナンバーカードを預かり、保険証としての情報を書き込んで返却しないといけません。大臣や国会議員がどうしているのかは知りませんが、社会保険の場合現状でも保険証発行の手続に一週間程度かかる場合があります。本来持っていてしかるべき、身分証としても機能する証明書を一週間取り上げるというのはさすがに論外でしょう。しかも家族として被保険者となる者も含めてです。その場で書き込んで返却することを義務付けないといけません。もちろん保険医療機関で取り扱えるように設備を導入させることも必須です
気になるのは一部の診療情報をマイナンバーカードに書き込む話になっている点です。正直誰に何のメリットがあるのやらさっぱりわかりません。これだけは、仮にマイナンバーカードを健康保険証として通用させるとしても絶対利用したくありませんので、制度として廃止するべきだと思います。より適切な代替制度はいくらでもあります。
どうせなら国会議員なども含めて公務員の本人確認手続を全てマイナンバーカードで行うことから始めるべきです。当然議事堂に入ろうとしてマイナンバーカードがない場合議員として入ることを拒否されますし、投票もマイナンバーカードを使って行うようにするべきでしょう。もちろん議員への立候補や公務員試験の受験や採用面接などにも活用するべきで、議員バッジや議員パスはマイナンバーカードで代替できるのですから廃止するべきです。書類の決裁も代替できますね。それを5年もしていればある程度まともなノウハウの蓄積が、公務員が実感する形で進むはずですから、一般の人を巻き込むような話はそれからすれば十分です。

マイナ保険証、国はなぜ前のめり? 拙速批判とまだファクスの現場
プロトコルが整備されていないのですから、FAX頼りなのは当たり前です。現状のプランは医療事務効率化策としては論外の下策です。保険者が無意味に乱立している状況をそのままにしておいて効率化もへったくれもないので、カードカードと踊っていないで真面目に考えるべきです。

便利さ実感できぬマイナカード 事実上の義務化の前に必要性の説明を
元々たいして便利なものではないわけで、便利にするには思い切った行政の構造や手続きの変更が求められます。ただカードが普及していないのに大きな変更を行うとかえって混乱するので、まず普及しておいて、カードの所持を前提に制度を変えていこうという話のはずですが、そもそもそういうカードやマイナンバーという番号を作る所で反発を受けてしまったのでねじくれています。

「マイナカードに運転免許証」導入前倒しも検討 免許証廃止は否定
運転免許証は廃止しない 「健康保険証との違い」と国家公安委員長
でもってこっちこそ設備導入費の問題でしかないのだとすれば運転免許証の廃止も含めて前倒しできるんじゃないですかね?ある意味サードパーティーである健康保険組合や事業所、医療機関を巻き込むのと違って、国と都道府県で意見調整すれば済む話でしょう。もっともマイナンバーカードしか使えないとなると国際免許証でレンタカーを運転する人あたりが困るのかもしれませんが。

河野大臣、マイナカードは「デジタル社会のパスポート」 呼ぶ議論
マイナカードに岸田首相「こんな数字じゃ」、河野氏「ポイント邪道」
「様々な懸念、クリアしていく」 保険証廃止で河野太郎デジタル相
ならばまずは経済効果が低くても、国の機関で最大限活用してください。民間に嫌がらせをするのはその後にして欲しいものです。
ちなみに、ポイントは邪道というのは全くその通りだと思います。
一方でカードごときでデジタル社会とは噴飯もので、むしろ行政においてマイナンバーをどう活用していくかという問題のはずです。面倒な手続から解放するというなら手続自体を廃止するのが一番良いわけで、デジタル社会とは何の関係もありません。マイナンバーカードは汎用端末で処理できる電子身分証というだけで、できることと言えばせいぜい有人窓口の廃止くらいです。もっとも有人窓口を廃止したら困る人がたくさん出るのは、わかりきったことです。とはいえ、それこそ窓口受付を含めた法定委託事務を徹底的に整理し、国のことは国が、地方のことは地方自治体がするという形にできるなら、意味はあるわけですが。例えばパスポートを発行するのは外務省ですが、受付は都道府県の窓口で、それがさらに市町村に受託されていたりします。それが外務省に直接申請できる、それも昼夜問わずというならメリットはあるわけです。
本当は、マイナンバーカードの義務化と合わせて日銀納税口座制度の制定もやって、ペイも銀行もクレカ会社も外に括りだす形でキャッシュレス決済を実現して欲しいと思います。そのうえで、日銀が当座貸し越しに乗り出すだけで、おそらく福祉給付の大半が消滅します。健康保険や年金すら不要になります。おそらく小規模事業者の経営支援給付も無用になるでしょう。最終消費側で最適化が進むと見れば、政策的産業振興以外の補助金や貸し出しベースの産業政策も不要になります。しかもキャッシュレス決済なら支店は要りません。

保険証廃止「正面突破ではない」 マイナンバー設計に携わった識者
まあ、本来マイナンバーの方が重要であって、カードはパスワードのメモみたいなものです。マイナンバーに紐付けるべき情報をマイナンバーカードに記録してしまうとか、マイナンバーではなくマイナンバーカードの活用を図るというのは、やはりおかしいと思います。

■2022年10月13日(木)  一見明白に不合理かは判断が難しいところですが、着替えの余裕すらないのにということはありそうです
白衣の天使?清楚で従順? 病院に謎ルール「モヤモヤ」止めるには
4割が「労働意欲そがれた」 看護師の現場に残る「ふしぎな」ルール
まあ、客商売ですから医師と同じである程度イメージに合わせないとまずい面はあるわけですが。タンクトップと短パンの上から白衣を羽織った医者に診察されたら嫌な気分になりますし、さすがに金ラメシャツにパンチパーマで腕に入れ墨がのぞく医者がいたら転院は考えますからね。
ただ、看護師の場合医師と異なり自営の余地が少ないことは問題かもしれません。ストレスを感じた場合でも資格を生かして転職することは難しそうです。
仕事着のままで店に行くことに制約があるという意味では警官や自衛官もそうだと思います。本来昼食時間も含めて休憩時間中は拘束を受けないので、コンビニに行くことを規制するいわれがありません。着替えを要請するなら休憩時間の前後に着替えの時間を確保するべきです。同様の規制がより合理的な形である職種に食品加工施設や半導体工場などがあるはずですが、これらは印象以外の理由で規制が厳しいとはいえ着替えなどの準備にかかる時間を業務の標準時間として確保するようになっているはずです。
もう一つ、どうして仕事の時の行動の制約でそこまでストレスを感じるのかという問題はある気がします。もちろん個人的にはロゴ入り作業着や白衣というのは好きになれないわけですが、そこには着用の合理性が具体的に示されていない(例えば刃物を使う作業をするようなときには対刃性のありそうな作業着はちゃんと着るけれどパソコンに向かうのに作業着は必要ない)こともありますが、お仕着せを渡してくる相手との距離感も反映していると認識しています。使用者側の何かおかしな幻想が投影されているにしても、毛染めというか脱色はまあ、簡単に変えられるものではないので人格に関わる面がありうるとして、休憩場所ではなく仕事中の詰め所であるナースステーションでの飲食の規制(まあ、適切な休憩時間や休憩場所が確保されていないとすればそれは問題です)や白ソックス着用にストレスを感じるというのは、人格に関わるというよりはむしろ職場と合わないというべきなのではないでしょうか。もちろん使用者である病院なり医院なりの経営者としては、被用者の就労条件にはある程度気を使ってしかるべきであり、ある規律によって必要な人員を得られないようならばその改廃を考えるべきではあります。とはいえそれは売り手市場の場合でしょう。辞められても補充が利くなら気にする理由というのはあまりないのです。もちろん医療業界が看護師や医師の労働条件をリクルートの拡充や医療政策への責任転嫁によってその専門性に対して低いままにしてきた面はあり、働き手として納得できる労働条件を求めることが悪いとは思いません。最近の若い看護師はわがままでなどと言う経営者がいたら資質を疑うべきです。専門職であろうと労働者がわがままを言うのは当たり前のことで、言われたくなければ労働者など使わなければいいのです。一方で看護師になる人なら他にも進路の選びようはあったはずで、選択の時点で存在しているとしか思えない清潔感や職業イメージに労働意欲を喪失するようなら、それはそれで進路選択を誤っている気もします。もちろん、15歳の時の感覚と30歳の時の感覚では違いはあるでしょうし、職業において特定の年齢に偏ったイメージを押し付けるような感覚はおかしいと思いますけどね。まあ、勤務中の白衣がありだというなら白ソックスだってありだろうという引っかかり方でもあるんですけど。

■2022年10月13日(木)  あほか?
赤ちゃん誕生に仙台市が3万円分ギフト おむつや衣料、ステーキも
正直妊娠判明後18歳まで一人年間200万円を支給するといった施策の方がいいと思いますがね。三万円のギフトって、しょぼすぎませんか?

■2022年10月12日(水)  そもそもあの鍵なら間違い防止程度の強度しかなさそうだもんなあ
脱衣所ロッカーを自作の合鍵で開けてカード窃盗容疑 被害1億円超か
一瞬風呂屋に貴重品を持っていく方が非常識じゃないのかと思いましたが、「温浴施設」なのでキャッシュレスとか上品なのかもしれません。まあ、盗みが妥当だとは言えないわけですが、犯罪を誘発しているような気もしないでもありません。

■2022年10月12日(水)  笑えないってことをそろそろわからないかなあ
カミングアウトデー「便乗ツイート」後に謝罪相次ぐ 企業、自衛隊…
まあ、悪ノリする方もことさら問題にする方も大人気はないわけですが、どっちが妥当かと言ったら品性に欠ける悪ノリを咎める方が妥当でしょうね。子供がバイトテロをするんじゃないのですから、悪ノリというのは慎重に戦略的にやらないといけないものなのです。どう考えても出来心か勘違いで組織のイメージを落としているわけで、そろそろ謝罪で誤魔化すのではなく、担当者や決裁に関わった人をちゃんと明らかにして懲戒したうえで厳格な再発防止策を講じた方がいいのではないでしょうか。広報で軽率な悪ノリをすると懲戒解雇されるくらいでないと、バカは後から後から出てくると思います。

■2022年10月12日(水)  法廷での記録が非常に微妙な問題であることは普通は公務員試験の勉強で知るんじゃないですかね
国側の防衛省職員がレコーダーで録音 民事裁判の弁論準備手続きで
指定代理人になるくらいだと結構な高級官僚だと思うのですが、それにしてはお粗末です。もちろん記録を取りたくなる気持ちはよくわかるのですが、裁判手続の場というのはうっかりメモを取っただけで法廷内の秩序を乱したと言われかねない場であることは常識になっています。ましてや当事者による不用意な事情の記録は相手方当事者を威迫し正常な裁判の進行を妨げかねないものともされています。そこにICレコーダーを持ち込むこと自体李下に冠を正す行為ですので、不注意極まりありません。大臣、知事、市長、自衛官といった人たちがそういう細かい問題行為について官僚の補佐を受ける側なのに対して、官僚というのは何ができなくても些細なことには通じていないといけないのですから、持ち込み自体に際して裁判官の許可を求めなかった点も含めて「うっかりしていました」では済まないと思いますね。

■2022年10月12日(水)  それはそれでスティグマを貼り付ける行為ではないかと
快楽優先が犠牲にするもの 性感染症のリアル、産婦人科医の悲しみ
このタイトルは把握の仕方がおかしくないでしょうか。それこそ自由な性行為が前提でも、義務的定期健康診断への盛り込みと治療の措置命令で済むことではあると思います。蔓延経路において不特定多数との性行為が特に拡散の役割を担っている面、そしてそこで拡散された性感染症が性的パートナー間での不用意な感染を招いている面はあるにせよ、逆に性行為を固定した性的パートナー間に限定し、あるいは抑制しただけで性感染症がなくなるというものでもないでしょう。もちろん原理的には、性行為を禁止し、妊娠出産は全て体外受精によるものとすれば感染を防げはするでしょうけど。

■2022年10月12日(水)  「抜けられぬ」ではなく抜けるべきかどうかまで考えるべき
「永遠にこれをやっていたら…抜けられぬ」ガソリン→電気→ガスも?
まあ、当初の金融機関への公的資金注入みたいな発想で場当たり的な価格維持策を実施していたら沼にはまるでしょう。当座の安定化とは別に、そもそも安定するのか、安定するとすればどのあたりでしそうか、それは安定価格として受け入れ可能なのか、可能でないとすればどう対応するかは考えておくべきでしょう。もちろん金融機関と違って光熱関連の供給自体を廃止してしまうわけにはいかないわけですから、国営化なり公定価格制や配給制なりに移行することも考慮するべきです。「また安くなる」でもいいですが、安くする方法論が価格安定化の仕組みを除去することによってなされた点は認識されてしかるべきでしょうし、同様の変化が産業どころか国民生活の広範な分野で進んだために生活必需品について極めて狭い価格変動範囲を前提にした需要構造の硬直化が起こっています。良い悪いというよりは、それを前提にして対応するべきでしょう。もちろん市場に任せておけば安定するなどという馬鹿な話はいい加減にするべきですが、安定しないこと自体は必ずしも悪いことでも問題でもありません。需要側に十分な弾力性があれば済むこととも言えます。自由とか安定とかいう原理主義的発想に執着するのではなく、原理主義も含めて得失を考えて選ぶべきです。そのためのデータはそれなりに積み上がってきたと思うのですが。

■2022年10月12日(水)  是とも非とも言えない
24時間戦えないとダメなのか 女性が3割を超えた組織で起きたこと
ダメなんじゃないですかね。別に献身的な前衛闘士だけからなる党であって悪いとは思わないです。もちろんそういう党が外部からの支持を得られるかどうかというのはまた別ですが、献身的な前衛市民であれば一般市民の政治的要求を適切に汲み上げ政策化していくことも、また自身の在り方に驕らず一般市民に対峙し好意と共感を引き出すこともできるのでしょう。むしろ女性だから24時間戦えないという方が問題だと思います。
一方で、そうでない政党、政治家の在り方というのも当然志向可能です。政治家というのは制度的権力に近い場所にいることを志向しかつ公認されるために独特の倫理観を要求されます。一般市民であれば容認されてしかるべき行為でも政治家であるがゆえに非難されるということはあり、そこでプライベートだとか言うと大顰蹙です。その切り分けが成り立つ範囲では「政治家・政治活動家でない時間」の設定も可能でしょう。

■2022年10月12日(水)  責任転嫁や失態追及にしてももう少しまともな言い分があるでしょう
知事の携帯番号、静岡市長「教えてもらえなかった」 知事「虚言」
嘘とか何とかいう以前に知事は窓口ではないという点で川勝知事が正しいですねえ。正直知事の携帯番号を知らなかったという市長の言い訳はなんとも愚劣で、それこそモンペやクレーマーの類でしょう。400年前じゃあるまいし、制度的な対応を首長個人の連絡で動かすような発想自体頭が悪すぎます。企業経営者にはたまにこの類が出ますが、フラットな組織に傾倒しすぎて官僚機構というものへのあって当然の理解を喪失しているのではないでしょうか。
もちろん平素不仲を噂される関係ではあるようですし、口が滑った面はあるのでしょう。ただ、綸言汗のごとしとも言いますね。言い訳にはならないでしょう。
もっとも県庁側も含めて災害対応時の連絡窓口に不備があったことも確かでしょう。市長在庁時に連絡の必要が出たら官僚側のトップが連絡先を教えないといけないでしょうし、もちろん県庁と市役所の間でその手の情報は共有されているべきです。また市長が退庁している状況だとしたら、本来市長が執務不能になることだってあり得るのですから代理で緊急の決定をする立場の人が市役所にいるべきですし、市長に連絡を付けて決定を仰ぐにせよ市長は連絡してきた官僚に要請を指示し、そこから県庁の窓口に要請が行くというのが筋です。その経路のどこに問題が出たのかは検証されないといけません。県知事側が連絡体制整備で市長との隔意を理由に渋ったり、整備を理由に県が市を統制するようなことを主張したりした可能性もあります(逆もあり得ますが)。ただ、市長が県知事の連絡先を知っていればいいなどというのは大変ばかばかしい発想であることは間違いありません。

■2022年10月12日(水)  これ海外サイトはどうなるんでしょうかね
ネット上のクレジットカード決済、生体認証など義務化へ 25年まで
役所が余計なことをするなというか、クレジットカード会社が不正利用保険をちゃんとかけて補償すればいいだけの話だと思うのですが。規制するとしたらむしろそこでしょう。その上でクレジットカード会社から加盟店と交渉するべきでしょう。何でもかんでも公的規制、しかも生体認証情報の委託義務化って、絶対余計なことを考えてますよね。
だいたい出店事業者を規制って、海外サイトだと規制のしようもないと思うのですが。だから野放しでいいとは言わないにせよ、金融に阿って締めどころを間違っているとは思います。
まあ、経済産業省だけに納得もできるのですが。

■2022年10月12日(水)  一番望ましいのは死んだ英雄だ
タリバン、中村哲さんの功績たたえる 襲撃現場近くに広場が完成
うっかり政権なんか握ると妥協できるところでは妥協に走るいい例って感じですね。やはり面の皮が厚いのは政治家の必須条件なのでしょう。
もっとも功績を称えるのは本来政治家の仕事ではないのであって、むしろボランティアが実績を上げる余地がないほど充実した豊かな生活を国民的に実現するのが仕事です。今時ああいう事業に従事するような人は、問題を起こしている当の政府に褒めてもらったところで、自分の仕事をちゃんとしていただきたいと嫌味の一つも言う気がします。その意味では死んでしまった人は称えておくだけで済みますので、いろいろな意味でシンボルとして使うのに便利ではあります。

■2022年10月11日(火)  労賃の相場観を持ち、安売りよりも市場からの引き上げを目指すべき
労働条件守る「良心的企業」生き残れる社会へ 労使でできることとは
もちろん労働条件の確保は大事なのですが、それは良心だけの問題ではないと思います。労働側に求められるのは、もちろん結束して労働条件を譲らないことです。人を安く使って上がりを掠ろうなどという経営者には、解雇と言われても譲るべきではありません。どうせそういう経営者は、従業員を解雇してしまったら事業を畳むしかないのです。むしろ一斉退職して競合なり新規事業なりを立ち上げることこそ求められます。一方で経営者は、労働生産性を労働者の努力に寄らず上げることに努めないといけません。労働条件を良くすればいいというものではなく、その上で経営が持続できることが前提条件です。ハイリスクハイコストの事業拡大ではなく、リストラにより適正規模を追求するべき状況も出て来ます。もちろん一番いいのは人件費ゼロ、つまり雇用なし、経営陣のみで事業を続けることです。したがって現状の職種を前提とする限り雇用は減るのであり、断じて良心の問題ではありません。労働側も、解雇阻止闘争だけはやってはいけません。解雇を避けようとすると必然的に労働条件を切り下げることになります。収入があることを確保しようとすると払う側に足元を見られます。それをさせるならこれだけ出せ、それ以下なら働かないからやれるというなら自分でやってみろと言えるようになることが、労働者に求められます。
そして経済政策・雇用政策運営側は、トータルで雇用が増えるように立ち回ることが求められます。それも役所が労働を買い叩く官製雇用やワークシェアリング、規格化された労働を増やすのではなく、長期的にはフリーランスの売り手市場になるように運営するべきです。

■2022年10月11日(火)  雇い主にも忍んでいるような忍びは危なくて雇えない
これでは忍べぬ? 忍者の住所・氏名・リストラ、古文書で赤裸々に
まあ、忍びと言ったって宮仕えには違いありませんからね。文書行政が相当貫徹していた江戸時代後期だけに、勤務先には資料が残っているわけです。もちろん資料が現役だった時代は機密文書だったと思われます(そうであれば十分忍べます)。そして労働者保護なんてない時代ですから、忍びみたいな末端はチーム単位で使い捨て、まさに「死して屍拾うものなし」。江戸時代は宮仕えは買い手市場だったはずで、うっかり江戸屋敷の下請けの人買いに引っかかったらブラック職場行きだったのでしょう。

■2022年10月10日(月)  むしろ焦げ付くのが当たり前
融資先より自分たちの利益優先?ゼロゼロ融資、金融機関にリスクなし
ゼロゼロ融資、積み上がった42兆円 焦げ付けば国民負担も
貸し倒れも金融機関の貸し逃げも、むしろ前提だと思います。その上で国民負担が問題だというなら全額焦げ付いても最低限の損失で済むように制度を設計するべきでしたし、むしろ後年焦げ付いてもその場をしのげれば元が取れると思うからこその制度ではなかったのでしょうか。もちろん金融機関を通さないと融資の実施ができないと役所が判断したわけで、金融機関のリスクゼロはその当然の結果です。リスクありでは手を出す金融機関などなかったでしょう。
個人的には混乱した状況での破綻を避けるためのつなぎ融資だと思っていましたし、10年程度の利子と返済の猶予ですめばむしろ活用している方と思います。立て直しを成り行き任せにして無策に借りこんだ借り手については貸し倒れる方が当たり前で、あの状況での連鎖倒産を防げたのであれば役に立ったと言えます。それで掬えるものは掬って税収を増やして実質国民負担なしで42兆円を返す、あるいはやむを得ないその場しのぎとして国民負担を納得させるというのが、政策立案側に要求されていたことだと思うのですが。

■2022年10月10日(月)  電気屋にできるのなんてバッテリー交換くらいかあ
転売業者は大損、修理屋は地方へ 複雑怪奇な深圳の電気街でのiPhone業者事情
まあ、市場経済としてはこれでいいのだと思います。
とはいえ中国で事業で揉めるというと、地場の電気屋が新参の修理屋に殴り込みをかけるくらいありそうです。1950年代くらいまでは日本でも結構あったのではないかと思いますが、日本の場合経済発展がその後で、しかも電気屋が大手メーカーのチェーン店として組織されていったせいもあるのか、親方日の丸で大人しい気がします。もっともそれで、家電量販店が進出してこない田舎で家電しか扱えない電気屋がパソコンを売った挙句にサポートしきれないなんて事態が出てくるわけですから、栄枯盛衰、入れ替わるのが時代の流れとでも思っておくしかないのでしょう。またユーザーとしては、自衛策としてリテラシーでも何でも身につけていくしかないわけです。
もしかすると日本も、中古端末買取なんて半端なことを言わず、故障したスマホの回収再生に突っ走った方が、二次流通市場が活性化したかもしれません。

■2022年10月10日(月)  だから問題になってから協議するんじゃないってね
椎名林檎グッズがヘルプマーク、赤十字マークに酷似で物議 販売元「多くの意見を踏まえ、弊社内で協議中」
協議中って、少なくとも赤十字は狙ってやっているようにしか見えませんが。
まあ、もうすこしこう、パロディーだということがわかるようなデザインにはすべきだったかもしれません。赤十字と椎名林檎のタイアップキャンペーンに見える程度なら、法律上問題はあるにせよ「勘違い」という話にはなりにくかったように思います。もちろんイメージの上でであれ誤認を狙ったモチーフである以上、そのシンボルを展開している側との協議は不可欠でした。おちょくることを目的としたパロディーの場合そもそも協議自体が成立し難いと思われますが、その場合は反響を受けて「協議中」ではなくて、例えば「赤十字組織も椎名林檎作品のいう百薬の長であるとの意図を込めた」とでも言って批評的な正当性を主張しないといけないのです。

椎名林檎さんグッズ、デザイン変更へ 「ヘルプマークに酷似」と指摘
変えりゃいいってものじゃないというか、少なくとも提案した人と決めた人を曝すものでしょう。迂闊なことをやった事実というのはこの場合消しようがなく、この日とはそういうことをする人なのだ、迂闊な人なのだという個人の責任はまっとうさせるべきです。そうでなければクリエーターと名乗る資格はないでしょう。

■2022年10月10日(月)  表紙は三角巾姿でメンチを切るエアリーさんではだめだったんでしょうか
ソードアートオンライン 27
ええと、エルフが襲ってくるのはやはり森の木を切って拠点を作ろうとしたからでしょうか。古典的な設定のRPGではわりとよくある設定だと思うのですが、とはいえエルフが出てもいないのにフラグが立ってバッドエンカウントしてしまうのはいささか鬼畜な設定ですね。もっともその後コミュニケーションを取って和解するのもよくある展開なので、マサルさんの行動は理に適ってはいると思います。もっとも、仮にもプレイヤーを攫って協力を拒否してキャラクターロスト覚悟でログアウトされたら方策として詰むと思うのですが、どういうつもりだったのでしょうか。またユイちゃん弓射スキルゲットですが、ネタの行く先が気になる所です。これまで派生作品も含めて弓を使っているというとシノンのALOキャラとアスカエンパイアで観光案内をしている鬼畜姉あたりです。SAOには飛び道具はピックくらいしかなかったはずで、つまりALOの弓はソードスキルの導入はなく、魔法との組み合わせのみということだったはずです。弓系スキルは速射系、多弾頭系、貫通力系、範囲破壊系、必中・追尾系、特殊効果系(デバフなどだが属性付与やシノンがエクスカリバーを回収するのに使ったのもそう分類されるか)あたりがあり得ますが、ALOの場合命中率と威力、射程以外は魔法による効果付与だったはずで、その場合魔晶石ネタとどう整合させるかが問題でしょう。もちろんムタシーナさんの広域デバフ魔法もなんの魔晶石を食べるとああなるのやら不思議(装備品である魔道具としての効果ではあり得る)ではありますが、付与魔法がスキル取得や武器の特殊効果に変わると使い勝手が全く違ってしまうはずですし、かといって「魔法」扱いもネタとして困るばかりか弓のスキルが高かったプレイヤーにとっては魔法使い職並みのデグレードということになります。
アンダーワールドサイドはむしろお約束っぽい展開で、この場合次回でステイシア様大激怒でしょうか。神様アカウントがレベルアップするのかどうか不明ですが、する場合、整合騎士がレベルアップするような敵を倒しているのですから、ステイシア様は惑星に罅くらい入れてしまわれるかもしれません。STLBがご都合主義的に登場したくらいは仕方ないことにしましょう。もちろん帰りに車で送ってくれた怪しいおっさんから預かったのがそのまま役に立ったと思われます。その怪しいおっさんがプライベートで使っているらしい(今回作中で運転しているおそらくスウェーデンのボルボ社製セダンのラース社用車ではない)怪しい車ですが、昨今試作品やコンセプトモデルを除いて、つまり普通に買えて街を走っていそうなレベルで怪しい車というのはあまりありません。敢えて怪しい線で行くならオート三輪あたりもありかと思いますが、さすがに元幹部自衛官とはいえジャンビーや払い下げ品のハンビーはないと思います。ジムニーは普通に走っており、変とまでは言えないでしょう。もちろんクラシックカーまで含めてよければ変な意味で有名なイタ車ことFIAT Nuovo Cinquecento改か少し外してSeicentoあたり、あるいはなぜか日本でもよく見かける第三帝国謹製国民自動車1型シリーズ関連でも構いませんが、べたですね。トラバントをはじめとする旧東側車もありですが、さすがに排気ガス規制は通らないでしょう。アメ車に変な改造をしたものも定番ですが、いくら自衛隊だからと言って電動アメ車の電算系だけ国産に置き換えた車なんてのは違うと思います。日本車でも最近は妙なカスタムモデルが流行っているわけですが、上物がカスタムであることを除き変なものとは言えません。もちろん軽車両扱いだからといって馬もないでしょう。中華車も普通に売っているものはごく常識的なものです。そうなると普通に売っている変な車というとそれこそ二人乗りオープンカーの類(国産ならユーノスロードスターとか)になるのですが、あまり変じゃない気がします。特注に近い品でよければ中型免許を利用して四トンキャンピングカーはありかもしれませんが、ボルボ以上に邪魔な気がします。そもそも菊岡さんのイメージは変な小型車のように思います。スウェーデンつながりで言うとSAABの旧型車も候補に挙がりますが、変なのは1980年くらいまでで、それ以降はごく普通の車になってしまいます。もっともこれはどのメーカーにも言えることで、日本車を含めてフォードアセダンやツードアの小型モデルはどの会社のも同じに見える傾向があります。このへんならありかな。
一月も経てばSAO本番サービスイン記念日、事件発生当日であり、イベントはともかくフルダイブ環境実現の兆しすら軍事技術としてすらもないことはいろいろな意味で残念ですが、期せずしてネット経由の自宅勤務・就学がある程度実現したことはエポックメーキングと言えます。もちろんいわゆるリアルの対面に意味がないなどとは全く思いませんが、仕事や就学のような事務的であるべきことが仮想化されるのは絶対的に望ましいと思います。たかが仕事や義務的な学校通いに情緒的な触れ合いを求める懐古主義はさっさと消え去って欲しいものです。しばらく前に退勤定時になると自動的にパソコンがシャットダウンするのが流行ったと思いますが、それこそ退勤定時になったら自動的にバーチャルオフィスからエグジットされるべきですし、もちろん学校など授業時間が終わったら即教師の映像が消滅するべきです。きりが悪いから後5分などと言う教師は、あと少しで書き終わるのでもう5分などと試験の際に言う生徒同様万死に値します。
恒例のかわいい二頭身イラストは猫型ロボットことヨンちゃんをエノコログサの穂でじゃらすアスナさんでした。ロボット感満載の二衛門がどうなるとアリスリアルワールドボディーになるのか不思議でしたが、今度はもふもふの登場です。いったいアスナさんがご家族にどう紹介するものやら気になりますが、ペットに付き物の問題はないためお母さんはまだしも説得できるにせよ、お父さんとお兄さんが絶対ロックオンでしょう。まさか分解したいハアハアネタではないと思いたいですが、「家族以外に見せるな」と言ってあの売込みは酷いと思います。もっとも家族構成がわかっている面子でその手の不安がないのはエギルくらいでしょうか。キリトの所でもお父さんとお母さんはロックオンでしょうし、シリカの場合もジャーナリストのお父さんがキュピーンだと思います。
表紙はアリスとセルカ(シスター陰陽師モード)の背景にキリトの顔ですが、最後の最後に三角巾装備で多数のウインドウを開くエアリーさんとかもしかするとやはり三角巾装備で空飛ぶ円盤に乗るエアリーさんが出ているわけで、それもありだった気がします。

■2022年10月09日(日)  無罪はあり得ない
孤立出産で「死体遺棄罪」 最高裁に女性らの意見書127通
正直、孤立出産に伴う嬰児の死体の法的に問題のある処理は有罪とする枠組みは維持せざるを得ないと思います。養育する意思も能力もない女性に求められるのは妊娠の回避および妊娠してしまった場合の人工妊娠中絶であり、また出産に至った場合の養育者の確保であって、妊娠してしまった場合外部の関与が必須になります。量刑については情状の酌量もありうるでしょうが、日本で要求される遺骸の処理は無知や貧困で不作為が許容されるものではありません。むしろ、妊娠させた者や妊娠を結果論であっても妊娠を隠匿するように仕向けた者が合わせて死体遺棄の教唆なり幇助なりとして罪を問われるべきだと思います。

■2022年10月08日(土)  マナーって、そんなたいそうなものか?
映画中のスマホやめて! イオンシネマ「鑑賞マナー動画」の上映開始 SNSの反響受け制作
スマホをいじりながら映画を見るのがいいことだとは思わないにせよ、映画を見るのにマナーですか?なら当然、飲食も禁止でスマホの電源自体オフですよね?まさかポップコーンを食べながら見るのは良くてスマホを見るのはだめなんてことはないと思いますが。そもそも映画なんてものは大衆演劇と同じで庶民がお行儀悪く見るものじゃないんですかね。
まあ、不満があるなら映画など見なければよいわけですし、退屈してスマホを見るならそもそも上映室から出てしまえばいいのは確かです。お金を払った分その時間は席を占有するという考え方もありそうで、マナー紹介を上映するくらいならスマホ許可のVIPルームを高値で提供してエコノミーはお行儀よく見てくださいと言った方がいいと思いますが(その場合お行儀の悪い行為をするのは特権になりますので、エコノミー料金で入ってやったら追い出されても文句は言えません)、交際相手と映画を見に行くのがステータスなどという愚民を映画館から追い出し、「真の」映画愛好家に「真の」作品の鑑賞機会を保障するためにも(真の愛好家のみが切符を買うなら不足など起こらないはずだそうですから)、お行儀よく見ることを強要するというのは悪くないかもしれません。だとすれば、鑑賞マナーの講習会を修了した人だけ鑑賞を認めるというのもありかもしれませんね。

■2022年10月08日(土)  ぬるいぞ、ナギちゃん
カメラ、はじめてもいいですか?(4)
えーと、ヤマノススメでも出ていましたがなんか最近フィルムカメラにはまっているんでしょうかね。
フィルムカメラの最大の特徴は、とにかく気難しく何が撮れたのかがわかるまで最低一時間はかかることです。現像は、店舗に自動現像機を備えているところなら最短一時間で上がるはずですが、需要が少ないのでまとめて動かす形で納期が長いこともあるかもしれません。そして上がってくるまで失敗しているかどうかすらわからない、わかっているのは大まかな構図とファインダーでわかる範囲のピントだけというままならなさが最も特徴的でしょう。またフィルムというのは撮像素子と比べて非常に気難しく、過大露出や過少露出に脆弱ですし、もちろんうっかり巻き戻さずに蓋を開けてしまうと露光でダメになってしまいます。もちろん蓋がちゃんと閉まっていない場合、レンズがちゃんとはまっていない場合、そのほかカメラに光の漏れや迷光がある場合などもお化けが写ります。
それ以外の、露出計なし、もちろん自動露出調整なし、オートフォーカスなしというのはデジタルでも味わうことができます。マニュアル露出モードにしてファインダーの情報表示を全て消し、マニュアルフォーカスモードかマニュアルフォーカス専用レンズを使えばいいのです。もちろん絞りはマニュアルにしますが、マニュアルフォーカス専用レンズの場合は自動絞りに対応していないことも多いでしょう。電子接点には対応していないか、あってもせいぜいレンズの型番が返ってくる程度です。日本のメーカーではコシナ、またいくつかの中国メーカーがその手のレンズを作っています。
ミトちゃんが借り出したのはNikon Fのベースモデル、露出計なしのアイレベルファインダーモデルです。ちなみに作中NASAモデルとしてTTL露出計付きのモデルが出ています。NikonのFシリーズはファインダー部分が交換可能なのが特徴の一つで、四角形の頭でっかちのロボットみたいなアイレベルファインダーがFの露出計付きモデルで、ベースモデルもファインダーを交換することで露出計付きにできます。一眼レフのレンジファインダーと比べた利点は、極端に画角の狭いレンズが使え接写に対応できることで、レンジファインダーでは画角の狭いレンズはフレームの枠が小さくなってしまって構図がわかりませんし、接写ではそもそもファインダーに被写体が写りません。Though The Lensというのにはそれだけメリットがあるわけです。乾板やシートフィルムを使うカメラでは、結像位置に擦りガラスを置いてレンズがとらえた像でパラメーターを調整し、シャッターをチャージしてから擦りガラスを外して銀塩感光材を取り付けてシャッターを切るのが当たり前でしたが、ロールフィルムではそうはいきませんでした。レンズを通して得た映像の確認をロールフィルム使用機でできるようにしたのが、一眼レフの革新性だったのです。
ところでNikon Fはベースモデルでも今のデジタル一眼レフレックス並みに重いのですが、ほのかちゃんはまだしもミトちゃんはホールドできたのでしょうか。少なくともボディを片手で持つだけのホールディングでは手振れします。もっともシャッターボタンを押すだけではシャッターしか切れないので(露出計はないので当然シャッター半押しで露出計作動などというギミックもない)、レンズもホールドしつつ、まず絞りとシャッタースピードを調節し、フォーカスリングを回してピントを合わせる必要があります。ミトちゃんはF11となかなかに絞り込んでいるためあまり関係なかったかもしれませんが、その分ピントの山を掴むのは大変ですし、ファインダーのフォーカシングマットが汚れていたりすると50mmのF5.6ですらピンボケが多発します。F1.4なんかとても泣けます。粒子が細かいとか発色がいいとか唆されてISO50のフィルムなんか使った日には、ちょっとくらいと絞りを開ける羽目になって狭い被写界深度に苦しめられます。ちなみにフィルムはデジタルセンサーに比べてラチチュードが狭いため、比較的扱いやすいネガフィルムですら白飛びや黒沈みが起きやすく、ましてリバーサルフィルムを使った日には白っぽい絵や黒っぽい絵を量産してしまいます。
なお、自分で撮っているというのは、ダゲレオタイプあたりを使って自分で感光材を調合塗布し、最後に水銀蒸気やシアン化物で現像する人が言うことで、ロールフィルムを使った一眼レフユーザーが言うなどおこがましいというものです。もちろん使うのは一群二枚でF22くらいのレンズを蛇腹の先端につけ、フォーカシングで光軸が狂わないように、感光部を取り付ける前に慎重に擦りガラスで全面の映像をチェックしないといけません。細かくてよく見えない部分については擦りガラスをルーペで覗いて確認することになります。もちろんそんなカメラでハンドホールディングなどしたら手振れ必須ですので、三脚の上に置くことになります。絵画でイーゼルを置く三脚でも使っていたんでしょうかね。あるいは測量用かもしれません。調速シャッターなどありませんので、暗室で感光材をシャッター付きの箱に入れておいてカメラに取り付け、おもむろにシャッターを箱から引っこ抜き、感光するまで待つこと数分ないしは数十分、光が足りなければ照明を使いましょう。感光材の感度が十分ならマグネシウムフラッシュで雰囲気を出す(ただし色調が狂うので調色フィルター必須、白黒オンリー)こともできますが、誤って感光させるリスクが増します。まあ、写真を撮る前に化学物質系の資格取得と現像ラボが必要になるのですが。適切な露光時間になったらシャッターを箱にセットして、箱を取り外して現像ラボで現像し、ネガ系の感光材であればもう一度ネガ系の感光材で撮影現像することで白黒を反転させ(これが引き伸ばしの手順だが単純には感光材同士を貼り合わせて照射露光するもので、引き伸ばしの場合は拡大レンズでいわゆる印画紙に拡大像を投影して印画紙を露光させる)、写真の出来上がりです。感光材の調合から最終的なプリントの作成までのこの過程全てをこなす者のみが、「自分で撮っている、だから自分のものになる」と称することを許されます。できれば硝材の調合や板ガラスの製作とレンズ磨きからやりたいものですが、このあたりは初期の写真家も眼鏡屋に頼んでいたもののはずで、金と気合のある人は挑戦してみましょうレベルです。レンズの設計は今時ならレンズメーカーや光学設計会社のサイトに自動計算してくれるサービスがあったりします。それに比べればボディーの自作は簡単です。撮像部は銀塩フィルムにこだわらずとも市販のイメージングセンサーもありますので、やってみると楽しいと思います。
まあ、真の現代的写真というのはこのネガ像からの反転露光の成立によって始まると言っていいでしょう。なにしろ必ずここで複製を作ることになるので、完成した作品について「真正物(オリジナル)が存在しない」という意味での写真がそもそもの前提になり、そしてネガ像からの反転露光により複製物が量産できるのです。現実の像を光学的に写し取るという意味の複製と真正物が存在しないという意味の複製物が重なる現代芸術(写真と映画)の誕生であり、録音・録画系の芸術はすべてここに起源します。真正性の喪失によるアウラの消滅というやつですね。
一方でモデルさんに上手に写ってもらうのはなかなか難しいのだそうですが、私は屋外物撮り専門でそっちはやらないのでわかりません。とはいえ屋外物撮りもやはり撮影者の都合など斟酌してもらえませんので、計算と運と対応力が問われることになります。
そして「自分らしい写真」などというものはそうそう撮れないのですが、若いとこだわってしまうものですね。同じ対象だけ一万枚くらい撮ってその中から1枚気に入ったものを選ぶのを1000対象くらいやれば何かわかるかもしれませんが、普通は他人と同じような写真を撮ってみてどうしても残ってしまう違いを探す方が見つけやすい気はします。対象や構図を真似てみても、ちゃんと考えて撮ればいくつかこの写真のここは自分の撮りたいものと違うという部分は出てくるものなので、それが色調であれ被写界深度であれ露出であれ、もちろん対象や構図でも、敢えて変えるならどう変えるかというのを突き詰めて考えてみる、それを考えられるくらい色々な条件で写真を撮っていくことが、自分らしさの発見につながる気がします。
ちなみに「谷根千」とは谷中・根津・千駄木のことです。街歩き系に人気のスポットですね。もっとも今ではもうミーハーな選択肢かもしれません。渋谷や新宿、池袋に品川もなかなかいい写真が撮れますが、通はニュータウンにも自分らしい被写体を見つけ出します。もあちゃん、修行あるのみです。なお行ったお店はどうやら「りんごや」のようで、国産紅茶を扱う喫茶店ですね。ティーカップとか亀とかも大事でしょうが、写真に写った電電公社の電話機らしき物も気になります。雰囲気づくりでしょうか。紅茶と緑茶の違いは基本的には加工法だけなので、日本でも紅茶を作ることは十分可能です。室町時代以降米と並んで茶は徴税目的の換金作物として領主層が普及に努めており、品種改良もあって栽培北限が徐々に北上しました。とはいえ日本の品種は基本的に中国基本種系の茶樹で、いわゆるアッサム種ではないため、紅茶にしても、ダージリンやキームンの繊細さは出せてもアッサムやセイロンの力強さには欠け、さらに一部のダージリンのド派手な香りも出にくいようで、かわいらしいけれど地味な味と香りになりがちではないでしょうか。もっともどうも産業レベルでの栽培は不可能らしいコーヒーノキよりは取り組む価値はあります。きっと、エゲレス人は茶を腐らせて赤くして飲むらしいぞ。ならば我が国も作って輸出せねばなるまいなんて感じで始まったんじゃないでしょうか。カップは、和柄のみのコレクションかと思ったらちゃんと洋柄もあります。個人的にはティーカップは白磁、コーヒーカップは白陶が好きで、和柄の白磁のティーカップなどは見かけると買いたくなります。まあ、パステルカラーの陶器のコーヒーカップもあれはあれで庶民的な雰囲気が悪くないのですが。アメリカ産の普及品とか、昔パン屋あたりが景品として配っていた真っ白けのとか、東ドイツ製品なんか雰囲気があっていいと思います。とはいえおしゃれな白磁のティーカップに安いティーバッグを絞るように出した紅茶にコーヒークリームパウダーと砂糖をぶち込んだものとか、挽売りのコーヒー豆を適当に入れたコーヒーに砂糖をぶち込んだものとかを入れて飲むと結構落差があって侘しいので、どうしても常用はマグカップになります。たまにロゴ入りグッズとして売られている400ml近く入るでかい陶器のやつがお気に入りで、今使っているのはIgor Proという計算ソフトのロゴ入りをソフトと一緒に直販の通信販売で買ったものですが、他社でも似たようなマグカップは見かけます。ところがなぜか、普通にマグカップとして売っているのを見た覚えがありません。もしかして、アメリカにはソフトウェア業界御用達の窯元があって、エンジニアの投票でそこのものが選ばれている、本来は社員用グッズなのかもしれません。何しろソフトウェアエンジニアは巨大なマグカップにコーヒーが残っている間だけ仕事をするなどと言われていた時期もあるので(最近はエスプレッソの普及でそんなことは減ったと思いますが)、その好みであれば巨大なマグカップはうなづけます。なお、インテル博物館で買ったものは300ml程度入る普通のサイズでした。さすがにロゴ入りマグカップを客に出すのは恥ずかしいのですが、プレーンなのを売ってないものですかね。まあ、こだわるなら自分で窯元に発注すればいいだけなのですが。
モノクロ写真は、もちろん銀塩でやってもいいのですが、それは引き伸ばしまで自分でやらないとあまり意味がない(というかカラーフィルムの現像は適切な現像条件の実現が非常に難しいのでラボ頼みが無難だしラボも自動現像機を使うのが普通)ので、お手軽に楽しむにはデジタルカメラの白黒モードとパソコン用のRAW現像ソフトを使うのがお手軽ではないかと思います。白黒撮影を重視したカメラやRAW現像ソフトであれば特定のフィルムや印画紙に近づけるようなパラメーターセットを持っていたりもします。特にフィルムカメラであってもファインダーに出てくる像はカラーですので、その絵が白黒になった時にどうなるかを想像できないと、典型的には色が落ちてのっぺりした写真が出来あがることになります。今時赤外線画像か新聞写真でもなければ日常的に白黒の絵など見ることはないと思いますので、けして安くないフィルムを無駄にする前にある程度勘所を掴んでおくのがおすすめです。などとやっていたら漫画ではストーリーが進みません。
ちなみに個人的には横浜よりも横須賀押しです。住んでいたからというのもありますが、横浜の名所というのはいささか着飾った感じがします。もちろん住宅地に行けば違うわけですが、そういうのは名所じゃないんじゃないですかね。雰囲気は面白いですが。それに比べると、横須賀は普段着の感覚があります。もっとも軍港や猿島は非日常ですね。ヴェルニー公園ならバラ園もよいです。近所にどぶ板通りもありますので、ネイビーバーガーあたりを楽しむのもよいでしょう。とはいえ触れられている通りどこも休日は混みますので、可能であれば平日が良いと思います。特に猿島ツアーや横須賀軍港めぐりは休日だとチケット売り場に長い列ができていたりします。もっとも平日は平日で観光系のレストランが休みだったりはするので、ある程度目的に合わせて事前に調べておきましょう。京急汐入駅前のサボテン、まだあるのかな。JR横須賀駅前から出るバスを使うなどして観音崎に行ってみるのもよいです。浦賀や、三崎口に出て城ケ島というのも定番ですね。ただし観光シーズンの場合渋滞で帰りのバスがなかなか来なかったりしますので、乗れて天気が良いならバイクや原付がおすすめです。なお、米軍基地を迂闊に撮っているとガードマンに怒られることがあります。私の場合歩道橋の上から撮っていたのも悪かったのでしょうが、ダメと言われたら素直にあきらめましょう。変な抵抗をしなければ連行されたりカメラを没収されたりすることはありません。速やかに撮影を中止して撮影禁止を了解したことを表明し、求められたら撮影した画像を見せて、消せと言われたら消します。スナップショットも含めて微妙な対象を撮るときには心がけておきたいものです。
ところでもあちゃん、結構手が大きかったりするんですかね。いくらQでも女の子の手で摘まむのは難しいんじゃないかと思うのですが。もっとも小さすぎてレンズをホールドできないため、モードダイヤルが遊んでしまう左手側にあったりします。ちなみにレンズシャッターの音が聞こえてくるのは、シャッターを内蔵しているレンズのみです。ユニークレンズシリーズはシャッターを内蔵していないため、取り付けてもシャッターの音はしません。その意味でレンズ交換式としては電子シャッター(電子制御シャッターではない)を全面的に採用した初期の機種の一つであり、ミラーレスらしいミラーレスだと思います。いやまあ、ペンタックスリコーの漢気はわかるのですが、デジタルカメラにクイックリターンミラーもペンタプリズムもフォーカルプレーンシャッターも要らないじゃないかというね。レンズシャッター内蔵交換レンズというのはかつてフィルムでコストが高すぎて失敗した話ですが、隠し撮り防止はさておきそのシャッターは絵作りにどんな意味があるのという気がします。ノスタルジーという意味ではありなんですけどね。

■2022年10月07日(金)  そらまあ、信仰を理由に自傷以外の障害行為を行うのはおかしいでしょう
親の信仰が理由でも「虐待は虐待」 宗教2世問題、厚労省が通知
たしかに子であっても他人の人権を侵害する思想信条の自由はないと考えるべきです。
ただし、たかが役所や大臣を含む役人ごときに人権の高下を判断する資格はないと思います。もちろん相談窓口として、保護の要請があった場合は暫定的な被害者保護と虐待行為の警察への通報を行うべきであり、また虐待の通報があった場合も可能な範囲で情報を収集したうえで警察に取り次ぐべきですが、それは親の思想信条の自由が子の身体に関する自由権に劣るという一般的な原則に従うにすぎません。つまり、少なくとも身体や精神への積極的な侵害行為のような重大な虐待行為について司法機関が捜査するきっかけに留まるのが筋であり、あるいは虐待が明白である場合に保護し親に不服申し立ての余地を与えるに止まるべきです。刑事処分にしろ行政処分や行政措置にしろ、最終的な判断は司法手続によるべきです。まあ、裁判官や検事も役人には違いありませんが、法曹資格という行政官就任資格とは異なる法律に基づく事実判断に特化した資格を基盤にしているわけですから、執行を担当するに過ぎない木っ端役人とは違うという余地はあるでしょう。もちろん判断に当たっては、行政側の恣意的な基準よりも親の思想信条や自由を尊重するべきです。もちろん子の人権を確保するべきことは言うまでもありませんが、子の監護についての親の思想信条が法律や行政規則の下に見られるのもおかしいと思います。例えば学校に通わせる義務を形式的に判断するのはおかしく、就学において想定されている知育が親の教育方針の下で明確に損なわれているかどうかを判断するべきですし、仮に学校に通わせていたとしても、親や学校施設が子の普通教育を受ける権利を損なっていると判断するべき状況もあると思います。
まあ、国が適切な人権保護を目的として未成年政策を行っているとは信じられないわけですが。現状不適格な親があるとしても、親の保護の一般的妥当性は公的機関によるそれよりも高い気がします。定住だの地域への溶け込みだの参加だの生きる力だの愛国心だの愛郷心だの人間力だのいったあほな話を吹聴している教育家や教育思想家が全員口を噤むまでは信頼のしようがありません。

■2022年10月07日(金)  「はしごを外された」と思うなら喧嘩すればいいだけでは
新幹線かもめ、特急より「不便」 浦上周辺住民に不満も 記者も実感
経営面では、「停車するほどの価値がない」で済まされると思います。下手をすると、新幹線が通らずとも特急の停車駅を削減することもあり得たのではないでしょうか。「駅が多すぎる」というのがJR各社に共通する課題であり、優等列車ほど足枷になります。地域によっては普通を快速に格上げしてまで停車駅を削減している状況は認識するべきです。駅がなくならなかっただけましでしょう。
とはいえ、別に不満なら鉄道など使わなくてもいいわけで、自家用車で空港に乗り付けて飛行機に乗るなり、高速道路を使うなり、長距離バスを使うなり、新幹線の代替手段はそれなりにあります。鉄道をNIMBY扱いするという発想も適切ではないかと思います。最寄り駅に停まらない列車の騒音や振動は受忍できないという考え方もあり得るでしょう。鉄道はあって便利なのが普通などということはないので、ぜひもう要らないからJRは土地を引き渡して出て行けと言ってください。

■2022年10月07日(金)  廃止を先延ばしにして議論する時間を作りだせただけでたいしたもの
「赤字だから廃止」鉄道だけ疑問 11年ぶり全線再開の秘境路線
「何のために鉄道が必要なのかという根本的な議論」
これはうちの問題じゃないというのが、JR東日本の立場だと思います。旧国鉄の路線を継承運営する立場として、儲かるなら続ける、儲からなければ廃止するというのが営利企業としての立場になります。もちろんただ持っているだけでもお金はかかる(運行再開を前提にする場合設備の保守もしないといけない)ので、その意味では県が保有するという解決は先延ばしの策としては十分有効に機能したことになります。
その上で、自治体側として、今後災害復旧のための積み立てや保険も含めて鉄道を維持していくかどうかを考えないといけないということでしょう。まず事業としては儲からないことを前提にしたうえで、廃止するか、維持するならどうやって維持していくかを次の災害までに考えないといけません(それでも最低でも一年かそこら先延ばしできたのは大きな成果です)。輸送量の余裕や運行の定時性のような具体的なものから鉄道という設備があることの精神的な影響まで、メリットというのはあるとは思います。また費用負担が大きい(まあ、結局これだけですね)とか損壊した場合復旧に手間がかかるとかのデメリットもあります。また列車の運用まで分離したとしても鉄道としてJRの駅に乗り入れる限りJR側の規則を守らないといけませんので、ただでさえお金がかかるのにその対応にさらにお金がかかります。それができないとどうなるかというと、駅設備を別に用意して完全に切り離すことになるわけです。
もちろんこれは自治体だけが責任を負うべき問題とは限らず、国交省が国土の利便性の維持という観点から責任を負うこともあり得る問題です。JR東日本は民間会社ですからそういうややこしい責任は投げ出してしまえば済みますが、国交省は我田引鉄や列島改造も含めて過去の国策について責任を負っていますので、負えない、負わない、自治体に任せるといった場合、少なくとも福島県選出の国会議員に国会で吊し上げられることまでは覚悟するべきです。逆に言えばそれでも通すといえば、それは多数の利益に基づく政策決定の問題ですので、福島県なり会津なりを「僻地」として切り捨ててもかまわないのも確かです。もっともそれで国の威信がガタ落ちすることだってありうるわけですが。そのあたり、関係者の総合的な判断ということになります。それでも民間企業におんぶにだっこという事態を少しでも抜け出せたことは事態が改善したと言えます。
ともあれJR東日本の財務状況からくるタイムリミット、営利企業を巻き込む制約は回避したわけですので、政治向きだけでしっかり話し合うのがよいでしょう。それで結局維持に補助金を流し込み続けることになっても、福島県が住民税を増税する羽目になっても、それはそれで政治として合理的な話であり、民間の営利企業ごときが都市部や都市間連絡路線で儲けた金を赤字ローカル線につぎ込むような、都市部や長距離旅行客にとってはお前のどこにそんな権利があるのだというしかない話を合理化するよりはよほどましではあります。

■2022年10月06日(木)  なら新聞にコピープロテクトをかけるべき
新聞記事を社内で無断使用 つくばエクスプレスに192万円賠償命令
まあ、社内で共有という時点でアウトではあるのですが。その分新聞を買うなり記事データベースの使用料を払うなりすれば済むことですしね。
とはいえ今の出版業界の業態からするとこの手の判決はどうにも不当な気がするのも確かです。もちろんどこで線を引くかという問題ではあるのですが、コピーを社内ネットワークで共有してはいけないというのであれば、まず新聞のコピーを技術的に取れないようにしていただけないでしょうか。この場合スキャンしただけでしょうから、画像としての劣化は複写機と同等と思われます。社内での情報共有という組織としてはある意味当然のことをして、技術的に止める手段もないのにやったら無断使用だと言われるようなルールは、あまり合理的とは言えないと思います。逆に言えば技術的な無断使用防止措置を講じてあれば、それを回避することはそれを意図した明白な侵害行為と言えるでしょう。

■2022年10月06日(木)  蓋が何とかならないかという
JR貨物・国鉄コンテナを再現した整理収納ボックス付き! JR貨物初のオフィシャルブック発売
JNRコンテナ、いったいいつの塗装でしょうか。どうみても小口貨物輸送、いわゆるチッキを拡充した時期のものですが、正直国鉄の黒歴史じゃないかと思うのですが。
それはまあいいとして、蓋がね。コンテナというのは丈夫が取り柄なんで、ちょっとこの蓋はどうなんですかね。上に乗ったら折れそうですが。

■2022年10月05日(水)  その空気感は少なくとも日本文化の原則です
「苦手かも」「なんでかなぁ」 否定語に逃げ道を求める社会の空気感
そもそも日本語では婉曲表現を用いる時期の方が多いと思いますが。江戸の庶民文化は是非をとにかく明確にする傾向があったような気がしますし、明治大正昭和は率直に評するのが美徳とされていたと思いますが、昭和の末期からことさらに断定をしない傾向が出てきたことは否定しにくいですし、一般に上流文化は断定を嫌ったように思います。
もっとも日常生活で断定を嫌うこと自体は、問題ではないというかむしろ望ましいことが多いと思います。料理の品評会で審査員をしているのでもあるまいし、料理の是非をその場で明確にする必要などなく、気に入らなければその店を使わないようにすればいいのです。問題があるとすれば、断定するべき状況であるかどうかの基準が論壇や教養業界と合わないことでしょう。少なくとも学校で書くエッセイで判断をぼかしていたら評価は低くなるでしょうが、そこで判断に自信がないためなどでぼかしてしまうというのは、やはり問題ではあると思います。エッセイを書く場合、自信を持って断定できるまで調べ抜き考え抜くというのが原則ではあるでしょう。もっとも、エッセイと称する商業コンテンツが判断をぼかしたりずらしたりするような芸をしている傾向もあります。一方で根拠もなく断定している例も日常の言語生活にも商業出版物にもありますし、それこそネット掲示板から続くネット言論もその傾向があるでしょう。もっともあれは、そもそもネット言論が教養文化を基盤としており、喫茶店での文士の討論のようにとにかく断定するのがいいのだという傾向が引き継がれているわけですが。

■2022年10月05日(水)  経営を言うなら郵便局ネットワークの直接的な活用を
郵政民営化15年 減る売上高 利益はコスト抑制で確保
まあ、郵政民営化というのは郵便および関係事業の経営面の再建を目的にしたものではなくて、国営の郵便および関連事業という形態の歪み - その最たるものが郵貯と簡保の資金運用だったことは言うまでもない - を是正することが目的だったわけですから、売上高が減ること自体は全く問題がないわけです。それこそ郵貯と簡保については破綻してもいいくらいでしょう。また郵便事業についても、戸別配達型小口運送業の一事業者として論じてよいと思います。
問題は、郵便局事業です。稠密な窓口ネットワークは確かに社長の言う通り日本郵政グループの特質であり、むしろ他の事業がこのネットワークを支えるもの、言い換えれば外部との提携によって郵便局ネットワークを支えられるのであれば郵便、郵貯、簡保はなくなってもいい、むしろこの三事業がネットワークの足枷になるなら切り離せと言うべきです。コンビニエンスストアに次ぐであろう稠密なネットワークは、三事業の基盤としてではなく直接の収益源として使うべきです。

■2022年10月03日(月)  「メディア」と一括するのが適当かは別問題ではあるにせよ
「美しすぎる市議」にもやもや 盛岡で性差別考えるトークイベント
まあ、表現としては意図してやっている場合が多いとは思いますし、その場合性差別だと言ったところで表現の自由を侵害することになりかねないわけですが、享受する側がそういう表現を性差別的でないものとして受け入れるのは非常にまずいでしょう。もちろん、絶対に性差別的な言動をやってはならない場や立場でそのような言動をすることも論外で、それは常識にしていく行動も必要です。その意味でその言動がどう性差別的なのかを考えていくことは大事でしょう。
「メディアの責任」と言う場合、ある新聞の編集部がその新聞を性差別的言動をするには不適切な場と位置付けることは問題ありませんが、他紙、他媒体まで一括してメディアと位置付けるのが適当かどうかは問題です。性差別的な表現が出てくる新聞や雑誌を品性に欠けると非難するところまではありえても、その存在を許せないと言った排除に当たる言説は不適切ではないでしょうか。そのような表現を好む読者を想定して編集を行うことは、品位に欠けることではあっても無責任なこととは言えないと思いますし、一応言論の自由の範疇だと思います。そのような新聞を発行することではなく、そのような新聞を公然と読むことが、ハラスメントなのだと思います。もちろん公然とであろうがなかろうが読むこと自体品位に欠ける行動ではあるでしょう。

■2022年10月03日(月)  いたずらはともかくとして、何かあったらまず警察にというのは必ずしも否定できませんからね
機種変したので… きょう何月何日? 不急な通報急増、逮捕事例も
だって110番だって刷り込まれてるもんなあ。9110なんて覚えてないよというのはともかくとして、まあ、警察も困ったんでしょうかね。とはいえ緊急通報が治安問題での事態把握につながってくる以上、閉鎖や抑制というわけにはいかないでしょう。耐えた上で悪質な事案については摘発するしかありません。

■2022年10月03日(月)  これは一応よく考えた部類かもしれない
銀行の「機密書類」、トイレ紙に再生 年54トンの二酸化炭素の削減
使い終わった反故紙を再利用するというのはそれこそ1000年前から例のあることで、例えば役所が寺あたりに下げ渡した反故から大昔の法律や戸籍の内容がわかったりするわけですが、問題は現代の機密書類というのは使い終えたからと言って内容が漏れてはまずいことです。よく情報公開にかけられた役所の文書が黒塗りにされていることからもわかるように、外部の関係者の個人情報や機密情報が書かれており、例え銀行側では処分する書類であっても内容を漏らすわけにはいきません。それで裁断して廃棄焼却などになるわけですが、中身が読み取れなくなるまで裁断する前に扱う担当者には強い信頼性が求められます。
再生紙を作る場合に、裁断してしまうと繊維がズタズタになって強度が弱くなるとかいろいろ問題があった気がするのですが、そこはちゃんと解決されているのでしょう。まとまって反故紙が出て専門の処理会社を作ってしまうようなところの取り組みとしては有効そうですね。

■2022年10月03日(月)  とりあえず平和なマニアのコミュニティーイベントとして続いて行って欲しいです
自慢の収集品、見てほしい 「好き」が集まる貸しショーケースの空間
えーと、常盤さんというのはそれこそガルパンテレビシリーズでメンバーがそれぞれにカツを食べるシーンで、クックファンで生徒会三役に戦車カツを出してかつかつ言っているおでこの広い人のことですね。
まあ、貸しショーケースで回っている間は害はないので、変に活用策に走ることなくまったり続けて行って欲しいと思います。それこそ森博嗣さんとか森永卓郎さんあたりは理解がありそうなので、お金をどこかのメディアに出してもらってパネルディスカッション的なイベントをして客集めというのもありかもしれません。森博嗣さんを引っ張り出すのはネタ次第ではある気がするのですが、あの人もマニアなので不可能ではないと思うのですけど。

■2022年10月02日(日)  また厚生労働省と同じような失敗をして
5年に1度だけ水を張る畑 年3千億円の交付金「厳格化」に農家反発
まあ、いい加減転作補助金は撤廃していいだろう、新規の転作の支援に留めたいという主張もわからなくはないです。とはいえ、だったらとりあえず水を張って稲作をするという発想を見通せなかったとしたら、農水省の担当者は馬鹿ですね。厚労省管轄の雇用期間が5年を超えたら期間の定めのない雇用に移行するなどという制度と同じで、ルールをシンプルに適用した場合の最適解は何かということを考えなかったのでしょう。
本来転作補助金自体は水田を恒久的に他の作物の畑に転換する、まさに「転作」のための「投資」を補助するものとして構想されたはずです。長期的には新しい作物で経営を成り立たせ、補助金を廃止していく筋道だったでしょう。ところが転作したはいいものの、そもそもそうやって生産された農作物が、それこそ補助金があるために補助金を織り込んだ価格で取引されるようになってしまったと見るべきです。それを是正するということ自体は、けして否定されるべき発想ではありません。原理的には転作補助金自体が間違った政策であり、出口が想定されていたにもかかわらず出口に到達することが原理的に不可能な制度だったということになります。もちろんこれは補助金や価格支持というシステムが一般的に抱え込む問題であり、まさに補助金を織り込んで価格が形成されるために補助金が廃止されると対象となってきた事業やその価格を想定していた事業の経営が破綻するのです。
この問題を解消する方法論もあり得るでしょうが、正直市場が長期にわたって安定することが前提となりそうな気がしますし、いまさらそんなことが可能だと思う人はいないのではないでしょうか。もちろん行政側が生産性の改善を主張したところで、生産量相応の出荷量を確保するためには補助金を原資に価格弾力性を持たせるしかなかったわけですから、生産者がまともに対応する気になるとも思えません。日本農業を一度滅ぼすか補助金を永続するかの二者択一ということになります。
単純に効果的な方策を示すなら、登録済みの農地と設備機材を強制的に国有化して農業従事者が債務を解消して何もしなくても都市部で食っていけるだけの補償金を払って清算してしまうことでしょう。この形で既存の農業従事者を強制的にベイルアウトさせ、その上で適切な生産性水準=借地料を設定して借地農を募集します。これはまさに選択の問題ですから、農業振興策はむしろ絶対に行ってはならず、借地農が経営に失敗して撤退したところで補償の必要はありません。借り手のない農地は転用されるべきですし、転用のしようもないなら国が背負い込むだけのことです。借地農側にも、十分な収益を確保し、負債でがんじがらめになる前に損切り撤退する才覚が求められます。まあ、資本調達において有利な紐付き農業法人が占有することになるでしょうが、それはそれでよしです。それで国有化補償金分の国債の積み上げを対価に将来の新規支出がなくなり、帳簿上では最悪の損益が確定します。借地農募集に際してオークションもありではあるのですが、それをやると借地農の採算を変に悪化させるような気がします。また売却すると管理が難しくなるため、むしろ国の財務的な強靭性(要するに倒産だけはしない)を活用して長期的に安定して地代を毟り取る方向が望ましいでしょう。国が短期で負担を償却しようとすると、転がしたり強請のネタに使ったりする輩が必ず出てきます。売ってしまうと、これを借地契約の解消や借地料賦課のペナルティーなどで強制的に排除することができません。もちろん国が借地農に対して余計なことをする可能性もありますが、どちらがましかというなら国がする方がましでしょう。借地農には最低限離農の権利だけはあるわけで、余計なことをして不良資産を抱え込むのは国である方がいいのです。
もっとも補助制度、農業保護制度の即時全面撤廃と同じで、そんな思い切ったことができるとも思えませんので、弥縫策を講じては移行に失敗してずるずると低生産性を引きずることになるのでしょう。

■2022年10月01日(土)  ネットではあらゆるまとめサイトはone of themに過ぎない
記事の価値は閲読数で決まるの? 肩身が狭い「読んで欲しい記事」
「読んで欲しい記事」という発想は、そもそも記事というのは読んで欲しいから作られるわけで、その上で実際にはどう読まれたかという話になるのだろうと言うしかないわけですが。さらに「価値」と来ては救いようがなく、それこそ書いて公開するだけで価値があるとか、一人だけでもこれはまさに自分のためにある記事だと思ってくれたらそれでいいという「価値観」だってあるでしょう。閲読数が多い記事だから価値があるかどうかというのはそれこそ評価軸で決まる問題でしかないわけで、原稿料を払っている側の立場だとしても、この人の記事には固定客がついているというならその固定客の分は払う価値はあるかもしれないでしょう。閲読数にせよ目立ったことは確かにしてもそれだけでは価値には直結しないわけで、有料記事として全文を読んでもらえた数とか、広告へのコンバージョンレートが高い記事とか、見方によって評価は変わってきます。また後日参照されるようになってくる記事だってあるでしょう。
そして、50年前ならまだしも今時、自分の書いた記事の価値を情緒的に訴えるような芸は最悪ではないかと思います。書くだけならブログで十分です。ニュースサイトという記事のオーガナイザー(もちろん新聞を発行する新聞社でもいいですが)という経路を通す以上、オーガナイザーの評価基準に合わせる必要は出てきますし、他の手段が十分発達した以上、オーガナイザーには寄稿者に自己の評価基準を押し付ける十分な理由があります。そこには多く読まれる記事を集めたいという動機があってもかまいませんし、広い読者を想定して不快感を呼び起こす記事は避けたいという動機もあってよいでしょう。その評価基準に即して価値を主張できないなら掲載を拒否され、連載枠を切られても仕方がありません。まとめサイトは公器ではありません。オーガナイザーの私的なメディアです。そう思えないなら、正直ネットに出てくるのは止めて欲しいくらいです。紙の上で愚痴を垂れている程度ならもう気にしませんから。

■2022年10月01日(土)  こだわりが多様になったなあ
コーヒーはブラック派?ミルク派? 地域ごとに好みの差がはっきりと分かれる結果に
キッチン家電メーカーだと思っていたら(一応「クラフトマンワークショップとしてスタートした家電ブランド」と自称してもいますね)コーヒーギアメーカーだったらしいデロンギコーヒーの飲用調査 2022年度版というのをやったそうです。
それこそ大阪で入れているのはミルクではなくフレッシュではないのかとか、この定義だとエスプレッソコーヒーはドリップコーヒーの部分集合なのかとか、突っ込みたい部分はあるわけですが、まず恐ろしいことに、今後試したいコーヒー実践としてマキネッタが1.7パーセントもあります。大きく、豆を挽くところまでの準備の実践と抽出までのコーヒーを作る実践とフォームミルクの導入やラテアートのようなアレンジの実践、その他に分けて考えるのがよいかと思うのですが、一つの究極は乾燥したコーヒー豆、つまり生豆を買って自分でブレンド、焙煎して挽くところにあるかとは思います。コーヒーを作る実践については、昔のような原理主義はなくなってきたと思いますので、何でどう淹れようが自分が美味しければいいのです。ただし凝った道具は片付けや保守が大変だったりしますので、ネルやサイフォンを使う場合は覚悟が必要かもしれません。もちろんエスプレッソマシーンだってそれなりに大変なわけで、そもそもあれは店先で大量のコーヒーを客に出す機材で、起動や終了にもひと手間かかるのですが、どうしてももどきになってしまうマキネッタと違う、小型の圧力釜を高圧水蒸気源として利用したエスプレッソマシーンも出ていますね。ところで急須や鉄瓶というのは、もしかしてトルココーヒーを淹れるのでしょうか。鉄瓶の場合湯を沸かすところで使うとも取れますが、何か普通とは相当違ったものができそうではあります。もちろんイマジネーションとしては、豆を挽かずに鉄瓶で煎じて飲む方法論もありだとは思います。挽き方にしても、乳鉢だけでなく薬研を使う手もあるでしょう。アレンジの実践については好きにやってみればいいわけで、ミルクの代わりに豆乳を入れるとか、アルコール飲料を入れるとかいうのはもはや伝統的とすら言えます。香辛料やフレーバーシロップも入れるわけですから、もはやフリーダムでいいわけです。
ところで、コーヒーというのは占いや呪いに関わる部分もあったと思うのですが、さすがに、いくら茶よりはわかりにくいからと言ってコーヒーに自分の血を一滴入れて意中の人に呑ませるような呪いは出てこないことが望ましいと思います。

■2022年10月01日(土)  貧乏なところに公式文化は育たない
「バスケの環境を絶やさない」 部活動の地域移行でクラブが担う役割
触れる場を維持するというのは大変大事だと思います。個人的には球技は全般的に嫌いですし、それを学校で履修させるというのには全面的に反対ですが、興味を持った人が触れる場というのは、原則として内容に関わらずできる限りあってしかるべきでしょう。ただし、これまでは - というか1980年くらいまでは - そういう場を作るための組織的なインフラストラクチャーとして、学校と職場くらいしかなかったし、それ以外を知らなくて、そこにこだわり続けていたわけです。その後他の国での例が知られるようになって、そもそも学校にこだわる必要がないことは理解できているわけですから、学校の外にアクセスのハードルの低い触れる場を用意する方向で考えていくべきでしょう。
その上で、バスケットボールレベルのメジャーなものであれば、施設も含めて自力で整備して欲しいものです。上澄みが興行をやって稼ぐのもよいでしょうし、篤志の募りようもあるでしょう。広範に受け入れられ、何をするにしろ納得して協力してもらいやすいというのがメジャーです。そういうところは学校からも役所からも卒業するべきです。逆に役所としての支援は、場の提供を含めて、とりあえずやる人を集めるのが精いっぱいとか、他にやってる人がいるのかというレベルのマイナーなもの、逆に言えば設備面で相当の妥協をしてもとにかくやってみることで充足できるものに限るべきです。
とはいえ、地域化には本来地域に生産性の高い稼得機会が潤沢にあることが不可欠ではあるでしょう。百万円単位を毎年よっしゃよっしゃと出す理解者が種目ごとに何人かいるくらいでないと自立した運営は無理でしょうし、財政面で脆弱で、それこそ保護者が手弁当で関わらないと維持できないというのでは現状触れるハードルが高すぎます。子供を受け入れるなら、人手が団体内で完結すること、それができるだけの会費を取れることが前提です。被扶養者も十分に遊べる程度のお金を誰でも稼げるというのが、文化の大前提です。個別の文化支援よりはその環境整備を行うのが公の役割という気はしますね。

■2022年10月01日(土)  間違いなく現状を作った一人ではあるのですが
武村正義さん死去 元新党さきがけ代表、非自民連立政権で官房長官
結局何をやってるんだかわからない人ではあったわけですが。
できるとも思えないことを言ってはずっこけるという意味ではやはり2000年前後の政治家の典型ではあった気がします。

■2022年10月01日(土)  悪質な訴訟遅延策とでも見られたんじゃないかと
裁判長「国の書面提出、認めません」 アベノマスク単価訴訟、判決へ
これは表現がおかしいのではないでしょうか。「国側は主張をまとめた書面を提出する予定だったが、指定日には間に合わず、徳地淳裁判長は提出を認めないまま、訴訟を結審した。」ということは、提出を認めないのではなく、提出がないということは主張すべき事情がない、これ以上提出を待てない、待っても仕方がないと判断した(国側がした主張の内容を証拠として採用しないという意味では主張があったことを「認め」ない、これ以上の遅延を「認めない」とは言えるでしょうが)ということだと思います。まあ、二か月待って提出出来なかったのではこの判断も仕方がないでしょう。裁判の迅速化が主張されている状況で進行を妨害しているという解釈が成り立つようなことをやっているわけですし。
普通は裁判で被告による主張がなされなかった場合(期限に間に合わなかった場合も含む)、被告は原告の主張を全面的に認めたと判断され、原告の主張通りの判決が出るはずですが、この事件の場合そうはならないかもしれません。主文としては「原告の請求を認める」になるとしても、黒塗り自体については行政機関の裁量を相当に認める(今回の場合裁量について正当性の主張が行われなかった - そういうことになる - ので被告が原告の主張を認めたためにそのように扱う)という論旨になる可能性があります。原告の請求を却下した場合判決における重大な手続違反として原告により控訴か飛躍上告を起こされる可能性がありますが、原告の請求を認めたうえでそれは被告の粗相が原因だとしておけば、原告被告双方の上訴を棄却し事件を処理しつつ国の裁量を判例として認める形にできるのではないかと思います。また民事訴訟の場合控訴審でも新証拠の受付を含めた事実審理があるのが普通で、国側が主張と証拠提出を控訴審に間に合わせてくれば裁判所側には失点なく一審判決を破棄し、原告の請求を却下する判決を下したり、一審に審理を差し戻す判決ができるのではないかと思います。
ただまあ、この件については、被告と裁判所が手続進行で裏で握ったのでない限り、裁判官の心証は良くないでしょうね。少なくともアメリカあたりでこういう粗相をやった場合最悪法定侮辱もあり得る気がします。

■2022年10月01日(土)  発想が経団連あたりと同じ共産主義者ってどういうこっちゃ
求職難と求人難の同時発生、これを中国政府はどうさばくか
実際に起きているのだとすればなかなか面白い状況だと思うのですが。
「第一に現代化した製造業を精力的に発展させ、伝統型製造業改造を速めること。
製造業でも若者に歓迎されているものは、新エネルギー車など付加価値の大きなハイテク産業である。だから従来型製造企業も、ビッグデータや人工知能などの先進技術を使って、従来型製造業に能力を与え、新たに活性化させるべきだ。
第二に製造業の労働環境改善を重視し、労働の質を大幅に高めること。
具体的には、企業の発展を維持すると同時に、賃金水準と福利厚生など待遇を向上させ、社会保障制度と労働環境を改善し、労働者のキャリア開発にも努力すべきである。
第三に、教育制度の改革のペースを速め、「学習無用論」「専門不適合」現象を減らすこと。製造業は一般工不足であるが、技術者はもっと不足している。 現在、我国の教育システムは、「学歴教育」を重んじ、「職業教育」を軽んずる束縛からいまだ脱却していない。大学の専攻課程はもっと市場の需要に応えた設定に変える必要がある。
第四に就業の考え方を変え、労働は光栄あるものとする新理念を再構築する。
一部青年の「モラトリアム」「ニート」に対しては、労働精神を教育し、社会全労働が光栄あるものとする雰囲気を醸成する必要がある。」
ええと、「とりわけ日本でも問題になっている「ニート」現象の解消などどうやれというのだろうか。」と評するしかないですよねえ。よく歴史に学んでほしいと言われますけれども、あれとは意味合いが全く違うにせよ、これでは提言の程度も含めて隣国の歴史に学んでほしいと言い返すしかありません。提言の内容に強い既視感を感じる人は結構いると思うのですが、これを言いだして見事に失敗したのがここ40年間の日本ですから。
正直中国の民度が上がっていることは喜ばしいと思います。労働者を人工知能を備えた機構部品の低コストな代用として使うような労働観は野蛮の証みたいなものですので、他人のことをどうこう言えるような実績がないにしろ、本来そうした奴隷労働的勤労道徳から脱して人間が製造業を含めて他人の都合による労働に「従事」しない「完全機械化経済」に移行することが社会主義系の好きな「歴史的必然」ではないかと思います。ビッグデータがどうとか(それによる業務の魅力の増進とか)いう以前に、ロボット化、無人化こそが正しい解でしょう。その原資の調達と、それによって生じる膨大な余剰雇用への対応が必要です。研究開発は中央の指令ではなく個人の興味を基盤に、組織ではなく個人やそのフラットな集合の中で行われるということです。まあ、北米大陸の東西両海岸でそう言われていた1980年くらいに「我が国はそんな堕落した発想とは縁のない正しい国だ」と言っていたような気もするので、今さら(人間の)労働など無価値だとは言いにくいのかもしれませんが、多分この提言を真面目に実施すると、中国が「失われるべき50年」に突入するんじゃないかと思いますけどねえ。
まあ、日本の企業経営者なんて自由主義・市場主義なのは売り買いの部分だけで、その本質は倫理的官僚主義者でしかありませんから、国家共産主義者(なんか矛盾してるような気がしますがそれ以外に言いようがない)が似たような発想をしても当然ではあるのかもしれません。

■2022年10月01日(土)  専用端末終了からもう10年以上経つわけですが
「「COCORO BOOKS」 運営主体者の変更に伴う利用規約改訂のご案内」などというメールが来たので売り払ったのかと思いましたが、とりあえずはグループ内での事業再編成のようですね。正直事業自体はそのうち売り飛ばされるのではないかと思わないでもないのですが、切り出しではなく移管ということだと、なにがしかの価値は見出してはいるようです。

■2022年10月01日(土)  そもそもなぜ期間だけが問題になるのか
理研、研究者の雇用上限撤廃へ 雇い止め対象者も継続応募可
この記事だと細かいところがわからないわけですが、そもそもプロジェクト研究である以上10年もやったら後は大学に就職してセンターとして長期の継続を図るか、企業にでも就職して応用を図るか、新しいプロジェクトを立ち上げるもので、そこで解雇が発生すること自体には何の不思議もないわけです。事務職員でもあるまいし長期継続雇用=「正規雇用」という発想の方が変です。
一方で形式的に10年を超える人は採用しないとか再応募できないというのは変な話で、10年でプロジェクトを切って総括したうえで、新しいプロジェクト提案は実態や実績を別途ちゃんと評価する、そして雇用期間としてはリセットするというのが正しいと思います。本来任期制雇用というのはそういう運用が可能なように思うのですが、どうもそこが捻じれている気がするのは気のせいなんでしょうかね。

■2022年10月01日(土)  現役のころは年齢不詳だったけどここ10年ほどは実年齢より10歳くらい上に見えた
アントニオ猪木さんが心不全で死去 元プロレスラー、各国首脳と交友
何というか変な人だとは思いますが、亡くなったというのにある意味感慨はあります。2010年ごろからずいぶんと老け込んでいたイメージで、もっと年上かと思っていたのですが、ある意味経歴から当たり前のことに79歳なんですね。正直評価が難しいのですが、まずはご冥福を祈りたいと思います。

4800人で「1、2、3、ダーッ!」アントニオ猪木氏のお別れの会
ちゃんと会費を取ったんですかね。
後ろ向きに故人をしのぶなんてことをしていないで、森喜朗氏などまず前向きに責任を取って欲しいものです。とりあえず東京地検に行って、東京五輪がらみの汚職事件はすべて私の責任ですと言うところからでしょうか。

■2022年10月01日(土)  悪いことをしないだけではなく、金にならなくても夢がなくてもいいことをした方がいいのかもはしれない
企業がSEO対策に捧げる「祈り」 グーグル検索順位が経営リスクに
そもそも目につかないと相手にしてもらえないというのは市場の鉄則で、またそのあたりの抽象化が経済学者の勘違いの原因の一つでもあると思いますが、それでも祈るしかないというのは酷い話ではあります。グーグルではなく、やれることをやって祈るしかない、ネットでの検索という動線で顧客を集めることに依存してしまっている脆弱な企業の方が酷いのです。SEOと言いますが、確かに一番シンプルな動線は検索結果や広告からのものなのですが、自サイトのSEO対策ばかりやっていてもランクは上がりにくいと思います。またありきたりな内容のサイトからのリンクを確保するのもそうでしょう。むしろランクの高いソースから参照されているサイトの方が優位に立つというのがビッグテックもその一員である集合知ベースのスコアの特性のはずです。それこそ学術論文の引用スコアみたいなものですが、それを期待できないというのはそういったランクの高いソースにアクセスできる有力者に業務を評価されていないということでしかありません。スコアの算出方法が複雑化し、秘匿されるのは、例えば広告料を貰って広告バナーを貼りまくるようなサイト(学術論文で言えば身内の論文をやたらと引用する中身の乏しい論文を評価の低いオープンアクセスの雑誌に投稿するようなもの)やただ声が大きいだけの広告塔にスコアが影響されるのを避けるためという面があります。
SEOは所詮、「評判」の意味をちゃんと理解できていないマスマーケティングアナリストが広告での経験則から作り上げたものでしかありません。パッシブ投資の蔓延による市場株価の乱高下と同じで、そのように見えるからといって変な解釈をすると、こういうビッグテックの支配などという間の抜けた結論になりますし、それこそその結果としてそれが本人も意図していない無責任な制度として現実化します。
正直広告屋が自縄自縛に陥っているのは自業自得だと思うのですが、スコアの妥当性をちゃんと集合知ベースの評価の枠組みで分析した話というのは学術的に過ぎるのか、普通のキーワードでは広告屋の広告に埋もれてなかなか出てきません。そのあたりは確かに、Gにも支配者としての自覚を少しは持ってもらい、新聞記者が見つけられるところにポリシーなり分析評価レポートなりを出していってもらうべきかもしれません。

■2022年10月01日(土)  気分を切り替える
デスクパッドで戦闘モードをオンにする
「仕事をするための場所としてのオフィスは仕事をしているときには居心地がいい。」
その仕事場が、仕事をする場としてすら劣化してしまったのが2000年代以降だと思いますが。なにしろ仕事場ですることと言ったらそこでしか使うことのできない機材をたまに使うのと、後は同僚や取引先と話をするくらいで、それ以外は自宅の方が、ネットは速い、邪魔は入らない、たいていのものにすぐ手が届く、お茶が美味しいというありさまでしたから。
ともあれ、自宅でも何かとPCは開きっぱなし、点けっぱなし、技術資料を読んでいたかと思えば夕食のレシピを確認し休日のスケジュールを操作しという感じなので、まとめて「仕事」をするモードに気分を切り替えるというのはあっていいと思います。さすがにデスクパッドを敷くというのは、おそらく敷いた状態で他のことをしていると思うので意味がなさそうですが、それこそユーザーアカウントを複数設定して切り替えるようなことはやってみてもいいのかもしれません。本当は、サインアウトしないで切り替えられるといいんですけどね。

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