日記
■2022年05月31日（火）　 ガードレールをつけなければいいというわけにもいかないからなあ
狙われたのはガードレールの「端っこ」ばかり　408枚が盗難
衝撃緩和用だとセラミックというわけにはいかないんでしょうね。海外では送電線や鉄道のレールが盗まれる例も頻発するそうなので、この手の盗みが出ること自体は不思議とは言えないのですが、さてどう対応するのがいいのか。

■2022年05月31日（火）　 わかってて選ぶ方が悪いというのは理屈ですが、そもそも選択肢がなかったりもしますからね
学校側に「責任なし」　部活動での丸刈り訴訟判決、識者はどう見る
アピールとしてはともかく、法的な争いには適さない問題かなと思います。法律論としては学校側の非は認めにくいでしょう。むしろこういうものの方が、常識としての感覚から判断できる裁判員裁判に適しているのではないでしょうか。
とはいえ個人的には、公立学校でそれはどうなのかという気はします。私立学校なら教育方針の独自性を認めようもありますが、公立学校は教育基本法や学習指導要領の実施機関でしかありません。それが伝統とか独自の教育方針とか言っている時点でおかしいでしょう。もちろんいわゆるエリート公立高校に在籍した個人として好ましくない経験もしていますが、あそこはそういう教育方法論に対して斜に構える校風も生徒側にあり、ある意味バランスは取れていたと思います。とはいえ公立高校でそういう経験をすることが望ましいかと言うと、それは別だと思います。事実上高校に行かないという選択肢はなく、かつ偏差値で教育内容まで輪切りにされた状況では、選択の余地などほぼないでしょう。学力と経済力が許す限り外見的な指標において望ましいところを選ぶしかありません。そこで特殊な性癖の軍隊式教育が行われているというのでは、生徒は困ってしまいます。本来そういう事態を引き起こさないことが、公的な教育機関の役割です。
とはいえ、これは学校だけで済む問題ではないとも言えます。そうした軍隊式教育を実施しているような学校に限って保護者会や同窓会が強いからです。公立学校として改革を強要したところで、教員が同窓会から何かと嫌がらせを受けることになります。理想論としては、短期的にでも、学校-同窓会という構造を刑事罰をもってしてでも解体してしまうべきではないかと思います。これはこれで「良き伝統」が「改革」に対して無防備になることになりますが、良否など主観的な問題でしかありませんから、公立学校としては朝令暮改くらいでちょうどいいのではないでしょうか。学校への帰属という発想は、少なくとも国公立学校については否定されてしかるべきものだと思います。

■2022年05月31日（火）　 紛らわしくないですか
男性用レースパンツ、完売続出　「ジェンダーレス」の波、下着にも
まあ、下着なんて一般化したのがこの二百年くらいで、その前は下着をつける人というのは絹やレースを多用するファッションをまとうのが当たり前だったのですから、男性がレースの下着をつけておかしいなどということは言えないわけです。その意味ではジェンダーレスというよりは19世紀的ジェンダー観を覆すという発想ではないかと思います。ファッショナブルかというと成金趣味ではないかという気がしますが。
ただレースパンツと言うと、日本語ではraceとlaceの区別がつきませんので、特にレーパンなどと略した場合、一部のスポーツウェアのボトムスと勘違いしかねません。何も装飾編み生地下着と言えなどとは言いませんが(まあ、戦中レトロ感を出すにはいいのかもしれませんけど、レースという時点で矛盾してるからなあ)、あまり紛らわしくない名前で売って欲しいものです。

■2022年05月31日（火）　 まあ、阿ってるんだろうなあ
防衛研究所「攻者3倍の法則」展開　防衛費の水準に異例の言及
「日中の防衛費は2000年時点で並んでいたが、20年に「1対4・1」に開いたと指摘した上で、「攻撃側は防御側に対して3倍の兵力が必要とされる」という「攻者3倍の法則」を展開。中国の国防費の伸びを考慮して「3分の1」を目安とする場合、日本の防衛費の水準について「10兆円規模になるという考えもあり得る」とした。」
なんというか、そういう意味じゃない気もしますねえ。
そもそも中国の軍事力を考える場合、周辺諸国との関係が問題になります。それこそウクライナ侵攻でもロシアが常備戦力をすべて投入していないように、中国も常備戦力を一方面に集中投入できる状況ではないと思います。一方で調達コストの開きもあり、ドルベースの総額だけで比較しがたい部分もあります。うっかりするといつぞの英国海軍の二国標準主義みたいに過剰な軍事力を抱え込むことになりますし、今の日本の経済力でそういった目標を設定することが妥当かどうかも問題でしょう。
いくら何でも防衛研究所が総額ベースの雑な議論をしているとは思いませんが、対処と言うからには本質はいくらかけるかではなくどうするかの部分にあると思います。そこを詳細に検討することなく(防衛費)「増額を下支えする「理論」」などとは言えないわけで、制服組や軍事評論家としてのhow-to論をベースにした防衛費増額要求や防衛省サイドの利権構造としての軍需企業と結託した防衛費増額要求はあって当然として、わかりやすさだけを追求したへ理屈は感心できません。そもそも攻者三倍則を言うなら、日本の人口を四億人程度に増やし、その上で中国と同程度の動員比率を確保するという話になります。逆に人口の不足を戦力倍増要素で補うと言い出したら、10兆円では済まないんじゃないですかね。

防衛研究所が「ウクライナ戦争の衝撃」発表　「ロシアはもはや…」
で、こっちは「だったらいいな」でしょうか。国際社会との分断と言いますが、中ロブロックという発想だって可能ではあります。
もちろん、長期の戦争を戦ったうえで、「ロシアはもはや、これまでと同じ国際環境には生きていくことはできない」というのはまったく正しいと思います。中国の属国になるか、グローバル経済の中のワンノブゼム、ならまだましで資源採掘用植民地になるか、二択でしょう。見事挑発に乗ってしまったわけですから、正直自業自得です。とはいえ「ロシアが「安定的で友好的なウクライナの隣国にならなくてはならない」」というのは楽観的過ぎで、ロシアとしてウクライナの友好的な隣国になることは、少なくとも向こう百年はあり得ません。そうしたいなら、第二次大戦後のドイツ並みに徹底的に国家機構を解体するべきです。それでもロシア再建が民族主義勢力の旗印になる可能性は否定できませんが、「罰する」などとほざくならそれで悔い改めるなどと楽観せず、徹底的かつ制度的な抑圧をもってロシア民族主義というかモスクワ帝国主義を塗り潰すべきです。

安倍氏、防衛費増額へ政府に注文　「骨太にきっちり書くべきだ」
まず韓国を忘れているだろうという話があるわけですが、北朝鮮はまだしも中国は上記のようにインドやベトナムとも対立しているわけで、外交や防衛構想において協調しているわけではないにせよ極東までの縦深を相手にしないといけないNATOよりは包囲している分ましという気もします。国債発行でいいのだと言うなら防衛費よりは対印・対越経済援助の方が適切でしょう。だいたいNATOのどの国もロシアに攻め込んでは潰しきれずに撤退した歴史を持っているわけで、攻め込んだら追い払われたにせよ攻め込まれたときには追い返した日本よりも危機感は強いでしょう。

■2022年05月31日（火）　 政治に参加するならボヘミアンではいられない
エセの人間工学に抗して、より正しい人間工学を〜下北沢の再開発計画と『東京から考える』をめぐって〜
今さらなコメントですが。
人間工学なるものの似非性は良いとして、この主張は変だと思います。都市の居住者とは流動するものであり、したがって消費者や店舗は都合が悪くなれば別の場所に移るだけのことです。下北沢という場所の性質は変わるかもしれませんが、求める人がいる以上その場で展開された特性は別の場所でも展開されうるものであり、むしろ新たな下北沢を構想することこそ都市計画担当者や地権者、不動産ディヴェロッパーの意というべきでしょう。「多くの小規模な店舗が追い出され、そこで生活していた人は基盤が失われてしまう。」といった下北沢という伝統に安住するような主張こそが、文化のダイナミズムを損なう言説だと思います。その意味では、個人的には「東のいう「人間工学的に正しい」「だれにでもやさしい公共空間」というエセの科学、エセの理念」を排斥はしますが、一方で再開発の方針として「土建屋と自動車産業、そして官僚主義に主導されたポストモダン資本主義体制下のデマゴギー」万歳、「都市空間がもっている政治的・経済的・社会的な不均衡」を肯定するので構わないと思います。どうしても否定したいなら、自らの所有権をもって場所を占拠するべきです。この意味では、不動産ディヴェロッパー的再開発をやって下北沢が自生的な個性や「シモキタ」というブランドを失うことと、サブカルが現住者の既得権として現状を肯定した挙句に時代の変化によって衰退するのとは等価です。
もちろん、都市工学、人間工学などというものは須らく一方的な立場からの理想の押し付け、イデオロギーに過ぎないものであり、それが現住者の既得権に優先するべき理由は全くありません。せいぜいが「本当は一部の人の利益に与しているのに過ぎないのに、それがあたかも全体の（だれにでも享受できる）利益を代弁しているようにみせ」る装置でしかありません(つまりその意味で「正しい人間工学」などというものはそもそも存在しません)。しかしそれを言うなら「下北沢の歴史や文化を育んだテナントや飲食店から、そこで遊んできた人びとまで」の既得権が優先する土着農民的イデオロギーを肯定する理由もまたないのであり、いくつかの対立する見解を調整する上で「正しい」ことがあるとすれば、都市の方向性、つまりこれまでその土地で展開されてきたものも含めて可能性の中から何を取捨選択するかは土地所有者が決めるという土地所有権絶対イデオロギーのみです。その前提において、土地を活用し納得できる運用をするうえで、現にその土地にいる流民の意見を聞くことは、土地所有者が取りうるオプションです。そのオプションとして考慮されて初めて、無産者の主張は「正しい」都市政策たりえます。

■2022年05月30日（月）　 馴染めなくて仕事ができないにせよ構図が見えてしまって無理して対応して心を壊すにせよ、「マジメなオタク」とは相性が悪い
社員に「空気読ませる」のはNG　テレワーク時代に求められるマネジメントとは？
「社内のルール整備が不十分だったり、整備したものの守られなかったり、ルール外の不文律があるような会社では、仕組みを利かせた統制が取れずに、隙間だらけの“ゆるいマネジメント”がまかり通ってしまいます。」
この場合の「ゆるいマネジメント」というのは言いえて妙で、従業員を縛り付けないという意味でのゆるいマネジメントではなく、仕事のやり方を制度として固定しないという意味でのゆるいマネジメントです。
とはいえこのゆるいマネジメントは日本企業の活力の源のようなところがあり、この形で裁量が現場に降りてきているからこそ、上が麻痺しても現場が回るという面があります。組織論としては本来は、職分を外れるような案件は上司に投げてそれで終わり、後は上司が何とかして必要なら指示を出してくるとされます。その最上位の調整機関が、株式会社なら執行役員会や取締役会であり、ここではルールによる縄張りなく意見が交換され決定がなされ、各要素の担当部署に話が降りていく、はずです。どうも、機能しないらしいのですが。むしろ下同士の内々の調整や下からのそこをどうかひとつというお願いの方が部署間の縄張り意識か何かを侵犯しにくいらしく、うまく空気を読んで現場レベルの合意を作り上げてから上層部に話を持ち込む人が重宝され、かつこういう人が服務規定に書かれていない裁量を駆使して活躍できるようになっている気がします。

■2022年05月29日（日）　 資源も資源産出国も資源流通も日本から物を買ってくれるわけじゃないものな
現下の2%インフレ「目指していたものと少し違う」　安倍元首相
そりゃまあ、購買力に転化できるはずの労働価格によるコストプッシュインフレと、それが全く望めない資源価格によるコストプッシュインフレでは少し違うでしょうね。ただ、価格水準が上がっていることは確かで、政治としては資源価格ならあきらめるけれども労働価格はコントロールできるのだから抑え込んででも価格を下げるという発想、他所が給料を上げないからうちも上げないという発想を便乗値上げでも何でもいいから打破していくことが望まれます。

■2022年05月29日（日）　 引っ込みどころは計算しているのでしょうけど
ウクライナは譲歩すべきか　元米高官らの発言、ゼレンスキー氏が批判
譲歩を前提にするべきとは言いませんが、想定はしておくべきでしょう。ウクライナだけでモスクワまで攻め上って城下の盟を誓わせられるというなら別ですが、そうでないなら、結局のところどこで戦争を終えるかの決定権はNATOとロシアにあります。うまくいって1991年時点での国境線まで押し戻せたとして、ロシアと講和、せめて休戦できなければ散発的な攻撃が日常化し、絶えずロシアの再侵攻に警戒を続けることになります - もっとも講和できたからといって気を抜けるわけでもありませんけれども。NATOがクリミアくらいは仕方がないと思っている状況でウクライナがクリミアの奪回確保にこだわれば、NATOが手を引いてしまう可能性すらあります。個人的にはクリミアはロシアから奪回したうえで米国か英国のどちらかが租借して海軍を駐留させるべきだと思いますが、そこはNATOが判断することです。国内向けのポーズであっても、譲歩の余地に乏しい主張は何らかの理由でひっくり返されたときに政治的な困難をもたらす可能性があります。たかが大統領なので政治状況が都合が悪くなったら辞めればいいとは言えますが、そこはフィンランドあたりに倣ってロシアとの講和を進める後釜を用意しておくくらいでないと、政治的空白による混乱が発生してしまいます。
もちろんダボス会議は正義を実現するためのものではなく、グローバリズムに都合のいい世界状況について話し合う場ですので、ウクライナの主権とか両国の固有の領土といった些末な問題には関心はなく、いかにして早期に戦争を実質的に終結させ、世界の流通や経済状況を旧に復するかという大事な問題に関心を集中していたでしょう。その場合、ロシアにも譲って適当なところで状況を落ち着かせたうえで、両国を二度と戦争など考えられないくらい巧妙な経済的支配下に置くという話になると思います。おそらくグローバル資本側に来てくれないとオリガルヒのようなローカルパワーですら邪魔なわけで、例えばガスプロムをオリガルヒの誰かが掌握してヨーロッパへのガス供給を民族資本として左右しようとしたらうざいというのは、今回のロシアの、プーチン氏の言動を見ても明らかでしょうし、オイルショックという先例もあります。今時資源価格や食料価格は、資源産出国、食糧輸出国の購買力を維持できる範囲で安値安定、需要に対する流通安定が望ましいのです。

■2022年05月29日（日）　 ロードスターでオーディオってありか？
ロードスター 990Sの車内はスマートフォンをどこに置くのがベスト？
それ以前に、ロードスターというのは基本オープンカーなのですが、前世紀半ばのアメ公やアメ公かぶれのあんちゃんたちでもあるまいし、オープンカーでオーディオなんかかけますかね？

■2022年05月29日（日）　 だめだこりゃ
Google Accountの2ステップ認証
なんだかスマホに異様にこだわってるように見えます。まあ、普通に使っていれば変なアプリが入っている可能性は少ないので、パソコンよりは、という建前なのでしょうが、使える認証方法が、SMSか留守番電話によるコード伝達、事前に発行しておくバックアップコード、スマホのアプリ認証、セキュリティデバイスによる方法で、それこそ生体認証系などスマホのアプリ認証しかないようです。それこそAppを使わないようであればアカウントを閉じることも検討するべきかもしれません。

■2022年05月28日（土）　 はて、どこかで見たような
https://www.asahi.com/articles/ASQ5T3SF9Q5SUTFL016.html
これ、質量分析計のイオン源なんじゃないでしょうか。強力な永久磁石が作れるようになってそれまで大型の電磁石に大電流を流していたイオン源が小型化、小電力化できたという話には、大変に既視感があります。もちろん分野ごとに必要な性能は違いますので、開発要素は少なからずあったと思いますが、永久磁石を使って小型化するという部分については、1970年代からの傾向をそのまま踏まえているのではないかと思います。

■2022年05月28日（土）　 見失う以前に「普通」などあるのか
結婚ラッシュの「幸せオーラ」に焦る　多様な選択肢に見失う「普通」
対象世代の祖父母のころならともかく、「普通」などというものはないのではないかと思います。それこそ今結婚ラッシュの幸せオーラを放っている人たちが、10年後に幸せでいられる保証はどこにもありません。もしかすると10年後に幼児虐待や育児放棄で法廷の被告席に立っているかもしれないのです。

■2022年05月28日（土）　 場にこだわらないのであれば現役であることの方がむしろ望ましい
島耕作さん74歳、いつまで現役続けますか? 弘兼憲史さんに尋ねた
経営者であれば90歳くらいまでは何らかの形で現役は張れるでしょう。老害になるというならともかく、さすがにそういう趣旨の作品ではありませんし、それはそれでネタとして取り組みようもあると思います。もっとも同じ職をずっと続けるというのは好ましくありませんので、社外取締役だとしても15年間で職場は2から3回は変わることになるのではないでしょうか。

■2022年05月28日（土）　 空対地巡航ミサイルはともかく対艦巡航ミサイルと対地巡航ミサイルを一緒にしないでほしい
核心避けた「敵基地攻撃能力」論議　専守防衛の空文化進む
「これらは日本領空から発射すれば、北朝鮮や中国内陸部も射程に入り、「敵基地攻撃」への転用も可能だ」
弾道ミサイルならともかく、対艦巡航ミサイルを対地攻撃用に転用するのは結構大変だと思いますけどね。障害物のない高空を飛ぶ弾道ミサイルならともかく、巡航ミサイルの場合高度10〜100m程度の低空を飛ぶため、海上と陸上では障害物回避を始めとする航法誘導が全くと言っていいほど違ったものになります。米海軍の対地および対艦巡航ミサイルとしてトマホークミサイルがありますが、同じ名前で呼ばれていても、対地と対艦では誘導システムが異なり、むしろこの両ミッションを一系統のミサイルシステムに盛り込むために開発プロジェクトが組まれた経緯があります。対地誘導システムの中枢部分をTERCOMといいますが、これがあるがためにトマホークは未だに米海軍の武器システムとして現役を保っており、対艦ミッション用はトマホークに先立って開発されたより安価なハープーンミサイル(対艦誘導システムはこのミサイルから転用されたもので対地用とは別物)を置き換えるに至らず、ブロックIの調達終了をもって廃止され、現在はいくつかある次世代対艦巡航ミサイル計画の一つとなっています。

■2022年05月28日（土）　 庶民じゃないですしね
月100万円の「経費」、領収書不要ってあり!?　国会議員の文通費
機密費と考えればありだと思いますけど。よほど透明性に厳しい会社を除けば、経営幹部クラスにはそれなりに認められているのではないでしょうか。国会議員は国の政策を決定する重職であり、箸の上げ下ろしまで雇い主の指示に従わないといけない従業員とは違います。また従業員の場合、そもそも領収書を取れないような支出を業務について行うこと自体、本質的に認められません。そんな支出をするということは、会社に対して隠して業務において私的な行為をしたことになるからです。裁量の幅が大きい国会議員とは同列に論じられませんし、そんな「庶民感覚」とやらを国会議員が理解すべきだとも思いません。そこを羨むのなら、従業員などせずに、領収書を取らないでも問題が出ないような商売を自分ですればいいのです。もちろん税務上「経費」としては落としにくくなりますが、自分の商売においてそのような支出をすること自体は禁じられていません。そうすれば、株主や監査役という他人から追及されかねない立場の経営幹部よりも自由に振る舞えます。
「調査研究広報滞在費」ということは、名目上、領収書で名前を出すわけにはいかない相手とのやり取りにも使うことになります。また領収書を誰に出すのかといえば国会の事務局であり、そこから財務省なり会計検査院なりを通じて内閣に漏れる可能性があります。国会議員の適切な活動を保証するためには好ましくないと思います。どうしても透明化を進めたいなら、会計管理業務を内閣から、つまり財務省から切り離す必要があるでしょう。

■2022年05月28日（土）　 学生を処分しておいて野良生物一掃をしないのはアンフェアですけどね
野良猫とじゃれていただけなのに　上海の学生、奨学金資格を取り消し
「だけ」ということはないと思います。管理されていない動物と戯れるなど、色々な意味で危機感がなさすぎます。
とはいえ、じゃあなんで野良猫がキャンパス内にいたのかという話で、大学側の施設管理責任も問わざるを得ないでしょうね。もちろん一番いいのは、野良犬野良猫野良鼠野良烏野良雀野良人間など全くいない清潔な都市になることでしょう。

■2022年05月26日（木）　 むしろ欧米の妥協がロシアを増長させた
ロシアが国際社会の規範に与えた二重の打撃　非欧米諸国が抱える矛盾
いつからウクライナウルトラナショナリストとロシアチェキストの戦いが「普遍的価値としての自由をかけた実存的な戦い」になったんでしょうかね。
「しかし、オースティン米国防長官によるロシア弱体化を望む発言のように欧米側からの発信にタカ派的な内容が含まれ、この戦争が権威主義対民主主義の文脈で語られると、一部の非欧米諸国に居心地の悪さを与えた。ただでさえロシアとの関係維持を望む国々に、偽善的かつイデオロギー的なにおいを感じ取らせてしまったためである。」というのはわかります。その上で、ロシアのウクライナ侵攻が欧米諸国によって国家主権に脅威を与えるものと理解されたこともその通りだと思います。しかし、その前段で欧米諸国が妥協しない姿勢を取ってきたというのは誤りでしょう。ロシアが力の論理に敏感だというのは同意できるとして、力の論理というなら、クリミア制圧の際にウクライナと軍事同盟を締結するべきでしたし、その上で二月にロシアが侵攻を始めた時点でスウェーデン、フィンランドと軍事同盟を締結し、速やかにサンクトペテルブルク周辺からだけでもロシアに侵攻するべきでした。もちろんトルコを脅してでも黒海に空母機動部隊を入れ、クリミア半島に攻撃をかければなおよかったでしょう。中日を説得して米国と共に極東からの侵攻まで手配できれば、今頃ドネツク地方はウクライナ軍が奪回していたはずです。妥協しないというのはそういうことです。それで少なくともサンクトペテルブルクまでは落とせたはずで、侵攻によるロシアでの被害者意識の高揚を招いたとしても、ロシア軍の再建には半年程度はかかったでしょうし、ロシア海軍を壊滅させたうえで千島・樺太にカリーニングラード、沿海州くらいは解放できたでしょう。モスクワは相当まじめにやらないと落せないと思うので、核で更地にした方が手っ取り早いと思いますが、そこまでやらずとも制圧した地域を焦土化したうえで経済制裁を続ければ、ロシアは相当弱体化したはずです。プーチン氏は大統領を続け終身独裁官になったかもしれませんが、ブロックとして孤立したロシアは経済的に崩壊、欧州と中国資本が支配する資源採掘地になる可能性だってありました。それをしていないのは、欧米が甘く、それこそ中国を説得できていないせいです。筋を言うなら、エリツィン氏がゴルバチョフ氏を失脚させた時点で、ロシアは資源を買う商売相手ではなく、徹底的に叩き潰し、支配し、搾取するべき相手でした。それをソ連が崩壊した、ロシアも民主主義になった、冷戦終了万歳などと浮かれているから今のようなことになるのです。
またロシアとしてはこの戦争で他国の主権を侵害などしているつもりはないでしょう。ウクライナは本来ロシアの一部、小ロシアであり、現ウクライナ政権はソ連崩壊のどさくさに紛れてロシアからクリミアとドネツク、黒海艦隊をかっぱらった盗人民族主義者の後裔です。それでもロシアにすり寄ってくるならまだしもですが、NATOにすり寄るようではロシアとしては強硬手段を取るしかありません。西ドイツが東ドイツを併合したのに、ロシアは旧領を復することがかなわないのでしょうか。
この戦いはあくまでも、ウクライナ民族主義独裁とロシアチェキスト独裁、そしてチェキストよりは民族主義の方がましに感じる欧米覇権主義の戦いです。欧米覇権主義の脅威を受けている国がロシアに同情的なのは当然ですし、欧米は覇権主義を押し通したいなら迅速に断固たる実力行使を行い力と意思を示すべきです。その結果ロシアは中国の経済的隷属下に置かれるかもしれませんが、インドとベトナムと韓国を唆して北京政権をシベリアに追放するくらいはやるのが覇権主義というものです。自由と民主主義とは程遠いですが、そもそもそんなものは根っこにないのですから、仕方ないでしょう。

■2022年05月26日（木）　 名詞連接の結合は修飾語と名詞の結合に優先する
制裁逃れ「テロ並み」犯罪に　EU法制化、ロシアのオリガルヒに対抗
タイトルは問題ないのですが、この記事は本文に問題があります。
「ロシアのプーチン政権を支える新興財閥（オリガルヒ）らに科した資産凍結などの制裁逃れを、今後、犯罪として扱う方針を発表した。」
中学生じゃないんだから日本語はちゃんと書こうよ。この文の構造はおそらく意図としては「『制裁』逃れを、今後、犯罪として扱う方針を発表した。」『制裁』＝「ロシアのプーチン政権を支える新興財閥（オリガルヒ）らに科した資産凍結など」だと思いますが、日本語の文の構造としてはその意図にはなりません。「『制裁逃れ』を、今後、犯罪として扱う方針を発表した。」『制裁逃れ』＝「ロシアのプーチン政権を支える新興財閥（オリガルヒ）らに科した資産凍結など」、つまり、先行する修飾句が説明しているのが内容と対応する「制裁」ではなく「制裁逃れ」になってしまいます。最小限の手直しをするなら「ロシアのプーチン政権を支える新興財閥（オリガルヒ）らに科した資産凍結など(の制裁)に対する制裁逃れを、今後、犯罪として扱う方針を発表した。」でしょうか。おそらく発表原文の文脈としては、もし対応する文があったとしても、そこでは修飾句が明白に「制裁」にかかっているのだと思います。英語的に書けば「逃れ of 制裁 which include ロシアのプーチン政権を支える新興財閥（オリガルヒ）らに科した資産凍結など」という構造でしょうか。これをどう日本語に訳すかなど、本来であれば中学三年生で習うレベルです。
日本の不十分な国語教育の犠牲者がここにもいることを、大変残念に思います。文学作品や新聞記事の「読み」を過度に教える前に、まずは日本語としてまともな構造の文を書くことを教えるべきでしょう。もちろん職業教育においてそのような不備を補うことのできなかった使用者、そして記事の不備をチェックできなかった電子版編集部にも、責任を痛感して欲しいと思います。

■2022年05月26日（木）　 国民は国家の所有物ではない
ロシア「支配地」で国籍取得の手続き簡素化　ウクライナ外務省は非難
なんというかようやく始めたかという感じではあります。
講和条約か休戦協定の締結無くしてやることに国際法上の問題がないか(つまり違法な領土支配の実体化や同化政策ではないかという問題)は議論の余地があると思いますし、強制の懸念も多くあることは理解できますが、ウクライナ外務省の「住民らがウクライナ国籍を有することは変わらない」というのは国家による国民の所有の主張に見えて反発を感じます。少なくとも国籍選択の意思を自主的に表明する限りにおいて国家は個人の国籍を一方的に設定できないと思います。これは領土内に居住する個人が十分な根拠をもって確認できる国籍を持たない＝その個人を保護すべき国家を確定できないときに国家は国籍の付与という形でその個人に保護を与える義務があるということと裏腹です。明確な意思の下に国籍を付与する国家の適正な手続に従って行われた国籍の取得に、国籍を離脱された国家は対抗できません。もちろん多重国籍という事態はあり得ますし、ロシア連邦というかソヴィエト連邦は多重国籍を特に気にしなかった気がしますが、おそらくこの場合そういう意味ではなく、ウクライナの主張として彼らはロシア人ではない、ウクライナ人だということでしょう。国籍という属性は制度と本人の意思により任意に設定できるものであって、他国の国籍を持つ者の自国籍取得を拒否あるいは自国籍を否認することはできても、他国の国籍の取得や他国の国籍を持つ者の自国籍からの離脱を拒否することは個人の自由を侵害すると思います。もちろん旧ソ連時代に生まれた人(崩壊が1991年ですから31歳くらいから上でしょうか)はウクライナ・ソビエト社会主義共和国の籍に基づいてその意志を問われることなく自動的にウクライナ国籍を付与されたわけですが、これはウクライナ・ソビエト社会主義共和国がソヴィエト連邦を構成していたから起こった事態であり、あえて意思が表明される状況においては参考になりません。まあ、この場合、講和条約によって占領地とその住民の最終的な地位が確定するまでは、その地域のウクライナ国民についてウクライナ国籍をサスペンドすることはウクライナ側の問題だと思いますが、ロシア国籍を取得した住民がウクライナ国籍を行使しなければサスペンドすることには意味がありませんし、本人の意思として - 例え奪回された元占領地から退去することになっても - ロシア国籍を選択するというのであればそれは認められないといけません。ウクライナがうちの国民を返せと言っても、本人がウクライナに行けば非国民として断罪されかねない、せっかくロシア国籍を取ったのだからロシアに住むと言えばむしろロシアには保護の責任があると言うべきでしょう。選択の余地がある限りはそういう問題です。
一方で、おそらくそう遠くない時期に、ロシア国籍を自主的に選択しない住民については不利な状況が発生してくることは容易に予想されます。その時に実力や外交交渉をもっての当該地域の奪回、ウクライナ国籍を主張する住民の脱出支援のような実効ある対応策を講じることは、ウクライナ政府の責務ではあるでしょう。

■2022年05月26日（木）　 なんか臭いが付いたら取れなさそうではありますけど
貰い物のカメラバッグを登山時のランチボックスに使う暴挙（形が崩れないんでちょうどいいんですよね）
重くて構わないなら別にいいと思いますけど。確かに形がしっかりしてるしクッションも十分あるので便利だと思います。ただ水物が入ることは前提になっていないので、汁が漏れると臭いが取れなくなるかもしれません。ジップロックとラップでしっかり密閉すべきです。とはいえこれからの季節はクーラーボックスじゃないでしょうかね。

■2022年05月26日（木）　 むしろ入試による学校の輪切り配列化の廃止を
少子化時代の高校入試
後期中等教育(というよりは拡張義務教育)へのアクセスを保証するという意味では、高校入試自体廃止するべきでしょう。
そのうえで人口変動により頻繁に需要が変動する都市部について高校設備の共用化を行い、体育、芸術などの頻度の低い科目、理科各科目や情報の実習について学校を跨った効率化を進めつつ、校舎教室や集会施設などについては一般事務用建築物の賃貸利用を進めるべきです。これにより、学校の場所を人口動態に基づいて移動させるわけです。とにかく専用の設備を作って高校設置などやっていると、高校が特定の場所に固定されたものとなり、いかに高校とは言っても分布と人口動態のずれによる定員不適正や遠距離通学化が発生します。柔軟な再配置や建物の用途変更ができなくなります。そのまま定員を減らしていいのであれば別ですが、そうでないならとにかく高校は移動させられるようにするべきです。これは中学校までも同じです。それこそ民間の設備を使ってもよいので、とにかく資本装備率を減らし、教員と生徒、事務員だけから構成されるようにします。高校を十分分散化、少定員化できるようなら中等教育一貫化もいいでしょう。一方職業教育コースを含める学校については、今や商業科系を含めてどうしても資本装備率が高くなってしまいますし、設備を移動させるのは困難ですので、こちらは学校を集約化するしかありません。幸い高校段階での職業教育は限界が指摘されていますので、こちらは専門学校とつなげて5年化してもいいと思います。
一方人口が安定化ないしは減少傾向のところについては、むしろ公共施設集約化の拠点として整備します。高校なら入寮前提の大規模校にしてもいいでしょう。地域の機材共用センターの役割を負わせられるなら8年制として、8年通って教育修了ないしは2〜4年制の実務高等教育機関(できれば医療技術者養成や法律家養成もこちらに持ってきたいところです)に行くか、6年通って大学に行くかでもいいでしょう。
その上で、学校単位の入試は希望があって域外の教育機関に就学する場合とすることでしょう。その上で都市部の職業教育系高校への進学がかえって試験の受験を前提にすることになります。もっとも職業教育ですから、学力試験でなければいけないわけではありません。
またコースに関わらず校内では科目ごとに履修体系を作り、その中で必要があれば履修者の学力評価のための選抜試験も行います。特に6年一貫制ならば、履修の柔軟性は高くなります。前段階の習得が不十分なのに履修させるようなことなく、最悪テストに受かるために自習するのでも仕方ないので、カリキュラムの内容は習得して修了する仕組みにするべきです。また可能ならば、科目単位で統一中等教育修了資格試験を実施するべきでしょう。職業コースならともかく、普通教育では学校で何が身に着いたという話でもないわけですから、中学・高校の6年間でとにかくこの資格を必要な数集める形が望ましいと思います。不登校対策はこちらへの適応という形で家庭単位でなされることになります。つまり一人でがり勉して卒業認定を無視して資格取得に励み、下手をすると飛び級で大学に進むのもありということです。

■2022年05月25日（水）　 誰だ、ことさら「ロシアを」招待しないなどと言ったバカは
式典に招待されなかった駐日ロシア大使、「恥ずべき措置」と日本非難
せいぜいが仮想敵国レベルなのに式典への招待をしないという外国政府を侮辱するような扱いはともかくとして、「ロシアがウクライナでの核兵器使用をもくろんでいるというばかげた作り話」ですか。どうもそちらの大統領が何か言ったと報道されている気がしますが、それが「ばかげた作り話」であると言うということは、ロシアは核兵器を安易に使用するべきではないものと考えている、そしてロシアは現状ウクライナで核兵器を使うことを考えていない(せいぜいオプショナルな想定レベル)というのが前提になると思います。もちろんこれ自体は核兵器の保有の事実をブラフとして用いることまで否定するわけではありませんが、現状で迂闊なことを言えばウクライナでの使用を考えている、その事実をもってウクライナや関係諸国を威圧しているという受け取り方をされるのは当たり前で、そう言われたくないならロシア大統領は口を慎むべきですし、むしろ核兵器の封印・廃止を積極的に訴えるべきでしょう。
ここ20年ほど、とかく地方公共団体や企業、内政官庁が外交にしゃしゃり出て余計な言動をするのが目立ちます。招待しないならしないで外国使節は一切呼ばないといった目立たない方法はありますし、招待したうえで針の筵に座らせるといった方法もあります。もう少し、外国政府を公然と侮辱するとはどういうことなのかをちゃんと考えるか、考える余力がないなら外国使節を呼ぶようなイベントはしないか、何にしろ節度というものを持って欲しいと思います。個人ならともかく、団体は節度を持つことは大事です。

■2022年05月25日（水）　 ネットなら何でもできるってわけじゃないんだよ
ルワンダで在外投票…首都へ5時間　判決を機に「ネット活用検討を」
まあ、在日外国人の方は北海道や九州でその不便に耐えていらっしゃる場合もあるわけですが。
活用と言いますけど、結局ネックは不正投票の防止であるわけで、海外在住者の方がどれだけ本人確認用機器の投資に耐えられるかという話だったりします。専用機器を用意したりすると初期費用数十万円、維持費月10万円なんてことになりかねないわけで、それが投票機会の保証と齟齬がないかどうか、そこまで払って投票したいかどうかでしょう。正直古代ローマにでも倣って、日本国民とは国内に居住する日本国籍者だと言ってしまってもいいような気がします。

■2022年05月25日（水）　 そもそもJRでは横須賀中心部の外れに着くことになる
あれ、もしかして横須賀当たりって京急圧勝でJR本数凄い少ない・・・・？
そうなのです。というか、横須賀線というわりにはJRは三浦半島の路線は酷く、駅数も列車本数も少ないです。どうしても都内からヴェルニー公園に乗り換え最小限で行きたいなら、ダイヤに合わせて総武・横須賀直通を使ってもいいのですが、普通は品川で京急に乗り換えて汐入で降ります。その唯一の例外がリプライで指摘されている鎌倉で、あそこだけは京浜急行が乗り入れていないため、横須賀線(大船-久里浜、新宿方面からは湘南新宿ラインが乗り入れ)か藤沢から江ノ電で行くしかなく、京急沿線から鉄道で行くのが微妙に不便だったりします。京急逗子・葉山駅と横須賀線逗子駅が隣接していればましなんですけどね。

■2022年05月25日（水）　 侵略が悪いという前提ではロシアは侵攻を停止できません
ロシア軍はどこまでウクライナを侵略するのか
とりあえず現状ミニマムはクリミア半島の確保とロシア領土との陸上での接続、および親ロシア地域の確保。できればドニエプル川以東とオデッサを確保したいなというあたりでしょうか。確かオデッサ市自体はまだ陥落はしていないはずで、もっとも沿岸部の回廊でオデッサとつながったところであまり意味がなく、クリミア半島を確保できていれば容易に封鎖はできるので、沖合を返還してオデッサの封鎖を解くかどうかは交渉材料ではないかと思います。オデッサを固守するよりはウクライナ全体を非武装化する方がロシアの国益にかなうでしょう。200年前でもあるまいし、気合いさえ入れればオデッサの代わりなどいくらでも作れますし、軍事行動の国際的正当化の方がよほど大事です。

■2022年05月25日（水）　 「統合イノベーション戦略2022」なんてものがそもそも有効性を持ちうるのか
削られる大学教員の研究時間、会議など負担に　政府が対策検討
もっとも、教員がそれを求めたからこそそうなっているという面もあることには留意するべきでしょう。さすがに経営陣と事務方が大学を支配して教員はその差配の下で研究をして研究資金を取ってきて教育をする、そしてその成果は全部大学のものというのは、大学としては酷過ぎます。また過去の総定員抑制、高等教育および研究の重点化や集約化という政策があって、あるいは運営資金の競争的プロジェクト資金への移行という政策があって、事務職員の削減と非正規化、教員定員の固定化、下級研究技術職の非正規化、カリキュラムや学生定員の硬直化、それへの対応としての大学改革推進への教員の動員があり、その結果としての教員の運営業務負担増加です。医理工系なら進行してきた各種規制への対応負担もあります。あるいは大学の存在意義を周知すべくのアウトリーチ活動への対応です。例え目先の問題への対応であっても、そういうことが必要で、そのためのリソースが割り当てられないから自分でやってきた結果の負担です。もちろん大学教員というのがとかくプライドが高く他を、つまり事務職や管理職、技術職を見下す傾向があることもあるでしょう。責任を取らせようとしても今度は親方意識丸出しになり、ハラスメントを招くわけです。その分、人件費の抑制は、例え非人道的な行為をしてでも真面目にやるんですけどね。それがいいのかどうかはともかく。ワンマン中小企業の下手にできるボンボン出身オーナー社長みたいなものです。
そこまでこんがらがったものを、近代日本高等教育の総決算としてどう解すのか。正直国主導でうまくいくとは思えません。

■2022年05月25日（水）　 やられるから要らないじゃ戦術にならない
ウクライナでも次々破壊、戦車はコスパ悪い?　財務省と防衛省の攻防
そりゃそうなんですが、さすがに歩兵にTOWだけ持たせて戦車に対応させるわけにもいかないでしょうよ。もちろん機動的な運用、高速で移動する砲台としての役割もあるにせよ、いざというときに即席で築くことのできる壁兼汎用重機という意味で、水際防御を言うなら戦車というのはないと困るものだと思います。もちろん歩兵が何人死のうと敵戦車1台潰せば差し引きでは儲けと言うなら別ですけどね。
もちろん原理的には兵器や軍隊など持たないのが一番コストパフォーマンスがいいですし、次はおそらく大量破壊兵器を仮想敵の国土を瞬時に壊滅させられるだけ持つことです。とはいえ領海・領空の侵害が防衛力発動のクリティカルポイントである以上、怪しい挙動があれば即座に大量破壊兵器を撃ち込むなどという戦術は取れません。そして領海というのはせいぜいが16海里であり、つまり30 km程度です。飛行機なら数分で領土上空に飛来する距離ですし、船でもおそらく上陸前に全滅とはいきません。というか、確実に全滅させられるような手段を現在の技術で講じた場合、沿岸への被害も相当出ます。そうである以上、上陸されても押し返す手段というのは持たざるを得ません。対地攻撃機と砲兵と歩兵だけでは不足なのです。
もちろんそこで、敵兵には領土を一インチたりとも踏ませない、その手段は問わないというのは、防衛政策としてあってよいとは思います。ただしそれは政策なのであって、財務省の管轄ではありません。水際防御と遅滞戦闘が現在の防衛政策である以上、対戦車ミサイルで撃破されるから戦車は要らないなどという議論はナンセンスです。上手にやれば、戦車がやられている間に歩兵が敵歩兵を補足撃破するようなことだってできます。また戦車がいる以上敵は対戦車ミサイルや対戦車地雷を携行せざるを得ず、歩兵がそれ以外の装備を携行することを妨げます。コストパフォーマンスを言うならそういう効果もちゃんと計算に入れてほしいものです。

■2022年05月25日（水）　 元本保証策を講じるのが前提
首相、年金積立金のベンチャー投資拡大に意欲　識者からは異論も
もちろん資金があるなら活用するというのは悪いことではないのですが、年金積立金の場合、まずは減らないことが大事です。リスクはあってもかまいませんが、十分に低く、かつ他の成功で帳消しにできないといけません。ベンチャー企業への投資がそういうものでないなら、相当の資金余裕を持ったバッファを挟む必要があります。例えばGPIFの投資対象としてはあくまでも国債とし、その国債発行で得た資金をベンチャー企業投資を行う機関に回すといった形です。ここで、制度上は国債と使途をデカップリングすることが大事で、とにかく国債は利払いと償還は確実にやるからGPIFの資産としては安全資産というのでないといけません。投資機関が赤字になろうが、それは国債の利払いや償還とは関係なく、政府が税金でも何でも使って穴埋めして利払いや償還をするということです。

■2022年05月24日（火）　 マイナンバーカードに健康保険証を一本化することとマイナンバーカードに診療記録を書き込むこととは別
保険証「原則廃止」へ　マイナンバーカードに一本化　政府検討
もちろんマイナンバーカード自体は万能証明証を意図しているわけですから、それ自体は構わないと思うのですが、そうならば、そこに利用履歴などという機微情報を突っ込むのは止めて欲しいと思います。もちろん不正アクセスへの脆弱性という観点からもそうですが、そもそも記録される内容・量ともにお粗末すぎます。カルテは全部そこに突っ込む、健康診断の結果も画像診断のデータもそこに入る、医療者はそこに記録されたすべての情報を、患者の承認のもとに利用できるというならまだしもですが、直近数件の医療機関利用情報など話にもなりません。診療情報への患者本人のアクセスや管理権を確保すること、他の医療者においてその診療情報を利用し不要な治療や検査を極力抑えることというのが制度の趣旨であり、それはカードに記録することを前提としていません。カードに記録することも前提にするなら、まずメディアを、カルテを高解像度でカラースキャンしたデータを一生涯分余裕をもって記録できる容量を持った形で設計するべきであり、かつカルテデータが記録されていることを保険診療発生の確認手段とするべきです。それこそ、現在医療機関から健康保険事業者に行われている請求を、記録された診療データをもとに被保険者が行うのでもいいくらいでしょう。もちろん被保険者が請求をしなかったことによる健康保険事業者負担分の未払いのリスクは医療機関が負います。もちろん受診者としては、請求を失念していた場合に、医療機関からの未払い分の請求を受けるリスクを負うことになります。また医療機関側のカルテは記録されたカルテを受診中の患者の同意に基づいて複写保存しているものとして扱われ、受診の事実の消滅など個人情報を保管するべき理由がなくなった場合は適切に廃棄されなければなりません。この程度の制度的な整備をして初めて、汎用身分証にライフログを記録する意味があるのであって、それに満たない水準ではナンセンスです。またこうした運用を想定するとして、現実にそれができる状況にあるのか。それこそデータへのアクセスの正当性の確認すら、現在の技術ではおぼつきません。人間によるそれと同じく、本人確認というのは確実性がないものであり、どこかで「見做し」をしないといけないものなのです。それを、一応ではあれ管理された場所である医療機関から不用意に外に持ち出すことが可能なのかどうか、適切なのかどうか。正直そのあたりの議論が十分になされたとは思えないのですけど。

■2022年05月24日（火）　 そもそも損失補填で済むなら捜査は要らなくないかね
増えるサイバー犯罪どう防ぐ　警察と保険会社が全国でタッグ
正直これは、そもそも企業に対するサイバー攻撃を刑事手続をもって罰することの公益性の是非の観点から考えた方がいいと思います。企業へのサイバー攻撃はそもそも悪い事なのか、もしそうだとすればなぜそうなのか。実行者を含めた関係者で内密に事を処理し、保険で済ませてしまって何が悪いのか。まあ、保険と言ったって保険事故が頻発するようなら保険料は高騰していくわけで、保険事故の発生率を一定以下に抑えるためにも刑事罰による威嚇は有効だという考え方はあり得て、それならそれで、保険事業者が通報してでも事件を明るみに出すというのは合理的ではあるわけです。そういう結論になるのだとしても、とにかく現行法下で犯罪だからやってはいけないし事件は確実に把握して捜査機関の対応能力向上のような再発防止を含めた対処をする必要があるといった発想は、短絡的だろうと思います。

■2022年05月24日（火）　 有人カウンターが残るのはわかる
ANA、自動チェックイン機を23年度中に全廃　スマホアプリ活用へ
まあ、チェックイン機と有人カウンターのどっちを残すかと言われれば確かに有人カウンターですが。
とはいえスマホに負けたかあ。やはり総合的に個人情報にアクセスできるという利便性なんですかね。もちろん設備投資が相対的に少なくて済むとか場所を選ばないといったことはあるのでしょうが。個人的にはのんべんだらりと何でもかんでもスマホでやるというのはどうなのかという気はするのですが、少なくとも個人情報端末がそういう在り方を志向してきたこと自体は事実ではあります - 実現できているかは別として。また同様に個人情報端末が場所の差異を無化する志向を持っていたことも事実でしょう。場所による差異というのはともすればその場所へのアクセスの容易さがサービスの享受の容易さに直結しかねないところがあります。一方で、個人情報端末を用いたユビキタス化自体は、回線と端末とソフトウェアへのアクセスの容易さがサービスの享受の容易さに直結します。記事中で「スマホ」と書いていることからして、この転換はハードウェアの機能としては同等である各種の汎用コンピューターからの利用を想定していません。iOSかAndroid (のもしかしたら特定バージョン)が動いているスマホからサービサーの提供するアプリを介して使うことを想定しているのです。理念的にはサービスへのアクセスは通信回線につながったあらゆる汎用コンピューターに開放されているべきであり、例えば一時期のWebアプリというのはHTMLブラウザを基盤としてそれを追求するものでした - そのHTMLブラウザ自体がそもそも基盤として不十分でしたが。ソフトウェアへのアクセスをアプリという形で閉じ込めてしまえば、そのアプリにアクセスできない人、したくない人を排除することになります。また回線にしろ端末にしろ、アクセスは「anyone, anywhere」とはなっていません。ネットワーク上のサービスの実装は基盤とする層が完全に動作していることを前提とする - 動作していなければ稼働を停止する - ものになりやすいので、排除の問題もさりながら、例えばANAというサービサーが責任を負えないところで問題が発生してサービスにアクセスできなくなることもあり得ます。そのときは有人窓口へどうぞ、ということなのでしょうか。

■2022年05月23日（月）　 免責を認めるかどうかかなあ
ヒ素ミルク事件、森永乳業を提訴へ　脳性まひの女性「今も症状悪化」
責任論を言うと、免責の理屈を持ち出さない限りは製造者にあるということにはなるでしょうね。
正直積極的に会社や事業を潰す風潮、株主が責任を持つ状況を作るためにも、法人格が継続する、あるいは継承性が認められる限り賠償責任が継続するという判断はむしろ望ましいと思います。事業それ自体と個々の従業者への責任追及が難しい以上、従業者の組織体としての企業はその形でしか責任を取れないからです。その上で、賠償も含めて債務の弁済を行ったうえで事業を精算することで将来に向かって免責を得ることが法務的に普通のものになって初めて、株主の責任と会社の道具化が貫徹されることになる気がします。

■2022年05月23日（月）　 道県庁所在地はともかくとして都府への投資はこれ以上要らないと思う
20年後の東京の人に誇れるか　神宮外苑の再開発、都市社会学者の目
20年後、30年後と言うなら、東京など役所の庁舎を除いてぺんぺん草が生えているのがいいと思いますけどね。人口集中を問題視しているのに環境を良くしてどうするんでしょうか。

■2022年05月23日（月）　 これだから国家主義者は
ゼレンスキー氏、男性の出国求める請願書に「故郷守ろうとしてない」
国家主義者が本性を剥きだしにした感じですね。もっともそんな父権主義的な変な制度があるのは初耳なわけですが、それこそ守る気もない人には出国してもらえばいいと思いますが。国籍を剥奪する術がないからと言って故郷とやらに縛り付けるのはおかしいと思います。

■2022年05月23日（月）　 最悪以前の韓国の様に政権交代のたびに粛清が起きる状況になりそうな
元首相系が当選確実　「超地滑り的」100万票差　バンコク知事選
バンコク知事選、次点と113万票差で元首相系圧勝、与党に大打撃
タイもなかなか落ち着きませんね。ポピュリスト系のタクシン元首相(田中角栄みたいな印象がありますが)を嫌って陸軍がクーデターを起こしたはずですが、民政復帰を試みるたびに元首相派が政権に復帰し、それを強権で押し返す繰り返しでしたね。元々中央特権階級への反発はあったはずですし、強権で押し返すという方法論が好まれていない部分はあると思いますが、分配で鎮静化できないのだとしたら分配ができていないのか、分配などどうでもいい程度に発展したのか。前者だとどうしようもないですが、後者だと最悪王政廃止になりかねません。保守を全否定する気はありませんが、体制護持ならその分の譲歩はしないといけないわけで、諦めたところで粛清がかかって混乱というのは避けた方がいいと思いますけどね。もう遅いかもしれませんが。

■2022年05月23日（月）　 岸田内閣はいかにもあほっぽいことを言ってる場合は裏がある傾向があるからなあ
金融所得課税強化に否定的見解　木原官房副長官
それで株価だけ維持してどうすんですか。その金融市場からお金が出て行かない、金融投資ではなく金融投機になっていることが問題なんだと思いますがね。
とは思うのですが、正直現状で金融所得課税と言って通らないだろう、株屋の空疎なスローガンを真似るしか手はないだろうことは理解もできます。方法論としてそれしかないということではなくて、関係各所の調整を終えるまでは迂闊なことは言えないという話です。最終的に東証は冷えざるを得ないだろうとは思いますが、手を打てない状況で株式市場が冷え込めば問題が悪化します。積極的な手を打たずに現状維持ができるならその方が良いとは言えるでしょう。

■2022年05月22日（日）　 県は別に切り捨ててもいい気がします
「住民を切り捨てるのか」　赤字続く県立病院、雪深い地域に募る不安
県立では仕方ない気もしますね。県内での再分配をどこまでするかは県民の総意によるというのは、中間団体としてはあってよいと思います。もちろん都市民も含めて県内の医療体制の維持に賛意が得られているならそれもそれでよいですが。むしろ市が引き受けを検討するべきでしょう。住民福祉は一義的に市町村の管轄です。その上でバックアップするのが県の役割であり、最低限の基準を定めてそれを実現するための財源を制度的に整備するのが国の役割です。

■2022年05月22日（日）　 塩漬けキャベツのトマトスープ煮ならソリャンカってわけじゃないと思うなあ
ソリャンカ
いや、これ、どこがソリャンカなんでしょうか。ロシア現代版ソリャンカを魔改造した料理という感じですが。だいたいサルシッチャって、どこでイタリアが入ったんでしょうかね？もちろん塩漬け肉やその一種と言っていい腸詰はスープ料理の材料・具材として一般的ですが、ソリャンカの出自からすればせめてヴルストではないかと思います。
ソリャンカのレシピを探していたら引っかかってきたのですが、魔改造するからってトマトスープだからサルシッチャとかやるのはなしでしょう。もちろんサルシッチャとして売っていたものがたまたま適切だったと言うなら仕方がないのかもしれませんが、あれはバリエーションが広いので、ただの腸詰です。つまりヴルストだとかソーセージだとか呼んでも全く問題ないのです。ちなみにザワークラウトやピクルスはヨーロッパでは西はフランスから東はロシアまで広く普及しています。キャベツやキュウリが育てやすかったのでしょう。地域ごとに品種改良も盛んです。当然、それを漬物にするのも盛んなのです。それを出汁に使って作ったスープがソリャンカです。

■2022年05月21日（土）　 金を取ったうえに時間まで徴収すると？
ありあまるコンテンツ、倍速視聴…いま足りないものって何だろう？
ありなしで言うならありです。一度発出した以上、それをどう受容するかは受容側が決めることです。それこそ受容しないという選択肢もあります。もちろん受容するとなれば相応のお金は払ってということになりますが、本来受容側としては、受容に際して編集すら行いえると思います。概念上は受容自体がメディアに対するものとしてのコンテンツに対する編集行為です。製作側や発出側がつべこべ言う筋合いなどないのです。せいぜいが、受容したものを公にする場合に一定の制約に従うことを要求するくらいです。それこそ2時間の映画の最初の10分で寝てしまおうが、CDをランダム再生しようが視聴者の勝手というものです。もちろんその上でもったいないでしょとかお金の無駄遣いと言うのは価値判断というものですが、倹約法を議論しているならともかく(もっとも倹約するなら娯楽コンテンツなどに払う金はないと思いますが)、倹約する必要がない、あるいは払った貨幣価値がコンテンツ全体に対するものでないなら、気にする必要もないわけです。だいたいそうでも思わなければ、金返せと思うコンテンツが多すぎます。コンテンツとしての価値など、本来一晩100円とかなのですから。
その上で、制作側としてはお金を払ったうえで - 商業作品としてはこれは大前提です - 全体を見てくれる - つまり時間も支払ってくれる - 人にだけ見てほしいのか、お金さえ払ってもらえばいいと諦めるのか、それだけでしょう。時間も支払ってほしいなら、映画館での上映のみとし、入場の際に身体検査でも何でもやるべきです。もちろんお菓子を売るようなシネコンじみた商売はもってのほかです。あれは映画というコンテンツではなく映画を見る場を提供する商売ですから、その場で菓子を食べていようがビールを飲んでいようが、映画よりも一緒に来ている相手のことが気になっていようが構わないわけです。もっともシネコン的な商売を禁止するようなストイックなことをして、映画という産業が維持できるのかどうかは知りませんけども。
コンテンツの受容におけるアティテュードというのは議論する余地はあるでしょう。ただしそれは、制作側の設定した条件での受容を基準とするというならば、ずいぶんと古典的な理解に留まると思います。製作側で作品内の時間軸やストーリーの流れ、見えているものの整合性を乱すような手法があるのですから、それを整え直してしまうことを含めて、制作側の意図を外してしまう自由が受容側にあります。その上で可能な読みを追及するのが受容の可能性であり、正直読み自体を表現する手法としてのコラージュやハックはむしろ真摯なアティテュードだと思います。とにかく一本分の金を払えと言うならまだしも、そうした真摯なアティテュードでの読み、その表現を一切許さないと言うなら、製作者はずいぶんと傲慢になったものだと思います。

■2022年05月21日（土）　 与党の議会統制策にしか見えない
「予鈴が鳴ったら議場へ」県議会が申し合わせ　遅刻・早退報じられて
これ、どうにも少数派による審議妨害の予防策に見えるのですが。

■2022年05月21日（土）　 今のバーチャルではコミュニケーションを効率化できない
形容詞としてのバーチャル
「サービスやアプリもそれを加速させるべく進化した。だからフィジカルに集まる会議よりもそのコミュニケーション効果が高まることさえあるし、誰もがそうしたいと願っている。」
これは全く同意できないので、「会議」などというものをやっている限りコミュニケーションの効率は低いままです。たとえそれがバーチャルでも、その付加価値は単純に距離を無視することだけで、時間の面での効率化は一切なされません。つまり「従前の世界を、そのままデジタルに移行しただけでは本当は何も変わらない。」ことこそがむしろ付加価値であり、従前の効率の悪い世界をそのまま維持することがその手のソリューションの価値です。これは「ちょうどファクシミリが、紙の上のインクのシミを電子的にスキャンしても、それを送り終えたら、受け側がそれを紙のシミに戻すだけでは書類の空間移動にすぎない。」という話で、ユーザーが期待するのがまさにその書類の空間的移動の迅速化であることと同じです。ユーザーが送りたいのは内容ではなく書類であり、送った書類が紙の染みまでそのまま送り先に現れることが重要なのであり、せいぜいが書類の画像データであって、それを内容を取り出そうと解釈したとたんに意味が変質してしまいます。もちろんそのような通信手段を内容の伝達に応用することは勝手ですが、伝達されたものを内容に変換するところで手間がかかるからと言って文句を言うのは筋違いです。
ICT技術がコミュニケーションの実質的な効率化に寄与するとすれば、予想と対応の折り込みの分野でしょう。コミュニケーションを行う前に、AIで相手の対応を全て予想し、こちらの「語り」をもっとも効果的な形に最適化して送りつけるわけです。もっともこの場合、「語り」を送り付ける時点では結果が予想できているわけですから、どうシミュレートしても希望の結果が得られないとなればコミュニケーション自体を断念することにもなるでしょう。もちろんこれはこれで、好ましい結果をもたらさない無用のコミュニケーションを事前に防止したという点で大きな効率化です。またコミュニケーション自体を目的とする場合などは、このシミュレーションだけで用が足りてしまうこともあるでしょう。まさにバーチャルです。コミュニケーションというのはあくまでもオーバーヘッドであり、それを極力人対人の間で発生させない、発生するにしても対人接触界面を最小限にすることが、ICTによってコミュニケーションのサブスタンスを取り出すということです。
もっとも、そんな予定調和しかないようなものはコミュニケーションじゃないという向きは当然あると思いますが、ならばそもそもコミュニケーション自体が無用なのでしょう。

■2022年05月21日（土）　 同じ説教的呟きでもこうも違う
「人間の経済」宇沢弘文
「お金の減らし方」森博嗣

たまたま続けて読んだわけですが、まずどちらを読むべきかと言えば「お金の減らし方」です。もちろん人間としては多分宇沢氏の方が森氏より大きいと思いますが、得られるものとしては、おそらく「人間の経済」よりも「お金の減らし方」の方が多いでしょう。宇沢氏は経済というものに夢を見ています。その夢は美しく大きなものですが、まさにそのためではないかと思いますが、宇沢氏の器では実現できません。どうしても「世界」の動員が必須になります。宇沢氏の後半生は、それこそ器に合わない大きな夢を見て挫折し続けた、美しくも壮絶な敗者ではないでしょうか。森氏の夢は、おそらく本人が一番そう思っていると思いますが、まったく大きくはありません。小さいとも言えませんが、誇大妄想的なものでは全くなく、機械を手元で自作して動かしたいというものでしかありません。模型の蒸気機関車一式一千万円と言いますが、逆に言えば高級車一台、安手の家一軒土地付き程度のものです。個人が自助努力で手の届く範囲のものです。環境問題の経済システム的な解決と社会正義の実現などという、正面から取り組んだら地球全体の総生産をもってしても足りない夢、その夢に多くの他人を従属させて初めて成しえる夢ではありません。
環境問題を言うなら、そもそもエコノミー、経済自体は環境破壊と不即不離の関係にあります。宇沢氏は農(どうも「農業」とは書きたくないようですのでその意思を尊重します)を称賛しますが、この農こそは、環境破壊拡大の根源とも言えるものです。古拙的な区分を使えば工や商は農を基盤に成立しますが、この農とは、栽培や捕獲手段などの工夫により面積当たり、人口当たりで高い効率で生産物(欺瞞的な言葉ですよね)を確保するものです。当然に地力を消耗し、あるいは資源を取り尽くすわけですが、それを灌漑や養殖で補うというのが、農の根本的な衝動です。それによって生産の永続を図り、面積当たりで多数の人口を支えるわけです。
農に先立つ生存形態では、比較的速やかに資源を取り尽くしますが、その結果生産がゼロになれば絶滅するか移動するかです。百年や千年の単位では資源はなかなか回復しませんが、そのレンジで資源を取り尽くしていれば絶滅によって数が減ります。それによって数万年、数十万年の回復期間が確保できるというのが、自然の在り方です。地球の温暖化にしても、億年単位で考えればより気温の高い時期はありました。確かにそこに現生人類は住みにくいかもしれません。気温が低いことを前提として海退期に発達した土地利用は大きな打撃を受けます。しかしそれもまた自然の在り様です。
むしろ産業とか経済を前提に環境問題を問題として論じることに無理があるのです。
一方庭で鉄道模型を走らせたいという夢は、もしかしたら環境問題を悪化させるかもしれませんが、そんなことは視程に入っていません。その結果人類が滅びるかもしれませんし、森氏は地球温暖化の影響によって模型の鉄道を壊され、住む土地を追われるかもしれませんが、人類の滅亡など個人としてはどうでもいいことでしょうし、壊され、土地に住めなくなったら別の土地に移って再建すればいいだけのことです。その価値があると思えばそうするでしょうし、そのためにお金が必要となれば稼ぐ手立てを考えるでしょう。そこには夢と成しうる手段の間に無理がありません。
もっとも、数千億円、数兆円といった額になると、さすがに仕事で稼ぐのは無理です。レバレッジを効かせるのでも、他人の資産や労働を搾取するのでも、現在の貨幣価値で個人が個人として個人としての能力で稼ぐのは、例え仕組みにフリーライドしても無理です。労働価値説など全く通じません。詐欺的に安く買って詐欺的に高く売ることが前提になりますし、その結果いつの間にか倒錯としがらみに捕らわれ、良くて嫌になって物事を投げ出して周囲の顰蹙を買う(最近某IT大手の創業経営者がやりましたね)、悪ければ一生倒錯に囚われ続けた挙句にちょっとしたことで腐った卵やパイを投げつけられる、あるいは全てを失うということになります。それも人生ですけどね。これは稼ぐのがいけないということではなく、稼ぐ過程において積極的に他人を使う状況が増え、結果としてその他人との関係性に縛られるということです。締め切りを終えた作家が逃げたところで出版社は溜息をついて他の作家を使うだけですが、一万人が働く会社の社長が隠居してその結果会社が潰れたらなんで隠居なんかしたということになります。多く稼ごうとすればそれだけ多くの人が関わることになりがちです。もっとも森氏と同じ額稼ぐにしても、下っ端に製品を作らせて自分はそれを売り込んで回るようなこと、あるいは他人に約束をしてお金を出してもらって事業をしてその上前を収めるようなことをしていると、しがらみは増えますから、稼ぎが少ないからといって関わる人が少ないわけではないですが、稼ぎを増やす仕組みは多くの人によって支えられていて、しがらみの少ない形でそこに乗れればともかく、稼ぎを増やそうとすればその仕組み自体を自分で作っていく必要が出てくることが多く、その結果多くの人とのしがらみを作ってしまいがちだということです。もっとも、そんな夢は神棚に祭っておけば一番得だということになりそうな気がしますが。

■2022年05月20日（金）　 いかんせん説得力が
「武器で平和は来ない」　中国外相が批判　BRICSオンライン会合
まあ、おかしくない主張ではあります。いい加減その対象にされてうんざりしているのでしょうし、ここでそんな前例を立てたら、次は自分かもしれないくらいは思うでしょうし。
ただ、説得力がないのはどうしようもないですね。お前が言うか、と。

■2022年05月20日（金）　 スーツで売るなんていう固定観念の方がおかしくないかい
パジャマみたいでゼロプレッシャー？ スーツがどんどんカジュアル化
カジュアル化で縮減するというのは、制服の市場というのはそういうものですからね。ジャケットも着ないことが普通になりましたし、ボトムスもロングであればジーパンでもかまわないことが増えていると思います。
「スーツ」として売るという発想をしている限り、そういった動きには追従しにくいと思います。ビジネススーツは礼服と同じく機会に応じて着る服になってきているので、下手にサラリーマンのイメージがこびりついているだけに普段着化する気がしません。高級化して、そこそこのものを買ってイベントの時だけ何年か着るというスタイルになるのではないかと思います。
一方で、ジャケットとスラックスというアイテム自体は、まだ十分売りようはあると思います。ジャケットは高機能のアウトドアジャケットあたりと、スラックスはジーパンやミリタリーとの競合に入っていくことになるので、さすがにこれまでのような売り方は難しいと思いますが、さっと身につければそれなりに格好がつくというステータスは失っていないでしょう。
逆に妙にカジュアル化に媚び過ぎた路線は、「格好がつく」という利点を失ってしまいかねません。それを着た人を見る側に受け入れられなければ、「それなりの格好」という視点は成り立ちません。客先にパジャマなんか着てくるんじゃないと言われてしまえば、ユニクロでカッターシャツとジーパンを買った方がましということになります。もちろん軽量化 - いや、学校の制服の方がよほど重いと思うのですが - や取り扱いの簡便さ、運動のしやすさはあるに越したことはないと思います。「スーツ」を着た状態で相当無理な動きをするという状況はどんどん増えてきていますし、クリーニングを毎週するなどという発想が出てくるとも限りません。形態安定ワイシャツ程度に簡便な取り扱いは、普段着としての「スーツ」にはあった方が良いでしょう。それこそ汗をかいたので洗いたいなんてことは普通に起こるのですから。

■2022年05月20日（金）　 別に今時男性がピンクのシャツくらいは着ていてもいいわけですが
ランドセルから考える、色とジェンダー　ピンクは、黒は、誰の色？
特定の色をジェンダーと結びつけることの可否という論点はわかります。もっともなぜか18世紀以降日本ですら男性のフォーマルは黒ないし暗色ということになっていまして、ピンクなんか着ようものなら傾奇者と言われたわけですが。
とはいえ色とジェンダーを結び付けたくないなら、それこそ一色で塗りつぶしてしまえばいいわけで、中学校からは一応そういう発想になります。こっちはこっちで体型として性差が出る時期なので、どうしても同じ形と言うわけにはいかないのが難ですね。そこにジェンダー評価が被さって支配的観念とやらに合わせてデザインを変えてくるので、ジェンダー論の上ではさらに問題になるわけです。そして、じゃあ人民服ならいいのかという議論につながっていきます。
そもそも選択という意味ではなんでまた身につけるものの色なんぞわざわざ選ばないといけないのかという発想もあって、別に服装自由なんだからグレーのジャージでいいじゃないか、茶色の登山用リュックでいいじゃないか、なんで興味もないのにランドセルとやらを選ばないといけないのかという子だって、小学生になる年頃となればいてもおかしくありません。

■2022年05月19日（木）　 まあ、商品ですからね
「早く対処しなければ『漫画村』のような問題に」──東映、KADOKAWAなど13社が「ファスト映画」制作者に損害賠償請求　損害額は20億円と算定
「ファスト映画を肯定したり、権利元がファスト映画を作成することを求めたりする意見については「YouTubeの場合、仮に1再生0.1円だとすると、1億円稼ぐのに10億再生が必要になる。これでは到底マネタイズできない。まれに公式がダイジェスト版のような動画を出す場合もあるが、これはシリーズ作品の宣伝である場合が多い。何の創作の苦労もしていない人が、権利元の意思に基づかない形で“ただ乗り”していいということではない」」
これ、つまりそのファストの元になっている作品のようなコンテンツが、構造的にコスト過多、低パフォーマンスの時代に合わないものとして排斥されて儲からなくなってもそれはそれで仕方がない、市場の意思だってことでしょうか。「これでは到底マネタイズできない。」、「何の創作の苦労もしていない人が、権利元の意思に基づかない形で“ただ乗り”していいということではない」などと言うなら、絶対に、本や映画は文化だ、保護すべきだなんて言い出さないでほしいです。もちろん消費税もきっちりしっかり払ってください。
著作物は本質的に派生著作物を生み出すものです。その意味ではラップだろうとファスト映画だろうと不当とは言えません。ただしマネタイズされている作品について、ピンハネならまだしもそのマネタイズの回路を迂回して、再値付けを試みるという行為は、派生行為としては相当挑発的です。提供側の要求価格を払ったうえでダンピングするならともかく、コストの支払いを迂回しているのでは「盗み」は言われても仕方ありません。商業流通に乗せている以上商品であり、そこではものそれ自体の論理よりも商品として論理が優先します。商品である以上、作品の利用は自由ではありません。派生作品を作る人は、それが商品であるということは理解して対応するべきです。
この意味で、広告収入を引き合いに出してこれではマネタイズできないではなく、これがいくらならファスト版でも何でも作ってやるというのなら、商品としての論理だと思います。商品として必要であるなら作品を切り刻もうが歪めようが構わないというのが商品の論理です。それこそ売れない商品、儲からない商品は流通が扱いようがないからです。その意味で土管優位の発想ではあるのですが、一応されど土管なので、そこに乗っているものはちゃんと土管の発想に、制作者も消費者も合わせてあげないといけない。商業作品の派生作品を公開するにしても、元作品の関係者の承諾はちゃんと取らないといけません。
自由というのは、そんな制約の付いたものは消費しない、そんな制約の付いたものは制作しないという拒否の次元と、制約の付いていないものを充実させていく、密度を上げていくような場にあるわけです。非常にマニアックな場なので流通が必死に押してくるようなお金で仕事をする人たちも含めて素人お断りな部分がありますが、派生作品を作っていきたい、でも商業のルールに乗る余力はないと言うなら、こういう場にコミットせざるを得ません。パロディはセンスが基盤ですから、活かせないということはないと思いますが、商業作品とは方向性が違っていることがままあるので、まずは理解してセンスを働かせるところで苦労はするかもしれません。
また商業側には、商業の論理を押し立てるなら創作物独自の論理で動く場に手を出してくる場合はちゃんと仁義を切って欲しいものです。札びらで頬を叩くくらいならまだしもですが、パブリックドメインだとかっさらっていって商業に乗ったから商品だよという言い方はしないでほしいものです。
出版社や著作物流通とは所詮流通ですので、創作をする立場と創作物を消費する立場からすれば代替可能なパーツに過ぎません。ただし商品化のチャンネルとして、そして既得権的な流通システムを作り上げている点で、有用ではあるわけです。アンプに信号が入ってこなければせいぜい雑音源でしかないように、著作物流通は流通すべき著作物を調達する必要がある。流通とは供給から需要へ商品を引き渡す営為ですから、需要を開拓する必要だってある。そして現代のコンテンツ産業はその能力も持っています。むしろ創作の方がそれに寄生しないと商品として成立しにくい状況です。ただし、商品でない創作物というのは本来あったわけで、商品を扱うと主張するなら、今さら商品でない創作物から「搾取」することには敏感であっていただきたい。

■2022年05月19日（木）　 幇間外交
お好み焼きは断念　バイデン氏「おもてなし」にこめる岸田首相の戦略
また幇間外交ですか。正直今年いっぱいくらいは、実効性のある行動ならともかく、お持て成しですり寄っても仕方ないと思います。何しろ今、米国は中間選挙の年です。下院の選挙結果次第では現政権はレームダックになります。米国の有権者が政権の得点なり失点なり判断でき、日本が米国に期待している行動を理解できるような振る舞いならともかく、なんだかわからないけど「米国大統領」を歓待した、それってバイデンだから歓待したの？それとも民主党の大統領だから？もしかしたら米国大統領なら誰でもいい？なんて思われるようなことは得策ではないと思います。

■2022年05月19日（木）　 まず子供を待たせるな
学校の体育座り体に悪い？　腰痛持ちの子ども、「悪影響明らか」指摘
いいか悪いかなんて、校長先生が一時間あの格好で体育館に座ってみればわかることだと思いますが。とはいえ体育座り廃止は良いとして、パイプ椅子はもっとまずいので止めましょう。あれは本当に背中と腰が痛くなります。そんなものを使う前提で整備に金をかけるくらいなら、そもそも座らないといけないほど長時間そこに居させるようなことを止めるべきです。どうしても座らせたいなら、丸椅子がいいと思います。丸椅子で背筋を伸ばして座っていられる時間の中で子供を動かすことこそ、お金も手間もかけずに学校ができることだと思います。

■2022年05月18日（水）　 農業用水を止めてどうするつもりなんでしょうね
せき上流側から水漏れ、設備の老朽化が原因か　明治用水の大規模漏水
竣工が1881年だと本来は農業用水だったのではないでしょうか。

■2022年05月18日（水）　 無期雇用に転換するならプロジェクトの実施期間の期限もなくなるのか
国立大研究者、広がる雇い止めの不安　有期→無期雇用の節目に
雇い止めしてその分減員する、新規の募集は一切かけないと言うなら雇い止めでいいと思いますよ？プロジェクト資金があるんですよね？そのプロジェクトで人を使うんですよね？その場合、雇い止めた人では不適切だったという立証責任は雇用側、募集側にあると思いますが。
研究者というのはそれなりに専門性があるので、プロジェクト自体を改廃した場合など、無期雇用への転換が不適切な状況は明らかにあります。またプロジェクト自体を評価していくという観点からも、10年で棚卸をするというのは悪いことではありませんし、その結果プロジェクトが廃止され、有期雇用の年限をもって雇い止めると言うならそれはむしろ温情でしょう。プロジェクト自体にそれ以上更新継続しない年限が定められ、類似のプロジェクトも実施しないと言うなら、無期雇用自体がナンセンスです。本来有期雇用とは、そういう状況のために用意された雇用制度です。
あるいはポスドクなら、自分がプロジェクトを立ち上げる立場にアプライしてプロジェクトの外に出て行く、その時に無期だって言ったじゃんと拘束してはいけませんよという制度です。逆に言えば外へのアプライに困難を感じるような拘束的な使い方をしてはいけませんし、プロジェクトの進行役ではなく研究者のチームを統率し新進の研究者を一人前の研究プロジェクトのリーダーに育てていく研究業界の指導者としての責任を負った立場としてのプロジェクトマネージャーは、プロジェクト業務にこき使うだけではなく、部下の外部へのアプライを支援していくべきですし、機関研究組織としてはともかく、アカデミックな同職団体(学会などそうですね)としては、リーダークラスの研究者を研究業績だけでなくそういった点でもスコアリングしていくべきでしょう。ごく単純に、この人は今までいくつのプロジェクトを立ち上げ、そこで何人の研究者を使い、そのうち何人がそのプロジェクトからリーダーとして巣立ち、現在もなおリーダーとして活動しているといった集計をすればいいだけです。大きなプロジェクトを回す人ほどその点で厳しい評価を受けるべきです。部下を使い潰すようなリーダー、部下や自分自身を使い潰すようなリーダーを作るリーダーは、業界にとっては癌にも等しいですから。
その前提で、雇い止め反対、期限のない雇用への転換をという主張には、賛同を控えます。研究者チームと研究機関の雇用関係は、研究者を機関の研究という業務に使用するという契約ではありません。またチームのリーダーと各研究者の関係も指揮者と下っ端という関係ではありません。それは、チームのシーズと機関のニーズの合致に基づく業務委託関係であり、かつ機関のニーズは本質的に公益であるべきです。そしてリーダーは業界を支える親方として子方がより力強く業界を支えていくように育てるという関係です。プロジェクトで成果を出していくというのは、一面ではその一環です。業務委託関係である以上、親方の立場すら、機関においてはそのプロジェクトに限定されることが原則です。またそのプロジェクトは親方に属人的なものです。機関はその親方が実施するそのプロジェクトを機関の実施するプロジェクトとして最適と承認したのですから、プロジェクトはそのままに親方の首を挿げ替えるようなことをしてはいけません。親方の地位は一身一プロジェクト限定のものであり、子方は親方の地位を襲うのではなく独立した親方として新しいプロジェクトを率いていくことを、業界から期待されています。
それができないなら、機関研究など止めてしまうべきです。

■2022年05月18日（水）　 日銀が、株式市場に金をつぎ込んでも意味がないようなので、ETFを売り払って国債を買うって言ったらどうなるんでしょうかね
「積み立て投信、今後も伸びる」　地方銀行が個人向けビジネスを強化
それって元本くらい確保されるんでしょうね？日銀が引き締め策に転じたら元本割れとか、洒落にならないですよ？

■2022年05月18日（水）　 それこそ遣り繰りで何とかすれば？
メニュー変更、ついに値上げも…小麦など高騰、モーニング文化ピンチ
朝食に430円も払える人に遠慮は無用だと思いますが。文化を守りたいなら500円でも1000円でも払うものです。税込ワンコインだから利用してきたと言うなら、それは守るべき文化ではありません。自宅のキッチンで飯でも炊いて食えばいいのです。
もっともそこで自宅に引きこもってしまうと喫茶店の方が困りはするので、市町村が「喫茶店のモーニング文化を守るために喫茶店補助税を作りましょう、それでモーニング一食提供につき300円を補助します、その分は世帯頭割で税をかけます、いかがですか？」とでも提案するんでしょうね。個人的には地元自治体がそんな政策提案をやったら反対票を投じますけど。
子供の学校給食じゃないんで、草の根HMRは民間企業扱いでいいと思います。

■2022年05月18日（水）　 数年育児に専念する時間だって必要
「仕事か子育てか」の二者択一　早急に見直しを　識者が政府に提言
まず、「その少ない生産年齢人口を公的保育に動員するのですか？」と尋ねたいと思います。夫婦そろってゆっくりじっくりしっかり子育てをしてもらって、その上で職にではなく職業生活に復帰する道を設ける、仕事を辞めて、子育てをしても空いた時間は、リカレント教育でも受けてみる、例えば育児のために仕事を引く期間を5年間とすれば、座学なり教材での履修なりなら相当なことができるはずです。コンピューター技術なら、今ならパソコン数台が家にあれば相当のことを隙間時間での実習で身につけられます。そして、その間の扶持はそれこそ金さえあれば済むことです。生産年齢人口をひたすら業務で回して消耗させていくという発想は、子育ての初期にあるような若手にとってこそ危険です。50歳以上ならそれこそ使い潰して65歳からは老齢年金が出ますからで済むのでしょうが、30歳前後をそれこそ成果主義で下っ端仕事で使い潰したら少ない生産年齢人口の動員率が40代、50代で下がってしまいます。下っ端仕事しかできないような人は使い道がないので、むしろ上から仕事を減らし、必要員数を減らし、空いた人手を他の必要な仕事に回していく力をつけてもらわないといけませんし、それは目の前の下っ端仕事をこなすだけでは身につきません…下っ端仕事に絶望してそれを減らすべきだと考える動機は身に着くかもしれませんが。

■2022年05月18日（水）　 処分はともかく人的資源運用管理について検証した方がいいのでは
国への補助金申請せず、2職員を減給に　「期限過ぎても間に合うと」
まあ、間に合うことはよくありますね。でもダメに決まってるじゃないですか。
ただ、じゃあ減棒して給与返上して済むのかという気はします。十分なリソースの割り当てを受けて業務を進めていれば、「期限過ぎても間に合うと」などと言いはしないはずで、補助金申請を棚上げにしてでも進めた業務があるのだと思います。優先順位のつけ方なり、あるいは申請事務の進捗や見通しの報告を怠った点に懲戒を受ける根拠はあるにしても、普通に仕事をして仕事が取り残されるとすればその監督者のタスクの振り方に問題があります。仮に棚上げにして仕事以外のことを勤務時間中にしていたと言うなら言い訳はともかくとしてサボるような人に主査や課長はさせられませんし、他の仕事は進めていたしこの件を棚上げにしたおかげでオンスケジュールで進んだということなら能力不足か人員不足です。町長や副町長が俸給を返上して済む問題ではありません。

■2022年05月18日（水）　 辞める羽目になったことじゃなくて言ったことが恥ずかしいんですけどね
森喜朗氏、自民最大派閥「正直、ほとんど私が作った」
お前の派閥じゃねーぞ、ちょーしこかずに言うこと聞けや、というところでしょうか。
もちろんちゃんと人数をまとめ上げたということ自体は誇るに値することで、伊達に自民党で党人やってないねと感心してあげてもいいくらいです。ただ、所詮財務省経由で国民か中央銀行からふんだくった金で銃弾を買ってる防衛省みたいなものなんで、うざいからさっさと国に帰って謹慎して欲しいものです。直近二年間でどれだけ東京五輪組織員会に迷惑をかけたと思ってるんでしょうか。個人的には東京五輪組織委員会など取り潰せばよかった、始めから作らなければよかったと思っていますが、だからと言ってしないでも済む苦労をしていたことも否定できず、それは問題だと思います。森元首相ご本人が少しだけ口を慎んでいれば起きなかった問題です。組織力はともかくとして、公人としての資質に欠けるとみなす理由が十分にありますので、十分に晩節は汚されたわけですから、裏ボスなどやっておらずに謹慎して欲しいものです。どれだけ政府や天皇が褒め上げたところで、あほなことを口走った事実自体はもう消せませんから。

■2022年05月18日（水）　 場当たりに遣り繰りなんか頑張る方が悪い
モモ肉→手羽先、揚げ物→煮物…物価高をやりくりする学校給食の現場
技術的には年度初めに年間契約すればいいだけですけどね。
でも、戦争が食品価格に影響するとは思わなかったって、不勉強だと思いますよ。歴史上戦争をきっかけに食糧価格は高騰も下落もしています。調達価格のボラティリティーを計算するうえで、当然入れておかないといけない要素です。さすがに予算立案時点ではわからなかったと思いますが、3月初めにはどうもどこでどういう状態で終わるか見当がつかないことはわかっていたわけですから、市長や市議会と補正予算について相談しないといけなかったと思います。また価格だけでなくリスクも増加していますから、価格変動リスクの補償策も打つべきでしょう。

■2022年05月18日（水）　 つまり日本維新の会は年齢だけで当選者を決めるべきだと主張するわけですね
維新・石井氏釈明　「顔で選べば1番」発言は「若さ強調の一つ」
こういうのを見ると、クラスアクションが必要な気がしてきますね。顔だろうが年齢だろうがアピールポイントにしていいのは本人だけです。他人がやればハラスメントの認定には十分ですし、参議院議員が参議院議員の選挙について言った場合はそのような属性一般について差別的な価値観を持っているかわいそうな人と言わざるを得ません。もちろんそんな人に参議院議員などという重職をさせておくことは人道に反しますので、属性において差別的な取り扱いを受けうる人一般を代表した集団訴訟で解職と公民権停止を請求するべきでしょう。比例区では有権者を組織しての当選阻止は難しいですし、参議院では任期が残っているのでしょうから。

■2022年05月18日（水）　 They need barrels, not dollers.
「ロシア産原油に関税を」イエレン米財務長官　G7にも提案へ
なんか写真を見ただけだとかっこいいおばあちゃん二人のツーショットなのですが…
いや、関税で値上げになったって生活や経済の上では困るでしょうよ。関税程度で他所から買って済ませられるならとっくに禁輸していると思います。ちゃんと、うちには50万トンタンカーが1万隻あります。全部大西洋に投入してピストン輸送しますよ、レンドリースで、と言ってあげないと。それだって受け入れ港での設備の問題があるわけで、ついでに簡易貯油タンクと送油機材もレンドリースします、米陸空軍御用達のなら一週間で展開できますよ、と言う必要だってあるでしょう。そういう意味ではこの話をするべきなのは国防長官なのであって、財務長官はしかるべき筋からの親書をお渡しする程度しかできないと思います。もっとも財務長官が外交使節をしたって手続論さえクリアしておけば構わないと思いますけど。
課題の一つとして、おそらくロシアが原油やガスの売り上げを外貨建て国債の利払いや償還に使用している件があり、売り上げがプールされている口座を関税を払わせることで枯渇させようという話だとは思いますが、それこそ特例措置で免除している関税を特例措置を撤回して賦課する程度の話でも、関税を売値に転嫁されれば意味がありませんし、関税免除を前提に価格が取り決められているとすれば免除の撤回は国家間の取り決めに対する立派な背信行為です。経済運営について薄氷を踏む思いで年末の禁輸実施を進めているEUに裏付けなしに迫るにはあまりにひどい話だと思います。
この場合生産や流通の混乱の問題ですので、必要なのはドルではありません。十分なバレルの石油です。

■2022年05月18日（水）　 「架空名義のauPAYで買い物」の容疑にする必要があるのか？
「氏名氏」「購入購入」架空名義のauPAYで買い物容疑　男を逮捕
これ、架空名義決済口座の行使を嫌疑にする理由ってあるのでしょうか。もちろん捜査機関としては適用すべき容疑はちゃんと適用しておかないとまずいですが、名義がどうこう言う以前に決済残高の入金経路自体が詐取を強く示唆するもので、名義がどうであろうがこの口座を行使すること自体が詐欺に加担している嫌疑を受けるに値すると思うのですが。この前の明白に誤入金された残高を行使したような事例ではないのです。もちろん本人名義の口座でない以上あらぬ嫌疑を受けた場合正当な行使であることを証明する責任は容疑者にあることになりますが、疑わしい資金がプールされた口座でなければ嫌疑など受けないわけですから、この場合の嫌疑には合理的な根拠があります。何も架空名義の口座を作成・行使したら犯罪などという罪を国会がでっちあげる必要はないと思うのです。

■2022年05月17日（火）　 やっぱりコレジャナイ
個人ブースのような空間が作れるパネル付きデスク
サンワサプライ、個人ブースのような「パネルデスク」発売　省スペースで集中しやすい空間を作れる
どうしてこれが売れると思えるんでしょうね。もちろん、ユースケースはいくらでも思い付くのでそれなりに売れるのだとは思いますが、あの図書館のブースの中途半端っぷりが気に入らない者としては、せめて四面囲えよと思ってしまいます。貧乏ってやだな。

■2022年05月17日（火）　 現地資本でマクドナルズが出てきたりして
米マクドナルドがロシア撤退へ　850店展開、事業売却手続きを開始
これってロシア連邦内での商標権も含めて売却するのでしょうか。どちらにせよ事業を無くす時点で競合事業体が主張する商標使用に対抗する余地に乏しくなるわけですが、事業として売却するよりは事業を畳んで雇用を含めた債権債務を解消したうえで現物有形資産だけ売却する方がましではないかという気がします。

■2022年05月17日（火）　 確かに編集できてしまえばある卵にはバックアップはないですもんね
昆虫ゲノム編集に新手法　研究チーム京大教授「簡単過ぎて問題かも」
問題はともかくとして、原理としては合理的ですね。卵というのは一組だけ遺伝子を持つものですから、一定の確率で内部に浸透して動作すればゲノムが編集されてしまうわけです。多数の卵を産む種類であれば、効果は確率的に出てくるでしょう。もっとも形質によって実現や固定のしやすさは変わってくるようにも思います。
問題の方は、もはや気にしても仕方ないんじゃないかという気すらしてきます。確かにとんでもないことになる可能性はあるわけですが、できてしまう以上はしょうがないよねというね。バカがバカをやって人類が滅びたらそれはそれで面白いとしか、言いようがないんじゃないでしょうか。もちろんこういうことをしてはいけないと規制することはあり得ますけど、多分トータルでは実効性がないですしね。

■2022年05月17日（火）　 部分と全体で意見が対立するのもまた民主主義ではあるでしょう
沖縄の意見を否定するのは民主主義ではない　東大教授・宇野重規さん
理念としてはともかく制度としては難しいと思いますが。そもそも防衛大臣は日本国の意見を代表してもいないわけですが、では意見のすり合わせの過程で決定的に対立した場合にどう落とすかというのは、民主主義では片付かないと思います。もっともそこで一部がvetoと言えばそれで進まなくなるというの自体は民主主義ではあるでしょう。公正な解決を保証すること自体は仕組みとしてはできないというだけのことです。constituteする以上憲法上の民主主義は理念だけではなく制度でなければならず、そこにあるものが憲法の定める民主主義という制度です。そもそもdemocratia自体正義の実現を求めて持ち込まれたものではあっても正義を実現したものではなく、正義の観点から否定されてすらいますしね。その意味では日本の民主主義全体の信頼などというものは初めからないのです。
一方で、住民投票という形で県民の意思が表明できたこと自体は民主主義の成果と言っていいでしょう。その上で、国会なりが一定の場で沖縄にそれだけの米軍基地を配置することを認めていること自体も憲法の想定する民主主義ではあり、最高裁判所がそれは憲法の想定内だと言うならそれも含めてそういうものです。その上で、例えば沖縄県という地域、住民集団が日本国という秩序から離脱し自身の主権をもって米軍基地の問題を処理することを想定し、そうなりそうならそれを認めるのか、沖縄の基地負担の緩和を図り引き留めるのか、それとも離脱自体を実力行使をもって鎮圧し、いわば暴力で踏みにじって現状を維持するのかは、政治の問題であり、適正な手続をもって決めて国民の判断として引き受けることが、日本国の民主主義ではあるでしょう。最後のはあまり正義とは思えませんが、少なくとも日本国民としての意思表示と認定されうる形で手続がなされるのであれば、判断ごと政府に丸投げするよりは民主主義ではあります。

■2022年05月16日（月）　 鮎川自動車目出度く消滅でしょうか
仏ルノー、ロシアから完全撤退　世界第2の市場、日産との関係焦点に
何でマスクから鼻を出してるんでしょうね？
それはさておき、関係を整理するとして、誰か買ってくれるんでしょうか、日産自動車。まあ、この際なので株式交換でトヨタにくれてやってもいいかもしれませんが。
それと、制裁という観点からは売却したというのはよろしくないと思います。制裁はロシア経済に打撃を与え戦争を続行する基盤を奪う、それを予想させて政治面での譲歩を引き出すためのものなので、生産組織を売り渡すというのはその趣旨に反するでしょう。むしろ生産組織や資産を解体してしまうべきです。自動車工業ということは立派な軍事産業の基盤です。ロシア国民の雇用がどうこうとか言う前に、生産組織を当のロシアに置いてくるというのは利敵行為でしょう。損失を抑えたいなら、発生した損失を政府に保証してもらい、政府は補償分を凍結してあるロシア系資産から強制的に充当するのが筋です。人でなしな行いですが、戦争とはそういうものです。

■2022年05月16日（月）　 違法の判断としては及び腰な気もしますが
「都の時短命令は違法」　賠償請求は棄却　コロナ対応で東京地裁判決
違憲判断なんてそう簡単には出ないものではあります。原告についての個別の命令に関わる具体的な判断のみについて違法性を判断し、その発出のみを理由がなく違法だったとしている点で、原告に配慮はしたが及び腰な判断という気がします。無過失、賠償責任なしと判断している時点で命令自体が終了している以上そもそも違法性の検討自体が不要なので公訴棄却という判断もあり得そうです。

時短命令「違法」の判断に都が反論　飲食店からは検証求める声も
いやまあ、所詮地裁判決ですので控訴すればいいだけのことでしょう。また不当という判断が確定した場合に備えて賠償金の支払い基金を積むべきでしょうね。その上で地裁判決を踏まえて立証を尽くし、併せて正当性の広報にも努める。それだけです。

「見せしめ」と訴えたコロナ禍の時短命令　裁判所はどう判断したか
正直地裁はこの手の論争に関わりたくないので違法だけど無過失と判断したんだと思いますけどね。「公共の福祉」というのは有効で便利な概念ではありますが、運用に当たっては個別判断になるため、適用は相当難しいものです。この例の場合改正特別措置法や営業規制自体を違憲としてしまうのは問題が大きいため、個別の命令について、判断基準を示したうえで発出の判断がその基準を満たしていないので違法、ただし発出時点では基準自体が明確ではなかったので過失なしということだと思います。不満があるならどちらも上告まですればいいと思いますが、正直この手の事案については最高裁は同情的とは思えません。控訴審で原判決維持か原告敗訴、上告審で小法廷が上告棄却あたりかなと思います。

■2022年05月16日（月）　 ネタスマホづくりしかできないメーカーにイノベーションなどない
「ガイドラインに書こうとしているのは間違っている」――スマホ全キャリア周波数帯問題でメーカー関係者が怒り心頭
「こんなことでは、どのメーカーもキャリア向け端末を作るのを辞めてしまうのかも知れない。結局、最後には日本にiPhoneしか残らなかった、なんてことになりはしないだろうか。」
それで何が悪いのかとは思うんですよね。そもそもAndroidでないという以外の意味ではiPhoneだけで別に悪いことなどないですし、そのAndroidにしてもPixelだけあれば十分でしょう。少なくとも日本のメーカーがあれと比較して、「Android」のユーザーとして魅力的な端末を作っているとは思っていません。では海外Android端末はと言えば、スレートの次の形はとかでなければネタ端末だけでしょう。もはやそれ自体の機能や性能としては、汎用移動体通信端末というのは煮詰まっていて、通信機能は外売りのユニットを一定の仕様で買ってくるところで決まり、可搬性と画面の閲覧性の両立やカメラの性能くらいでしか差異を見つけられない、通信規格の世代の範囲でしか発展性がないということで、ならばiPhoneとPixelだけあれば十分でしょう。それ以外はバルミューダみたいな企画系のファブレスなフロントエンドがフツーの中身をベースに外観やソフトウェアでネタ製品を作ってニッチに対応していればいい、移動体通信端末とはもうそういうジャンルなのです。
「メーカー関係者は「そもそも、そんなことをガイドラインに書き込むこと自体が間違っている。メーカーやキャリアのイノベーションを阻害するだけに過ぎない」と憤る。」
それはイノベーションなんでしょうか。ただのデコレーションではないでしょうか。もちろん通信端末としての機能性能、あるいは高性能端末としてのなにがしかの機能が特定キャリアの仕様に合致することで前向きな形で得られると言うなら別ですが、キャリアと協力してその使用に適合した形でコストに見合った端末を作って納めるという商売自体をイノベーションと言うなら、そんなイノベーションは、やるのは勝手ですがユーザーとして要りません。
「スマートフォンの対応周波数が、納入先のキャリアの周波数帯にきっちりと合致し、さらにデュアルコネクティビティで超高速のデータ通信ができるからこそ、キャリアとして、メーカーとしての差別化が効いてくる。そんなことを一切無視して、すべてのキャリアの周波数対応を優先するようでは、ニッポンの5Gはますます世界から取り残されるのではないか。」
それがいかなる場所でも、どのキャリアのネットワークに繋いでも実現することが、コモディティとしての移動体通信端末に求められる機能です。今はユニバーサルキャリアによる「実在的」回線を売るという形態ですが、そのうち独立MVNOが「仮想的」回線を契約として売り、その回線の契約者が地域やキャリアをまたがって利用していく、地域ごと、あるいは地域に複数のキャリアがあり、それぞれの置かれた状況に即して経済的な方法で移動体通信ネットワークを充実していく、利用者は仮想的回線の契約という形でその上に乗り、シームレスに移動体通信ネットワーク間を移動し、利用料はMVNOを介して利用した移動体通信ネットワークに配分されていく、乗り換えというのは回線の物理的な仕様ではなく、抽象的な通信役務とその料金の組について行われる形態になることを想定した将来像です。
「もはや、これ以上、値下げに全くつながらない乗り換えを促進して何の意味があるのか。」
マーケットの状況が競争的になります。そもそも「キャリア端末」などというものがあることじたいおかしいので、乗り換えとか値下げとかに関係なく、回線と端末を独立して購買できるようになることこそが市場の公平さを活かす手段です。
もっとも、面倒なことをやらせないでほしいというのは実際そうではあるでしょう。その上で、「キャリア端末」をOEM供給することに事業の核を置くのか、SIMフリー端末、多キャリア対応端末という形で自社製端末として事業を展開していくのか、メーカーとしては前者を望むという考えでいいのか、その場合規制部分適合として片づけられてでもその道を選ぶのかということでしょう。

■2022年05月15日（日）　 買うことで値段分の価値が一瞬にして消耗する点でまさしく商品
「東京おみやげ」の「東京タワー」を買いました
そんな、東京の観光名所が近場に並んでライトアップされてるなんて誰かの夢の中じゃないんですから。
場所塞ぎであるということを除けば、何の利用価値もなく、ひたすら心を充足させる商品としてのお土産というのは、正しく商品です。家人の冷たい目など無視して飾ってハアハアしていればいいわけです。一度商品から(売れ残り商品ではなく)収蔵品への命懸けの転化を終え、そのうちゴミへの転化か再度の(二次流通品としての)商品への転化の機会が来るのでしょう。それまで安楽な余生を過ごしてほしいものです。

■2022年05月15日（日）　 利便性を言うなら山手線の内側にしようよ
獲得競争激化、相次ぐ大学の都心回帰　学生、多摩では「距離がある」
まあ、郊外キャンパスの流行から40年が経ちますので、都心回帰の流行くらいは来てもおかしくないと思います。ただ海外では大学の周りに都市ができることがあるのですが、日本はそういう例はひとつもないと思います。応仁の乱以前なら、比叡山や高野山を代表として、文化の拠点だったと言っていい仏寺の周囲に都市ができた例はあるのですけどね。筑波あたりは計画的な例なのですが、やはりまだ50年ほどしか経ていないこともあって多分に人工的に見えますね。都市計画思想としてあの時点でもほぼ時代遅れだった発想を使ってしまったという点でも問題があるという指摘は、何人かから聞いたことがあります。世界には大学だけで食っている町というのがいくつかありますが、筑波と言えどもそこまでではない点は、日本が世界に遅れている点ではあるでしょう。いやまあ、学生込みで都市人口10万に達しないというのが日本の基準で都市でありうるのかどうかは別に議論する必要がありますが。
とはいえ、多摩で遠すぎるというのはどうかと思います。確かに時間はかかるのだと思いますが(新宿まで一時間ですもんね)、最寄り鉄道駅に6時から20時まで10分間隔での運行があるというのは、日本国内のたいていのところより交通至便なのです。多分面積だけで見ると、日本国内でも鉄道がそもそも通ってすらいないところ(それこそ最寄り駅が1km以上遠くにあるところ)の方が普通ではないでしょうか。仏寺での修業じゃあるまいしそんなところ嫌だというのはもっともですが、新宿とて著名なのはカメラ屋と画材屋くらいで、大学らしいアクティビティとなると神田まで出る必要があります。茗荷谷から神田が多摩から新宿と比べて利便性が高い気は、あまりしないのですが。
それと、せっかくですので、東京都は大学にはしっかり固定資産税他をかけたらよいと思います。学生一人一人が都の局長クラスの住民税を払ってくれるというなら別ですが、そんな収入はないのですから、せめて就職した後に来てほしい労働力未満を集める罪で、大学にはしっかり課税するべきでしょう。

■2022年05月15日（日）　 それこそ学術会議あたりがハブればいいんじゃないかと
大学パンフに「美女・美男図鑑」　学内から批判、識者はどう考える？
美男美女が集まると聞くと応募者が増えるんでしょうか。お前ら大学に何しに来るんじゃという気がしますが、伴侶なり遊びの相方なりを漁りに来る面がないとまでは言えないですね。いや、美男美女が集まるところに自分が行ってどうするんだとは思わないのかっていう話もありますけどね。とにかく授業料を払って一定期間過ごして問題を起こさずに就職して出て行ってほしいというのが大学側の願いですから、同窓生の容姿に興味を持つ程度の学生というのが一番いいということかもしれないですね。趣味には合いませんが、大学という事業をする上ではなしとまでは言えない感覚ではあるかもしれません。
まあ、大学経営部のやることで、教員は気に入らなければ他所に転出すればいいだけのことですから、あまり気にしても仕方がないと思います。一方で、アカデミックなソサエティーとしてはあーゆー所を仲間とは認めないという対応はあり得るでしょう。あまりにも経営方針として低レベルなので、本会の会員の当該大学への就職は勧めない、会として当該大学とも関係を持たない、といった対応は、あり得ると思います。その大学の教員だとか学生だとか言うと、学会の会合で後ろ指を指されたり、学生だとそもそも入会を拒否されたりするわけです。就職すると退会を求められたりするというのも、あり得るかもしれません。応じなければ最悪除名です。また学術会議で、あそこの大学は経営方針が恥ずかしいので教員を会員には推薦しないというのもありかもしれません。高等教育機関や研究機関の「品位」を保つことも、学術会議としては関心の範疇であり得るでしょう。

■2022年05月14日（土）　 平等を主眼に置いた精神論に偏って労働制度を歪ませたためでもありますからね
男性育休、働き方…報じる側の当事者性は？　「わたし、定時で」著者
「知人から、コロナ下で開かれた職場のオンライン飲み会で、男性上司が妻が作った夕食を食べながら、妻の悪口を言う姿にあきれた」
まあ、こっちの感性からすると、だったら結婚なんかすんなよとは思いますからね。みっともねーぞ、と。オンラインになってからではなく、昔から雑談やお茶会でもあった話で、あっちは気軽なネタふりくらいのつもりでいるので、さっさと話題を流して心の中で「この老害」と呟いて終わりにするわけですが。
ただ、産前産後休暇、育児休業といった制度は正直雇い主のもうけるものじゃないだろうとは思います。ビスマルク以来雇い主に労働者の費用を負担させていいということになっているようですが、マニュアルワーク、ルーチンワークならまだしも、属人性の高い仕事を長期勤続でするなら、結婚や子育ては諦めて欲しいものです。どうしても諦めないというなら、それこそ退職して子供が小学校に上がるまでリモートワーク主体の仕事をして、手が離れたら復帰を考える、それができる制度にするほうが当たり前ではないでしょうか。属人性と言ったって、半年や一年現場から離れて、それで呼び戻してもらえるほど貴重な労働力、ならばいいわけですが、そうじゃないと思いますけど。もちろんそうだと言うならケアのための休暇制度を充実すればいいわけですが、そうじゃない、うちの労働力は二束三文ではないけれど(逆に二束三文の方は、復帰したら定型的なトレーニングをし直せばすぐ配置に戻せるので、その手の休暇が義務化されていても支障はない)、半年休まれたらそのまま退職してくれた方がありがたいくらいだと言えないというのはおかしいと思います。むしろそこをきちんと分けた制度の整備の方を義務付けるものではないかと思います。

部下の心、知らないうちに離れているかも　JTCを知っていますか
まあ、「あの会社は伝統的な日本の会社だから訪問の時はスーツだ」なんて話も90年代にすでにあったわけですが。
「JTCには、社員を育てる仕組みがしっかりしているなどのいい面もあります。」
むしろこことケア労働で事業に労働を動員する機会が制約されることとが矛盾しているわけで、「社員」を育てる以上育った「社員」に事業に貢献して貰わないといけませんし、入社後何年でこんな役割を担ってといったモデルが各企業にあるわけです。そもそもJTCで修行して身に着く能力というのはおおむね、会社組織の中で細かくコミュニケーションを取って仕事をしていく能力であり、仕事のし方としてもひたすら会社にいることが前提になりがちです。これでは効率も良くなく、職場に拘束されるのにお手伝いさんを雇うような給料はもらえないということになります。JTCという言葉が会社が儲けているわりに組織が水太りで給料が少ないという意味を含むならいいですが、それでは家族のケアがあるので抜けますとは言えませんし、ケアをお金で他人に頼むこともできません。拘束時間を減らし業務の効率を上げるなり、事業としての効率を上げて従業員の給与額を最低でも月額100万円程度にはするなり(これなら月額20万円程度でお手伝いさんの一人くらいは雇えますからね)、「多様な働き方」の前に家庭は全部お手伝いさんに任せて心置きなくワーカホリックしてもらう程度の発想をして、家内使用人みたいな新卒初任給はそろそろなしにして欲しいものです。

■2022年05月14日（土）　 米軍基地も原発も東京へ
沖縄の基地「本土で引きとろう」、全国に陳情へ　「捨て石」やめて
米軍基地も原発も、東京都区内と大阪市で引き取ればいいと思います。全部。カジノなんぞ作るよりはよほど有意義でしょう。

■2022年05月13日（金）　 じゃあプラチナバンドとやらは全部楽天に渡せというものです
KDDI�盒脅卍后�楽天モバイルのプラチナバンド再割当希望について「5Gに集中したいが本音」
ほかのこと、例えば4Gサービスも含めて全部を取り上げて、5G-SAに専念していただいてもいいと思いますが。それならプラチナバンドなんか要りませんよね。本来それはそれなりに潤沢な資金源がバックについていて既存顧客のしがらみの少ない楽天のやる方法論だと思いますし、KDDIが他を全部うっちゃって5G-SAに専念するで金を出してくれる投資家がどれだけいるのかという気もします。でも、集中するってそういうことでしょう。そんなベンチャー企業みたいなこと、できるんですか？

■2022年05月13日（金）　 間違ってるというか、筋道はおかしいのに結果は正しいというか
「日銀は政府の子会社」安倍氏の発言、鈴木財務相が明確に否定
なんというか、小泉元首相といい、こういう直截的なことを言える程度に頭が悪いからかえって本質を掴めたのかなと思えてこないでもありません。
もちろん経営権がどうとかいう些細な技術論上はもちろん、財政ファイナンスに応じるかどうかは日銀次第という点でも、日銀は政府の子会社でも内閣の指揮下の部門でもありません。とはいえ、日銀としては国債の引き受けや借り換えを断る理由というのは現状ないのも確かです。日銀が潰さない限り、政府はまず確実に国債を償還してくれます。借り換えてでも、です。一般的な債務者が破綻せざるを得ないのは、金融機関が借り換えに応じてくれないからという面があります。これは信用、つまりその債務者がとにかく債務の償還や利払いを果たしてくれるという確証を金融機関が失うからです。でも、政府は日銀が引き受けた国債の償還を拒否するでしょうか？お金なら合法的に借り換えで調達できるのに。もちろんその結果は最悪インフレです。でもインフレになった場合、取引価額が上がっていくわけですから、課税のボリュームは拡大します。政府から見れば、税率を変えないでも、100パーセントのインフレになれば予算規模としては倍になります。もちろんその代わり財や役務の調達価額も倍になるのですが、既発債の償還額やクーポンは変わらないので、国債を返済する分には有利になります。こと国債の償還という面からは、デフレは明白に悪であり、インフレこそが善です。価値が下がった円で償還される分日銀は財に換算した収益を失うことになりますが、別に国債で儲けようとしている事業体ではないですから、それは構わないわけです。というか、そんな儲けないと続けていけないような事業体にした場合、非常に大事な金融機関の最後の貸し手という役割が果たせません。リスクを度外視して高利で貸し出せるからこそ、最後の最後に頼れるのです。何とか再生機構みたいに再建後返せなどという前提で貸していたらとても役目は果たせず、とにかく金を流し込んででも取り付けを、金融パニックを止める、その上で後は預金保険機構にお任せするというのが、中央銀行の金融パニック防止機能です。
もちろん通貨価値の安定化という機能も中央銀行にはありますので、適度に締める必要はあるわけですが、締め時を間違った挙句に締め過ぎたせいで部分的に金融パニックが発生しかけ、何とかしたものの蛇口を開けっぱなしにしてなお経済にお金が回らないという状況になったわけです。それを考えれば、例えビッチと呼ばれようとも簡単には締められません。まして、金融市場への再投資(＝株価上昇)ではなく確実に実体経済に回してくれる国債ならなおさらです。

■2022年05月13日（金）　 メディアが電波でよいのであれば田舎の方がネットは引きやすいはずなんだが
バカバカ、早く気づけよオレ　中山間地のデジタル化「爆速」の肝
本来、10Mbps程度の帯域を共有するのでいいのであれば、見通しがよく人口が少ない中山間地の方がデジタル化しやすいはずなんですけどね。
今のEthernetのご先祖様と言われるハワイ大学のかつてのコンピューター通信網、ALOHAnetといいましたが、ケーブルを敷いたのでは採算が合わない離島に散らばるキャンパスを無線で結んでいました。直径400kmほどの範囲をカバーし、帯域は9600baud。
現代の携帯電話用通信システムは見通しの良いところであれば直径1.5km程度をカバーできます。機材を選べば直径10km程度はいけるはずです。そしてデジタル通信なりの品質で良いのであれば、そのエリア内で1000個程度の端末は同時に稼働できるはずです。帯域は10Mbps程度でしょうか。動画サービスでも使うのでなければ、普通に使えるレベルです。1ヘクタール程度のエリアであれば、無線LANがカバーできます。外縁部では届かなくなるかもしれませんが、50mも戻れば電波が届いているわけですから、普通の連絡には困らないでしょう。つまり無線LANで自宅と周辺の土地をカバーしてそれを携帯電話用通信システムを介して繋げば普通にデジタル化できます。
これが都市部だと、縦も考えないといけないうえに人口密度(端末密度)が高いので低速化してしまい、さらに見通しも悪いため、マイクロセルにしてケーブルを引かないと使うに堪えません。その代わり、ケーブルを引くコストは人件費以外安く済むのです。
そして広域通信の究極の手段が、衛星通信です。何しろ上からですので、衛星さえ見えていれば電波が届きます。
高速通信とか低遅延通信などと言い出さなければ、それでデジタル化まではできるはずなのです。都市部での電話という過剰品質なシステムでのサービスを義務付けられた携帯電話会社・電話会社が広域通信網の主体なので、そういう発想は普通しませんけどね。

■2022年05月13日（金）　 NATOを非核化するとでも言いだすんでしょうか、この人は
「大量破壊兵器の廃絶を」EU議長が広島訪問　ウクライナで待避も
これ、フランス共和国が率先してやるという理解でいいんでしょうか。あの国は、米ソ(当時)に周回遅れながらもれっきとした核保有国ですが。
近頃政治家の勇ましい発言が相次ぎますが、できもしないことを言わない方がいいと思います。

■2022年05月13日（金）　 狙われないのが一番ではあるんですが
「ミサイル防げる原発はない」　原子力防災担当相
そりゃそうだ。
この発言の内容自体は正しいわけです。それこそ原子炉を積んでいる兵器として原子力空母と原子力潜水艦というのがあって、それこそこれらは地上の固定目標に打ち込まれるような威力のミサイルが直撃すれば耐え切れません。潜水艦など、至近距離で通常弾頭の魚雷が爆発しただけで深刻な被害を受けて浮上しなければならない可能性が出てきますし、原子力空母はといえばそれよりましではあるにせよ自衛手段はほぼありません。むしろそこが安全ならばアメリカ合衆国大統領は核のボタンを押す必要が出そうな状況になったら空母なり潜水艦なりに乗ってしまえばいいわけですが、実際には船程度の防御力では安全とは言えないため、敵から離れていさえすればまだしも安全で指揮もしやすい飛行機に乗るわけです。ではこの手の船はどうやって命中を防ぐかというと、まず軍艦というのは少なくとも時速30km程度で移動しているため、そもそもミサイルでもなんでも当てにくいのです。特に遠距離の場合、空母でもちゃんとした防空警戒網を敷いていればミサイルの発射探知後最接近時刻までの間に40mほどは移動します。上手に当たればそのまま装甲を打ち抜いて原子炉まで破壊できるところを数cmの精度で狙って撃ったとしても、それこそ時速30kmが35kmに変わっただけで数メートルの誤差が出ます。潜水艦など海中で見えないわけですから、未来位置を推測するといってもまず進行方向を知るところで苦労します。また空母の場合、他の船、つまり防空巡洋艦や防空駆逐艦、対潜フリゲート艦などで十重二十重に防護することで守っています。空母の防空システムは中心の空母から直径100〜200km程度の円形であり、さらに外縁部の防空艦は自艦を中心に直径100km程度に迎撃ミサイルを撃ち込めます。この最大で直径200km以上ある防空網を突破し、かつ幸運にも適切な位置に空母がいるのでなければ、ミサイルは空母に当たりません。
反対に地上目標というのは位置の特定が非常に容易です。動きもしませんから、数さえ打てば当てるのも容易です。そして空母の防空システムを実現しようとすると原子力発電所一カ所につきパトリオットミサイルシステム50基にBMD4基、そして200kmおきに弾道ミサイル対応の早期警戒機がメッシュ状に飛んでいないといけません。しかもパトリオットミサイルにしろBMDにしろ動きませんから、外周から順番に位置を特定されて狙われた場合簡単に潰されます。護衛を潰されてしまえばどうにもなりません。
だからミサイルが当たって無事な原発などない、ミサイルから完全に守り抜けるような原発もない。それは正しいわけですが、ではどうするか。問題はそっちなんですけどね。

■2022年05月12日（木）　 相変わらず沖縄や北海道から見ればヤマト、本土ですが
本土復帰５０年を迎える沖縄
そもそも侵略してきた異民族の支配下に再統合された記念日を祝いたいものかという気はしますが。もちろん、軍政下から主権はないとはいえ民生下に移行したというのは目出度かったでしょうけど。同化政策があったとはいえ、統合後100年経ったかどうかだと軍政終了当時ぎりぎり琉球処分当初を知っている人はいたでしょう。それこそ記事にもあるように、軍政下にあるよりはましという考え方ではなかったのでしょうか。
ちなみに今年はまた、琉球処分開始150周年でもあります。処分が完了するのは7年後、1879年ですが、台湾と並んで日本が日本海の南側出口を扼し、朝鮮半島への進出をもって中国を太平洋から切り離す野望が露になったのが1871年の台湾出兵とそれと並行して進む琉球処分です。北の日露国境、つまり樺太をもってオホーツク海以東を切り離すか千島をもってオホーツク海と太平洋を切り離すかの結論が出るのが1875年千島・樺太交換条約です。この南北での国境が変更されるのは1945年9月の日本占領開始によってであり、その期間中は米軍の小笠原・沖縄上陸作戦やソ連の日本・満州国侵攻までは、朝鮮半島の制圧、台湾併合、ポーツマス条約による南樺太獲得、中国のドイツ租界獲得による大陸進出、満州事変に始まる満州制圧と、日本海を内海化する方向で充実していくことになります。

■2022年05月11日（水）　 ストライキ以前に給与欠配って何だ？
「子どもたちは先生の心境に気づいている」教職員スト、保護者の思い
「「聖職者なのに」をふりかざしてストの背景を無視すること」は確かに問題ですが、それを言うなら給与欠配が発生した背景だって問題ではあります。欠配していい理由などというものはないわけですが、では原資がないなら業務を止めていいのか、即時一ヶ月分を解雇予告手当として支給して学校を閉鎖していいのかという話になります。この場合そこを含めての事情の説明要求ではあり、経営側が応じていないと判断したからの労働側のストライキで、説明くらいしろというのは道理ではあります。しかし、聖職だとか言う以前に給与の欠配が生じること自体、もしかしたら学校という事業の性質、ことさら業務の継続を気に掛けざるを得ない教員という職業人の性質に甘えた経営側の失策の可能性もあります。まあ、逆に教員側が事業の継続と雇用の維持を主張し経営側が進退窮まった可能性もありますが。
では仮に給与を欠配せざるを得ないほど学校の経営が悪化していたのだとしてどうするのか。さすがに今時、先生方の給料を誤魔化して全額懐に入れていましたなどという学校経営者はいない - と思うのですが、絶対いないとまでは言えないのですが - もので、何かの事情があって現金が不足して欠配に至ってしまった。その事情が妥当なものかどうかというのは実はどうでも良くて、本来現金を手段を問わず都合してきて給与を払うというのが、使用者、そして使用者たる法人の代理人たる経営者の義務です。あえて言うならば、支給日が来たら銀行強盗をしてでも現金を調達してきて給与を払い、それから自首するといったものなのです。払えない事態が予想された時点で、適切な手続をもって事業廃止と解雇を行い、給与債務を解消するというのが労働契約の当事者としての使用者の義務です。ちょっと金が足りないから給料待ってくれやなどと、言った時点で労働契約は労働者側に労働債権を残して消滅すると理解しなければなりません。それを、The business must go onなどと言って業務継続を優先すること自体が経営側の甘えです。例えその理由が取引銀行が取り付けを起こしたというものであってもで、そんな事情は労働側には関係ありません。逆に労働側には現金が不足した状態で事業を継続するかどうかに意見する資格はなく、賃労働者としては、経営者が経営の原資が不足するから事業を廃止すると言ったらそれが絶対です。減員ならまだしも、全員解雇の上事業廃止と言うなら労働側に交渉の余地はありません。できることは、せいぜい一度事業の外側に出て、事業主体である法人から資産の一切を買い取り、場合によっては債務も肩代わりして、本人として事業を継続するくらいです。これは利用者を代表している保護者も同じで、子供のために学校を続けて欲しいなどと言う権利はありません。子供を引き取ったうえで、運営法人に支払い済みの授業料や諸経費を返せと要求し、そのようなニーズがあるなら、「元」教員と協力してもいいので自分たちで適切と考える学校を設けるしかないのです。事業というのはそういうものです。それを、教員が事情説明要求への対応拒否を理由としてストライキを起こし、保護者が「先生にとってストは学校の実情を知ってもらう最後の手段だったのだろうとも思います。」と言うのは、正直経営側が事業の継続を理由に甘えることを許す構造があったと判断せざるを得ません。
もちろん、教員が給与欠配が理由であれ従業拒否など論外という論はそれこそが論外です。

■2022年05月11日（水）　 意図的に公務執行妨害を誘発して強制捜査のきっかけを作ろうとしたように見える
職質中の警官を車で引きずる　殺人未遂容疑で逮捕　東京・八王子
東大阪でも似たような話があったと思うのですが、そもそも例え警官であっても車両の窓枠に手をかけるなどという危険行為をしていれば、発進されて怪我をするくらいは仕方ないと思います。引きずられた、あの状況で発進すればどうなるかわからないはずはないのだから殺意はあったという理屈は立つにしても、そもそも発進を妨害するような行為をしている時点で公権力による妨害行為にして威圧行為であり、パニックしての逃亡を誘発させる行為です。手をかけていれば安全に配慮して発進しないと思ったなどというのは馬鹿げています。のんびり発進妨害行為をして職務質問などしていないで、車両に発進されると都合が悪い状態になった時点で現行犯逮捕して車両を制圧するか、現行犯逮捕までする理由がないなら発進時に危険に曝されないよう注意しながら声をかけるにとどめるかであり、職質の続行なり対象者の引き渡し要請なりをしている時点で転び公妨は疑われても仕方ありません。こういう警察官が「被害者」の事案で安易に逮捕令状を出すのは、感心できません。

■2022年05月11日（水）　 自衛隊ならぬ警察にぶん投げたんじゃあるまいな
無許可埋め立ての容疑で業者を逮捕　盛り土一部崩壊、2キロ先に民家
別に逮捕したからって盛土の崩壊が無くなるわけでも災害防止に直接つながるわけでもないですが。
もちろん罪証隠滅や逃亡の恐れがあるということで逮捕してもいいのですが、当座に必要なのは刑事手続ではなく崩壊防止のための行政処分でしょう。条例違反で逮捕の前に福岡県なり糸島市なりが事態の悪化防止のためにこういう手を打っているという話が出てこないといけない気がします。少なくとも関連報道へのリンクがない時点で、状況について電子版に掲載されるような話は出ていないのではないかと思います。
県や市の当局から告発があれば県警は動かざるを得ませんし、違法な行為の根拠が得られた場合は送検まではしておかないといけないと思いますが、どうも県や市が対応できないので警察にぶん投げた印象を受けます。埋め立て行為の中止を要請して応じてもらえないから警察にぶん投げて終わったことにしているんじゃないだろうなと思えてなりません。もちろん、具体的な崩壊防止の対策をせずに大雨でもあって崩壊したら、個人的には県や市にも責任があると思いますけど。

■2022年05月11日（水）　 運賃値上げで客が離れないかね
JR四国、全線で来春運賃値上げへ　コロナ禍の減収で前倒しに
値上げはまあ、いいんですが、そもそもあそこの経営は運賃値上げで何とかなるものなのでしょうか。
JR東日本が首都圏で値上げするとか、JR西日本が大阪・京都近郊路線を値上げするというなら、効果はあるでしょう。値上げになってもなお、競争力はあるからです。バスに移行すれば時間がかかるし、自家用車を使えば渋滞する。自転車や電動キックボードでは事故にあったら問題が出かねない。顧客の流出には限度がありますから、値上げの効果は出るはずです。
しかし三島会社の場合、あるいは赤字ローカル線の場合、そもそも鉄道に需要自体がないのです。代替手段が効果を持ってしまい、それこそ値上げされれば使わないで済んでしまいます。どうしても使わないといけないごく一部が困るだけで、その利用ではサービスを維持できません。むしろ需要喚起・鉄道自体の継続の視点からは、運賃値下げこそが望ましいのではないでしょうか。儲からないにしても存在を望まれることが、「公共」の最後のよりどころでしょう。
まあ、松山〜高松〜徳島と岡山との連絡だけ残ればいいと言うならそれもありでしょうが、JR瀬戸内ではなくJR四国でありたいなら、存続のための施策を事業の存在意義に照らして検討はした方がいいと思います。撮り鉄が写真を撮りに来るだけの路線なんて、みじめですよ。

「必要経費すらまかなえていない」　JR四国の全線赤字、路線存続は
そりゃ、経費負担の軽減が大前提ではあるでしょう。JR四国自体は現状民間会社なのですから。ただし、JR四国の倒産はともかく、廃線や駅廃止、減便、普通の快速への転換、運賃値上げなどは、基本的には問題を悪化させると思います。経費を削減した、あるいはサービス提供価格を上げた結果収入が減ってしまうことはあり得ます。倒産でいったん債務を資本金も含めて解消する、路線上での列車の運行は債務を切り捨てた新しい事業体に移管するが、鉄道サービスの利便性が低下しないことを前提に少なくとも資産保有コストについて事業地域の自治体が資産やその維持の引き取りを含めた軽減策を講じる、その上でまだ赤字かどうか、という状況だと思います。

次の列車まで1時間超…でも「なくなったら困る」　全路線赤字の衝撃
いやまあ、そうなんですよね。四国に鉄道が敷かれた時期と高速道路が敷かれた時期では土木工事の技術水準すら相当違うので、道路ベースの公共交通すら採算が合わないところに鉄道が通っていたりします。でもってこういう鉄道路線沿いに限って自家用車中心の集落があるものでして、そこに運転免許など取りようもない子供やさすがに取らすと危ないだろうというお年寄りがいたりします。
もちろん次の列車まで一時間というのはダイヤの薄さとしてはましな方であり、一日三往復、二往復と来て朝に行って夕方に戻るような一往復なんて話が、日本でも民間公共交通事業者が撤退してしまうような地域の公営バスや、聞く限りではイタリアのド田舎にはあるのです。このレベルになると買い物なんて話では使いようがなく、通学や、行ったら休暇まで帰ってこないレベルの使われ方になります。まあ、ハイシーズンの週末のみ一日四往復などというのとどちらがましかは難しいところですが。
ただ、それではそれこそJR本州三社のようなドル箱路線を抱えている事業者でないと持ちません。JR四国では続かないわけです。このあたりが、国鉄民営化は地方切り捨てと言われる所以の一つなのですが、今さら本州三社から三島会社への移転の仕組みをなどと言っても東京都民、大阪府民、名古屋市民のいずれも賛成しないでしょう。
問題の解決策の一つが、上下分離です。線路設備と維持を鉄道会社から切り離し、不採算路線についてはただどころか必要ならお金を払ってでも列車を誘致し、鉄道会社には列車の運行に専念してもらうわけです。もちろんこれをやると本州三社のやっているような統合運行安全システムの実施は難しくなるのですが、どうせダイヤの薄い不採算路線なので、通票方式でも良かったりします。もちろん人件費の削減も重要ですが、いくつも並行して列車が出入りするような路線や駅ならともかく、一時間に一本の単線駅間閉塞方式あたりだと相当シンプルな方式でも良かったりします。線路やプラットフォームというリソースを徹底的に有効利用するための安全システムが大都市近郊路線用のものだとすれば、そっちのリソースはむしろ有り余っているのでできるだけ低コストに(導入・維持共に)というのがローカル線用であり、鉄道は踏切以外走行設備を占有でき、さらに列車側で進行方向を操作する必要がないため、それこそ自動運転の実現など自動車よりよほど簡単というのは、新交通システムあたりが証明していることです。新交通システムは頻繁運転や建設時の技術的な制約のため、運行用のセンサーなどが結構大変なことになっていますが、逆に言えば1970年ごろの電子制御システムでもあの程度はできる(下手すると今時のハイエンドスマホの方が処理能力が高い - もちろん故障耐性あたりは消費者向け製品とミッションクリティカルなものを比較してはいけませんが)ということで、高耐可用性システムを力づくで構成しても意外に安上がりに済み、かつ小型化も進みソフトウェアのキットまである現在では、ハードウェアに強いソフトウェアエンジニアの日曜工作でできてしまいそうな気がします。通信システムだって、昔は電線を引いたりアンテナを建てたりしないといけなかったわけですが、今は公衆移動体通信会社や衛星通信会社があります。別にケータイ回線を通じてリアルタイムリモート制御なんていう無茶をやる必要はありませんので、基本自律制御で異常を検知したら列車が勝手に停まって緊急連絡をしてくればいいわけです。乗客の救援策やパニック防止策は別途設ける必要があるにせよ、1950年代のような駅間の通信速度が512bpsなんていう時代とは全く違う対応策が取れるはずです。もっとも、ひとつだけおそらくどうやってもできないのが駅間での人身事故対策で、鉄道車両は線路上の障害物を目視してからでは止まれないことは近年よく知られるようになってきましたが、踏切などなくとも、全く警備されていない鉄道線路際に撮り鉄がカメラを構えるようなことだってあるわけです。人間以外にも野生動物も出ます。大型野生動物を撥ねて車両が壊れるのも困りますが、人間を轢いたのを検出できず、駅で乗降客が車両に多量の血痕が付いているのを発見して大騒ぎなんてこともあり得ます。
などと妄想が募るわけですが、いかんせんこれを事業として実現する余力は本州三社にはあっても三島会社には厳しいと思います。何しろ検証するには最終的には実際の線路設備と列車を使ってみる必要があるわけで、おそらく実施に必要な安全確保策の実施や法的な手続をする費用すら、三島会社には厳しいのではないでしょうか。しかも高々100km程度の延長の路線を想定すればいい本州三社大都市近郊区間と異なり、三島会社の場合全ての路線が地形的にも条件のきつい長距離路線です。それこそ試験車両がどこかで立ち往生した場合、この前の東北新幹線ではありませんが試験車両を撤去するまで路線不通、撤去費用もお安くない(レッカーすればいい自動車と異なり、鉄道というのは、まずもって車両自体が最低でも大型トラックサイズ・重量で線路から外して運ぼうとすれば大変であるうえ、機関車も線路もわりとぎりぎりの性能で設計してあったりするため幸いにして足回りに問題がないとしても機関車側の出力不足で牽引できない、牽引できる機関車は重すぎて線路に入れないなどということがあります)という涙目状態になりかねません。さらに三島会社では開発技術者のような剰員は使い切っており、おそらくメーカーの提案書を読み比べるのが精いっぱいの状態なのではないでしょうか。

■2022年05月11日（水）　 そもそも何の権利があって「公器としての自由な場」で一時的にしろアカウントを停止できるのか
イーロン・マスク氏、「Twitterの買収が完了したらトランプ氏の永久凍結を解除する」
トランプ前大統領のツイッター凍結「解消する」、イーロン・マスク氏
筋は通っているわけですが、そもそも床屋政談を大規模にばらまくという時点で問題がありませんかね。トランプ氏を排除したことではなく、Twitterという事業自体についての指摘ですが。あのフォローといった仕組みは、マスク氏自身の使い方も含めて、無責任な言動を無責任に拡散するという点で問題があると思います。
またBANやアカウントの一時凍結にせよ、それをやっていいのかという議論は、どういう資格でそれをやるのか、やったときの責任は誰がどう取るのかという問題と直結します。プラットフォームの提供者だからやっていいなどというのは、便宜的にはともかく、マスク氏が主張する通り問題のある発想です。それが許されるとすれば代替手段がある場合で、逆にOne and Onlyだと原理的には一時凍結すら許されません。聞き手が石を投げる程度ならまだしも、プラットフォームがその資格で口を塞ごうとすれば、それこそ町の広場で警察が演説者を逮捕するような話です。あれは警察当局だからやってはまずいわけで、聞き手が演説者にブーイングして、演説を止めさせて広場から追い出すというのは、あっても仕方がありません。それだって主張なのですから。トランプ氏の場合にしろ「Bad」評価をつけることはできたわけで、問題はそれがかえって注目を招く構造である点です。マスク氏もその傾向がありますが、あの手のタフに過ぎる人物に、身の危険がなく聞き手に直接訴えかけられる言論の場というのは大変好都合です。何を言われようと、一部にどう評価されようと、注目を得られることには変わりありません。注目を得ることが身の危険を意味しません。
トランプ氏がTruth Socialを立ち上げたように、ネット上での意見表明の権利は、根本的には自分でメディアを立てることができるという形で確保されます。アクセス回線とIPアドレスは人権に結びつきます。私的サービスだから回線契約を打ち切っていい、IPアドレスを渡さない、レンタルサーバーを使わせないという構造は、人権侵害です。メディアを立てるのは、それこそ年2万円も払えば誰にでもできることですし、広告モデルというそれをさらに低廉化する仕組みも提供されています。決済コストや信頼性担保あたりの問題を除けば、プラットフォーマーとユーザーの関係が独占禁止法制の中で議論できるのはそういう事情です。
Twitterのようなアプリケーションサービスごときが「公器としての自由な場」を標榜するならば、それは僭越であり、それ以上に危険です。

■2022年05月10日（火）　 風景写真は偵察なのだから地勢は読めてしかるべき
ゆる鉄探訪 第4回「五能線」
なんかもう、この連載に関しては列車は撮るけど乗らないのはお約束なんだなと思うしかないですね。確かに乗っていると列車自体は撮れないわけですし。
ただ、五能線だってリゾートしらかみを始めとして観光路線として着目されているとはいえ、経営は厳しいんで、やはり支持するなら乗って欲しいところです。というか、撮り鉄が赤字ローカル線に貢献できるような企画って、観光ポスター用写真の品評会以外にないですかね。廃止話が出るたびに路線だの列車だの駅だのとサポート運動を立ち上げるのではサポートする方だって大変で、赤字赤字と嘆くなら、見えている需要をマネタイズする工夫くらいはしてしかるべきです。何も乗ってもらうだけが方法ではないでしょう。鉄道からアクセスが悪い場所での鉄道絶景写真なんて、60年は前からあるんですし。さすがに撮影スポット入場券みたいな金持ち優遇策、撮り鉄の場所取りを追認するような方策は止めて欲しいですが、いつか無くなるかもしれない風景を撮るよりも、撮りに来ることで自分が路線や列車の維持に貢献していると思える方が、撮る側としても望ましいと思います。
それにしても、やはり地図を読む能力というのは大事ですね。風景写真の一種ですから、定番スポットでどんな情景が絵になるかを理解できたら、地勢と気候や時間帯、列車ならダイヤをも読むことで、どんな情景が撮れそうかというのは見当がつくわけです。

■2022年05月09日（月）　 身の丈の運動ってのは大事ですが
「PTA入ってよかった」と思えるために　全国組織からの退会提案
なんというか、デコンストラクションって感じでしょうか。とにかくひたすら盛って盛り上げていくという構造が、1950年代から続いて1980年くらいにピークに達していると思います。そこから低落過程ではないかと思うのですが、盛り上げていったそれこそ熱の集中過程として上の方のモチベーションは持続するんだけれども、下の方が白け気味になり、上と下での課題認識もミスマッチになってくる。それでも何かやるには出来上がっている構造というのは下から新しい構造を組み上げるのよりはコストが低いから、効率がいいのでなかなか壊れない。こういう組織で、ガタガタっと崩れるんじゃなくて下の方からぽろぽろ崩れつつもまとまりを維持しているというのは、やはり既存の枠組みにも需要があるのだと思います。ただ下の方ほど歴史や長期的課題ではなくて目の前の課題を重視するから、下で既存の枠組みが乗っ取られる形で - と言ったってそもそも数年でメンバーが交代するわけですから乗っ取られるというよりは考え方の違う層が継続的に流入して増えていく感じですけど - 下がある程度まとまって我慢できなくなったところで、上部の解体と再構築に走る、そういう過程に来ているのかもしれないとは思います。一応教育なんで全国共通のニーズというのはあるわけで、総体としてはそれを認識してはいる。ただとにかく共通のニーズを抽出してエッセンスに高めていった時代と違って、共通のニーズと個別のニーズの比重が変わってきているし、過去に出てきたニーズで残っているものというのはそれなりに達成が難しいものなので、運動としては長期的に積み残しつつ課題としては認識しておく、運動の枠組みはその長期的な課題の影響を受けているという形になりやすく、そういう積み残った課題と新しい共通のニーズとのバランスも変わってきているのかなというところです。新しいニーズの認識にも支えられて上がってくる下からの熱を「学習」で積みあがっている課題に動員しつつ新たな課題を取り込み、運動組織として永続化していく、意識過程なのか無意識の過程なのか知りませんけどね。それでやってきたけれど、そろそろ積みあがってきた課題が重くなりすぎたか、積みあがった課題の方法論と違う方法論で解いていくべき新しい課題への認識とがずれている。そしてこの場合、上による「学習」も含めた摘みあがった課題への動員自体が下で新しい課題を生み出している部分があるので、とうとう下からの熱が上に行く回路とは別のところで沸騰し始めたかなという印象です。

■2022年05月09日（月）　 まあ、光ならまだしもケータイで1回線4000円だと地味に効くんですよね
バイデン政権、低所得世帯向けにネット代を支援　月30ドルに割引
前総理がほら見たことかなんて言ってないですかね。ちなみにahamoとかpovoの売れ筋プランがこの程度の額だったかと思います。まあ少々の支出にはなってもネットを使ってもらった方が、窓口手続のコストを減らせるとか、そういう話なんでしょう。低所得層向けというには月30ドルはいささか高いんではないかと思いますが、高速ネット使い放題とかだったらありなんでしょう。

■2022年05月09日（月）　 大層にしろ概ねにしろ名詞じゃないとは思うけどさ
ロシア産石油、日本の対応は？　丸紅社長「できれば撤退したいが…」
内容はともかくとして、
「岸田首相は首相官邸で記者団に「エネルギー資源の大宗を輸入に頼っている我が国としては大変厳しい決断ではあるが、G7の結束が何よりも重要な時だ」として意義を強調した。」
大宗？なんだそりゃ？少なくとも岸田首相がこの字を想定して発音したのではない気がしますが、文脈からして「大層」か「概ね」あたりですかね。他社も当たってみましたが、そもそもこの字に該当する発言部分の引用がなく、唯一見えるところで引用していたロイターは対応する単語自体がありません。時事通信の記事は「エネルギー資源の大部分を輸入に依存していることに言及」と報じており、首相が大半とか大部分とか言おうとして違う単語を言ってしまったのかもしれません。でも記事を書いた人、そもそも変だと思わなかったんでしょうか。文脈自体は明確で、差し障りのない形でごまかす方法はいくらでもあったはずです。うっかり言ってしまう方はまだしも、書いて違和感を感じないというなら日本語の感覚を疑います。

■2022年05月09日（月）　 その前にユナイテッドステーツオブアメリカがジコミュニスティックエンパイアオブチャイナにでも吸収されることを心配した方が良いのでは？
出生率改善しなければ「日本は存在しなくなる」　マスク氏がツイート
余計なことを言ってる暇があったら自分の会社で車でもロケットでも作ってろと言いたいところです。まあ、思いついて人とお金を集めるところまでしかできないようなので、とりあえずフェイスブックの件が落ち着いて暇なのかもしれませんが。
日本が存在しなくなる、いいことだと思いますけど。そもそもどういう意味で存在しなくなるのでしょうか。
まず日本国籍者についての出生率減少は単純にはその集合としての日本国の消滅は意味しません。日本国籍者が増えればいいだけですし、増やすには出生以外の方法もあります。逆に出生率が増えていても日本国籍者の消滅によって日本国が消滅する場合はあります。
それ以外に何か日本というものがあるとして、消長というのは流れというものでしょう。良いも悪いもありません。まあ、もしかしたらテスラの製品なりスペースXのサービスやフェイスブックのサービスを気前よく買ってくれる主体としての日本人、そういうものに価値を見出してお金を払う文化を共有する集合としての日本なら、確かになくなるのはマスク氏にとっては良くないことでしょう。でもその場合、正直私はその日本に所属している気がしません。だったらどうでもいいというか、むしろなくなるのは良いことだと思います。
そして定住人口ないしは国籍者人口が減ったことによって日本以外の国民を名乗る集団ないしは国家が日本のある地理的領域を占拠し、政体としての日本国が転覆されてしまう場合は、日本国という政治体制が維持継続させるだけの魅力を持っていなかったというだけのことです。どこかの政体の中のエスニックな集団として日本が続くかもしれませんし、文化自体がどこかに溶けて消えてしまうかもしれません。もっともそのためには相当な時間がかかると思いますし、私が生きている間はそこまでは行かないでしょうし、いきそうなら別の国籍を取るなり元日本国の地にいた元日本国民として現地に成立した政体に排撃されるかわいそうな亡命者としてどこかの国にでもかくまってもらうだけのことです。
でも、移民の急増によって他国に併合されてしまう事態って、アメリカ合衆国の方が可能性が高いんじゃないですかね。そもそもマスクさん、それをほう助している嫌疑をかけられているのでは？

■2022年05月09日（月）　 朝の一杯のコーヒー
最近加わったビアレッティですが、日中の紅茶や煎茶は変わらないにせよ、朝の一杯は定着しそうです。とにかく簡便ですぐ入り、風味がしっかりしているのがいいですね。蒸らしとかタイマーとか言われるとかけたことすら忘れる性質なので、目を離さないですぐ終わるというのが助かります。またあの高度なエスプレッソマシンの単純だけどインジケーターを理解しないといけない手順を実施する自信もありません。寝起きだったらさっぱりあっさりの優しい味よりもこてこて気味の方がわかりやすいです。
でも、ほんとにイタリアンコーヒーは量が少ないですね。ダブルエスプレッソでも二口か三口で飲んでしまうレベルで、まだしも日本のイタリアン系コーヒー屋は量が多いんだな。そこは昼前のお茶とか午後のお茶とかには向かないです。

■2022年05月08日（日）　 それで歓迎ざれざる人物扱いを逃れられるなら安いものなんだろうな
チェルシー約6800億円で身売り　買収額の大半はウクライナ支援へ
だから資産を凍結しないでねってところでしょうか。Persona Non Grataにならないで済むといいですね。

■2022年05月08日（日）　 東京都に自然保護は似合わない
神宮外苑の樹木が切られると…　「自然の劣化」の先に何が起きるのか
都市に自然保護など必要なく、劣化して衰退したら使い捨てればいいのです。また都市というのはそれが可能な程度の規模であるべきで、スプロールしてメガロポリスになってでもリソースを集めて機能維持に必死というのはリソースの無駄です。
そもそも小笠原諸島が東京都だと言われて驚く人は少なくないはずで、東京といえば都市、都市と言えば自然がないというのは常識です。また都市の環境をよくすればさらに人口の集中を招きかねず、むしろ生活環境を悪化させて都市人口を減らすべきです。

■2022年05月07日（土）　 大国としてのロシアを根絶やしにするための陰謀だと思っていたのですが
プーチン氏に対する致命的な誤解　北方領土交渉、日本側は「どん底」
プーチン氏というよりは、ロシア連邦に対するでしょうね。そもそも国連の安保理常任理事国の座を返上していない時点で、ロシア連邦はソ連の後継者であると主張していると解釈するしかありません。個人的には現時点で安保理常任理事国は米、英、仏の三カ国のみだと考えますが、すなわち中華人民共和国が中華民国に与えられた安保理常任理事国の座を奪い取ったのは不正であり、中華民国が大陸領土を失った時点で中華民国に与えた安保理常任理事国の地位を停止し、万が一中華人民共和国が中華民国を滅ぼした場合は中華民国に与えられた安保理常任理事国の資格は消滅するとするべきだと考えますが、中華人民共和国の場合国連結成の時点で対枢軸国戦争における当時の国民党のパートナーであり、看板をかけ替えただけだという解釈も通用しないでもないでしょうが、ロシア連邦の場合明白にソ連を解体して成立しています。つまり安保理常任理事国としてのソ連は無くなったのであり、本来その資格を引き継ぐ国家はなかったと思います。それをロシア連邦が継承すると認めた時点で、国連加盟諸国はロシア連邦を大国と認めたということです。他の資格が云々はどうでもよく、ロシア連邦が大国外交をする正当性はそこにあります。逆にこの程度のことに気付けないでロシアを小国と侮った結果、現在の事態を招いているわけで、誤解というよりは頭が悪いのでしょう。
もっとも、ある意味古典的外交の考え方からは現状は領土回復の好機でもあります。国際連合の象徴する戦後の国際秩序が崩壊したと判断することが可能な状況だからです。米英仏三カ国の了解を取り付けておけば、あるいは中華人民共和国も説得できればなおいいですが、ロシアのウクライナ侵攻によって加盟国間の戦争の禁止という国連の規制は棚上げできます。もちろん安保理常任理事国であると主張する国が率先して戦争をやっているわけですから(まあ、ウクライナがナチだというのはナチに対する戦争は許容されるという主張なんでしょうかね)、戦争自体を不当とする国際法もすべて棚上げです。つまり北方領土だけでなく、樺太から北千島まで、ソ連に分捕られた領土は全て武力をもって奪回できます。ウクライナ方面、というよりは西部戦線を牽制するという名目なら、カムチャッカ半島くらいは占領してもかまわないでしょう。モスクワに核を撃ち込んででもロシアを潰す、再起は許さないという合意さえ構築できれば、ウクライナがされたことはすべてロシアにし返すことができます。つまり、1945年のドイツ同様、講和を交渉できる政府は消滅し、交戦国は実力をもって主権不在の地を、現地住民の安全の確保のために占拠すると言えるのです。仮にロシア連邦がソ連の再建を宣言したとしても、そもそもソ連の解散を主導したのがロシア連邦なのですから、それが第二次大戦時のあのソ連と同じものであると認める筋合いはありません。
個人的には陰謀論と言っても、むしろ他国がロシアを挑発して暴発させた方の陰謀だろう、平和条約交渉を装って相手国を侮辱するとは日本外交も質が良くなったものだと思っていたのですが、やはりこの識者の意見というのもその一環なのでしょうか。どうみてもロシアを、条約などという対等の国際関係の相手足りえない蛮国と小ばかにしています。岸田総理が豊原とペトロパブロフスクカムチャッキーに日の丸を立てる日でも、楽しみにしておくことにしましょう。もちろんウラジオストクに五星紅旗が翻る日でもかまいません。何ならモスクワは保護国として北京政権の監督下に置くのでもかまいませんので、その代わりバルト海沿岸はフィンランドとポーランドにでもくれてやりましょう。つまりペテルスブルグはフィンランド領、カリーニングラードはポーランド領ということです。

■2022年05月07日（土）　 個別確認以前に要綱に明記しておくべき
吉野家、外国籍と判断して採用説明会の参加断る　大学生に確認せず
これ、そもそも採用説明会の要綱に外国籍の参加希望者はその時点で入社時点において有効であると見込まれる就労権付査証を持つことと書いてあったのでしょうか。「本来は個別に連絡を取って本人確認や参加を断っている事情を説明することになっていた」ということだと、要綱には書いておらず、疑わしい事例があった場合に個別に対応していたとも理解できます。
もちろん、翌年4月1日入社予定の採用説明会について査証は後で取りますという外国籍の人の参加を断ること自体は、あまりいいことだとは思いませんが、査証の取得に際して入国管理当局の権限が強い以上不当とまでは言えないと思います。就労権付査証が取れなければ入社の前提が崩れてしまうわけですから、当社としてはそんなリスクは冒せませんというのは、正当とは言いにくいとはいえ不当とまでは言えないと思います。
ただしそれは、申し込みの時点において入社日に就労が可能だと証明できない外国籍の人については新卒採用説明会の参加を断ると採用説明会の告知に明示してあった場合です。申し込みがあってから確認とか説明とかいうのは、採用説明会を開き参加者を公募するような企業としては明白に不適切な行為です。参加資格は明示されていなければアンフェアです。そもそも新卒採用自体が法律上の根拠がないので判例が出るまでは何とも言えないわけですが、公募する以上公正な取り扱いが求められるというのは正直当然ではないかと思います。もちろんそこで、外国籍の人の参加を認めたうえで、採用選考において滞在資格も検討する、入社時点で就労可能な滞在資格があることを証明できない外国籍の人は採用しないと告知することはあっていいと思います。しかし、参加資格が明示されていないのに実は資格の審査があるというのは、フェアとは言えません。もちろん、海外展開もしている吉野家ほどの企業が査証が取れないから採用を断るようなことでいいのかという議論は別ですが、それ以前に採用公募をするような株式会社が不公正なことをしていいとは、誰も思わないと思います。明記されていない資格制限に該当するから参加拒否といわれて入社したいと思う人はまずいないだろうという点からすれば(だってそんなことをする使用者を信用できます？雇用契約の相手方として選びたいと思うでしょうか)、不当とまでは言えないでしょうが、そういう狡いことをする会社だということ自体、使用者としてのみならず取引先や投資先としての評価の要素であり得ます。もちろん、怪しげな外国人はいない、取らない会社だとプラスに評価されることもあり得るでしょうし、裏で何をやっているか分かったものじゃない信用できない会社だとマイナスに評価されることもあるでしょう。後者を恐れたように見えること自体、不公正である証拠です。

■2022年05月07日（土）　 まさかレポート送信でこけてたせいか？
どうも時々LANが不安定になるなとは思っていたのですが、HDL-AA2のレポート送信が原因だったのかもしれません。レポート送信がオン、送信先がおかしな設定になっていたため、とりあえずレポート送信をオフにしました。

ともかく、HDL-AA2がピーピー泣くようになるとLANで問題が起きている感じです。とはいえ必ずしもHDL-AA2自体に問題があるわけでもないようです。

■2022年05月07日（土）　 そりゃ干渉するだろうなあ
遺品として出てきた貰い物ですが。

M-IR06DRシリーズM-IR06DRBK
レシーバーをPCに装着後マウスの電源を入れたところ、いきなりLANがおかしくなりました。カタログの電波周波数帯2.4GHz帯というのを見て嫌な予感が走ります。マウスの電源を切り、レシーバーをPCから外したところ、問題なく通信できました。まあ、干渉するだろうなあ。基幹部分は有線ですが、アップリンクに無線LANルーターが、末端に無線LAN中継器がいるので、そこで干渉してLAN全体に及んだのかもしれません。

無線LANルーターの無線LAN機能をオフにし、無線LAN中継器の電源を切ってマウスのレシーバーをPCに装着、マウスの電源をオンにしたところ、マウスもネットワークも問題なく使えます。

この状態で無線LAN中継器の電源を投入したところ、無事無線LANが立ち上がりました。マウスも使えています。

どうも順序の問題なのか、それともサーバーが何か悪さをしたのか…たまにUbuntu君とかHDL-AA2とかが問題を起こすんだよな。

ともあれタッチパッドよりはマウスの方がはるかに使いやすいので、当面これで運用することにします。

■2022年05月07日（土）　 「社会契約は、過去の世代と未来の世代をつなげる義務や責任の入り組んだウェブなのだ」So, what? It is deniable.
２１世紀の社会契約
え？社会契約ってそういう意味ですか？
伝統も国家もあてにならない以上コミュニティを維持するのは契約のみであるという考え方はわからないでもありませんが、契約という概念をそこまで拡張するのはかえって危険だと思います。コミュニタリアンが契約でも何でも使って個人を縛ろうとするというのは理解できますが、契約は意図的かつ任意でなければならないというのが私法上の大前提です。私たちが日ごろ何気なく交わしている他者との関係が契約に該当するとして、それが何であれ強制、つまり他によってそのように強いられたものであるなら、それは公共の福祉に反しており無効であると主張できるというのが現代私法の制約ではないでしょうか。仮にその契約を私たちが日々の履行において是認しているにしても、一度否認すればそれは無効になるものと思います。そうでなければ、私たちは過去の是認によって不当に将来を拘束されてしまうからです。人一人の自由権は人類を滅ぼし得るほど重い。そう考えない主張は全体主義としか言えません。もちろん、法人のような擬制によって法的人格を与えられているものは別ですけどね。

■2022年05月07日（土）　 核抑止には十分な量の戦略核兵器があればいい - 戦術核など無用
ロシアの抑止に小型核は有効なのか　揺れる核戦略、米議会で議論
小型核というのが戦術核兵器という意味であれば、全く抑止力は働きませんので、同程度の破壊の規模を実現できる代替兵器があるなら廃止してもかまわないと思います。
核抑止というのは、相互に大量破壊核兵器をもって迅速に相手を殲滅できる国同士の間で成り立ちます。というか、本質的には大量破壊兵器について成り立つもので、核だから成り立つというわけではありません。自分が使えば相手も自分に大量破壊兵器を使い自分を滅ぼしてしまう、だからそこまでの戦争に訴えることはできない、それが核抑止論です。戦術核は限定された局面、戦域でのみ使われるというのが前提ですから、相手が持っていて、仮に使われたとしても、戦略核をもって制裁攻撃をかければいいのです。逆に自分が持っていたところで、使えば相手が戦略核を使ってくる可能性がありますから、使うに使えません。ロシアの場合、欧米はウクライナ如きのために大量破壊兵器の全面使用でロシアを破滅させるようなことまではしない、せいぜい限定戦争だから戦術核は使うと言っているだけです。ならばバイデン大統領がするべきことはひとつ、ロシアが戦術核を使った場合核兵器による全面的な報復をしますか？と記者会見で尋ねられたら、Of course yes, I do. I'll push the button without any doubt.と答えればいいのです。

■2022年05月07日（土）　 平和ボケしてるのはあんたの頭だ
「憲法9条、今すぐ改正を」秋田知事、月刊誌で主張　共産は撤回要求
責任ある地位にある政治家が憲法の改正について発言するなどという無責任な行為の是非については秋田県民が判断するべきことですが、憲法9条があったから日本国民が平和ボケしたなどという愚昧な論については即刻撤回していただきたいものです。仮に平和ボケしていたとして、それは1590年ごろ以降ずっとです。それこそ私の曽祖父あたりが日本国民というものになる前からそうです。だいたい平和ボケしているのでもなければ、中華民国と匪賊すら制圧できないのにソ連と英米仏蘭を相手にして勝てるなどと思いはしなかったでしょうし、勝てもしない戦争に最善を尽くそうなどとも考えなかったでしょう。さっさとクーデターを起こすなりして戦争を叫ぶ人たちを排除していたはずです。あるいは都合がいいからと言って朝鮮半島や台湾、沖縄に出兵し、ロシアと北海道を争おうなどとも思わなかったでしょう。平和ボケした連中がパニクったから、京都で天皇を仰いで幕府を倒し外国人を追い払おうなどと気がふれるのです。そして、戦は終わりだ、天下は平和になったなどと思い込むから、天下を平定したら朝鮮を下し明も制圧しなどと頭がおかしくなるのです。それもわからないような平和ボケした頭の人を責任のある地位につけておくと言うなら、ある意味憲法9条はそんな国民に似合いの束縛です。とても怖くて兵器や交戦権なんか預けられません。

■2022年05月07日（土）　 安全確保策を怠ってなかったか？
エレベーターごと落下　ビル解体作業現場で男性死亡
どこの会社の現場でしょうかね。少なくともそういう作業をする場合、人が現場に入っている状態で崩壊しないよう安全策を講じるはずなのですが。現場管理の懈怠が懸念されます。

■2022年05月07日（土）　 資金引き出しではなくリスク引き取り策を
「眠る預貯金たたき起こす」　岸田首相、資産所得倍増プランの思惑は
残念ながら発想が古いです。このフレーズが使われ始めたころは庶民の資産運用は箪笥貯金と郵便貯金が中心で、当然郵便貯金の運用先は財政投融資でした。ですからそれをリスク資産に回して生産性を上げる余地がありました。しかし、現在銀行預金は何らかの形で金融証券運用されています。そうでないと評価されたリスクが高すぎて対象にならないからです。それを本人が証券投資で運用したって、バジェットは変わらずリスクが大きくなるだけです。
結局リスクを重視しているがためにリスクをコントロールしやすい証券市場を除いて金融が滞っているわけですから、誰かが現物投資のリスクを引き取ってやればいいのです。リスク自体はあるわけですから多数の失敗例も出るでしょうが、リスクの引き受け側は、潰れない限りトータルでは儲かると思いますよ。

■2022年05月07日（土）　 なぜロシアが世界の食糧危機を心配しなければならないのだ？
ロシアによる封鎖で穀物輸出できず　国際機関「世界食糧危機回避を」
結果論としてですが、宣伝戦は今のところ圧倒的にウクライナ優位ということになるのでしょう。もっともロシアとプーチン氏はクールで(or コールドで)マッチョなイメージが強すぎますので、よほど丁寧に上手にやらないと悪役扱いになってしまうでしょうが。
オデッサ港の封鎖はある意味当然です。戦争をやってる国の外国との接触点や交通の要所を占領封鎖しない、わけがないでしょう。世界が食糧危機になろうがロシアの知ったことではなく、ウクライナが全面無条件降伏し、ロシア共和国大統領を共同元首と認め、国際連合での行動をロシア共和国派遣国連大使に委ね、ロシア共和国憲法の下での秩序を希望すると言えば済む話です。ウクライナ共和国にとってはそれができるかどうかという話で、現状はそんなことできるか、ファッキュー！と言っているので、封鎖だろうが爆撃だろうが当たり前と言えば当たり前です。嫌なら、自力で封鎖を打破して黒海の制海権を握り、ロシア軍をクリミア半島に閉じ込め、制空権を奪回して逆にクリミアや東部国境に爆撃し返せばいいのです。
確実にプーチン氏をはじめロシア共和国指導部を抹殺できるなら、モスクワへの爆撃や空挺降下もいいでしょう。どうせ戦争ですから、ウクライナ軍がロシア共和国内で軍事行動をしようが法的な問題はありません。とはいえ攻めると弱いが守るとどんどん強くなるというのがロシア軍の基本原則なので、本気で速攻で潰す気でなければやらない方がいいと思います。

■2022年05月07日（土）　 Hey, c'mon, I'm ready any time!
保育園の身内に自衛隊のいるママ友からもらった自己主張が激しすぎて内容がいまいち伝わってこない饅頭の外装です(息子が破いてビリビリ)
F-15Jでしょうかね。しかし饅頭。なぜに饅頭？いや、入間基地の関係じゃないかとは思うんですが。でも入間基地なら後方支援が中心だから、F-15JやF-2はいないはずなんですけどね。RF-4Jくらいならいるのかもしれませんけど。その代わり高射群がいるから、ペイトリオットはいるのかな。この来るなら来い饅頭、ペイトリオットの写真のってないのかな？
ちなみに入間基地、基地司令は今女性の空将補だそうな。どんどん出てくるんでしょうね。今のところ統幕あたりで出てくる人はむさい爺さんばっかりだけど、クールな40前後の美女なんてあほなことは言いませんので、信頼感溢れる落ち着いた40-60前後の女性が普通に出てくるようになると、組織というものに対する日本人のイメージも変わるのかなと思います。

■2022年05月06日（金）　 オデッサはウクライナ軍の軍政下に置かれたのか？
ウクライナ南部の要衝、続く港閉鎖　小麦輸出の停滞で世界的影響も
ロシア軍が侵攻してくる可能性がある、対応を検討しているというのは良い事なのですが、その前にこの副市長さんとやらはなんで迷彩柄の作業服なんか着てるんですかね。もしかしてウクライナというのは、大都市の副市長にその地域で行動する軍の指揮権があるというような野蛮な国なのでしょうか。Ｔシャツやセーターで会見する大統領はいいのです。それは文民の服装であり、精励と余裕の表れとも取れます。しかし、副市長が軍用と見える作業服を着るというのは、その政体が軍事化したという表明と受け取れます。文民はせいぜいスーツか災害対応用の(目立つ蛍光色あたりの)作業服で記者会見に応じるのが筋です。それこそ学校で服装の乱れは心の乱れと教えられるように(まあ、そんなことを教えるのは日本くらいかもしれませんが)、政治家の服装は意思表明と受け取られます。軍用の服を着れば自分は軍人だと主張することになります。仮に平時に洒落で迷彩作業服を着ることはあってもいいとしても、政治家として、公的地位にある人物としてそのような服装をすることは、公的地位にある文民の担う国際法上の責任から言って、絶対あってはいけないことです。意図して文民を害することは戦時国際法違反なのですから、文民の長たるもの文民とわかる格好をして、自分を襲う敵兵などいないという顔をしていないといけないのです。

■2022年05月06日（金）　 親のバイアスなんじゃないかな
プログラミング教室、女の子には不人気？　GMOメディア調査
これ、子供自身というよりは親の方のバイアスなんじゃないでしょうか。こよみちゃんや花穂ちゃんでもあるまいし、自分でプログラミングを学ぶと言い出す子供はあまりいないというか、個人的には学ぶなら教室なんぞに行こうとはせず教科書とコンピューターを買うというね。
それにしても、どうせ機械音痴なんだから何を読ませたって変わりない、そもそも電気信号自体を扱うならむしろそうでないとだめだとは言え、こよみちゃんにいきなり「よくわかるアセンブラ」を読ませたお姉さんは酷いと思います。ニーモニックがどんなビットパターンを作り、それがどんな風に電気回路を伝わるのかまで理解しないと魔法にはならないでしょうし、そのあたりが一見意味のないコードを繰り返し延々と実行しているという現代魔法プログラムの特徴にもなっています。高級言語では論理的に意味のあるコードを書くのに対し、魔法コードでは特定の電気回路に一定のパターンで電気を流す、プログラムコードというのはそのための手段ですから、直接電気信号と結び付けて扱える機械語でないといけないというのは道理です。そして機械語と一対一で対応するアセンブラが道具になるというのも理屈ではあります。しかし、コンピューターの電源投入時の動作やアプリの起動時の動作、つまりアプリのプログラマが書いたコードに制御が渡るまでの手順すら理解していない人にアセンブラを学ばせたところで、あの当時ですらコンテキストスイッチで？？？になるのがおちです。

■2022年05月06日（金）　 確かに東京湾に入る際の風待ち港ですもんね
悩み語りながら、いい風を待とう　「風待ち」カフェ主催する大学教授
こちらですかね。さすがに伊豆松崎は遠いですが、高校の友人たちと遊びに行ったことがあり、懐かしいです。18切符のシーズンなら考えるのですが、いずれにせよ運賃より宿泊費がネックだな。
こういう取り組み自体はいいことだと思います。農学部なのに哲学研究室ということで、学部というのも間口が広くなったものです。もっとも後輩も史学系の付置研究センターに居たりするからなあ。技術系で哲学を追及すること自体は意義があることだと思います。何しろ昨今技術において善悪を論じないといけないような状況は結構出てきていますし、もちろん体系を整理するというのは本来哲学に位置づけられる知的営為です。ただ、農学部で死生観というと、教員個人の関心の在りかとしてはわかりますが、農学部としてどう扱うのかなという部分は気になります。もちろん農学が生命をモノとして扱う分野である以上、昨今の風潮の中では生命倫理に触れないわけにはいきません。ただ、それだけに難しい部分があるのではないかと思います。農学部として農学というモノとして生命を操作加工する技術、そして古典的な利用法として最終的には殺して食う、あるいは死体を利用すること自体を否定するわけにはいかないと思います(否定するならばという反実仮想の形で扱うことは可能だと思いますが)。テーマとしては非常にアクチュアルであるにせよ、研究において結論を出し難いのではないか、あるいは結論を出したときに問題を惹起しないかという気がします。

■2022年05月06日（金）　 そりゃ緊急時に簡単にアクセスできない方がまずいですもん
発電所も使う通信規格のハッキング、「これまでで一番簡単」
というか、産業系の通信システムは部外者がアクセスできないところで使うことが前提なので、ソフトウェアシステムとしてはクラッキングは簡単だと思います。あまり厳重に保護してしまうと、何か問題が起きたときに現地に行って直接見ないとわからないということになってしまいかねません。そのため、ある程度意図的に、ソフトウェアとしての保護は甘くしてあるものです。その代わり、施設自体がわかって設計してあれば、まず通信経路に接続すること自体が物理的に難しいはずです。まあたまに、無線でこの手の規格を使っているようなおバカな企業があって、開いた口が塞がらなかったりするのですが。どうも仕様策定側に前提を理解している人が居なくなって、それまで使っていたプロトコルをそのままにメディアを無線に変えてそうなるらしいのですが。

■2022年05月06日（金）　 確かに色々落ちてはいます
山の中ってたまに唐突にやたら古いもの落ちてますよね　#雲取山
確かに懐かしめのジュースの缶とか、タオルとか落ちてますね。
もっとも最近目に付くようになったのはマスクです。みんなしているので仕方ないとは思うのですが、多分飲み物でも飲むのに外して、それで落とすんだろうなあ。
ゴミは持ち帰りましょう。

■2022年05月06日（金）　 モカのある生活
モカのある生活というのは、案外簡単に馴染めるかもしれません。なんといってもペーパードリップに比べてすら取り扱いが楽ですし、すぐに出来上がるので目を離さずに済みます。飲むにしても、だらだらといつまでも飲んでいるものではなく、ドッピオでも数口で飲み切ってしまう量です。淹れる作業も含めて、目覚ましにはちょうどいいでしょう。どうせ一人分を淹れるわけですしね。
ある程度の量を淹れるのであれば、どう見ても紅茶が楽です。ティーバッグで1.5リットルくらい淹れるとか(保温ポットに入れておいて随時飲む)ならいいかげんでいいですし、客に出すものではないです。ちゃんとしたのを2杯分くらい、あるいは人数分、しっかり手間をかけて淹れるなら(30分くらい時間を取ってのんびり香りなども楽しみつつ気分転換に飲む)、ある程度丁寧に作業する必要はありますが、電気式コーヒーメーカーの中途半端な手間と監視の必要よりは負担もなく(慣れでしょうけどね)、手で淹れるペーパードリップのペーパーフィルターを湿らせてコーヒーも少し湿らせて蒸してなどという手順ほどは気にしないで済みます。難しいのはお湯の沸き具合くらいでしょうか。これも慣れでしょうけど。煎茶も気兼ねなく飲めますが、湯を冷ます容器も含めて道具がたくさん要るのが難ではありますね。盆に一式載せてしまっておく余裕があるなら問題ないでしょう。茶の場合、面倒なのはむしろ器具を洗う方で、これは圧倒的にペーパードリップのコーヒーが楽です。そのままゴミ箱にポイですから。ティーバッグもそうですね。保管に気を使うのを除けば、抹茶はわりと楽な方だと思います。いささか道具が多くてスペースが必要な点は煎茶と共通します。
モカの特徴としては、気分的に客をもてなすのには向かないあたりでしょうか。とにかくすぐ入るし、何しろエスプレッソ系なので量も少なく、のんびり飲みながら話をする感じにはなりません。とにかく10分くらいでパパッと作ってさっと飲む。それで作業に戻ってしまうわけです。エスプレッソもそういう発想でしょう。
どうも日本の店売りのお菓子は、コーヒーに合わせてある気がします。紅茶だと、菓子の味が強すぎます。和菓子が煎茶に向くのは当たり前、抹茶だと茶の方が強すぎたりします。

■2022年05月05日（木）　 見方によっては新人いじめにも見えますが
海上自衛隊が子どもの日に投稿した「筋肉鯉のぼり」写真が大好評　「圧巻」「これは濃いのぼり」
確かにムキムキだな、これ。何が圧巻って、体も脚も垂れていないことで、二点支持とはいえ腕で全体重を支持し、かつ肩から体幹、脚の筋肉で姿勢を保っているわけです。おそらく学校の鉄棒あたりでやってみるとわかると思いますが、こんなことをやったら数秒で体や足が垂れてきます。そこまでの筋肉がある以上体重だって60kg以上あるはずで、鉄棒でだらーんとぶら下がる以上の、懸垂で腕を曲げて体を持ち上げている時程度の重さがかかっています。それで何分かわかりませんが姿勢保持です。撮るタイミングもある以上数分以上、おそらく10分程度姿勢を保持しているはずで、鍛え方がうかがわれます。
とはいえ見方によっては、教官や分隊の先任隊員あたりが「こいのぼり！始め！」とか言って新人いじめをしているようにも見えるわけで、わざわざそんなところを写真に撮って投稿するほど馬鹿ではないと思いますが、燃え上がらないといいですね。

■2022年05月05日（木）　 気にするところが違うし余計なお世話だ
中高生の制服「あったほうがよい」　教師の8割がそう考える理由は？
別に教師側の意識を調査すること自体は何の問題もないと思うのですが、選ばれた内容が余計なお世話だな、おい。「服装による個人差がでなくていい（平等である）」はまあ、いいのです。学校側として気にするべきことですから。もちろん差があってもいいという考え方だってあっていいわけですが。しかし、「毎日の服装に悩まなくていい」、「経済的である（私服を沢山買わなくていい）」って、教師が気にすることじゃないです。服装に悩むかどうかはこの場合生徒の問題で、むしろ悩んで決めるのがいいとか、どうせ一張羅とかそれぞれにあるわけですし、制服だって一張羅の中でどうやって個性を出していくかも生徒にとっては悩みであるはずです。また経済性は生徒と親が気にすることで、そもそも経済性に悩むなら今の高価な制服は何だという話です。一着10万円前後って、高級紳士服ですか。ビジネススーツですら吊るしなら二万円前後、イージーオーダーだって数万円からある時代です。いくら3年間着ることが前提だとしても、10万円のスーツを普段着にできるのはそれなりの高給取りやそれだけの見栄を張らないといけない管理職あたりです。もっと見栄を張らないといけない人だと数十万円になりますけどね。仕事の中身すらちゃんと理解していないペーペーがスーツだけは10万円のを着ていたら、そんなのに来られて二着で3万円くらいのスーツで対応する側としては形だけ入ってこられても困るんだよくらい思うでしょう。しかも夏冬や最近はバリエーションがあったりするわけで、親の負担はばかになりません。ご自身が制服を着るというなら、わかるんですよ？制服さえ着ていれば出勤の時に悩まないで済むとか(何しろ私服だとなおさら、生徒からファッションセンスを評価されるのですから)、職場の支給品や貸与品だから経済的だとかね。それは教師本人の問題ですから。でも生徒の着る制服です。そんなことにこだわるくらいなら制服の値段にこだわって、みすぼらしくないものを安価にしていただきたい。
教師は、余計なことを気にして制服にこだわるよりは、自分のファッションセンスを磨くなり、人前に出る格好として生徒の模範になる服装をすることを心がけ、かつ制服を指定する側として生徒の嗜好や父兄の負担を気にしていただきたいと思います。正直私服の方が単価はよほど安いです。ジーパンに夏はＴシャツ、冬はその上にセーターの一張羅だったら、安いものなら1万円、そこそこ気にしても5万円はしません。コスト負担が気になるならそれでいいわけです。それが人前に出る格好じゃないかというと、そんなことは全くありません。リゾートじゃあるまいしハーフパンツはどうかと思いますし、入学式にジーパンにＴシャツやセーターで来ていいかというといささか微妙ですが、そんなのはペラペラの一万円もあれば買えるようなアカデミックガウンでも指定しておけばいいのです。とにかく式典や試験(そう、試験だって学校という組織にとっては大事な公式行事なのです)などの公式の行事には、中は半袖短パンでもいいから踝丈のガウンをちゃんと着てハイソックスとローファーを履く。アカデミックガウンは年に10回も着れば多い方でしょうから壊れて買い直すなんてこともそうそう起きません。その代わり普段は授業も含めて過度に露出の多い格好なんかでなければいいわけです。欧米なら学校、特に公立学校というのはそういうものです。

■2022年05月05日（木）　 2FAったってケータイ持ってないと使えないってんじゃ話にならない
GitHub、コード提供の全ユーザーに2要素認証（2FA）を義務付けへ　2023年末までに
2FAはいいのですが、組み合わせる認証手段に乏しいのが問題だと思うんですけどね。もちろん認証に使うデバイス側の問題もあるのですが、今だとパスワード(普通の暗証番号、デバイス側でのPIN認証、OTPなど)、生体認証(指紋、虹彩、風貌、静脈など)、レスポンス(登録済みの携帯端末にSMSを送ってログインに使おうとしている機材でそのデータを入力してもらうとか)、身元証明資料(通常発行の際に審査したICカードなど)あたりでしょうか。パスワード系だけ二つ組み合わせてもあまり意味はないわけで、パスワードと身元証明資料(金融機関のATMがこれ)、パスワードとレスポンス(よくある2FAがこれ)、身元証明資料と生体認証(立ち入り規制区域への出入りがよくこの組み合わせを使う)のような組み合わせがあります。しかし、一部のパスワード系以外は基本的にデバイス側での対応が必須です。携帯電話端末というか携帯電話回線の契約が個人情報と紐ついているからこそSMSを認証に使えるわけですし、生体にしろ身元証明資料にしろ読み取り機器が必要です。
パンピーが使うサービスであれば認証の手続を簡易化しないとそもそも使えないでしょうが、GitHubあたりならある程度道具を使いこなせる人が対象ですから、もう少しパソコンだけで実現できる2FAを増やしてほしい気がします。

■2022年05月05日（木）　 ネットも本当にインフラになったなあ
TikTok、クリエイターに収益分配の新広告サービス「Pulse」
マネタイズが流行りになってずいぶんになりますが、それこそコインハイブ事件も含めて、いささか隔世の感があります。ネットのコンテンツというのは、金を貰うことを前提に作り込むものではなかったのです。手遊びとか、作り込むにしても趣味的に。どうせ遊びですから、サーバーだってさほど金をかけない代わりに安いところでやれる範囲で済ませます。年間一万円とか二万円なら、普通に稼いでいる人なら小遣いで出せますからね。それも出せない人は、在籍する大学のサーバーに間借りするとか、広告が入るけど使用料は要らないホストを使ったわけです。
それがいつの間にかクリエイターです。職業として作品を作って消費者に提供する人です。当然どこかで必要経費と生活費くらいは稼いでおかないと、活動を続けることすらできなくなります。広告主に忖度するくらいは当たり前ですね。まあ、フォロワーがたくさんつく大家になるとそれも気にしなくてよくなります。必要経費にしたって、自前でサーバーや配信、広告の扱いの仕組みを用意するとなるとハードルが高くなるわけで、それこそTikTokみたいなプラットフォームに頼ることになり、こういったプラットフォームは広告収入が中心で、場合によってはおまけで会費をささやかに取って(十分な額を取るとなると、いくら提供側が少数だとは言ってもユーザーが負担しきれない)、場所代や回線料金や機材費や人件費を賄っているわけです。それ以上に儲けてますけどね。
モデルとしては放送番組と同じ。番組と組み合わせて広告を流し、広告主は広告料を払います。違うのは、スポンサーと番組の関係が固定されていないこと、そして流れた分や視聴者が一定の行動を取った回数に合わせて広告料を払うことでしょう。有効性の調査までやってもらえるわけですから、払う方にも納得性があるのでしょう。その代わり、パトロンとしてクリエイターを支援しているという感覚はなさそうですが。また通常、放送はスポンサーが時間枠を買い、その枠にはめるコンテンツをスポンサーと放送局が探して買ってくるわけですが、ネットコンテンツではプラットフォームや広告出稿者はそこまでアクティブではありません。コンテンツを企画し作って出すのはあくまでもクリエイター側で、プラットフォームはコンテンツの受け入れと配信、広告とコンテンツのマッチング、広告収入のクリエイターへの分配の支払いが、広告出稿者はプラットフォームへの支払いと広告の出稿が担当です。逆に言えばプラットフォームとしては金を分配するコンテンツと金を貰えるコンテンツがあり、それを上手に組み合わせることでエコシステムを回していくわけですね。少し古い言葉で言えばUGCに企画を持ち込んでクリエイターに制作と投稿をしてもらうとかそれを買い切るなんてこともやりそうですが、これは動画配信プラットフォームではなくコンテンツストリーミングサービスがしているようです。コンピューター部分の仕組みはさほど変わらないはずですが、商売としては別分野っぽいですね。

■2022年05月05日（木）　 だってそんな空間じゃないんだもの
子連れ専用車両、「歓迎」だけでない理由　子育て世帯が少数派の今に
まあ、そもそも子供連れで鉄道なんかあまり乗らないんじゃないかと思います。おそらく下の子が6歳以下までは、家族としての日常的な行動圏が縮小する時期なのだと思います。そのあたりまでは長時間我慢はききませんし、滞在中も何かと問題が起きがちです。そこまでして出かけないでも、と思ってしまえば、自家用車で移動するとか、移動先の状況が安心できるものだと確定している場合(いわゆる帰省など)とかでないと、鉄道での移動はしにくいでしょう。
とはいえ、鉄道会社は何かと専用車を作りたがりますけど、それはそれでカテゴライズによる隔離ですし、じゃあ車両ひとつを埋めるだけのニーズがない場合はどうするのか。前から何度も書いているように、コンパートメントを買い切れればいいだけじゃないのかという気がします。もちろん車両の大改造になりますし、乗車定員が減ることにもなりかねませんから、できればやりたくない類なのだろうとは思いますが、グリーン車だけであっても需要は相当あると思うんですけどね。4人のコンパートメントを買い切りにするなら、社用族なら社内ワーク名目で出せるでしょうし、家族だって4人家族で出せない額にはならない気がします。
コンパートメントと荷物の預託輸送は、何とか専用車だ小型貨物の輸送だなどというくらいなら実現できないものではないと思います。

「子連れ専用車両」歓迎の一方で複雑な思いも　鉄道各社も工夫
「子どもはうるさいから子どもの方に行けばいい、という考えは寂しい感じがする」
寂しいと思う方が変と言うか、もちろん誰だって子供だったし、大半の人が子育てをするわけですが、例えば三戸氏の著書にある「鉄道の車内＝公空間＝統制に従って行動するべき空間」論から考えれば、公空間を理解しない人、統制に従うことができない人を隔離しないで済ますには相当の容積が必要です。鉄道車両に乗りたくて乗っているわけではない、目的地に着くのに効率のいい手段だから、ある意味仕方なく乗っているという人がほとんどなのですから、受忍限度にはおのずから限界があります。じっとしているくらいなら我慢できても、近くで騒がれれば我慢することは苦しいでしょう。隔離の手段があるなら隔離して欲しいということはあると思います。また騒ぐ子供だって、受忍限度を超えているからぐずって騒ぐわけです。そういう子供を鉄道で移動させることは、児童虐待ではないのでしょうか。
それと、専用車の中を変に装飾するという発想は何なのでしょうか。確かに装飾用のシートを貼って広告をそれっぽいポスターに貼り替えるだけですから安上がりでしょうが、どうしてそんな装飾をすれば子供が喜ぶとか、あるいはもしかしたら隔離が目立たなくなるとか隔離の目的を達せられるとか思うのでしょうか。別に危ないものがないのであれば普通の車内でいいでしょうし、逆に車内から危ないものを取り除けるのでしょうか。暖房やサーキュレーターだって危ないわけです。吊革も危険でしょう。手すりなどあれば子供は絶対にぶら下がったり抱き着いたりします。
「本当は子連れでも気にせず移動できるのがいいと思う」
これは確かにそうで、それこそ共有の空間、一定の統制に即した行動が期待される空間だからこそ周囲を気にしなければならない面があります。それを緩和するのに、子連れ同士お互いさまでというのもその発想に近いですが、そもそも周囲を気にしなければならないのは子連れだけではありません。都市部の鉄道車両という空間に即した行動が難しいという条件なら、車椅子に乗っている人もそうです。高頻度運転する列車において迅速な行動が要求されることから考えれば、高齢者も該当する場合が少なくないでしょう。ではそういう人を隔離するのか、例えば30分に一本、標定速度は遅くなるけれども停車時分が長く、途中で他の普通列車に追い抜かれるような列車を設定して、普通の混雑した列車に乗るにはいろいろと問題のある人を乗せるとでもいうのでしょうか。頻繁運転中の列車は停車時分が10秒延びただけでも玉突きで遅れが発生します。乗客は、意識まではしていないにしてもその要請の中で行動しています。発車間際に駆け込み乗車お止めくださーいといったアナウンスが流れたら、どこの馬鹿野郎だと思うでしょう。ドアが何度も開閉を繰り返したら、どこの馬鹿がドアに余計なものを挟みやがったと思うでしょう。日常的に乗っていれば、どんな異常で何が起きているかくらいは想像がつきます。それで苛つく程度には、現在の都市部の鉄道車内は緊張した、極めて統制された協調行動を要求される、居心地の悪い空間なのです。そこで統制を乱すことが確実な要因を抱えて気にせずに移動できるというのは、どんな状態だというのでしょうか。

■2022年05月05日（木）　 前進しようと励ましているとはもしかして前進せよという強迫かも
巨大アマビエ出現　コシノジュンコさん作「前を向いて進んで」
こういう前向きイデオロギーというのは、それこそ反成長とどう折り合わせるんでしょうね。もちろん前がどの方向であるかなんてそれぞれというかわからない部分があるわけですが、目標を定めてそちらに移動していくことを肯定するイデオロギーではあるわけです。反成長の成長とは本来経済に特殊的なものですが、文字通り取れば現状維持ないしは退行という発想ではあるわけです。もちろん誰がそう訳したんだか知りませんがeconomic growthを経済成長と読んだ、しかしそれは本来経済拡大と読むべき概念であり、それに対するアンチだと言うなら、それはまず反成長と書くのではなくて反拡大と書いて、対語は経済縮小、economic shrinkだ、そしてその中間の状態としてeconomic stagnationがあると言わなければならなかったわけです。それをそのまま反成長と書いた点については、そういった人は説明をしてしかるべきでしょう。
それはそれとして、とはいえgrowthを拡大ではなく成長と訳す素地があって、かつ前向きイデオロギーからすれば前進、すなわち成長は必然だということになろうかと思います。stagnateやretrogressは許されません。前向きイデオロギーにおいては何らかの意味で前進こそが善であり、後退や停止は悪だからです。例えお互い(もしかして空元気と認識しながらも)励まし合ってでも前を定めて進まなければならない、そう、前進とは前を定めるという行動とそちらに向かって進むという行動から構成されているわけですが、それを行う強迫を自然化するのが前向きイデオロギーです。この強迫の自然化のために今、例えばアマビエというアイコンが必要とされているわけです。ファッションデザイナーであれば、それこそその手の具現化はお手のものでしょう。
ところで、「巨大」と言うほど大きいですかね？ナナちゃんの方が大きくありませんか？

■2022年05月05日（木）　 なぜ現状を異常視したがるのか
最期に手を握る家族がいない　コロナ禍のみとり、思いが満たされない
この触れることの欠如によって「思いが満たされない」という感覚は理解できないわけですが。どこかで見失ったのだと思いますが、むしろ触れられることへの恐怖の方が強いように思います。
とはいえ、この自身の触れられることによる充足への不感症ないしは拒否感は、触れられることによる充足が補足的なものだということを示していると思います。いや、補足的というよりはイデオロギーでしょうか。触れられることで充足するものだというイデオロギーがあり、そこに依拠する人は触れられることで充足され、それに反発する人は触れられることに恐怖する。そのイデオロギー自体の是非は措くとしても、イデオロギーであることに違いはなく、このために対立的な反応が生じているように思います。またそれはイデオロギーであるがゆえに後天的であり、生と切り離す、つまりそれがない生を措定することも可能なはずです。もちろんそのイデオロギーが欠如した状況、あるいはそれに反せざるを得ない状況での違和感や不安感は発生するわけですが、その発生をもって現状を異常視するというのは、イデオロギーを先験的に肯定しているように思うのですが、どうでしょうかね。
もちろん、イデオロギーであろうがなかろうが、人の感じる違和感や不安感というのは真実であり、そしてそれらの存在はたいていの場合望ましいものとはされません。少なくとも「みとり」の場においては、それは可能な限り除去されるべき、不安から隔離された状況で看取られるべきであろうとは思います。とはいえそれは、主観的に取り除ければいいのではないか、とも思いますけれども。

■2022年05月04日（水）　 中央銀行制度は独自通貨制度構築においても重要
地域通貨ブーム再来、今度はデジタル　人口減で危機意識高まる北海道
まあ、たかがブームですし、それで潤うというならそれでいいんですけどね。
ただ、法貨と異なり、地域通貨、独自通貨は通常どこかで法貨と交換されなければなりません。その地域で自給自足が成り立って貨幣流通の面で閉鎖されていれば別ですが、外部からものを購入するには相手が支払いを受け入れる通貨が必要ですし、納税は普通法貨で行います。地域通貨で納税されても国は困るでしょう。そこを理解したうえで、地域内での貨幣を媒介とした交換を活性化し、そこに観光客や出入りの商人も巻き込んでいくという形であるならば、独自通貨というのは経済政策として有効性を持ちえます。
もちろん、日本国内である以上日本円が額面で通用することは法的な要請ですから、独自通貨を流通させるにしても両替比率を安定させ、かつそれを容易に参照可能にすることは、外部を巻き込む際の必要条件です。また独自通貨と法貨の両替比率の変動や両替の状況に基づいた差益を利用した投機を認めるかどうかは、制度設計において大事なことだと思います。
また貨幣供給の需要が地域で異なる、地域独自の需要に基づいて適切な形で貨幣を供給したいという事情も分かります。銀行口座を開設しようにも支店や営業所すらない、それがないとそもそもデジタル通貨の口座が開設できないとか、あるいはデジタル通貨を利用しようにもチャージができないといった状況はあるわけです。昨年だか一昨年だか、一生モノの口座などという頭の悪い発言が総務大臣からなされましたが、あれは決済口座が公的な決済機関によって取引停止、つまり決済からの排除があり得ない形で運営されている場合にのみ成り立ちます。ですから個人的にはマイナンバーと紐付けて日銀に納税口座を管理させろと思うわけですが、地域通貨というのはそのような需要の受け皿にもなりえると思います。デジタル通貨である以上決済は口座間の残高調整で行われます。参加者にデジタル通貨口座と円建て口座を付与し、域内での決済はデジタル通貨口座で行い、域外との決済は口座管理者が預かっている法貨を用いて円建て口座で行うわけです。もちろん、円建て口座の残高不足は適切な両替比率でデジタル通貨口座からの引き落としで決済されます。参加者は、法貨での決済があった場合それを円建て口座に入金し、入金された法貨は口座管理機関全体として円建て口座での決済に使用されます。円建て口座の残高を用いてデジタル通貨口座の残高を増やすことがあり得るかどうかは、制度設計なり口座名義人の考え方なりに寄るでしょう。デジタル通貨口座がマイナスになることが不利な事態を招く場合は、ある程度積極的に両替を行うことになると思います。また口座管理機関の法貨保有がひっ迫した場合の対応方法は、制度設計段階で組み込んでおかないといけないでしょう。域内決済である限りデジタル通貨口座の残高の合計は常にゼロまたは口座管理機関が発行した貨幣量(つまり口座管理機関のデジタル通貨での負債総額)になります。これはちゃんと考えれば当たり前のことです。ですからこちらは破綻の可能性を考えないでいいわけですが、法貨については事情が異なります。制度的な保障がなされていない場合、口座管理機関の保有する法貨は円建て口座に入金されて滞留している分だけです。ある参加者が円建て口座に法貨を入金しても、別の参加者がそれを支払いに使ってしまい、口座管理機関としての法貨保有が無くなることはあり得ます。そこは、ちゃんと設計しておかないと、最悪口座管理機関が清算されてデジタル通貨が吹っ飛ぶことになります。

■2022年05月04日（水）　 効果を求めて行われる広告だからこそ固定観念の影響は強いでしょう
子育て=女性？　広告に根強い固定観念、変えるには　消費者は変化も
まあ、個人的にもこの40年弱、佐治元社長の発言に関してサントリー製品の原則ボイコット実施中ですけどね。
正直広告を実施する側のステロタイプを変えることは、彼らがあくまでも他人の志向を現在見えているものに基づいて推し量っている以上、難しいと思います。彼や彼女が個人としてはその手の固定観念と対立的な価値観を持っていたとしても、広告が社会に受けられるかどうか、どのような反応を引き起こすかについては過去の事例から推定するしかありません。もちろん、それこそたまにあるどう見てもブラックユーモアの悪い例に属するような表現は、広告というものを何のためにするのだと思っているのか、常識を疑いますが、それだって前衛的な表現というわけではなく、通常経営陣のチェックを受けて、自社のイメージを損なわないという判断の下で採用されていたはずです。
変えていくには、消費者側が自身のそういったアピールに対する反応を炎上なりアンケートへの回答なり消費行動なりによって明らかにするしかないでしょう。ある広告が出された直後に消費行動が広告者に都合の悪い方に変化していれば、広告が悪影響を与えたと判断されるでしょうし、その場合原因の追究がなされるでしょう。炎上やアンケートへの回答なら何に反発したのかがある程度明示されもします。バイアスはあるわけですから勘違いした結論に至ってしまう可能性もありますが、積み重なっていけば消費者が反発するような表現というのはなくなっていくと期待されます。その意味では広告や解説なりのための図版というのはあくまでも実用的な表現です。

■2022年05月04日（水）　 すべて国民は，個人として尊重される。 生命，自由及び幸福追求に対する国民の権利については，公共の福祉に反しない限り，立法その他の国政の上で，最大の尊重を必要とする
「まるでルーレット」受けられる支援は運次第　選択肢ない子どもたち
それはそうですけど、その点は普通の親がいる子たちだって同じです。産む親にしろ隣人たちにしろ学校で巡り合う教師や級友たちにしろ、少なくとも義務教育が終わるまでは子供には選択の余地がありません。通った学校のせいで学歴を積み上げていく際に不利になる(勉強をする環境ではない)こともあるでしょうし、育てることには不便はないけれど高い学歴(修士課程修了とか)を積むには親の経済力や理解が不足していることだってあります。相性のいい教師と巡り合えず、学校の勉強の何が重要なのか体得できなかったり、学校に反発を感じてそれを暴力的な行動や過激な服装で表現する羽目になったりだってします。積極的に仕事としてやっていきたいことに巡り合わないなんてことも珍しくありません。というかそれこそその方が多数派でしょう。そこは誰でもルーレットであり、かつ選択肢がある子は一部なのです。
その上で、その選択肢が環境に不当に影響されずに確保されるようにしていくのが、社会政策でしょう。教師や学校組織、コーホートに影響されない学びの場を作る、就学を無償化する、就学のための居住施設を設け生活の支障を取り除く、学ぶための設備を利用する場を整える、職業や趣味に接する機会を拡充する。そうすることで個人の能力が開発され、十分な動機を持った多様な人材が社会的に確保されもするし、その能力が換金され、得られたお金が消費されたり貯蓄されたりすることで経済が回っていく。あるいは換金されないまでも社会政策、あるいは文化の面において有為な活動がなされる。人々が体制を支持する充実した人生を送り、あるいは人口の再生産に貢献する。
そこから施設で暮らす子たち、いや人たちが排除されていいはずはありません。

■2022年05月04日（水）　 だからどうした
円安が100円ショップ直撃、商品減り閉店も　コスト削減は「限界」
個人的にはあれで製造が成り立つのかと気になっていたくらいなので、商売として成り立たなくなっても奇異には感じないですね。結局のところ40年前に状況の戻る程度なので、消費者としてはやたらと使い捨てずに、必要なものを買って丁寧に使えばいいだけのことです。逆に販売者としては商売が成り立たないのでそうは言っていられないというのはわかりますが、そもそも商売の環境が変わること自体は普通にあることで、それまでの前提条件がガラッと変わってしまうというのはおかしなことではないのです。その時に問題が起きないように備えておくのがリスク対応というもので、それはそれでコストはかかりますけれども、一身の安全の確保なり、従業員の生活の保障なりまで考えればさらに、それは必要なコストではあるわけです。役に立たなかったら、それこそこの30年ほどはそういう状況だったわけですが、それはそれで安泰な人生でよかったという話です。
たった30年です。まあ、半生ではあるわけですし、現役の人にとっては人生の相当部分ということに(それこそ私自身だって)なるわけですけれども、ある程度経験を積んだ経営者であろう私の世代から上ならそういうことがあったっておかしくないよなとは思えるはずです。逆に30歳以前の人にとっては、もしかするとこの状況に対応した商売をしても、そろそろ職業人としての現役引退が見えてくるころには自分が物心ついたころの、例えば円高な状況が出てくるかもしれない、そうなったときに対応できるように備えておこうと思う、良い機会ではあるでしょう。

■2022年05月04日（水）　 あるべきっていうか、一応当事者能力の問題としては現状があるべき姿でないとは言えないかな
説明足りぬ専門家、「不都合な意見」無視する政府　あるべき姿は
いやまあ、そんな専門家を使いこなすのも、保護されるべき無知な消費者ではない政府の義務だとは思いますけどね。説明不足なら、ここがわからん、ちゃんと説明しろと言えばいいだけのことなんですし、本来当事者能力のある人というのはそれができると前提されていて、一般消費者なりはそのあたりで不利な立場になりがちだから保護しましょうというのが、労働者保護制度とか消費者保護制度のロジックなわけでしょう。説明を理解できていようがいまいが、政治判断をしたら責任を負うのは政治の担当者で、助言をした専門家ではありません。

■2022年05月04日（水）　 別にそうして悪い理由というのはないものなあ
ネット通信、通貨、教育も　ウクライナ・ヘルソンで進む「ロシア化」
ロシアの立場としてそうして悪い理由というのは、思いつかないです。
もちろんウクライナ領だとする立場はあり得ますが、そちらだけが正当だと判断する理由は見つけられません。一定の時点でウクライナ共和国領であり、かつその経緯がウクライナ共和国のソ連分離の時点でそこがウクライナ領だったという理由であることと、ロシア系住民が多数でロシアへの併合を希望したので反対するウクライナ共和国を武力で排除してロシアに併合するという事情とは、どちらも一定の正当性を持つと思います。現実としてロシアが実効支配下に置いている以上、ウクライナ共和国が自力で武力奪回するか、ウクライナ共和国支持の人たちが地域の政治権力を掌握してロシアを排除するかしなければ、ロシアの実効支配を追認するしかないでしょう。例えその過程でウクライナ共和国支持派の人たちの抹殺が行われたとしても、それは地域の帰属とは別の問題です。

■2022年05月04日（水）　 そもそも帰国させてしかるべき
カキ数え間違えたら「来るな」　職失った実習生の「転職」にハードル
まあ、ミスをするような人を雇いたくはないでしょうけど。
とはいえ、転職や解雇後の復職を前提としない制度だというなら、理由がどうであれ使用者側が解雇した場合帰国費用を負担するような制度であるべきだと思います。あるいは負担は制度を運用する厚労省でもいいでしょうが、ともかく帰国もできない、復職も転職もできない、住居は退去させられたなどという状況を作らないような制度でないと、それこそ本人もですが法務省が困ります。それこそこれ以上不法滞在者の扱いがどうのと責められたくはないでしょう。帰国すべき理由ができた人はちゃんと帰国させるというのが、在留外国人の管理をする法務省側の考えだと思います。厚労省は整合した制度運用を行うべきです。
もちろん、この実習先を解雇された人が日本での就労を希望していて、帰国を拒否しているというなら話は別で、それこそ強制送還の対象となりえるでしょうし、それでも帰国を拒否して滞在資格を確認する裁判に訴えるというなら収容もあり得るでしょう。技能実習制度というのは実習先で希望の技能を習得するために滞在と実習という形の就労を認めているわけですから、実習自体ができない状態であれば滞在する理由がありません。どうしても日本での実習を希望するなら、一度帰国してから再度実習の手続をするべきだと思います。制度論で言うなら、そういうことになるでしょう。
もちろん、日本で就労することを認めたのだから就労の便宜を図るべきだという考え方もあり得ますし、そのような制度にすることも可能だと思います。それはあるべき政策についての政治判断でしょう。外国での就労自体が人権とは私は思いませんし、外国人でありかつ国籍のある国に帰国することに相当の困難がない以上、実習先から解雇されたら解雇者の費用負担で帰国させるところまでで、日本政府としての責任は果たしたことになると思うだけです。それ以上の責任を政治判断として王と日本政府が判断するなら、それは反対する理由はありません。

■2022年05月04日（水）　 優先順位としては正しいと思う
5万円給付「なぜ子育て世帯だけ」の声に…　教育経済学者の答えは
限定せざるを得ないなら妥当ではあると思います。もちろん運用について適切かつ利用者の事情に即した形であることが条件ですが。私立学校に行っているから、学校教育法上の学校でない教育機関に行っているから支給しないなどという話などは、今時ナンセンスでしょう。
その上で、説得をしないと対象を広げられないようならちゃんと説得の手続を踏むことが大事です。子育て世帯でなくとも困っている世帯はあるというのは確かなのですから、バラマキと言われて拒否されるからと諦めたりせず、支給への道筋をつけていくことが、現状の正解でしょう。物価上昇が収入をコントロールできない層に顕著な悪影響を与えることは事実なのです。そういう人たちほど何らかの支給(例えば老齢年金)の対象になっているのですし、物価自体をコントロールするのが現状得策でないのも明らかだと思います。もちろん物価の方をコントロールするというのも政策判断ではありえますが、多分即効性はないでしょう。臨時の支給であればやった方がいいと思います。

■2022年05月04日（水）　 もちろん独立した国家としての日本を主張するなら独自の判断で配備運用するべきなのですが
日本の「反撃能力」に米は疑問も　専門家がみる日米防衛相会談
――日本では、自民党が敵のミサイル拠点をたたく「敵基地攻撃能力」の名称を「反撃能力」と変えた上で保有するべきだとの提言をまとめました。攻撃対象も相手国のミサイル基地だけでなく、指揮統制機能なども含めるとしています。米国の立場は。

　「そうしたミサイルを持つことは日本の独立した判断です。ですが、米国には疑問も出てくるでしょう。日本は米国の装備を使うのか、自ら開発するのか。どこにミサイルを配備するのかといったことです。用語が『敵基地攻撃能力』から『反撃能力』に変わったら運用上の違いがあるのか、ただの名称変更なのか、という疑問もあるでしょう」

これを気にする程度に、そういう意見を主張している人たちの頭が回ることを期待します。少なくとも日本が独自に使用の判断を下せる敵基地攻撃能力を持つことを米国政府が嫌うという可能性はあります。それくらいなら在日米軍の核弾頭装備長距離弾道ミサイルの運用を公式に認めろと言ってくる可能性はあるでしょう。米国と外交において協調する前提なら、それで同じことなのですから。「独立した判断」と思ってくれるかどうか、個人的にはかなり怪しいと思いますけどね。結局言い出さない方がましだったなんてことにならないといいですね。

「敵基地攻撃能力」検討を米歓迎　日米防衛相会談､核共有論は抑える
いささか意外な感がありますが、まさか代わりに妙な約束をしてきたんじゃないでしょうね。辺野護移転を必ず5年以内に実現するとか、在日米軍と自衛隊の共同訓練という形で訓練の規模を拡大するとか。どうせ実際に動くころには次の大臣に代わってる予定なんでしょうけど、やるなら東京都内だけ、せめて首都圏内だけ、ないしは群馬山梨栃木静岡あたりまででやって欲しいです。

■2022年05月04日（水）　 結局は紛れがないかではあるのですけど
電話帳に同姓同名いればダメ？商標登録拒絶されたケンキクチは考えた
――商標法に対する特許庁の報告書は、4条1項8号について、登録にあたって「同姓同名の他人」に一定の知名度があるかどうかを考慮すべきではとの意見も記されました。

　「それは本来、当たり前のことだと思います。僕の場合はイーグルのロゴの中にアルファベットで氏名の文字列を入れてダメだった。他の『キクチケン』さんが著名かどうかは関係なく、『とにかく同じ読み方の名前の他人が存在するからダメだ』と」

個人的には、特許庁や知財高裁の判断の方がよほどまっとうだと思います。KENKIKUCHIとかKIKUCHIKENだけではだめでしょう。人名や地名は先取権の対象となりません。先に同じ名前が戸籍に登録されているから同じ名前を(この場合アルファベットなのですから読みだけであっても同じなら)登録できないという制度ならまだしも、現在の戸籍制度では名前のバッティングについては一切関知しません。同姓同名はいくらでもありえます。それが、商標としては先に登録した方、登録時点で著名だった方だけが保護されるというのは不公平です。むしろ人名だけで事業活動をする方が問題です。事業をするなら、ちゃんとブランドも考えておくべきです。紛れがありうるような商標で事業をする方が悪いです。
その意味で、「『同じ読みの名前の人』が少なくとも四十数人いるというので、じゃあ俺がその全員から『私が登録してもいいか許可をもらってこようか？』って言いました。同意してもらえればいいんでしょう、と。もしくは、他の四十数人も俺のロゴを使ってもいいですよ、と（笑）。」という考え方は間違っていないと思います。もっとも、後で出てきた同じ読みの人も同等に扱う必要はあるでしょうけど。
だって、商標登録というのは紛れがないようにするための登録制度なんですよ？別にオリジナリティや先取権を云々すること自体が目的じゃないのです。確かに鷲のマークまで含めれば被る可能性は減るでしょうけど、それにしても鷲のマークなんてごく一般的なアイコンです。それとも鷲の羽の枚数や横に羽が出ているか下に出ているかで紛れがあるのないのという紛争をしたいんでしょうか。少なくともそんな紛争の余地がないようにするのが、商標登録制度の目的です。そう考えれば、人名なんていういくらでも被りえる、紛らわしいものを登録の対象となる商標と認めない方がむしろ当然です。中二病っぽいニックネームならいくらでも考えられるでしょう。むしろ欧米の方が間違っています。
というか欧米なんて日本に比べてもさらに人名が紛らわしいわけで、それとごく普通のアイコンを組み合わせて商標登録が成立するなんて、ナンセンスじゃないでしょうか。

「氏名ブランド」の商標登録、法改正でようやく可能に？有識者が提言
できることが望ましいかどうかは考え方だと思いますけど。正直固有の事業名と判断できない固有名詞や一般名詞を商標にすること自体が、いささか問題があると思います。「TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.」なら、必ず「ザソロイスト.」の部分まで表記するなら商標としてありだとは思います。それを「TAKAHIROMIYASHITA」の部分だけ見て登録を拒絶したとなれば問題でしょう。とはいえそれこそ人名や地名が先取的なものではない以上、商標登録申請時点で著名であるかどうかは、商標保護の趣旨に照らして問題ではないと思います。一方で、例えばよくある「高橋商会」のような商標の登録を認めることは、現在はかえって望ましくないと思います。商標制度ができたときのような、特定の事業者が地域内でのみ活動するような時代であればともかく、今時県をまたぐ程度の事業活動は普通にあります。地域別、事業分野別に商標を認めるのなら、固有名詞を使う際は地域や事業分野まで含めたものを要求するべきでしょう。例えば白石高橋幸彦自動車商会なら、バッティングの可能性はだいぶ小さくなるはずです。この場合英語だと、Takahashi-Yukihiko and company in Shiroishi for automotive mercantileとかになるでしょうか。これなら、後で創業した方が別の商標にしろと言われても納得する余地はあるでしょう。小地名を冠するなりする余地はいくらでもあるわけですし、自身が一方的にそういう対応を迫られているわけでもないのですから。フェアではあると思います。

■2022年05月04日（水）　 テレビの見方といったって、電源の押し方やチャンネルの替え方を教えるんじゃないとは思いますが
「テレビの見方」教える時代になるか　変わる子どものリテラシー環境
まあ、放送が子供向け番組を装ってろくでもない内容を流しているとか、新聞社や学習書の出版社がとんでもない本を子供向けを含めて娯楽向けに出しているとかは、大人にならないとわからない部分がありますね。もっとも教育で物事の是非を教わること自体が、その教育自体を信じるべきかどうかという問題を引き起こす気もします。もちろん信じるべきかどうかは自分で調べて判断する、それが広い意味でのリテラシーなのですが(狭い意味では文字、文章の、特に共通語の、読み書きですけど)、それを言ってしまうと中等教育までの教育は、少なくとも日本では成り立たなくなります。高校でまっとうなゼミナールをやるならまた別なんですけどね(受験ゼミじゃないですよ？大学で演習とかいってやる方ですからね？)。

■2022年05月04日（水）　 品性に欠けることをするなら命懸けでどうぞ
ドッキリの特番減る?　「痛みを伴う笑い」改善提言は現場を変えるか
別にドッキリをやるのでも、放送局の役員や総務省の役人や大臣でやるならいいと思うんですよね。ギャラを払ってタレントでやるとか、素人でやるとかいうのは、見る方にも見られる方にもよくない影響があると思います。品性においては褒められたものでないのはわかりきっているわけですから、やるなら制作側も首くらいは賭けてやるものでしょう。抗議してこない相手にいたずらをして儲けるなどというのは、最低の行為の一つです。

■2022年05月04日（水）　 マッキネッタ
マキネッタを買いました。ドッピオがいいので、二人用です。これなら、二人いる場合も一人分づつは飲めますし、ほら、誰かも言ってるじゃないですか。この小さなマシーンは四人分だ。しかし、六人分にだってできるって。思いっきり定番のビアレッティのモカエキスプレス直火式です。ちなみにだいたいマキネッタと書いてあるようなのでマキネッタと書きますが、綴りはmacchinettaであり、つまりマッキネッタと読みます。macchina (マッキナ)に指小辞が付いた形で、いうなればかわいい機械ちゃんとでもなるのでしょうね。あるいは日本語だと、うちの子という表現がぴったりくるかもしれません。なお、うっかりmacinato (マチナート)と取り違えると、こちらは「挽いてある」という意味ですので、勘違いしてペーパードリップ用やエスプレッソ用のコーヒーの粉をモカ用だと思う危険があります。macchinaというのは単純に機械のことなので、基準に対して小さい、かわいいと表現できるものなら何でもmacchinettaです。例えばFIAT 500はFIAT Pandaに対してmacchinettaと言えるはずです。とはいえエスプレッソマシン(最初のものは1946年らしい)よりもモカエキスプレス(1933年)の方が古いですし、どうもその前からあったnapoletanaというコーヒーメーカーもマッキネッタと呼ばれていたらしいので、この手の小型コーヒーメーカーが何に対して小さい、かわいいのかはわかりません。というか同じ系統の機械である必要もなく、主観の問題であり、それこそ主観として小さい、かわいい、愛らしいものであればなんでもそう言えてしまうので、家庭用コーヒーメーカーが100年前にはイタリアでそこまで、つまり日本語なら「うちの子」と呼ぶような、身近なものになっていたということなのかもしれません。
さて、届いたので開梱して、取扱説明書を見たところ…まあ、欧州製品によくある多国語での取説です。テンプレ通り共通の図版に番号が振ってあって、それを参照しながら並んだ説明のお好みの言語のものを縦に読んでいくのですが…これがイタリアンクオリティなのか、イタリア語の取説と図版が紙の反対に位置しています。いくらイタリア人が小さいころから親の機材で慣れ親しんでいて取説など読まなくてもいいのだろうとは思っても、これはちょっと母国語の扱いとしてかわいそうなんじゃないかと思います。ちなみに図版に一番近いのはロシア語です。こういう取扱説明書では日本語は扱いが悪いと決まっているので、紙の裏側を見ると、TR、JP、KR、CN、THと並んでいます。文字からして、トルコ語、日本語、韓国語、中国語(おそらく台湾語、というのは字がちゃんと読めるということは簡体字ではなく繁体字なので)、タイ語です。まあ、場所としてはド定番でしょう。それはいいのですが、なぜか日本語の音引き(ー)と思われる文字が「になっており、正直読めたものではありません。そもそも文章自体日本語としては酷い類ですし、一部漢字が抜けてます。自力で輸出を始めたころの、もしかして今でも、日本製品の英語の取扱説明書って、本場の人にはこんな感じに見えるんでしょうか。ハングルと漢字の部分はそんな感じではないですが、文章として読めるわけではないのでまともな韓国語や中国語になっているのかはわかりません。別に日本の代理店STRIXDESIGNがリーフレットを添付しており、こちらはちゃんとした日本語です。とはいえ若干書いてあることが違いますので、ビアレッティ社の文書も読んでおくべきでしょう。
ちゃんと表示される日本語の使い方のページを書いておきます。
【ビアレッティ直火式モカエキスプレス】使い方と、おすすめIlly(イリー)の粉。おうちカフェで極上のエスプレッソを手軽に。
ちなみに日本語以外の言語を読めるのであればそちらを読みましょう。私の場合は英語が簡単でした。心覚えに書いておきます。
淹れ方
  1. マキネッタを上部と下部に分解する。ねじ止めになっている部分を外すだけ。
  2. 下部からフィルター付き漏斗を外す。下部を逆様にすれば落ちてくるはず。
  3. 下部に水を入れる。内部にうっすらと線が見えるのでそこまで入れる。圧力逃し弁(外からはなんか引っ張れるピンみたいなのが見える)の下あたり(というか公式の取扱説明書にはどちらにもそう書いてある)。慣れてきたら好みに応じて水の量を調整してもいいけど、多すぎたり少なすぎたりするとコーヒーが十分抽出されずもったいなかったりコーヒーがお湯でなく水に浸かって悲しいことになったりするので、ほどほどに。間違っても、例えば二人用で一人分を入れるから半分入れればいいだろうなどということをしてはならない。そんなことをしたいなら素直に一人用を買うべし。
  4. フィルター付き漏斗を下部にセットする。
  5. コーヒーをフィルター付き漏斗に詰める。すりきり一杯。コーヒーをスプーンで平らにならす。慣れてきたらちょうどいい味になるように加減してもいいけど、多すぎたり少なすぎたりすると動作に問題を起こすので、ほどほどに。間違っても、例えば二人用で一人分を入れるから半分入れればいいだろうなどということをしてはならない。そんなことをしたいなら素直に一人用を買うべし。
  6. 下部に上部をセットする。ねじを嵌めて締めるだけ。ただし操作していてひっくり返さないようにすること。
  7. コンロにかけて点火する。中火くらいでいい。まさか上下を間違える人はいないと思うけど、下部の平らな底を五徳に置く。ちゃんと仕込めていれば沸いても湯気は出ない。
  8. しばらくするとポコポコ音がするので、それで抽出完了。
  9. コーヒーをカップに注ぐ。
ということですが、最初だけやることがあります。まあ、この種の金属製品にはありがちな手順です。慣らしみたいなもんですね。
  • 中性洗剤を使って一度洗う(切削オイルがついていた場合に落とすため)。よく水気をふき取る。構造上拭き取れない部分も出てくるが(上部の抽出されたコーヒーが上がってくるところとか、フィルター付き漏斗の内部とか)、イタリア製品は少々のことでは壊れないので(その代わりとんでもない理由で壊れるとは聞きます)、一応よく振って水を切ればいい。
  • 最初に一回、コーヒーを入れずに水だけ入れて沸かすこと(と英語の説明に書いてある: ただし水だけ入れてコーヒーは入れないこととしか書いていないのだけれど、この場合だいたい一度沸かすことで金属表面の余計なものが落ちるので沸かすべし)。この際、コーヒーが詰まっていないため水が沸騰すると湯気が上部の注ぎ口から出てくるが、コーヒーが入っているときのポコポコという音はしないので、湯気が出始めてから適当なところで、少なくとも湯気が出なくなったら火からおろして冷ます。というか湯気が出なくなった場合下部が過熱してフィルターのパッキンをやっちゃっている可能性があるので、点検してください。パッキンが焦げたようになっていたら、素直に交換部品を買って交換しましょう。
  • 少なくとも3回、コーヒーを淹れて、できたコーヒーは飲まずに捨てること。コーヒーの香りをしっかり引き出すために必要です(と英語の説明に書いてある: これも表面の余計なもの、例えば加工時の切削オイルとか磨いたときの研磨屑とかを落とし、コーヒーに馴染ませるためです)。練習にちょうどよいので、コーヒーがもったいないけど必要経費と思ってやっちゃってください。もちろん入れるたびにコーヒーの出し殻は捨てて、水で洗うこと。通常の使用時も含めて洗剤は不要。
一緒に、使うときの注意も書いてあります。
  • 安全バルブ(つまり圧力逃し弁)が抽出中自分(というか周囲にいる人間)の方に向かないように使うこと(と英語で書いてある)。つまり、万が一突沸などで下部の圧力が高くなった場合、圧力逃し弁のピンが飛び出てきて、それによってバルブが開いて圧力を逃がすわけですが、場合によっては下部が壊れてピンが飛んでくることがあるわけですね。目にでも当たったら失明もあり得ますから、気をつけましょう。
  • 洗剤や研磨スポンジを使わずに手洗いすること。使うと機能を損なうことがあります(と英語で書いてある)。まあ、アルミ製品に研磨スポンジはあり得ないですね。表面に酸化アルミニウムによる膜ができて変質防止になるわけですから。洗剤はおそらくパッキンやフィルターを損なうか、特に上部に付着したコーヒーから出た脂が落ちて、コーヒーの味や香りが落ちるのだと思います。
  • モカ用に挽いたコーヒーを使うこと。細挽きのコーヒーは絶対使わないこと(と英語で書いてある)。あまりに細挽きだとおそらくフィルターが詰まったり、フィルターからコーヒーの粉が漏れてくるのだと思います。まあ、マキネッタ用、モカ用(こんなものを使う人は間違えないと思いますが、いわゆるモカコーヒー、コーヒーのブランドというか分類というかのモカとは違うのでご注意を)と明記してある製品を使えば大丈夫です。もっとも挽いた状態で売っているコーヒーはできるだけさっさと使い切りましょう。自分で挽く場合、イタリアの基準では中挽きというのはかなり細挽きに近いことになると思います。何度か試して好みの挽き具合を確認した方がいいでしょう。
  • フィルター付き漏斗(funnel: ファンネル)にコーヒーをぎゅっと詰めないこと(と英語で書いてある)。詰めるときはぎゅうぎゅうと押し込んじゃだめだそうです。あくまでもフィルター付き漏斗の縁まで入れて上を均す程度です。
  • 抽出が終わったらカップに注ぐ前にコーヒーを混ぜる(と英語で書いてある)。入れる前に軽く水平に振ればいいと思います。間違っても上下に振らないように。コーヒーが出てきますよ。
  • 通気性のいい乾いた場所に部品の状態で(つまり分解した状態で)しまうこと(と英語で書いてある)。まあ、内部に残った水分が原因で変な臭いがついたりするので、風通しのいいところに分解しておきましょうということです。戸棚に入れて戸を閉めるようなしまい方は止めておきましょう。
  • パッキン(gasket)がへたってきたら交換すること。状態がどうであれ年に一回は交換することをお勧めする(と英語で書いてある)。というわけで、試しに買ってみてしばらく使って気に入ったら交換部品は買っておきましょう。
  • コーヒーの出し殻を取り除くときにフィルター付き漏斗を叩いたり突いたりしないこと。パッキンの気密を損なう可能性がある(と英語で書いてある)。まあ、どうも逆さにして振っても出てこないので、そこでブラシで擦ったりスプーンで引っ掻いて取り出そうとしたりせず、水切り袋を取り付けた三角コーナーの上ででも、漏斗の先の側から水を流し込むと出てきます。
そんな感じで、これから二回目の抽出です。一回目は変な臭いとか味こそしないものの(つまり嗅いで舐めてはみたわけですが)あまり出来のいい感じではないのですが、何度か淹れると変わってくるんでしょうかね。

5回目で、操作にだいぶ慣れたこともあってか美味しく出来ました。エスプレッソという感じではありませんが、アップルパイに合うしっかりした味に出ます。豆はイリのクラシコのエスプレッソ用プレグラインドです。思った通りというか、二人用で淹れてちょうどいい量です。デミタスのソロがどれだけ少ないかという感じですね。そのうちインテンソも試してみたいとは思いますが、とりあえず缶を空けないとなあ。
ひとつだけ、注意点をば。洗った後、上部とフィルター付き漏斗は良く上下に振りましょう。筒状の部分から水が出てくることがあります。まあ、あの形状じゃ中に水が溜まりはするでしょうね。
失敗談も一つ。うっかり下部に水を入れずに火にかけてしまいました。しばらく見ていて何も音がして来ないのであれ？と思って、もしやとコーヒー豆を一回分だめにする覚悟で冷まして開けてみたところ、やはり入っていませんでした。フィルター付き漏斗をつけてしまうと水が入っているのかどうかなどわかりませんので、つける前によく確認した方が良いでしょう。まあ、こんなうっかりをするのは私だけだといいのですが…と思ったのですが、注意書きを読むとちゃんと、水を入れずに火にかけるなと書いてあります(英語で)。ということは、多分やった人が居たんでしょうね。普通やっちゃいけないことだと気付きそうなものですし。やっちゃって壊して、不良品だ補償しろと言われて、やっちゃいけないんだよ、そんな使い方をして壊してもメーカーは関知しないよと言うために、そんな記述があるんじゃないかと思います。

■2022年05月04日（水）　 攻めてくるのを防げばいいじゃウクライナの体たらくなんだよ
「専守防衛なぜ変えない」元空将、9条改正を改憲派集会で訴え
そもそも専守防衛ですら9条に引っかかる可能性があるわけですが(国の交戦権はこれを認めないわけですから)、それはそれとして、「国際紛争を解決する手段として」戦争を放棄するという点をどう取るかは問題だと思います。
仮に武装や先制攻撃を認めるとしても、国際紛争を解決する手段としての暴力の動員は最悪の手段だという点は、おそらく織田氏も認めるのではないかと思います。9条を改正するとして、日本は国際紛争について、どのような形で武力を用いて解決することを想定するのでしょうか。防衛なり防衛的行動なりという議論だけでは本質を外しており、領土問題や国民保護の問題、国民の海外資産の保護の問題を含めて、国際紛争をどのように解決する方法論を持ち、その中で軍事力をどう位置づけるのか。これは、かつて日本の国家機構が、あるいは日本国民が、国際紛争の解決において行ってきた行為に即して考えれば、憲法をもって国家機構の行動を規制すべきものだと思います。例えば他国が日本の主張する領海や領空を侵害した場合にどう対応するのか。もちろん他国による領土の侵害への対応もそうです。軍事行動における交戦規則に近い概念や方法論になりますが、日本国はどのような場合に軍事力を発動するのか、それを憲法での規定を機構の設置や抽象的な枠組みに留めてよい理由を、私は思い付きません。「天皇は、国会の議決を経て、戦争を宣言することができる。戦争においては内閣総理大臣は軍に対して日本国の内外での、敵国の政府および軍事力の排除や敵国領土の占領を含めた軍事行動の指揮を行うことができる。」などという規定では済まないのです。具体的な場合分けをして、それぞれの場合に恐らく軍を文民としての立場から指揮することになるであろう内閣と軍がどんな行動を取ってよいのか、取るべきなのかを規定しないといけないのです。まして単純に9条を廃止し、法律をもって軍の設置や運用ができるようにしようというのはもってのほかです。
また軍機構と国民の関係も、憲法で規定するべきです。戦争のような軍事力が発動される事態において文民が軍との関係でどう振る舞うべきかという問題もありますし、軍人が国家機構においてどんな立場に立つか、そして徴兵のような軍機構と個々の国民との関わりの問題だってあります。そこまでちゃんと素案を用意したうえで、それを叩き台にして議論して初めて9条をどうこうという話が成り立つので、軍事の実務家の立場から国家防衛待ったなしなどと言っていたら、それこそどんな問題が起きるやら、話にもなりません。
少なくとも私は、ひいおじいちゃんたちが憲法を変えたせいで馬鹿な政治家が隣の国と戦争をやって、後始末が大変だったとか民間人への危害行為で揉めたとか、そんな話をひ孫にする羽目になるのは御免です。仮に侵略されることを防止するために先制攻撃を認めるのだとしても、それで例えば領土的野心を疑われたらたまったものではありませんし、やるなら敵国民を一人残らず殺し尽くし、敵国自体を地球上から消滅させる覚悟でやるべきだと思います。適当なところで講和しようとか、この場所が取れたら戦争を止める相談を持ち掛けようとか、そんないいかげんな覚悟で軍事力を、それも先制攻撃という形で発動されては困ります。つまり一番広い領土を持つ仮想敵国の全土を一気に殲滅できる大量破壊兵器の装備一択です。もちろん日本軍による敵国占領だってごめんです。そんな面倒くさいことに税金も血税も出したくありません。また敵国の軍事行動を妨害する場合でも、生半可な行使に留まれば待っているのは今のウクライナの状況です。それこそ日本がそうなるのであれ敵国がそうなるのであれ、です。お互い意味も定かでないのに、兵員や民間人が死に、資産が棄損し、国家の威信が低下していくわけです。そんなのはまっぴらごめんですし、そんな国家に責任を負いたくもありません。先制して確実に叩き潰すとなれば、当然、相当の確度をもって事前に仮想敵国の意図を察知できるだけのインテリジェンスも必要になります。日本が壊滅するくらいならまだしも、敵国を殲滅しておいて、「まちがってました、てへ💛」ではすまないのです。そこまで慎重居士に徹して、かつ果断で徹底した、軍事力と軍事行動を背景にした外交が、日本政府にできるのでしょうか。

■2022年05月03日（火）　 キケロが聞いたらなんて言いますかね
陰謀論で揺らぐ言論の土台　否定すべきは「人格ではなく誤った事実」
これは、いったいどういう状況を想定しているわけでしょうか。例えば学術的な問題の討論のようなコンセンサスを作り上げる場であれば、これでいいと思います。しかし、昨今陰謀論やらフェイクニュースやらが出てきているのはそういう言論空間ではないと思います。むしろ成績を付けられる学校のディベート実習に近い、あるいは曖昧な証拠で主張を通さなければならない裁判の弁論に近い、明確な勝ち負けのある言論空間でしょう。証人尋問や口頭弁論でどれだけ人格を傷つけるような、事実ではなく相手の主張の疑わしさ、信憑性のなさを証明することを目的とする技術が用いられるかは、例えば社会面の担当記者であれば知っているはずです。それで、こんなナイーブなことを言うのでしょうか。

■2022年05月03日（火）　 慣らし運転をしないと問題が出るような走行は公道でしないでほしい
「慣らし運転」でもわかる「ロードスター990Ｓ」の良いとこ・悪いとこ
機械がどうこうというか、そもそも慣らし運転が必要になるような運転を、サーキットや競技用に占有された場合を除いて、公道でやって欲しくないのですが。本来公道上での運転というのは他の道路利用者、つまり同時に周囲を走っている車両はもちろん、歩行者や認められた道路占有物も考慮してしないといけないものですし、公道である以上走行に関わる周囲への配慮は一定レベル以上はされていないわけですから、過度の低回転による不完全燃焼排気の排出や高回転時の動作音は大気汚染や騒音被害につながる可能性が高いということです。公道を走ることが前提の自動車盗いのはそうした状況が問題にならない範囲内で運行されないといけないので、昔のその範囲ですら性能を限界まで絞りださないといけなかった自動車ならともかく、普通の運転の範囲で十分な性能が出る今の自動車で慣らし運転をしたうえで試しながらしないといけないような走行を、公道でする必要を認めません。それは自動車専用道でも同じです。

■2022年05月03日（火）　 紙の本と同じだけ払ってほしいなら紙の本と同じだけの利便性は確保してしかるべき
漫画家・赤松健に聞く海賊版ビジネスの課題　電子化がもたらす若手作家への功罪とは
利便性において、供給側の既得権益を無視できる海賊版サイトの方が利用者本位の環境を実現できていたという認識は、供給側として持って欲しいと思います。出版社横断的な閲覧環境もそうですし、おそらく評論の際の引用についても同じような問題があるのではないでしょうか。ある程度合理的な形でコンテンツを引用できるのはKindleのリフロー版というかテキストとして供給されているコンテンツだけであり、それ以外はそもそも引用しようにもスクリーンショットは取れない、参照しようにも閲覧資格がないと閲覧ができない状態にありますし、Kindleにしても版組に関わるスペース文字が随所に入り込んでしまい、丁寧に成型し直さなければ使うに堪えない状況です。実際の作品を見ないと批評しても何を言っているのかわからない場合もあるわけですから、リーダー側の機能として権利者に引用を申し込んで引用ができる形を作って欲しいと思います。どのみちコンテンツ供給側としても読み手とのディスカッション機能は構想しているでしょうし、その一種ということでよい気がします。そういった読み手側にとっての紙の本の利便性というのを電子書籍でも実現していかないと、それこそ漫画はまだしもそれ以外の電子書籍はKindle独占ということになりかねません。
また、確かに電子書籍では検索してもらえないと目に入らないため、読み手へのリーチが紙よりも難しいことになりがちです。著名な作家、作品であればわざわざ探す人は多いでしょうが、新人作家の場合どうやって読み手に認知してもらうかという問題、そしてこれまで「刷る権利」の対価として出版社が作家に払ってきた印税が実際に生じた読み手の閲覧料を出版社と作家の間で分配するモデルに代わることの問題というのは、供給側としてあると思います。とはいえ、そもそもコンテンツ商売でそう簡単に食えていいのかという話もあるわけで、元々コンテンツ商売というのは副業、有閑階級の余技です。最初に印刷にかかったのは経典という、いわばフリーのコンテンツですし、それ以前の筆者の時代に遡っても、商業コンテンツというのは元々収入のある人、パトロンがいる人が自分の表現を世に問うという形で、最初からそれに収入を依存する形ではなかったわけです。印刷に基づいて作家が成立する時代になっても、作家として世に出る時点では自身が収入に不安のない資産家であるとか、貴族の家庭教師や事務官とか、大学の教師とか、役人とか、食えている人が作家業に参入するパターンが基本です。ちゃんと売れているのに食えないというのはおかしいにせよ、食えるだけ売れる作品が出るまでの生活をコンテンツ販売で賄えないといけないのかという点は、供給側にも考え直してほしいと思います。その意味では、それこそアニメよりはコストが低いとはいえ、今の漫画というのはまだ制作における投入コストが高いのかもしれません。一般的な印税が10パーセントという話が記事中に出ていますが、逆に言えば出版社側での企画と作品が作家の手を離れた後の制作と流通のコストで価格の9割を占めていることになります。そのコスト構成が妥当かどうか、例えば作家への分配が20パーセントになれば、実売が今までの印刷部数の半分でも作家業としては成り立つことになります。もちろん出版社側がその分赤字になってはまずいわけで、少なくとも読み手との間を電子書籍販売事業者(=従来の出版取次と書店)との間だけでも取り持ち、作家に対する最初の読み手になる、また出版に際しての様々な権利処理を行うという機能を果たすだけの収益は、得られないといけない。もちろん電子書籍販売事業者の収益もないといけません。その一方で、紙やそれに印刷する物理的な工程の部分というのは必要なくなります。もちろん活字部分のはめ込みや、版組や、プロモーションが「雑誌」という抱き合わせ販売の形を取るならばその「雑誌」としてのデザインという工程は残るわけで、そういうコストを読み手が納得する形で提示できないと、ここまで複製が容易になってしまった状況でのコンテンツ供給業は難しいと思います。まだしも売り切りの同人誌商売の方がましということになりかねません。

■2022年05月03日（火）　 取り締まる必要などあるのか？
消費者庁、“便乗値上げ”の通報窓口開設　実態把握へ
消費税関連じゃあるまいし、便乗値上げが問題ですか？
もちろん、分野によっては便乗値上げがまずいケースもあるとは思います。とはいえそうした分野は料金規制があるか、あるいは自由化されて競合が出ている分野ではないでしょうか。料金規制があれば、便乗値上げについては審査時にチェックが入りますし、競合があるところで下手な便乗値上げなどしたらユーザーが離れてしまいます。
問題があるのは、おそらくサービスを切り替えにくい民間主体の非規制分野で、サブスクリプションサービス、それもガスやコンテンツあたりや、建築施工ではないかと思いますが、後者などむしろ便乗というよりは現状に合わせた価格調整という面が強い気がしますけどね。

■2022年05月02日（月）　 法律の問題にすることの方がおかしい
チートアカウントの売買、フリマサイトで横行　法律なく野放し状態
野放しで悪いとは思わないですけど。そもそもゲーム内での優劣は法律の関知することではありません。チートの是非はあくまでもサービスプロバイダーとユーザーが決めることです。それこそサービスプロバイダーが取扱資格の取得やその基盤となる個人情報管理体制の整備を行ってユーザーのマイナンバーをアカウント作成時に取得し、ログイン時に公的な証明手段で実際に使っている人のマイナンバーと対照するような仕組みを作れば、チート行為やチートアカウントのRMTは相当抑えられるでしょう。ゲーム内で晒されることはないにしても、サービスプロバイダーがアカウントを運用している個人を特定できるわけですから、他人が作成したアカウントでログインしているユーザーや自分が作成したアカウントを他人に譲渡したユーザーを排除することや、そうやって排除されたユーザーがアカウントを作成することを拒絶することもできるわけです。法律がどうこうという問題では本来ありません。そこを問題視するなら、それこそゲーム内での地道な活動に基づいて強力な装備やキャラクターとしてのステータスを獲得するのに比べて、課金アイテムや課金オプションを使った装備やステータスの獲得は正当かという話にだってなります。地獄の沙汰も法貨次第をゲームの中でまでやられるのはうれしくないというなら、それを認めない規則と仕組みを持ったゲームに移ればいいだけのことです。あるいはやりたいゲームのサービスプロバイダーに相応の対応を要求すればいいだけのことです。

■2022年05月02日（月）　 「生い立ちのシャワー」ってなんだっていう
「生い立ちのシャワー」浴びていない子にできること　空白が苦しめる
正直これって、周囲がどう見るかの反映でしかないと思うんですけど。親がいてその親が育てているのが当然だと周囲が見るから、つまりそういう価値観を何らかの形で刷り込むから(そのひとつが生い立ちのシャワーなんでしょうけど)、「苦しめる」結果になるんじゃないんですかね。それこそ産まれた時点でシャッフルして育てる子供が自分たちの作った子供かどうかはわからない状態が普通なのなら空白とは感じないと思うんですけど、それでも何か「親の状況が原因で出生に関わる親でない人たちの家庭に物心がつく前に引き取られた」子供が苦しむ状況ができるんでしょうか。

■2022年05月02日（月）　 苦い経験を繰り返すことにならないといいけど
新卒エンジニアに入社するまでに学んでほしいプログラミング言語　1位は「Java」
JavaはますますCOBOL化している気がします。
確かに仕様に安定性がある(あくまでもJavaScriptやPythonあたりと比べてですが)オブジェクト指向言語で、過去の資産も相当あることから、学んでおけば需要はある言語だと思います。しかし、あの動作環境は今でも重すぎると思うのですが。.netもそうですが、互換性を重視しすぎてオーバーヘッドが大きいと思います。むしろCかC++で複数の環境への移植を経験しておく方が、使い出があると思うんですけどね。でもまあ、会社に入ってしまえば移植なんてパッケージ販売以外では経験しないんでしょうか。そういうことをやっているから、レガシーな資産などという妙な概念が出てきて、いつまで経ってもIE推奨が無くならないという気もするのですが。もちろんこれは、学生ではなく会社経営者や採用担当者に対する感想になります。

■2022年05月02日（月）　 「安心」なわけがないんだよなあ
「平和主義変えれば安心」か、ウクライナ危機で憲法は　木村草太さん
「安心」なわけがありません。そもそもウクライナだって、軍備なら十分以上にしていて、軍事同盟への参加も模索していました。それがあの状況です。軍備さえしておけば大丈夫などということは、まったくありません。
だからといって、軍備をしていなければ他所の国が安心するから襲ってこないなどということはないのも明白でしょう。他人なんて居るだけで不安なものです。叩き潰してしまえば襲ってこない。こちらが強いことを示せば襲ってこない。それは一面では真実をついてもいるのです。例えばクリミア危機の時点から周辺諸国、あるいはNATOが全体で、ロシアに軍事的な圧力をかけていたら、さすがにウクライナに常備戦力の半分、おそらく全ての即応戦力をつぎ込むなどということはできなかったでしょう。
これは、第二次世界大戦について、チェコ併合に際して列強がドイツに妥協的でなかったらどうなったかというのと同じ議論です。おそらくドイツはさらなる軍備拡張に進んだでしょうが、チェコやオーストリアが併合され、ポーランドにドイツ軍が攻め込むという事態は遅らせることはできたでしょうし、過重な軍備負担を抱えたドイツは早晩経済的な危機に陥った可能性もあります。ソ連との協調は強まったでしょうが、フランス降伏後の英米のように利害の対立がなく、英国と利害が対立しそうなところは外交的に無視できるような関係ではありません。独伊日三国同盟の代わりに独ソ伊日四ヵ国同盟が成立したかもしれませんが、独伊はまだしも独ソや日ソの同盟などよほどの共通の脅威なしには長続きしないことは明らかです。積極的な攻勢を図ることは難しかったでしょう。連合国がドイツに勝てたのは、弱体化した亡命政権でしかないフランスが名誉職で我慢して邪魔しなかったからと言ってもよいくらいです。とはいえこれは蛇足ですね。
結局のところ、憲法9条というのはなんの保証にもなりません。正直あってもなくても変わらないと言ってよいでしょう。ただし、憲法9条を変えないのだという日本国民総体としての意思の表明は、かつて私たちの祖父や曽祖父が植民地や占領地として蹂躙した諸国の好意につながる可能性があります。もちろんそれだけではだめで、それこそ日の丸を見ると嫌な気分になる人が居るほどの日本に対するアレルギー体質を、共感に基づいた断固とした主張で緩和していかなければなりません。私たちの曽祖父や高祖父が台湾を掠め取り、沖縄と蝦夷地を征服し、さらに遡れば東北と九州、東海や北陸、紀伊半島、山陽に山陰、四国をも征服してきたことは事実です。どうもその当時倭国とは文化において共通していたらしい朝鮮半島南端部を除くとしても、それから1000年も経ってから朝鮮半島に攻め込んだことは事実です。逆に侵略者の走狗とはいえ朝鮮半島が元の日本侵攻の策源地になったことも確かです。私たちの父祖の手は血に塗れているのです。それは周辺諸国も違いはありません。だからこそ、そこで他国の人の気持ちを逆撫でするような人を国民の代表に選ばないことは重要でしょうし、どうすればお互い攻め込まずに済むかと議論をしていくことが必要です。

■2022年05月02日（月）　 主張が最初の一文に尽きているという素晴らしさ
一汁一菜でよいという提案　土井義晴
今さらながらに読み返していますが、本文冒頭の「ご飯を炊いて、菜(おかず)も兼ねるような具だくさんの味噌汁を作ればよいのです。」という文に、大学に入って自炊を始めたときのことを思い出しました。豚汁をベースに若干のアレンジを加えて、それでも飽きることなどなかったものです。この本の主張はこの文に尽きており、それだけに明確です。和食原理主義とかご飯主食思想とか過剰な自然主義いうのは鼻につくというだけのことであって、まずバランスを考えつつも(といったって色々な具を入れるというだけのことです)負担にならないように自炊するのだということに、本書の主張は尽きます。
これは和食に限らず洋食でも同じであって、コース料理とは系統の異なる、スープ(というかポトフ)やシチューという一碗料理があります。これらはコースでも出てきますが、本来は農民が、大鍋にできるだけの具を入れて作って、固いパン(日持ちがするようにしっかり焼くこともあって固いのです)を汁でふやかしながら食べていたものです。スパゲッティ、茹でて湯煎したレトルトのソースをかけるだけでは味気ないものですが、早めに麺を上げて具だくさんのスープで少し煮てから碗に盛って出せば立派なパスタ・イン・ブロードです。ちゃんと名前もあって、ミネストラ(minestra)と言います。スープ(イタリア語ではブロード:brodo)など、色々な野菜を適当な大きさに刻んで鍋に突っ込み、水を入れ、ある程度塩で味を調整しながら10分も煮ればできます。あれば、スライスベーコンを刻んで入れてもいいでしょう。豚小間があれば食べ応えも出ます。なんか物足りないなと思ったら、顆粒のブイヨンを足すのもいいでしょう。魚と野菜を一緒に塩味で煮たらアクアパッツァです。こちらは漁民の料理で、日本にだって潮汁なんてものがあります。ミネストラやアクアパッツァなら、暇なときに安売りを狙ってトマトを大量に買って、どろどろに煮込んで(ここで注意をひとつ。とにかくしっかり煮込みましょう。そうすることでトマトの独特の酸味が飛びます)冷凍しておき、煮る際に一緒に入れましょう。トマトにはグルタミンが含まれていますので、普通に出汁と同じくアミノ酸系の調味料になるのです。ドイツだってそうで、ソーセージと様々な野菜を塩味で煮たスープをアイントップフと言います。ライムギパンと一緒に食べるといいでしょう。しっかりした味のビールがあれば言うことありません。ロシアにも、川魚を野菜と香草と煮た塩スープ、ウハーがあります。中央から東欧には広く、ハンガリーが起源のグーラッシュという料理が分布しており、これもごった煮系の料理です。何も、ルーがないとシチューができないとか、メインがないなどと思うことはないのです。これらは立派なメインなのですから。肉を焼いて付け合わせを添えるのだけが洋食ではありません。むしろ固い黒パンと具沢山のスープこそが、西洋の庶民料理の本流なのです。
一汁一菜、これは国も地域も問わず、庶民の料理の基本です。日本は味噌を使いますが、塩と油(胡麻油やオリーブオイル)と香草やスパイス、あるいは魚醤などで味をつければ、どんな国の料理だってこの類型に入ります。カレーだって、庶民が野菜に塩とスパイスで味をつけていたものです。小麦粉を炒めてルーにする必要はないのです。何しろ、庶民の手に入るのは水と安価な調味料だけです。砂糖や小麦粉などそうそう手に入りません。肉だって季節性がありますし、魚も含めてほとんどの場合塩漬けです。ですから水と塩蔵食品、そして手に入る範囲の具があれば、ちゃんとした料理になるのです。日本の場合それが味噌なり醤油なりに代わるだけです。土井氏が書いている通り、考えることなどいりません。皿数が少ないねと言われるようなら、鍋よろしくどんと食卓の真ん中に鍋を置いて、自分で好きなだけよそってお代わりしてと言えばいいのです。ちょっとしたイベント気分になるでしょう。休日にジャガイモを山ほど茹でて、憎たらしいあんにゃろうとでも見立てて潰して、小分けして冷凍しておきましょう。いざ食事となったら取り出して電子レンジで解凍して、塩やバター、マヨネーズで味付けしてレタスの上にでも置いて出せば立派な副菜です。いや、ご飯の代わりにすらなります(欧米を含めて、加熱調理したジャガイモが日本のごはんに相当する地位にある地域は多いのです)。潰すのだって、子供にやらせたっていいでしょう。たぶん子供は、叩いたり潰したりといった作業は大好きだと思います。
飯なんてそんなもの。それで十分です。彩り豊かな一汁一菜。一人で食べるなら、あるいは二人で交互に作るなら、失敗したって遠慮は無用です。ある程度慣れてくれば美味しくすることは難しくありません。多分それが、和食を通して土井氏が言いたいことなのではないかと思います。

■2022年05月02日（月）　 理解というか、変な詮索をせずに普通に扱うというだけではないかと思うのですが
「2人とも男性→ツインベッド」に限らず　LGBTQへの理解は
まあ、今時その程度の理解も覚悟もなくカップルプランを販売する方が悪い気がしますね。
というか、理解というほど特別なことなのでしょうか。もちろん一人でいる人の性的嗜好を検知するのは非常に難しいでしょうし、いかなそうした無理解に敏感になっているとはいえ、LGBTQの方も男女同権主義者の方もそこで「奥様のお好みをお伺いしてもよろしいですか？」、「ご主人のお好みをお伺いしてもよろしいですか？」と訊かれて不愉快に感じるほど心は狭くないと思います。パートナーという外来語はまだ日本に根付いたとは言えませんし、そもそも性的な関係性を含む家族的結合という意味に固定してしまうのは大変迷惑です。ただ店側も、そこで「パートナーは同性なのですが」と言われておたつかずに、「それは失礼いたしました。改めて、パートナーの方はどのようなものがお好みかお伺いできますか？」と堂々とお詫びする程度には場慣れはしていて欲しいと思いますし、それはある種の理解かもしれません。LGBTQであろうと客は客です。ついでに言えば独身者だってそうです。「妻はおりませんで、兄弟への土産なんですがね」と言って恐縮されてかえって気まずい雰囲気になるのはありがたくありません。

■2022年05月02日（月）　 そりゃ不審物だよなあ。飲み物はちゃんと持ち帰りましょう。
JRの列車内で不審物騒ぎ　大阪・ゆめ咲線が一時運転見合わせ
これはまた何とも、鉄道会社もお気の毒に。飲み物は空きボトルも含めて、車内に放置せず持ち帰りましょう。
もっとも、私も不審物を車内に置き去りにしてしまったことがありはするんですよね。東京出張からの帰りに、名古屋での降車時に帰宅してから食べようと思っていた弁当を置いてきてしまったのです。生ものなので問い合わせもばかばかしく、放置してしまったのですが、乗務員、清掃員の皆さんにご迷惑をおかけしたであろうことを、この機会に懺悔したいと思います。でも言わせてもらえば、結構な人数が乗降するのに停車時分が短すぎます。荷物だって少なくないわけで、乗車する人が乗ってくる前に降りないととか、ドアの前に降車する人の列ができるわけですから、それに遅れないようにしないとと思うと、どうしても慌ててしまい、乗車直前に買った食品など忘れてしまうのです。できれば買った時点でチケットを貰って降車時に駅で引き換えができるようなサービスがあると嬉しいです。

■2022年05月02日（月）　 来年くらいには彼らも同じではないかと思いますが
生活費はもらえて3分の2　ウクライナとの格差、難民らの複雑な思い
もっともウクライナからの避難民についても、政府はせいぜい半年で事態が収束し帰国できるようになると考えているらしいので、その後どうなるか分かったものではありませんけどね。まあ、休戦が成立しない限りは見捨てはしないとは思うのですが。
もちろん、最低限の生活費の支給を受け、収容所で生活する分には、正直保護した方がいいとは当局も思っているのではないかと思います。問題は、難民と認定した場合、就労権付滞在権、つまり日本国民と同じ法的な立場が - 参政権がないとはいえ - 生じてしまう点でしょう。地域に根付いて欲しいとは思っておらず、帰国できる状況になり次第帰国して欲しい、日本に生活基盤を築いて欲しくないと思っているのだと思います。これは例えウクライナからの避難民であろうと同じです。
扱いに差があると思うのは仕方ないことだとは思いますが、根底の部分では同じ扱いをされているのであり、それこそ現状優遇された立場にある彼らと上手に連帯して、日本で日常の生活に溶け込むだけでなく、日本人の生活を支えている、我々はもはや日本の一部だと、主張していける立場になってほしいと思います。

欧州の難民受け入れ、ウクライナとシリアで差別？　専門家語る相違点
でまあ、同じようなことはどこでも起こりはするわけです。

■2022年05月02日（月）　 危害を加えられたわけでもないのに隣人を排撃するものではないと思うのですけどね
レッテルが広げる言えない空気　マイノリティー「攻撃されるかも」
まあ、あれはよくないですね。レッテルを貼る側など過度に攻撃的になっていたりしますし。
もっとも、貼られても仕方がない例というのもありはします。飲み会で女性従業員を芸者扱いする経営者や管理職、禁煙と貼りだしてあるところで煙草を吸う喫煙者、公衆の前で酔態を隠さない酒飲み、窓を閉めていれば聞こえないものを窓を開けてカーステレオを大音量でかけている運転者、歩道を乗ったまま逆走する自転車や原付の運転者など、レッテルと言ったってこっちが貼ってるんじゃなくてあんたが首からかけてるんだろうという類は結構あります。引っ越しを見ると訪ねてくる新聞販売店の拡張員もそうですね。職に貴賎なしとは言いますが、貴い職などというものはないにしてもことさらに賎しい職というのはあるのです。都市での訪問販売などその最たるものと言えるでしょう。
それはともかく、身の危険を感じるというのは尋常ではないにせよありうることです。個人的には、他人がそのような状況にある時に身を呈することのできる人間でありたいとは思います。
また平穏に主張を陳述する権利というのは万人に保証されているのであって、それこそ指定暴力団の構成員であろうと、敵国人であろうと、官憲が適正な手続を経て強制力を執行するのでない限り無暗に口を塞がれてはなりませんし、それを言うなら街頭で拡声器を使って主張を叫んでいる人たちの方がよほど騒音防止条例で排除に値します。官憲の強制力の執行の場合でも、通常は事情を説明され、弁明の機会も与えられます。それで執行が止まることはないにせよ、自分は官憲に排除されるようなことはしていないという主張自体はできますし、公敵にその主張をするために弁護人を雇うこともでき、これは外国人であろうと国選弁護人も要求できるはずです。逆に言えば、個人の平穏な主張をする権利というのはそこまでしてでも守らないといけないものなのです。

■2022年05月02日（月）　 必要なのは始まって現に行われている戦争をどう納めるか
正義の戦争はない
もちろん、正義の戦争などというものはありません。例え平和と民主主義を実現するための闘いであっても、不正義には変わりありません。
しかし、この論説には「あほか」と言うしかありません。今次のロシア・ウクライナ戦争はロシアの不正義でも抑止力の破綻でもありません。むしろ欧米がロシアを虚仮にし、ウクライナが挑発し続けたが故のロシアの暴発です。ウクライナは同盟による抑止力のネットワークから外れていましたし、ロシアにとってウクライナの軍事力など抑止力とは感じられなかったでしょう。ウクライナとしても、真面目にロシアに攻められる可能性を考慮し、実戦を想定していたはずです。抑止などという問題ではありません。個人的には徹底抗戦を叫ぶ現ウクライナ大統領こそ戦争の挑発者です。共和国防衛としてはあれでいいといえばいいですが、あれをやったらロシアは手を引けません。
ついでに、平和を求めるというのも、平和を希求するからではなく、平和であってくれないといろいろと、つまり燃料価格や食料価格が上がったり物流のリスクやコストが上がったりして困るからで、迷惑だからいいかげんにしてほしいというレベルの話です。それこそおそらくロシアの当初の予定通り、ウクライナが二週間以内にロシアに制圧されていたら、そんな声など出ず、ウクライナのことなど皆が忘れ去ったでしょう。未だにウクライナ市民が、あるいはウクライナ将兵が死に続けていることの責任の一端は、ゼレンスキー氏にあります。
もちろん、プーチン氏の覇権主義や独裁的姿勢を打倒しロシアを穏健化するというならそれはそれでありで、ウクライナだけと言わず全国境から連合国(Allied Powers=United Nations)を糾合して攻め込んだらいいわけです。日本だって、樺太や千島からカムチャッカ半島に攻め上ることで十分貢献できますし、中華人民共和国軍を支援してウラジオストックを攻めることだってできます。そうじゃない、戦争を止めなければならないというなら、それこそゼレンスキー氏を拘束して拉致亡命させ、ウクライナ共和国を無条件降伏させるのが一番手っ取り早いのです。正義感の志向するところプーチン氏をそうすることが望ましいのかもしれませんが、ロシア国内で軍部がクーデターでも起こさない限りそれは不可能でしょうし、この状況でロシアの無条件降伏はあり得ず、ウクライナから撤兵するだけです。

■2022年05月01日（日）　 ギグワーキングに過剰な労働力が流れる状況こそ何とかできないものか
格付けされるギグワーカー「スコア地獄のよう」　仕事失うケースも
管理の格付けのという話が出てくるのって、労働力の供給過剰なんじゃないかという気はします。供給過少なら、そもそも格付けの前に今いる人にちゃんと動いてもらう、委託料金を増やしてでも仕事を受けてもらう、価格競争はシステム側の効率化で賄うことを優先するでしょう。それが格付けしてランクの低い人には仕事を回さないということができるのは、少なくとも事業者が必要としている分は充足してしまい、より低いコストで労働力を動員しても十分な能力の人が残る目算が立ってしまったからでしょう。その意味では非常に市場原理の働きやすい労働形態ではあります。また敷居が低いからこそ余った労働力が流れ込むことにもなりやすいのではないでしょうか。
ただ、だからといって保護すればいいのかというと、どうも違うしそもそもそれはギグワーカーという働き方自体を否定することではないかという気もします。おそらく現状大半の人はギグワークしかないからそれをやっているので、開始当初の隙間で小遣い稼ぎ、ある種の副業という話ではなくなってしまっています。それではスコア地獄にもなるでしょうし、ギグワーキングという働き方を不安に感じる人も出てくるでしょう。むしろ現在不本意ながらもギグワーキングしている人たちを、それこそ別の職場で正社員ルートに乗せることを考えるべきだと思います。市場原理が働きやすいということは、他の仕事に乗り換える際に引き留めが働きにくいですし、それで労働供給が減れば処遇は上昇していくでしょう。
もっとも、賃労働自体現在の日本では二極化の傾向が顕著に出ています。会社のコア事業に関わるような正社員や専門職の非正規従業員(いわばフリーランスもどき)と、最低賃金ですらコストとしては過大な周辺労働力への二極化です。また事業自体が、単位労働生産性の高い事業と低い事業に二極化してもいます。日本的経営の場合、たまたまその事業の労働生産性が高いのでなければ簡単に生産性の低い事業を自転車操業で回す形に転落してしまい、労働コストを削減しにくい(辞めてもらえないというより低賃金労働で回さないと事業自体が成り立たず雇用を減らせない)ために単位労働生産性を高めて事業の生産性の高い形に移行することができないのではないでしょうか。現在の人手不足倒産にしても、労賃を上げ処遇を改善する余地がないのに労働力がないと仕事ができない状況だからこそ、人手不足と人手余りや職に対する過剰競争が両立するわけでしょう。
またギグワーキングをする側にも組織する側にも、本来現在の労働規制、つまり一定時間の拘束を許す代わりに処遇を確保する形を嫌う意識があります。かつてのフリーターなどもそうですが、規制された賃労働の形態とは馴染まないニーズが生まれてきているわけです。特に昨今、コンプライアンス意識が経営層の一部や中間管理層で過剰になってきていますから、何かというと誓約書を書かせて職場の外での行動を制限するような傾向もあります。職など金を稼ぐための手段と思って賃労働をする人にとっては、こうした制限は邪魔でしょう。職場ではお行儀良くしているとしても、仕事が引けたらライブハウスでパンクロックのライブをしたり、下手をすると猥褻図画に当たるような漫画や小説を書いたり、近所の行動に支障のある人のところで手伝いをしたり話をしたりしたいわけです。あるいは仕事をさっさと片付けて生活費を稼いで、3ヶ月くらい被災地や戦地でボランティアをしたいわけです。そういう人たちにとっては、とにかく労働契約で労使をがっちり拘束するような制度は邪魔なのです。こうした人たちは決して多数派ではありませんが、無視できる数でもなければ無視していい世の仕事に馴染めない人でもないということは認識するべきですし、通常の労働からあぶれた人がこういう人たちの稼ぐ場を荒らすこと、そして荒れたそのような職場を労働規制で固め直すことがいいことだとは思えません。

■2022年05月01日（日）　 軍隊が出ればいいってもんじゃないでしょう
ウクライナ支援の自衛隊機、日本出発　ドバイ起点に物資輸送へ
そもそもなんでドバイを拠点に物資の輸送なんでしょうか。インドが自衛隊機の着陸を拒否したとかそういうことではなく、日本で物資を集めて現地に運べるはずですし、その帰りに脱出希望者を乗せてきたっていいわけです。物価の上昇が出てきていますけれども、それこそ少し前まで生産すると余ると言っていたわけで、政府が買うというなら買ってほしいところだって結構あると思います。そして今一番余っているのが航空輸送手段でしょう。もちろん戦地の上空など民間機を飛ばすわけにはいかないにせよ、セントレアや関空発でインド上空経由でアラビア半島やアナトリア半島あたりまで飛べる飛行機は結構余裕があるはずです。それがなんで、戦域輸送が前提で航続距離の短い自衛隊の輸送機だけ出してドバイとピストンなのか。もちろんウクライナへの輸送となると航空自衛隊を出さざるを得ませんし、それでドバイだというならそれでもいいですが、自衛隊がすることに拘っている気がして、何かソリューションとして間違っている気がします。

自衛隊機、野外シートなどをポーランドに輸送　ウクライナ支援で
任務をこなしている方には成功裏に無事に帰還して欲しいと望みますが、その上であえて問います。それって、自衛隊機を出してやることですか？ドバイからポーランド領内なら別に交戦空域ではないわけですから、普通の貨物輸送用航空機でいい、かえってその方がコストが安いんじゃないでしょうか(軍用機というのは輸送機でも無茶な使い方に耐えるために色々無理をしている分単位貨物単位距離あたりの運行コストが高かったり航続距離が短かったりする)。例えばM1A2やLeopardあたりを運ぶためにC-5が必要と言うならわかります。あるいはウクライナ領内に荷物を運び込むために危険だから民間の搭乗員は出せないというなら、それはわかります。あるいは通常の労働条件や運用条件を無視して高頻度のピストン輸送をするから民間にはさせられないということかもしれません(正直これについては、なら軍人なら、軍用機ならいいのかという気がしますが: 金をかけて員数や機数を用意すればいいだけの話でしょう)。しかし、使える空港の制約でSTOL性が必要といった程度なら、民間機でも充分に対応できるはずです。ローカル空港で使えるターボプロップの貨物機なんて結構いろいろなところが持っているのですから。積み込みだって、どうせコンテナでしょうし、そもそも今時なら民間のロードマスターの技量だって捨てたものではないはずです。高頻度運行と言うなら専用の空港を確保しているのでしょうし、おそらく二週間もあれば民間航空会社ですら暫定的に業務を行う体制を構築できるでしょう。不確定性があるからその分航空会社側でそれを吸収できる体制を構築しなければならないのであって、集積地から運ぶ程度であれば輸送自体は軍でなくてもできると思います。
率直に言って、金の無駄じゃないですか？

■2022年05月01日（日）　 大学の名前を書いたからでは？
タブーに触れたから？　事なかれ優先、表現の自由「頭になかった」
もちろん表現の自由というのは、個人としてはあります。おそらくどこかで取っているであろう博士のタイトルをもってしてもあるでしょう。ドイツならどこかの大学で取った教授資格は他所の大学でも通じますから、単にProf.のタイトルをつけるだけなら自由でしょう。
しかし、札幌大学教授としては、表現の自由などというものはありません。少なくとも日本では、札幌大学教授というのは札幌大学の機関であり、学生に指定の科目を教え、あるいは研究について様々な指導をし、研究を行う上での便宜を図る機能を実現するものでしかありません。その上で、札幌大学としてあるテーマの研究を推進するのであればそこに加わり貢献することも期待されるでしょうし、高度な専門職のなかでも特に秀でた人であるという位置づけである以上、札幌大学として取り組むべき研究テーマについて提案することも求められます。そして実施される研究について外部資金を取ってくることも求められるでしょう。札幌大学教授として行うのはそういう仕事です。札幌大学が望まない企画展を札幌大学教授のタイトルをもって行うことではありません。増して大学に協賛を求めたのであれば、表現の自由の名のもとにスポンサーに都合の悪いことをするべきではありませんし、大学が協賛を降りると言うなら止める方法はないのです。
もちろんそれで企画の実施をやめる必要はなく、たまたま札幌大学教授の職を持っている一個人として企画を推進するなら、それは表現の自由の範疇でしょう。展示において札幌大学教授のタイトルはせいぜい主宰者経歴に現職として書く程度で、主催者のタイトルとして堂々と、札幌大学教授である自分がこの企画を主催したとは書かない、それならば個人として望む企画を推進できると思います。
もしそれで大学に、お宅の大学の教授がこんなけしからん展示会をやっている、どういうことかと抗議が来たら、本人が大学とは別に勝手にやっていることです。大学としては関知しませんと言えばいいわけです。それをどうすると憂えてとにかく企画をやめてほしいというなら、それは表現の自由を侵す行為でしょう。
公私混同は、程度問題ではありますが、表現の自由だからと言って許されるものではありません。

■2022年05月01日（日）　 投資される価値があると思うなら起業すればいい
コロナやウクライナ情勢で雇用不安定に「人への投資を」　メーデー
メーデーなので理解はできる主張なのですが、正直理想は雇用ゼロだと思います。任意に伸縮できるならまだしも、内部で投資をしなければならない雇用では、コストもリスクも高すぎます。必要な時に必要なことができる人を都度買ってこれるというのが理想であり、長期にわたって同じ仕事があり他人に任せられるという想定自体が間違っているように思います。
もちろん例外はあり、例えば資産管理のような仕事はその資産がある限り、同じような資産を更新する限り続きます。経理のような定型的な事務もそうでしょう。これらはそれが事業資産である限り、それが事業である限り、しなければならないことです。経営者が自分でやっていては稼ぎにならない場合は他人に任せざるを得ませんし、同じ仕事が長期にわたってあるのですから、人を替える必然性もありません。勤務交替の関係で複数人必要なら、その中で新しい人に技能を身につけてもらうこともできるでしょう。もっとも、資産管理や経理事務こそ客観的な資格が外部で提供されている職能であり、事業に個別の事情、例えば品目などを除けば、都度適当な技能のある人を雇って最低限の訓練で業務に就けることができます。投資のコストが低く効果の高い職能なのです。その代わり生産性はゼロであり、そのコストは別のところで稼ぎ出さないといけませんが。
そして、そういった職能以外の職能は、事業が変われば必要性も変わります。それこそ車を売ってきたけれど、製品がEVになってしまえば内燃機関を設計する技術者は不要で、その代わりに電動機やその制御回路を設計する技術者がいるわけです。昔なら車を50年なりにわたって売る見込みも立てられたでしょうし、その間に技術者はおそらく三代は変わるでしょうから、仕事をする中で勉強してもらうこともできたわけですが、おそらくEVを作り続けたとしても、20年も経てば電動機の原理すら変わっているかもしれません。もしかしたらEVではなく飛行機を売ろうという話になっているかもしれません。そのくらい、他人と違うことをしないと事業を続けていけないし、今の延長線上に将来を描けないのです。それで人に投資をと言われても、投資が無駄になっていいと思える程度には経営者だけで儲けられているのでもなければ、うなづけません。そこで先を読んで新しい事業を起こしてくれるような人なら、雇用などせず共同経営者として迎えるか、資本金を出して自分で事業をやってもらいます。
賃労働者が株主や経営者の問題を自分のものとして考えるべきだとは思いませんが、雇われて仕事の中で学んで雇われ経営者になるような発想で人に投資をと言うような賃労働者は要りません。この仕事だったら、中での仕事のやり方さえ示してもらえば来月には成果を出せますよという人になら、その仕事が必要である限り賃金は出します。別に儲けてくる必要はなくて、職能としてしかるべきことができれば構いません。売れるようにするのは経営者の仕事ですし、その中で顧客開拓が必要ならそれは賃労働者ではなく、代理店や経営陣がするべきことです。
もちろん、経済なり産業なりのことを考えて、賃労働で済ませる要素的な職能なり技能なりについて育成のための投資をと言うなら、学校を設立する資金くらいは考えるでしょう。そんな賃労働ではまともに学費を払ったら将来の賃金で回収できない方が当たり前ですから、自分が事業を展開している産業分野に必要な技能ならば事業家は育成機関に資金を提供し、標準化された技能が手に入るように、そういった技能を身につけようという人が十分に出てくるように、少なくとも経済的な心配をしないで学べるように環境を整えるべきでしょう。あるいは自分が事業として提供している製品を使う技能を身につけた人だって育成するべきかもしれません。そうして顧客に雇ってもらい、自分の製品を買ってもらうわけです。賃労働と言う元手なくやれる稼ぎ方というのはそういうふうに回すもので、希望者が自分の費用で基礎的な技能を身につけて、賃金で元を取りながらさらに学んでいくようなものではないのです。

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