日記
■2021年07月31日（土）　 他人のふんどしで相撲を取る人の責任を追及するのは難しいですからね…
レオパレスの違法建築、アパートのオーナーらが集団提訴
あの自前の元手ゼロでリスクも金利もオーナー負担で家賃の上りだけ掠ろうという商法には胡乱なところが多いですし、オーナーの無知に付け込んでという面はあるのですが、とはいえその「完成した建築物は、内部を確認しにくく瑕疵に気づきにくい」ようなものをレオパレスあたりに丸投げしたオーナーにも問題はあると思います。出来上がってからの確認も修正も難しい以上、設計段階から建築中までオーナーがちゃんと監督しないといけないのですが(自分でできないとしても設計と完成時の検収でオーナーが信頼できる有資格者に検査させる程度の配慮は求められる)、おそらく契約上は、オーナーがそのあたりはレオパレスに一任し、かつ瑕疵があったときの責任は引き受けるというようになっていると思います。そうなると設計施工の委任を受けた者の注意義務違反を議論することになると思いますし、さらに契約行為自体の欺瞞性まで問題にするともなればオーナーとしてあるべき立場との兼ね合いで相当に難しい議論になるのではないでしょうか。情報の非対称性を論じる以前に、怪しいから断る程度の慎重さが要求されるのが、資産運用を試みる人の立場だと思います。
もっとも方向性としては消費者保護に近い話だと思うので、裁判としては検収時に認識されてしかるべき明白かつ重大な瑕疵を放置した受託義務違反という線で落とすことは可能でしょう。とはいえ再発防止は難しいと思います。この手の法制度の網の目をくぐる業者に対して天網恢恢疎にして漏らさずとはいかないものですから。

■2021年07月31日（土）　 音出ないんですか？
世界初のデジタルシンセ DX7をつくる
なんかもう、こんなのが編集長やってたから月間ASCIIが廃刊になったのじゃないのかという…新着記事リストにシリーズタイトルが出ないのがいけないわけですが、一瞬そのへんのマイコンなどを使ってちゃんと鳴るのを作る話かと思いました。こういう記事こそ倶楽部に出してください。

■2021年07月31日（土）　 LinkedInでやたらと全然知らない人からのご招待リクエストが多くてアカウント自体を閉じましたが
アスリートへの誹謗中傷、モラルだけでは止められない　オリンピックの勝敗の鍵を握るかもしれないSNS対策
今回は一応ITかなあ…
というか、どこからそうなったのやら、まるで経済情報誌や経営雑誌の歴史ブーム(徳川家康に見る経営者像とかの類)みたいに思えるのですが、SNSというのは広報の手段ではないと思います。本来限定的な仲間内で連絡を取る手段でしょう。そうである以上、使い方の指導の前にまずプラットフォーム側でデフォルトオプトインにすることが第一だと思います。リテラシーがどうこう言うのはその後でしょう。色々見えなくなって驚く人が出るかもしれませんが、ネット全裸で問題が出るよりはましなはずです。またフルオープンの設定はある程度設定しにくくするべきでしょう。知り合いに勧められて使うのであればその知り合いに設定の仕方を聞けば済むことですし、そこでフルオープンを勧められたのであればその知り合いに苦情を言って、何なら損害賠償の訴訟を起こせば済むことです。そして知り合いもいないのにSNSをしてフルオープン設定というのは、今時それなりにまじめにSNSを広報に使おうという向きでしょう。
その意味で、アスリート以上に役所があれを周知の手段に使っている方が問題だと思います。

■2021年07月31日（土）　 決めうちならスクェアでしょう
白昼の視覚
１６：９の縦だと全身像専用ですかねえ？
というか４：３でも横位置で撮った写真の左右をクリップされたら余白が落ちるだけでは済まなくなると思うのですが。よくSNSで妙に切れた写真にお目にかかりますが、それが理由でしょうか。どう見てもうっかり余白部分だけを切り出しただろうというサムネイルはさらに多いので、おっしゃる通りプラットフォーム側でおかしな処理をしているのかもしれません。
とはいえ１６：９は舞台でも撮影するのでなければ基本的に左右をクリッピングする羽目になるので、個人的にはあまり望ましくないと思います。インスタグラムのスクェアというフォーマットは、そのあたりも考えて、中判の6x6あたりを知っている人が提案した可能性はあると思います。ポラロイドも元々スクェアではなかったでしょうか。つまり逆に言えばライブを撮ると１６：９になる気がするのですが、最近はそもそも撮影禁止でしょうし、インスタグラムになどあげたら事務所に訴えられかねません。後は数十人での集合写真でしょうか。１６：９というのは、登場人物が横に並ぶ映画がベースだからあの比が良いのです。真面目に写真を撮るなら３：２かスクェアになるでしょう。映画でも、キスシーンのアップの余白を小物でごまかしていることはよくあるはずです。
というか、スマホのカメラ機能も含めて、縦横比の設定はもっと楽になってよい気はします。どうせ標準ズームレンズを使うのだから広角端にして１６：９で撮る方が、変にパノラマ機能を使うよりはましでしょう。もはやピクセル数など増やせばよいだけの話で、パノラマ写真を作ろうとしてずれたりつぎはぎ感が出たりするよりは縦横比を弄ってピクセル数を犠牲にする方がましというのであれば、その通りだと思います。
ついでに言えば、写真を展示するのであれば写真のフォーマットというのは目的に合わせて意識的に選択調整するべきだと思います。スマホでカジュアルにインスタやってる分にはどうでもよいですが、作品として展示するという意識を持つのであれば、インスタでもクリップAIが働く余地などない状態にしてアップロードするのが当然です。その結果イメージに余白ができるのは当然でしょうし、その余白すら活用してみせるのがクリエーターとしての写真家というものでしょう。

■2021年07月31日（土）　 お前が言うか
「ふざけるな」怒る飲食店　備えなき政府、遅れる支援金
傷が広がる前に事業を清算できない経営者にも問題があると思いますけど。それこそ経営の専門家からすれば「ふざけるな！」でしょう。Going concernと言ったって限度というものがあります。
まあ、チェックを入れればオーバーヘッドは発生します。財務的な余力が小さい状況で許される程度を超えてオーバーヘッドを発生させてしまった(コンピュータープログラムであれば「重い」と評される状況を作った)制度設計に問題はあります。とはいえそこでチェックをおろそかにすれば税金をいい加減に垂れ流したと非難されるわけで、本質的にそのあたりの責任が取れない「政府」では(このあたりの責任は国会が取るのです)チェック重視になるのは仕方ありません。むしろ行政府の瑕疵として、実効性よりは菅内閣が国会を無視してできる範囲で強引に事を進めようとした点を非難するべきでしょう。もちろん、もっとも責任が重いのは実質的に何もしなかった現国会の議員の皆さんです。国会議員たるものその程度の政策立案能力はあってしかるべきですし、審議期間も両院通過に一ヶ月もあれば十分でしょう。その意味では菅首相も議員ではあるわけで、他の議員の皆さんと一緒に次の衆議院議員総選挙までには責任を取って引退していただきたいものです。また参議院の議員も、次回選挙で非改選の人も辞職し、年内くらいを目途に令和4年予定を前倒しした参議院通常選挙と非改選分(任期が令和7年までの議員)の補選を同時にやってはいかがでしょうか。オリンピックができたのなら国会議員の全員改選くらいできるでしょう。
「金融」に頼った経営ではこうなるのは当然です。誰も先行きの見通せない資金など貸したがりませんし、そもそも経営者だって返せるかどうかわからない借り入れなど躊躇するはずです。それを「金融緩和」以前から民間も一緒になって融資基準を緩和しある意味借金漬けの経済制度を民間側に作り上げ、リスクを積んだ対価としてパフォーマンスの向上を受け取っていたわけですから、需要が収縮し(というか規制で消滅し)、さらに緩和マネーが証券市場に溜まって流れなくなったのでは余力のないところから破綻していくのはたぶん中学生でもわかるでしょう。その意味で日銀のゼロ金利政策なり金融緩和なりは、通貨を投げ込んだ先が金融市場だったということを除けば政策としては全く正しいのです。そしてその正しい政策を機能させなかったのが、国家財政再建論や地方財政健全化論でしょう。
そこまで前提を重ねて初めて、ではどうやって必要なところにお金を流すのかという話になるわけで、事業者の金融支援が良いか補助金を出すか、それともいっそベーシックインカムかという話はそこで初めて議論できます。事態からして債権をすべて凍結したうえでベーシックインカムとインフラ事業への補助金の組み合わせが適切だったと思いますが(インフラを提供している事業者というのは財務余力があることが多いですし、制度的に把握も審査も容易です)、そんな大それたことを行政府の一存ですることなど不可能です(債権の凍結というのは重大な財産権の規制です)。
ついでに言えば、立法府と行政府の手足を縛ったという点で、日頃健全財政、財政再建や政策を見るたびに財源財源と主張している報道機関やジャーナリストは国会と同罪でしょう。株だけ高騰している時点でどうにかして株式市場から通貨を引き出して消費者なり株式市場の外にいる事業者なりに回さないといけないことは明らかで、今の制度においてそれができるのは国債や地方債だけです。機関投資家というのはシステマティックですから、十分な量の国債や地方債が発行されれば株の鞘取りなど放りだして安全資産に流れます。何しろ株取引の仲買関係者を除いて、まともに配当も出していない株をまともな投資先とはみなしていないのですから。売り遅れて破綻する人が出たところで国の財政余裕が十分あれば何とでもできます。株式市場からの資金引き上げで発生する損害は、せいぜい今の株式市場の時価総額か、その倍まで見ておけば十分でしょう。高のわかっている損害など国家財政の敵ではありません。それを長期マターとはいえグダグダと赤字は怖い、国債を買う人がいなくなるなどと、よくも言えたものです。それが、「備え」のない状態を作り出した最大の原因です。外債に頼っていた明治政府の時代ではないことくらい、昭和に入ってからの財政運営を知っていればすぐわかります。それとも報道をやっている人たちは、大日本帝国政府があの戦争の資金を外債と国民の節約で調達したとでも思っているのでしょうか。
なお、国民は主権者ですので、無答責です。

日本経済「五つのもろさ」　コロナで顕在化、克服の道は
執筆は「伊沢友之」さんだそうです。
正直週刊東洋経済にでも転職された方が良いのではないかと思います。採用してもらえるかはわかりませんけど。
この内容から見て五つ数え上げる必要などなく、単純に1980年代以降リスク軽視・雇用重視の民間金融ベースの経済システムを作ってきたためです。リスク軽視と言っても本当にリスクのあるところには手を出さない、リスクがあること自体を覆い隠す、雇用重視と言っても雇用のコストやハードルを引き下げ統計の数字だけを見るという類ですが。そこに載せてもらえない零細投資家や零細事業家、そもそもまっとうな雇用の土俵に上がれない人が最初に行き詰るのは当たり前ですし、少しリスクが増えると怯えて大樹の陰に走るから東証一部ばかり金余りになるのです。そして私あたりに、国債が増発されればそっちに走るよねと上から言われるのです。
理屈を誤魔化してリスクを誤魔化しているのはこの記事も同じです。

■2021年07月31日（土）　 Twitterで言うことじゃないと思う
イーロン・マスク、App Store手数料を「事実上の世界的な税金」と批判
税金を一律に否定的なものとして比喩に引く時点で、メンタリティがわかるわけですが。
誰に対する税金かという話はあるわけで、Epicは開発者に対する税金だ(そしてその徴収に協力しない流通事業者に対する規制だ)と言っているわけです。とはいえ税金、つまり売上税なのであれば開発者は価格に転嫁できるわけで、1ライセンスにつき1ドル稼ぎたいならライセンスチャージを1.5ドルにすればよいことです。この場合アプリの、つまりiOSデバイスのユーザーに対する税金になります。もっとも大半のアプリは無料であり、つまり無税になっているわけですが。
ではiOSアプリの値段が今の1.5倍になったからと言ってユーザーがAndroidデバイスに移行するか。私はしないと思いますけどね。
それこそ開発者は30パーセントの「Apple税」がかかることを前提にライセンスチャージを設定しているわけで、それが他のプラットフォームより高いライセンスチャージ、もしくは「手取り」が3割引きになるのが困るというなら、今なら別にiOSを捨ててもよいわけです。「iOSが「（アプリやDLC販売にとって）不可欠な施設」になったというEpicの主張とも一致しています。」というのはそれができないという主張ですが、ならば前段のようにユーザーに転嫁すればよい。開発者がiOSというプラットフォームに縛られるのであればユーザーだって縛られているのですから(つまり価格が上がってもiOSのユーザーボリュームは減らない)、その価格で競合と対抗できるなら価格を上げればよいことです。
Epicの場合は「税金」以上に、サードパーティーの開発者(そこにはEpicも含まれます)が開拓した市場にAppleが「Apple税」がかからないことによる低価格とプリインストールやストアでの優先的な扱いを武器に乗り出してくること、あるいはアプリ配布サービス市場からサードパーティーを排除していることを問題にしているわけで、引き合いに出すにしてももう少しやりようがある気がします。そう、宇宙旅行事業に対する運輸規制当局みたいだと言ってもよいはずです。
本来そういった背景をフォロワーが共有している前提でないと問題になっているようなつぶやきはTwitterですべきではありません。そしてTwitterはどのような意味でも「説明的」なものではありません。
マスク氏も、アメリカ合衆国の税金が気に入らないならバハマでもどこでも会社ごと移転すればよいと思うのですが。その代わり、事業の展開に困ったりアメリカ合衆国への輸入に際して高額の関税を課されたり軍事技術が絡む航空宇宙事業の経営への外国人の関与を規制されたりするかもしれませんけど。

■2021年07月31日（土）　 苦境などと考えていてはいつもで経ってもそのままでは？
苦境続く飲食や観光業界　経済全体は「宣言慣れ」の見方
この状態を「ニューノーマル」として、手近な観光や飲食は需要が消滅するもの、より大規模な観光や食事でも規制されるものと、つまり総じて祝祭や対面が「罪」や「穢れ」に関わるもの(いや、子供の間で「コロナだ！」「エンガチョ！」的な話が絶対出てきていると思うのですが)として抑制されることを前提として、対応するしかないと思うのですが。いずれ解消する苦境なのではなく、今後これが続くのだということです。
その場合対応に当たっては転廃業も出てくるわけですが、変な希望に縋っているよりはましでしょう。

■2021年07月30日（金）　 点数を出したとして何を評価するのに使えるのやら
共通テストでの「情報」追加を正式決定　2025年から
マークシートの解答用紙をパンチカードに見立てて太陽・地球・月系の三体問題を解くプログラムをFORTRANで書かせるとかですかね。いや、冗談ですが。
ざっと情報1の内容を見た感じ、情報の得点で合否を決める理由はあまりないように思います。情報2がどうなるかですが、一般論の部分はほとんど意味がないのではないかと思います。その上で、一応デバイスとの通信とモデルシミュレーションまですることになっているので、それをどう評価するかでしょう。
しかし、R4用の教科書の情報1はよいとして、情報1 Pythonと情報1 JavaScriptって何だこりゃ？いや、JavaScriptはともかくとしてPythonには、恨みはあるものの思うところはあまりないのですが、あんなライブラリだらけの摩訶不思議なプログラム言語を学習用に使うのでしょうか。それこそFORTRANだって素の状態と行列演算ライブラリが使える状態とでは使い勝手が全く違うわけで、PythonにしろJavaScriptにしろ似たような用途も含めて多くの拡張ライブラリがあるのですから、そっち趣味の生徒はともかく先生が泣くと思うのですが。
文科省の教員研修用教材の第三章を見ながら書いていますが、フローチャートでPythonやJavaScriptのプログラムの設計をするのでしょうか(するみたいですね)。ソートやサーチも、どちらの言語にも選択肢があります。そして(ウ)モデル化とシミュレーションですが、これこそPythonではどのライブラリを使うかで大きく使い勝手も効率も変わってくる部分でしょう。想定されているテーマは物体を投げたときの放物運動程度のようですが、それでも微分方程式を受け付けるライブラリを使うかどうかで使い勝手が変わります。

■2021年07月30日（金）　 なんでもエコだと言えば済むとは思わないで欲しい
KDDI高橋社長、他社より先に3Gを停波するメリットを説明
ものは言いようというか、そこが問題なら5Gに移行せずに3Gの設備をより消費電力の少ない新しい技術を用いたものに更新していれば無駄に端末を捨てるようなエコでも「カーボン」フリーでもない事態は起きなかったのにというか、そんなに環境が気になるならいっそ事業を止めてしまえというか…ご本人としてはうまいことを言ったつもりなんですかねえ。もう二十年くらいすると、こういう発言に対して「全く最近の若い者はあほなことを言う」と言えるようになるのでしょうか。もっとも、こういう発言をする人が20年後までいる方が怖い話ですけど。もちろん、3G自体はすでに役目を終えたサービスだと思うので、速やかに停波したうえで設備を撤去することが事業コストの面では正解だとは思います。
ところで、他社より早く停波して設備の更新を進めるのですから、その分早く料金が下がるんですよね？次こそ月額千円で通話・通信容量無制限ですよね？

KDDI、2021年Q1は通信料値下げが117億円も他領域の好調で増収増益
でまあ、こっちが本題なんだと思いますが。
「一方で同社の持続的成長という観点からは、前述のライフデザイン領域、ビジネスセグメントを中心に基盤強化を進める。個人ユーザーについては、au経済圏におけるユーザー接点を増やし、便利で快適なサービスを提供、法人ユーザーにはビジネスモデルを変革するDXを提案していきたいとした。」
NTT-Docomoもそうですけど、回線事業とこの手のアプリケーションサービスやコンサルティングとは切り離しを制度化した方が良い気がします。回線屋が土管に徹してこそ上物が安心して競争できるわけで、回線と抱き合わせでコンサルティングをされてはコンサルティングファームの方がやってられないでしょう。本来小売りからも撤退すべき、MVNOへの卸売りに専念すべきと思うくらいです。MVNOにも、できればフロントとしてコンサルティングまでこなしてほしいわけですが、これにはISP系の技術主体のMVNOがすでにあるので(IIJなど)、後は各社の努力次第でしょう。

■2021年07月30日（金）　 筆頭株主の比率が89パーセントでプライム落ち、スタンダード落ちが「株主に説明できない」とはどういう意味か
「株主に説明できない」　東証の市場再編で進む企業選別
ゆうちょ銀行がプライム上場基準に満たないと言うのはむしろ当たり前でしょう。単純に日本郵政が株を売却すれば済む話です。むしろ「株主に申し訳が立たない」と思う方がおかしいでしょう - その株主とは主に日本郵政なのですから。
もちろん経営陣としては流通株比率が高まることにはメリットがあります。市場で株を転がしている株主は経営に積極的に口出ししてこないからです。とはいえ何かあったときにも頼りにならず、株価がストップ安になるだけなので、先行きに不安がある場合は流通株比率は50パーセント未満としておきたい可能性はあります。この認識は、筆頭株主である日本郵政も共有していると思います。
その上で、日本郵政の株式放出による値下がりを防ぎ、また将来的な公募増資に際して問題が出ないように、市場が評価するような「企業価値」をアピールしていくのでしょう。その意味では、一般投資家が「株を買いやすい」状況を作るとも言えます。

■2021年07月30日（金）　 倭化とでも言うのが正しいでしょうね
「ガラパゴス化」　福岡伸一さんから見れば本家に失礼？
そらそうだ。
どうせなら、せっかくの中国本土や朝鮮半島からの文物をいい加減な解釈で土着化した例に倣って「倭化」とでも呼べばよいのです。超エリートはそれこそ中国本土の朝廷で官僚が務まるほどの学識を持つのに地域のトップエリートレベルだとまともな漢文が書けないところもそっくりです。

■2021年07月30日（金）　 限界というなら一社くらいは倒産するでしょうからまだまだ絞れるとは思います
菅首相が雑誌で「携帯料金は倍の負担減が可能」発言　武田総務大臣の受け止めは？
まあ、そう急に言われても対応はできませんよね。
とはいえ、確かにどこも撤退も倒産もしておらず、逆に新規参入までいるわけですから、まだ絞れるというのは確かだとは思います。何しろ一昨年から期せずして絞られてしまった旅客航空会社など軒並み大赤字、実質倒産の有様ですから。ただ、確か半分にできると言っていたその幅を達成してさらにその倍減らせるというのはどうなのでしょうか。まあ、負担減という言い方からしてあと一兆円は国民負担減が可能だという趣旨なのかもしれませんが。とはいえ今後は端末更新の費用も入ってくることも考えると、相当数が中華系格安端末に乗り換えないと難しいでしょうし(一応5G移行を見込んで4G中古端末は考えないものとして)、それと今の情勢を整合させるのは相当大変なんじゃないですかね。それとも向こう2年くらいで出てくる5G中古端末(つまり現行製品のセコハン)の価格が1万円以下まで下がるという見込みなのでしょうか。ちなみに2021年7月30日時点でiPhone11の中古価格は7万円弱、5万円くらいまではあるんですかね。

■2021年07月29日（木）　 時々長期間の旅行に行く人向けでしょうか
楽天モバイル、WiFi Pocket 2B を1円で販売開始　UN-LIMIT VI とのセット申込みで
楽天モバイル新ルーター　初回時に実質0円＆3ヵ月使い放題
例によって期間限定特別割引という奴で、端末価格の実質割引額が2万円に達していないのでかまわないですよねってところでしょうか。特別割引の条件が月間1GB未満で月次使用料無料のプランの初回契約だそうな。
とはいえここで4Gルーターを出してくるのが楽天らしいです。

■2021年07月29日（木）　 はえぬきももう30年かあ
つや姫・雪若丸増産へ　家庭用、コロナ禍で売れ行き好調
それって出荷量が少ないから業務用の需要がないだけじゃないでしょうか。はえぬきはそれこそ1990年くらいからですから、もう30年も生産が続いていることになります。安定供給が必要な業務用として比べる方がおかしいと思います。とはいえ、そろそろ世代交代の時期ではあるでしょうね。
それにしてもはえぬき2kgってしょぼ…

■2021年07月29日（木）　 むしろアナログ停波ですよね？
統計から見る「テレビのオリンピック需要」幻想と「日本のテレビの20年」
西田さんは「地デジ」と婉曲表現していますが、2010年のスパイクはデータの傾向から見てどう見てもアナログ停波の影響だと思います。確か私の実家も買い替えていましたし。
「よく指摘されるのは、VRやARなどの新メディアの活用が弱いことだ。スマートフォンを生かしたものも少ない。」
活用というよりは、それを使って開催側が納得できるだけのコンテンツ代を払う事業者がいないのだと思います。金さえ出せば、たいていの企画にはコンテンツを売ってくれると思いますね。その意味では、それこそFacebookあたりがこう使いたいと言えばいくらでどうだとは言ってもらえると思いますし、NTTあたりが肝入りになってVRやARを使った商売を提案しても同じでしょう。その代わり、その額がテレビ放映権料より桁で安かったりすると相手にしてもらえないかもしれませんけど。また開催側には赤字覚悟で新メディアを開拓する意思はないでしょうし、その意味では「活用が弱い」というのは当たらずとも遠からずではあります。

■2021年07月29日（木）　 なぜコーヒーと名乗る？
柿の種、香り高いコーヒーに　廃棄もったいない、商品化
人文系の学者さんはこういう話には「だから理工系頭の人間は」とは毒づかないのでしょうか。
柿の種黒茶では売れないと思ったのかもしれませんが、コーヒーと名乗ってしまったらただの代用コーヒーです。そう、近代以降戦争になるたびにドイツで国民の顰蹙を買ってきたあれです。旨ければよいというものではなく、コーヒーというのはcoffea属の主として一部栽培種の種子を焙煎し、通常挽いたものから水または適度の温水で成分を抽出した飲料もしくはその加工品のことです。もちろん使えるものの廃棄はもったいないですが、コーヒーでないものをコーヒーと言って売ることは別の問題です。だいたい茶だってCamellia sinensisの若葉を加工したものから抽出した飲料であり、柿の種を煎じて茶と名乗るのは問題があります。茶というのは植物を煮出して作るらしい程度の認識しかなかった東夷の野蛮人のレベルです。
もちろん経営系の人がこういうコバンザメ商法を思いつくのはいつものことなので、問題はそこにちゃんと反応しない人文系知識人(含報道記者)にあります。それでよいというなら人文学の存在価値はありませんよ？比喩による意味の豊潤化というのは、名詞においては鉛直方向に延ばすか(つまり形而下的な名詞をもって形而上的な概念にラベル付けするか)、それぞれに名前のある全く違ったものを発見した共通項によって結びつけることを言うのであって、名前のないものに他所から名前を借りてきて潤色するのではありません。

■2021年07月29日（木）　 ダンピングじゃないですかね
大阪のみたらし団子、東京へ　新幹線でGO
JR東海、子会社に押し付けてごまかそうとしてませんか？貨物輸送は新幹線のレールを空けてJR貨物にお金を払って使ってもらうものでしょうに。それも自己負担でやるならともかく、お金を出すのは子会社って何でしょうか。どう見ても売り上げの粉飾だと思うのですが。
まあ、手荷物という形でこれまでも新幹線を貨物輸送に使う例はあったわけで、もちろんその場合荷物を持って乗り込む人の分の運賃は払うわけですが、「輸送代は度外視」ならその範疇であればどうこう言う筋合いではないかもしれません。ただ、どうせ定時運行して確実に到着することがわかりきっているのに赤字覚悟で何を試行するのでしょうか。売れるかどうかでしょうか。ならば、運賃一人分くらいは小売価格に上乗せしないとだめでしょう。頑張ればトランク2個で50箱くらいは運べそうな気はしますが、東京から運ぶものがないとすれば大坂〜東京往復分です。一箱200円くらいの値上げにならないとおかしい気がします。もちろんどう見てもキャリア―一人で運ぶ量ではないのであれば相応の運賃を負担するのでなければダンピングです。
いい加減、国土交通省とJR旅客各社はJR貨物をハブるのを止めるべきですし、JR貨物も新幹線設備を利用した高頻度定時輸送の研究を進めるべきです。

■2021年07月29日（木）　 岩波書店が買ったらさすがに驚くけど
船井電機、出版社傘下に　非上場化し再建めざす
出版社というのでどこかと思いましたが、秀和システムの場合は出版事業もしている投資会社でしょう。ソフトバンクみたいなものです。おそらく上記のウエノグループの投資部門が逆さ合併の関係で秀和システムの子会社になり、そこが買収を行ったという形ではないでしょうか。

■2021年07月29日（木）　 90歳なら東芝が痛い目にあったことくらい知っているはずですが
町工場自慢のモーター、突然「兵器」と言われ　社長語る
海外展開する以上戦略物資指定は予想しないといけないものであって、とくに電動機のような用途の広い製品はサプライチェーンの末端まで把握することが当然なのは、1990年代後半から変わっていません。1970年代に国内だけで売ってきたというならともかく、町工場であっても海外からの注文とわかって対応している以上知らなかったでは済まないのです。さすがに海外展開などせずともとは言いませんが(十分な売り上げが立つことが大前提ですから)、輸出するなら経済産業省と連絡を密にしておく程度のことはしておくものです。
その上で、電凸はお気の毒だと思います。もっとも電話を使っている時点であまり同情できず、電凸など事例は多いのですから、まさか自分のところに来るなどありえないと言っていないで事前に対処するべきだったとは言えるでしょう。ソリューションもあるはずですし、電話は基本自動応答とし、連絡方法を別に設けるだけでも違うはずです。
工場の工員が言うならわかりますが、社長という経営者が言ってしまうとコンプライアンスが成ってないよねという話にしかなりません。その上で、輸出に関わるリスク対応コストを賄えるかどうかを考えるのが経営者の役目であり、言い換えれば買ってくれる相手にはなりふり構わず売ってきたというのでは書類送検は仕方ありません。まあ、悪意があってやったのではないのだと思うので、検察も手加減はしてくれるとは思いますけど。

無許可輸出で立件も地検が起訴取り消し　勾留10カ月超
とはいえこういうのは、検察側が恥ずかしい例でしょう。特に拘留までしているのが問題です。家宅捜索のついでに逮捕して身柄を確保したところまでは仕方がないかもしれません。いかに司法警察員であろうと間違うことはありますし、逃亡の恐れがあるという判断もこの罪状では否定しきれません。とはいえ検察は警察の捜査結果を調べなおして起訴の是非を判断するわけで、弁護士から法的な問題を指摘されるなど本来あってはいけません。しかも拘留10カ月ということは拘留中に起訴しているわけで、起訴後の証拠開示手続の中で弁護士が輸出許可が不要である可能性を指摘したことになります。つまり担当の検察官が法律や規則をちゃんと読んでいなかったということになります。
正直起訴した時点で検察側が勝手に取り消しができるとは思わなかったのですが、民事訴訟でも原告が訴訟を取り下げることはできます。とはいえ刑事訴訟の場合権利侵害の程度が大きいので、このような場合形式的にでも裁判官が無罪を言い渡すようになっている方が良い気はします。

弁護人が指摘した捜査の「穴」　東京地検の起訴取り消し
国家賠償は当然でしょう。謝罪はどうなるかわかりませんが、警察、検察、保釈を認めなかった判事の面子は丸潰れでしょうね。

■2021年07月29日（木）　 COMめんどくさい
Microsoft Windowsのコンポーネント間通信機能のComponent Object Model、それこそエクセルの表をワードドキュメントに貼り付けられる基礎になっている機能ですが、やろうとしていることが奇天烈なだけあってめんどくさく、今まで避けてきました。しかしこれもWindowsの基盤技術のひとつでして、上記のOLEやDDEを始め色々な機能がCOMを基盤に実装されています。ある程度古い技術であることもあり、開発環境に対して比較的中立であることもメリットでしょう。つまり.NETのように仮想マシンを持ってこないと動かないなどということはなく、基本的にDLLを含むライブラリの範囲内で使うことができます。それこそIMEがこの技術を基盤にしています。
ただし、コンポーネント間通信などと言う通り、基本的にはアプリケーションソフトウェアをまたいでデータを扱う機能であり、何かと素朴なUNIX系のIPC、例えばパイプあたりと異なり、色々とややこしいお呪いをする必要があります。印象としてはマネージド共有メモリという感じでしょうか(もっともパイプも実装としては共有メモリを使っていることはある)。つまり自分のメモリの一部に他のアプリケーションソフトウェアのデータが出現するように見えます。ただしそんなものを迂闊にいじったらつながった先のコンポーネントを巻き込んでクラッシュしかねないわけで、どういう状況になったらいじっていいよといった管理のためのお呪いが必要になるわけです。パイプだと送りこまれたバイト列を解釈するだけ、あるいはバイト列をパイプに流し込むだけなので相手の状況などどうでもよいのですが(というか都合が悪いときはパイプからデータが出てこない)、共有メモリの場合はうっかり同時に書き込みでもしたらろくなことにならないので、相手の様子を見ながら行うことになります。またバイト列の解釈にしても、パイプからでろんと流れ出てくるのであれ共有メモリに書き込まれているのであれ何が出てくるかわかっていないとおかしな解釈をしてしまいかねません。パイプの場合(また最も基本的な共有メモリの使い方でも)解釈の仕方はプログラマーが知っているとみなしていますし、COMの場合は知る方法が用意されます。
COMの場合、色々なことをシステム的に明確にするために、COMライブラリーに対していろいろなことを申告しないといけません。そのあたりがお呪いと、せめてプログラマーはお呪いで何をしているかを理解していないといけないという話になっています。CoInitializeして、COMインスタンスを作って(このインスタンスというのも、Windowsでは何種類も出てくる(まあ、実体という程度の意味なので何の実体かによって種類があるのは事実)ことがプログラミングをわかりにくくしています)、インターフェースを取得して、終わりにはインターフェースを破棄してCOMインスタンスを破棄してCoUninitializeするというお呪いをプログラム言語の枠を外れた形でするためにややこしくなっています。まあ、最近のプログラム言語はBASICあたりと違って基本がシンプルなものが多いので、この手のお呪いにはいずれ慣れるのですけどね。とはいえ言語と全く関係のないところでごちゃごちゃお呪いを書かされることが、実用的なプログラムを書けるようになるレベルの習得のハードルにはなっていると思います。
でもって、サンプルプログラムでその手のお呪いを隠蔽してしまうのが、余計に見通しを悪くさせています。つまり、典型的にはアプリケーションインスタンスを管理するクラスのコンストラクターやデストラクターに突っ込んであり、アプリケーションプログラムのエントリーポイントからは素直に見えません。ものによっては初期化と終了のお呪いが異なるレベルに書かれていることもあります。例えばCoInitialize()がWinMain()に書いてあるのにCoUninitialize()が管理クラスのデストラクターに書いてあるといった類です。この場合、正しいのはCoInitialize()を管理クラスのコンストラクターに書く形でしょう。
しかもこのお呪いが何種類も続けて現れるため、どのお呪いがどの機能に関わるものかをそもそも知っていないと読めないわけです。COMの場合COM自体の初期化に続いてそのCOMを利用した機能についての初期化を行うため、知らないとどこまでがCOM自体の初期化でどこからがCOMを利用した機能の初期化なのかわからないのですね。一応CoとかIID_ITfとかマークしてあるのですが、マークと機能の対応を理解していなければちんぷんかんぷんでしょう。
まあ、一度そういった機能の中身の部分まで素朴な機能を使って作ってみると、ある程度切り分けができるようにはなるわけですが。

■2021年07月28日（水）　 プロモーターサイドとしては観客を入れてやらないと儲からないのですけどね
KADOKAWA社長、五輪にからみ「アホな国民感情」
夏野さんなら仕方ない話ではあります。そもそもなんでiモードの仕掛け人にしてKADOKAWA社長を五輪有観客試合是か非かなんていう討論に呼んだのか。夏野さんというよりはABEMAの失態でしょう。
不公平以前に、医療側は原則対人接触回避を求めています。それを商業運動競技イベントが無視しているのが問題なのです。その上で、声が挙げにくい小さなイベントだけ無理を強いられているのが問題という話なのであって、大型イベントだから大事、大事だから観客を入れてよいという話こそあほな胴元根性と言うべきです。もちろん夏野さんはあほかどうかはともかく胴元なので、そう言うのは当然です。とはいえ、「心の慰め」という点において大型イベントと小規模イベントを「そんなクソなね、ピアノの発表会なんかどうでもいいでしょ、オリンピックに比べれば。」というのは不見識です。むしろオリンピックやプロ野球もピアノの発表会も同じようにクソでどうでもよいのです。
多少なりとも違いがあるとすれば、そういった大型イベントには少なくない関係者の食い扶持がかかっていることでしょうか。ピアノの発表会を止めたからと言って今月の家賃が払えなくなる人というのはあまり出ません(だからといってピアノ発表会が「クソな」ものだとは言えませんが)。しかし、だから大型イベントはしないとだめだというのではなく、止めて食い扶持を補償する方向が求められると思います。
しかし、興行ができないから食えない、イベントが減ったから仕事がないと言うのは、どうもみっともない気がしますけどね。それこそリスクコントロールという話で、個人ならまだしも、いくら専門的な業務を提供しているからと言って事業体たる社団がイベント事業に依存しているというのでは、経営者の見識を問われます。そもそも出処進退が自由なのが個人や小規模事業の利点なので、ある程度の期間遊休人員が生じるのならそれを別のプロジェクトを探してきて投入するくらいはやって当然ですし、契約先が人員の確保を求めるなら実施時期がずれたことへの違約金を求めてしかるべきです。もちろん大規模事業であればそもそも特定事業への依存や一年程度の休業で財務危機が発生すること自体無能の証です。

■2021年07月28日（水）　 もちろん警察や興信所の尾行などもないに越したことはないのですが
「恋愛感情」なければストーカーでない？　法改正で議論
そりゃ、恋愛感情でなくてもストーキングを行う理由はいろいろありますからね。
もっともこの要件(あるいは事由の限定列挙)を外す場合、正当事由についての例外条項を入れておかないと、例えば学校で挙動不審な生徒の事情を確認しようとした教員が摘発されるような事態になりかねない(もっともそのような場合に生徒をつけまわすのが適切かどうかには疑問はある)気がします。一方で何が正当な理由かを議論していくと収拾がつかなさそうにも見えます。
まあ、他人を執拗につけまわす行為など理由がどうであれしないのが一番なのですけど。
ところで、当人の了解なく個人情報を調べる行為もストーキングではないかと思うのですが、個人情報保護であっても罰していただけませんかね。やったら確実に処罰されるというのでもない限り、名簿の売買などなくなりませんが。

■2021年07月28日（水）　 自分だけが敗者にならなければよいという人だっている
「核戦争に勝者はない」　ゴルバチョフ氏、揺るがぬ信念
核戦争を含めて破滅的な戦争に火をつけるモチベーションというのはちゃんとあって、つまり何としてでも(自らを含めて全てを滅ぼしてでも)敵を勝たせたくない場合です。この場合、自分も敵も破滅を恐れて火をつけないでいるうちは誰かが勝つ可能性がありますが、そこでプレイヤーの誰かを絶望させると全員を巻き込んで破滅することになります。
その意味で、すべての勢力が確定破壊レベルの核兵器を保有するのがかえって平和的なのではないかと思えないでもないのですが(自分を確実に殺す能力を持った相手を挑発する人はまずいないので)、わずかな誤断で全滅しかねないことを考えるとリスキーなのでしょう。

■2021年07月28日（水）　 ソウル駐在総括公使って実は軽いのかな？
駐韓公使の不適切発言、捜査開始　立件には至らぬ見通し
こともあろうに外交官が不適切発言の挙句名誉棄損で捜査を受けるとは情けない話ですが、どうも交渉ではなく情勢分析が担当である可能性があり、本省勤務中心の人をなにがしかの目的を持った箔付けに公使に任じた例かもしれません。だとすると、適材適所の人事という場合本省か外郭団体の朝鮮半島情勢分析関連の部署の要職につけられる可能性があります。とはいえ文大統領をあてこすったのだとすると基本的には韓国保守派にシンパシーを持つ立場である可能性があり、情勢によっては分析を誤る可能性が出てきます。例え一部報道のように文政権がレームダックになっているのだとしても、次の次の大統領選挙でどうなるかはわかりません。公館内勤の書記官くらいならともかく、外に顔を出さないといけない領事以上のポストにあまり不用意な人事はして欲しくないものです。場合によっては白手袋を叩きつけてよいというなら、あえて挑発的な言動をする人物でもよいと思いますけどね。
不適切発言の駐韓公使に帰国命令　懇談中に性的表現報道
一応後任も含めて日本側の準備が整ったということでしょうか。とはいえ外交使節ともなると形式としては決定前に任国の受け入れを確認する必要もあるわけで、人選が問われます。
「出国が迅速に行われることを期待する」
さっさと出て行け、二度と来るなってところでしょうか。

■2021年07月27日（火）　 直流であればほぼ20Vまで、せいぜいが40Vまで出せれば十分ですしね
「直流安定化電源」は1台あると超便利
まあ、確かに一台あると便利ではあります。
気を付けないといけないのは、格安品だと低い電圧で表示と実際の電圧が違っていることがあることでしょうかね。デジタルメーターのものだと少しはましかもしれませんが、アナログメーターのものだと20パーセント以下の電圧で過大だったり過少だったりすることがあります。なので直流安定化電源だからと言ってテスターがなくてもよいなどと思ってはいけません。

■2021年07月27日（火）　 なら自分で管理したらよい
ワクチンの不適切管理で廃棄は「企業名を公表」　厚労省
不適切とまでは言わないですが、適切な管理ができるよう指導したのかどうかについては疑問があります。そんなに信用できないなら、厚労省が人を手当てして管理までしたらよいでしょう。ワクチン一箱に日当10万円くらい払えますよね？そもそも厚労省だけでは広範な接種を手配できないから、企業なりで手配する形になっているのではないでしょうか。ならばやくざみたいな脅しをかけるのではなく、確実に実施ができるようにするのが筋でしょう。

■2021年07月27日（火）　 桁が二つ足りない
ベゾス、月着陸船契約と引き換えにNASAに20億ドルの費用負担を申し出
プロジェクト買収の申し入れにしては桁が二つ足りませんね。こういうのは「金さえあれば何でもできる」ではなく「札束で頬を叩く」と言います。
尻馬に乗って月を目指すのに20億ドルではしょぼすぎます。米国のロケット産業が公共事業頼みであるのは仕方ありませんが、金を出すくらいならそもそも寄付でも納税でもすべきですし、債権放棄で損失扱いにして節税というのは、さすがにやりすぎです。どうせならインドでも丸抱えにして自力で月ロケットを打ち上げるべきでしょう。

■2021年07月26日（月）　 飼ってはいけませんし捨てるのはもっといけません
スケボ西矢椛の「ラスカル」アニメ会社が騒然　でも「君じゃない」？
確かにあのアニメ作品は私も好きですし、見かけはかわいらしいと思うのですが。
とはいえアライグマは特定外来生物です。つまり害獣です。秋田犬のように飼育するわけにはいきませんし、飼えないからと捨てたらそれこそ悪質な違法行為です。罪のない運動競技選手の愛玩行為はともかく、迂闊な宣伝行為は獣害や違法飼育、あるいは怪我などを誘発しかねませんので、版元とマスコミは自重して欲しいものです。

■2021年07月26日（月）　 確かに汚染された水が溢れる心配はないのですが
中国、冷却水いらずの「クリーンな商用原子炉」建設の計画を発表
いや、クリーンじゃないよね？
というか、溶融塩炉や金属炉の難しいところは機械的なメンテナンスで、もんじゅもそれでトラブルを散々起こしています。また溶融塩でも金属ナトリウムでも確かに漏れた時点で表面が凝固するのですが、それ自体は高温の放射性物質の塊ですから、発熱や蓄熱によるメルトダウンやチャイナシンドローム自体は普通に起きるはずです。まして落ちてきたところに水などあったりすると、あるいは固まったところに冷やそうとして水などかけたりすると、水の方がいきなり爆発して、周囲に放射性物質をまき散らすと思うのですけどね。
まあ、チャレンジは重要なので、チェルノブイリの黒鉛炉と同じく生暖かい目で見守りたいものです。上海応用物理研究所の開発ということですが、実験は是非とも北京か西安の近所でやって欲しいものです。さすがに沿岸部まで持ってこられると何かあったときに迷惑です。天津はともかく、南京や上海、澳門や厦門あたりでやられると取り返しがつきませんので(天津は北朝鮮と韓国に犠牲になってもらえばなんとかなる気がする)、是非とも北の内陸部でやっていただきたい。間違っても、海南島などでやらないで欲しいものです。

■2021年07月24日（土）　 アウトドア用ドリンクキーパー
ピーコック魔法瓶工業 キーパー 広口タイプ シルバー 6.1L INC-60 SL
頻繁に麦茶を作らないといけないなら一気に作ってでかい魔法瓶に入れてしまえと、こんなものを買ってみました。
構造は、使い慣れたステンレス製の10L液体窒素デュワーに近い感じです。上部の大きな開口部が保温性への不安を引き起こすのですが(まあ、蓋はするのですがその蓋は弁当箱の蓋に近く保温性がある気はしません)、液体窒素デュワーだってそんなものなわけで、実用上の問題はない…のではないかと思っておきます。ちなみにお値段は、-200℃に対応する液体窒素デュワーの方が当然高価です。というか魔法瓶に比べてあまりにお手頃価格なので驚きました。
さて、まずは水を6Lと麦茶パック6個と保冷剤3パックを入れてみました。あまり冷たくなりません。まあ、6Lに菓子箱用の保冷剤3パックでは仕方ないですね。液温は日中あまり変わった感じはしませんでした。この種のキーパーは強い日差しが当たる状況での使用を想定しているのでしょうし、室内で使って齟齬はそうそう出ないのでしょう。
次に朝に冷やした麦茶2Lと水3.5Lと麦茶パック3個と氷を突っ込んでみました。今度は明らかに冷たく感じます。それでも水道水よりは冷たいねという程度ですが、おそらく氷の量を増やせばより冷たくなるでしょう。液温は維持できている印象です。ただし6Lは明らかに多すぎ、夕方に1L余ります。つまりそもそも液体の熱容量が大きいので保温できている可能性もあります。残り500mLくらいになると、次に飲んだ時温く感じるのかもしれません。おそらく連続使用すると中が汚れてくるので、せめて夜間くらいは洗った後乾燥させておきたいところです。1Lガラス容器を2本使って4回以上麦茶を作る羽目になった事情での新装備導入のため、5L以上で6Lは行かないだろうと判断したのですが、まあ、4Lを下回ることはないでしょう。

■2021年07月24日（土）　 キャラクター「ビジネス」となると志が低いなあ
機動戦士ガンダムの水陸両用モビルスーツ「ズゴック」を疑似餌に　メーカー「ジオン驚異の釣果力」
どう見てもファーストガンダムが放映されていた時期のいわゆるガチャガチャで出てきたソフトプラスチック製のフィギュアなのですが、型を発掘したのでプロモーションしてみましたとかでしょうか。どうせなら、「地球の水産業を壊滅させ、同時にその成果をもってサイド3の食糧問題を解決すべく、ジオン公国は水中型モビルスーツによる漁獲部隊を送り出した。ジオン驚異の釣果力をもって地球の水産資源の99.5パーセントをサイド3に移送したアトランティックコッド作戦に刮目せよ！」くらいの煽り文句はつけて欲しいものです。

■2021年07月24日（土）　 何に使うんだか
著作権者不明でも利用しやすく　許可不要の仕組み検討へ
映画の著作物における俳優などは著作権ではなくパブリシティ権の保有者だと思っていたのですが、現行の著作権法だと著作権ではなくとも実演家に関する著作隣接権の保有者ということになるようです。
とはいえ、あまりに支分的な仕組みを作っていくと混乱の元になる気がします。マスメディアが何をどう使おうと思っているのかわかりませんが、引用の範疇で解決できないものなのでしょうか。相当の調査能力を持った利用者が権利者を突き止められないとなると管理団体でも権利者所在不明となる可能性がありますから、迂闊に記事にあるような制度を導入すると管理団体ばかり金銭的に得することになりかねません。むしろ著作物の公開において流通経路を限定しない形かつ公開の撤回を不可能にする方がましな気がします。それこそ映画として作ったのにネット動画として公開された例のように権利者の反発はあると思いますが、それは配布側がちゃんと話し合いで解決するべき問題です。権利者不明の著作物でも引用としての利用は可能であるはずですし、作品内で十分に批評たりうる扱いさえしておけば、例えば報道番組やドラマで部分的に使う分には問題はないはずです。一方で、作品単体を再配布するような場合(アンソロジーを作ったりそのまま全体を放送するような場合)は、何としても権利者を突き止めて許諾を得るべきですし、それで断られれば、あるいは見つからなければ権利消滅まで棚上げにするべきです。
その上で、利用について問題が生じるようなら権利期間の短縮を検討すべきです。

■2021年07月24日（土）　 車の周りがリビングでよいと思うのですが
車で寝泊まり、バンライフ　極端な生き方？豊かな生活？
バンライフというか、広くオートキャンプというスタイル自体は、十分認められてよいライフスタイルだと思います。バンにしろ、あるいはより車中泊に寄ったキャンピングカーにしろ、車一台ではなにがしかの制約が出てくるもので、そうした制約を緩和する拠点というかスポット(一般的にオートキャンプではオートキャンプ施設)があることは重要です。普通の駐車場では車中泊は前提とされていませんし、そのへんに車を停めて寝ていたら不審人物扱いされます。駐車場でも、夜に車で寝ていたら警備の人が見に来ると思います。汚水処理にしても、拠点がないと実質的にはできません。また隣同士車を停めた人たちで交流が行われることもあるでしょう。
しかし、だからこそ、記事のような話には違和感を感じます。拠点と言っても本来住所から切り離された車中泊を前提とするライフスタイルですから、シャワーはともかくリビングやキッチンというのはおかしいでしょう。あるなら使えばよいという話はあるにせよ、リビングで話をしたりキッチンでちゃんとした料理を作ったりしたければ、普通に宿泊施設や短期賃貸住宅に泊まればよいのです。
こういった移動生活で問題になるのは、定住を前提とした制度ではないかと思います。なにしろありとあらゆる契約に住所や連絡先がつきまとい、そこで連絡が取れない場合は一方的に解除されても文句は言えません。つまり、必ず必要になる運転免許が取れず(更新にしても住所地で行うもの)、車の登録もできず(住所地なり駐車場なりを拠点としなければならない)、今時必須の携帯電話回線契約や銀行口座開設も行うことができず、記名型電子マネーも使えず、何かしようとしても本人確認ができず、それを避けようと思えば拠点を管理してくれる人に取次ぎを依頼する必要があり、かつたいていの場合は私書箱が使えません。私書箱にしても、一日一回程度は誰かが設置したところに行って信書を取り出す必要があります。
それこそマイナンバー制度は、このような遊民的な生き方を許容するものでありうるはずです。名前と住所で行ってきた本人の特定を番号で行うわけですし、連絡方法にしても郵便で行うだけでなく、代替手段は提供できるものです。本人があえて無視するというのでなければ、ネットのサイトで連絡を確認することも可能でしょう。それはかえって様々な役務の享受に関わる煩わしい関係性を認識させるものとなるかもしれませんが、なぜそのように縛られなければならないのか、縛られることを自ら選択しないといけないのかということを、本質的に定住する必要がない、定住したくないことと対比させて理解し、合理化し、必要な便宜を取捨選択するきっかけにはなる気がします。
その上で、縛り付けられるのは嫌だからインフラストラクチャーについては天然資源と見做してフリーライドするなどという(つまり商業施設の駐車場で車中泊し汚水を側溝や川に捨てるような)在り方の是非というのは、過度な規制を避けるための自主規制の形を議論できないかという気はします。

■2021年07月24日（土）　 あなたの場合は大丈夫です
老害上等、新しいカメラの古い使い方
「気持ちの上では、何がなんでもフルサイズセンサーという想いは自分の中で少し和らいでいるようにも感じている。でもカメラの使い方は古きに向かっているかもしれない。はてさて、新しいカメラは新しい当たり前を満喫させてくれるだろうか。」
山田氏の使い方では古い当たり前に戻るだけではないかと思います。それが悪いということではなく、Zfcが古い当たり前に寄った設計だからです。違っている部分が、感光部がイメージセンサーであるということと、そのサイズがAPS-Cだということです。とはいえよほどの高感度設定にでもしない限り、昨今のAPS-CセンサーであれM4/3センサーであれ35mmセンサーと比べて破綻した絵になることはなく、有効センサーサイズを16:9に設定してしまう(というか普段から上下をクリップして16:9にしているのだと思いますが)山田氏の使い方では違いは出ません。違うのは、レンズの焦点距離と画角の組み合わせが35mmの場合と異なることと、画角と被写界深度の組み合わせも異なることです。このどちらも、山田氏の使い方ではおそらく問題になりません。ズームでファインダーを見ながらフレーミングしている限り画角の違いは気になりませんし、おそらく対象範囲が被写界深度に収まっていればよい使い方をしているはずで、ならば絞りを弄ればそれで済むことです。絞りを開けるような用途はまずないでしょう。重量感と合わせて、懐かしい感覚を取り戻せてめでたい限りです。
とはいえ、F3とZfcを一緒にするのはいただけません。F3は当時のニコンのフラッグシップであり、D6やZ9に相当するグレードです。普及機であるZ50のモディファイ版であるZfcといっしょにはできません。デザインモチーフはともかく、方向性としてZfcに一番近いのはFE(F3と同世代)かFE2(F4と同世代)だと思います。ニコンのレンズ交換式デジタルカメラが全体的に酷い値段になっているので気になりませんが、F3と言えばニコンユーザーならいつかはこれをという機種であり、それをZfcと一緒にしたら、当時のユーザーから石を投げられかねません。
個人的には、なんで昨今のレンズ交換式デジタルカメラをあんな値段にしておいてメーカーがユーザーがついてこないと嘆けるのか大変疑問です。しかも2年に一度くらいの割で新機種など発表してくれて、発売から5年もすればサポート終了です。まあ、ニコンはまだましな方なのですけど。
レンズのラインナップは、メーカーが意図的にFマウントではできなかったことに寄せているので、FtoZアダプターの購入は正解です。Fマウントで間に合う用途は当面そちらでやってくださいという感じで、とにかく性能を引きずり出したような、しかも単焦点に偏っています。これでは「現行のZマウントレンズのラインナップには、あまり食指が動かない」のも当然でしょう。メーカーとしては、FマウントにあったようなレンズをZマウント専用で出して違いをアピールできる、FマウントレンズのユーザーがZマウントレンズに乗り換えてくれるとは思っていないわけです。
その意味ではZfcはD1並みに使い手を選ぶ機種だと思います。

■2021年07月24日（土）　 ボールにも相性があるようで
愛用のトラックボールのスイッチがへたってしまい、一週間ほどクリックが検知されないとかダブルクリックになるという不便を耐え忍んでいましたが、この度新品が届きました。
ただ、取り付けて使ってみるとどうもボールを転がしたときのカーソルの追従がもたつきます。かくかくとついてくるとでも言うのでしょうか。よく埃で読み取り部がふさがって同じような症状を起こしますが、さすがに新品でそれはないはずです。ふと思いついて、故障した機材からボールだけ外して新品に取り付けたところ、スムーズに動くようになりました。
相性なのかボールの汚れ具合でもあるのか、不可解ですが、とりあえず問題がなくなったので良いことにします。

■2021年07月23日（金）　 リーダーシップ以前に官僚組織がちゃんと働いていない気がする
日本という組織、「無責任なトップ」のツケは誰に？
組織というならば「日本国」ではないかと思いますけどね。「五輪に関する数々の問題は、「船頭ばかり多くて、誰も責任をとらない」という組織の無責任構造と、「現場のためではなく、自分のため」しか考えない人たちによる“トンチンカン政策”に起因しています。」も、「船頭」ではなくて「漕ぎ手」でしょうし、そもそもトップが現場のためを思って指揮をするわけなどないのです。船頭というのは舟の運航に対する責任を一身に負う立場で、何かあったら責任を取ることになりますし(まあ、それが全員を巻き添えにして沈没ということもままありますが、無事であっても問題を起こした責任は追及されます)、何をどう考えていようが現場が対応できない指揮をしたトップは失敗に直面することになります。そこで目を背けるから、無責任呼ばわりされるわけです。
ともあれ、東京五輪も新型コロナウイルス感染症対策も迷走していることは否定できません。それが何らかの形でリーダーシップの欠如に起因するという評価も、完全に間違っているわけではないでしょう。特に冒頭の「酒類提供」のトピックは、そもそも誰がどういう経緯で決めたのかがさっぱりわからないという点で、典型的な無責任な決定と失敗の責任逃れではあります。その前に「何でそうなる！？」という話があるわけですが。単にお酒のメーカーや輸入商社に出荷停止を命ずればすむ話で、どれも最低限届け出が必要な事業であり、胡乱な理屈で金融機関を動員する必要はないわけですから。
そこで「そこには、「準備、判断、実行」という3つのフェーズからなる意思決定のプロセスが存在します。」という話になりますが、そもそも意思決定には二種類あります。受動的な(状況に迫られた)意思決定と能動的な意思決定です。能動的な意思決定はこの三つのフェーズを踏むことが普通ですが、受動的な意思決定ではそもそも決定のタイミングに大きな制約がかかり、準備の段階が飛ばされることが少なくありません。本来は受動的な意思決定において見極めの段階で適切な対応を取るために、参謀組織、企画スタッフ組織という部署でありうる事態について広く準備をし、できれば周知しておくのですが、受動的な意思決定の準備自体がそもそも無駄になることも多く、能動的な意思決定を具体化する部署や、場合によっては粉飾をする部署になっていることが少なくありません。「こんなこともあろうかと」というのは平時においてはただの無駄なので、それこそ国会で追及されて経費節減の生贄にされてしまうのです。もちろん現場にも、忙しいのにたらればの話ができるかと無視されてしまいます。事が起これば見極めどころか次の周知まで飛ばされてしまい、そうなれば一度立ち止まっての検討などできもしません。
新型コロナウイルス感染症対策にしろ東京五輪の実施にしろ、少なくとも菅内閣は一貫して受動的な意思決定のみを行っています。五輪招致自体は能動的な意思決定だったはずですが(もっともその判断自体は安倍氏がマリオの格好をするよりも相当前になされています)、それこそ東日本大震災のあたりから受動的な意思決定しかしていません。もっとも、そこでの能動的な意思決定とは中止ということですから、少なくとも現場や実務官僚のレベルでできることではありません。内閣やJOCならまだしも組織委員会は本来実務組織ですから、どうやって実施するかは考えても、もうできないという判断はしにくいでしょう。新型コロナウイルス感染症対策に至っては起こったから対応したと言うに尽きます。視野の狭い、傍から見るとトンチンカンな、とても調べて考えてしたとは思えない決定ばかり相次ぐのは、意思決定が完全に後手に回っているからです。おかげで「ここでの判断は明快で、具体性のある中身を伴っていなくてはな」らないとされる判断まで、単純ではあるものの明快でもなく具体性にも欠けたものになってしまっています。「しかしながら、残念なことにコロナ対策は最初から「お願いベース」ばかりで、「問題を解決するための判断」の具体策がないまま1年以上が経過しました。」というのはもっともで、責任を取りたくないからお願いするという酷い展開になっています。
なお、「こういった一連のプロセスが、腑に落ちる流れで行われたとき、初めてリーダーシップを発揮したと評価されるのです。」というのは、理想論としてはその通りですが、リーダーシップ論の母国である米国でもそこまで理想的なリーダーシップというのはなかなかありません。混乱の中で一方的な決定が下され、結果から見て成否が論じられていることがほとんどです。
新型コロナウイルス感染症対策の担当部署の問題は、管轄からして厚生労働大臣だというのはその通りですが、そもそも省庁組織というのは平時の業務実施を前提としており(日本国の組織でそうでないのは自衛隊と都道府県警の機動隊くらいでしょう)、危機的な事態が発生した場合臨時の統括組織を立ち上げてナンバー2を独立して置くこと自体はよくあることです。特にワクチンの供給や隔離措置などでは手順を飛ばさないといけないわけですから、平時の手順が前提の組織を臨時の組織の指揮下に置くことには不思議はありません。つまり河野氏や西村氏が全体を統括して田村厚労大臣がその指揮下に置かれることはあり得ますし、全体統括とワクチン供給、そして接種の実施にそれぞれ国務大臣級を当てることも是認できます。ただしその場合でも、三人が好き勝手に言いたいことを言っている現状は是認できません。記者会見の前に情報共有や意思統一は最低限しなければならないのです。その上で迅速な判断や実施ができないといけません。「厚労大臣との関係性があいまいなまま」というのは、このあたりがうまくいっていないことを指しているのでしょう。
「いつの時代も、どんな組織のいかなる案件でも、「無責任なトップ」のツケは、末端の現場が払わされるという不条理が存在するというリアルを分かってほしいてす。」と言いますが、そもそも無責任であろうがなかろうがトップがした判断のツケは現場が払います。その上で、現場が実施できる指示を下すというのがトップの能力ですし、本来はそれを円滑に行うために参謀組織や企画スタッフ組織という、もしもの時まで考えて対応策を練っておく部署があり、おかげでぽっと出の大臣でもそういう部署から提案された政策パッケージを選ぶだけということができるのが近代組織なのです。が、どうもそうなっているとは思えませんね。

■2021年07月23日（金）　 プライムの格が下がったりして
来年から「一部上場企業」は無くなります……呼び名変更「プライム」化で何が変わるのか
役割が被っていたのは東証二部とマザーズ、そしてJASDAQの二市場ですね。一応マザーズとJASDAQグロースが被るはずです。このあたりは証券取引市場運営事業を日本取引所にまとめる過程で被った形なので、ようやく整理ができる状況になったということでしょう。
とはいえ、まずTOPIXの扱いは大変問題です。TOPIXを基準とした投資信託も多いので、連続性の確保は重要です。もちろん移行時の連続性もそうですが、今後TOPIXの銘柄入替がどの程度の頻度や規模で発生するかも気になります。TOPIXが経済指標として役立つものであり続けるかどうかも、そこで決まるでしょう。売買高で銘柄が頻繁に入れ替わるようだと、指数として意味がなくなりかねません。
また記事では現在の東証一部市場上場企業がスタンダード市場上場企業になることを「格下げ」と書いていますが(実際そのような受け取り方も多いと思いますが)、流動性が低くても投資適格性が良好な企業が増えると考えれば、プライム市場上場企業の格が一部上場企業ほどには高くならないと言ってもよいと思います。上場している市場は公開されるIR情報の信頼性の基準にはなりえても、投資適格性の判断はむしろIR情報から得られるファンダメンタルズを重視するべきという話になりそうな気がします。特にプライム市場上場銘柄は株価収益率がスタンダード上場銘柄と比べて低下する可能性もあります。プライム市場上場銘柄は、回転売買で投機を行うならともかく、配当狙いの投資としては不適格と言われかねない気がします。

■2021年07月23日（金）　 ノンオイルフライヤー
ゼロフライヤーミニ
どうも手元の電磁調理器では揚げ物モードでも温度が適切にならないようで(鍋のせいかもしれませんが)、こんなものを買ってみました。ついでに揚げ油の処理をせずともよくなれば良いなというところですが、まあ、本来油なしだとさくっと揚げるのは難しいと思います。取扱説明書によると必要な時は油をスプレーするのだそうです。
それで使ってみたところ、いささか癖はあるものの温度設定が信用できない電磁調理器で揚げ物をするよりは安心して使えそうです。少なくともジャガイモは問題なく揚げられるのですが、当然ジャガイモには染み出てくるような油はないため、調理時に油を若干塗らないといけません。つまり完全なノンオイルとはいきません。とはいえごく少量ですので、高価な油を使うのであればノンオイルフライヤーの方が良さそうです。コロッケは25分ほどかけないと表面がカラッとしないようで、温度設定も油で普通に揚げるよりは高めにしないといけないようです(200℃)。もしかすると油を少しかけると違うかもしれません。
独身者の自炊目的には問題ありませんが、それなりの量を扱う場合は油の温度をちゃんと測ったうえで油で揚げた方が良いようです。

■2021年07月21日（水）　 それでは免許制度の意味がないと思うのですが
教員免許更新制「廃止を」　署名3・5万筆を国に提出
これでは賃労働者根性がいよいよ膏肓に入っているとしか見えません。
仮にも知的専門職であれば機会を得て技量を磨くことには貪欲であるべきで、研修の内容が乏しいから、目の前の仕事の邪魔になるから、免許の更新制を廃止すべきだなどとは言えないはずです。むしろ、更新制度を充実して研修の機会を得るためにここが悪いから直せ、あそこがおかしいから改めろ、研修を受ける暇と費用くらい制度的に確保しろ、ありていに言って給料を年額もう100万円以上増やせと言うべきです。また学校から離れて、地域や学校法人に雇用された一教員という立場で研修に専念させろと言うべきです。教職というのは工場の工員ではないのですから、現場で仕事から学んでばかりでは偏ることはもちろん、技量が偏ったらまずいことくらい当たり前でしょう。ジョブローテーションと言っても限界はあるのです。
もちろん、現在の教員向け研修機関は在職中の教員の技量向上を想定しておらず、不備は多数あるでしょう。ならば、指定の研修以外のカリキュラムの履修も認めさせるべきです。もちろん審査は必要ですから、充分資料を揃えて相当前もって申請することになりますが、その手続にしても技能向上のきっかけにはなるでしょう。
何も一度退職して別の仕事を経験しないと免許を取り上げるという話ではないわけですから、あまり情けないことは言わないで欲しいと思います。

■2021年07月20日（火）　 どうにも胡乱で
タクシー運転手へのチップをキャッシュレス化　三和交通、東京都府中市で試験導入
いや、これって昨年あたり米アマゾンが粗相をしていたあれそのものじゃないでしょうか。
そもそも、タクシー運転手へのチップというのは運用事業者が可視化する筋のものでしょうか。個人間少額決済自体はプラットフォームができつつあるのですから、チップを払いたい側が運転手の口座に入金すればよいだけでしょう。記事にある手順自体はまさにそれで、入る口座が会社管理だというだけのことです。それでチップを要求するなどの不満が出たら、事業者側が綱紀粛正でもすればよいだけです。またこの手の話で摩擦が出るとすれば、本来個人の自営業であるべきタクシー事業が会社化されているためですから、会社の方が背景に退き、運転手やその事業組合に対するサービスへと変化する方がまともです。

■2021年07月16日（金）　 せめて「事前調査中」にならなかったのか
日本での工場建設は「適正調査中」、TSMC CEOが言及
「適性」のtypoにしても何かおかしいなと思ったら、デューディリジェンスのことだったようです。ありていに言って善管注意義務のことで、この場合はそれに基づく投資適格性調査ですね。こちらの方がさすがにちゃんと、「リスク調査中」と訳しています。

■2021年07月16日（金）　 リスクヘッジの需要がないのに鞘取りと手数料が欲しいと言われても
コメ先物　恒久化へ本上場申請　大阪堂島商取
こういう歴史へのリスペクトはあまり良いと思えません。
正直先物取引をするならマグロやカツオでもやったらよいと思います。天然物のイセエビや毛ガニなんかもよいでしょう。何なら指数取引で不動産価格や宿泊料金、娯楽施設の日収やイベントチケット価格などもよいと思います。先物取引というのは、市場機能としての価格形成機能以前に商人のヘッジ策なのですから、コメのような必死の努力で生産の安定化が図られた商品ではなく、ハイリスクで価格の上下が激しい、ついでに言えば値段が上がってもかまわない商品を対象にするものです。江戸時代の米は天候や輸送の問題で需給が安定しにくく、米商人としても先物取引でヘッジを行う必要がありました。また当時の主要なコメの供給元は将軍家や大名であり、値段が上がった場合でも実需に対する供給には融通が効いたでしょう。また下がった場合も、そもそも本来納税や給付自体が米で行われるわけですから、生産者である農民との間にはバッファーがあったことになります。直接貨幣経済とつながっていた工業向け商品作物とは事情が違います。情報の流通速度が遅くて産地の状況がわからない、人力や馬匹での集荷後船便での輸送になるため供給が安定しない状況であればともかく、農協や流通商社の高度な情報網と自動車による頻繁かつ迅速な輸送、しかも輸送前後や輸送中の保管技術まで高度化した今の世に必要なものとは思えません。カリフォルニアから大型穀物輸送船で運んでくるのとはわけが違うのです。またコメ価格については、すでに生産者向けの保険制度があります。
それと商品取引と言っても、先物市場は現物の流通とは全く違います。決済はあくまでも現金で行われ、買いの持ち高があるからと言って米を貰えるわけでも、売りの持ち高があるからと言って決済時に米を渡せるわけでもありません。先物市場で得られたお金よりも少ないお金で米を買えれば、あるいは先物市場で払ったお金よりも多いお金で米を売れれば、商人としては儲けが出ますよという制度なのです。情報が少なくてヘッジが必須というならともかく、作柄から倉庫の状況まで事細かにわかる、天候すら長期予想を大きく外さない状況でヘッジの必要などありません。
経済において価格発見機能というのは価格予想と同義です。既存の情報を分析しても予想しきれないから市場で参加者が予想を競うのです。十分に情報が蓄積された状態で需給両者が将来の価格が過去の価格に対して安定していることに利益を見出している状況では、投機家による擾乱がありうる先物市場など必要ありません。

コメ先物　上場廃止の公算　堂島取「試験上場申請せず」
まあ、当然の結果でしょうね。むしろめでたいのではないでしょうか。
300年の歴史などと言いますが、1930年代に価格安定化政策により存在意義を失い、1939年には経済統制の関係で廃止に追い込まれています。その後商品先物取引関係者(その最たる者が大阪取引所)の要望にも関わらず米価と米供給の安定化を重視する農林水産省の認可が下りず、2011年に試験上場の認可が下りるものの、2013年東京市場は取引を関西商品取引所に移管して閉鎖、関西商品取引所は大阪堂島商品取引所への名称変更を経て2021年に株式会社化しています。つまり200年で終わった制度と言えます。
記事にあるように取引も薄く、そもそも世界的な米取引とは隔絶した形で成立しており、日本国内でも外国産米の流通が乏しいため外国産米の取引にもアドバンテージがなく、参加者にとってメリットのないものです。商品取引自体、流通業者の寡占化により意味を失っている気がしますが、ともあれ経済制度としても意味がありませんし、国内専業の米先物などという馬鹿げた夢は見ない方が良いでしょう。

コメ先物取引廃止へ　「本上場」認めず三百年の歴史に幕
国内唯一のコメ先物、上場廃止決定　大阪で江戸時代発祥
幕は80年前に一度下りているわけですが。つまり「10年の歴史に幕」というのが正しい話です。このタイトルのような煽り文句は好ましくありません。ついでに言えば、今のところ幕が下りていますが、今後の経過次第では復活もありえなくはありません。関係者はこんなことを言っているようですが、農水省の米価安定政策が奏功している以上、先物取引の出る幕はありません。
こんなコメントやこんなコメントもばかばかしい話で、そもそも国内コメ市場を実質的に開放していない以上先物取引やそれを用いた裁定取引には意味がありません。保険制度で十分です。コストにしても、先物取引では参加者がコストを支払うというだけのことであり、コストを税金で賄って価格安定と生産の確保を図ることと等価ではあります。
特に税負担を問題視するのであれば、先物市場がどうこう言う前に、コメ市場の全面開放を主張すべきでしょう。この場合現状得られる情報では価格の先読みが難しくなるため、先物市場の価値が出てきます。ただし、国内での先物市場の復活よりは国際コメ取引への日本市場の統合、つまり国外のコメ先物市場に日本産米が上場される形になると思います。山下氏もコメ市場の完全開放と米穀統制の全面的廃止を前提に、その際にナショナルな統合市場を国際取引に発展させる(政治的な言説としては日本が価格決定力を握るということになるのでしょうか)ために国内での先物取引市場の整備という話をしているのだと思いますが、正直展開できる市場制度の効率性から言って夢物語でしょう。
その意味で、堂島取引所はナショナルな統合市場としての役割を終えたのであり、他の商品先物市場も含めて閉鎖されても不思議とは思いません。再建を言うなら、国際的な展開が不可欠でしょうし、国内産米の上場以前に海外米の上場と流通を進めるべきでした。もはや日本産米の国際展開としては、日本産米の輸出商社(自ら市場開拓に乗り出す生産者を含む)が海外市場で活動する以外の形は想像できません。
日本についてコメの先物取引が復活するとすれば、次のいずれかです。まずコメ市場の全面開放がなされた場合。次に国内の生産者が壊滅した場合。いずれの場合も海外米が入ってくることになりますから、国際的なコメ先物市場に日本が統合されます。次に日本の生産者が国際展開に乗り出し(もっとも国内価格は国際価格に比べて高いため、市場取引ではなくブランド米を高価格で売れる相対取引を選ぶと思いますが)、その結果国内供給がひっ迫した場合。この場合生産者は国内市場と国際市場のいずれに出荷するかを選べることになるため、国内市場は価格決定力を失い、ブランド米の価格に寄っていくか、あるいは海外米の低価格帯のものを輸入し、国際市場価格に寄っていくことになります。最後に国内のコメ需要が激変した場合。この場合現行の価格予測のシステムの前提が変わるため、既存の市場の外での取引が増え、既存市場が崩壊して結果として先物取引を含む市場が立ち上がる可能性があります。

堂島取、コメ先物実績認められず　行政訴訟「十分視野」
行政訴訟は構わないと思いますが、その場合そもそも農林水産省の規制自体がナンセンスだという主張をしないといけません。不認可の決定過程が不透明だから認可が下りてしかるべきなどとは言えないのであって、それでは審査の差し戻しがいいところです。正直試験上場期間の実績はまだしも農水省の価格補償制度のほうがましというレベルだと思います。
怒っている暇があったら、それこそ外国産米の試験上場でも実物と先物の組で企画しなおした方がましでしょう。需要から言って成立するかどうか微妙だと思いますが、市場原理主義では裁判官までは騙せても生産者がついてきません。一緒に乗ってくれそうな国内外の商社と組む方が芽があると思います。もっとも、外国の穀物商社が閉鎖的な市場環境で立ち上げたばかりの市場にどれだけ興味を示してくれるものかとは思いますけどね。

■2021年07月16日（金）　 同じチケットにできないかとは思いますが
バス・タクシーにもサブスク　新潟・湯沢町で実証実験
「サブスク」というので、独立系のバス事業者あたりが自治体に月額料金での自治体バスの請負を持ちかけているのかと思いましたが、自治体主導の定期乗車券だったようです。
まあ、期間乗り放題券の類が少ないとは思っていたので、良い試みだとは思います。ただ、流行り言葉を使いたがるのはどんなものでしょうか。そもそもサブスクの場合自動更新が前提なので、都度期間乗車券を購入するのは定期とかデイチケット、ツーデイチケット、ウィークリーチケット、マンスリーチケットなどと言います。またタクシーはともかく乗り合いタクシーの類はバスと同じチケットで乗車できる方が海外の先行事例としては当たり前だと思います。まあ、乗り合うほど人がいない状況で乗り合いタクシー扱いされるとタクシー会社が乗ってこないのでしょうね。家族連れがマジョリティである場合は例えば4人での乗車を基準として料金を設定し、この場合おそらくバスとタクシーをほぼ同じ価格にできるように思います。とはいえワーケーションまで踏まえると個人の利用も無視できず、その場合バスとタクシーは別チケットにせざるを得ません。正直この事例の場合、そのあたりはどうにか工夫して、同じチケットで乗れるようにして欲しい気がします。

■2021年07月16日（金）　 そろそろ開発利権を返してくださいというのはわかりますが、自力で運営できるのでしょうか
山梨県、富士急行に92億円請求へ　県有地の賃料めぐり
1927年の契約では賃料を巡って訴訟になるのも仕方ないとは思いますが、正直自治体による地上げの類に見えます。
山林と別荘地では賃貸価格が違うというのはわからないでもないわけですが、開発して売り飛ばす業態の開発業者ならともかく、富士急は山林を借りて自己資金で開発し、運営してきたと主張しています。つまり山林としての借地料と別荘の運営収入の差額が富士急の利益であり、借地コストが安いことも富士急としての営業方針に読み込まれています。それを開発されたら地価が上がるから借地料を上げると言われては、経営の根幹に関わるでしょう。更新時期に合わせて誠実に交渉したうえで、折り合わないとなったら上物の費用を払ってでも借地契約を期限切れで解消するのが筋です。それを後付けで自治体財産だから契約無効だ過去分も払えでは、地上げの類でしょう。むしろその状況を認めてきた過去の知事に、県の財産権を毀損して不当な契約を放置・更新してきた賠償を求めるのが筋です。賃借期間にしても、仮に富士急に不当に有利になっているとするならその契約を諾々と結んだ過去の知事の責任です。富士急に県から詐欺的に土地用益権を奪取する意図があったなどと主張するのはどうかと思います。
また地価を上げなければ開発もままならないなどという主張はばかげています。要は富士急から取ったお金で県として開発をしたいということだと思いますが、富士急が現状開発を怠っているとでも言うならともかく、そもそも県に開発の意思がなかったから富士急がリスクを取って開発をしていたわけで、どうみてもリスク負担者を排除するべく借地料を吹っかけている、つまり地上げに見えます。
まあ、和解でどうにか落とすことになるのだと思いますが、正直知事は、これで富士急が機嫌を損ねて、原状回復したうえで借地契約を解消する可能性を認識しているのでしょうか。運輸事業や観光事業も含めて会社を清算して撤退すると言い出した場合の方策は練ってあるのでしょうか。スー族は結構ですが、知事の言い分がやくざ同然に見えます。会社と違って自治体は撤退などできないのですから、舐められたくないからと言って現地にぺんぺん草を生やすような行動は感心できません。リニア新幹線ができなくても何の損もない静岡とは事情が違います。

■2021年07月16日（金）　 なぜに15分？
Googleアプリの15分前までの検索結果が削除可能に　まずiOS版から
いや、そもそも検索履歴の表示を廃止すればよいだけだと思いますが…あれは正直意味がないと思います。積極的になくしましょう。むしろ定型的なキーワードセットがあるなら、履歴ではなくコマンドとして登録できる方が良いと思います。
それはよいとして、もちろんプライベートな端末でのプライバシーコントロールはあってしかるべきとは思いますが、そもそもアプリが動くようなスマホを他人に見せるのでしょうか。いや、見せる状況があることはわかるのですが、その場合検索履歴を消すなどしたらかえって疑惑を持たれると思います。ユーザーが日常的に履歴を取らないことこそ、真の解決策でしょう。もちろんお仕着せ以外のアプリなど入れるべきではありません。妙な名前やアイコンのアプリがあったら疑われます。でも、それってパーソナルとかプライベートじゃないですよね。

■2021年07月16日（金）　 これに専念するのが正道
Valveの携帯ゲームPC「Steam Deck」発表。399ドルからで12月発売
Valve、AMDの新型APU搭載7型ハンドヘルドゲーム機「Steam Deck」
これ自体は非常にまっとうな方針だと思うのですが、だったらなんでストアと対立しますかね。値段的にも他社のゲーム専用機と同レベルですし、こちらできっちり性能を発揮できる仕様のソフトウェアとして、他の環境ではWebアプリの制限版でいいと思うのですが。
もちろんこれが成功するかどうかは別問題であり、何も専用ハードウェアまで買ってプレイするタイトルはないなと思われてしまう可能性もあります。ハードウェアである以上在庫リスクや機会損失リスクはあります。またそちらに注力することで汎用プラットフォーム上でのシェアや初心者ユーザーへのプレゼンスを失ってしまう可能性もあります。
とはいえOSサプライヤー側がセキュリティコントロールと抱き合わせで自社ストアを押してきている以上、パブリッシャーとしては独立したプラットフォームへの移行を図る方が当然です。それをちゃんと成功させたうえで、このタイトルが欲しいとOSサプライヤー側に言わせないといけません。

■2021年07月16日（金）　 こっちこそアップデートで技術を入れ替えてほしい
Chrome 94にて非HTTPSサイトへの警告機能が搭載へ　将来は標準化も検討
うーん、方向性として間違っているとは言えないのですが、正直SSLというかSSLサーバー証明書に対して良い印象がありません。証明としては実効性のない貧乏人の締め出し策ではないかという気がします。
さすがにHTTPSももう10年以上経過しているので、そろそろ次世代のよりユーザーフレンドリーな技術を提案していただけないでしょうかね、Big Techの皆様。

■2021年07月16日（金）　 リノベーションはまだしもしみったれた弥縫策を指示するべきではない
「教室広げて」文科省通知へ　学校の姿を変える理由は
この期に及んでまだ、土建屋に媚びを売って済まそうという料簡に見えます。あるいは土建屋への払いであれば一回で済むというけち臭い料簡でしょうか。
当然ながら、クラス定員を減らしても同じ効果が得られます。先日小学校におけるクラス定員を35人とするという法改正が成立した由ですが、35人などと言わず30人か20人にしてしまえば、机を入れるスペースは十分できます。もちろん教室の数は足りなくなりますが、短期的にはリモート授業や自律学習を用いたスタガード利用でしのげますし、長期的には児童数の動向を見て校舎増設なり新規の設置なりを検討すればよいことです。そもそも現状のカリキュラムから見て4年生まではともかく5年生・6年生は課題ベースの学習が主体でもよいくらいです。一方で1年生から3年生までは、例えば国語の平仮名やカタカナ、漢字の初歩的学習、あるいは算数の四則演算など、ルールや知識自体を教え込むことが中心で、これは教員が張り付いていないと難しいわけで、自律学習主体というのは難しいでしょう。もっとも学習力のある子や教育を大事にする親の場合、小学校入学以前にここまでは学習済みだったりするわけですが。教員数にしても、向こう数年程度なら定年後再雇用の運用で済みますし、再雇用した方がどうしてもリモート授業や課題ベースの自律学習は嫌だというならそういう方を低学年に当てたって良いわけです。もちろん児童数が増加するという見込みなのであれば、本格的な教員の増員を検討しないといけないでしょう。また課題ベースの学習であれば、指導自体相当部分がオンラインで済みますし、チーム学習でもある程度の部分は個人での資料調べやリモートチャットで済みます。昔みたいに会わないとそもそも何も進まない、学校に来ないと設備も資料も利用できないという状況ではありません。とても学習どころではない家庭環境が減ったわけではないにせよ、それこそ町内会の集会所にシールド付きの読書机やブースがあればそれで済むようになっているわけですから、日中学校で子供を引き取ってくれなどという家庭の情けない苦情など無視しておけばよいのです。体育や音楽は、もともと少ないリソースを順番で利用してきたわけですから、交代で利用するにしても適応は容易でしょう。
逆にやってはいけないのは、教員数を現状維持で済まそうとすることでしょう。そもそも40人の定員を20人にすれば倍の数が必要になるのですから、児童の総数が減るにしても短期的には増員が必要です。オンライン学習のための機材についての予算措置と合わせて、この人員増は費用や制度面から支援しないといけません。
また児童の福利厚生も退歩しないように配慮が必要でしょう。特に問題なのは給食かと思います。元々家庭では栄養摂取に困難があるという問題意識の下で始まった制度であり、あまりいい思い出はないにせよその役割は果たしてきたと言ってよいものです。ランチボックスの配布にせよ、なにがしかの対応策は必要です。

■2021年07月15日（木）　 京急もそろそろ新型投入かも
消える「歌う電車」、京急　引退日「ファン殺到」非公表
使われないというよりも性能向上のため次世代素子(GTOサイリスタ→IGBT)に変更されたようですが。
初めて聞くと皆驚く要素ではありましたが、聞き慣れてしまうと気にならなくなりますし、もしかすると沿線住民からうるさいとでも言われていたかもしれません。ちょうど改装の時期でもありましたし、京急は観光列車の需要は相対的に多くないですから、ファンに惜しまれてでも車庫を占領しない、整備や操作の統一性を高めることが優先されたのだと思います。
逆にもうそろそろ1500形(1985年から)や600形(1994年から)は寿命で廃車になる時期ですから、このままいくと京急の車両は、おそらく2030年ごろに2100形改造車と新1000形3次車仕様以降だけになります。そうなるのか、初期の設計から30年ほど経つため新型車が登場するのか。半導体素子の採用により電気技術が急激に変化した20世紀後半ほど急激なものになるとは思いませんが、アフターコロナ対応というならクロスシートが増備されるかもしれません。とりあえずあの急加減速で吊革や棒につかまっていると痛いのと2100型の快特で途中駅での下車に難があるのは何とかして欲しいと思います。

■2021年07月15日（木）　 破壊神を降臨させたのはあなたたちでしょう
幼稚園はそろそろ夏休み、という話を聞いて、親の立場になると、あの破壊神が朝から夜までずっと家にいるの・・・・？毎日・・・？と立場の違いを痛感（地獄
気持ちはわかりますが、だったら子供なんか作らなければいいのに。いや、作っちゃってから後悔してしまう可能性もあるのですが、今時この手のネタなどどこにでも転がっているわけで、ちょっと考えればわかることです。
とはいえ改善する余裕がないから愚痴になるわけで、そこはもう少しなんとかならないかとは思います。いっそ夏休みが始まったところで子供だけ親のところに置いてくるとか？それこそ介護保険を子育てにも適用できるとよいのでしょうかね。

■2021年07月15日（木）　 丼とはどんぶりと通称される比較的大型の深めの椀に炊いた米を盛り、上から具材をトッピングしたものである - ピザは丼ではない
子供たちが一生懸命、地域のために考えてくれたメニュー「金沢区丼」
丼じゃないじゃん。
まあ、ピザとかパイとかタルトとかはある程度発想が類似した料理ではあるのですが(でも普通はトッピングしてから焼くので、焼き上げたパンを容器に盛って具材やスープをトッピングするのはシチューだと思う)、さすがにナポリピッツァをナポリ丼と言ったら異論が出ると思います。これは金沢区丼ではなく金沢区定食と言うべきでしょう。
もちろん一生懸命考えてくれた子供たちの責ではなく、選定に際して適切な基準を与えられなかった選定者(つまりこの記事のライター)の責任です。変化球というなら、最低限「どんぶりに盛る」というところまでは満たすべきであり、また原則単独ないしはスープのみつく形で提供されるのが筋でしょう。ツープレートでは丼とは言いません。甘味自体は料理としてはありであり、どんぶりにコーンフレークやオートミールを盛ってアイスクリームや果実をトッピングしてもよいと思いますが、なんなら冷製パスタ(マカロニやコンキリエ、フェットチーネでもよし)をガラスの深鉢に盛って甘いシナモンソースと果実をトッピングしたものをフェデリコ丼と称することも認めてもよいですが(でも本当はホットだと思う)、ピザはどう見ても製法も提供形態も違います。

海の幸、山の幸がそろう「鶴見区丼」
やっぱりこれも丼じゃない。もちろん中身自体はおいしそうです。しかし、メインは天婦羅であり、つまり天丼という確かなリファレンスが存在します。しかるになぜ、わざわざ別にしておろしポン酢で食べるものを「鶴見区丼」と呼ばないといけないのでしょうか。大ぶりなアナゴを楽しむ趣向だとして、ならば直径6インチの平たいどんぶりにでも盛ったらよいでしょう。だいたい大ぶりなアナゴなら、金沢区では寿司に載っています(はみ出してますけどね)。メイン(と場合によりサイドディッシュ)にご飯と味噌汁ないしは澄まし汁が付く形態を日本で何と呼ぶか。定食です。フリーダムにイマジネーションを展開したいというなら、横浜18区丼ではなく横浜18区定食と名乗るのが筋です。別に、親子丼に味噌汁と再度ディッシュを付けて親子丼定食と名乗る例もあるのですから、メインが丼でも定食で構いません。せめて御飯茶碗の直径が味噌汁のお椀の1.5倍以上であったら、こじつけにならないでもなかったのですが(まあでも、今時の方向性ではないでしょうね)。このまま丼じゃないものが続くのでしょうか。

■2021年07月15日（木）　 わざわざスパコン使ってデコレーションのシミュレーションですかい
光と風を絶妙デザイン　デジタル技術、建設業界の潮流
建築物の設計におけるシミュレーションの広範な適用は確かに意味があるとは思うのですが。
正直何を考えているのだと思います。空間演出に拘っている暇があったら、防音断熱や室内での電波の通りの改善にしっかり検討の時間とお金をかけてほしいものです。日本の場合もちろん耐震化、免振化も大事ですね。防火や難燃化も必須です。このあたりの分野については、それこそ過去に膨大なシミュレーションの実績が積み上げられています。
もちろんいるだけで神経が磨り減るような内装は問題だと思いますが、住宅ならともかく、就業環境としての建築物の内装は、メンタルには大きく影響しないと思います。むしろそこで何をやっているか、職場としてどのような雰囲気化の方が問題でしょう。
施主にしろ建設業者にしろ、建築設計や組み立てというリソースを無駄遣いしない、簡素で骨太な方針が求められます。デザインが暴走したような視覚効果重視の内装など、時間と金と人手の無駄です。

■2021年07月15日（木）　 ビジネスで脚線美を主張する必然性はありませんね
コロナが変える不合理なマナー　男女の扱い差浮き彫りに
化粧などはなんで女性だけがというのは同感というか、状況によっては化粧などしてこないで欲しいわけですが。
ただ、ストッキングだけは相当の合理性があると思います。もちろんストッキングでなければならないという話ではないのですが、ビジネススーツの原則として足を露出してはいけないというものがあります。例えばバミューダショーツなども、大学生のバーベキューファッションとしてはあれだけを着用しますが、フォーマルファッションとしては膝上丈のロングソックス、つまりバミューダホーズと合わせないといけません。つまり女性のビジネススーツの場合、パンツスーツとおおむね膝丈のタイトスカートがあると思うのですが、パンツスーツでは踝丈のショートストッキングでよいと思います。つまり地味な色の靴下です。しかし膝丈のスカートの場合はロングストッキングかタイツが必須です。またビジネススーツは男性でも女性でもある程度体型を抽象的に単純化するものなので、ソックスにしてもストッキングにしても地味でぴったりしたものが望まれます。一時期若者ファッションで流行ったルーズソックスなど論外です。後は靴との相性の問題で、男性用でもビジネスソックスの場合薄地で滑りやすいものが適当とされていると思います。その方向に行くと、ストッキングということになるのだと思います。もちろん暑くてもかまわないというのであれば、タイツでも構わないと思います。
もっとも、ビジネスウェア・ユニフォームとしては、正直スカートはなくした方が良い気はしています。もともと二股のボトムス自体動きやすさを念頭に置いたものであり、素材や縫製技術の進歩もあって引っかかりにくいタイトな形状になってきた経緯があります。そしてスカートは、そもそも広がっているものである以上周囲のものを引っかけやすく、あるいは巻きスカートなどのタイトなものは動きにくいので、作業着には向きません。踝丈のスリムなパンツというのが、ビジネスウェアとして唯一の正解だと思います。この場合、一般に女性用として売られている長いストッキングを履く必要はありません。地味な色のソックスで十分です。パンプスを履かないならなおさらでしょう。ただしソックスの場合、靴のサイズは多少大きめにした方が良いとは思います。
社交の際のフォーマルウェアの原理はビジネススーツに影響を及ぼしてはいるもののまた別で、あれこそ性別のファッションが強く出るものですが、基本的には舞台衣装を除いて男性のドレスや女性の燕尾服なりタキシードなりはマナー違反です。とはいえこれは社交の場によって変わるものであり、マナーを共有する特定の集団の社交の場であれば、ネルシャツにジーパンでも綿のつなぎでもガウンでも浴衣でもフォーマルウェアになりえます。
マナー自体を批判するにしても、カジュアルウェアならともかくビジネスウェアやフォーマルウェアにはそれなりの原則があり、それを踏まえるべきです。広い範囲を包括するマナーを批判するのであればなおさらです。もちろん一定のマナーを指示するにしても、そういった原則というのは踏まえないといけません。制服として例えばミニスカートを指定するような行為は、男女差別の前にビジネスウェアとしての原則から逸脱しています。膝丈スカートから生足を出すような着こなしも、ビジネスウェアとしては論外だと思います。
そういう意味では半袖ワイシャツも論外なのですが、なぜかあれは日本では定着してしまいましたね。おそらくたいていの地域でカジュアルウェアだと思われると思うのですが。半袖の開襟シャツだとインドシナやジャワ、南洋で軍政の一端を担った日本人官僚を連想するのですが、日本人がそんな恰好をしていて現地で石を投げられないか、心配になります。

■2021年07月15日（木）　 こういうときはPoEが欲しくなる
昨日からどうもインターネット接続が不安定になっていたのですが、まず原因がルーターの電源が落ちていることだとは気づいたものの、何がどうなって落ちるのかわかりませんでした。
結論として、どうもACアダプタが壊れたようです。互換の別のアダプタにつないだところ、復活しました。

■2021年07月14日（水）　 こういうのもマーケットというのだろうか
IT企業の上場中止を　人権団体が訴える「悪用」疑惑
まあ、これも公開企業になることのリスクなんですかね。作って売ることが事業で顧客が誰か、顧客が自社製品をどんな用途に使うかなどどうでもよいという時代は過ぎ去ったようです。こうなると顧客情報は取得管理しなければならないが不用意に漏洩させてもいけないというわけで、どんどん事業のコストが高くなっていきます。ついでに顧客側も色々気にしないといけないことが出てくるわけで、ある意味住みにくい世の中なのではないかと思わないでもありません。効率的市場仮説が夢物語に思えてきます。
その後ですが、NASDAQにチャートが出るようになっていることからすると承認されたんじゃないでしょうかね。8月30日付で同社からSPCとの合併が完了し8月31日よりNASDAQで合併会社の株式と株式転換権付社債が取引できるとのアナウンスが出ています。

■2021年07月14日（水）　 甘えてんじゃねえよ
中小企業3団体、最賃引き上げに猛反発「決め方に疑問」
こういう物言いをするから、中小企業はブラックだのゾンビな中小企業は日本の癌だの言われるのだと思いますけど。
最低賃金というのは事業を成立させるうえでの与件であり、経営者がコントロールできるものでもしてよいものでもありません。それに合わせて事業の組み立てを考えるべきものです。
もちろん、その結果この最低賃金では事業が成り立たないという判断はあり得て、その結果廃業するところは出るでしょう。とはいえそういうところはそもそも生産性の低い不健全な事業だったのであり、そこから労働者を引きはがして他の分野に充てる方が、労働政策としては健全です。その上で営んでいる事業が絶対にニーズを充足していると思うのであれば、家族営業やパートナーシップで進めるべきです。従業員は家族などというのは馬鹿げていて、他人から労働力を買って使うのである以上、最低限の労働条件は確保しないといけないのです。その最低限の労働条件について、この条件なら問題ないはずだとでも主張するならともかく、そんな条件では事業ができないという主張はただの甘えです。とにかく稼ぎが出るまで報酬なしでも頑張るパートナーで事業を行い、賃労働者は雇わないというのでもよいわけですし、飲食であればセルフサービス・ソロキッチンにでもするべきですし、宿泊業なら民泊への移行も検討するべきでしょう。

■2021年07月14日（水）　 そう言えば昔、ガソリンスタンドで魔法瓶にコーヒーを詰めてもらうシーンを読んだことがあるような
ローソン、タンブラーを持参するとコーヒー39円引き　プラ削減が狙い
こういうのはよいですね。最近は保温タンブラーを持ち歩く人も増えたようですし、紙コップだの蓋だのを出さずに済むならエコではあるでしょう。もっとも容器の衛生管理の不徹底による食中毒が懸念されます。いや、たまに洗いもせずにタンブラーを使い続ける人がいるのですよ。なので以前いた職場では、マグカップは持ち込みですが洗浄は食洗器にかけるだけとはいえアシスタントの仕事になっていたという…内側がコーヒーで染まって真っ黒けのマグカップを使い続ける人でもいたんでしょうかね。
セルフが対象外というのは少し寂しいです。容器持ち込みで会計だけしてセルフ用コーヒーサーバーでさっと入れて飲むというのは、それこそ自動レジにも対応できると思います。もしかして客単価の高いところだけが対象なのかと思いましたが、100円のものも対象になっているのでそうでもないようです。操作ミスやサイズが合わないタンブラーの使用でも懸念しているのでしょうか。1L魔法瓶を持って現れる客が絶対いないとまでは言えないので、無理をして問題を起こされるのを店側が嫌がっても仕方ないかもしれません。

■2021年07月13日（火）　 対価なく見せるつもりはないというならまず検索を拒否してから訴えるべきだと思いますが
仏当局、グーグルに罰金650億円　ニュースの対価巡り
仏当局、Googleに独占禁止法で約5.9億ドルの罰金。検索結果へのニュース表示で使用料巡り
これ、どうもすでに確定した裁定で課された分を支払わなかったというよりは、その後取り決めた枠組みに基づく使用料を今現在払っていないということに見えるのですが。
まあ、勝手にクロールしてリストに表示するGoogleが悪いと言えば悪いのですが、正直ニュースサイト側がクロールを拒否するように設定すればよいだけだと思うのですけどね。設定の仕方自体は公開されているわけで、ちら見せしておいて使ったら金払え、払えなければ警察沙汰だと言うのは、いわば美人局ではないでしょうか。
もちろん検索可能であることには様々なメリットが多くの関係者にとってあるので、ソースにとってもそれこそ検索結果に表示されなくなれば新規ユーザーがニュースサイトにたどり着かないことになりかねない、とはいえフリーライドされるのも御免だというのはわかります。しかし掲載の条件について合意できていない(Googleの誠実に交渉してきたという趣旨はそういうことでしょう)のに検索の拒否について実効のある方法を取らずに金をせびってばかりいるというのは、Googleに舐められても仕方ないのではないでしょうか。少なくともGoogleは報道機関にとっての金の卵を産む鶏である意思はないと思います。金を払わない奴に見せる記事はないというならそれを貫いて見せてほしいものです。鍵もかけずに泥棒に入ったのが悪いと主張するのは、筋は通っているとしても世人の共感は得られない気がします。

■2021年07月13日（火）　 Windows 11だからではないですけどね
Armにとって劇的転換点となるWindows 11
そりゃArmプラットフォームにとっては、64bit互換機能のリリースは大きいでしょう。
とはいえAppleは同じことをもっと上手にやってのけているわけで、土俵が違うとはいえそれだけ難しい点があるのかなとは思えます。ゴリゴリのWin32/Win64アプリケーションならまた別ですが、.NETアプリケーションであればほぼ完全に中間コードだけでできているはずで、どうも.NETでないアプリケーションというのもマイノリティではないらしいと思えます。
要求してくる主記憶容量やレジスタ幅などは64bitアプリケーションの方が当然多くなり、レジスタ幅はまだしも仮想記憶のサポートが望めないArmでの大型アプリケーションの実行には制約はあるでしょう。仮想記憶などわりと最後の手段であり、パフォーマンスを顕著に低下させるので、快適に使いたければ主記憶は奢っておけという話になるし、主記憶を使い尽くすと実行不可能になるのではお客さんに勧められません。HPCなどではアプリケーション側で一度に主記憶にロードするデータ量を調整するのはむしろ当たり前ですが、ハードウェアの仕様も想定しようがない、他にどんなソフトウェアが動いているか分かったものではないという環境ではプログラマー任せともいきません。実行時に判明するとしても、対応できるとは限りません。iOSみたいに要求できる主記憶に上限があるなら別なのですが。
ともあれ、Arm対応自体は相当前から進められていたことであり、計画上はWindows 10で実現される予定だったのがWindows 11にパッケージされるようになったというだけのことではあります。おそらくWindows 10へのバックポートも可能ですが、せっかくハードウェアを入れ替える機会なのでやる気はないでしょう。

■2021年07月13日（火）　 セコハンでいくらになるかが見ものです
�犢眛��瓮泪螢�　世界的時計メーカーとコラボ、限定販売
どうせならあやかるだけでなくマリオ・ドラーギイタリア共和国閣僚評議会議長(前欧州中央銀行総裁)の支援でもしたらよいと思うのですが。もちろん、ブラジルだかで紛争をした安倍前日本国内閣総理大臣の支援でもかまいません。
中華系がやるのであればああまたかと思うだけですが、さすがにブランドを前面に出されると落ちたものだとしか言えません。マリオが悪いというのではなく(スマホの壁紙や自動車の多用途ディスプレイやボンネットなら十分ありです)、腕時計に着せ替え壁紙を表示するのはみっともないと思うからです。やるなとは言いませんが、子供向け製品を取り扱う事業者のやることでしょう。
こういうものは新品としては相応の値が付くものの、何か別のプレミアムがない限り中古市場では敬遠される傾向がある気がしますが、これはどうなるでしょうかね。

■2021年07月13日（火）　 筋は通っているけどやりようは嫌がらせにしか見えない
アップル、巨額の特許料支払い判決に対し英国市場からの撤退を示唆
「今回アップルが問題視しているのは、訴訟では英国の特許侵害のみが検討されたはずが、判決では全世界で販売されたiPhoneを対象とした金額が設定されていることです。」
まあ、技術独占特許制度というのは国ごとのものなので、一つの裁判所だけで全世界での侵害について認定することはできないというのは筋ではあります。とはいえ英米法はこの種の域外適用に寛容な傾向があるので、裁判所が権利者の利益を重視してそのような判決を下すことはあるのかもしれません。もちろんその場合、でも賠償の取り立ては英国内に限るので、それを超える分は自力で取り立ててくださいねという話になります。その意味で、英国での商売を完全に引き払ってしまえば賠償金支払いを無視できるというのも理屈ではあるわけです。おそらく英国内での取り扱いをディーラーに完全に引き渡してしまえば、ディーラーから取り立てるにはもう一度訴訟を起こす必要があるように思います。
正直、いわゆる特許制度(もっとも特許というのは特別な許可のお墨付きという意味なので、技術の独占以外にもいろいろな特許があり得ますし、実際あります)には制度的かつ本質的な欠陥があると思いますし、いい加減廃止してしまった方が良い気はします。独立系の技術開発事業に不利になる、フリーライダーが出るという話もありますが、そもそも技術を公開させるために登録させ、その代わり時限的な独占権を認めるという制度なので、技術の開発や公開に大きな影響がなく、あるいは技術が隠匿されても他の人が同等の技術を組み上げることができるのであれば、制度としての特許制度には意味がありません。開発費を投入できるところが有利になるという点も、そもそもいわゆるジェネリック医薬品のように製造だけならコストを下げられる場合は、リバースエンジニアリングによって競合を成立させることもできます。権利を保障しないと技術の進歩を妨げるという主張も、その権利保障がかえって技術の普及を阻害しているという点で反論の余地は十分にあります。そもそも特許制度は近代化の過程で地域ごとの先願主義や類似特許技術のクレームを迂回した技術が正当なものであることを認めているのですが、本来十分に特定できるだけ精密であるべきクレームのあいまい化や国際特許申請などで実施権の包括的な独占を進めようとした結果、それこそパテントトロールが起きるような事態になっているわけです。ある程度年のいった方には、サブマリン特許などという言葉に聞き覚えがある方もいると思います。
とはいえ、判決が気に入らないから撤退するというのはいささか品性に欠ける脅しではあります。儲からない商売から撤退すること自体は止めようがありませんが、裁判所で公言するというのは問題があります。
民間企業としてどうにも傲慢な印象を受けますが、まあ、米国企業は元々そうですね。論点だけ見て影響を考えない判決を下す裁判所と、どちらが鶏でどちらが卵でしょうか。

■2021年07月13日（火）　 そりゃ楽天やベガルタが有観客試合ができてオリンピックはダメというのは不公平ではあるけど
五輪だけ無観客は「極めて不平等」　宮城県知事が強調
もちろん、他のイベントも観客なしで行うべきなのであって、その意味で不平等とは言えます。主催者に下駄を預けたのが不当とまでは言えないでしょう。
とはいえ、警察を所管し地域の安全に責任を持つ立場としては感心できません。これが自治体警察の時代なら、具体的な安全管理は市町村の判断であり、増援の要請があれば検討するで済んだわけですが、現在都道府県と政令市に権限の集約が進んでいるわけで、安全性や確保策についてしっかり説明するべきではあるでしょう。

■2021年07月13日（火）　 中止するなら内閣とIOCが交渉する回路を閉ざした方が良い
オリンピックは中止せよ!
まあ、金儲けと政治利用以外のものを目的としているとしても、東京オリンピックの開催を中止し、オリンピック事業そのものを清算するべきだと思いますけどね。競技単独で競技会をやる方が、よほど安上がりだと思います。
中止するにしても上手なアピールがありうるというのは同感で、国内的には頭を下げて泣いて見せれば済みます。その上でIOC対応をJOCと組織委員会(と東京都)に押し付けるべきでしょう。内閣改造で五輪担当相と国務大臣としてのスポーツ庁長官を廃止し、ハンドリングを課長級まで下げてしまえば、国の政策としては何も動かせなくなります。本来はちゃんと片を付けるべきですが、さすがにここまでごたごたしてしまうと他の重大案件と並行して交渉するのは下策でしょう。国としての対応策は数年棚上げにできる程度の状況を、フロント組織と東京都を犠牲にして作ってしまう方が、かえって後が楽でしょう。2019年末か2020年初の時点で中止を決断していればまだましだったでしょうけど。
むしろ新型コロナウイルス対策の方が問題で、五輪の後始末は内閣が混乱している方が都合がよいわけですから、正直国会で対策専門の総合政策部門を設置し、内閣を排除してしまうべきです。内閣の権限は一般行政に限られ、個別案件については国会が任意に行政委員会を設置できるのですから(監督と人事は内閣が管掌しますが)、経済対策も含めた広範な権限を持ち、内閣と独立して職権の行使や国会なり日銀なりとの交渉ができるようにして、それこそ人事以外の面では内閣と切り離してしまうのです。本当は予算についても切り離すことが望ましいのですが、これは場合によっては憲法改正が必要です。とはいえ特定目的の国債の発行について国会に提案する権限を対策機関に持たせること自体は、できなくはない気がします。正直後で違憲審査の対象になりかねないのですが、そもそも特定の法律が違憲かどうかの審査のみを目的とした訴訟は最高裁判所はこれまで認めていませんし、具体的な事件に基づいて審査が行われる頃には対策機関の役目など終わっていなければなりません。

■2021年07月12日（月）　 自動車じゃないんだから
こだま、線路を間違える運行ミス　JR西「大雨で混乱」
これは運行指令側のミスですね。こだまなどと特定しては運転手がかわいそうです。本来「新幹線運転指令のミスでこだま通過　JR西「大雨で混乱」」とでもするべきでしょう。主格助詞は書かれていないとはいえ、こだま側が運行をミスしたような書き方は変です。
鉄道というのは、列車側で線路を選ぶことがシステム的にできません。走る線路を切り替える場合、駅や運行指令施設にある転轍機で線路の方を切り替え、列車はそれに従って走っていくわけです。つまりこの場合、先行していたのぞみが切り替え部を通った後、本来ホーム入線側に切り替えなければならないのにそれが行われず、後続のこだまが通過線側に入ってしまったわけです。機械としては正常に動いていたのであれば運転台にも方向指示が表示されたはずで、何の前触れもなく聞いていたのと違う方向指示が出て、その通りに列車が通過線に入っていったわけですから、運転手も車掌もさぞかし驚いたことでしょう。

■2021年07月10日（土）　 森友学園系で労働者アウトノミアじみた行動をするというのは意外なようなそうでもないような
森友系の幼稚園、立ち退きへ強制執行　学園側抗議で騒然
「幼稚園を守りたい」
いや、労働者アウトノミアでもあるまいし、現場職員が勝手に居座ってはだめだと思いますよ。もちろん職員団体が管財人と交渉して施設と経営権を買い取って続けるならそれはありです。別に自己資産で買い取る必要はなく、ちゃんと出資者を見つけてくればよいわけです。それをせずに現場に居座り、管財人に対して事業の維持を求めるというのは、アカじみた労働者蜂起です。
これが社会主義系や市民運動系の事業体の現場で起こったというならまあ、そういうこともあるだろうと思うのですが(工場閉鎖に反対して立て籠もるのと同じことですし)、森友学園と言えば一応保守系とされています。そこの職員が事業終了に反対して立て籠もりというのは、普通に考えれば矛盾しています。
もっとも日本の心情右翼や「保守」は、実は社会論については非マルクス系ないしはマルクスをベースにした改良主義系の共産主義の分派、ありていに言ってポピュリズム系コミュニタリアンなので、労働運動や農民運動とは親和性があったりします。彼らの敵は唯物論と国際共産主義運動なので、職場コミュニティや公共的事業の維持や零細農民の地位向上という面では、左派に近い政策を掲げる例が少なくありません。それが普遍的労働者による階級闘争思想に基づいているかコミュニティ思想に基づいているかが違うだけなのです。右翼の政策提案を見ていると、天皇制と国際関係以外の部分は左派系社会運動のそれとあまり違いません。そういった意味では、保守系の団体でコミュニティベースのアウトノミア蜂起がおこること自体は意外とは言えないのでしょう。

■2021年07月10日（土）　 SNCFではないような気がする
退職する運転士へ送る、フランス国鉄の派手すぎるサプライズに「オイ、これマジか……」と目が点
まあ、フランス国鉄というよりは管区の労組地区支部あたりの仕業ではないかと思いますが。国鉄経営部は、お茶目とはいえまじめな人が多いので、昨今の治安の状況からして勘違いを招きそうな行為に頭を抱えていそうではあります。
たいていの先進国の労働者は日本と違って仕事と事業を混同しませんので、自分たち労働者が問題ないと判断すれば経営陣がひっくり返るような行為を行うことがままあります。労組員が門前でビラを配っている程度で驚くようでは、ほとんどの国で経営者や管理職などやっていられません。問題行為だと経営側から苦情が入っても、労働者は「規則がどうであれ実質的に安全上の問題はない！余計なお世話だ。それともストライキしていいのか？」くらい言ってくるのです。

■2021年07月10日（土）　 天国には鉄道はないと思いますが
また訪ねたい海外の思い出「ジョイテツ！ in the World」vol.07 タイ編（その3）
まあ、ダム湖沿いを走っている鉄道自体そう多くはないですし、日本の場合ダム湖のど真ん中を走る鉄道なんてまずないですからね(ダム湖ができるときに廃止されるか沿岸に移設される)。とはいえ気動車はなく線路上には下りられないにせよ、大井川鉄道の奥大井湖上駅であれば一応ダム湖のど真ん中ではあります。広がりはたいしたことがありませんし、あれはあれでどうにもナンパな駅なので、江ノ島と同じくマニアには天国とは思えないのかもしれませんけど。
正直いくら危険がないとはいえ、線路に降りることを喜ぶ内容は感心しません。もちろん前の回はともかくこの記事の状況では転落でもしない限り危険はないのであって、鉄道当局がこの列車の運行時は停車場所への他の列車の進入を規制しているでしょうし、非電化路線なので感電もしません。日本だとATSの誤作動を招きかねませんが、そもそもそういうイベントとして実施している以上当局は対応しているのでしょう。とはいえ鉄道施設が公園ではなく部外者の与り知らないギミックが設置されている可能性のある事業用地である以上、運行側の承認なく線路に降りるというのはテロリズムにもなりえる問題行為です。運行側の承認があれば喜んでいてかまわないのですが、商業媒体で記事にする場合は節度というものを弁えた方が良いと思います。まあ、ネタとして馬鹿を曝すブログ記事だ、旅行同人誌だというならそれはそれでよいのですけど。お金を払う編集側が気にするべきことですのでね。

■2021年07月10日（土）　 日本のテーブルタップをピン変換アダプタで海外のコンセントに直結してはいけない
30WアダプタはUSB PD充電の新定番
「ここまでアダプタが小型化されると、複数のアダプタを併用する使い方も現実的になってくる。」
これはないものを作るとは言いません。もちろん日本の壁コンセントの定格は通常15Aですので、国内のホテルの部屋でテーブルタップに65VのUSB-PD対応電源を三つ繋げてもあまり問題にはなりません。しかし、海外旅行では異なります。日本の100Vという電源電圧は国際的には低い部類であり、たいていの国がその倍以上の電圧を使っています。USB-PD対応電源は一般に220Vまでは対応したユニバーサル電源ですので、21世紀に入ったころの、うっかり海外の電源につなぐと燃え上がった国内専用ACアダプターのような不便はほぼありません(英連邦諸国では240Vが使われていることがあり、そこに220Vまでの対応の製品を直結すると燃え上がるかもしれませんが)。とはいえ配線機材はそうではありません。ピンの変換アダプターがあるからと言って100Vを想定したテーブルタップなどつなげば、最悪線間でショートします。線間絶縁耐圧600Vの製品であればまず問題は起こりませんが、300Vだと十分にあり得るのです。この場合、コンセントには100V出力の電力変換器ないしは変圧器をつなぎ、その先にテーブルタップを繋ぐのが正解なのですが、そこに30VのUSB-PD対応電源を3個つないだ場合最悪過大出力で変圧器が燃えるか、電圧が落ちるか、電力変換器が壊れます。本来は、30V対応のUSB-PD出力ポートを3つ持つ500Wクラスの出力に対応したUSB-PD対応電源(「現在は、複数ポートでの電力分配がややこしい。」と書かれているもの)1台をコンセントにつなぐべきなのです。もしくは、配線機器をB型コンセント対応のものにするべきです(B型コンセントの場合耐圧は240V定格なので、20A流すなどという馬鹿みたいなことをしなければ問題は起きにくい)。
まあ、この記事自体は、明示されてはいないにせよ国内での使用を想定したものだと思うのですが、日本人はピン変換器にドライヤーを繋いで240VB型コンセントに差し込む(例えば軽音劇場版参照)ようなリテラシーのない連中ですので、昨今電子機器(直流として電力の供給を受ける機器)に限りそのあたりを気にしなくてよくなっている状況で怪しげな使い方を開陳するのは問題があります。

■2021年07月10日（土）　 大手を競争させるのは大変であるのみならず、たいていはさらなる寡占化を起こす
バイデン政権、競争促す大統領令　巨大ITや食肉産業
大手に過当競争に耐える財務基盤があることは確かですが、そもそも大手が競争上有為だから中小が淘汰されて寡占になっているのでしょうに。それを競争強化でなんとかすると言うなら、大手が不利になるような状況を作るところまでやらないといけません。
例えば雇用にしても、下請けも含めて一定規模以上の事業体には必ず組合との労働協約に基づく雇用を義務付けるとか(組合がない場合そもそも雇用自体出来なくする)、あるいは一定の基準を決めて解雇時のペナルティを課す、失業保険や医療保険の雇用主負担を増やすといった形です。子会社を含む形で株式総数に上限を設けるというのもあり得ます。あるいは大手のサービスの基盤を切り離して有利な価格で他社が利用できる形にするのもありでしょう。取引のシェアや取引先の株式保有状況に応じてペナルティを課す感じでしょうか。取引についても、大手と取引すると不利益になる状況、つまり安全ではあるが余計なコストがかかる、手続や規制を使って色々と硬直した状況を作る。ある程度は大手と取引することで低リスクの収入源を確保でき、一方ではそれだけだとコストが高く利益率が低くなるため、産直でもなんでもハイリスクだが利益率の高い販路に進出するように誘導するあたりでしょうか。ともかく、大手の経営効率を悪化させるわけです。
もっとも、それ自体はその業界に限れば経営効率を下げる行為ですから、経済全体の効率はともかくどこかで悪影響、つまりこれまで無料で使えていたものが有料化されるとか、取引先評価、サービス評価のコストが発生するとかが出るでしょう。もちろんそれを大手事業者にできるだけ押し付けるのがこの場合の上手な仕組作りですが、大手の事業上の自由度が下がり、事業コストが増えることで、業界全体のサービスレベルが低下することは間違いありません。そしてユーザーやサプライヤーとしては、以前のサービスレベルを確保するために、リスクのある取引や余計なコストのかかる取引をしないといけないことになります。

■2021年07月09日（金）　 30で高齢出産というのも、高学歴者にとってはきつい話です
皆さまにご報告
まずはおめでとうございます。報告を強要されたら嫌ですが、うれしくて報告してしまう分には、聞く方だって悪い気はしません。まあ、あまり繰り返されると辟易するかもしれませんが。
さて、「日本で妊娠をしていると何をすればいいですか？」、当然ですが、定期的に産婦人科に通って検診を受けること、そして分娩後速やかに(おそらくこの場合日本とスウェーデンの両方に)出生届を出すこと。そして乳児の間はやはり定期的に母子検診を受けること。もちろん各種の予防接種も含まれます。
それ以外は地域や親の考え方によって違いますので、神社に行ってもよし、寺で安産のお経をあげてもらってもよし、生まれた子を教会に連れて行って洗礼を受けさせるもよしです。
写真のマタニティーストラップは、よく公共交通機関にステッカーも貼ってありますね。目に入りやすいところにつけておくと、一応優先席などを譲ってもらえる確率が上がるという効果があるようです。残念ながら指定席券ほどの効果はありませんが、ある種の勲章みたいなものですので、ご活用ください。
無事のご出産をお祈りいたします。

■2021年07月09日（金）　 とりあえずCレーションとかどうでしょうか
デスマーチからはじまる異世界狂騒曲　23
サトゥー…ルーアさんに対してなんと鬼畜なことを。ほんとに砂糖を吐くマーライオンになってしまったらどうするのやら。そういうところだけ貴族に倣わなくてもよいでしょうに。
樹海迷宮話は後一巻続くようです。しかし何もレーションを乾燥させずとも、カロリーメイトか羊羹っぽくして適当な素材で脱酸素剤と一緒にパックすればよいようなものだと思うのですが、そういう方向には行かないのでしょうか。クッキーや羊羹系なら、18世紀の衛生レベルでも密閉するだけで一か月程度は普通にもつので、適当にドライフルーツを加えることで食味が良くて栄養価の高い保存食ができるはずです。米軍の戦闘糧食パックがクラッカーとチョコレート、缶詰スープから始まったのは、理由のないことではないのです。缶詰だけは資源の問題で、樹海迷宮では難しいでしょうけどね。
それとおまけでついてきた試し読み、どうも作者の方がお医者さんのようで、作品の状況(公開されている作品の最新の更新が2019年8月、試し読みが提供された作品は更新困難のため2021年3月公開終了)から見るに、新型コロナウイルス対応のあおりを受けて多忙になっているのではないかという気がします。正直そこで新刊の刊行作業を押し付けるなど出版社は鬼かという気がするのですが、例え商業刊行に統一するパターンだとしても、とりあえず無事に本来のエンディングまでたどり着くようお祈りいたします。あれ？と思うような実質打ち切りパターンが散見されますし、多忙になった結果更新が進まないままの作者さんも結構おられます。手すさびとはいえ不本意ではあると思います。

■2021年07月09日（金）　 保証していなければ関係ないですからね
消えた五輪チケット収入　900億円見込み、穴埋め誰が
まあ、基本的に組織委員会と関係者が埋めるわけですが。事情が事情なので適当なところで組織委員会が自己破産を申し立てることは可能な気がします。いずれにせよ、関係者がどの程度組織委員会の債務を保証するかということになるでしょう。迂闊に東京都が負担などとやると大事になるわけですが、都議会選挙は終わったところなので、とりあえず2023年都知事選挙までに小池都知事がポストを投げ出すかどうかですね。すべて国かJOCに押し付けて都の帳簿に関連債務なしという形にできれば都としてはめでたいわけですが、さすがに招致しておいて赤字は知りませんですむとも思えませんし、押し付け合いについては国の方がはるかに無責任でしょう。
個人的には、国と都が徹底的に知らんぷりをしてJOCに押し付け、破綻させてくれると良いと思います。それで当分何もできなくなるでしょうし、無駄な金食いイベントから撤退する良い機会です。

■2021年07月09日（金）　 事業家としてはともかく経営管理者として問題があるのでは
「鬼滅」制作会社のufotable、法人税法違反の疑いで在宅起訴　「全額納付した」と報告
鬼滅を制作したかどうかはあまりたいした問題ではないですが、ufotableは結構実績のあるアニメ製作事業者ですね。
さて、起訴されたけど指導に従って納付したと言いますが、法人税の確定申告を行った後、問題があれば普通は税務署から、申告のここがおかしいようなので修正するように、こっちの計算では税額はこれこれですと指導があるはずです。そこで納付しておけば起訴などそうそうされないわけで、起訴されたこと自体、指導があったのに放置して不服申し立ても納付もしなかったのではないでしょうか。当然担当の税理士にも連絡があるはずで、税理士から経営者に、なにがしかの督促なりがあるものです。それは税務署の指摘がおかしいので任せてくれれば不服申し立てをするでも、指摘に抗弁のしようがないので納付するなり、当座納付の原資がないなら待ってくれるよう申し立てるなりしましょうでもあり得ます。その双方を無視したのであれば、そもそも悪質な税の滞納であり、起訴された後に納付したではすみません。まさか指導があった後税理士に頼んでおいたのに税理士がサボって放置状態になったなどということもないでしょう。経営執行役員ならまだしも(代表)取締役としてはお粗末すぎます。別に取締役が現場に出る必要は会社であればないのですから(もちろん特例有限会社でもそうです)、会社関連の事務に通じた人に取締役を任せて、近藤氏はその監督の下で現場の統括をし、経営方針に関しては出資者として関与する方が良いのではないでしょうか。少なくとも米国のベンチャー企業でこれをやった場合、投資家から取締役を解任されかねないと思います。多分これをやって良いのは個人の白色申告までです。
でもって、新聞報道によると脱税の指摘は2015、2017、2018年の法人所得だそうで、つまりこれは、ごねまくって修正を拒否していたところとうとう税務当局がしびれを切らしたという話になります。拒否に正当な理由があれば、それこそ修正分を供託して刑事裁判に応じるなり、さっさと不服審判を仰ぐなりしているはずなのですが、指導に応じて納付したというのは非常に不真面目な話です。瀬戸際税務も結構ですが、起訴されそうなタイミングをちゃんと見計らうなり、されても抗戦する見込みを作っておくなり、自営業ではない、会社経営なのですからもっとまじめにやって欲しいものです。

■2021年07月08日（木）　 MS-DOSはカルヴァン主義ほど狂信的でも真面目でもない
半導体不足と初代MacことMacintosh 128Kと薔薇の名前
いや…これはどうなのかっていう…
まず「ムーアの法則の終焉」ですが、確かにMIT TechRで指摘されているような事情はあるにせよ、そもそもそのような汎用半導体にお金を払わないという問題があるわけです。旧世代の半導体であれば中古の設備で量産できるわけですが、それですら元が取れない。同じような値段で性能の良い部品があるのに何で旧式部品に同額を払わないといけないのかという話はあるにせよ、作っても元が取れない、単価が低いから、欲しいという人がいても誰も作らないのです。私たちだって、DDR4-2666が8GB1枚6000円なのにDDR3-1600が4GB2枚で8000円と言われたら高いと思うわけです。あるいは食堂経営者だって、一食百円ワンコインなら需要はたくさんありますよと言われたって固定的なコストもあるわけで、食品工場でもあるまいしそんな赤字事業ができるかというものです。需給のマッチングというのは価格も含めての議論であるのは高校レベルの経済学を知っていればわかることです。「ムーアの法則が、こうした需給関係に合わなくなっている。」というのはそのあたりの話も踏まえた上でのことで、そもそも最先端のハイエンド製品ですら性能不足であるパソコン用CPUと一緒にしてはいけません。
そして「アップルMacintoshとマイクロソフトのMS-DOSを、それぞれ、キリスト教のカトリックとプロテスタントに喩え」るのが適切という気もあまりしません。むしろ15世紀教皇庁がMacintosh、英国国教会がMS-DOSではないかと思います。ASCIIが出していた256倍シリーズで確かLinux本で誰かが「Appleがユーザーに日和ったマックを出し続けている間、ファンはウォズを出せ、ウォズを！と歯ぎしりしていた」的なことを書いていたと思いますが(まあ、ネタです)、マックがユーザーに対して表面的に愛想が良かったのは確かにせよ、そもそもわけがわからなかった(らしい: そしてわけが分かっている人が呼ばれる)MS-DOSに比べて、マックのトラブルというのはそのまさにパンピーを谷底に突き落とすような面がありました。なにしろレーザーライターのハードディスクは落ちる、LocalTalkはともかくEtherTalkは詰まる、本体もプリンターもメモリ不足で固まる、初代マックはむしろ見てくれだけで使い物にならなかったというのが実相であり、売りのDTPも含めて使い物になったのは高嶺の花だったマッキントッシュIIとレーザーライターです。ソフトウェア的な使い勝手はさておき、性能としてあれらを一緒にしてはいけません。アップルに年収丸ごと貢げる人間は救われて愛想よく扱われ、充分なお布施を払えない人間は煉獄の炎に焼かれるというのはまさに宗教改革直前ごろの教皇庁です。宗旨で言うならば、IBMもAppleもカトリックには違いありません(もっとも神聖なるcopyをショートカットキー一発で可能な簡便なものにしてしまった点で、Appleは教皇庁的ではあっても中世修道主義的ではないでしょう)。教義が「カトリコ」(普遍的)だと、自分こそが神の代理人であると主張します。Microsoftにしろ「神への信仰は自ら聖書を読んであなた自身が読み取らないといけません」などとはけして言いません。これを言ったのはだれかというと、ビル・ジョイであり、アンドリュー・ターネンバウムであり、リーナス・トーヴァルズです。その意味で、うにっくす界隈というのは極めてプロテスタント的です。MS-DOSがコンフィグシスとオートエグゼクバットとメモリマップの秘蹟の追及をユーザーに強いたのは、カルヴァンの狂信と自己責任原則よりもむしろ英国国教会の事なかれ主義に基づきます。つまり「そーゆーものだからおまいら納得しとけや」なのです。Appleが「普通」ならMicrosoftは「現状維持」です。オリジナリティを主張してみたりしますが、「国王が地域の教会の首長だ、俺が首長だから離婚だってできる」というレベルです。なんかどっかで見た気がする主張だなと思ったら、ドイツやフランス王国で皇帝や国王が以前に主張していたりするわけです。おかげで英国民は教義の辻褄が全く合わないことにしばらく悩む羽目になりますが、そこを知らないふりをして特定アプリケーションの専用機にすると幸せになれます。その意味で、「システムを作動させるためには自分でプログラムを解釈する必要がある。」というのは、そもそもMS-DOSとの対し方として間違っているのです。ウンベルト・エーコ教授も、間違ってハードディスクにインストールしてしまったMS-DOSの上でリセットせずに複数のアプリケーションを動かしデータを共用しようとしてドツボにはまったことがあるのかもしれません。これは禁じられてはいませんが、哲学教授(つまり人文学やリベラルアーツの担当)ではなく神学教授のみがなしうる神学論争に匹敵する深淵な土着教会の慣習法の彼方にあるのです。俗人はウニヴェルシタスなど追及してはならず、カンパニーの下で個別利害を追求しないといけません。システムフロッピーディスクを取り換えてリセット一発、フロッピーブートで気分一新なのです。教授が述べるようなエトスはMS-DOS陣営で主流であるユーザーに対しては適用できますが、彼らは数的マイノリティーであり、また自己研鑽に優れた知的エリートであり、パンピーでは決してありません。そしてMS-DOSや対話的なDOSアプリケーションのサプライヤーはアンヴィヴァレントです。エリートの言説に依拠しつつそこから離脱してパンピーに広く売ることを希求するのです。その意味で、売り手はユーザーを「自らの内なる苦悩の孤独に閉じ込め」ようとはしていませんし、DOS自体もけしてそのようなものではありません。悩まずにフロッピーから起動していれば使えるのですから。Microsoftがマックのような異教的な祝祭のどんちゃん騒ぎ(ただし出る飲み物は黒い刺激的な炭酸飲料)にユーザーを招待できなかったのは、単に要領が悪くて祝祭を開くだけの力がなかったからで、逆にハードウェアメーカーとアプリケーションサプライヤーの方が強く、それぞれの世俗的な王国が乱立したのです。王国内ではそれなりに祝祭は行われていたと思いますが、主流派ユーザーはその祝祭よりも自分たちの学術シンポジウムを優先したというだけのことです。
ちなみに、あの当時、/etc/rcがシステムフォルダより良いという人はいても、config.sysとautoexec.batが良いという人はおそらく皆無だったと思います。

■2021年07月08日（木）　 なぜリセラー如きが自助努力をせず圧力団体結成に走るのか
「クリエイター支援を社会のテーマに」　note、BASE、UUUMが業界団体　規制緩和や中傷対策を議論
まず支援されないといけないのかというところが疑問ですが、こういうサービスのユーザーにはおそらく二次的コンテンツの提供者が相当数いるでしょう。その層が著作権侵害行為をした場合の対策がないと、オリジナルコンテンツのサプライヤーから苦情が出ると思います。またアプリストアほどではないでしょうが、問題のあるコンテンツへの対策も必要でしょう。民事上の制約の緩和ならまだしも、「法規制の緩和」では胡散臭いですし、中傷への対策などというのもコンテンツのリセラーに相当する、この業界団体を作った人たちが対応するべきことだと思います。自主規制と選択で何とかなるレベルの問題を法規制を弄ることとすり替えないで欲しいものです。リセラーとして、それこそ当事者の間に挟まったときにどう動けばよいかよりどころが欲しいということはあり得るでしょうが、そこは契約の内容を整備して対応窓口を設けておき、難癖を付けられたら正しいと思う側に立って裁判に訴えれば済むことです。クリエーターと違って中間に入るリセラーは権利主張の主体というよりは規制の対象であり、よほどの公益性がない限りは私はプラットフォームなので知りませんとは言えないし、言わせてもらえないのです。
もちろんコンテンツクリエーター自身が制度的な解決が必要だと言うならその主導で議論すればよいし、この場合自主規制では間に合いませんから、リセラーを制約する法制度の立案という話は出てくるでしょう。そこでクリエーターが同業組合なり協会なりを作って結集するというなら話は分かります。しかし中間に入って会費やマージンを掠め取ることを営利事業としてやっている人たちが業界団体など作って規制だなんだと議論しても、クリエーターの支援などとほざいても、むしろクリエーターを組織して収奪する事業を制約なく行うための談合にしか見えません。

■2021年07月08日（木）　 どこが？
BMW Motorrad、SFアニメ風デザインの電気バイク「CE 04」正式発表
ぜんぜんSFアニメ風デザインに見えませんが。
ドライバーを含めた空力的な最適化がなされていません。理想的には凸凹はできるだけ少なくするはずで、つまり下部のシールドに足を突っ込んでから上部のハッチを閉めるコクーン型になるはずです。内部は完全な視覚・聴覚対応VRになっており、機動についても補助があるでしょう。つまりタイヤがついたパワードスーツです。本気であれば、タイヤだってパンク対応はもちろん、路面状況や速度、機動に応じて最適の表面状態に変化するくらいはなくてはいけません。
製品はそのレベルには全く達しておらず、「風デザイン」にしてもレベルが低すぎ、ただのスクーターに見えます。

■2021年07月07日（水）　 無理がある以上政府の腰砕けになる気がするなあ
米バイデン大統領が「修復する権利」規則作りをFTCに指示か
使っているものの中味がブラックボックスというのは使う側にとって気持ちが悪いものですし、中身を把握していることが色々な意味で求められる、メーカーが設定したサポート期限が来たから新機種に更新してくださいなどと言われて引っ込むわけにはいかない政府調達ともなればなおさらだと思います。
とはいえ、どこまで実効性があるかは疑問ではあります。民主党として技能系自営業は伝統的な票田のひとつではありますが、そもそも組立工を廃してロボットにしよう、安全のために固めて外せないようにしてしまおうなどという話が出てきている状況で人の手で修理などという話をしているのが時代錯誤ではないかと思えます。ごみを減らすと言っても、保証期間中であればメーカーで修理をして、対応としては交換でも新古品として市場に流したりはしているわけで、部品保有期間が終わればそもそも修理用の部品自体供給されなくなるわけですから、権利自体意味がなくなります。
とはいえやるのであれば、まず設計文書や製造関連文書をソフトウェアも含めて全て政府機関に寄託させ、製造終了後はそれを公開して欲しいものです。ソフトウェアは当然バージョンアップ時点で公開されるべきです。また保護期間中でも、ユーザーは保護期間中のNDAの締結のみでそれらの文書の一式の複写を入手できるべきでしょう。でないと、それこそユーザーが結集して供給が終了している部品を調達するといったことができないからです。もちろんメーカーは年次に各製品の製造体制について情報を政府機関に報告するべきです。出版社のように品切れ再販未定などというところの製品情報は、速やかに公開することになります。もちろん文書の寄託は、一般消費者向け商品の認可や政府との調達契約時に強制されないといけないわけです。

ウォズニアック、「修復する権利のおかげでアップルが創業できた」と語る
もちろんこの主張は理解できるのですが、ウォズがコンピューターホビーストを始めた時期と現在は大きな違いがあります。あの当時は電子機器を含む電気製品というのは汎用部品の組み合わせでできていました。だから、店で買うのでも部品取りをするのでも、部品の入手が普通に可能でした。しかし現在は、専用部品の周りにいくつかの汎用部品が置かれた構造になっており、またその汎用部品というのは、液晶やセンサー、極超短波受信用アンテナなどの入手の難しい部品です。さらにその専用部品も汎用部品も数年程度の短期間で入れ替わり、互換部品の入手も困難です。ピンや電源規格までおなじである汎用ロジックICのようにはいきません。もちろんAppleが交換用部品を供給すれば修理だけはできるのですが、高機能の部品を取り換えるだけならメーカーサポートに修理に出しても同じことですし、そもそもAppleはまだましにせよ、部品のストックもあまり持たないのが普通です。また外部インターフェース自体はAppleもそれなりに公開しています。
「修理する権利」という場合、ドキュメントの提供も含めて、現在の設計方針や商習慣の相当部分を再検討しなければなりません。修理できる製品を自ら提供するレベルならともかく、抽象的な「権利」を主張して意味があるのかどうか、疑問は感じます。

■2021年07月07日（水）　 よくある理由だけど理由としては酷いと思う
夫婦別姓反対の意見書、熊本県議会が可決　自民など賛成
可決されたこと自体は不思議ではないとして、「社会の基盤である家族のあり方」、「家族の一体感」など宮仕え、賃労働が普通になった時点で崩壊していると思います。今さらこんな主張をして、世襲自営業と家族雇用の世に戻れとでもいうつもりでしょうか。それをすると、地縁組合政治と奴隷制でも再導入しない限り、無産層が共産主義化しますけど。

■2021年07月06日（火）　 言うだけならタダですけど
国交相「全国の盛り土、総点検を」　熱海の土石流うけ
まあ、土木・地質系の調査会社にとっては需要ができてありがたい可能性がありますが、どうも今、新型コロナウイルスがらみで現場が回らないらしいんですよね。総点検とか言ってそもそも金も人もないから進まないとかいう事態にならないとよいのですが。

■2021年07月06日（火）　 紅旗ならボディからミサイルランチャーが飛び出してくるのがデフォルトな気がする
車にもメイド・イン・チャイナの波　下町走る「紅旗」
「税別の車体価格は580万〜980万円」
安！
まあ、それこそトヨタの高級車だってベンツやロールスロイスに乗れない人が仕方なく乗る車だった時代があるわけで、安い高級車が悪いとは思わないのですが、第一汽車は経済関係のニュースに目を通している人にはそれなりに知名度があっても、日本では高級車に必須のブランド価値はあまりないとは思います。紅旗もそれこそ東アジア関係の国際政治ニュースに目を通している人は写真等で見おぼえがあるでしょうが、乗って心地よくても米軍の軍用車ほどの知名度もないでしょう。その意味で高級車市場での評価はどうなのか、悪辣な中小企業の経営者が変な見栄を張り切れずに乗る車にでもならないかという懸念はあります。
本来低価格は、中級以下の価格帯で意味があるわけです。その意味では本格的に中国の乗用車が日本に入ってくると、一般向け乗用車メーカーがトヨタと日産くらいしか残らない可能性があります。試乗まで持って行けば、中国車は費用対効果的に日本車よりも相当お得でしょう。使い捨てで新車を買う形で普及していくような気がします。
まあ、紅旗だったらミサイルが撃てないと意味がない気がするのですが。

■2021年07月06日（火）　 ポジションの問題じゃない
日銀、日本株の最大保有者に　3月末でGPIFを上回る
というか、GPIFによる運用も含めて、ETFでの資金運用は本質的に株式市場を歪めます(ETFというのは機能的にはフリーライダーなので)。ポジションの増加よりもそちらを問題にするべきでしょう。
もちろんETFばかり買っている日銀というのは問題があって、証券市場にばかり現金が供給されているから実体経済と乖離して証券価格ばかり上がっていくわけです。とはいえ他方の回路である国債も準備預金も短期融資もポジションを引き上げさせてもらえない(国債は発行されない、準備預金は豚積みされる、短期融資はほぼ金利ゼロで発行しても意味がない)状況では、せめて機関保有の証券を買い取るくらいはしておかないと現金が回らなくなります。おなじ株を買うのでも、例えば航空会社の財務安定化増資に応じるとか地方債の引き受けに応じるとかであれば必要なところにスポットで現金が回るのですが、そういう個別金融は日銀の任ではないとか、あまりにハイリスクだとかいう認識があるのでしょう。リスク調査にしても、銀行単位で行う経験はあっても、個別事業への融資は各種の金融公庫や政投銀の縄張りだったわけですし。
GPIFだって、迂闊に個別投資などすると市場や企業経営を歪めかねないので、おそらく株式投資と言っても投資信託に運用先を限定されているはずです。その意味では、GPIFが市場のメジャーという点でそもそも問題があります。国債流通市場以外の債券市場がまともに発達していない日本の証券市場独特の問題ではあるでしょう。売るの買うのという問題ではなく、ハイリスク投資資金のモノポリー化や運用のパッシブ化の問題なのです(アクティブ運用と言ったって回転売買のことではないですが)。アメリカあたりの、プライベートな機関投資家が個別の判断で株式を買っているのと一緒にしてはいけません。まともに事業評価を行う頭を持たない機関投資(あるいはモノポリー)は株式投資などやってはならず、パッシブ運用による歪みが小さい債券投資信託での運用に留まらないといけません。

■2021年07月06日（火）　 展示会実施側が駄々をこねているようにしか見えない
「政争の具」危機感　混迷の「表現の不自由展」に作家は
いや、施設を借りて展示会という方向性自体が、表現の自由の主張というそもそも論争的なテーマを扱う活動としては脆弱なものだと思いますが。主催者や出展作家は何がしたいのでしょうか。どうしても展示会をやりたいのであれば会場になりうる施設を買い取って、さらに警備も自力で雇って実施すればよいでしょう。その上で、周囲から抗議を受けても屈しない、訴えられても判断が下るまでは展示は続けられるし、仮処分が申請されても公的な枠組で双方の主張が評価されるというものです。
そして暴力的な抗議行動や電凸などの一種のDoS攻撃は非常に問題があるとは思いますが、そこで「行政のトップが威圧的な妨害活動には屈しないという毅然（きぜん）とした姿勢をと」るべきというのは、自由を云々する立場としてはおかしいと思います。これが、例えば感染症対策としての罰則付き外出禁止措置に対しての抗議行動だったらなんと言うのでしょうか。あるいは街宣車による大音量を用いた抗議行動を規制するなら街頭でのゲリラライブも規制するのでしょうか。もちろん個人としては適正な手続に則った平穏な抗議をすべきだと思いますし、街宣車であれゲリラライブであれ平穏な表現とは思いません。とはいえ民主的な抗議が時には平穏な形を取りえないということも言えるとは思います。平穏な形での活動におさめさせるための平穏な意見表明手続ですが、それが十分だという保証はどこにもありませんし、個人的にも不十分なものしかないと思います。そこで行政が毅然と対応するというのは大変恣意的な行動です。毅然と対応して警察力を導入したとして、件の「不自由展」自体にその警察力が行使されないとでも言うのでしょうか。学者の妄論はともかく、意見報道としては間が抜けています。ある程度恣意的な判断が許されるのは立法であり司法であって、行政は徹底的に謙抑的でないといけないと思います。
またこの件の場合、作品が批判されているのではなく、展示会の趣旨自体が批判されています。つまり展示会の企画自体が政争の種と認識されてしまっているわけで、出展者が天然を装っても意味はありません。表現の自由、自らの作品を展示会という場で公に問う自由という政治的課題を掲げて政治闘争を貫徹するかどうかが問われています。

■2021年07月05日（月）　 ドイツにあるのは知っているのですが、スウェーデンには同人系コミュニティってないのでしょうか
来日10周年：優しさで始まった
この話、趣味系の集まりでは欧米でもこんな感じだと思うのですけどね。学術系のコミュニティでも、後進の育成はコミュニティとして当然という感じでしたし。
もちろんプロフェッショナルな仕事の場ともなればある程度の立ち回りは学校や徒弟修業で身に付けていて当然という話になり、あまりにレベルの低い行動をすると非常に冷たい対応を受けるわけですが。同人誌即売会は、そもそも仕事の場ではないですし、出版社窓口だって伝統的に文学・芸術趣味と芸術産業の距離が近いゆえの新人発掘策のひとつですから、新米と見られればこのくらいはしてもらえるものです。というか、そういう交流の場としての同人誌即売会であり、遍歴商人の青空市場ではないのです。

■2021年07月05日（月）　 仕事ばっかりしていないで勉強した方がよいのでは？
教員免許に10年の期限「廃止して」　現場から多数の声
どうなんでしょうか、これ。もちろん負担になる割に実がないという話はあるのでしょうが、今時免許を取って40年更新なしで専門家がどこまで務まるのかという気がします。むしろ、更新が負担にならないような業務体制なり運用なりにすることと、更新の際の研修内容を充実させることが望ましいと思います。日本のOn-JTは近視眼の嫌いがあるので、そこを補う研修やそのモチベーション喚起策としての免許更新は意味があるはずです。もちろん校長や教頭も、任用試験だけでなく、教育学と教育行政についての博士号と経営学修士号くらいは要求するべきですし、一定のサービス事業での経営経験も要求してよいでしょう。逆に言えば教育技術の体系立った教育を受けたことがない人をいきなり校長や教頭に任用するのは本来おかしいと思います。また教科担当教員であれば、適当なところで教科教育について博士号を取るくらいはして欲しいものです。キャリア形成の一環として、例えば課程修了試験実施機関での勤務もあってよいでしょうし、教育行政機関(例えば教育委員会の事務局)での勤務もあり得るでしょう。本来応用分野の実務経験もあった方がよいのですが、正直実務経験は教科によっては非常に難しい場合があるので、制度化するのは難しいと思います。
もちろんそこには、一時的に現場を離れてOff-JTを受けられる経済的な保障や、Off-JTと免許更新後の任用についての安心感がないといけないわけです。収入がなくなるから現場を離れられないとか、現場を離れるとキャリア形成に差し支える、更新の費用負担はその間無職では堪えられないなどという話では意味がありません(当然中堅に現場を離れられると人事が回らない、業務に差し支えるなどというのも論外です)。
1980年代以降の「改革」はそのあたりの制度設計が非常に粗雑なところがあり、途中の手直しもできておらず、その割には方針レベルの転換ばかりするため、受けが悪いのは理解できます。受け入れる側の研修機関もあまり真面目に仕事をしていません。とはいえそれは、免許更新制度自体の意義の否定にはつながらないと思います。

とはいえ…
教員免許更新制「ミスマッチ浮き彫りに」　文科相
この人が言うとスピード感を持って変えやすいところだけ変えてかえって問題を起こす気しかしないのは何なのでしょうね。
ミスマッチと言ったって、それこそ研修機関がまじめに仕事をしていないレベルの対策でしかないでしょう。思い切って夜学に通うとでも言うならともかく、仕事の合間にちまちま積み上げて30時間では、ミスマッチが起きるのはむしろ当たり前です。それこそ法務や医業ではどの法律事務所、どの医療機関に勤務するかで技能向上が左右されるはずですが、学校はそもそも技能を向上させるような構造になっていません。そこに30時間の講義を入れたところで、指導要領改訂の周知という以上の意味はないでしょう。いっぺん職場から引き離して最低一ヶ月は研修させるべきですし、研修先の選定や時期についても本人が十分検討して選択できるようにするべきです。本来その上で、研修先に良く工夫された適切な研修コースがあるかという話になるのです。また簡易な選択のための指定研修機関と合わせて、海外も含めた教育手法開発団体での研修も、本人の希望と十分な審査に基づいて認めることが望ましいでしょう。

教員免許更新制、文科省が廃止検討　うっかり失効の原因
もちろん間違っていたというならそれは取りやめてもよいですが、導入を推進した人たちの意見も聞いた方が良い気がしないでもありません。
個人的にはうっかり失効などというのは更新制度に問題があるのではなく(それこそ自動車・自動二輪車・原動機付自転車運転免許制度は更新制でも問題は出ていません)、更新時期の通知に問題があったり、更新手続を怠っている間に業務に取り紛れてしまったりするからだと考えます。更新ができているのであれば専門技能職として定年退職制など不要でしょうし、更新があることを踏まえて計画的にキャリア形成を進めることの方が技能育成の面からも望ましいでしょう。それをとにかく専門性を無視して最低限の人数で現場を回すような発想で人事をするから更新準備やしっかりした研修で人が抜けると現場が回らなくなるし、とにかく9時間みっちり仕事させてしばりつけようなどと考えるからいったん現場から離れて研修を受けるモチベーションを損なうし、定年までご奉公、定年が来たら放免なんて感覚でいるから定年前に退職されると困るとか資格が有効であろうと定年で終わりとしか思えなくなるし、更新研修期間の生活費も含めた技能向上の費用を賄えないような給料しか払わないから負担に感じるのです。挙句が仕事に埋没した教師がタコつぼ化を起こすわけです。だいたい直近2年で30時間なんて、一週間まとめて受ければ終わる程度の時間数です。年に二週間程度の研修休暇を付与して春休みの雑務を引き受けられるだけの事務職員を手当てすれば済んでしまいます。本来、学校が与える仕事だけこなして社会人として退化するような教師では困るから更新制や研修という話が出たと記憶しています(本音のところはともかくとしてね)。現場が文句を言うから取りやめというのは、どうも頭が悪いように思えます。まあ、予算も定員も減らすけど仕事を増やして拘束日数も増やして研修もさせるというのでは、現場は文句を言うでしょう。その不満が出ないように人員なりを手当てしてでも更新や研修受講に価値があると思うから更新制を導入したのではないのでしょうか。研修というなら教育学部で修士課程に2年通ってその中で更新のための研修を受講する形だって可能でしょう。22歳で免許を取得して採用された場合最初の更新時期は30過ぎです。10年でたった30時間の研修の機会すら提供できないような現場の方に問題があると考えます。もちろん、そうなってしまった現場の制約を取り除くのは教育行政側の責任だと思います。

■2021年07月05日（月）　 340gだともうひと声なんですね
カメラを常時携行するために。LUMIX DMC-GM1を忘れてはいませんか
ああ、つまり忘れていたのを発見したからこの記事ですか。
というか、「GF10はキレイなデザインなのですが、どこかおっさんが使うには辛い雰囲気があるのはどうしてでしょう。」などと言っていないで(この雰囲気はE-PLだってそうですね)、それが似合うくらい瀟洒な大人になればいいだけだと思うのですが。写真家がかっこよかった時代はもう終わったのだと思います。ニコンやキャノンのフラッグシップなんか、今や開発途上国の成り上がりサラリーマンか小汚い撮影系オタクのアイコンですよ？職業報道カメラマンやスナップ系写真家など、そんな自己紹介をしたらパパラッチ認定待ったなしでしょう。プライベートにおいては、とりあえず作業着と黄色いヘルメットを身に着けて測量技術者を装ってみるか、GF10が似合うさわやか系ホビーストになることをお勧めします。
「最近、私の気に入っているカメラは早めにディスコンになるような気がします。このためすっかり自信を喪失しています。やはりメーカーのカメラ開発の皆さんは、私のような五流のプロカメラマンの意見より、アマチュアの意見を多く取り入れたほうが商売上の歩留まりは良くなるのではないかと思います。」というのももっともなのですが、それでもカメラをどういうものとして作って売っているのかという話はあります。「カメラとしての機能を逸脱し、単なるアクセサリー感覚で持ち歩く」、あるいはそれでよいから持ち歩いて欲しいというのが昨今のカメラ業界メジャーであり、そうでないメーカーは独立系の半ば趣味的なマイノリティです。そういうところは最新の半導体技術を駆使した高度な機能や画素数争いには参画できないので、メカニカルか、せいぜいエレクトリカル止まりです。アマチュアの中でも自己主張の強いハイアマチュアはそっちに走っているわけです。写真撮影機材としての機能・性能ではどの製品も最低限は余裕でクリアしているということも含めて、そういう何とも批評のし甲斐のないご時世ですので、ベースモデルを指定して操作系や表示系の部品や配置、表面を好みに作ってもらう方が、批評性が高い活動ではないでしょうか。程度にもよりますが、あり物ベースであれば数億円あれば一台作れるでしょう。
「少予算の仕事が増え、アシスタントの同行もままならず単独で動くことが増えたから、機材が小型軽量であることは涙が出るほど嬉しいですね。」ということですが、大変だとは思いますが、そもそもそういうブラックな事業を延々と続けているというのは、三密回避で商売が立ち行かなくなったにも関わらず商売替えせずに文化だ生活だと称して駄々をこねている飲食店みたいです。まあ、アシスタントを雇うこともできないような予算の企画を持ち込む方も持ち込む方で、とにかく現金が欲しい底辺層を搾取して事業の健全性を取り繕っているくらいならまっとうな商売をちゃんとしたらよいのだと思うのですけど。
とはいえ同じ性能なら小型軽量な方がありがたいのは確かです。さすがにボディだけで1.5kgもあると気軽に持ち出すというわけにはいきませんので、「プライベートな楽しみに使うカメラの場合は、デカかったり重かったり、無骨だったり、大きな動作音でも、むしろそれらの要素を楽しむことができますし、カメラ好きの仲間内で見せびらかす場合にも有利に働きます」では見せびらかすだけで年一回持ち出す程度になりそうです。6x6くらいなら気合と根性で持ち出そうという気にもなるでしょうが、なまじフィルムを知っているだけに35mmであの重さでは持ち出す気になりません。その意味では35mmでもミラーレスは頑張って軽量化してはいるのですよ。その意味で200gを切ったというのは非常に挑戦しているわけです。
しかしながら「しかし、タッチパネルとうまく併用できれば問題ないですね。イライラさせられることもありませんし。こういうものは慣れでしょうか。」とおっしゃいますが、私はタッチパネルは断固許せません。スマホじゃあるまいし、藪漕ぎした泥だらけの手でパネルなど触りたくないのです。背面液晶かEVFのティルトなり跳ね上げなりは必要だと思いますが。「個人的には絶対に使わないようなフラッシュも内蔵されています。救いなのは、ポップアップ式で普段はボディ内に収納されていることです。あの全体のデザインの調和を乱す、いやらしい発光部が外から見えないことは評価したいところです。」というのは全く同感で、そもそも高感度撮影が容易にできるデジタルカメラでフラッシュなど必要ないのです。どうしても必要なら、もちろん撮影対象に関する許可を取ったうえで、ちゃんとライティングすればよい。そして暗所でフラッシュを炊くのがいかに迷惑な行為かは、もはや論じるまでもないでしょう。公共交通機関の運行や舞台上演に対するカジュアルな妨害行為です。あれは、スタジオ撮影でフラッシュという光源の特性を生かす表現をする場合、あるいはスタジオでのマクロ撮影のみに限定して欲しいものです。Wi-Fiだって要りません。USBで十分です。うちのコンパクトのタフ君にはWi-Fi機能がついていますが、使ったことがありません。LANにつないでほしいなら1GbpsでRJ-45を付けてほしいものです。
ところでコシナ・スーパーノクトン29mm F0.8を装着した様子が爆笑ものです。なるほど、マイクロフォーサーズのコンパクト機につけると傍からああ見えるんだなと。もちろん気にしてはいけないですし、フォクトレンターブランドの外装デザインはなかなかクラシカルなので、カジュアル系のボディにつけるとアンバランスになります。が、そうだとしてもあのレンズの存在感とボディの存在感のなさは強烈です。これはこれでマイクロフォーサーズならではの現象なのでしょうね。それも魅力なのですが。
それにしても、キットレンズなんてナンパで独占禁止法違反な企画は、本来販売店側でするべきではないのでしょうか。販売店がやるならシャレで済みますが、メーカーがとりあえずこの組み合わせでどうぞなんて気概も何もあったものではありません。販売店が独自の見識でまとめ買いしてディスカウントさせてキットにして売るから面白いのであって、それこそLumix GF10とLAOWAの50mm2倍マクロのキット限定1万台だってあっていいはずです。だいたい普通に何でも撮れるレンズとボディを組み合わせて売ってどうするのでしょうか。この組み合わせでこんな面白いものが撮れる、スマホじゃ無理ですよという演出をして、ついでに別売りで普通に使えるお手軽なレンズも買ってもらうのが商売であるような気がするのですが、製品にメーカー保証がついて販売店が身動きできなくなって堕落しましたかね。

■2021年07月05日（月）　 セリアちゃんが倒れると総崩れならまだわかりますが
TVアニメ放送間近！『精霊幻想記アナザーテイル』の回復担当「フローラ」ちゃんに癒やされたい
「　筆者がガチャ（招集）などで入手したパーティーの編成は、ほぼアタッカーで編成されている。脳筋パーティーと言われても仕方がない構成だ。

　唯一例外のキャラクター「フローラ=ベルトラム」が回復スキルを所持しているので今まで戦えていたが、彼女が倒れてしまうとアッという間に総崩れ。我が軍のキーパーソンは、明らかに「フローラ=ベルトラム」だ。というわけで、彼女を育成してみる。」
ええ？画面にセリアちゃん(クレール伯爵の呼び方)がうつっているのですが、原作では、セリアちゃんこそ攻撃防御回復の全てで優秀な魔法の使い手で(もっとも最新刊でピーキーな攻撃魔法が家中の秘伝であることが明らかになりましたが)、むしろ王族系凡人であるフローラちゃんが回復魔法「しか」使えないのですが。もしかしてセリアちゃんが攻撃で手一杯になるため支援を攻撃手段のないフローラちゃん一人が担っているのでしょうか。セリアちゃんの有り余るマナを全て攻撃魔法に投じるような方向性がデフォルトとも思えませんけど、魔法習得のスロットが少ないとかでしょうか。ちなみに原作のリオのパーティーで回復魔法が使えないのは、たしかラティーファと美春あたり程度で、他は程度は別として使えると思います。作品の設定上、よほど術の相性が悪いのでなければ、軽度の怪我を回復できる程度の回復魔法はまず身に着けるべきものでしょうし、そうしておけば戦闘で負傷してもひとまず交代で下がって自分で回復魔法を使えば済みます。リオのパーティーにいるのはそれが可能な騎士級の魔法戦士ばかりなのです(ベルトラム王国での騎士の育成方針については1巻に書いてあります: 魔法は使えないが魔剣によって魔法的なものを操り、高い戦闘技術をさらに強化する騎士もいます)。そもそも魔法が使えない人の治療や、意識もおぼつかないような重症者が続発した場合の対応が回復魔法専門の魔法使いの役割です。美春はそもそも魔法の教育など受けていませんでしたし、ラティーファも生還を期さない暗殺要員だったのですから、精霊の民の里で教えてもらっていない限りは回復魔法は使えません。

■2021年07月03日（土）　 その前に濡らしてはいけない、濡らしたらあきらめるべし
PCを濡らしたら塩化カルシウムではなくシリカゲル！
まあ、うっかりやるというのはわかります。しかし、いかに雑誌の編集長などジョブローだとはいえ、電子機器にとって良くない状態というのが何かくらいは知っているべきでしょう。
アメリカ人女性の指摘にある掃除機での乾燥というのは、真空乾燥です。
電子機器に水がついたら漏電してあちこちがショートする、あるいはパッケージがやられるという話になるわけで、同様に温度を上げるのも望ましくありません。シリカゲルがお勧めなのは、とにかく反応性が低くて何も吐き出さずに水を吸ってくれるからです。塩系が良くないのは当たり前でしょう。石灰だってダメです。まあ、水がついた時点でパッケージや基板からなにがしか溶けだしている可能性もあるので、元に戻ったら一生を神様に帰依して修行の人生を送るくらいの奇跡だと思っておくべきです。
そして乾燥手順の中で、最も安心なのが真空乾燥です。まあ、迂闊にやると水分が気化熱で温度が下がって凍結することがあるのですが、熱伝導性の良い真空容器に接した状態で一週間も排気しておけば、だいたいの水は飛ぶと思います。つまり、携帯型の電子機器を買う場合一緒にオイルレスの粗引きポンプとステンレスかアルミの十分な大きさの真空容器を買うべきです。ポンプとしては、ダイヤフラムポンプあたりになるでしょうか。低価格で売っているオイルロータリーポンプは、何をどうやっても真空容器内がオイル塗れになるので使えません。また半導体産業で一般的に使われているターボ分子ポンプ、スパッターイオンポンプ、クライオポンプは大気圧からの排気に対応していません。ターボ分子ポンプなど、真空容器内に液体の水がある状態で動作させると壊れる可能性が高いのです。真空容器のサイズにもよりますが、一式200万円くらい見ておけばよいでしょう。
まあ、前述のとおり金がかかる割にはどうにもならない可能性が高いので、確実にデータだけでも救済するには、分解してストレージだけ取り出し、充分乾燥してからデータをサルベージするあたりでしょうか。オンメモリだったデータはどうにもなりません。
とはいえ、手軽とは言えない方法ばかりですので、電子機器に水を付けないのが最善策ではあります。持ち歩くときは防水の密閉袋に入れる、洗濯をするときはとにかくポケットを全部ひっくり返す、電子機器をもって水場に近寄らない、そのような日常的な実践が、事故を防ぎます。もちろんディザスターリカバリー的に別の手段で復旧するように準備しておくことも大事です。こういう場合はクラウドサービスが良いですね。

■2021年07月03日（土）　 ユーザー側にニーズはない
なぜWindowsにAndroidアプリが必要なのか
単純な話で、ストアで売るものが必要だからです。またアプリのユーザーであればスマホの体験からストア経由でのシングルウインドウモデルのソフトウェアの制約された購入に親和的だからです。つまりユーザーへのメリットとしては、スマホから入ってスマホとの区別ができていないユーザーの便宜くらいしかありません。そもそもスマホで使いやすいサービスであれば、タブレットはまだどうかわかりませんが、PCで利用する意味はありません。どうせ手元にあるスマホから使えばよいのです。
タブレットの位置付けが微妙であることは事実です。メーカーがあえてスマホベースの環境の上でPCとの差異を縮小するような方向性を取っていたためです。この方向自体は2015年くらいには完全に破綻していますが、製品レンジとしてスマホからハイエンドワークステーションまでを持つAppleが各製品の住み分けの演出に傾いたのに対し(iPadOSのラインを分けたことに象徴されます)、他の勢力は不得意分野での製品展開に失敗したことにより、いまだに「うちの製品で何でもできます」という方向性から抜け出られていません。このためもっとも基盤の弱いタブレットが、スマホやPCと区別がつきにくいが何か違っている状態に追い込まれています。もう一つは、一時期であれPCがスマホに接近する路線(代表例がWindows 8系)を取ったことです。画面をタッチパネルにするという方向性は、これを引きずっています。正直、PCの画面はATMのそれではないとしか思えないのですが。
山田氏は「サービスは無償で成立するはずもな」いと論じますが、山田氏の世代であればサービスが無償で成立していた時代を知っています。Impress PC Watchはあまりその傾向がありませんが、それこそIT Mediaあたりであれば働き方改革の関係で論じられるべき自己実現系の動きがありました。サーバーセキュリティのハードルが高くなってレンタルサーバーの利用が一般的になったり集中型のサービスを営利事業として展開したりする中で、無償で成立しない、広告を入れれば手軽にサービスを開始できる状況になりました。Androidアプリも無償アプリには広告が入っているものが多数あります。実はその意味では、あの大量の広告を突っ込んで身動きの取れなくなったWebページはオーナーの無策の結果とは言えるでしょうし、山田氏の言うような画面サイズに対応したWebアプリというのは、技術的には不可能ではないわけです。とはいえ、Webアプリで切り替えをするよりは環境ごとにアプリを分けてしまった方が作りやすいことも事実です。そう考えれば、「違うのだ」ですんでしまう話ではあります。
「そしてまた、アプリをインストールしようとしないユーザー層が増えつつあることも忘れてはならない。」というのはまあ、むしろ当たり前の話で、初心者やライトユーザーとしては買うときに必要なものが入っていればよい、わざわざ必要なものを別途入手して拡張するような苦行はしたくないのです。PCならWebブラウザとMS-Officeが入っていればたいてい問題はありませんし、スマートフォンも電話が掛けられて写真が撮れてメールが読めればよいわけです。最近は、LINEくらいは入れる人が多いのかもしれませんが、なにも動作不良やセキュリティ面のリスクを負ってまで、アプリで機能を拡張する必要などありません。そこはアプリケーションベンダーならともかくOSサプライヤーや小売りとしては気にせざるを得ません。ただそうするとハードなユーザーには訴求しないうえに宣伝上のアピールがしにくくなってしまうため、Microsoftがここ20年ほど悩んで迷走しているわけです。あまりお金を使ってくれないとはいえ、ボリュームとしては圧倒的にライトユーザーが多いのです。
環境横断的なアプリとしてWebアプリという選択肢しかないのはわかりますが、NTTが土管屋扱いされると嫌がるのと同じで、PCメーカーだってブランドくらいしか他所と差別化できないような状況になるのは嫌です。Intelあたりの規格化推進が必ずしもうまくいかないのもChromebookが官公庁需要しかないのも、そのあたりに原因の一端があるでしょう。商売として無理のあることを言っておいてタッチだズームだエクスペリエンスだというのは、そんな商売自体なくなってしまえというならともかく評論家としては鼎の軽重を問われませんかね。

■2021年07月03日（土）　 かえって内部部局の方が女性の警視正がいそうですかね
皇宮警察、初の女性警視正誕生　採用時は女子トイレなし
タイトルの通り、女性初の署長というのよりも、警視正の方がすごいような気がします。皇宮警察官は警察庁採用の国家公務員なので国家公務員二種の可能性もあるのですが、もしノンキャリアだとしたら57歳の警視正は警視庁刑事部捜査一課長並みの顕職です。普通の警察では地方採用のノンキャリアのほとんどは巡査部長までで定年退職するわけですから、同期の筆頭クラスということになります。国家公務員二種でも全員がなれるというわけでもないでしょう(国家公務員一種、つまりキャリアだとよほどのことがない限りなれるんですけどね)。警察庁の内部部局で言えば課長補佐の上、課長の下レベルの階級ですが、これもノンキャリアであれば昇進の上限でしょう。

■2021年07月03日（土）　 2年ほど変わらなかったのがいきなり全部変わっててびっくり
都桜さん、放置になっていたthw.jpを刷新したようなのですが、4/18付でワードプレスのデフォルト投稿が残ってます。Webサーバーの初期ページが表示されてしまう程度にはみっともないと思うのですが。
Traveller's Heart Worksという個人サークルのサイトということになりますが、ブログを再始動したということは画像付き短文報知サービスでは充足できないニーズがあるということでしょうかね。情報収集に際してついったーしか見ないというのは論外ですが、提供側としてはCMSといってもコンテンツは自分で作る必要があるわけで、短文報知サービスで書き飛ばすのに比べるとハードルは高くなります。あまり無理にならないようにして長く続けてほしいものです。チラシやポスターを作ったらイメージを掲示するくらいですかね。

■2021年07月02日（金）　 特定のメールスプールで問題が出てるのかなあ
BiglobeのPOPがここ数日失敗します。System is bad conditionだそうな。
時間帯によっても異なるのですが、それ以前に、biglobe.ne.jpでも別にメールスプールを確保しているメールアドレスでは問題なくアクセスできているのに、アカウントのデフォルトメールアドレスがダメなようです。もしかして、xvhだけ別のメールサーバーとかかなあ。
と思ったら、どうも気づかないうちにover SSL仕様＋ニックネームのメールアドレスでのログインに変わっていたようです。多分メールでの連絡はあったのだと思いますが、正直メールでの連絡を探し出すのは結構面倒なので、せっかくユーザー情報確認の仕組みがあるのですから、そこでの通知を活用してもらえないかと思います。

■2021年07月02日（金）　 そもそも観光旅行は現代ビジネスとして欠陥だらけ
“鉄道観光ビジネス”再起動、失われた2年間をどう取り戻すのか
航空機や長距離バス、自家用車などの競合に対する鉄道を使った観光商品という意味では、記事のような感じでおかしいとは思いません。とにかく事業整理や人員整理をしないための売り上げや利益率の拡大策としては、当面観光重視になることは仕方ないと思います。
とはいえ、ともかく観光と称して決まりきったところを訪れる、レディメイドのツアーを利用して時間を潰すという発想は、そろそろ何とかした方がよいのではないでしょうか。その暗黒面が、ここ10年くらい顕著になっているわけです。国内だけでも京都などの観光客のオーバーフロー、爆買いツアーの失速や新型コロナウイルス対策による移動の抑制に伴う需要減(鉄道はまだしもで、国際旅客航空事業など破綻が相次ぎました)など、そもそも産業としてまともに成り立っていないとしか言いようのない事態が続いています。民泊などで民間に投資を促した挙句事業を破綻させて知らんぷりという政策サイド、企画サイドの愚行は言うまでもありません。
また、もちろん駅で切符を買ってその足で列車に走り込む使い方もあって当然ですが、もうすこし予約ベースの商品も活用して欲しいところです。例えば新幹線のスマートフォン予約ですが、そもそも切符を予約する以上、乗る駅も降りる駅も決まっているわけです。JR東海は新幹線でのトランクの扱いについてごちゃごちゃやっていますが、列車の発車一時間前までの予約について20分前まで乗車駅のカウンターで荷物を預かって荷物車に積み、降車駅で受け取るなり何かしら指定の施設に配達するなりといったサービスもあり得るでしょう。切符を買ってそのまま乗り込むような人は、どうせ日帰りでしょうから荷物も少ないでしょう。大型荷物の持ち込みは別料金にしておき、予約した人には1個まで預かり無料だって良いわけです。車内の荷物棚はそもそも荷物取り扱い上危険が指摘されていたわけで(なにせうっかり重いバックパックなんか降ろそうものなら他人を殴りかねない)、あの棚はなくして、荷物を持ち込むなら鞄だけでどうぞという方が、少なくとも新幹線なら適切ではないでしょうか。昔のように座席に座って二日も三日も旅するわけではないのです(でもあの当時は荷物車があったよなあ)。もちろん寝台車であれば、寝間着とパソコンくらいは持ち込みたいでしょうけど、それは別の話です。

■2021年07月02日（金）　 そりゃ使う用途がないならスマホで十分でしょうよ - 学校なんて用途を用意してなんぼです
高校生の約3割は自宅でPC/タブレットを利用せず。LINE調べ
そりゃまあ、使うあてもない以上使わないし持とうとも思わないでしょうね。授業が終わり次第下校させて翌朝始業までにオンライン提出のレポートを出せばみんな使いますよ。もっともオンライン提出させたレポートを読める環境を用意する方が大変そうな気がしますけど。
それと、高校生はさておき、大学生や事務系給料取りはPCもタブも普通に使います。また動画や音楽の再生のような定型的な作業はスマートフォンで十分であり、分野横断的な検索や長い文章を読むような操作、ソフトウェアキーボードでは苦痛を感じたりスマートフォンの画面では段落すら溢れてしまうような場合にPCやタブの出番となります。結局どちらのタスクが多いかということでしょう。

■2021年07月01日（木）　 功績と言えば再建資金を取りまとめられた程度ではないか
中西宏明・経団連前会長が死去　リンパ腫再々発で治療中
5月に公職からの引退が報道されていた中西氏の訃報です。
死者に鞭打つようですが、正直日立の疫病神がようやく退場したという印象しかありません。再建と言っても東芝と同じで、案件の額は大きいが今や独占でもしなければ利幅が小さいどころか赤字になりかねないハイリスクの分野に特化しただけです。雇用を維持するためには適切だったかもしれませんが、あまり先は望めない気がします。
また、雇用優先の事業再編成を行ったわりに経団連会長としての発言は雇用流動化策の提言が多く、苦労は察しないでもありませんが一貫性に欠けます。朝令暮改以前に経営方針に説得力がない点で、経営者の器であったとはあまり思えません。東芝のように追放されずに済んでむしろ幸運ではあったのでしょう。

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