日記

■2021年09月30日（木）　ファスト的なものは昔からあった

ファスト映画だけでは終わらないファスト問題
「作品の内容を網羅したファスト◯◯は、どんなジャンルであってもコンテンツを楽しんでいる消費者にとって害悪となる行為だと認識しておくべきだろう。」
さて、どうでしょうかね。音楽では序曲やパラフレーズ、あるいは昨今よくあるDJによるミックスなど、元の曲の聞かせる部分を拾い出して繋ぎ合わせるパッチワーク的な制作手法があります。他のジャンルでこれをやっていけないということもないでしょうし、実際シーンを継ぎ合わせた作品もあったはずです。そして要約で十分なユーザーが多い、つまり要約を提供してしまうと元の作品を見る人が減ってしまうというのであれば、そもそも元の作品は多くの人にとって無駄なシーンを大量に入れ込むことで上映時間を稼ぎ、ユーザーの時間とお金を巻き上げていることになります。省かれたシーンだって大事だと思うのは作り手の勝手ですが、ユーザーにそれを尊重する義務はありません。作り手に許されるのは、要約を公開するんだったら事前に了解を取れ、コピーしまくったんだからその分の金は寄こせと主張する程度でしょう。
書影掲載サイトの類ならともかく、要約であれば十分創造的な派生作品であり、それこそ事前了解なしでの制作や公開もパロディとしてある程度保護されるべきです。

■2021年09月30日（木）　やはりぺけたん次第

ようやくWindowsマシンからサーバーにグラフィカルにつながるようになりました。元々できるのはわかっていたわけですが、そのために必要なXサーバーの入手に難があって手をこまねいていたのです。でかいし重いし高いし…
VcXsrvというのが最近よいということで使ってみました。もちろん普通に使えるわけですが、その普通にというのが今までできなかったわけで、使えてしまうとここまで長かったなあと思ってしまいます。もちろん日本語入力なりアプリケーション連携なりには支障もありますが、そもそもUNIXでそんなことはしません。コードを書くテキストエディタでマルチドキュメントでカットアンドペーストができればよいわけです。ドキュメントについてまとまった処理が必要なら、ドキュメントをサーバーに送ってコマンドラインなりで処理すればよいのです。ただしソースコードだけはこれがやりにくいのです。
できてしまうと、コンサバティブにXサーバーを用意した方が、仮想マシンだのデスクトップUNIXだのやるよりWMやDMのような余計なものを扱わなくて済むので、楽な気がします。なにもUNIXアプリケーションを動かすのにデスクトップに置かれたアイコンをつつくようなことはないわけです。普通にsshでつないでXアプリケーションをコマンドラインから起動すればよいだけですから。
私が学生のころから流行りのデスクトップUNIXやその後出てきた仮想マシン上でUNIXを動かす話が未だにメディアでは中心ですが、やはりttyでもvttyでもXサーバーでも、リモートから操作するというのが、UNIXの基本だと思います。その意味ではUNIXの使い勝手はぺけたん次第なのかもしれません。

■2021年09月30日（木）　全国展開という発想がそもそもおかしいわけですが

「男は仕事、女は家庭」は崩壊　NTTの新たな「転勤モデル」の行方
まあ、組織全体の一体感の維持やジョブローテーションの関係で転勤が正当化されてきましたけどね？
本社部長級ならともかく、NTTのようなところでは若手の転勤というのはあまり業務上の意味はないと思います。なにしろその地域独自の問題や方法論というのはあるにしても、大きな違いがあっては事業などできません。つまりチームリーダー程度であればどこでやっても同じはずです。本社の下っ端を管理職にする際に支社や営業所からというのは、単に本社に人を集めすぎて下級管理職ポストが本社にないから、そして人事の固定化防止の都合でしょう。
ですから、転勤や単身赴任を無くすこと自体は、可能ではあるのです。
ただし、各事業所の員数を人員構成まで相当精密に見積もるか、あるいは事業所単位で員数を調整できることが前提になります。うっかりすると、地域にはフロントだけおいて内部でできる業務は原則として本社に引き取るような形や、地域事業所を転勤に応じるトップのキャリア組管理職と必要に応じて雇うスタッフで構成する形になります。
まあ、全国展開の大規模事業者という形を捨てて、転勤など考えずに済む程度の展開で収めておくのが一番なのですけどね。

■2021年09月30日（木）　瓜田に靴を脱がずって知ってますか

コメの価格形成、現物取引市場で　農水省、創設に向け検討開始
あほかい。なんでも市場制度を作ればよいというものではないのですよ。それこそ外貨取引なんか、個別取引の積み上げで市場が形成されているでしょうが。
統一市場を作るメリットは、価格形成ではなく、特に卸段階での新規参入促進、末端小売の対生産者市場参入促進でしょう。しかし今時、小売りが生産者にアクセスするとしたら、米という商品だけでなくその生産自体にアクセスしているのです。つまり統一市場など先を見通せないプレイヤーが投機感覚で入ってくるだけの時代遅れなのですから、やっても仕方がないのです。
それにしても、先物市場を潰しておいて似たような話を立ち上げるというのは、商品取引側との主導権争いでしょうか。どうみてもこの構想があるから先物市場を潰したように見えます。

■2021年09月29日（水）　こういうことを書くあなたの方がよほど恥ずかしい

安倍政治の恥ずかしさ思い出そう
こういう話なら、それこそ非自民連立政権の方が数倍恥ずかしかったと思いますけど。むしろここ30年で、まだしも恥ずかしくなかったというと、やってることはハチャメチャでしたが言葉に力だけはあった小泉純一郎さんだけでしょう。あれはあれでデマゴーグでしたけど。
また国会での野党の振る舞いも非常に恥ずかしいものであり、政権に着いたらあれが改まるなどと思っている人は少数派だと思います。
ついでに言えば恥ずかしいのどうのと愚痴を垂れ流しているのも恥ずかしいです。
あの人柄がよくないからダメ、あの思想は問題だからダメ、あの振る舞いは恥ずかしいからダメでは済まないのが日本の政治で、政治指導者の下に結集するのではなく、もちろん言論と称して空論と批評と揚げ足取りだけしているのではなく、上から政治家にあれをこうしろそれをああしろと箸の上げ下ろしまで指示してやらせる、そのために票をバックに政策綱領を押し付け、違背したら嘘つきと罵って辞任まで追い込むというのが、政治活動家に求められるのではないでしょうか。もちろん、そのための手段として衆議院解散の国民提案や選挙区選出議員の解職請求といった制度を提案実現していくのもよいと思います。
ついでに言えば、実務系の右翼政治家に皇室尊崇の念がないのも伝統であり、明治以降の歴史は実務官僚やそこから出た政治家が皇室をないがしろにしつつその権威を振りかざして官僚独裁を進めたものに他ならないのですから、伝統を大事にする安倍氏が天皇機関説を前提とした振る舞いをするのはごく当たり前と言えます。皇室を尊崇するのは、学校や軍隊で指示されたことを鵜呑みにする間抜けか、その影響を受けた素朴な民衆くらいだったのです。今であれば、青春の悩みの挙句にこじれて日本の歴史と伝統とやらに基軸を見出した頭でっかちとでもなるでしょうか。もちろんその前の武家政権にしても天皇の扱いは非常に蔑ろでした。
理屈で物事が決まるなら、とっくに太陽は地球の周りをまわっていることでしょう。

■2021年09月29日（水）　現状が見えてないのか自信があるのか

岸田文雄氏が新総裁選出、第100代首相へ　決選投票で河野氏を下す
誰かがやらないといけないのではありますが、よくやろうなどと思うものです。最悪次の衆議院選挙で与党が過半数を失って責任問題になりますし、COVID-19の後始末や東京五輪の尻拭いなど、厄介な案件が多数あるのですが。それこそ陸上イージスの後始末を含めたミサイル防衛の件も片付いていませんし、新自由主義からの転換と言いますが労働法制を逆戻りさせたら経済界だけでなく労働側からも反発が出かねません。産業政策も転換しようとした場合反発は強いでしょう。外交についても内戦や主導権争いなど難しい案件が目白押しです。それこそ党内連立政権などで打開できるものなのかどうか。また岸田氏自身が関わっていた安倍内閣から、野党との関係が悪化し国会運営が難しくなっています。菅政権ができたときも思いましたが、何かを進めようとするなら小泉純一郎さんくらいのブチ切れた形で目に見える成果を出せるようにしないと無理ではないでしょうか。それができる方はいらっしゃらないようですし、誰かに押し付けて衆院選で損害が出てからその時の頭を切り捨てて仕切り直した方が、政権運営がしやすいと思うのですけどね。今なった場合、衆院選で連立政権側が絶対多数でも握らない限り中継ぎで終わりだと思いますけど。

■2021年09月29日（水）　不便になったら引っ越すだけであれば簡単なのですけどね

佐渡航路、停止の危機　「来春以降、運営困難」社長が異例の言及
民間企業だとこういうこともあるわけです。それこそ市と県が主体となった第三セクターに事業譲渡して佐渡汽船自体は債務を引き取る形で清算してしまうという形もあると思います。というか、公共交通機関は公共性が高いですし、事業の継続性が非常に重要なので、一定の条件下で地方公共団体にこうした清算手続を強制的に行う権限を認めた方が良いのではないでしょうか。地域の足だからと自治体からの援助を受けて無理な経営をされるよりは、とりあえず現状維持ができる状態にしたうえで、制度的に独占事業とするか、引き取り先なり競合なりが出てくるような状況を待つかした方が良いのではないかと思います。
ところで「佐渡航路は島民の生命線」なのだとしても、この状況で経営が悪化するということは利用者は観光客主体ではないかと思います。安全性から見てそれなりの規模の船でないと運行が難しいにしても、観光客目当てに過剰な投資をした懸念を否定できないのではないでしょうか。その場合確実に市や県も尻馬に乗っているでしょうし、尻拭いをするのはむしろ当然の可能性が高そうです。一方で重要なインフラを運営する事業について、このようなリスクのある経営へのブレーキなり、維持されるべきインフラをリスクのある事業から隔離する制度なりがないのだとすると、危険ではないでしょうか。

■2021年09月29日（水）　デューク東郷は一体何歳になるのか

さいとう・たかを氏、逝去。ゴルゴ13は連載継続
漫画家さいとう・たかをさん死去、84歳　「ゴルゴ13」の作者
ご冥福をお祈りします。
まあ、亡くなられて未完で連載が止まるよりはよいわけですし、シリーズ物ではペリーローダンシリーズみたいなのもあるわけで、最初の作者が書き続けないといけないというものではないのでしょう。しかしこうなると、著作者人格権の存在意義を問われているような気がします。
ところでデューク東郷もそれだけの歳月を重ねているわけですし、作品自体時事ネタが絡んでいるわけで、初登場時30歳程度だとしても53年経つと83歳にはなります。そのうちデューク東郷クローン説が主流になってくるかもしれません。

■2021年09月29日（水）　普及どころか株バブルの原因になっているような気がしますが

20年経った確定拠出年金なぜ普及しない？　利用者は成功体験、複雑さが課題
まあ、住宅ローンよりはましなんですけどね。
なお、政府の拠出支援に議会の承認が毎年必要なのは、米国も同じだと思います。むしろ政府から民間の運用機関に拠出してよいのかという点が問題ではないでしょうか。この点で確定拠出年金への政府拠出が国会の理解を得られない可能性があり、かつ一度制度としてできたとしても予算審議で揉める点を懸念すること自体は理解できます。
もっとも、自助努力というなら公的年金は廃止するのが筋であり、また公的年金だけでは老後の生活が難しいというなら、私的年金を充実させる前に公的年金制度を適切なものにするべきでしょう。
ところで、一千万人弱が勤労者の一割というのはおかしいのではないでしょうか。2020年時点の統計で15-64歳人口の占める割合がおよそ六割らしいのですが、そうするとこの年齢層の人口が6000万人となります。また15-18歳は除くべきですし、この全員が労働人口でもありませんので、利用者数が正しいのであれば、どう考えても勤労者の二割は確定拠出年金制度を利用していることになります。
また成功体験と言いますが、確定拠出年金制度の導入から20年で投資信託を利用した人ということになると、その成功体験の少なからぬ部分が日銀の異次元緩和によってもたらされていることになります。またGDPは一貫して減り続けているわけですから、投資収益自体が政府系投資機関の運用による水膨れということになります。そのあたりの胡散臭さを感じている人もいそうな気がします。

■2021年09月29日（水）　もりかけよりもこっちの方がスキャンダル

リニア、いつ走る？　「延期」すら言えず、総事業費10兆円超に増加
それ以前に、JR東海が自力でやると言っていた事業に国と関西財界が口を突っ込んだのが悪いと思いますけどね。自力だったら、最悪でもJR東海が倒産するだけで済んだのですが。撤退するにしても自由度はあったでしょうし、ルート選定にしても事業本位ではあれもう少し慎重にしたのではないでしょうか。
どうみても関係議員も含めた政官財の我田引鉄に国鉄で痛い目を見て引いていたJR東海が巻き込まれた構図であり、大阪の政商気取りの経営者たちの横車です。大阪など経済的に沈没するに任せて名古屋と博多を東京と結び付ければ済んだことでしょうに。

■2021年09月29日（水）　 IOCにツケを回すくらいなら初めから招致するな

東京五輪、赤字が確実視　理事会で「IOCも負担すべき」の意見も
「「国もIOCも応分の負担をすべきだ」や「開催都市の負担が大きすぎる」などの意見」
招致側である国はともかく、IOCが負担する筋合いがないでしょう。オリンピックというのはあくまでも都市と、そして地域五輪委員会や都市が属する国が招致して行うものです。費用負担も招致側が全面的に責任を負うのが筋であり、もちろん招致に関わった方々や団体は連帯保証するべきです。今回色々あっての状況とはいえ、うまくいったときのメリットとともに、問題が出たときに責任を持って対応する覚悟も持って招致したのでしょうに。

■2021年09月28日（火）　総選挙には政策要求

総裁選より総選挙!!
キャッチフレーズはその通りだと思います。
ただし、与野党全てろくな候補者がいない点、そして選挙でだれが当選しようと何も変わらない点は無視できないと思います。変える変えると言いますが、現在衆議院に議席を持っている政党から出ているのは、それこそ郵政民営化ほどの変わり映えもしない公約ばかりです。それで選挙が大事、政権交代が大事というなら(もちろん我々はあなたでなくてもよいのだという意思表示は大事ですが)、ご自分で立候補されてはいかがでしょうか。というか、チラシを受け取るところからなどとのんきなことを言っているくらいなら公開書簡でも全候補者に出せばよいでしょう。政党や候補者のアジテーションを聞くのではなく、我々はこれをして欲しい、これについての見解を知りたいという点を、それが適切と思うなら団体名義で突き付けていくのが庶民レベルの政治活動でしょう。選挙管理委員会の投票率改善広報みたいなことを言っていないで、せめて経営者三団体程度の政策提言活動をするべきです。

■2021年09月27日（月）　詳しくはNatureを読めだそうな

宇宙の初期に「ガス欠」で成長止まった6つの銀河。ハッブルとALMA望遠鏡のタッグが発見
この記事ではなんだかわかりません。重力レンズを利用した観測部分は辻褄が合うのですが、その結果見つけたものが、何か妙な銀河らしいことしかわからないのです。
NASAのリリースはリンクがある通りHubble Finds Early, Massive Galaxies Running on Emptyです。そもそもこのリリース自体が、何が見えたのかについては意味不明です。つまり、Hubbleの成果についてのリリースなのです。ただし論文の掲載先がNatureであることは明記されています。しかし、Natureというのは当然ながら商業紙です。つまり講読が前提になります。一応記事自体はオンラインで読めるようになっているのですが、ここで読めるのは要旨まで。
どうもEngadgetの記事はNASAのリリースだけかいつまんだようです。Nature自体あまり長い論文は掲載されておらず、この記事は比較的長いArticle扱いですが、それでも4ページほどです。このためNature掲載の論文だけ読んでもピンとこないことはあるのですが、それでもこのネタならば本来Natureの記事を当たるべきでしょう。Natureの掲載号が刊行されたのが9/22、NASAのリリースが9/23ですから、なおさらです。

■2021年09月25日（土）　 NTTもこのくらいに分割すればよかったのかも

鹿児島の車エビを大阪の飲食店へ配達　新幹線活用して実証実験
いや、貨物をするなら新幹線設備を貨物に明け渡したらよいでしょうに。鹿児島発福岡経由新大阪行を走らせてよいなら、貨物だって高頻度高速輸送ができるでしょうよ。
再結集の動きが絶えない旧電電公社系と比べて、旧国鉄系旅客会社の自社中心主義が目立つ気がします。旅客運輸と違って貨物運輸は今や国の背骨ですので、優遇されて高単価の殿様商売にすっかり染まった旅客鉄道会社に、安易に小口貨物輸送に進出して欲しくありません。コスト優先で拠点間大規模輸送に特化してしまったJR貨物にも問題はありますが、それだって国鉄時代から小口貨物を邪険にして、いわゆる小型トラックによる戸口配達・収集サービスの普及を幸い駅での荷物取り扱いを止めてしまった旅客優遇措置にも原因があります。
そもそもクルマエビのトロ箱など運んでいる暇があったら客の旅行鞄をきっちり運んでほしいものです。客が減った分、新幹線の設備を成田エクスプレス並みにすればよいだけでしょう。東海道なら一両座席を全部外して荷物車とし、東京・品川・京都・新大阪のみ停車にすればよいだけのことなのですから、駅員に負担のかかる貨物輸送の実証実験よりよほど手っ取り早いのではないでしょうか。

■2021年09月25日（土）　コネクタがあればつながるというわけでもないと思いますが

スマートデバイスの使い勝手は画面の広さに比例する
「ただ、ケーブル1本で外部ディスプレイに接続できるものは意外に少ない。」
それ以前にグラフィックチップの性能が足りてなかったりしませんかね？今時外付けモニタというと4kは想定しないといけないはずで、変形2kなスマホのタッチパネルが前提の性能では、メーカーとしては繋がせる気にならないのかもしれません。もちろん、スマホやタブに紐をつけてモニタを繋いでどうするのかという話もあるでしょうが、こちらはキーボードを繋いで使う例がありますからね。

■2021年09月24日（金）　特許というのは占有することで活用がなされるから占有させるのであって、開発者の登録制度ではありません

英国で「人工知能は特許発明者と認めない」判決。AIが生み出した特許品の発明者は誰に？
そりゃまあ、猿が斬新な手法を生み出したことを知って代理と称して特許を申請しても承認はされないでしょうね。
知的所有権に関しては話は簡単で、曝してパブリックドメインでよいのです。所有権というのは活用して富を生み出す意思と能力のある人間に与えられるものなので、その要件を欠けば公共の財として第三者が好きに活用してよいのです。知的所有権のようにそもそも占有性がないものならなおさらで、権利者が活用して富を生み出すのでなければ、第三者が活用して富を生み出したところで失われるものは全くありません。著作者の権利としての人格権のように、人格に帰属する事柄を人格をないがしろにするようなやり方で扱ってはならないという話なら別ですが、収益権であれば公共の利益をもって対抗することは十分可能です。

■2021年09月23日（木）　釣り人が年度初めに漁獲枠の申請を出して都度実際の漁獲高を申告してくれるならよいのですけどね

「あすから釣り禁止」巨大マグロの聖地に衝撃　資源保護への効果は
規制措置の内容
まあ、趣味の釣り人が漁獲高管理に誠実に協力してくれるとも思えないでしょうし、一律禁止するのが手っ取り早かったのでしょうけど。下手に事前に周知すると駆け込みでやる人が出そうですし。コントロールすることが大事なのにコントロールができない相手なのですし、クロマグロが規制魚種であること自体は常識です。
とはいえ釣り船は漁協に噛んでいるでしょうし、そちらを通じて早期の遊漁抑制と禁止政策の周知はできたような気がします。自前でクルーザーを回航してくる類でない限り、地元の釣り船が船は出せないと言えば釣りはできないのですし、自前の船でも漁業権の関係で漁協には話を通すわけで、チラシくらいは配ってもらえただろうし、近隣の宿泊事業者も漁協とはつながっているでしょう。

■2021年09月22日（水）　もっともスケートボードで突っ込んで来られると人は死ぬんですけどね

Uber Eats、全国21都市で徒歩配達を試験運用
本当に飛脚が復活するようですね。
この流れに乗って、主要都市は1km四方くらいの車両進入禁止ブロックが道路に沿って置かれるように都市構造を整理し(もちろん徒歩の道路はもっと細かい単位で敷かないといけません)、住宅地も商業区画も歩くことが普通であるようにすると良いのではないでしょうか。まあ、ブロック毎に地下鉄駅を置くわけにもいかない以上、何らかの車両でのアクセス手段は必要なのですが。
介助？自動車や自転車がうろつくわけでもないのですから(もちろん電動なんとかもだめです)、車椅子でもストレッチャーでもよいと思います。

■2021年09月22日（水）　定価で買うと損した気になるが味はある文

栗原康　「はたらかないで、たらふく食べたい　増補版」
ブックオフで百円で買う本でしょうね。煽り文句にも関わらず抱腹絶倒なんてことは全くない、多分読み返しはしないだろうなという本なのですが、とはいえアナーキストってこうだよなと大変納得させられる文章です。世間の常識なんて抑圧的で苦しいばかりじゃないかというのはまあ良いとして、それで馬鹿な行動をしてその自己弁護ばかりしている。人によっては開き直ったりもするのですが、ともかくいろいろ勉強していて屁理屈はこねられるくせに野垂れ死にする度胸はなく、芸工大で講師をやって喜んだりしているのです。もちろん現代は野垂れ死にしようとすると警察や福祉がやってきてうるさいですし、死んだら死んだでこれは誰だという話になって、死んでまで周囲に迷惑をかけるわけですが。「たらふく食べたい」という正直さが、アナーキストらしいと思います。無頼系というのは個人的に品性に欠ける、あるいは品性のなさを気取るところが嫌いなのですが、アナーキスト系はどこか憎めないのです。
これが萱野さんあたりになると、あの人は明治大正の文士系でも徳富蘇峰や三宅雪嶺や陸羯南に近いのではないかと思うのですが、もっと頭ごなしで押しつけがましいのですね。
肩の張らない話なので意図してやっているのだと思いますが、妙に語りが非現実的で、内田百閒でも読んでいるような気分になります。なんかいい話にしているところも裏を返すとブラックであり、例えば江戸時代のサツマイモの栽培奨励も、サツマイモを喰って米は全て税として出せという話であり、あるいはサツマイモで商品を作って収入税を銀納なり金納なりしろということであって、全然いい話などではないことは多分わかっている。それでも自分に引き付けて「サツマイモなら税に取られないから」と逃散民の話に持って行ってしまうところがアナーキストによくあるこじつけで、味です。
もっともそこで、増補のようにクロマニョン人がなどと言ってしまうところが純然たる文系の良くないところで、あくまでもリファレンスを文化において理想化してそれに酔ってしまう。狩猟採集民がどうこうというのも、文化人類学の成果を踏まえてはいますが、発想として19世紀の革命思想家から一歩も進歩していないのです。アナーキストとしては進歩なんかくそくらえ、進歩主義なんぞ知ったことかというのが正しい態度ではあるような気がしますが、だからといって生物的充足や自然を神聖視するのは市民的秩序の神聖視と同じくらい胡散臭いのです。シカ人間というのは(別に熊人間でも狼人間でもかまわないわけですが)前衛的パフォーマンスとしてはあり得ても、市民社会を踏みにじる実践としての効果はなく、むしろ商業的パフォーマンスとして消費されるのです。まだしもトイレを詰まらせる方がましな実践です。そのような、市民社会からはみ出る実践を象徴する記号であるとしても(もっともその市民社会が市民社会的節制から逸脱した浪費的なイベントと不即不離の関係にあること、そしてその浪費的なイベントこそが周到な計算と綿密な計画と精密な労働組織により運営されることは強調されるべきだと思いますが)、それがサトゥルナリア的転倒に留まっているのでは長渕剛の歌と同じで何も変わりません。

■2021年09月21日（火）　そもそも組織を前提として選挙制度を語ることがおかしいというのが歴史の示すところかもしれない

河野氏、衆院「比例枠、徐々に減らすべき」　総裁選4氏が議論
もちろん比例代表制自体はある意味おかしな制度なのですが、もし全面小選挙区制にするなら、政党、特に組織政党は非合法化することが前提だと思います。少なくとも党議拘束のような議員の自主性を否定する行為は罰則をもって禁止するべきでしょう。議員が議員連盟を作ること自体は否定されるべきではありませんが、メンバーは議員だけであるべきですし、もちろん議員としての行動において拘束を受けるべきではありません。もし仮に拘束を受けるとすれば、それは小選挙区における有権者集会の意向によるものでなければなりません。議員はその選挙区の代表なのですから、選挙区の有権者全体の意向は尊重するべきですし、もちろんその選挙区において議員解職もあり得なければなりません。大臣職を得るために付和雷同するというのは必要悪でしょうが、それを蹴ってでも議員として信じる道を選ぶことは否定されてはなりません。
また中選挙区制もおかしいのであり、もし仮に国民の代表として議員個人を選ぶとするなら全員が全国区選出でないといけません。
また一時期流行った二大政党制も、結局は多様な利害を二つの政党に集約することに無理があるのであって、むしろ政党の方が歴史的な存在として相対化されないといけないのでしょう。

■2021年09月21日（火）　妥当な落としどころだと思います

バチカン、訪問者に接種証明など義務化　ミサ参加者は対象から除外
そりゃ、敬虔な信徒をワクチンの接種をしていない程度でミサから排除したら本末転倒でしょうしね。むしろミサの会場でワクチン接種をするくらいはしないと。もちろん全能なる父なる神はその真なる信徒をあまねく禍から、もちろん感染症からも守ってくださるに違いありません。
当然ながら、会堂を歴史的遺産や観光名所としてしか見ない無神論や異教の輩は保護されませんので、せめて出入りする信徒に迷惑をかけないよう科学的にできる限りの対処を要求することもあたりまえです。
外務省は、渡航先情報として、ローマおよびバチカン市国を訪れる際には感染症に対する安全確保として新型コロナウイルスワクチンの接種を行うよう勧告するべきです。現状二回接種で三ヶ月程度で抗体が半減するようですので、渡航一か月前を目安に二回の接種もしくは一回のブースター接種を行うことが望ましいのではないでしょうか。またバチカン市国を訪問した人は、帰国時に二か月以内に接種およびPCR検査で陰性の実績がなければ入国を拒否または自己負担で隔離とするべきです。

■2021年09月21日（火）　民間企業と同じ視点で経営の合理性を追求するべきだから三セクなんですよね？

横浜市の米軍跡地、新交通システムは「再検討が必要」　三セク社長
いやまあ、三セクといえども独立採算ではあるわけですから、採算性に疑問のある株主提案に対して疑念を表明するのは民間企業の経営者としてまっとうだと思いますけど。もちろん三セクに負担をかけないように運行の際の赤字補填を含めて計画が立っているのならよいのですが、採算性も赤字が出た場合の対策も不明で手弁当でオペレーションをしろというのでは、赤字が出た場合に責任を取らされるのはごめんだと思っても仕方がないでしょう。
まあ、どうしてもやれと言うなら政治決断で経営陣を入れ替えてもよいわけですが、それで失敗したら事業の整理と再建は市の責任になります。
やはり原発でも建てて東京電力に電気を売るのが良いのではないでしょうか。
それとも、第三セクターというのは定員制限回避策だとでも言うのでしょうか。

■2021年09月21日（火）　でも指名してすぐに任期切れで衆議院議員総選挙して特別国会ですよね

新首相を選ぶ臨時国会、10月4日に召集　所信表明や代表質問へ
それで内閣総理大臣を指名したばかりの臨時国会で衆議院を解散もしくは任期切れで休会するわけですか。改めてそう思うと馬鹿みたいですね。

■2021年09月21日（火）　そもそもポストがないのに研究職を育成してどうするのか

大学の女性教員は26%　世界から遅れる日本、リケジョ確保に支援金
比率だけなら、絶対数が多い文系や教育系の学部の教員を全員女性にすれば改善するんですけどね。
もっとも、それはそれで大学院に進んでくれる女性が少ないという問題はあるわけです。もちろん文系の場合理工系では必須の学位要件の縛りが少ないので、運用を柔軟にすること自体は可能ではあると思いますが、学位を請求できる程度に研究活動に意欲のある人でないと大学教員は務まらないでしょう(文系だって博士課程単位取得退学程度の学歴は必要です)。
また、そもそも女性比率以前に若手の就職率が非常に悪いという問題もあります。理工系の場合博士号を取ってポスドクや常勤研究員をしながら教員職の公募に応募するわけですが、ポスドクや任期付き研究員、非常勤講師のポストはたくさんありますが教員職となると任期付きでも少なく、テニュア―を取るのはさらに難しいのです。少なくとも開講する講義を全員テニュア―持ちの教授が担当するくらいにしないと(任期付きの教員職は空きポストの試験採用のみとする)、リケジョ以前に理系教員の平均年齢が上がるばかりです。今のような、期間付きプロジェクト部署の採用ばかりの状況では、研究職がまともな就職口になりません。大学自体をオワコンとして教員を減らしていくならともかく、教員や学生の男女比率を問題にするのであれば、博士号を取れる人なら取ってから5年以内にテニュア―ポストにつけるようにするべきです。それで怠けるような人を教員にしたなら、大学自体が破綻することで償うべきです。博士号なり、あるいは必要なら教授資格を持つ人であれば研究業績を上げることに精励する覚悟、あるいは条件が整っていれば研究にのめり込む志向は持っているのが当然で、研究ばかりしていて講義をさぼりがちというならともかく解雇で脅して教員を管理するようなことはするべきではありません。

■2021年09月21日（火）　居酒屋が焼き肉屋になった程度で変化とはおこがましい

焼き肉屋になった和民、ロボも活用　コロナで進む「脱・居酒屋」
「従来のスタイルを大きく切り替える」
冗談ですよね？単に酒をメニューからなくしただけでしょう。人を集めて(客としてだけでなく従業員としてもです)サービスを提供してお金を取るという構造自体を改革せずしてニューノーマルとは言えません。
単に禁酒政策を取るというなら居酒屋が焼き肉屋になればよいのですが、人が集まること自体がリスクであるのに焼肉になったからよいというのは馬鹿げています。換気を重視するのは正しいことですが、気にするならブースにして換気をするべきです。もちろんブースごとに部屋料を取るのがよいでしょう。その上でブースにロボが食材を配達するなら(あるいはほかの無人配膳の仕組みでもかまいませんが)、リスクを最低限に抑えたことになります。もちろんワンフロアに一日一組だけ受け付けて感染管理を徹底した従業員によるサービスで高額のお金を取るのも正しい商売です。

■2021年09月21日（火）　事故を防ぐのは確固とした技術と計画であり、啓蒙活動ではない

朝顔にドーナツ…事故撲滅の願い込め、秋の交通安全運動はじまる
必要なのはキャンペーンではなく、都市部や住宅地での車両と歩行の完全分離だと思いますが。

■2021年09月20日（月）　別にピザを立ち食いしようがコンビニ弁当を公園で食べようがかまわないと思う

ブラジル大統領、NY路上でピザ立食　ワクチン未接種で入店できず？
規則をちゃんと主張した店主と自身の主張と現地の規則の折り合いをつけたブラジル大統領に敬意を表したいと思います。外国の要人であろうと規則は規則として主張し理解を求めることはまっとうな態度というものですし、個人の主義主張として現代医学を排斥する分には自由というものですが、現代医学や州政府の規則の遵守を主張する店に無理を言って入店することは自由の範疇ではないと思います。

■2021年09月20日（月）　鉛バッテリーを隙間なく詰め込んで持ち上げるとどうなるかというね

キャンプの定番に見放されていたロードスターたちへ
ちなみにこの丈夫な箱のお約束として、丈夫であるがために重量物を収納して持ち上げたところで肩、背中、腰などを痛めるというものがあると思うのですが、これはやってくれないのでしょか。いえ、体でも痛めやがれなどとは思っていませんが、痛めた挙句に湿布薬の記事になるのが正しい流れではないかと思うのです。もちろんその後、無理なく持ち運ぶための筋トレの記事や整形外科の記事になることは全く問題ありません。

■2021年09月20日（月）　結局のところ使い方次第なんですけども

教科「情報」、87大学が入試で使う意向　本当に実施？懸念の声も
何を評価しているのかわかっている限りにおいては、情報科を使おうが家庭科を使おうが、それこそ英語検定の等級を使おうが問題はないのです。またせめて簡単なPythonのシミュレーションプログラムくらい書ける人に入学して欲しいということなら、情報科は悪くない選択肢でしょう。
とはいえ、単に順位をつけるために使う教科ではないと思いますし、まして内容に過度に期待してよいものとも思えません。Pythonはいまだに文法レベルの変更がちょくちょくある言語ですし、ライブラリも追加や仕様変更が行われています。アルゴリズムも10年前に普通に使われていたものが今も使われているとは限りません。情報科学演習としてやり直しさせることが前提でしょう。もっともこれは、他の教科についても言えることですが。
また、試験の内容が適切であったかどうかについても事後的な検討が必要です。蓋を開けてみたらおかしな設問や模範回答だったという可能性は、他の教科よりも高いと考えておかないといけません。

■2021年09月20日（月）　元は優良家畜だったりもするのですが

止まぬ密放流、世界の被害は半世紀で140兆円　外来種、どう駆除？
まあ、外来種の一定部分は、愛玩動物や遊戯目的というよりは食用や飼料用、害虫・害獣駆除、品種改良や優良品種導入などの目的で導入、放散されていたのですが。もちろん日本に限らずであり、いわゆるクローバーなどは、牧草として各地に移入されたものが自生化しています。またアナウサギも毛皮採取や食用目的で移入されたものが野生化しています。

■2021年09月19日（日）　後で揉めなきゃいいですけどね

バーミヤンの壁画「クローンで破壊を無力化」　新たな未来描くために
無力化ってそもそも考え方が違うわけで、タリバンが摩崖仏を爆破したのは、まずイスラム教の偶像崇拝否定と仏教文化の否定があって、そこに文化遺産であっても破壊することを躊躇しない、イスラム教の原理原則を重視するというアピールが乗ってくるわけです。一方文化遺産を重視する側としては、宗教的な価値判断と人類の文化的達成、あるいは地域文化の物証の価値評価は別だと考えるわけです。コピーの作成というのは文化遺産を重視する側としてのいわば保護策にはなりますが、偶像崇拝否定、宗教重視の側からすればまた異教徒がバカなことやってやがるというレベルでしかないでしょう。偶像崇拝の伝統自体を否定しイスラム教国としてのアイデンティティーを確立するという意味での効力は維持されます。無力化ではなく落としどころと言うべきでしょう。
もちろん双方の主張が成り立つ領域を考えることで建設的な未来像を描く余地が生まれることは重要です。とはいえ荒廃に任されていた現地の文化財を片端から持ち去った挙句に後年揉めている例もあるわけで、「新たな未来を描く」というならそれこそどこぞに設置した模型の維持費で揉めるようなことへの対処まで考えないといけないでしょう。

■2021年09月19日（日）　見事なコマ収差

早起きしたところ冬の星座がかかっていたので、写真を撮りました。レンズはCosina Voigtlander 25mm F0.95です。ところが画像を見てみると、画面中央から外れるにつれて、星の像に画面外側に向かって三角形の掃いたようなものがついています。コマ収差ですね。もともと絞り開放で収差の大きいレンズではあるのですが、ここまではっきり出るとは思いませんでした。
翌朝、レンズを変えて撮り直してみました。G.Zuiko Auto-W F3.5、M.ZUIKO ED DIGITAL 12mm F2.0ともに点像になります。ただしどうもセンサーのムラでしょうか、全体に黒い模様が見えます。明らかに画像の同じ位置に鮮明な発色の点像があり、これもセンサー由来でしょうね。

■2021年09月19日（日）　相手の面子を潰すとろくなことにならないというのに

仏政府､米豪から大使召還　潜水艦契約破棄めぐり｢背中刺された｣
まあ、フランスなど放っておいてドイツの機嫌でも取った方が手っ取り早いという話はあるのですが、話が通っていなかったとか、そこまで機嫌を損ねたというのはバイデン政権でのチョンボですね。功を焦ったのかもしれません。なぜか英国駐在大使だけ召喚されていないのですが、すでに召還されていたのでしょうか。大使ポスト自体は在任中です。
どうもトランプ政権下のプロジェクトがうっかり動いていたと言われても納得しそうなのですが、さすがに対英豪関係でそこまではあり得ないでしょう。また国務省のサボタージュというのも、さすがに駐仏米国大使がちゃんと任命されている状況では考えにくいでしょう。
EU離脱の英国、AUKUSを影で主導　成果誇示も仏とは嫌悪に
というわけでくろまくが出てきたわけですが、まあ、相手が豪州だったということもあるのでしょう。豪州を英国のテリトリーと見做す以上、そこにフランスが出てくるのは我慢できないという考え方はあると思います。まだしもカナダが相手だった方が、英国としては納得しやすかったのかもしれません。フランスとしては対中はまだしも対露関係では英国と協力せざるを得ない、アイルランドの扱いも最終的な合意に達していないだけに強くは出られないと踏んで強く出たところは英国の面目躍如というところでしょうが、ジョンソン政権も盤石とは言えず、むしろ得点稼ぎにフランスに道化役を押し付けた可能性もあります。

米仏首脳、潜水艦契約破棄めぐり電話会談へ　マクロン氏が説明求める
電話一本で済むとは思いませんが、その前段階として今頃両国の担当者が話を詰めているのでしょう。油揚げをかっさらってしまったのは確かなので、米国の一定の譲歩は必要だと思います。とはいえ19世紀や20世紀初めではないわけで、ロシアや中国に接近しきるというわけにもいかない点では、フランスも落としどころを見極めないといけない立場でしょう。それこそ英国が取引の材料にされる可能性もあります。

■2021年09月19日（日）　「自己責任」では済まないのですがね

共産の山添拓参院議員を書類送検　線路立ち入り容疑「機関車撮影で」
「地域の方たちによって道のようになっていたり水路に渡し板がかけられたりしていて、通行可能だと思った。約1秒程度で渡った」
容疑がよくわからないのですが、もしかして撮影しやすい場所に移動するために線路を横切ったことで送検されたのでしょうか。鉄道会社の敷地内に入って撮影したというような鉄ちゃん丸出しの行為なら送検も仕方ないと思いますが、このコメントだと横断したことを咎められてのこととも取れます。もちろんどちらにしても論外ですが、いささか恣意的な送検の疑いを免れません。
粗忽者に議員は務まらないと言いたいところですが、このところ与野党を問わずこれよりひどい粗忽者が輩出しています。とはいえ日本共産党から出た参議院議員という警察から恣意的に不利な扱いを受けがちな立場からすれば、常に目があると考えて慎重に行動するべきなのであり、議員としての資格を強く疑われるに足る事例ではあるでしょう。

共産・山添拓参院議員、不起訴処分に　線路立ち入り容疑で書類送検
そりゃまあ、よほど悪質な事例でもなければ起訴する案件ではないでしょう。それこそ繰り返しやったとでもいうのでもなければ送検すら過剰な措置です。
とはいえ立場上法律上認められる範囲で厳格な扱いを受けて絞られることは覚悟するべきであって、迂闊であることは否定のしようがありません。もし参院比例区なのであれば党として辞職させたうえで名簿の次点を充当する筋ではないでしょうか。

■2021年09月19日（日）　 SNSはどれだけ人が集まっても公的な場ではない

河野大臣のツイッターブロックから考えた　「分人」時代の公と私
これは意味のある視点だと思います。
近代的人格は、場との関係において特定の面を析出させ、相応の振る舞いをすることが前提とされています。一方でSNSもそうですが日記のような個人発信型のメディアの場合、そのような分割は難しいと感じます。
SNS(のメッセージ機能)は個人的なつぶやきを短文で発信するものとして始まり(フォローやリプ、「いいね」にしろそれに対する共感の表明です)、その仕様上の公開性もあって「メディア」に成り上がりました。近代新聞報道が公論の提起から始まったのとは逆のアプローチです。そこで発信される内容は、本来私的なつぶやきとされます。発信者の公的な面に関わる事項であっても、その本質としては私案や感想と見做されることが可能です。討論会とそこでの暫定的な衆論としての聴衆におけるソーシャルではなく、参加者を共有するテーブルトークのつながりにおけるソーシャルに基づいたものです。おそらくそれは討論会が建前ばかりが主張される抑圧の仕組みと化したことへの反動として(そしてそういった公が組織化や私的企業(として公から分離・隔離された営み)の社会問題を通じた公への回収を通じて一度は自由なものと構想された私人を公のあるべき型にはめ込もうとする動きへの反動として)、個人の真実である閉じた場でのつぶやきを繋げる、あるいはFacebookなどは私的なコネを可視化して維持するする仕組みとして構想されたものです(だからこそスマートフォン用アプリにスマートフォンの電話帳を吸い上げてFacebookのデータベースに取り込む機能があった)。この意味では、私的な関係性の側からのソサエティの再構築とも言えます - ラテン語ソキエータスに遡ることのできるソサエティは、本来そうした私的な関係性をも内包するもの、あるいは公私の区別をしないものでした。
任意性の高い私的な関係性に基づく以上、関係を破綻させたときに相手を排除することは否定されません。それは、全員が否応なく巻き込まれることが前提の公的関係とは異なります。関係を拒否できないからこそ一定の節度(ソーシャルマナー)を保って付き合おうと考えるのではなく、礼儀などのルールを破った以上排斥してかまわないと転倒させるわけです。この転倒の傾向自体は、IT技術の発達に関わらず、ここ80年程度は一般的な傾向です。これ自体は拒否を禁止された関係性における桎梏から人を救済するものでもあることは言うまでもありません。
問題は、公人としての社会性をそのような私的関係の中に回収することを認めるかどうかです。公私を区別する議論から言えば、これは認められません。公的な事柄はあくまで公式の文脈の中で持ち出されるべきであり、私的な場で疑似的な公論に付されるようなことはあってはなりません。この意味で、ブロックの問題以前に、政治家や高級官僚、あるいは公的機関のSNSでの発信は厳しく制限されなければなりません。しかし、いかに公的な事柄といえども、その起点において公的な世界に回収しきれるものではありません。これは例えば政党法などというものがいかに矛盾に満ちた、ありていに言って馬鹿げたものであるかを考えればわかることです。登録済みの政党以外の場において政論をしてはならないなどということになったら、自由と民主主義が裸足で逃げ出します。どんな公的な政策も、まずは個人の私的な構想、そしてもしかすると私的なテーブルトークから生まれます。その緊張関係に節度を持って臨むことが、まずは公人としての政治家に求められる資質ではないかと思います。

■2021年09月18日（土）　反発で政権が倒れないとよいですが

イタリア、全労働者に接種や陰性証明の所持義務化へ　従わないと罰金
これはドラギ首相の悪い面が出たかもしれません。あの人は辣腕家だとは思いますが、基本的には経営側なので、労働者を規制して義務と刑罰で済まそうという発想になるのだと思います。義務や刑罰を科すという話になるのだとしたらそもそも労働者側に金銭的な負担以外にワクチン接種なりへの抵抗がある可能性があります。まして感染の陰性証明など、負担以外の何物でもありません。労使のどちらが金銭的な負担をするかは特に小規模経営体や非正規雇用では揉めるでしょうし、雇用に際して使用者が証明書を持っている人ばかりを雇うため証明書を取得できない人が就労から排除されるようなこともあり得ます。組合や左翼からの大きな反発があった場合、政権の致命傷にもなりえます。

職場でのコロナ証明書の所持義務化に反対　ローマで１万人がデモ
ほらみろというか、まあ、起こるだろうなとは思っていたわけです。もちろんワクチン接種に反対という人もいるでしょうが、接種が間に合わないとか、接種自体は無料だとしても会場まで行くことに問題があるとか、副作用が怖いとか、証明書の発行に不透明さがあるとか、そもそも罰則をもって規制するのに反対とか、結構いろいろな反対理由がありそうです。もちろん、証明書などというものを持ち歩く習慣のあるイタリア人もあまりいなさそうです。
労働組合の事務所に殴り込んだのは、まあ、裏切り者！ということなのでしょう。どう見ても労働者にとって不利な内容であり、それを認めた労働組合が顰蹙を買うのは仕方がありません。とはいえ、外から生卵やピザ、ペンキを投げつけるくらいで止めておくべきでしょうね。押し入ろうとしたのでは警察も対応せざるを得ません。

■2021年09月18日（土）　これではアトキンソンさんが貶すはずです

最低賃金の引き上げに関する実態調査　66.2％が賃金の引き上げに「反対」
反対が多いのは調査対象からして理解できるのですが、その理由が振るっています。「サービス価格の見直し、値上げをする」というのは、少なくとも菅政権、および安倍政権側の最低賃金引き上げ論者がむしろ目的とするところで、賃金の上昇に見合った価格上昇が起きることで消費者物価が上昇し、軽度のインフレになることを考えているわけです。それがこの選択肢の理由で反対では、お前ら人の話を聞いていないだろうというものです。
むしろそう簡単に値上げができれば苦労はしないわけで、また非正規にしろ人員削減により事業内での正味の労働分配が向上するなら問題はありません。事業の縮小や廃業にしろ、適正な賃金に見合わない効率の悪い事業が退出すると考えるのがまっとうな経済屋です。倒産・廃業自体は発生するのが当たり前で、それを上回る規模の労働需要があれば問題ない(需要は公共事業でも作れる)と考えるわけです。むしろコストが相対的にしろ上昇していながら値上げができない(通貨だってじゃぶじゃぶにつぎ込んでいるわけで、本来通貨の余剰によって同じ仕入れをするコストが上昇し、消費者物価が上がるはずなのに上がらない)ことを問題視しているわけです。最低賃金だけでも上げれば、それに見合った効率の良い事業を行うモチベーションができるし、名目賃金が増えれば消費は上向く、その結果消費者物価が上がったとしてもその分最低賃金を上げればよく、これによって賃金と物価の上昇スパイラルができる、過度のインフレに至らなければその方が望ましく、インフレは金融政策で対応できるということです。
その意味で労使相互に相互に最悪のシナリオは、賃金が上がらないまま消費が冷え込んで倒産や廃業が増えていく、つまりまさにデフレのパターンということになります。これではどれだけ通貨を供給してもゼロである金利に見合う投資先がなく、流動性が高く値下がりリスクの低い金融資産として固定されてしまうことになります。金利は名目でゼロ、実質でマイナスなのでファンダメンタルズベースの価格は計算のしようがありません。考え方としては投資家が国内市場から逃避してドル高円安が起こり、その結果輸出産業から息を吹き返すという方向もありますが、マイナス金利程度で輸出産業が活性化するほどドル建て価格が下がるのかという問題があります。
そういった前提なしでただ取ったアンケートというのは、単なる政策の人気投票でしかありません。プレシャスパートナーズというコンサルティングファームの見識が問われますし、むしろこの結果は非正規雇用を行っている使用者が低賃金の単純労働力、経営方針や設備の改善によって効率が上昇するわけではないただの作業機械として非正規労働者を見ているという証拠であり、またそのような経営者=使用者が自分の事業は現状の最低賃金で得られる以上に効率が改善しないと見ている証拠でもあります。この場合、前者はむしろ最低賃金を上げることによって自動化投資を促進すべきであり、また後者はゾンビ企業に他ならないことの証明です。

■2021年09月18日（土）　携帯電話業界の発展などという視点は物笑いの種でしかない

携帯料金の引き下げが早期実現──プロセスには非常に多くの問題
それを言うなら、MVNOはともかくキャリア三社が寡占を死守し、そのために手段を問わなかったこと、そして一般向け回線・端末小売りに固執したことが、総務省サイドの競争政策を大きく阻害していたことにも触れるべきだと思います。もちろん分割に対するNTTの抵抗もそうですし、キャリア各社の代理店に対する支配も同じことです。佐野氏は現状が寡占でないかのように書いていますが、現状は立派な寡占です。
その上で、経済政策の面からも生計費において大きな割合を占める通信回線費を削減する意図で菅総理がキャリアに圧力をかけたことは、確かにキャリア、特にNTTの市場支配と再結集を容認する面がありました。とはいえそれはすでに歪んでいた通信市場を追認し、料金引き下げという実を取るというだけのことであり、「携帯電話業界全体の発展を考えるとむしろマイナスの効果しかもたらさなかったのでは、というのが筆者の本音です。」というのはある意味見当違いです。

■2021年09月18日（土）　 USBこそいらない

USB Type-C以外のレガシーポートはなくても困らない
これは不見識だと思います。
ネットワークがらみで言えばRJ-45は必須であり、むしろ内蔵Wi-Fiこそ不要です。Wi-Fiが必要ならUSBポートにドングル型のレシーバーを付ければよいのですから。USB Type Cこそ(別にType-Cに限りませんがUSBこそ)、どうせモバイルとしては使わないのですから、ドックに追放してしまって構いません。USB-PDを使うかどうかは好みの問題だと思いますが、携行を前提にするなら電源アダプタよりも交換バッテリーと充電器の方がありがたいです。昔はLet's Noteにはバッテリー充電器があったのですが、2009年ころにはなくなっていました。もっともこれはPD対応の大容量バッテリーでもなんとかなるわけですが、65W対応というとかなり重くなりますし、そもそも交換してしまえばフル充電になる交換バッテリー(と空き時間に当座の拠点で充電しておけば済む充電器)と30分でもちんたら充電を待っていないといけないPD対応バッテリーでは使い勝手に差があります。USB-PD対応電源や本体給電用のACアダプターのメリットというと、飛行機に乗るときに委託荷物に入れても文句を言われないことくらいでしょう。

■2021年09月18日（土）　合唱編曲すればイマジンだって嘘になる

ささやくイマジン、大合唱の愛国歌　真実の声は小さく、うそはでかい
いや、イマジンもホワッツ・ゴーイン・オンもウィーアーザワールドも愛国歌みたいなものだと思いますけど。もちろん歌う側の状況がという話もあって、ささやくようなリパブリック賛歌というもあり得ます。主張を大合唱する、それを先導するというのは、須らくそういう全体主義に近しい面があると思います。そして2001年暮れのニューヨーク市というのは「星条旗」を合唱するのに容易な状況であったとは思います。その中で理解と平和の訴えというのはささやき声を超えることが難しかったでしょう。大合唱が雰囲気を塗りつぶすという意味でうそとしか言いようがないのは確かですが、とはいえ、ささやき声の訴えが真実であるのか、というよりそのようなシンボリズムを主張することは嘘ではないのかは、問われないといけないと思います。
というか、愛と平和でイマジンというのは相当陳腐でつまらないと思いますけど。

■2021年09月18日（土）　行事で静かにできない子供みたいなものと言ったら失礼かもしれませんが

外出自粛せぬ人にうつ、不安障害傾向　「ムチだけではメンタル悪化」
これは、それこそ報道からも理解できたことですが、統計処理を経たデータの裏付けがあると強いというところでしょうか。もっとも調査自体を検証してみないと何とも言えないところがありますが。
もちろんこのような例で自粛を強く要請するだけではメンタルが悪化するというのはその通りで、メンタルケアも求められるわけです。特に不安傾向があるというのは、他人と一緒に行動していないと不安に感じる、他人と一緒にいないとすることがないというのはよく聞くことなので(そういう心境自体はさっぱり理解できないのですが)、理解できる解釈です。ただ、「家族がいる人は自粛しやすい一方、若くて生活が不安定な人は自粛が難しくなるなど」というのはどうなのか。もちろん不安傾向が発現しにくいパターンとしてはあるのだと思いますが、家族の中に居場所を感じられずに外出してしまうパターンというのもあるでしょう。もちろん「例えば」なのですが、あえて家族関係の安定性のような主観的な状況解釈に踏み込んでみる必要もあるのではないかと思います。

■2021年09月17日（金）　簡便化するはずの手続を重くしてどうするつもりか

日本郵便の転送サービス「e転居」、本人確認を厳格化　悪用相次ぎ
悪用防止はわかりますけど、本人確認の強化では使いにくくなるだけです。実態は転送サービスであるわけですが、転居時に使うのだというなら、それこそ自治体での転出転入手続とリンクさせる方がましでしょう。公的な手続と私企業の手続をリンクさせることはできないというなら、それこそ地域の郵便局だけ自治体に吸収してしまえばよいのです。その上で必要なら郵便局から日本郵政の末端集配部門に転送指示を出せばよいでしょう。
とにかく何でもかんでも個別に確認するのではなく、効率的に確認でき、信用のおける機関に、確認業務を集約するべきです。日本の場合居住地情報は市町村と総務省に集まるのですから、市町村の窓口が本人確認をするのが一番効率的です。

■2021年09月17日（金）　 googleは変に健康的なイメージがあるからなあ

Googleのオリジナルポテチを実食してみた。今日から追加の抽選枠も
報道機関向けも用意したのですね。google.co.jpのオリジナルとのこと、つまり本国ですら手に入らないということでしょうか。なんというか、google.co.jpもよくやるなあ。まあ、本社分は作って送ったのだと思いますが。他のところで記事が見当たらないのは埋もれてしまったのかネタにしたのが若林氏だけだったのか…
その一方でgoogleとポテトチップというのはありそうでなさそうで、googlianというとサラダとパスタを喰いながらエスプレッソを飲んでいそうだなと(普通は食べながらは飲まないのですけど)。生牡蠣でもナン(カレーはもちろんつける)でもよいですが。別にポテチをつまみながら仕事をしていてもよいのですけどね。

■2021年09月17日（金）　汲み出すにしても薄めないと危ないなあ

中国・四川省でM6の地震、3人死亡　名産の白酒200トンも被害
「引火すると爆発する恐れがあるため、地元の消防が出動して放水し、酒を薄めるなどの措置を取った。」
頑張れ消防隊。広さはそれなりにあるはずとはいえ200トンですしね。ところで甕が170壊れて漏れたのが合計200トンというのは、甕一個で2トンくらいある計算になります。貯蔵タンクで辞書を引くと槽や容器、箱は出てきても甕は出てこないのですが、50リットルくらいならまだしも、陶器でも2000リットル入りともなればタンクじゃないかという気がします。酒の醸造タンクだと20キロリットルくらいが普通に出てくるらしいですが。ところで写真に写っている甕は、とても2000リットル入りに見えないわけですが、もっと大きいものがあってそちらが割れたのでしょうか。
それにしてももったいないお化けが出そうです。

■2021年09月17日（金）　新聞税で十分だと思います

現金再支給、税額控除…　支援策ずらりの総裁選、でも財源は？
新聞一部発行につき千円税をかければ十分賄えるでしょう。100円でもいいかもしれないですね。何なら紙の定期刊行物すべてにかけたって良いでしょう。どうせ紙は不足気味なんですし、発行部数が減ってネット中心になれば捨てるものが減ってエコにもなると思います。

■2021年09月17日（金）　とにかく金寄こせという話ではないと思いますが

防衛省、芸能人らインフルエンサー100人に接触計画　予算増狙い
まあ、防衛庁のころから似たようなことはやっていた気がしますが。総火演だってVIP枠があるようですし。
国内世論の操作というのは内政の基本のひとつではあります。何かやろうとしたときに周囲の理解を得るよう工作するというのは普通にあることですし、役所であっても何か主体的にやろうとすれば必要ではあるでしょう。とはいえ日本の役所の政策宣伝というのはあまり良いイメージがないことも事実ですし、まして単純に予算増というのはどうかとは思います。もちろん防衛省予算が足りているかと言われると、実はタスクに対して足りていないのではないかと思えるのですが、その場合タスクを減らすという解もあります。また予算を増やすとして、それで陸自の隊員を増やすとか戦車を買うとかやったら、日本周辺の国際情勢の緊迫化で戦車を何に使うのか、陸自の隊員を増やしてどこに行かせるつもりかは問わざるを得ません。また空自でも、例えばステルスという場合、迎撃が中心の空自にどうしてステルスが必要なのか。海自なら、個艦防衛、つまり対艦ミサイルが飛んできたときに当たらないようにするということで納得できますが、空自の場合そもそもミサイルを打たれる時点でステルスの意味がなく、航空機のあれは隠密進入用です。敵基地攻撃能力も発想は理解できますが、そもそも基地だけ潰して意味があるのか。弾道ミサイル対策と言いますが、弾道ミサイルを撃ち込まれたくらいで反撃用のミサイルが全滅していては意味がないのですから、迎撃手段や防護手段は手配してあるはずです。発射設備自体、移動型であってもよいですし、ちょっとやそっとでは抜けないように強化した発射施設でもかまいません。自衛の手段としての攻撃を真面目に考えた場合、戦時国際法を無視して対地弾道弾の飽和攻撃で絨毯爆撃、民間人大量殺傷をするしかないのです。まさしくMADです。そこまで考えて、防衛政策の拡充を主張するのか。
もちろん、射程50kmの射撃をして民間施設を誤爆しない程度の演習場が欲しいとか、より頻繁に実弾演習をする費用が欲しいというなら、それは検討に値します。空自に第一空挺団を全力降下させられるだけの輸送機が欲しいというのもまあ、わかります。観測機と艦艇で潜水艦の浮上海域を確保するお金がないので航路上でうっかり浮上して事故が起きるのだというなら予算全体の精査を条件として確保を考えもするでしょう。もっとも日本列島というのは400kmも直進すれば横断できてしまうため、射程50kmの兵器が戦術機動できるような演習場というとそもそも無理なのではないかとも思えるのですが。その意味では防衛省や陸上自衛隊としては、中国敵視政策よりは仲良く共同陸上戦術機動演習でもやった方がメリットがあるように思います。もちろんこれも予算が絡むことなので、紅軍首脳部を口説いて協力を取り付けました、これこれの予算が必要ですというなら、そこは考える余地があると言うべきでしょう。
ただし北朝鮮がぽつぽつ撃ってくるミサイルの迎撃くらいにしか使い道のない広域弾道弾迎撃システム計画の類は、コストパフォーマンスが低いと思います。やるなら各道府県庁所在地に一カ所、東京はそれこそ調布市を丸ごと基地化するくらいのつもりでやって欲しいものです。

■2021年09月16日（木）　監視カメラの前で致してそれを盗撮だと告訴されたらやだなあ

性交罪の要件拡大を議論、時効の延長も　法制審に諮問
非親告罪化以降は顕著な進展がなかったんでしたっけ。事情に寄らず罪が成立する年齢が13歳未満というのは18歳未満にするべきでしょうが、親告罪でもないのに公訴時効をいじるのは感心できません。むしろ警察の相談受付窓口を拡充し、犯罪の発覚を促進するべきでしょう。盗撮行為や画像の流布は確かに悪質ではあり(というか本人の承諾があっても問題だと思いますが)、一方で現在軽犯罪法とわいせつ物公然陳列の合わせ技のようなテクニカルなやり方を迫られています。刑法なり処罰法なりに根拠法ができるなら捜査や検挙は楽になるでしょう。ただし立証責任は厳しく問われるようにしないと冤罪が起きそうです。また変な嫌がらせにも使えそうで、監視カメラを設置する際はうつる範囲に注意しないといけないかもしれません。
ところで性交罪について、年齢制限を撤廃したうえで再度親告罪化、その一方で公訴時効を廃止するというわけにはいかないのですよね？

■2021年09月16日（木）　せっかくだからファンデのトレイとキーボードもつけて欲しい

これが凄い！半年前に発売したモトローラ「razr 5G」を衝動買い
コンパクトというか、これ、コンパクトですよね？自撮りして画像をデコる専用機ということはないでしょうが。
衝動買いがモチーフのシリーズなので衝動買いするのは仕方ないのですが、半額セールで9万円を衝動買いというのはさすがに恐れ入ります。大昔の映像作品でコンパクトが通信機になっている話があったと思いますが、あれをちゃんと動く形で10万円なり20万円なりで入手できるというならコストパフォーマンスは高いと言えますが、普通はそもそもそんなものを買ってどうするというところで我に返ります。教授よりも教授の衝動買い癖を矯正しないでいる奥様の寛容さに感心するしかありません。この上というと、ふらっと入ったカーディーラーで車1台をキャッシュかクレカの一回払いで買って乗って出て行くあたりでしょうか。
外見とそこからの連想はともかく、中身はまっとうなAndroidスマホのようです。残念ながらファンデーション用のトレイはついていません。外側にあるサブディスプレイは800x600とのこと。このピクセル構成にあれ？と思う方はPC慣れしている方でしょう。Windows95以降XGA以上が標準になっていますが、Windows 3.1で高解像度というと800x600だったのです。モバイル系のなんちゃってWindowsでも時々見かける解像度でした。とはいえAndroidアプリでこんな解像度に対応しているというと、それこそスマホでなくケータイプラットフォームも想定したアプリくらいではないでしょうか。
ところでこの形、もう一つ見覚えがないでしょうか。そう、あの元大統領も使っていたブラックベリーです。あれは折り畳みではなくスライド式でしたし、下部はキーボードだったわけですが。

■2021年09月16日（木）　会社と経営者を分けて考えるのに慣れるのにもだいぶかかりますしね

「会社に誇りを持っている」社員は4割　経営層との意識に大きな差
どこまで本音かは疑わしいので、経営層と他の層との差はもっと開くかもしれませんが、そんなものでしょう。またコミュニケーションが取れることを望む従業員から将来の管理職、経営陣が出てくる可能性が高いので、仮に一方通行を何とかしようとしても掬えるのはこの部分だけで、白けている層はあくまでも白けたままだと思います。そこでコミュニケーションをごり押しするとハラスメントになります。
会社というかその事業なり組織なりと経営者とは一応別のはずなのですが、少なくとも日本では一体として考えるのが一般的ですし(このため米国のベンチャー系経営者独裁企業のメンタリティは日本企業に近い気がする)、そうなると会社に誇りを持てるかというのは現在の経営陣に対してそう思うかと訊くのと同義になり、こうなると事業が何であろうが嫌になってくる面はあります。例え転職しても事業それ自体にはシンパシーを感じられることが望ましいですが、日本の組織はそのあたりの愛憎がもつれがちです。
もっとも関西の大手酒造メーカーS社みたいにどこか問題のある経営者ばかり何代も続くと話は別です。ああなると、勤めていける人は経営者の金太郎飴みたいになっているのではないでしょうか。あの会社は、個人的にここ30年ほど絶賛ボイコット中ですが。

■2021年09月16日（木）　実はiOS系デバイスのメモリ容量は当分これで天井だったりして

新iPad miniのRAMは4GB、先代より1GB増量？第9世代iPadは3GBに据え置きか
まあ、3GBとか4GBというのは2000年くらいの32bitパソコンの上限と同程度なので、Adobe CCでも動かそうとしない限りは足りると思うんですけどね。以前何か出ていたメモリ容量制限を裏付ける話でもあります。

■2021年09月16日（木）　並べるとぷよぷよとくっついていく絵文字なんてのはサポートしないんだろうか

Unicode 14.0正式発表。溶ける顔や敬礼など37個の絵文字を追加
絵文字はむしろどうでもいいのですが、まあ、ガジェット系だから仕方ないですかね。
正式なリリースノートはこちらです。歴史的な言語や表記法のための文字が目立ちますが、アラビア文字の追加も含まれています。CJK、つまりいわゆる漢字にも変更があるようですね。また表示がらみの規則にも変更があるようです。
印刷された現代日本語ばかりを見ているとあまり意識しませんが、隣接する文字によって字形が変形する現象は特に手書き文化圏でよく見られます。日本語でも、行書や草書は文字が融合します。Unicodeは印刷用文書で使われることも当初から意図していたため、いわゆるアルファベットも含めてこの手の変形の規則があるわけです。
ちゃんと規格を読むべきだろうとは思っているのですが、気合がよほど入らないと読めないんですよね。そもそも表示部分を自作するくらいしないと意味不明な規則も多そうです。
うまく規則を決めると、絵文字を並べると上下左右でくっついていくようなこともできそうですが、とりあえず見たことがありません。とはいえ、さすがに四つ以上つなげると消えるような規則は出てこないでしょう。

■2021年09月16日（木）　結局そこで働きたいんですよね？

Activision Blizzardセクハラ問題、今度は従業員団体が「強制的な行動」で労働法違反申し立て
もちろん米国には使用者のアンフェアな行為を許さない伝統と制度があることは知っているのですが、こういうのを見ていると結局みんなポストに執着があるんだなと思えます。ハラスメントは良くないことですが、経営者と会社の支配権を巡って対峙するくらいなら全員で辞職して転職でもベンチャー設立でもしたらよいと思います。本来なら同職組合や専門家団体に告発して、メンバーのこの会社での就労を推薦しないという形で締め上げるのが良いわけですが(一応前例もあります)、団体の組織力が高くないとこれは難しいでしょう。とはいえ一斉退職も会社の業務を止めることで経営者を威圧し、周囲に不当性をアピールすることはできます。何より退職自体は確実に適法であり、経営者がどれだけ困ろうが、事業がどれだけ混乱しようが、退職した人に責任はありません。そうして後腐れがなくなったところで、在職中の不当な行為について賠償の訴訟なり告発なりをすればよいと思うのです。

■2021年09月16日（木）　自社端末を出すくらいならSIMフリー端末の動作確認でもしたらどうか

KDDI、高価なiPhone 13等を買いやすくする「スマホトクするプログラム」を発表
いやこれ、Appleか量販店あたりがやってくれないかなって言うね…大手キャリアがこういうことをやると例えばMVNOが困るから総務省があれこれやっているわけで、どうみてもケンカを売っているように見えるわけです。
空気を読まない人の方が成功するとは言いますが、ここまで空気を読まずに同じことを同じ相手になんどもやろうとするのは、何か信念に凝り固まったロックヘッドが強引に突破を図っているように見えますし、それならまだよいですが過去の端末値引きで回線契約数を増やした経験しか思いつかない悪い意味で愚直な人であった場合救いようがありません。
それとも、まさかとは思いますが、Appleから製品の取り扱いに絡んでノルマでも飲まされたのでしょうか。せっかくSIMロックが原則禁止になったのですし、SIMフリー版の対応バンドにauの使用帯域を確実に含めてもらい、動作確認とサポートの保証でもした方がましではないでしょうか。

■2021年09月16日（木）　確かに裾がひらひらのロングドレスに奇抜な髪形が流行した時代もありましたけどね

加速するジェンダーレスファッション、22年春夏東京コレクション
リュウノスケオカザキ
ジェンダーレスというか、もはやこれ、服じゃないですよね。もちろん表現は自由だとは思いますが、どういう場で着ることを想定しているのでしょうか。ロングドレスであればソーシャルダンス系の舞踏会ということになりますが、もはや身動きも困難ならパートナーもどう位置決めしてよいか困るでしょう。この系統になりがちな服に舞台衣装がありますが、それこそ小林幸子さんのあの衣装も、着て歌うには相当の工夫を、本人も舞台担当者もしているわけです。アイデアと縫製技術を見せつけるショーだというならそれでよいですが、こういう感心の仕方をさせるような人のところに舞台衣装以外の発注が来るのでしょうか。

ノブユキマツイ
こちらは打って変わって中性的ながら実用性を主張するデザインです。なお男性がレースを付けなくなったのは19世紀も後半になってからであり、たかだか100年あるかどうかの歴史しかありません。それまではむしろ、手の込んだ高価なレースを見せつけるように礼服の袖や襟元などにあしらっていたわけで、このデザインのようなフェミニンな傾向を持たせずとも、スーツとしてクラシカルな表現のしようはあると思います。ジャケットにもレースをあしらっていますが、例えばベストとシャツだけでも着こなしとしては可能なはずで、服のデザインというよりも着こなしの可能性を示しているように思います。一方足元がどうなのかなという気はして、中性性というよりは女性性を強調するアイテムを選んでしまったのではないでしょうか。これだったらブーツを合わせてもよかったんじゃなかろうかと思わないでもありません。パンツに合わせてミディアムカットでもよいですし、思い切って編み上げのロングブーツからレースのソックスがのぞくという方向性もあると思います。

■2021年09月15日（水）　今さらの話だと思います

JALと豪カンタスの「共同事業」が不許可に　当局が寡占懸念
寡占を懸念するのはもっともではあるのですが、正直今さらかという気がします。東京発着のオーストラリア各地への直行便はJALとQANTASの独占ではなかったかと思います。しかもどちらもOneWorld加盟社ですからアライアンスの上でも独占になります。それ以外というと、東南アジアをどこか経由する形になるのではないでしょうか。そういう状態が私が知っている限りで少なくとも20年は続いているわけで、寡占だ独占だと言ったところで今さらです。真面目にやるならANAでも誘致しないといけないところです。
もっとも地域的に強みがある程度の寡占企業だからこそ世界的な競争の下でやっていけることも事実で、オーストラリアや日本のような食っていけなくはないんだけれども競争してまで維持する価値のないエリアは(国際旅客航空のドル箱は欧州～米国便でしょう)、独占を前提としたうえで運行条件を確保するしかないと思います。その上で、QANTASを国有化するか競合を育成ないしは呼び込むかは、日豪両国の考え方の問題でしょう。

■2021年09月15日（水）　そもそもそんなハイコストでコメを生産するなという気がしますが

青森の米概算金、最低レベル　外食低迷で「経営成り立たない」と悲鳴
もちろんこの2年間の自粛の影響については補償があってしかるべきなのですが。
もちろんいつまで経ってもこのレベルでは経営など成り立たないわけですが、一方で観光だろうと農業だろうと、事業というのは収入がゼロだったらどう対応するかということを前提に行うもののはずです。このレベルの収入が見込めれば事業として存続できるという判断は大前提ですが、一方で5年程度は収入ゼロという程度の事態は確率的に十分あり得ます。失敗をしでかして作物全滅ということだってあり得ます。もちろんそのために硬い稼ぎ口を抑えておく、日本の場合はそれが米栽培であることが多いわけですが、そこが失速したのだとしても、日本の米栽培は備蓄制度や保険制度が整備されており、米を出荷している限りは一定水準の収入は確保できます。それがコストをカバーできないのだとしたら、そもそもコスト計算におけるリスク評価が誤っているのです。

■2021年09月15日（水）　質疑応答というのはあれで一つのアートなので、文書にしてしまうと意味合いが変わってしまうことは事実ですが

市議会の一般質問、コロナ理由に文書でやりとり　人数制限などに批判
質問を文書で扱うこと自体は口頭質問よりむしろ望ましいと思うのですが、質問に制約を設けるのはいただけません。むしろ文書で出てくる分、対応は楽なはずです。本来文書での質問であれば会派や人数などの制約なくできてしかるべきですし、会期内に回答できる見込みがない場合は事情を説明して次回の会期までに回答するべきでしょう。当然、質問と回答は議事録の一環として即時公開されるべきです。
もっとも、それこそ法廷弁論や尋問、反対尋問の教科書などというものがあるように、議会での質疑応答というのは本来一つの芸能であり、また口頭でインタラクティブに行うことで見えてくるものもあります。まあ、日本はどうもこの芸に熱心ではないようなのですが。質問の名手がいたり気の効いた回答があっても、それらが噛み合うことはほぼありません。だからこそ、官僚から質問は文書で時間の余裕をもって出してほしいとか、閣僚から国会審議など時間の無駄などという発言が出てくるのだと思いますが。とはいえ文書のやり取りになってしまうことで失われるものは確実にあるわけです。

■2021年09月15日（水）　不安は理想論では払拭できませんからね

ワクチンパスポートを「移動の条件として望まず」　WHOが懸念表明
懸念を表明するのはわかりますが、そもそも感染者の広域移動が感染拡大の一因だったわけですから、こういう動きが出てくるのは仕方ないと思います。
もちろんワクチンを接種し、あるいはPCR検査で陰性と出たからと言って感染源にならないことを保証できるわけではなく、逆もそうなのですが、そういう科学的な論理とは別に、よく知らない外部から来る異人というのは不安の源ですから、国民の不安を和らげるために、異人がこの種の禊を経ていることを要求するというのは、納得を得やすいわけです。人類皆兄弟というのがWHOの公式見解だと思いますが、そういう理念というのは脆いもので、よほどしっかりした箍を嵌めておかないと簡単に崩れます。今のところ緊密な国家連合まではその箍が嵌っていますが、ブレグジットやギリシャ債務危機での対応に見られるように、外国人に問題の原因を背負わせて交流を拒絶しようとする、あるいは同化を強いる傾向というのはあるのです。もちろんそれがわかっているからこその懸念の表明ですが、どこまで有効かは疑問ですし、それこそ歴史解釈における繰り返し発布される法令のように、効果がないからこそなんども発布する羽目になる、それと同じく懸念があるからこそ意見を表明することになるわけです。

■2021年09月14日（火）　太陽光発電の次は広いベランダかい

ベランダでアウトドア気分　「ベランピング」に商機、改修も新居も
流行り物の発想はさっぱり代わり映えがしないというか、言語センスがチャレンジングな方ばかりに見えるというか、別に空いているところまで行けば三密など関係ないのですから、キャンプくらい行ったらよいでしょうに。またそもそも洗濯物はベランダには干さない方が良いと思います。そんなことをするくらいなら、毛布が洗えるガス式乾燥機を備えた洗濯部屋を備えるべきでしょう。毛布でも一時間で乾くので、家事が捗りますよ？
3年も経てば飽きてほったらかしにした挙句に設置したテーブルやパラソルの処分に困るだけですから、お手軽に気分だけ煽られて金だけむしり取られるようなことは止めた方が良いと思います。むしろテントを張れるサイズの庭のある家に住み替えるべきでしょう。安普請の家を賞味期限が切れるまで住んで更地にするよりは、中古でも買い手があるようなちゃんとした家を建てて住み替えて改修しつつ長く使う方が、改修工事が頻繁に起こるようになって色々こなれると思います。また事故物件などという胡乱な話もなくなるでしょう - いや、物理的に破損したり建築時に不備があったりして機能上問題がある家はまさに事故物件だと思いますけど。

■2021年09月14日（火）　穴だらけの仕組みを作っておいて不正も何もない気がする

経産省のデジタル化補助金、新規受付を一時停止へ　不正拡大の疑い
中小企業デジタル化応援隊事業って名前からして怪しいわけですが、不正がどうこう言う前に審査をちゃんとしていたのでしょうか。もちろんこういう状況ですからバラマキの一環だと思って無審査にするのも見識ではあるのですが、不正が横行とか言っている時点でそれはないのでしょう。
そもそもITの専門家と言ってもここにきて泥縄でリモートワークの導入を図るような先のことを考えていない中小企業に物事をちゃんと説明するようなノウハウは業界にもないでしょう。また相談と言っても中身はいろいろありますし、必要な専門性はそれぞれに違います。ルートセールスを帰社不要にするのと事務を自宅で行うのとでは内容が全く違いますし、インハウスでVPNを活用するのか、クラウドサービスをベースにバーチャルオフィスを構築するのかでは方法論が全く違います。そしてそこを埋める専門家、さしづめ企業のかかりつけ医IT版というのは、おそらく税理士あたりがコンサルティングの一環としてやっている例はあるでしょうが、他には事務機屋や電話屋、ITコンサルのなんちゃって相談窓口や銀行営業の自分もわかっていない顧客紹介くらいではないかと思います。よほど件数をこなしてルーチン化していない限り、ちゃんと切り分けから相談に乗る場合1案件数百万円、わかっていない顧客の場合は一千万円を超えてもおかしくありません。それを聞いて驚いて、従業員やその知り合いにブラックな案件を押し付ける例がどうも少なからずあるわけで、経産省がお手軽に事業をするような分野ではありません。そんな専門家が十分にいたのなら、それこそ文科省の学校IT化はもっと違った形で進んでいたはずです。

■2021年09月14日（火）　変態行為はそもそもサポート外

マイクロソフト、M1 MacでのWindows 11動作は「サポート想定されていない」
そもそも仮想化環境でのWindowsの稼働はこれまでも真面目にサポートされてこなかったでしょうよ。MSとしてはサーバーOSを仮想化環境のデスクトップインスタンスとして動かすのは認めても、クライアントOSを仮想化環境で動かすのは想定外なのではないかと思いますがね。もちろん、MicrosoftはbootcampでのWindows稼働もサポート対象外としていたはずです。
もちろん企業のサポート部門だって、BYODのMacで仮想化されたWindowsインスタンスをサポートするのはごめんだと思うでしょう。支給機材としてMacを使うならMacOSだけの環境を構築する方がましだと思うのではないでしょうか。リスクをカバーできるだけの技量を持った開発者や好き者が自己責任でやるのがMacでのWindows実行であり(もっとも職場でそれをやってくれた馬鹿がいたわけですが)、メーカーが便宜を図る必要などないのです。もちろん仮想化ソフトウェアのメーカーに技術情報を提供していたとしても、それで自社製品の売り上げも伸びてハッピーと思っていたとしても、変態環境までサポートする筋合いはないのです。

■2021年09月14日（火）　この場合のマスとは特売のチラシに一喜一憂する愚民の謂いか

KDDIとソフトバンクが相次いで新サービスを発表、両社の狙いに大きな違いあり
この記事ですが、閲覧時点で最初の図版が画像のようになっています。おそらくauとソフトバンクの発表会の画像を縦に並べたつもりなのだと思いますが、両方ともauのものになっています。そのうち訂正が入ると思います。
さて、記事の内容ですが、もちろん両社とも食っていくには他社との違いを出さないといけないので、方針も自ずから違って来ようというものです。が、この記事の評価は変ではないでしょうか。au povoのある意味まっとうなプランの可塑化策をネット契約のできる一部ユーザーにのみ向けた施策とし、ソフトバンクのスーパーマーケットの特売みたいな集客策をマス向けの王道と言うわけです。もちろんpovo自体は確かにネットユーザー層に特化したブランドですし、それと比べればソフトバンクというメインブランドでの施策はマス向けと言うことになるのでしょう。またauブランドについての施策は別にあるのではないかという推測自体も妥当です。とはいえ、全く通信と関係のないクーポンサービスをマス向け施策の王道というのは、愚民思想も極まった感じではないでしょうか。スマホ決済はあくまでも公衆移動体通信上のパケットデータ通信と多機能端末を用いて行われるアプリケーションサービスであり、通信会社のする事業とは思えません。もちろんSBGとしては仲間内のシナージーは推進したいところでしょうが、それこそ公取がそうすべきと判断すればソフトバンクの移動体通信事業とスマホ決済事業は切り離しても問題ないわけです。それをくっつけてしまうのは悪質なバンドリング商法と言うべきです。王道も何もあったものではありません。一方povoの施策は通信および通信事業として非常にまっとうな内容です。なお、人口カバレッジの向上やパケ止まりの対策は両者共に発表しています。こういった筋の通った事項こそ論ずるに値するものです。
どうもスマホ評論家や移動体通信業界評論家にはスマホが好きすぎて贔屓の引き倒しになってしまっている人がいくらか見受けられます。通信事業をコアにしたワンストップポータルを当然としてしまっているのもその類でしょう。そんなものはIT庁に就職するような経営評論家が扱っていればよいことであり、あるいはガジェット愛好家としてならお得情報として扱っていればよいことであって、方針の王道のなどと評するものではありません。

■2021年09月14日（火）　建物が売りなんだから活用したいものです

歴史あるホテルを探訪するツアーに参加しよう！ホテルニューグランド「思い出に残る館内ツアー付き♪高層階ステイプラン」販売中
こういうのは誰に迷惑をかけるわけでもないので良いと思うのです。もっとも思い出に残るかどうかは保証の限りではありませんし、なんでクッキーに定冠詞が付くのか、言語感覚がおかしいんじゃないかとか気になるところはありますが、一応歴史の審判を経てきた高級品ですし、多分スィートルームが一人ないしは一部屋7万円ならわりと手頃なんじゃないかと思います。正直本気の高級ホテルならば値段が一桁上がりかねません。スペックを見る限りIPSECが通るように見えない、SSL-VPNしか使えなさそうな長期滞在ビジネスプランよりも、このくらいの気の効いたオプションがあることの方が、せっかく横浜で泊まるんだし中華街でも行ってもう一泊しようかといった需要につながりそうな気がします。
そういえばポーランドでクラシックホテルだかヒストリカルホテルだかに泊まりましたけど、部屋自体が随分居心地がよかったことは別として、こちらはそこまで高級感はなかったですね。何しろコペンハーゲンで一泊した上等な刑務所かと思うような部屋のミニマリズム系アーティスティックホテルの確か1/3でしたから。館内案内ももちろんないですし。

■2021年09月14日（火）　気持ち悪くないかね

顔認証で鉄道・バスに乗車　山万ユーカリが丘線などで実証実験
いやまあ、便利になるのは良いのですよ？財布を持たないでも公共交通機関が使えるのなら出かけるのも気楽になるというものです。中身が心許ないからATMによってお金をおろしてなどと算段せずとも、とりあえず出かけてみて、買い物する気分になったら改めて荷物にクレジットカードが入っているかどうか確認すればよいわけです。あるいは、顔パスで済むのなら子供に不用意に財布を持たせることなく学校に送り出せるかもしれません。親の口座から引き落とすようにしておけばよいわけですし、これで買い食いなどの無駄遣いをしてくるかも、寄り道をするかもといった心配が減るでしょう。
しかし、顔パスにするということは、顔認識情報と決済手段を登録するということであり、登録を受け付けた相手が見えないところで利用履歴も含めて好き勝手にその情報を「活用」するということです。この記事の例の場合Appleのように端末にしか情報はないから安心してくださいというわけにもいきません。現金や乗車券という無記名の決済手段の利点を大きく損なっています。もちろん巷に溢れるお得なお得意先サービスと同じで心配はないと思うなら別にかまいませんが、本来は、ロゴを掲出している会社などという抽象的な存在ではなく、得体のしれない従業員が見たり、氏素性も明らかでないプランナーの恣意的な検索を受けたりするのだということ、そしていつコンプライアンス違反行為で首が飛ぶかもしれない経営者が自分の利益のためにデータベースを運営しているということを理解していないといけないのです。

■2021年09月14日（火）　財源というか節約

研究データ入り磁気テープも…ノーベル賞に貢献した「お宝」売ります
まあ、財源確保というか不用品処分ですね。捨てるにしろ今はお金がかかるので、コレクターが引き取ってくれるならその分節約できてもしかするとお金にもなるということです。自力で展示施設を運営するのも大変ですし。
ただし、古い機材などは環境規制に適合しない部品が使われていることもあり、その場合廃棄に相当の処理手数料がかかることもあります。家庭ごみとして引き受けてもらえないものもあり、コレクター個人となると産業廃棄物としての引き取りを頼むのも大変でしょう。そうした意味で記念品という意味ではお宝かもしれませんが実態は処理困難な粗大ごみ・事業ごみであり、価値が付くどころかマイナスです。外に出すだけでやばいものはさすがに出していないと思いますが、そのあたりはちゃんと説明して売って欲しいものです。また、うっかり小遣いで買うと奥さんに怒られることもありますので、筋の悪いものを買う点については家族の了解を取っておくべきです。

■2021年09月13日（月）　海外の屋台で買うチャージカードと変わらないと思うのだけど

"月額制"という料金プランの常識を覆す『povo 2.0』の衝撃
衝撃というか、世界水準に近づいただけというか当たり前のことをしているだけというか、むしろ基本契約部分を残した理由の方を聞きたいくらいです。まあ、本人確認やらなんやらの関係なのでしょうし、ネット契約である以上アカウントは作る必要があるので、削る意味がないと言えばそうかもしれません。とはいえ、自動販売機でスクラッチカードを買ってeSIMにチャージというわけにはいかないのがもっと頑張ってよという感じです。どんなにネット契約が簡単になろうと、リアル屋台や自動販売機の手軽さに太刀打ちできるとは思えません。

■2021年09月13日（月）　一個じゃすまないと思う

庭に置ける“テレワーク個室”登場　1帖のミニ離れ　カウンターテーブル付き
仕様としてはこれはありな方ですが、この種の製品がなぜか家に1つ設置することが前提になっているように見えるのが不思議です。さすがに一戸建てに住んでいて独身の就労者という話は少ないわけで、少なくとも共働きの夫婦で二つ、夫婦子供二人で就学中であれば子供のリモートスクール用に合計4つ必要だと思います。子供部屋やリビングもあるじゃないかという話もあるでしょうが、そもそも子供部屋やリビングでは音が駄々洩れだったりするからこういうものが必要なのですよね？亭主元気で留守がいいのにテレワークで家にいるから押し込み先を作るのだと言わんばかりの製品企画は、もはやアナクロニズムを通り越してハラスメントの一種と言えるのではないでしょうか。

■2021年09月13日（月）　寝てるんじゃないもん、仕事してるんだもん　は通じるのかな

“社会活動すべてを布団に入りながらにして完結”できるVRヘッドセット
“布団で寝ながらVR”特化のヘッドセット登場　11月にクラファン開始
これは茅場さんというよりは八鳥さん的な発想でしょうか。いや、フルダイブVRというのは必然的に寝ているかそれに近い姿勢や状態になるとは思うのです。せっかくVRまで使って仮想世界に没入(フルダイブ)しているのに、いきなり電源を引っこ抜かれたアスナさんではありませんが割り込みが入るのは無粋というものですし、モーションキャプチャーだってそもそも自分の体が適切に動かないとまともに入力できないのでは意味がないわけで、アームスレイブではないですけどももっとましな入力方法が求められます。それなりに重たいVRヘッドセットを被って動けば感覚は通常と相当違うとも思います。とはいえ普通はそれを「布団に入ったまま」とは表現しないわけで、「「布団の中に居ながらにして学校にいるのと同等の体験、職場にいるのと同等の生産が出来るようになれば人類のQOLは大きく向上するはずである」との考えを表明している。VR空間において得られる体験や価値が現実と同等であるならば、より低いモチベーションでも行動を起こせるはずであり、その考えに則れば、寝ている状態が人間にとって最も行動に適した状態である」というのは開き直っていると言うしかないでしょう。
もっとも、おそらくこれを使うと家人に「いつまでも寝てるんじゃないの！」と割り込みをかけられるわけで、やはり独身貴族こそがコストパフォーマンスの高いQOLの源なのではないでしょうか。

■2021年09月13日（月）　学校の勉強など授業を聞かずとも理解はできる

コロナ下の授業「難しすぎる」5割　小中高校生調査
普段勉強というと授業を聞くだけだからでは？教科書は全教科でも120日もあれば読み終えられます。宿題もそうですが、自習ベースの学習に移行した方が良いと思います。
もっとも宿題という場合、理解すべき内容を分かっていないのに問題だけ解かされる傾向があります。これでは意味がないので、むしろ予習として教科書をきっちり読ませ、授業はむしろ確認として問題を解かせ、解説する形が望まれます。読んでくる習慣のない子が割を食うことになりますが、それは補習で回収できるでしょう。クラス全員を集めて通常授業をするよりは対処の必要な子だけ集めて補習をする方が効率が良いはずです。
大学では講義は1コマにつき予習4時間、復習2時間とされますが、小学校からそのように、つまり45分の授業に対して教科書の読み込みを中心とした予習2時間、授業で行った練習問題の解説の読み直しと理解確認のための問題演習の復讐1時間を想定するべきです。教科書が「買えなかった」時代ではないのです。もちろんそれができるような時間に子供を家に返すべきであり、土日も課外活動で拘束すべきではありません。

■2021年09月13日（月）　あれだけ建てばねえ…

巨大望遠鏡TMT計画、許可が無効に　第2候補地スペインの裁判所
現地への大規模な開発援助と込みでペルーの山奥にでも建てたらいかがでしょうか。
エアーズロックが観光客許可なく立ち入り禁止になるご時世ですし、とにかく都合のいい場所に立てるという発想はそろそろ賞味期限切れでしょう。それこそ天体観測所であれば周辺環境が維持されることも条件のひとつでしょうし、ちゃんと計画を立てればサステイナブルなディベロップメントの好例にもなりうるように思います。もっとも、ゲスト研究者のマナーが悪いことも地元の反感を呼んでいるという話も聞きます。ハワイ島にしろカナリア諸島にしろ、あるいはアルゼンチンやペルーの山奥にしろ、天体観測所が集中する地域であり、研究者が出入りするために交通機関を整備したりすることも環境問題の一因です。天文学系の企画屋なら土木屋と違って環境団体とは知らぬ中ではないでしょうし、それこそ地元も含めて一度腹を割って話した方が良いと思います。

■2021年09月13日（月）　エリアになったのかラインになったのか

KDDI、山手線と大阪環状線の”駅間”も5Gエリア化完了
各社これをもう3年前に終えていれば、エリアではなくてアイランドなどとは謗られなかったでしょうに。
ところで「市中からの対策によって5Gネットワーウの構築を完了しました。」ですが、ひょっとして沿線市街地の基地局整備によってということでしょうか？

■2021年09月12日（日）　そもそもツィッターはサービス事業者以外が特定個人を排除できないように設計されている気がする

河野大臣のツイッターブロックの問題点、若手憲法学者が読み解く
公的な場であるかどうかが問題になるというのはその通りだと思いますが、その前にまず、国民が大統領にツィッターでアクセスすることが妥当かどうか、どうにも疑問を感じざるを得ません。おそらく米国連邦地裁の判断としては、何らかの形で大統領としての公的な発言へのアクセスから国民を排除しようとすること自体が修正1条違反を構成するということではないかと思います。ツィッターの投稿自体は、ブロックされていようがアカウント単位で見ることができます。つまりブロックしたからと言って大統領の公式ツィッターにおける発言という公的なアーカイブから誰かを効果的に排除したことにはなりません。この点が、例えば公文書の開示の拒否や適正な報道関係者による取材の拒絶とは異なります。また表現の自由にしろ請願の権利にしろ、ツィッターでのリプライという形である必然性はないわけで、あれは基本が公開ですから、メッセージに適切なハッシュタグをつけて投げれば何かしらの形で大統領には届くわけです。
河野氏の話も同じで、ブロックしたと言ってもリプを重ねた対話ができなくなるというだけの話で、正直いかなる意味においても排除したとは言えない気がします。

■2021年09月12日（日）　戸籍法で家制度だけ廃止しても民法に家族法があるのでは変わらないでしょうね

「家」制度なくなったのに…　嫁、主人、家父長制　結婚後の現実
それを言うなら、民法家族・親族編と相続編が廃止されない限り家制度はなくなりません。結局は介護後見と相続の問題です。婚姻制度だけの問題ではありません。

■2021年09月11日（土）　「成功している大企業は嫌われやすい。」とは言いえて妙

Epic裁判の判決で認められたApp Store／アプリ内課金の合法性
評論記事として日本の公正取引委員会との合意事項に触れていない点は気になりますが、Epic vs. Apple訴訟に代表されるApp Storeについての法的闘争の流れと現状の評価としてはこの記事が一番まっとうだと思います。
いずれの例でも、Appleがジェイルブレイクやサイドローディング、サードパーティーストアに規制をかけている点は問題視していませんし、それこそ「Apple税」についても、中小ベンダーに配慮すべしとは言っているものの、ジャイアントも含めたサードパーティーベンダーに高率(！)の取扱手数料を課すこと自体を排除はしていません。またAppleとしても、これらの指示への対応に抗議する風もなく、粛々と対応を進めているように見えます。App Store自体の採算性の議論に至っては、気にもしていないのではないでしょうか。
かつてのIBMやMicrosoftもそうですが、やはり寡占的なジャイアントはきっかけがあれば非難の標的にされやすい、判官びいきで悪役を振られやすいということでしょう。もっとも、それをやっている人たちの方が寡占の殿様商売やその提灯持ちではないかという気もします。
そもそも古典的なアンチトラスト法理から見れば、現在のAppleのようなルールメーカー自体が問題とされるはずです。その意味でEpicの訴えにも一分の理くらいはあるわけですが、そもそもあそこの場合自分がルールメーカーになりたいだけなので、それがにじみ出るような主張では取り上げようにもとっかかりがないでしょう。iOSのような広く利用されているソフトウェアやその上に築かれたエコシステムはパブリックドメインにあり、サードパーティーも含めてそのようなソフトウェアやエコシステムを勝手にすることはできない、App Storeシステム自体を公に開かれた開発者団体に移管せよという主張なら、フランクリン・ルーズベルト大統領のころであれば通ったかもしれません。残念ながら、ロナルド・レーガン大統領以降で通るとはあまり思えないのですが。

■2021年09月11日（土）　乗客と目撃者では大分意味が違う

タクシーが歩行者はね、6人死傷　乗客「正常な運転していなかった」
この話は本文を出さないと意味が通らないので、朝日新聞さんには申し訳ないのですが全文コピペします。
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　11日午後4時20分ごろ、東京都千代田区九段南1丁目の都道で、タクシーが歩行者や自転車をはねた。警視庁や東京消防庁によると、信号待ちをしていた高齢の女性が死亡し、タクシーの運転手も意識不明の重体。このほか、タクシーの乗客が重傷を負い、自転車や歩行中の計3人もけがをしたという。

　警視庁幹部によると、タクシーが何らかの原因で歩道周辺に突っ込んだとみられる。目撃者が「ふらふらと蛇行運転をしていた」と証言しているといい、同庁は病気などの可能性があるとみて調べている。

　現場は東京メトロ九段下駅から南東に約300メートルで、千代田区役所のすぐそば。
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というわけで、タイトル付けたの誰だ。タイトルにはタクシーの乗客が何か証言をしたように書いてありますが、本文にはそんなことは一言も書いてありません。警察発表でその手のミスというのはあまりないものですし、警察発表に基づいて独自取材をして乗客から証言を取ったのであれば本文に得々と書くはずですから、タイトルを付けた人が勘違いをして、目撃者証言を乗客証言と書いたのでしょう。ネットメディア並みの釣りタイトルです。この程度と言うなかれ、減棒もののチョンボです。

■2021年09月11日（土）　別に体重計にテアさせなくてもよいと思う

134点目：スーツケースなど抱えた荷物の重さが量れる体重計
そもそも荷物の重さだけ測れる重量計はあると思いますが。それともあれは、登山関係者だけが知っているアイテムなのでしょうか。いや、そんなわけないな。スーツケースだって、玄関でスーツケースの取っ手にフックをかけて重量計を持ち上げれば測れます。
とはいえ、確かに飛行機を使う旅行の場合、荷物の重量を測れることは大事です。カウンターに行ったところで「大変申し訳ございませんが、お荷物の重量が上限を超過しておりますが、超過料金をお支払いになりますか？」というのはなかなかのクリティカルヒットです。形状やサイズはメーカーの方で基準内に収まるように作ってくれているのですが、重量だけはそうもいきません。

■2021年09月11日（土）　やはり怪しかったか

ヨドバシカメラを騙るフィッシングが増加。カード支払いなどは注意を
そういうのが来ていて、ヨドバシのサイトで支払い手段を変更しても来るし、そもそもメールに書いてあるリンクが変に見えるし、もしかしてフィッシングかなとは思っていたのですが、まあ、これでしょうね。

■2021年09月11日（土）　テンキーボードはいい、でもモニタはどうかな？

拡張が「ない」を「ある」に変える
まあ、拡張性がPCやPC-98の本質のひとつだというのはその通りだと思いますが。ハードウェアしかり、ソフトウェアしかりです。
とはいえ、キーボードやポインティングデバイスならともかく、モニタの外付けとなると拡張と言ってよいのか判断に迷わないでもありません。
これが据え置き型なら、文句なしに拡張と言えます。というか、据え置きならモニタを付けようがSSDをつけようが拡張です。
しかしノートパソコンとなると、紐をつけることにある程度躊躇をおぼえます。テンキーボードやポインティングデバイスくらいなら鞄にしのばせておくこともできますし、プロジェクタの接続もまあ、拡張でしょう。とはいえ自分が見るためのモニタとなると、プロジェクタと同じではあるとはいえ、またモバイルディスプレイだとしても、そこまでするかとも思えます。いや、自分でもやってはいるのですが、それは相当割り切って使うからそうしているのであって、画面のサイズも解像度も違うとか、モニタのケーブルをホットで引っこ抜いたらWindowsが変な動作をしそうで嫌と思うのです。実際、セカンドディプレイがつながった状態でそちらに表示するアプリケーションソフトウェアは、セカンドディスプレイがつながっていない状態では絶対起動しません。
ノートパソコンというのは画面とキーボードがついているからあのサイズなのであり、それを拡張するなら例えばNUCのSSD構成とモバイルモニタとHHKとマウスでも鞄に入れて持ち歩けばよいだろうと思うわけです。電源を繋がなくてもよいと言ってもモバイルディスプレイを付けた場合動作時間は減少しますし、新幹線の中で作業ができるというのはメリットなのかもしれませんが、正直パソコンを操作するよりはタブレットで資料でも読んでいる方がふさわしい場所だと思います。

■2021年09月11日（土）　 UPSのバッテリー交換

UPSがアラーム音を出したので何事かと思ったら、バッテリー交換の時期だそうです。交換用のバッテリーはBP70XSですが、まだ売っていますね。

9/23昨日発送を確認して今日届きました。おかしいわけではないのですが、到着予定25-29とか書いてなかったかい。
ちなみにオムロンからは、経年劣化が予想されるので本体も買い替えろとのありがたいご助言をいただいています。それはそうなのですが、こっちにだって事情があるのです。

9/24交換完了。後はバッテリーをメーカーの回収に出すだけです。ホットスワップができるというのは非常に便利で、さすがに定評のあるメーカーの製品はちゃんと考えられています。

■2021年09月11日（土）　 20年徒弟奉公させて切り捨てるわけですか

サントリー新浪社長「45歳定年制」を提言　定年延長にもの申す
定年制自体が新卒一括採用を前提としており、笑いごとでしかないのですが。定年制というのは本来新卒一括採用と年金支給開始年齢とセットです。もちろん、定年短縮もその一種である労働市場の流動化は長期的な方策として望ましいと思いますが、その場合新卒一括採用だけは全面的に廃止するべきです。そうでないと、新卒が石の上にも20年、あるいは20年で役に立たない技能と資格だけ身につけて中途採用市場に放り出されるということになりかねません。使用者の下で20年間徒弟奉公させる気が見え見えの提案は馬鹿げているというしかないのです。
定年制と新卒一括採用は廃止してしかるべきです。また普通解雇は、任期の終了か労働契約締結時に提示された公的資格を従業員が保有していない場合に限られるべきです。つまり任期の定めのない雇用は、資格だけは持っているが事業が傾かない程度に働けばよいと思っているような従業員を死ぬまで抱え込むリスクを取ることになります。もちろん任期のある雇用の場合、任期前の契約終了は申し出た側にペナルティを課します。従業員が申し出た場合は残りの任期の報酬の放棄、使用者が申し出た場合は残りの任期の報酬の一括払いというあたりでしょうか。そうでないとバランスが取れません。また採用に際して学歴を問うことも禁止するべきです。課程修了証明は学校ごとの証明ではなく課程修了認定機関の証明とします。今のような、学歴と称して学校名を書かせるような習慣はなくすべきです。もちろん卒業見込証明をもって課程修了の証明に代えることもあってはなりません。また労働契約が可能となる年齢は一律18歳とするべきでしょう。
また就業日数も、年間100日を上限とするべきでしょう。また給与水準も今の1.5倍は必要です。そうでもしないと、というか休日をしっかり休ませたうえで平日にも時間を作らないと、資格取得(まあ、新浪氏のいう勉強でもよいですが)に制約がかかってしまいます。
言い換えれば、従業員をある職場に拘束するべきではなく、宮仕えを経て経営者なり自営業者なり専門職なりに進んでいく、あるいは仕え先を変えるキャリアプランを前提にする、そのために従業員は勉強もすべきだという点では新浪氏に同意しますし、その意味で現在の65歳定年制も70歳への定年延長もおかしいというのもその通りです。ただし、新卒一括採用を前提として定年を早めるのでは、新卒採用から漏れた人が極端に不利になってしまいますし、工員も割を食うでしょうし、機動的な人事にも差支えが出ます。ですからまっとうに雇用を流動化するべきだと考えるわけです。
もっともこれは非常に経営側に有利な考えで、本来は従業員と使用者の労働契約ではなく、労働者団体と使用者の労働協約に基づく労働者供給を前提にするべきだと思います。もちろん使用者の裁量で一部の従業員を解雇するなどということもあってはなりません。やるなら労働協約の破棄とその事業分野なり地域なりからの撤退です。これと労働者団体による地域労働市場の独占があって初めて、労使のバランスが取れます。この形態にそぐわない場合は事業メンバーシップや委託、下請けを活用するべきですが、事業メンバーシップで一部のメンバーを排除するようなことはさせてはいけませんし、委託で委託内容がいい加減だったり包括的であったりすることも問題です。つまり、どこぞのバンドみたいにメンバーを入れ替えて活動を続けるとか、どこぞの偽装請負みたいに設備を提供するので工程全体を請け負うことなどという話は、事業としてはなしということです。

「首切りではない」45歳定年制、提唱の真意　しがみつくのは誰か
まず上述のように「定年」という概念自体が古臭く現状に合わないので、しがみついているのは経営者と被用者の両方です。45歳などと言わず定年制度自体を撤廃するべきで、いつまでもいられては困るというなら任期制にすれば済むことです。相応の事情があるなら任期20年だってなしとまでは言えません。任期途中で辞めても被用者側が損失を賠償する必要はないのですから、なおさらです。もっとも試用期間としては20年は長すぎで、組織自体をプロジェクトベースに転換しないといけないでしょうけどね。まあ、会社なんてプロジェクトに合わせて作って終われば清算する方が当たり前ですから、むしろまっとうな路線になるとは言えます。
それと労働力の産業間移動はともかく、新陳代謝というのはナンセンスです。そもそも動脈硬化するほど組織を維持する方に問題があるわけで、まとまった数の従業員採用など創立時の一回だけであるのが原則で、少数の中途採用すら場合によっては事業運営計画上の失敗例と言えます。事業の節目で人を入れ替えるなら、一度会社を精算して組織を全面的に整備し直すべきでしょう。それでこそ、資産だって再評価の機会ができるというものです。

■2021年09月11日（土）　プラトンか中国の科挙出身者のような愚論は鼻につきます

日本の政治家はもっと知性を
欧米の政治家に知性があるとは思いませんが。もちろん一定の知的水準にあること自体は、特に開発途上国では重要なことで、自国語が国際語となることなど当分あり得ませんから、外国語で交渉ができる、少なくとも通訳がごちゃごちゃやっている内容を理解できることが必須です。しかし米国の政治家に知性という言葉は全く似合いませんし、英国も政治家といえば知性とは無縁の訪問販売屋というのが通り相場です。欧州でも独仏の政治家に、厚かましさは感じても知性はあまり感じないと思います。もちろん芸術的感性が豊かな人はたまにいますが。
もっとも知性という点で日本に問題があることは確かで、知性を育てたいなら高校段階で国文学など教えず、ラテン語と唐宋漢文をしっかり教えるべきでしょう。少なくとも英欧で、カエサルもラテン語で読んだことがないのに知的エリートと名乗ることは認められないと思います。そうやって古典に親しむことが政治家としての研鑽になりうるかどうかは別問題ですが。
また、日本の政治で言葉で動いた例というのは寡聞にして知りません。きれいごとを訴える裏で個人的なコネに頼った談合交渉が行われているのが常です。きれいごとを言っているだけの人というのは、良くて最後は武力蜂起に追い詰められています。であれば知性など磨かずとも、それこそ田中角栄のように泥臭いボス政治に専念した方がましというものでしょう。彼が独立国としての日本に誇りを持ち、アメリカと対等に向き合おうとしたかどうかは知りませんが、彼が米国グラマン社からの賄賂を貰って口利きをしていたことは事実です。こういうのを、確か中国では漢奸と言うのではなかったでしょうか。もっとも知的エリートの話を聞いて石破氏のように「そんなのわからない」と言っているようではよろしくないので、噛み砕いた説明を理解できるだけの知的能力はあってしかるべきでしょう。
リーダーシップはあるに越したことはないですが、公の場での言動、対峙して議論する能力を理想として尊ぶ欧米とは異なり、日本の場合ヤクザのボスこそがリーダー像です。その像は、それこそ今の自民党若手政治家よりも、自民党以外の政治家についてよくあてはまるでしょう。結果誰を大親分と仰げば得(徳)になるかで右往左往しているわけですが。また中道保守派はまだしも、リベラル派は知的エリート出身者とコミュニティ出身の泥臭いリーダーが仲違いする例が多いと思います。
「日本の政治家が欧州の政治家のように、学力と知力を備えることができるのはいつの日でしょうか。100年経っても、あまり変わらないのでは、と思ってしまいます。」というのはその通りだとは思いますが、それが嘆くべきことであるかどうか、あるいは欧州の政治家が学力と知力を備えているかどうかは別です。欧州でも知的エリートを雲の上の足が地につかない人間と貶すことはよくありますし、学力と知力を兼ね備えていたであろうゴルバチョフがクーデターをきっかけにして学力を備えていたとも思えないエリツィンに放逐された例もあります。それこそ英国でも、伝統的な労働党のリーダーというのは大学教育に縁がない人も多いはずです。

■2021年09月10日（金）　衰退するべくしてしていると思いますが

「日本の金融、どんどん衰退」　SBI北尾氏の危機感
銀行の行う金融については役所のルーチンワークにしてしまってよいと思いますけど。昔なら、融資には評価しきれないリスクがあったわけで、そのリスクを管理するのが銀行も含めた金融事業者の存在意義でした。しかし、リスク管理の方法はここ50年ほどでシステム化され、それこそ素人でも扱えるものになりました。むしろコストと過度の新製品開発だけが、サプライヤーにもカスタマーにも問題になっています。ならば役所でルーチンワークとして行うのが、最もコストを気にしないで済む方法でしょう。
またその融資を基盤としてきた決済についても、ここ30年ほどでリアルタイム決済が実用可能にまでなりました。こうなると、決済の帳尻を合わせるための口座残高は必要ではあるものの、ほぼ融資の体をなしていません。中央銀行の決済システムだけあれば十分です。国際決済の問題は残りますが、中央銀行同士の連携のためには国際決済銀行がありますし、少なくとも先進国同士については中央銀行間の連携も進んでいます。
つまり、金融の出る幕はハイリスク金融を除いてほぼなく、それは証券会社と非銀金融機関の領分です。そうであるならば、銀行を中心とした金融など衰退してかまいません。必要なのは準備預金や不換紙幣に基づく通貨発行を含めた日銀のシステムと郵貯のネットワークだけです。
逆にそこを整理したうえでハイリスク金融に打って出るというなら勘定系のシステムコスト低減などという話にはならないはずです。もちろんそこが足枷になって新規事業に投資できていないという問題はありますが、その新規事業なるものがそもそも元本保証された預金を預かる銀行としては手を出しづらいハイリスクなのです。ならば、元本保証された他人の資産を預かるという重荷を放棄してハイリスク金融でのリスク管理に特化することが正しいでしょうし、それは現在の基準では銀行とは言えなくなります。良く言って米国の投資銀行(銀行免許を持った投資ファンド: ただしローリスク融資と預金預かりが中心の商業銀行とは区別されている)です。そして他人資産の預かりがなくなれば、勘定系システムのコストは相当下がるはずです。

■2021年09月10日（金）　さすがに線路の間に寝転がっていたら止まると思いますが

また訪ねたい海外の思い出「ジョイテツ！ in the World」vol.09 リスボン編（その2）
「こういう写真はテクニックよりも、まずはこういう写真を撮りたいと想像できるかどうかがポイントになります。ただ風景を眺めるのではなく、写真想像力を生かして観察することが大切かもしれません。」
これは全くその通りだと思います。

とはいえアドリブで電車とツーショット自撮りをするのは迷惑行為でしょう。自己責任というのは、運転手が危険行為らしきものを検知しても危険回避動作をしないという意味でもそうですが、まずその結果事故が起きれば、自分が痛い思いをするのはもちろん、路面電車なので鉄道のみならず他の道路交通も乱しますし、その上で鉄道に危険を及ぼした責任が自分にかかってくるのです。賠償金で済めばよいですが、豚箱行きかもしれません。

■2021年09月10日（金）　それを喜ぶのって工業化済の国と夢想家だけじゃないでしょうか

中国は覇権国にならない　インド出身の学者が考えるアジアの「未来」
いや、覇権国にならないならならないで、それこそアフガニスタンやミャンマーのような政情不安の国については懸念を表明しつつも関与しないということで、飢えようが消耗しようが分裂しようが自己責任ということになりそうに思いますけど。

■2021年09月10日（金）　賃労働者が会社を語るか

「何が何でも復職したい」富士そば労組幹部が会見、解雇無効審判うけ
こういうことを言うから「金銭的解決」という話になるのだと思いますけど。もちろん解雇無効とされた以上確定すれば復職させるべきですが、一方で経営陣との相互不信を克服して経営者の指揮を受けられるのかが問題です。労働組合は事業の経営に責任を持つ立場ではないので、事業についての決定は原則として経営陣が優先されます。それを「いい会社づくりに努力したい。」と言うのは、経営陣に嫌われて当然だと思いますし、僭越もいいところでしょう。そういうのは、取締役か株のマジョリティを取った人が言うことです。
もちろん現場任せの事業運営で店舗なり現場なりに労働側が責任感を持たざるをえなかったということはあると思いますが、それなら労働組合として全員退職したうえで出資者を探して競合を立ち上げるのが筋です。「会社の役員にふさわしい人物が就かず、適材適所になっていない」と言うのですから、今の会社でなくても立ち食いそば屋台の経営は十分できる、ノウハウも熟練従業員もコネもあってないのは資金だけだということでしょう。

■2021年09月10日（金）　折り畳むのならもっとすることがないか？

畳むと横幅わずか126mmに。ロングスケールの本格派トラベルギター「AD-121」
そりゃまあ、エレキギター、つまりエレクトリックギターは共鳴胴で音を増幅しているわけではないので、その部分がどんな形をしていようと構わないわけですけども。
でもそれならいっそのことエレクトロギターにして、ネックも折り畳んだ方が良くはないですか？弦が弾かれたのを検出してシンセサイザーが音を出せばチューニングは必要ないですし、発音の際に弦の振動を規格化して加味する程度の回路は簡単に作れるでしょう。ネックを折り畳めれば、大型バイクの荷物室にも入るでしょうし、小型車のトランクの隅にキャンプ用品と一緒に突っ込んで走り出すこともできます。
もっとも、そこまでして折り畳んでギターを持ち歩くのがどうかという気もします。エレクトリックギターもあれはあれで一応アナログ楽器でして、だからこそネックの端にチューニング用のスクリューがついていたりするわけです。お気に入りというのは、それこそ胴の部分の弦の振動への影響なども含めて判断するものですし、気に入ったならサイズがどうであれ持ち歩きたい、むしろ運搬手段の方を何とかするものでしょう。

■2021年09月10日（金）　 EUからクレームが付くんじゃなかろうか

Apple Music、Shazam技術活用しDJミックスに関わる全ての権利者への直接支払いを開始
Apple Music、DJミックスのロイヤリティを楽曲権利者にも分配へ
なるほど、こういう言い方をされると不愉快に感じるわけですね。
「DJは自らが持ち得る知識と技でライブラリーの多種多様な楽曲を断片化し、クールかつグルーヴィーさを増幅して再構築、自らが意図した表現の形にしてオーディエンス / リスナーに届ける魔術師のような人たち。」-A
「ところがそのDJライブラリーにある楽曲を配信することで発生する著作権料の扱いに関してはトラブルが後を絶ちませんでした。」-B
法律を云々する前に、そのような行為Aが技術的に可能であることは確かです。ある種のパロディーということになります。
しかし、そもそもAの行為を行うことによって発生する問題は、少なくとも大陸ヨーロッパの著作権法や日本の著作権法の上では、「著作権」(紛らわしいので以下複製権等と書きます)および「著作隣接権」(やはり紛らわしいの以下「上演権等」と書きます)だけではありません。著作者人格権というのがありまして、その一つに同一性保持権という権利があります。DJミックスは元の楽曲をそれとわかるような形で加工するわけですから、明らかにこれを侵害します。安易に侵害を認めるかどうかというレベルではなく、権利者(人格権ですから創作した当人 - 法人著作の場合は法人)の許可なくしてはやってはいけないとされていることです。その結果本来権利者に帰するべき収益を獲得したかどうかはともかく、権利者が「許さん！」と言えば精神的損害に対する慰謝料は硬いところです。ちなみに合唱曲を管楽ソロに編曲してジャズっぽく吹いたら許可を得る段階で権利者が抗議して音源発売中止という事例があります。ただし、この著作者人格権は英米の著作権法にはない概念であり、英米法ばかり念頭にあるとどうも考慮の外になるようです。このためAの行為にリスペクトして説明すると同一性保持権の観点からは非常に危険な言説となります。もっとも、このあたりを厳しく扱う権利者が出てくる19世紀後半から20世紀前半は一方でオペラパラフレーズというパロディの全盛期でもありますが。
それを、金払えばいいよねと言い放たれれば、不愉快にはなるでしょう。いつぞあったように映画監督が俺の作品は映画館を想定したもので、低品質のストリーミングで家庭のしょぼい再生機で見るもんじゃない！と怒るのが正当かどうかという話はありますが、少なくとも何の関係もないDJや再販事業者が複製料(この場合曲の上演に対する複製権等許諾の料金と上演した人の上演権等に絡む複製許諾の料金)を払っただけでミックスを公認させるというのは、「みんながハッピーに、そして音楽を楽しもう」と言うには露骨に創作者の人格を虚仮にしています。

■2021年09月09日（木）　そんな話は実践レベルでは40年前に常識になっている

自然・文化体験多い小学生、高校生で自尊感情高まる　文科省調査
信頼性はともかくとして考え方はわかりますが、ではそれを学校で集約的にすればいいとか集団でワイワイやればいいという発想には問題があります。少なくとも私は、学校主導の文化イベントや自然イベントを楽しんだ記憶がありません。強制参加だから仕方なく行って、どこが良いのだかわからない演目の観賞や文化体験と称する作業、キャンプ体験をしてくる印象しかないのです。市営図書館から本を借りてきて読んでいる方がよほど楽しかったというのは意味合いが違うので脇に置いておくとして、別にこの手の体験自体が嫌いというわけではないですから、場が悪いということになると思います。さすがに小学生を一人で体験に行かせるわけにはいかないにしても、催す方にしてみれば集めてルーチンをこなさせて終わりというのでは問題が出るでしょうし、親についてもマニュアルに書いてあるからとりあえずキャンプに行こう、コンサートや観劇に行こう、習い事をさせてみようでは、逆効果になりかねません。それこそ一人一人についてモチベーションを喚起するような目配り、適度に達成させていくような段取りをしないと自虐志向に陥りかねない点は、実践において注意するべきです。
それにしても、また親や学校の負担が増すようなことを考えてくれるわけですが、文科省には一万円札がとめどなく出てくるような倉でもあるのでしょうか。厚生労働省と協力してせめて従業員を午後6時に帰宅させ、二週間の休暇を盆暮れとは別に年に2回職場で分散して取れるくらいにしないと、こんな調査の結果が出ても意味がないと思うのですが。

■2021年09月09日（木）　罰という考え方自体は間違っていないでしょう、苦労することなどちょっと想像すればわかるのですから

子育ては罰ですか？　止まらぬ少子化招いた「塩対応」、菅政権も
もちろん罰、つまり自力で子供を育て切らないような貧民が子供を作ったことに対する罰であり、また域内経済だけで生産力を消費しきらないほどに人口を増大させたことに対する罰であるわけです。かつては人口を増やしただけ生産力も消費も増大しましたが、今は生産力が余っていて人口を増やしても設備の生産の効率が良くなるだけで消費増につながる労働生産性の向上が出てきません。そうであれば男性一人で妻と子供分の所得を得るのはよほど貨幣で計った生産性の良い職に就いた人やそもそも無理をして稼がないでも十分な所得のある人以外難しいので、女性にも子育てをするよりは生産に従事して欲しいということになるのは当たり前です。その分独身者の生産性や消費の余裕や自由度は増しているわけですから、労働者は独身貴族、乳母を交代制で雇えるような人は優雅な子育てで、郊外団地などというものが消滅するまで人口を減らすべきです。
というのは冗談ですが、特に時間に縛られる賃労働者世帯や仕事中の割り込みに耐性が低いクリエーター系自営業世帯について子育てに支障が出ていることは確かです。また、夫婦の役割分担などというアナクロニズムはもちろん、公的支援を増やせばよい、託児所や保育施設の充実をという一時代前の対策にも問題があるでしょう。就業時間をフレキシブルにして残りはテレワークでといった対策や、労働時間が増える分を保育士のローテーションで補うといった考え方でよいのかということです。現状では、それこそ午前8時に出勤して午後8時に退勤する親から午前7時から午後10時まで子供を預かるということになりかねず、保育士がみな柔軟な労働時間やローテーション制度に対応できる、つまり独身者が多数派の職だというならともかく、一度保育士の職に着いたら少なくとも他の職に移るということはあまり考えませんし、現実的とも思えません。また自宅でのテレワークにしても、十分な時間子育てから切り離される空間が必要なのに用意できないクリエーター系自営業世帯の状況を再生産するだけです。介護もそうですが、時間的空間的に集約して重点的に効率よくサービスを提供することで賄う発想(いわば子捨て姥捨て方式)に問題があるように思います。

■2021年09月09日（木）　猫って畜ですよね？

吾輩は社猫である　所属は「癒し課」　笑顔あふれる会社の日々を本に
いや、言い換えると文字通りの「社畜」なんですけど。社畜で癒される日々って何のブラックユーモアでしょうか。

■2021年09月09日（木）　 Twitterは所詮オープンなもの

Twitterに招待制の「コミュニティ」機能追加。宛先を絞って発信・会話
iOSとウェブからテスト開始
これ、招待を求められた時どうするんでしょうかね。リクエスト機能がないにしても、オープンのツィートや外部の手段を使って申請はできます。結局モデレーターがノーと言えることが前提になっているわけで、外から丸見えなことと言い、トラブルから何も学んでいないのだなということでしょうか。もっともツィッターの本来の方向性はオープンなメッセージの共有にあるわけで、そうでないものは他のSNSででもやってくださいということなのでしょうが。
もっとも、周りがオープンカフェだらけの町の広場みたいに騒々しいですけどね。

■2021年09月09日（木）　そりゃ内需に限定すれば需要の中身が供給能力と違うんだもの

与野党　規模ありきの経済対策　需給ギャップ目安の問題点
まあ、規模は正義ですよ？規模さえあれば、それなりにお金は行き渡るわけですし。
とはいえ、基本的には世帯ごとに配ったほうがよいとは思います。可能ならば個人単位で配るべきですが(そうすれば世帯ごとの調整が要らなくなる)、とりあえず世帯ごと。それで、それこそみんなケチって住宅ローンを繰り上げ返済すれば返済負担が軽くなって家計消費が増える、つまり後年の修繕費が期待できますし、何かを買えばそういう需要のある業界が派生的に潤っていくわけです。無駄がどうこうというなら、そもそも需要のない業界に補助金を撒く必要はありません。
気を付けなければいけないのは、一過性の補助金で発生するのは債務返済と耐久消費財の購入だけだということです。つまり巣ごもりで問題になっているサービス業への影響は期待薄です。「コト」はその場で消費されてしまい、継続的な便益に欠けますから、おそらく近所のレストランでコロナ乗り切りパーティーをするよりは住宅ローンや奨学金の残債を繰り上げ返済します。事業者側もそれはわかっていますから、特需の算段はしても長期的な成長に向けた施策は取りません。とどのつまりは有利子債券に突っ込んで金融資産にしてしまいます。それが「宵越しの銭を持つ」社会というものです。サービス業に直接突っ込んでも同じで、むしろ人件費負担が大きい構造だからこそ財務を身軽にすることを優先し、結果としてせっかく使ったお金が銀行の債権残高と相殺して消えてしまいます(この点は財務が身軽になる結果将来の消費増が期待できる消費者とは異なる)。本来だからこそ持続可能な財源が必要なわけですが、その議論をしている段階ではありません。財源だの収支バランスだのと言っていては機を逸します。その意味で、全体的な需要の喚起には、世帯収入の安定化策と3～5年程度の期間年間200兆円前後の経済対策が必要でしょう。ちなみに米国バイデン政権の対策費はとりあえず1.9兆ドル、おおむね200兆円です。

■2021年09月08日（水）　それが通るのはお義理でチケットを買った素人劇団の上演まで

席を立たれたダンサーに聞いて考えた　「頑張ってるのに失礼」なのか
「頑張ってるのに失礼」などと考えるのは日本だけらしいですが。少なくともヨーロッパの通は、インテリも庶民も舞台が気に入らなかったら容赦なく席を立つし、時には座布団投げよろしく乱闘や口論にもなるようです。おとなしく見ているというのは田舎者のすることで、お得意様になるような人、つまり上流階級などそもそも舞台など真面目に見ないようです。
もっとも前衛作品や前衛演出に賛否が分かれるのはよくあることで、いい例がストラヴィンスキーの春の祭典の初演でしょう。
一方で上演に問題があって顰蹙を買う例もあり、とちればブーイングは当然のことで、イタリアでは観客がオーケストラピットまでケチを付けに行くのだとか。わざとらしく席を立つくらいは生易しいと言わなければなりません。
意図して公衆の面前に立つのであれば、問題があったときに生卵やピザを投げつけられる程度は覚悟するものでしょう。そこで悠然と対応して見せることこそ、演じる人間としての格だと思います。

■2021年09月08日（水）　雇用制度の抜本的見直しもなしに料率を上げるのは無茶

雇用保険料、見直し議論開始　労使そろって税金の追加投入を要求
そりゃそうだ。だってこんなことになるなんて誰も思っていなかったんだもの。
現行制度下での保険料引き上げには、現状でなくても問題があると思います。まず保険料率の算定基準を適正化して、さらに使用者負担を増やし、いわゆる試用期間も一ヶ月を上限に短縮し、その代わり解雇規制を緩めるのが筋だと思います。でないと雇用の配分を適正化しようにも組織内調整に頼るしかなく、失業給付を払いたくないがために政府が使用者に雇用の維持を求める事態になります。いわゆる紛争の金銭的解決と同じで、雇用を流動化させる代わりに整理解雇という事態に対して使用者側に保険をかけさせるのです。無用な雇用の抑制も兼ねて、基本給に対して100パーセントの料率が理想ですが、直近10年の実績ベースで危険率を評価したうえで10～80パーセント程度でしょうか。またいわゆる非正規雇用(端的に言ってパートとアルバイト)についても全面的に雇用保険に加入させるものとし、保険料負担は使用者側100パーセントとします。
現行制度下でも、さすがにここまで異例な雇用調整に対して保険料率を上げるというのは、制度の安定性の面からもまずいと思います。

■2021年09月08日（水）　弾劾裁判による罷免が法曹資格喪失につながることはわかるのですが

「罷免は行きすぎ」　弾劾訴追の岡口基一判事を「守る会」発足
余計なところで口が軽いのは、公務員として十分罷免の理由になると思いますが。もちろん国会で裁判官が弾劾された場合、裁判官を退職するだけでは済まないわけで、弁護士としてもやっていけないのはどうなのかという議論はあってよいと思います。とはいえ、本人が辞職する様子もありませんし、最高裁判所が解任できるのは普通は任期更新の時だけです。そうなると、弾劾という話が出てくるのは仕方ないと思います。
もしかして、徹底抗戦して弾劾されて、名前を売ってタレントにでもなるつもりでしょうか。

■2021年09月08日（水）　広告屋じゃないんだからオカルトに賭けるのは止めて欲しい

オンキヨー技術で、うまい酒を　主力事業は売却　新ビジネス模索
事業を絞り込むのは構わないのですが、新規事業と称して変なことをするのは感心しません。それとも投資家というのはこういうオカルト話を喜ぶのでしょうか。

■2021年09月08日（水）　できたとするか無用の犠牲が出たと思うか

7～8月の高齢死者、ワクチンで「8千人抑制できた」厚労省が推計
評価自体はおかしくないと思いますが、そもそももっと動きが速ければ罹患者も死者も少なかったと思いますよ。まあ、千人単位を考えているのに100人が70人になったと喜ぶレベルではあるかもしれませんけど。

■2021年09月08日（水）　どういうコンセプトだろう？

Polesterの電動貨物運搬車「Re：Move」公開。狭い路地も走れる短距離輸送の新手段
ぎりぎり車が入れる道路なら使えると思いますが、ラストワンマイル向けとしてはいささか中途半端な気がします。まず軽量小型で荷物と一緒にトラックに積めることが前提になりますが、少なくともスロープかリフトが必要な程度には重いように見えます。また都市内部で運用するには重すぎてかつ速すぎると思います。ヨーロッパには重い車両厳禁(石畳が痛むためらしい)の交通規制が結構ありますし、20km/h出したら事故が起きるだろうと思える入り組んだ街路もあります。19-20世紀中期までの整然とした都市計画に基づいた町や新興住宅地なら使えるかもしれませんが、そういうところはそもそも小型トラックやバンが通れるでしょう。まさか台車代わりに門から玄関まで乗っていくとも思えませんが…

■2021年09月08日（水）　サプライが飽和している状況でマインドを云々しても仕方がない

日本をむしばむ「値上げ嫌い」の心理　止まったままの経済20年
いやまあ、普通は商品の入れ替えが続き、新商品なら仕方ないかという形で上がっていくものなんですけどね？あるいは生活に余裕ができて、少しくらい高いものも買ってみようかという形で、生活水準が向上していく。
それが、それこそ1990年代から、基礎的な生活財はむしろ価格が下がっていく、その一方で支出の項目は増えていくしその値段が比較的高い(携帯電話料金や子育ての費用など)、そして収入の水準が実質的に上がらないという状況になります。一方で、金利は低下したままです。お金を使う側としては金利負担が下がってよいわけですが、これは資産運用のパフォーマンス低下と裏腹です。一部のリスク資産市場だけ総価額が膨らんでいますが、経済成長率が上がらない状況でリスク資産だけ高くなるはずがないわけで、運用資金が流れ込んで水膨れし、ボリュームが膨らんでもパフォーマンスが落ちているだけです。
こうなると、お得という感覚が、価格の水膨れを防ぐという意味ではなく粗利益を薄くする方向に働いてしまいます。まずいことにここ60年ほどの期間は、技術開発や規制緩和がコストを下げる方向で働きました。宣伝とは裏腹に消費者にとって違いが判らない商品が大量販売チャンネルによって提供され、「同じ」ものが価格で比較されることになり、安値を選んで元が取れるようになってしまったのです。しかもその中に賃金も含まれていました。最低賃金は上がっていますが、最低賃金というのはボトムであり、つまり最低賃金で働く交換可能なマニュアルワーカーばかり増えてしまったわけです。
値上がりを嫌う、値下げを好むという志向自体は基本的に問題がないはずで、そこで消費者にケチをつけるというのはおかしいと思います。「安いことはまずい」というのはマクロ経済屋の感覚であり、高くなることが好ましいというのは売り手の感覚、つまりバブル時代のメンタリティです。むしろ価格上昇を正当化する付加価値を付けられていない供給側に問題があります。技術進歩と言いますが、その技術進歩が競合にも同時にもたらされ、違いがなくなってしまうために価格競争に走る結果になっています。
予想とか期待というのは「一円でも安い方が良い」というような主観的な価値判断やその場限りの判断ではなく、「ネット契約で無駄を省いた携帯電話回線契約が4000円くらいになったから、当分はそのままだろう」とか「昨年冬に燃料価格や電力価格が暴騰したから、今年も高くなるに違いない」といったものです。マクロ経済屋はデフレ圧力にさじを投げて「マインドがおかしい」などと言いがちですが(バブルのころも、こんなに資産価格が暴走するはずがない、マインドがおかしいなどと言っていました)、合成の誤謬や「予想の自己実現」が働くことから明らかなように、マインドというのはそう予想させる根拠があってはじめてその方向に進んでいくものであり、マインドだけ精神修養で操作できるものではありません。
まず、どうも現在余りまくって輸出してすら消費しきれていないらしい生産力をフル回転させるだけの需要を作り出すことから始めないといけません。それこそこの前のマスク騒動やその直前の紙騒動で明らかなように、需給がひっ迫すれば価格は上がります。そのひっ迫を作り出さないといけないのです。その点で、「「20円で1万円札」アベノミクス再来を見過ごせぬ理由」などと言っているのはおかしいわけです。

■2021年09月07日（火）　移住なら移住先の都合も考えるもの

苦境続くロヒンギャ、相次ぎ国外へ「クーデター前後で環境変わらず」
大変だろうとは思いますし、さすがにあの状況では通常の出国手続は機能しないと思いますので、緊急避難の事例に当たるとは思います。
とはいえ、基本的に「移住」であることは認識するべきだろうと思います。国境を越えた移住というのは移住先が審査を行って許可するものであり、移住を希望する事情や本人の素性、受け入れ先などに問題があれば許可は出ないわけです。亡命や難民保護の場合は優先的に受け入れることが望ましいとされていますが、亡命にしろ難民保護にしろ本来は対処可能な少数であることを前提にしています。そのため通常ある程度厳しい基準で発行される就労権付査証を優先的に発行していますし、審査中の人道的な待遇での保護も提供しています。まあ、難民に対しての日本の待遇が人道的かどうかは別に議論しないといけないでしょうけど。とはいえ、不法入国で検挙、どころか発見時点での射殺や国境外への追放でない点は明白です。しかし、人数にしろ手続の懈怠にしろ、受け入れ国側の手続を麻痺させ、あるいは妨害しています。

■2021年09月07日（火）　安全な踏切などというものはない

京王線の踏切で新聞配達員？はねられ死亡
京王電鉄さん、お気の毒に。踏切内でこけること自体、鉄道往来危険該当事案でしょう。これを機に、踏切の廃止を強く進めて欲しいものです。
なにしろ、踏板は滑るし線路の隙間には足を取られるし、それで列車はそもそも踏切が見えてからでは止まれないのです。あれは横断者にも列車にも優しくない、まさに前世紀の遺物ですので、周辺住民の生活が不便になろうと主要道路が迂回と渋滞を強いられることになろうと、まずは廃止しなければなりません。
また現代の鉄道が止まることを許されないものであり、一方で人命も尊重しなければならない以上、鉄道線路は高架化ないしは地下化するか高さ10メートル程度の塀を全体にめぐらすべきです。地域の景観とか日照とか車窓の景観とか言っている場合ではありません。もちろん周辺に高い建物がある場合は、その高さまで塀を作らないといけません。というか迂闊に塀を作ると強風で倒れかねないので、トンネル化した方が良いかもしれません。とにかく人がうっかり侵入してしまう経路を極力封じることです。車窓の風景を楽しみたい人には、可能なら特別展望室なり安全速度で運行される特別展望車でも作ってチケットを1枚10万円くらいで売ったらよいのです。
また二輪車も、ここまでくると乗り入れ規制を考えるべきでしょう。いろは坂を登ってこけたり転落したりしている分には自己責任でよいですが、都市内での運行や線路の横断となると構造的に危険が大きすぎます。世の中には荷車さえ使えない規制区域の前例もあるのですから、力を梃や歯車で増幅するものも含めて車両禁止くらいは容易いものでしょう。さしづめUber Eatsが飛脚人足になるわけですが、自転車に撥ねられるよりは飛脚に突き飛ばされる方が、まだしも納得がいくのではないでしょうか。

■2021年09月07日（火）　うるさいことを言うなら漢字は一字一音であり、日本のように複数の読み方がある方が間違っている

どうなるキラキラネーム　読み仮名の戸籍記載、法制化へ
姓を書く欄は増やせないくせにこういう下らないことの整備は進むのですね。
というか、名前の読み方がなんと今になって制度化されるというのがびっくりですが、そもそも日本語において漢字の読み方は自由なので、本人や代理人がこう読むのだと言ったらそれでよいと思います。下手にこだわると音便してよいのかという話にもなりますし、難読の姓名の人が迷惑します。「東海林」と書いて「しょうじ」と読む例など、聞いた時何をどうやったらそんな読みになるのか途方に暮れました。それでも本人にとっては自然な読み方ではあるわけなので、慣習や伝統に重きを置くなら読みは自由でよいと思います。姓だけは、そもそも親の戸籍で確認できるわけですし。
もちろん、国際化ということで正式の名前は平仮名だけで届け、漢字での表記はオプションとしてもよいでしょう。オプションが必須項目とどう対応していようが、対応が合ってさえいれば問題ないわけです。例えば届け出の姓名が「はあん　らふかでお」でオプションの漢字表記が「小泉　八雲」でもよいのです。

■2021年09月07日（火）　そりゃまあ、炭疽菌のついた手紙を読まずに捨てることは問題とは言いませんよね

河野大臣、ツイッターのブロック「問題ない」SNS上でも礼節求める
天に唾吐くというのはさておいて。
そもそもツィッターで公人の発言への関心を可視化すること自体、デマゴギーの一類型だと思います。ツイッターでメッセージを流すこと自体は不可とは言えませんが、フォローやリツィートの数を数値化する機能や、タイムラインのような半ばインタラクティブな機能はブロックされるべきでしょう。という意味のブロック…ではないようですが。
まあ、リツィートができないとかその程度の話ですので、メッセージを見て「太郎がこんなこと言った笑」と別の媒体に書き込むくらいは可能です。ブロックして縁を切ったつもりだとしたらそれこそ笑いごとで、発信を続ける限りはリアクションは起こり続けるのです。あれはそういうサービスです。

■2021年09月07日（火）　まだトンデモ系疑似科学だと思うんだけどな

この番組、放送したら好感度は…視聴者反応をAIが予測　点数化も
予測ものというのは分析商品の定番のひとつではあるのですが、データ屋が売れると思うほど放送業界の人というのは占いが好きなんですかね。当たると出たからと言って当たる保証があるわけではないと思いますし、外れても責任を取るのは自分だと思うのですが。AIとか脳科学とか、怪しげなキーワードが満載です。
AIや脳科学で予測ができるなら麻婆豆腐やカレーはこの世にないでしょう。

■2021年09月07日（火）　「最近じゃ著作権とかあるらしいがあの頃はそんなものはなかったからな、複製され放題さ」

声優・森川智之の声をAIで再現、オーディオブックの一部を無料公開　小学館など2社
これがなんで森川智之氏の声でないといけないのか、どうもわかりません。
声質も含めて森川智之氏の読み上げデータをもとにチューニングしていったら似てしまったというなら、まだわかります。しかし「今回作成した森川さんの音声は公開しない」のだとしたら、「森川さんの音声」というデータ、森川智之風に読み上げるためのチューニングデータが存在することになります。「CoeFont CLOUDは音声合成AIを活用し、ユーザーの声を500～1500円で再現するサービス。」というのも、特定の個人の音声に即したものと読めます。AIかなにか知りませんが、内容としては既存の音声合成システムと違いはないと判断するしかありません。
出汁に使われた方はお気の毒様ですが、「～風」を売りにする事業がまっとうなものかどうかを、そろそろちゃんと考えないといけないのではないでしょうか。「やれるからやった、後悔はしていない」では、ケイ卿が嘲笑いますよ。

■2021年09月07日（火）　会議や講義に集中すればパフォーマンスが上がるなどという戯言はいい加減にしていただきたい

凸版印刷、イヤホン型脳波デバイス発売『社員や生徒の集中度を可視化』
凸版印刷がイヤフォン型の脳波計測デバイス　集中状態を可視化　オフィスや教育での活用見込む
またこういうビッグブラザーデバイスを…しかもクラウドで…どう考えても盗聴デバイスの親戚でしょう。どうせ作るなら、集中などしていなくても必要なことだけ要約する方にできませんかね。
「凸版印刷が20年6月に開始した、映像・音声・香り・照明の機器を連動することで、オフィス内でのパフォーマンス向上を図るサービス「YourSpace」との連携も想定。」(ITmedia)とのことですが、そもそも無駄なことに集中することでトータルパフォーマンスが落ちる点は気にしないのでしょうか。また集中の持続にも制限時間があり、適宜緩めないとそもそも集中できなくなることはよく知られています。ならば非本質的なところで環境をいじるより、インプットやアウトプットの効率の向上を目指すべきでしょう。またオーバーヘッド以外の何物でもないコミュニケーション、それもリアルタイムのインタラクティブなものを省略する方向こそがまっとうなものです。凸版印刷であれば、賃労働者家畜化デバイスと同程度には守備範囲のはずです。

■2021年09月07日（火）　保健所はいまだに修羅場らしいですけどね

来日10周年：みんなに迷惑
あの当時は設備の動員もなかなか進まず予約が立て込んでいましたね。もっとも前職の生物系の実験室にも数台機材がありましたから、ちゃんと探せば結構あったと思うんですけどね。
でまあ、シェアハウスに限らず、学校や寮などでもこうなるわけです。学校なら出てくるなで済みますが、シェアハウスや寮だと、本人に悪意がないのに周囲に大迷惑をかけてしまうわけです。
個人的にはこのあたりがいたたまれないので、集団生活というのは断固拒否したいわけですが。

■2021年09月07日（火）　ディベロッパーが作って入居者に責任を押し付ける類ですからね

マンション「管理拒否」増加　前代未聞のはずが　管理会社の事情は
区分所有法には住民自治組織としての管理組合設立の手順について欠陥があると思います。管理組合への参加を含めて団体への所属が伴うにも関わらず、特に分譲時は単なる売買の手続で購入ができてしまいます。最低限、まず分譲希望者が管理組合を設立し、その管理組合が敷地や建物を開発事業者から購入する(各希望者への分譲は管理組合が行う)手続を義務にするべきでしょう。そうでないと、管理組合という団体として不動産を管理する前提が成り立ちません。この手順では、管理を委託する場合も委託契約自体は管理組合が直接行うことになります。また分譲分の売買も、原則として管理組合の承認事項とするべきでしょう。つまり管理組合が売買契約を承認しないこともあり得るわけです。本来は開発自体分譲希望者を主体として行うのが筋ですが、地元との交渉や法規制への対応などがあるため、さすがに難しいでしょう。
管理会社が収益につながらない案件を忌避すること自体は、当たり前だと思います。単独所有者であれば、所有者と管理会社がお互い条件を出し合って落としどころを探ることになります。しかしマンションのように少なくとも数十人の所有者が組合を形成している状態だと、組合の執行部が十分な裁量を持てないことがままあります。そもそも委託の条件について合意形成ができない場合や、管理会社と合意しても持ち帰った段階で否決されたり契約後に個別的な不満が出たり、あるいは住民の取りまとめに非常に時間がかかったりするわけです。一般的な会社の類であれば、経営者が専決して責任を負うわけですが、住民自治でこれをやると執行部に相当大きなリスクを負わせることになり、最悪執行部のなり手がいなくなったりします。
結成の合意が社団の形成の大前提ですが、現在の区分所有はその大前提をないがしろにしています。改善できるならするべきですが、できないようであれば区分所有という仕組み自体を廃止するべきでしょう。

マンション「管理拒否」されないためには　カギは管理会社よりも住民
これはその通りだとは思うのですが、そもそも社員の問題で経営方針について対外的に問題が生じていながら存続している社団というのがおかしいのです。法律というのは物事を滞りなく動かすための道具なのですから、社団が機能しないと問題が起きるような区分所有法は間違っています。

■2021年09月06日（月）　こんなのが歩道を逆走してきたらちょっとやだ

BMWが電動アシスト三輪自転車のコンセプト発表。カーブでは車体を傾けて走行可能
それ以前にこれ、日本の法律で軽車両扱いにしてよいのでしょうか。原付免許を義務付けた方が良いと思うのですが。

■2021年09月06日（月）　作り始めてから自分も食べたいと言われるのも嫌ですが

自炊で自分の好きなごはんを作るのと、家族のメシをコスパと時短も考えつつ作るのはけっこう必要とされるスキルが違うなぁ感を感じています・・
スキルもマインドセットも違いますね。調理技能という点での基本はあまり変わらないですけどね。
というか、そのあたりに、一人暮らしで自炊をする経験の中で成立した自分の感覚と、炊事を分担するのが結婚してからだった人の感覚との違いを感じます。よく自炊なんてできるよねと言われても困惑するし、かといって急に他の人の分も作れと言われても困ります。

■2021年09月06日（月）　カードを作っている暇があったらウレタンフィルター付き強制換気ヘルメットを量産すべき

ノーマスク、わがままでなく事情があります　市が周知カードを制作
このあたりは何とも難しいというか、「感覚過敏や発達障害などでマスクを着けることが難しい」のでなければマスクを着けないとだめなのかという話になってきます。
そもそもマスクを代替するヘルメットのような製品の提案は昨年中にいくつも出ていたわけで、そのようなニーズがあるなら応えられるものではあったわけです。それがマスクを使えない人はマタニティーカードよろしく表示をするような話になっているのは、そういったマスク代替機材がコストが高いとか量産性に欠けるとか、絶対的な必要に基づいた話ができていないからでしょう。そういうのを無策と言うのです。そこを棚に上げて「お互いに思いやりの心を持って接してほしい」とは呆れはてた話で、することをしていないくせに道徳を説くのはいい加減にして欲しいものです。「要請」して責任を取らないのと変わりないでしょう。

■2021年09月06日（月）　今頃になって懸念とは殿様商売もいいところですね

テレビのネット同時配信、フジが年度内開始で調整　地方局には懸念も
「ただ地方局には、キー局による同時配信が地域を越えて広がると、地方での視聴率や連動する広告収入が減るといった懸念があり、配信内容が注目される。」
それはキー局のコバンザメを根本的に脱し切れていない方が悪いです。むしろキー局すら電波放送だけでは生き残りが難しいと考えていると言うべきで、ならば地方局はもっと前に独自コンテンツの開拓なり土管屋への転向なりを進めないといけなかったわけです。
もっともキー局がコンテンツをネット展開するにせよ、立ち上がりはともかく継続的な成長を見込める状況ではないはずで、キー局のコンテンツを受け取って地域内で再配信する、そのチャンネルとしてネットを使うという芸当も当面は可能でしょう。一種のCDNですが、うまく使えば自局のネット配信設備の導入プロジェクトにもなります。もっとも、長期的には独自コンテンツを開拓するか、それこそ番組制作部門を無くしてしまって、チャンネルの時間枠を売って放送する土管屋になるかを早めに決めて対応していかないと、波に乗り遅れた挙句に倒産する羽目になります。そのころにはネット回線がネット配信の需要に対応できる程度の太さになっていると考えると、電波放送自体不要とされてキー局にすら見捨てられる可能性があります。

■2021年09月06日（月）　単純にマニアが調査にすら引っかからないマイノリティーになっただけかもしれませんけど

「音がいい」だけじゃ物足りない　Qualcommの調査から見えたワイヤレスイヤフォンの未来像
今回はITらしいというかガジェット系らしいというか、Qualcommの調査から市場の方向性を探る話です。
まあ、CD音質のロスレスというのは理解できる話で、ハイレゾがどうのという前にCDをリッピングした音源をロスレスで再生できるようにしろ、あるいは今時の音楽サービスでは一応CD音質以上を売りにしているわけで、よほど低価格のサービスでもなければMP3で十分などと答える人はいないということでしょう。一方でハイレゾは、専門家はどう思うのか知りませんけど、市場の印象は非常に悪いと思います。なにしろそもそも高価格帯のオーディオ再生専用機やサプライヤーの専用ソフトでしか再生できず、円盤ですらPCでの再生を拒否していました。コンテンツを持つことも含めてうるさいことを言わない層にBluRayがなかなか浸透しなかった(というかいまだにDVDがパッケージとして供給されている)ことから見ても、コピープロテクトが施されたパッケージや音源ファイルのイメージの悪さは明らかではないでしょうか。しかもハイレゾが登場した時点でオーディオシステムの主流はポータブル機に移行、そこでは音源と言えばCDをリッピングしたファイルしかなかったわけですから(ギガを吹っ飛ばすストリーミングや再生機を選ぶダウンロードサービスなど面倒で使う気になれないのです)、4Gスマホとスマホ用の再生アプリが出てくるまではハイレゾデータの再生など庶民はしなかったのです。そもそもパッケージが出回らなくなってダウンロードサービスやストリーミングに移行してからハイレゾが出てきた海外とは事情が違います。ちなみにコンテンツの方の専門家に言わせると、ファンならライブに足しげく通うものであり、ハイレゾだろうがLPレコードだろうが録音した音源を聞いているようなのはモドキだそうです。そもそもハイレゾの音などしげしげと聞いたことがない(ビデオパッケージの音声で聞いているかもしれませんが)人が、ハイレゾと言われても、何か良さそうだけどまだ様子見というのは不思議ではないでしょう。
またワイヤレスイヤホンも、ごく一部のイヤホンに十万円以上かけて平然としていられる層を除き、ジョギングや通勤通学の途中で聞くならワイヤレスで十分と割り切って使っています。そんな層に、ブランド物でもない高級品がリーチするとも思えません。
むしろ、音楽聴取以外の需要が見えてきた点の方が重要だと思います。ノイズキャンセリングは是非はともかく音楽聴取に重点を置いた機能ですが、補聴器に絡むものもそうですし、環境音が聞こえるといった需要も、高品位の音楽聴取に没入するのとは違う方向性です。またおそらく、テレカンの機材としての需要もある程度出てきているはずです。一応民生用機器として、オーディオマニア以外の需要が出てきたと考えるか、オーディオマニアの需要がそこまで縮小したと見るかは難しいところです。

■2021年09月06日（月）　本来キャリア組の首も飛ぶ事態だと思う

「宅飲み」で泥酔の警官、牛丼店で店員投げ飛ばした疑い
いやいや、こういうことをやられると本当に禁酒法が制定されかねないですから、是非とも止めていただきたいものです。
というか、警視庁は一体どういう適性検査をしているのでしょうか。もちろん適性など採用後に変わるものではありますが、それでも泥酔するような人を採用しない、非定型的な業務を担当させない、泥酔するような習慣をつけさせない、そのような傾向が疑われる場合は対応するというのは、30年は前には当たり前だったはずです。それこそ非番を潰して民間人の説得に赴いて酒を飲みながら話をしていて泥酔して民間人を投げ飛ばしたりしたら大問題です。一生交番勤務か機動隊勤務ならともかく、所轄でも組織犯罪対策課ともなればそうした機会だってあるでしょう。
本人の過失傷害罪は仕方ないですが、どう見ても人事でミスをやっているので、そちらの責任も追及されてしかるべきです。

■2021年09月06日（月）　よりによってLINEなど使う方が悪い

渋谷区、高齢者1700人にスマホ無料配布　通信料も負担　KDDIと連携
いや、そもそもスマホがないと必要な情報が集まらないような状態にしたことに問題があるんでしょうが。その意味ではLINEなんぞ使う方が悪いのです。インタラクティブならいくらでも代替手段がありますし、プッシュ配信にしても、自前でアプリを作ってストアに上げればよいだけでしょうに。
個人的にはLINEは全くインターネットコンパチブルだとは思いません。端末が固定されるという時点で最低です。10年前の公衆移動体通信端末ならそれも仕方なかったかもしれませんが、2015年にはとっくに、SSLに必要な暗号を取り扱うだけの性能、つまり一般的なプロトコルで正しい鍵を持つ端末で暗号化したメッセージを取り扱えるだけの性能を持っていたのです。その意味でLINEはパソコン的な意味でのレガシーシステムです。さっさと大改造するか、代替サービスが出てくるべきでしょう。

■2021年09月06日（月）　なぜ特定の機種だけ起こるのか

Pixel 3シリーズが「突然文鎮化する」との不具合報告が増加中
またSONYタイマーみたいな…CPU部分が特定のモードに入るということは、その前提としてそうなるようにフラグが立っているわけです。ならば最低限、フラグが立つ条件というのはある程度分かるはずです。もちろん部品が劣化して(時間が経つと発生頻度が増えるなら可能性は高い)起動時にメンテナンスモードに入ってしまうことはあり得るわけですが(スマートフォンにしろパソコンにしろフォールトトレラントではないので、例えばメモリエラーが発生したような場合起動しなくなることはあり得る)、最低限致命的な状況になるのでさっさと買い替えるようにくらいのアナウンスはあってしかるべきでしょう。同じ程度の年数が経過して他の機種では起こらないというなら、それこそGoogleがケチって安い部品を使ったとか(最低限想定される耐用年数稼働すれば十分ではあるのですが)、部品を劣化させるような回路設計にした可能性もあります。

■2021年09月06日（月）　近所のクリーニング屋さんは親しい知り合いのうち？

来日10周年：コロナの話で一線を超える
一線というか、相当親しい個人的な知人でないとアルカイックスマイルが返ってくるでしょうね。そこさえ踏まえていれば、「あるある！」で済むはずですが。
温水洗浄式便座は、確かにトイレットペーパーの消費量を減らします。とはいえそれなりには使うわけで、次に手に入るのがいつか分からないと買ってしまうのが人間なのでしょう。
あの時は二週間程度で普通に手に入るようになったわけで、買いだめする必要性など皆無でしたが、それは結果論です。もっとも、生産能力や物流の状況からして結果など見えていたと思いますけどね。で、一線を越えるというのは、そこで買占めしたと言っている人に対して「ばっかじゃないの。自宅の在庫が切れる前に入荷するって」と言ってしまうことでしょう。
ところでスカンジナビア半島出身の人は人見知りが激しいと聞きますが、スウェーデンの人は違うのでしたっけ？フィンランド特有かな？それともあちらの人にとって行きつけの店というのは親しい知り合いのうちなのでしょうか。

■2021年09月05日（日）　半端に拘ってるところがみっともないとは思わないですか

第29回：一眼レフの正しい愛し方とは。PENTAX K-3 IIIと過ごした半年
趣味であれば他人がどうこう言う筋合いはないわけですが、それで「もっともK-3 IIIだってシャッターを切ってすぐにLCDで「答え合わせ」（画像確認）ができます」はいささか情けないのではないでしょうか。趣味で35mm判一眼レフがいいというなら、それこそNikon Fを完全なマニュアルでお使いになったらよろしい。TTL測光やAEなんて軟派なことを言うべきではありませんし、オートフォーカスや手振れ補正なんてもってのほかです。独立した露出計でカメラとの相性に悩みながらシャッタースピードや絞りの組み合わせを工夫し、いったん絞りを開いてじっくりと焦点調節をしてから絞りとシャッタースピードをセットしてしっかりホールディングし、構図を確認してシャッターを切る。結果は現像してみるまで分からない。もちろん商業ラボなんてことを言っていてはだめなのであって、自宅に現像設備と引き伸ばし設備を持ち、水質管理責任者の資格も取って廃液の処理に責任を持つことまでやらないといけません。趣味について発言するというのはそこまでの責任をもつことです。
まあ、そのあたりご都合主義なのが赤城氏の文章の良いところなので、下手にその記事の中だけ辻褄が合っているライターよりはよほどよいと思います。
ただし、ペンタックスリコーには言いたいことがあります。なんでQを止めちゃったの。別にかなえ先輩が使っているからどうこうという話ではなくて、APS-CにしろM4/3にしろ、センサーサイズを小さくしたのだから小型軽量にならないとおかしいのです。それがペンタプリズムを使うからボディは小さくできないとか、剛性を考えると軽くできないとかいうのは、技術屋の甘えです。ペンタプリズムででかくなるというならセンサーサーズもでかくしたらよろしい。EVFだって、なにもあんな横長版一眼レフを踏襲したような形状にする必要はないわけです。ボディ背面の右側が空いているわけですから、そこに覗き窓なりつけたらよろしい。電子化というのはデザインの自由度が増えるわけですから、とにかくポケットに入れやすいサイズにおさめて欲しいものですし、トラベルジャケットの内ポケットに入れてポケットが裂けない程度の重さにして欲しいものです。ちなみにそれではなぜNikon 1がダメなのかと言うと、安っぽいからです。Coolpixなら許せなくもないわけですが、Nikonがレンズ交換式を出してあれはダメです。Fマウント用のアダプターを用意するのならFマウントレンズを付けてもおかしくないようなデザインにしないといけないのであり、あんなレンズにデジタルバックを直結したようなデザインになるのは認めません。

■2021年09月05日（日）　臨時の優等列車には停まるものがあるようですが

あれ？！急行秋津止まらないの？！？？！！
まあ、よくやりますね。たまに臨時の優等列車が停まる駅だと余計混乱します。乗る時にスマホで乗換案内を確認するしかないです。

■2021年09月05日（日）　できれば裏は取った方がいいんじゃないですかね

EU「2030年までに温室効果ガス55%削減」の目標達成に21年遅れとの報告
ロイターが報道しているということで妙に箔がついてしまっていますが、Enelは電力会社であり、少なくともメガソーラーは積極的に手掛けているようです。Enel財団はおそらくその関係団体、The European House - Ambrosettiはイタリア資本のコンサルティングファームのようですので、おそらくこの報告自体は電力資本のお手盛りです。日本で言えば、電気事業連合会と電力中央研究所の共同報告とでも思えばよいでしょう。仮にデータを歪めていないにしても、趣旨はおそらく、電力(おそらく再生可能電力と原子力)への公的投資の増大を要求するものです。相当に気を付けて、データについても裏を慎重に取りながら、疑いつつ読まないといけない類です。
とにかく環境政策は産官学複合体の餌場になっていますので、計画進捗の遅れとか状況の悪化といった話はそろそろ気をつけて読むべきでしょう。速報媒体だからと言って裏も取らずにリツィートっぽいことをすると多分後で恥をかきます。

■2021年09月05日（日）　方針変更はリスクもある

米軍跡地のテーマパーク構想、是非を再検討　新・横浜市長の山中氏
もちろん再検討はあってしかるべきだと思いますが、進行中のプロジェクトについての再検討や中止を含む方針変更にはリスクがあることも当然です。給料相応の仕事をしたにすぎない市職員はともかくとして、不動産ディベロッパーや公共交通事業者を巻き込んできたわけですから、方針変更となれば法廷闘争になることも、賠償が認められることもあり得ます。そこまで考えて複数の選択肢を検討し、その上で議会と市長が判断することが望ましいと思います。

■2021年09月05日（日）　対応力というより、要請や指示に従って、それで問題が起きないという確信を与えるべき

病床確保「法改正も念頭に、国の責任はっきり」　岸田文雄前政調会長
「現状は要請が行われ、駄目なら指示になる。そこまで。更に強い対応力が必要かどうか、ここは法改正の必要性をしっかり考えるべきだと思う」
というか、要請にしても、従った場合の国の、後年におけるものも含む財政的責任や病床に関わる規制への適合性の解釈についての責任を、全面的に認めることが前提だと思います。医師や看護師もそうですが、ベッドというのはそれだけ買えば増えるものではなく、建物まで考えないと規制に合致せず、当然その場だけの財政負担では済まないわけです。また入院治療については健康保険側の基準もあります。
普通の病院というのは平時の医療を担当するものですから、患者が適切な水準の医療や看護を受けられ、かつ患者、医療者、医療保険者の全体が過度の財政的負担を受けないということが前提になります。いかにベッドが不足していようとテントを張ってベッドを設置したのでは基準を満たしませんし、かといって常設のベッドを余らせたり保険者から見れば無用の長期入院で入院費を稼いでいるようでは無駄遣い扱いされます。そこをある程度乗り越えて対応できるのは、出動時の自衛隊の、まさに野戦病院くらいでしょう。防衛医官などはその対応ができるよう教育訓練を受けているのであり、いかに修羅場慣れしていると言っても普通の病院の環境に慣れている医療関係者では対応できず、また何かといってはそんな対応をしているようでは医療の水準を確保できません。
また、リソース不足が言われますが、人口過疎地域と人口過密地域では意味合いが異なることも、改めて認識されるべきです。人口過密地域では文字通りの要員不足、病床不足となりますが、人口過疎地域ではそもそも医療リソースへのアクセスが日常的に困難、つまり信号もないのに救急車を呼ぶと30分かかる、徒歩圏にかかりつけ医になるような医療機関がないということになります。もちろん、現状のような一時的に医療需要が拡大している状況においては、全国的に有資格者が払底するという面もあります。
繰り返しになりますが、現代のようなリーンリソース社会、効率優先経営では、例外的な状況での、需要の急な縮小、拡大共に大きな混乱を引き起こします。昭和の無駄遣い経営、貯め込み経営はある意味そうした状況におけるバッファーを提供してきたわけですが、そのバッファーは改革とデフレによって使い果たされたと考えます。経済の中道右派の言うビルトインスタビライザーだけではなく、バッファー機能も必要でしょう。平時に低コストで維持でき、緊急時に迅速に活用できるバッファー制度を検討するべきだと思います。

■2021年09月05日（日）　ヒトも霊長類であることは間違いない

Facebook、顔認識AIが黒人の映る動画に「霊長類」とタグ付けしてしまい謝罪
分類としては間違ってはいないわけですが…いっそヒトをヒトとして検出せず尾なし猿と表示する方がポリティカルコレクトネスとして無難なんですかね？例えば、サバを魚と言ったところで怒る人はあまりいないわけですから。
顔認識自体は、動物の種類も何も問わず「顔」を画像中で認識・検出するものですが、何の顔か、誰の顔かを認識する過程でずれているのだと思います。こんなことでは知り合いの写っている写真を探すような用途での使用に耐えないと思いますが、YouTubeやInstagramならまだしも、Facebookは何がやりたかったのでしょうか。

■2021年09月03日（金）　なんとなく前半の締めという感じですね

精霊幻想記 20 彼女の聖戦
勇者召喚の際と合わせて、黒幕の伏線が出てきました。異常にタフな聖女を倒したことでフラグが立ったようで、トラップ発生です。次回は「誰こいつ？」からということでしょうかね。
婚約者を巻き込んで召喚された聖女様の異世界イチャコラシーンは、ここ数巻の切れっぷりを導く良い導線だと思います。リア充爆発しろと思ってしまうとか、砂糖を吐いてしまいそうですが、それがあの顛末では切れもしようというものです。まあ、似たような経緯で革命家やテロリストになる話は史実も含めて結構ありますね。なんかもう一人、切れちゃった人が出てきますが、使い捨てなのか伏線なのか判断しかねます。
また勇者召喚と神話の問題も、勇者(の本性)を倒すことで発生したらしいダムナティオ・メモリアエの効果範囲と合わせて引っ張っています。精霊の民の里までは同系統の神話が流布しており、神話というよりは高祖父母世代の従軍譚程度に具体的なもののようですが、ヤグモ地方に同系統の神話が伝わっているかどうかは不明です。アースラさんの講義によると一応ヤグモ地方にも神魔戦争期はあったようですが、魔術が伝わっていないということなので、シュトラール地方の賢人伝説とは異なる展開をたどったようです。そうなると召喚された勇者の話もシュトラール地方に固有の話の可能性があり、黒幕のテリトリーがシュトラール地方と周辺のみだとすると、カラスキ王国の人たち(少なくとも20巻時点でそちらに住んでいる人たち)はリオのことをおぼえているという流れもあり得ます。一方自由騎士ハルト・アマカワへの家屋の譲渡・下賜については証文が存在するわけですが、ダムナティオ・メモリアエだとそれもすべて消滅しているのでしょう。一応勇者は後5人残っていますし、アイシアとおそらく美春についてはさらに伏線が張られたので、ストーリーとしては後10巻程度は引っ張る感じに見えます。

■2021年09月03日（金）　そんな金融商品がなかったのだから貯金の発想がなかったのは当たり前です

「「貯金」はお金をお国と自分のために貯める。それは日本人に、江戸時代になかった貯蓄の習慣を根付けさせるためでもあった。

宿輪純一. 決済インフラ入門【２０２５年版】―スマホ決済、デジタル通貨から銀行の新リテール戦略、次なる改革まで (Kindle の位置No.4059-4060). 東洋経済新報社. Kindle 版. 」
いやまあ、ここでは「お国のため」とぼかしていますけども、ありていに言ってインフラ投資のための金策の手段のひとつではあったわけです。もっとも創設から10年くらいは、貯金は集まらず、その貯金の運用先も出て来ずと散々だったようですが。1885年に当時の大蔵省に郵便貯金の運用部署ができ、以後国債の引き受け資金として活用されています。
また江戸時代に貯蓄の習慣がなかったと言いますが、まずもって今の千円やそこらを単位とした資産運用などコストが引き合わず、そもそも一般庶民はお金を貯金するくらいなら翌春に種籾や桑の木を買う資金にでもした方が有利な運用になったでしょう。一方である程度まとまったお金については、講での積み立てや無尽などの運用手段がありました(詐欺もままあったようですが)。また長屋(今のアパートよりも安普請で元本を回収する期間も短かった: 何しろ都市部ではよく火事が起きるので、短期間で回収できないと元本割れが頻発しかねなかった)を賃貸に出すというのも、都市部では有力な投資だったようです。そもそもまとまったお金が入ってこない賃労働者や小作農はさておき、ある程度お金の流れに関わる自作農や親方職人などはそういった形で地域レベルの公共投資で資金を運用したので、それこそ証券投資、それも近代化政策により整備された小口社債や株式あたりの方がよほど身近な形態だったはずです。つまり分散してリスク投資をするか借り入れでレバレッジをかけて事業を始める・広げるというのが当たり前で、元本保証・要求払いの小口積み立てなどというみみっちい話はなかったわけです。このあたり、古今を問わず政府のご都合主義がよくわかります。前島密など結果論から評価が高いですが、実態としては洋行での見聞から机上の空論ばかりぶち上げていた現実の見えない人ということになります。
郵便事業すら、どうも特定郵便局制度(当初は郵便取扱役制度)によって局の設備投資を民間に押し付けたことでようやく黒字化する始末でした(もっともこの事情はどの国でも変わらず、居酒屋やティールーム、コーヒーハウス、雑貨店のような商店が郵便受付配達業務を請け負っていたようですが)。経費節約のかいあって(というか、日本は昔から公的負担をずぼらに民間、それも地方の中市民層に押し付けていたわけです)手軽な料金制度となった郵便制度は広く受け入れられたので、結果オーライなのですが、そのつけが現在のいわゆる特定郵便局問題になっているわけで、郵便ネットワークの稠密性の柱となっているものの、集配局の集約化もあり、1950年ごろから制度の清算が問題になっています。正直最も身近な公共窓口が郵便局という地域も少なくないので(それこそ市町村合併で村役場どころか出先窓口までなくなった地域もありますから)、できれば市町村が郵便窓口事業を引き受け、その分日本郵政からぼったくって一般財源の一助にするようにして欲しい気がします。東京都区部だけは郵便局も含めて民営化でよいでしょうけどね。

■2021年09月03日（金）　いっそ内閣総理大臣は無所属議員が務めることにしませんか？

菅首相、自民党総裁選に立候補せず　9月末で首相を退任する意向
辞任理由は「感染拡大の防止に専任」　菅首相、記者の追加質問は無視
見事に一年で辞任されるようです。だからはじめから中継ぎ前提で支持を取りまとめてコロナ対策に専念すればよかったのに。まあ、ニューノーマルなんて話になった時点で専念というわけにはいかなかったでしょうけど。
ところで「国民の皆さんにお約束を何回もしてます新型コロナウイルス、この感染拡大を防止するために私は専任をしたい。」ということなのですが、9月末日までに感染の拡大を止められるのでしょうか。それとも新内閣で対策担当国務大臣になるとでも言うのでしょうか。
もっとも誰が総理になっても大して変わりはなさそうです。やれることがどうこうという以前に、執行の視点だけから過激なことを言って国会と揉める図と拙速に走ってぽろぽろと問題が続けて出てくる図以外予想できません。かといってこういうコメントがどうかと言うと、そもそも政治家の欲にアピールしない話に実現性はないでしょう。無欲のお上が政治をしているのが理想というような、アナクロニズムです。少なくとも議会制度や議院内閣制度は、欲に塗れた政治家でも専制や独裁よりましという発想でしょう。

■2021年09月03日（金）　 550万円の投げ銭

Twitter、ビットコインによる投げ銭に間もなく対応予定
「ビットコインも決算手段の1つとして利用できるかもしれません。」
決算ではなく決済でしょうか。
それはそれとして、是非とも最低額を1ビットコインとして実装して欲しいものです。それであれがどれだけ決済に向かないかわかるでしょう。ちなみに2021年9月3日現在の円対ビットコインのレートは、Coinbase調べでおよそ550万円です。

■2021年09月03日（金）　 MoS2を気相製膜したんですかね

厚さわずか２ナノメートルの半導体極薄トランジスタで分子認識に成功！― 医療・環境・生産に特化した分子センサーへの応用に期待 ―
わずか2nm厚の超小型トランジスタで分子の認識に成功
MoS2とはまた親しみ深い物質が出てきたものですが、あれって半導体なんだ。潤滑剤や焼き付き防止剤として使ってましたけどね。
検出できたというだけで、似たような励起エネルギー準位差を持つ他の物質との識別に成功したわけではないようで、製造法以外にもいろいろ解決すべき課題はありそうです。まずは光源のコンパクト化でしょうか。おそらく光源のエネルギースペクトル分散で同定の精度が影響を受けます。分散が小さく、かつ広い範囲でエネルギースペクトルを変化させられる光源というと、それなりに大きくて重いのではないかと思います。

■2021年09月02日（木）　 Apple Walletが胡散臭い

米国でiPhoneを「デジタル免許証」として使える最初の州が公式発表
まあ、非接触ICカードで入退出管理ができるようになり、MobileSUICAが出てきた時点でこうなることは予想がついていたわけですが。
とはいえ、OSレベルでの技術らしい点には感心できません。アプリであればサードパーティーの開発も容易ですし、ストアで購入すれば済みます。また端末内に非接触ICカードのエミュレーターがあるような場合やデジタルコードを表示するような場合も、元が非接触ICカードや印刷されたデジタルコードのような比較的オープンな技術ですから、競合の参入は容易です。しかしOSの機能として実装されてしまうと、アプリベンダーも競合もアクセスしにくくなってしまいます。
もう少し工夫のしようはなかったのかという気がします。

iPhoneとApple Watchが運転免許証に、米国の一部の州で開始
というか、なぜか空港の保安検査場で対応というニュースだけ出てくるのですが、もちろん運転免許証が身元証明書類として使えることはわかりますが、普通運転免許証を提示するのは警官に呼び止められた時だと思います。嫌疑が無免許運転か他の交通安全法規違反かはともかく、警官に提示を求められて運転免許を確認できなかった場合、おそらく無資格運転で検挙されます。つまり運転免許証として使うためには、まずアメリカ合衆国内の警察で認証端末が整備されていないといけません。特定の州ということなのでその州の警察については整備されているのかもしれませんが、うっかりiPhoneだけ持って州外(あるいはカナダやメキシコ)に車で出かけて現地の警官に免許証の提示を求められた場合、えらいことになると思うのですが、どうなのでしょうか。

■2021年09月02日（木）　サービスで完結しようとするから必要になるのでは？

東京都、サービス開発時のユーザーテスト徹底へ　従来は「広く行われていなかった」
そりゃまあ、仕様に即して正しく動作するかどうかは内部テストで検証できても、仕様自体がニーズに即したものかどうかはユーザーテストを行わない限りわかりませんからね。とはいえその分開発期間もコストもかかるので、開発現場がデスマーチにならないよう、プロジェクト管理をしっかりしてくださいね？発注側で(を)ちゃんと管理しないと、管理も含めて丸投げすると、まず確実にデスマーチになりますよ？
とはいえ、サービス自体がシンプルかつラッピング可能なものであれば、ユーザーテストはあまり必要ないはずなんですけどね。

■2021年09月01日（水）　いつまで経っても潰せない金融や運輸の方が悪質だし独占傾向なら半導体ベンダーの方が問題

国家はGAFAを飼いならせるか　欧米よりも甘い?日本
国際金融資本や国際運輸資本から目を逸らすための標的になっている気がするのですけどね。
そもそも飼いならす必要などなく、足を引っ張りさえすれば、それこそIBMが絶頂期から10年も経たずに失墜したように、崩壊すると思います。むしろその後がまを作らないようにする工夫が必要でしょう。情報銀行などと称して個人情報を集中して活用することを考えているようでは、GAFAを叩いたところでより悪質なのが出てくるだけです。むしろ産業の全体にわたって情報を渡さないで済む仕組みを作ることの方が大事であり(つまりコンピュータープラットフォームや広告だけでなく、政府や金融、決済その他ひっくるめていわゆるフットプリントを含めた個人情報を収集させない)、これはAppleのポリシーでもあります。一方でそのAppleも情報端末の独占とアプリケーションソフトウェアの流通のコントロールを目論んではいるわけで(後者はGoogleも同じですしMicrosoftも似たようなことを考えていました)、制度的には端末のセキュリティ確保をベンダーニュートラルかつレビュープロセスなしに実現する技術をベースとしてOSの透明性と互換性を高めていく仕組みを作る方向ではないかと思います。
また、影響で言うならTSMC、Samsung、Micronの方がGAFAより悪質だと思います。もちろんTSMCやMicronの誘致に血道を上げている日本政府は事態を理解していないと思いますが。

■2021年09月01日（水）　コスモスを治めるポリスは善なるものとして成立するか

哲学者ディオゲネス　山川偉也　講談社学術文庫
やっと読み終えました。
「哲学者ディオゲネス」というよりは「反アリストテレス」という方がタイトルとして適切ではないでしょうか。ディオゲネスなりキュニコイなりについてあまり資料が残っていないということもあるのでしょうが、相当部分がアリストテレスの国家論の反駁に費やされています。世界市民(コスモポリタン)という概念を軸にしてアリストテレスから照らし出すのでないと、ディオゲネスやキュニコイというのがただの奇矯なナチュラリストに見えてしまうという見方のようです。
とはいえそのアリストテレスも西洋哲学において再発見されるまでに10-12世紀のビザンティン帝国経由のアラブからの導入を経ているわけですが。それまでは何が主流だったかというとキリスト教化されたプラトンとストア派ですね。
哲学者らしいアンガジュマンへの志向は措いておくとして、コスモポリタンというのは含蓄のある言葉です。ポリスの成員としてポリティクス(政治)に携わるものとしての市民は、まずもって政治組織を前提にしています。プラトンにしてもアリストテレスにしても、おそらくソクラテスもそれを前提として「市民」を議論していますし、徳を内包した政治組織への関わりの中で「市民」としての徳を示しています。本書の議論の基軸のひとつであるノモスやノミスマもそうした関わりの中で出てくるものです。しかし、「世界」においてそのような政治組織が成り立つかどうかについては、現代は、少なくとも1980年以降は、懐疑的ではないでしょうか。そうしたポリティカルボディへのコミットメントを前提として、殊にキュニコイに即した世界市民を論じることは、労働者国家や近代の超克といった話と同程度にはアナクロニズムではないかと思います。
一方で、文明へのアンビバレントな立ち位置や出生したポリティカルボディへの帰属自体を偶然的なものとする視点は、現代的であり得ます。思想的なグローバリズムの背景にポリティカルボディ(現代であれば国民国家や近代国家)の拘束性への反発を見ることは自然ですから、キュニコイのポリスやポリスを前提とした文明との距離感というか違和感を参照することは可能なはずです。またグローバリズムや個人主義的アナーキズムを徹底したときに陥りがちな「自然発生的」コミュニティ(個人的にはそれも制度的なものだと思いますけど)や安全との二律背反も、アリストテレスを批判する立場からキュニコイを参照することで、それこそカントあたりとは別の方向で消化する契機があるかもしれません。ただ、繰り返しになりますが、その時に「世界市民」という概念が成立するかどうかは疑わしいと思います。市民や市民権がノモス、近代法哲学風に言えばこの文脈では自然法を実体化した実定法や法慣習を前提している以上、それはポリス(国家)の運営に関わるポリティクスとセットになります。ある意味イデアとしてのポリスでありえる以上ノード間の取り決め以上の拘束のない、またノードも個々のコスモポリタンを拘束しないコスモポリスも構想できるのかもしれませんが、少なくとも現在のポリスのモデルの中にはそのようなものはありません。それでもまあ、社会契約などというインチキな言説よりはましだとは思いますけど。
それと、前提になっているのだと思いますが、「お前はどこのポリスの者か」という問いは準拠法を問うているのでもあることは強調しておくべきでしょう。「私はローマ市民だ！」という言葉とセットで論じるべきですが、地中海世界の古典古代において法は領域ではなく市民単位で適用されるものであり(というか、ヨーロッパは14世紀くらいまでその傾向があった)、誰にどこの法が適用されるか、そのポリスの実力においてある個人に適用されるべき法を無視できるか、それとも尊重しないといけないのかは重要な関心事だったはずです。ローマ市民であるという主張も、シチリアという都市ローマに服属する自治領域において属州総督という都市ローマの民会と元老院以外に責任を負わない支配者に都市ローマの市民団の復讐があるぞと脅迫する意図と合わせて、自分はローマ市民なのだから属州総督の命令や現地の法ではなくローマの法に基づいて取り扱われるべきだという主張が当然に含まれます。そのような常識の下で「私は世界市民だ」と主張することは、そもそもコスモポリスなどというポリスはなく、当然その市民に適用される法というのもない以上、滞在先のポリスやその市民団を手酷く嘲弄していることにもなるのです。もっとも、ほぼ確実にディオゲネス本人が自覚しているように、準拠法がない以上アウトローとして全く法的保護がない、剥ぐ身ぐるみがないにしてもそれこそ衆人環視の中で殺されてその肉を売り飛ばされても、あるいは拉致されて奴隷にされてもアテネ市当局は関知しないということもあり得るのですが。

■2021年09月01日（水）　昭和を否定する以上責任は重い

不登校はボイコット、昭和の発想じゃダメ　教育長の信念
教育長、つまり教育行政を統括する立場としてはありではあるでしょう。学校外の場も含めて子弟の教育に利用できる場を確保することが責務である以上、これまでの学校とは異なる場を構想することは可能です。個人的にもそのような方向性はあってしかるべきと思います。
ただしそれは、学校を教育行政から一定程度切り離すことが前提です。これは機能もさることながら財源としても、地方行政とは独立した安定した財源、教育長や首長、議会の恣意に振り回されない組織や財源ということです。人事や財源で縛り付けておいて学校を普通教育の選択肢の一つにしてしまえば、オルタナティブが出てくる以前に学校という仕組みの方が腐り落ちるでしょう。
本来普通教育のための集約拠点であるはずの学校が組織と財源で制約を受けたために機能障害を来している点にも、注意を払うことを望みます。庶務を担当する職員が不十分であるために教員が庶務に振り回される、形式化、複雑化した課外学習指導のために教員が負担を被る、特殊な設備や機材を必要とする学習が財源不足で行えない、保護者対応が一部の教員に集中する、どれも教育長が動くべき、教員を児童生徒への対応に注力させるために必要な課題です。必要なら市長を説き伏せ、他市町村や県のカウンターパートと協力して法律や命令を改正させてでも学校から切り離すべきものもあるでしょう。もちろんその場合受け皿の整備も教育長の管轄領域です(首長や議員や民間人が音頭を取ってもかまいませんけど)。民間経営の教育機関でもよいですし、共同利用センターでもよいですけど。もちろん、マイクロバスを仕立てて到着に一時間かかるなどという話は極力なしで。あってもよいですが、それなら合宿形式が使えるようにするべきです。
従来の学校システムに馴染めている子であっても、大半は仕方がないから学校に来ている、行かずに済むならその方がうれしいのではないでしょうか。昭和の発想ではだめというならそもそもそう思わせておくのが間違っています。これができるから学校・公教育の場に行きたい、もちろん友達に会えるから、先生に会えるからでもよいわけですが、別にそうでなくても、この本が読めるから行きたい、この設備が使えるから行きたい、そういった部分も含めてニーズを汲み上げて欲しいと思います。そのあたりが、昭和後期に学校・公教育が失ってきた部分だと思います。

■2021年09月01日（水）　決済という仕組み自体を脱構築できることは気にしないのだろうか

アップルとGoogleに「自社アプリ内決済システム使用の義務づけ」を禁じる法案が韓国で可決
韓国、アプリ上の決済義務づけ禁止　世界初、法案を可決
どちらかと言えばあほかという印象です。
使用する決済システムを選択できるという点は前向きに評価できなくもないですが、Appleとしては決済システムの手数料をゼロとし、端末やApple IDあたりの使用料に転嫁する(コストを削減することでアプリストアの維持費をひねり出すことを含む)ことが可能です。この場合、決済システム使用料以外の収益を持たないサードパーティーは排除されかねません。独自の収入源を持つサードパーティーも、決済システムから収益が上がらないとなれば維持する気になるでしょうか。この場合、アプリストアへの登録の審査(=iOS上でのアプリの実行許可の付与権)自体はAppleが独占するのです。つまりサードパーティーの決済システムを使うとしてもそれはアプリのマネタイズに限った話であり、Appleの開発者ライセンスが不要になるわけではありません。ありていに言って、意味のない規制でしょう。
推測になりますが、Appleはアプリストアの登録手数料がゼロになること自体は想定しています。現状Appleは登録手数料をアプリのライセンス価格に対するパーセンテージで規定しており(もっとも別途開発者ライセンスに定額の課金があります)、つまり無料アプリの登録手数料はゼロです。そしてAppleのポリシーは「マネタイズはAppleの決済システムを使って欲しい(使うべき)」というものです。逆に言えば、マネタイズをしないのであればAppleは審査も含めて無料で(開発者ライセンスの料金のみで)登録を受け付けます。つまりAppleとしては有料アプリは消滅してもかまわない、ユーザーが端末代金のみで「iOSの拡張機能」である(言い換えれば提供者独自の製品ではない)アプリを使えることが望ましいと考えている可能性もあるわけです。プラットフォームのただ乗りは好ましくないので手数料を設定していますが、ストアの登録審査などで開発者をコントロールできるのであれば、その上で開発者が商売ができるプラットフォームではなく、ユーザーが追加負担なく拡張機能を享受できるプラットフォームであってかまわない、その方が魅力的だとすら思っているのではないでしょうか。金銭的なインセンティブがないとアプリ開発が盛んにならないなどという思い込みは、少なくともAppleにはないと思います。

■2021年09月01日（水）　医療がらみの個人情報駄々洩れ事案がきっと起こる

マイナポータルで自分の健康チェック　医療機関と共有も
いや、セキュリティ事故が発生する気がするんですけど。それこそ生命保険や旅行保険の営業にデータ共有を要求されたところから駄々洩れとかいうことになりはしませんかね。
必須とされる予防接種は地方自治体の管轄なのでさっさと紐付けたのでしょうが、処方薬情報はおくすり手帳と重複します。データの保存期間次第ですが、10年程度で消滅するようだとおくすり手帳の方がましということになりかねません。健康診断の結果も、成人の場合20年分はないと意味がないでしょう。どのみち医療機関を受診した場合必要な検査は別途するでしょうし。
それよりは、健診結果なりのデータのエンコード方法を統一し、必ず機械可読のコードを紙に印刷する方が便利だと思います。昔なら光学読み取り機材が高価だったためサーバーからの閲覧に意味がありましたが、今時コード化されたデータを読み取れる機材などスマホなら必ずついていますし、読み取りが十分可能な複合機も安価です。統一コードができれば、それを読み取って解析するサービスなりソフトウェアなりは簡単に作れますから、貰った健診結果や処方情報を取り込んで健康維持に生かす部分はそちらに任せればよいのです。マイナポータルで「閲覧」させる必要などありません。逆にオンラインで取得できるデータを活用するにはサイトからデータをごそっとダウンロードできないといけないわけで、互換性の問題が出たり、うっかりすると余計なものまで引っこ抜かれることになりかねません。というか、閲覧したデータをメモしてソフトウェアに入力しなおすとか、馬鹿みたいですよね？

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