日記

■2021年06月30日(水)  子を養育しているものが親であり養育されているのが子という以上の関係は社会的には必要ない
自分のルーツ知り得ないことへの重み、受け止められるか
もちろん課題としては理解しますが、こういった問題の解決は問題そのものを無くすしかないのではないでしょうか。つまり、ルーツという概念自体を希釈してしまうという方向性です。人間として生まれている以上親が人間であったことは否定しようがないわけで、それがどこの誰であろうが問題としない、あるいは逆に、自分が育てている子がどのような出自を持つのであろうとも問題としない、そのような重み自体を感じさせない育て方、社会的な扱いをするということです。その方が、無暗に解消しようのない重みを若い世代に背負わせるよりましだと思いますがね。正直貴族階級でもないのにルーツにこだわるというのは、近代の悪弊でしょう。下らないことに疑似科学的根拠を与える志向の一種です。

■2021年06月30日(水)  ますますVistaのデジャブ
Windows 11で国内PCの半数は買い替えが必要に? マイクロソフトは「モダンPC」で訴求加速
Windows 11はなぜTPMが必要で、CPU制限が厳しいのか? その理由を詳しく説明
なるほど、皆さんVistaだというわけですね。Vistaも8も、散々普及活動をやりながら、OSの入れ替えもPCの買い替えもあまり進展しなかった記憶があります。11も短期的にはおそらく同様にしぼむのでしょう。イメージの刷新のために、早期に12へのバージョン番号変更が必要になる気がします。
もちろん、新しいハードウェアにはそれなりに新しい機能が搭載されています。また設計も改善され、部品の性能も高くなっているでしょう。しかし、家の鍵を最新型にするために家を建て直させるような売り方を納得できる人はどれだけいるでしょうか。今の家だって泥棒など入っていない、もう少し待とうと思われるのが落ちです。「新しいUI」など全く訴求しないことは、繰り返し言っている通りです。画像通信にしてもPCとOSだけで何とかなるものでは全くありません。ついでに言えば、DLLないしはシェアードライブラリーなどという仕組みがサポートされている時点でセキュリティには深刻な脆弱性があります。もっともこの仕組みがないとOSもアプリケーションも大変な肥満を起こすのですが。でもメモリ空間を切り離すなら、ディスクスペースだって切り離した方がよいのです。セキュリティ上良好な条件というのは、プロセスごとにメモリ空間が完全に切り離されている、一切共有が行われない状況でしょう。ドアや窓がセキュリティーホールであるのと同じで、共有や通信もセキュリティホールです。逆にTPMにしろ、そもそもPCというアイデアからは相当距離を置いた仕組みです。互換部品を任意に組み合わせられるというアイデアは、セキュリティとは対立します。

Windows 11の新機能を早速試してみた!Windows 10との違いをまとめて紹介
この記事を読む限り、MicrosoftのUIデザイナーの野望再びというか、またスレートデバイスに寄ろうとしているというか、UIについてはWindows VistaとWindows 8の悪いところをいくつか取り出して混ぜ合わせている感じです。
まずデコったアイコンやウインドウ。XPやVistaで立体感のあるアイコンにしようとして評判が悪かったことはまだ記憶に新しいところです。今回は表示デバイスの性能は上がっているのでさほどひどいことにはならない気がしますが、ウインドウをデコったせいで表示・操作できるウインドウの数が減るとか、中身の一部がけられるとかいうことはありそうな気がします。
次にスタートメニュー。スタートボタンの位置が決まらないことも問題ですが、Windows 8やWindows 10でよく使うアプリケーション表示が大変不評だったことは言うまでもありません。どうしても普段使わないアプリケーションのアイコンをボタンの下に隠したいようですが、デスクトップにアプリケーションアイコンを並べる人も含めて、使えるアプリケーションを普通に一覧できるというのが大事なのです。一応ピン止めされたアイコンだけで40個は表示できるようですが、うちのスタートメニューにピン止めされているアプリケーションアイコンは40個を超えます。またこれまで誰も好意的に評価しなかった「おすすめ」は、これこそさっさと廃止して欲しいものです。どうせアプリケーションのファイルメニューに最近使ったファイルを開く機能があるのですから、普通の人はまずアプリケーションを起動したうえでそちらを使います。スタートメニューをダイナミックに再構成する必要がないのです。それとアカウントと電源関係のアイコンの配置は左右逆にしていただきたい。スタートメニューを開くと左下に電源関係のアイコンがあるというのが正しい伝統です。別に右にする必要がない以上、伝統は守って欲しいものです。残念な不採用機能としては、スタートメニューへのフォルダー作成でしょうか。インストールやアンインストールの処理が複雑になる可能性があるので(しかし、ピン止めしたアプリケーションをアンインストールする場合ピン止めしたアイコンが残った記憶がないので、スタートメニューにピン止めされたショートカットの削除に何かしらフックをかけているでしょうし、ならばフォルダー内部のショートカットの処理くらいは問題ないでしょうに)、不採用がナンセンスとまでは言わないのですが、関係するアプリケーションのアイコン位フォルダーにまとめたいという話はあります。どうも階層的な整理に対して何か遺恨があるようです。しかしそれなら、一覧表示のフォルダーも禁止して欲しいと思います。メーカーや製品ごとにフォルダーに入るのは、あまり便利とは思えません(その最たるものがWindowsなんちゃらフォルダーです)。それこそキーワードでの絞り込みに対応すれば済むことでしょう。
なお改善されたと思えるのはアクションセンターがクイックアクションに入ったことです。ただしどうも通知があると右端に表示が出るらしいのはなくして欲しいです。それこそIMEも含めてクイックアクションからの操作をデフォルトとし、必要に応じてアクションセンターにピン止めにする方がよい気がします。
パソコンはスマートフォンではないので、ユーザーの操作の邪魔をしないことが最も重要です。昔からいきなりポップアップする通知ダイアログはユーザーに呪われていましたし、Windows 8のウィジェットやWindows 10のスタートメニューのウィジェットも、またVistaで搭載され7にも据え置かれたガジェットも、通常ほぼ無効化されていました。それこそ仮想デスクトップに走る前にデフォルトデスクトップの有効領域を増やせという話です。Windows 98あたりにあった消えるタスクバーは微妙ですが、そもそもスタートメニューと時計だけなら消えてもよいわけで、タスクマネージャーがワンアクションで呼び出せればタスクバーはいらない気がします。

Windows 11 Insider最新ビルド配布。検索ボックスをスタートメニューに追加
「スタートメニューの上部に検索ボックスを追加し、探したいものを容易に見つけられる。」
これは良い変更だと思います。さすがにまずいという認識があったのでしょうか。
とはいえ、それならスタートメニューにアプリケーション起動ショートカットをピン止めなどせず、タスクバーへのピン止めなりデスクトップへのピン止めなりで十分です。スタートメニューだというところにこだわりがあるのかもしれませんが(デスクトップと違ってトップレベルに出てきますし)、本来どこかのタイミングで起動する必要が出るからスタートメニューにアプリケーション起動ショートカットを置くわけで、そこから必要なものを選んでピン止めなど、標準装備の機能である理由がありません。オプションの機能拡張として提供してあれば十分です。逆にOSのサプライヤーとしてスタートメニューにやたらとアイコンを並べるのを抑止したいのであれば、スタートメニューに登録するアイコンはアプリケーション一式につき一つとし、機能は起動オプションなりアプリケーション内なりから呼び出すようにガイドラインを設定すればよいことです(もっともそう言った場合お前がそれを言うかという話になると思いますが)。
「タスクバーの音量アイコンの右クリックで、サウンドに関する問題のトラブルシューティングを表示」
えーと、音量アイコンはパネルに格納されたという認識だったのですが、まだタスクバーの右側を占拠しているのでしょうか。

■2021年06月30日(水)  条件がそろわなければ雇わないというのはあまり良い感じはしないのですが
「ワクハラ」避けるには 非接種での別扱い認められる?
正直この件は、一定の要件の下で強制に近い措置や不利益な取り扱いも認められると考えざるを得ません。
雇用主は、被用者の人格を尊重しなければなりませんが、同時に他の被用者や取引先の安全にも責任を負います。職場感染は避ける義務があるでしょうし、取引先から担当者のワクチン接種証明を出せなければ取引打ち切りもありうるとでも言われてしまえば、接種か配転かくらいは言わざるを得ないでしょう。もちろんその場合、接種によるリスクについては十分な配慮を行わないといけないと思います。

■2021年06月29日(火)  いっそ株式の出資証券性を廃止しても良いのではないか
おみやげなし、3分の2の1563社に 変わる株主総会
コロナで一変というか、そもそもお土産を出していたのは株主総会に出てくる程度に事業に関心を持って欲しい、経営陣に親しみを持って欲しいという話であって、株主総会の活性化策ではありませんよね。19世紀なら株主総会で議論の末経営方針を決めるようなこともあったかもしれませんが、20世紀からはそんな牧歌的な上場企業はないというのは経営者支配論のころから明白です。末端の少数株主にとっては出ても出なくても変わらず、期日前に委任状合戦が起きたりTOBが起きたりしたら利益になりそうな方に肩入れすればよく、総会期日には事が終わっている、そういうものです。もちろんそこで経営の刷新を求めるファンドなりではなく現行の経営陣を選んでもらうために、いわば株主に目に見える利益供与をしていたのがお土産でしょう。もちろん配当でもよいわけですが、配当だとお土産相当額を付けてもさっぱり目立たない、認めてもらえないということはあったと思います。それだけ株価が高すぎたということだと思うのですが。
逆に言えば、株主としては事前配布の経営状況の資料を読んで、やばそうだなと思ったら売ってしまえばよい、株主総会など出る気もないのです。経営陣もコストを抑えたい(会場費を含む総会開催経費だってバカになりません)、できれば余計な茶々を無視できるようコントロールしたいということもあって、感染症対策をこれ幸いと制度をいじっているのでしょう。
アダム・スミスあたりがルーチンワークだけで成り立つ事業なら株式会社であってもよいと言っているように、株主総会というのは意味のある機関ではありません。大きな負債を負う場合や会社の根本を変えるような変更をする場合は株主への情報提供義務の一環として株主総会で承認する必要はあるでしょうが、本来株主の財産的権利は制度で守り、資本金を負債として経営者が株式会社を運営するものでしょう。総会で色々決められるようになっているのは、20世紀初めまでの技術的な制約によるものです。株主としてはマイノリティーである以上(何しろ東証一部上場会社の場合最上位の株主ですら10パーセント未満の持ち株でしかないことが珍しくない)経営への口出しが報われる可能性は低く、経営情報さえ明らかになっていれば持つか売るか(買うか買わないか)の判断でしかありません。会社が破綻しても、株券の値段がゼロになるだけで、会社の債権者が保証を求めてくるわけでもありません。
そもそも出資証券が百万や億の単位で発行されているというのがおかしいので、事業の持ち主と考えれば1000株くらいが上限でしょう。それ以上は別途社債として出資を募るべきですし(別に社債に償還期限がなければならないというわけではありません)、売買はまだしも流通市場など何か感覚がおかしいと思います。しかもディスクロージャーの制度がしっかりしているからと言って金融機関が株式会社を優遇するというのも馬鹿げています。少なくとも制度設計においては、必要ならどの組織形態であってもディスクロージャーを確保するのが筋です。

■2021年06月29日(火)  香辛料は使う機会が少ないのでこういうことが起こる
調味料置き場をちょっと整頓してみたら賞味期限が地獄
まあ、よくあることです。おなかを壊したりはたぶんしませんので、適当にスパイシーな漬物でも作って消費するあたりでしょう。

■2021年06月29日(火)  実用性は皆無のようですが
ハイネケン、ビールを冷やしながら自走するクーラーボックスロボ「B.O.T」
ライターも実用性はほぼ評価していないようですが、いくつか問題点を指摘します。
  1. 1ダースでは足りません。バーベキューならば5人で3本は飲みますから、2ダースは必要です。
  2. バッテリーが重そうです。もちろんそのバッテリーを人力で運ぶ必要はないはずですが、だとすれば使用前に充電する必要があるでしょう。うっかり充電を忘れて、材料の買い物から帰ってきたところで使えず、無意味なインテリアかガレージの肥やしになる気がします。実はガソリンエンジンかもしれませんが、エンジン式の芝刈り機でもあるまいし、給油時にガソリンをこぼして臭いまくったら嫌な気がします。
  3. 初回起動時に腰を痛めそうです。なにしろ配達された時点では動かないと思いますし、配達員が充電スポットまで運んでくれる気もしません。
なおライターの指摘する不整地走行能力の欠如は問題にはなりません。メリケンならお隣に煙で迷惑が掛からない程度の広さの芝生の敷かれた庭のある家に住んでいるのが当たり前であり、そうでないメリケンは自宅でバーベキューなどしません。もちろんキャンプ中のバーベキューはオートキャンプ場の自家用車の隣でしますから、こんな機材はいりません(たぶん車を駐車場においてキャンプなどしていると、車上荒らしか車窃盗にあいます)。ランドクルーザーのカーゴスペースにクーラーボックスを積んでおくだけです。

■2021年06月29日(火)  Dfの価値はセンサーのピクセル数ではなくFXフォーマットの画角にある
ニコン、クラシカルデザインのAPS-Cミラーレス「Z fc」。ズームキット15万円/単焦点キット16万円
ニコンがレトロデザインのミラーレスカメラ「Z fc」を発表 = ダイヤル操作が楽しくて新レンズも登場
ニコンがレトロなAPS-Cミラーレス「ニコン Z fc」7月下旬発売
昨秋懐古的ニコンファンの嘆きを引き起こしたDfの生産終了ですが、
ニコンDfが製造終了
Nikon Dfは終わるのか。いや、僕の中では終わらない。
Z系列として一応後継機が出た形です。
まあ、Zはいいんですけどね。マウントアダプターだってあるわけですし。重さの問題もあるのだと思いますけど、ここでAPS-Cでもいいよねってのはないのではないでしょうか。D850やD780が残っていてDfがディスコンで後継機がAPS-Cって、形だけそれっぽくしておけばいいよねと思っているようにしか見えません。正直これでは、FXの一眼レフをD6とD810Aを除いてディスコンにしてZに集中した方がましだと思います。部品の供給などの生産上の都合も理解はしますし、さほど売れもしないものを長期間維持し続けてきたことは評価するのですが、Zでもいいから、値段が高くてもいいから、重くても我慢するから、せめてFXフォーマットにならなかったのか。新製品のレンズを取り付けるなら、Z5でも買います。APS-CでいいならZ50で十分です。マニュアル時代の操作系とフィルムと同じ画角があってのDfなんですがね。
もうここまでくると、サードパーティーでよいのでFM2/FE2用のデジタルバックでも出ないかな、と。モードラを電源代わりにするのでもよいです。どのみちシャッターチャージは必要ですから。

■2021年06月29日(火)  人柱は結構なのですが、単語の変な短縮は気持ち悪いです
M1 Mac、Windows 11 Insider PreviewをParallels環境にインスト可能
内容はともかく、字数制限があるのでもなければ「インスト」は止めてほしいです。

■2021年06月28日(月)  ユニットバスの空間に押し込めた手腕は称賛しますが
トイレと浴室は同じ部屋、だけど“バス・トイレ別”? 新機軸の3点ユニット
いや、工夫は認めるけどコレジャナイんじゃないかな。
まずなんでユニットバスだと敬遠されるのかというと、浴槽のお湯が便器に飛ぶとか、トイレの床が濡れるとか、日本式のバスタブと使い方が違うとか、カップルで住んでいるときに入浴中や排便中に相方が入ってきたら気まずいといった理由ですよね。独り暮らしなら他人が入ってくる恐れはないですけども、まあ、水濡れの話や使い方の問題は解決しない。だから浴槽にドアを付けるというのはわかります。
しかし、日本の入浴というのは、ヨーロッパあたりのようにバスタブの中で完結してはいません。ヨーロッパの習慣では、バスタブというのは日本の浴室に当たる設備であり、水を貯めてもかまいませんが、貯めた水は出る前に抜き、バスタブの中でタオルで体を拭って水気を落とし、最後に足の裏だけ、バスタブの近くに敷いたマットで拭います。これならそもそもバスタブの外に水など飛びません。またお湯に浸からないと風呂に入った気がしないなどという人がいますけれども、そもそもユニットバスを含めた洋式のバスタブはお湯がバスタブを置いた部屋に漏れないようにする設備であって、お湯に浸かるための設備ではないのです。たっぷりと貯めたお湯につかり、体を洗うとか拭うのはバスタブの外という習慣とは違いますし、そこで便器や床に水が飛ぶという話になります。シャワーブースではないのですから、カーテンの代わりに壁とドアを付けて済むものではありません。
なんというか、小細工で安普請の物件の延命を狙うような商品であり、意図せぬコレジャナイの典型のような気がします。

■2021年06月28日(月)  もしかしてマニュアルに書くSMS受信用電話番号が一つでよくなるだけですか?
携帯3社、企業向けSMS番号を共通化 ユーザーの契約キャリアに関係なく同じ番号で返信可能に
タイトルを読んで何のことやら意味不明だったのですが、もしかしてキャリアに関わらず同じ番号でSMSの送受信ができるというだけのことでしょうか。
もちろん技術的にはなんとなく想像はつきますが、しょぼいですねえ。そもそもSMSは2011年にキャリア間のゲートウェイが整備されたと認識していたのですが、昨今二段階認証の有力な手順として着目されつつある関係で、ゲートウェイを通過する通信は好ましくないという話でも出ていたのでしょうか。それとも携帯電話ネットワークの外から多数のSMSを取り廻す設備がキャリアごとの独自仕様なのでしょうか。まあ、性能面では無線基地局経由でSMSを送受信するより光ファイバーに直結してしまった方がよくなるだろうとは思いますけど。
報知だけの記事なので、どういう背景があって企業がキャリアごとに番号を取得・表示する状況になり(キャリアをまたげるようになった時点で本来1キャリアだけの契約で十分なはず)、このような番号共通化という話が出てきたのかわかりませんが、間の抜けたサービスを展開する前に外部仕様を標準化して欲しいものです。

■2021年06月27日(日)  文藝クラブにパンピーが入ってきてグラビアアイドルの話をするのがはばかられるような意味合いはありそうな
来日10周年:女性はどこだ?
まあ、3巻の時点とはそれなりに状況は変わってきているかもしれませんが…
もちろんトランスジェンダーのホモセクシュアルというパターンもあるわけなので、生誕時の生物的性は女性で主観的性別は男性で性愛の対象が男性というパターンもあるのだと思いますが、日本の繁華街のクラブというのは通常同じ嗜好を持った人が集まる場所なので、ゲイクラブと銘打った場合女性は来ないのじゃないでしょうかね。というか、ゲイクラブに女性が入ってきた場合、お客さんはどう思うのでしょうか。もちろんビアンバーという場合逆になるわけですが、確かに興味本位で入ってくる男性客を拒む雰囲気はあるのだと思います。そういえば、ゲイだとバーもクラブもあるのにレズビアンだとバーなんですね。バーなのは、多分カップルで静かに話をする場だからだと思いますけど。なお方向性が限定された空間という意味で、ダンスクラブに行ってダンスそっちのけで女性を口説いてばかりいる男性の類はマナーを弁えていないということになるでしょう。同性異性関係なくダンスのパートナーを次々と替えていくのは、周囲公認のステディな相手がいる場合を除き問題ないと思います。
日本では、思春期以降の男性と女性がイーブンな立場で私的に参加する場というのは限られているかもしれません。技能教育機関などはイーブンでよいのですが、普段そのような場にいることが少ないのでお互い慣れていないのではないかと思います。変に緊張した場を作るよりは同性でまとまってしまった方が楽、というのでしょうか。そのあたり良い意味で空気を読まない人もいるので、そういう状況を見ることが多いというレベルの話でしかありませんけど。逆に必然的に立ち位置が決まってしまう集まりの場合、かえって安心して性別関係なく集まると思います。何か結論を出さないといけない集まりでもないので、当たり障りのないポジショントークをしていればよいのが楽なのでしょう。
なお、オーサさんの場合レズビアンバーで入店を拒まれたりはしないと思いますので、同性のお友達でも誘って行ってみるのが良い気はします。

■2021年06月26日(土)  Vista and 11 - neither good nor beautiful
変わり続けるWindows 〜 11は帰ってきたVista
11はVistaだという筋にはあまり異論はないのですけど、Vistaは良かった、だから11もよいという議論は全く感心しません。Vistaは出来が悪かった、だから11も同じなので当分様子を見るべきというのならわかります。
「Windowsのライフサイクルは5年間が妥当」
そんなわけはないのであって、せっかくaSなのだから50年くらいはサポートを続けてほしいと思います。もちろんその間に新しいバージョンを出すのは構わないと思いますが、旧バージョンの廃止には慎重であって欲しいものです。Windows 10は2025年までということのようですが、新しいデバイスのサポートも2025年というか、2065年までは続けてほしいですし、もちろんダウングレードしようとしたらデバイスドライバがなくて失敗した、一部動かない機能が出たなどということがないようにして欲しいです。
「欠点は、当時にしては多くのリソースを要求しすぎる作りだったことから、「使える」と「快適に使える」の間に大きな溝があり、プアなハードウェア構成では不安定さが目立ったことだろう。」
こういう問題ではないのであって、いくらあの当時のハードウェアの入れ替わりサイクルがまだまだ速かったからと言って、2006年に2003年ごろの普及価格帯のパソコンで不安定になるというのはそもそも熟成が足りていないのです。また中身を弄ったからと言ってLook and Feelを変える必要はないのであり、またアプリケーションの互換性も維持してしかるべきです。もちろんバイナリの構造としては、Windows XPで動くアプリケーションソフトウェアはVistaでも動くのですが、システムのディレクトリツリーが変わったために、DOSアプリケーションやMSVCランタイムのみに依存するアプリケーションは動くのにインストーラー必須のWindowsアプリケーションはインストールができなくなりました。MFCやDirect Xライブラリのバージョン間の非互換性も問題でした。一度インストール先のシステム上でソースからコンパイルしないと動かないとでも言うなら話が別ですが、Windowsの場合バイナリインストールが普通なのですから、インターフェースライブラリレベルの互換性やアプリケーションインストールフォルダの構造の互換性くらいは、レジストリなど使わずとも維持して欲しいものです。MacOSのリソースフォークは外と全く関係ないシステムだから許されたのであって、1995年くらいはMacから送られてきたデータファイルのリソースフォークの扱いに難儀したものです。
「そのリソース喰らいをそぎ落としてダイエット、シンプルにしたのがWindows 7で2009年の発売だ。そして、そのWindows 7は、Windows 8の発売後も、メインストリームサポートが終了した2015年以降も延長サポートで企業ユーザーによって使われ続け、ついに、2020年初にサポート終了となったのは記憶に新しい。実質的に10年間多くの現場で現役で使われ続けたことになる。」
そういうわけで、Vistaの段階でシステムが完成していなかったこと、そして2年で安定させられた以上7程度のブラッシュアップを待たずにリリースされたVistaのリリースタイミングが間違いであったことは明らかです。もちろん、どう見てもその轍を踏んでいる11も、最低1年は様子見でしょう。
「個人的にはVistaがモダンになって帰ってきたという印象を持った。タスクバーが横たわるのはデスクトップ下部で、どうやら上部には移動できないらしい。そして、タスクバーボタンは中央寄せだ。しかもあの伝統のスタートボタンも他のタスクバーボタンと一絡げに中央に寄せられている。」
いやまあ、ただのAppleの真似じゃないでしょうか。で、マネと言われないために時計やインジケーターを右寄せしているだけじゃないかと。
もちろん使い勝手から言えばスタートボタンなどいらないわけで、あれは実行バイナリでは初期設定ができず、バッチファイルやショートカットの起動時設定を使ってごまかした名残です。本当に革新的なアップデートであるならば、Windows XPの時点で起動スクリプトや環境変数、システムレジストリなどはなくなっていてしかるべきでした。MacOSでは、あの当時この手のデータはリソースフォークに入っており、起動スクリプトと実行ファイルのどちらを開くべきかなどと悩む必要はありませんでした。その後Appleはフォルダーの一種として複数の実行バイナリを含むアプリケーションを処理します。なのにWindowsはいまだに、何かやろうとすると環境変数が設定されていないのレジストリの内容がおかしいの、実行バイナリではなく起動スクリプトの方を開けの、スタートメニューにドロップするのはショートカットだのとわけのわからないものが見えているのです。良かったの美しいのと言うならこのあたりはどうなのか。どう見ても美しくなどないでしょう。それともWindows 11はB-TRONベースにでもなるのでしょうか(あれも今考えればどうにも無理をしていたものですが)。
そして、スカイペだのチーマーだのモダン焼きコミュニケーション調理具だのが標準装備というのもろくでもありません。売りたいサービスの端末を抱き合わせ販売しているだけでしょう。これこそストアからでもインストールすれば済むものです。市場監督当局が飽きて投げ出したからと言って、Internet Explorerをバンドル販売した黒歴史が肯定されるわけではないのです。Windows 10ではWindows Updateがかかるたびにタスクバーに妙なアイコンが現れてオフにするまで困惑させられましたが、OSサプライヤーとしての責任は、アプリケーションと基盤部分を厳格に分けるところにあり、アプリケーションレベルの標準機能を充実させることではありません。つまり公開された技術情報に基づいて正しく構築されたアプリケーションならタスクトレイにおさめられる、標準アプリケーションでもタスクトレイから正常に除去できるというところが責任範囲なのであり、デフォルトでタスクトレイに何が入っているかはどうでもよいのです。せっかくストアという、昔のWindowsインストールパッケージのインストーラーの機能選択ダイアログに代わる、充分な機能を持ったインターフェースがあるのですから、それを活用して欲しいものです。

■2021年06月26日(土)  判決を捻じ曲げるようなタイトルを付けていませんかね
芸術に忖度は無用? 「宮本から君へ」判決の「エール」
忖度は無用などという話があるわけはないのであって、例えば暴力を称賛するような作品であれば、どれだけ専門家の芸術性についての評価が高くとも補助を行わない決定をすることはあり得ると思います。もちろんこれは、申請に基づいて補助の是非を審査した段階での話です。
その上で、一度行った決定を事後に「公益性」の下に撤回することには慎重でないといけない、出演者が薬物乱用で有罪判決を受けることは決定を撤回するほど重大な理由ではないという話でしょう。倫理的な基準に照らして審査したものと全く異なるものができていた場合や、制作過程での不道徳な行為が発覚した場合などは、撤回は正当化できると思います。制度批判、政権批判は難しいところですが、審査時であれば現行憲法制度を根本から否定するような主張を持った作品への補助を行わないことは正当化できるでしょうし、もちろんそのような前提で審査させておいて出来上がったら、例えば人権思想を否定していたという場合は補助の撤回もありうると思います。もちろん、制作過程で虐待に類する行為が行われていた場合も同様と思います。そういったレベルでの補助者の立場や社会通念への忖度は、公的存在としての作品を制作し、それに際して補助金を申請する者としてやってしかるべきです。
作品に関係ないところでのスタッフやキャストの犯罪行為など、宣伝の際や上映時にそのような犯罪行為を是認するものではないと表明すれば済んでしまう程度のことです。その程度の問題で芸術性の観点から行った補助の決定を覆すことは裁量権の濫用である、キャストの選定という表現の手段を損ねているというのは、常識的な判断です。
もちろん、補助と公開自体の禁止とでは意味合いが全く違います。当然、補助の方が裁量の範囲が広くなります。芸術振興政策と言っても今時例えばナチス礼賛映画に補助金など出せないでしょう。ただしそのような作品であっても、公開を規制することには相当に慎重であるべきです。公開のチャンネルを規制するあたりはグレーゾーンですが、制作や公開に際して何の配慮もしない、社会通念を忖度しないというのは、何らかの形で摘発されても仕方ないでしょう。制作過程で違法な行為がないのであれば、自宅で知り合いに見せるくらいはかまわないでしょうけど。
もちろん、表現の自由という以上、その自由を行使する実力の裏付けはあってしかるべきです。政策責任者の名前だけ書いて申請すれば補助金が出るのが当然だなどということはありません。また芸文振や文化庁の顔で公開手段を確保せよ、費用も丸抱えなどというのも論外です。社会主義国のお抱え芸術家を羨むのは構いませんが、生きていく以上のことは自分で準備をするのが少なくとも日本の前提であり、それは文化芸術であっても変わりはありません。

■2021年06月26日(土)  普通の研究者は自分のテーマがいい加減な扱いをされると不機嫌になるのですが
天皇陛下が基調講演 国連「水と災害に関する特別会合」
国内法から見て立場上やってよいのかという話は別として、日本国の行政府の形式的筆頭としてこうした会議で基調講演をすること自体はあり得ます。天皇家というと生物学に絡む方が多いですが、裕仁陛下や明仁陛下の水棲生物学もそうですけれども、水とも縁は深いので、水と災害に関する特別会合で基調講演をまじめにすることも不自然とは思いません。なにしろ天皇の仕事の一部はもともと雨乞いをして干ばつを防ぐことや晴乞いをして日照不良などを防ぐことです。
ただ、「水を研究テーマとしている」という表現に、確か徳仁陛下は文学だか社会学だかを専攻していなかっただろうかと思いました。水の研究というと、普通は物質としての水や水を媒介とした化学変化、水の流動や組成、物性の自然地理的ないしは時間的分布やそれに絡む自然現象などの研究です。流体力学を水の研究というかどうかは微妙ですし、水利土木や船体形状工学、液体輸送工学のばあいですら、水の研究とは言いません。徳仁陛下は中世交通史・流通史に関心を持っているということで、おそらく水運や水圏周辺の産業・文化やその変遷なのだと思いますし、これなら水と災害には当然絡みます。であれば「水運や水環境を研究テーマとしている」と書くべきです。

■2021年06月25日(金)  態度が悪いと単位をやらないという話にしか見えない
「中間・期末テスト」やめた高校 生徒にも教員にも利点
まあ、惰性で定期テストをやるよりは単元ごとにレポートを出せる方がましとは思うのですが。
とはいえ新手の出席確保策としか思えないのです。なにしろ「授業態度やリポート提出など日常の姿勢」です。もちろん授業の進行を妨害するような行為は良くないですし、提出物を無視するのもあまり良いとは言えませんが、高校までの学校の授業などたいした意味はないので、教材をしっかり読み込んでテストで一発95点も取っておけばよい気がします。文字の練習が中心の小学校低学年ならともかく、中学2年以上で授業態度を元に評価をするというのは、生活態度の統制に見えて感心できません。
また教員への負担についても、そもそも行事や部活の方を減らせばよいわけで、文化祭で飲食店をやったり修学旅行に行かせたりするために高校に通うわけでも通わせるわけでもありません。この点では甲子園に行くために高校に行くというのは納得しやすいわけですが、高校でやることかという気はしますね。また日本の学校は事あるごとに生徒を講堂に集めて校長が訓辞を垂れますが、あんなものをするくらいなら授業でも実力テストでもやった方がましです。総じて学校行事、対校試合の類は学校の目的から見て無駄です。ついでに言えば最近流行りのボランティアにしても、行事を減らして生徒の活動の時間を確保し、外部の組織とつなぐ担当教員を置けばよいわけで、なんでもかんでも学徒勤労動員みたいに学校単位でまとめればよいわけではありません。
人物本位、主観評価本位の教育というのは全体主義的教育と紙一重の部分があるので、いくら関係者の評価が良くても懐疑的に評価するべきだと思います。
ちなみに伝統的な学校の場合、定期試験やコースや学校の修了試験は正式の行事であり、カレッジの正餐やいわゆるコメンスメントセレモニーなどと同じく正装(典型的にはいわゆるアカデミックドレス)で参加するものとされます。

■2021年06月25日(金)  内部統制に問題というよりは経営者として失格認定な気がする
東芝の株主総会、永山・取締役会議長らの再任を否決
東芝の日本的体質に不信の目 解決には「株主と対話を」
あ、牛島さんだ。この人、1980年代から1990年代にかけて小説を書いていたはずです。
さて、マジョリティを握る大株主と対立した場合、当然ながら取締役に勝ち目は余りありません。本来そういう事態を避けるために、取締役に株主側の人物を配して、経営執行は人数が限られた取締役兼務の執行役に分離するのですが、東芝はこのモデルに当たる指名委員会等設置会社であるにもかかわらず機能が働かなかったようです。この場合、株主総会に諮る人事案を決定した前取締役会の指名委員会に対する不信任ということにもなります。
株式公開企業としては当然の経営側リスクであり、おそらくプロ経営者として抜擢された雇われ経営者である永山会長は手酷い失策を演じたということになります。誰の方を向いていたのでしょうかね。
牛島氏は株主との対話と言いますが、対話していても経営方針で対立してしまうことはあり得ます。その際に自分のプランで株主を納得させる、せめて株式の売り払いで済ませてもらうというのが取締役の手腕です。永山氏がそこで姑息なことをやって信用を失った、このためそもそも対話が成り立たなくなったということではないかと思います。経済産業省との癒着にしても、後ろ盾を得ていれば有利な点はあるのですから、本来株主に経営方針を納得させる要素のはずです。役所と癒着して株主から利益をかすめているなどと思われたのであればともかく、中央集権的企業支配に親和的で合理主義の欧米投資ファンドにそっぽを向かれる、そして指名した返り咲き社長はそのままでというのは、経営方針自体は議論してもよいが個人的に信頼できないということでしょう。

東芝の混乱は説明不足のツケ 経営陣は株主に戦略提示を
提示して納得してもらえたかどうかはわかりませんし、その場合経営陣がどう対応すべきかというところで間違った気がしますけどね。
あるいは投資ファンドにしても、短期で(と言っても事業再建の場合数年程度)株価売却益を狙うところもあれば、長期で安定した配当収入を狙うところもあります。そもそも数年程度の期間で株主と経営陣の関係を安定させ、再建計画を進める手段としての友好的TOBという話ではあったわけです。どんな事情があったにせよそれを破却した以上、代替となる事業計画はないといけないというのは長内氏の指摘する通りです。とはいえ中継ぎの返り咲きとはいえ代わった社長は据え置かれているわけで、例えば累積投票制度を利用する戦術的な工夫の結果だとしても、中継ぎとして最低限の取締役を株主側で提案して取締役会の全面的な入れ替えを図るという事態、あるいは事業計画を含むすべての議案が否決される事態にはなっていないわけで、基本的には現状の計画を認めてその修正を図るにしても、株主をないがしろにする取締役や務めを果たさない監査役は最低限排除する、彼らには任せておけないということではないでしょうか。

■2021年06月25日(金)  登録シッターを家に入れられる、子供を任せられるという考え方がどうかしている
登録シッター、今度は利用者宅で窃盗 キッズライン公表
まあ、シッター個人との長期間の契約ならともかく、短期間の都度割り当てのシステムだと必然的に伴うリスクだと思います。
正直、貧乏は嫌だねという以外言えることがないですね。利用者がシッターを常雇い出来る状況であればリスクは相当低くなるわけですから。ご近所に子守を頼むような感覚でサービスを利用するのもおかしいと思います。
家事支援でも子守でも、都度ではなく常雇い出来る人以外は、他人任せにはしない方がよいと思います。

■2021年06月25日(金)  被害額…
「ファスト映画」初の摘発 無断で短く、プロも雇って…
いやまあ、他人の作品を編集して許可もなくその結果を公開するというのは実際問題ではあるのですが…
そこで被害額と言われると、慰謝料以外何があるのかという気はします。著作者人格権の侵害や複製権の侵害についての慰謝料は当然あります。それ以外ですが、まず上映料・コンテンツ販売収入ですが、そもそもファスト映画は元の作品のダイジェストであり、視聴層が元の作品とは違っているように思います。つまりファスト映画が元の作品が得るべき利益を奪ったと言えるかどうかは疑問です。逆に、ファスト映画製作者が主張するであろう、ファスト映画の視聴によって元の作品への興味を喚起し、最終的な興行収入に貢献しうるという主張も成り立つ余地があります。また2時間も原作品を見ている暇はないという人だっています。二次作品作成に関わるライセンス収入は、これは請求する権利があります。とはいえ、被害者側が合理的な条件でライセンスする機会を与えていたと言えるかどうかは微妙でしょう。
その意味で、900億円というのはうべかりし利益としても被害額としても過大評価ではないかという気がするのですが…

■2021年06月24日(木)  ダメと言われるとやってみたくなるのはむしろ当たり前なので
鎌倉時代建立の神社社殿に「バーカ」落書き 国重文
まあ、電車の車体に落書きをするようなもので、防ごうとすれば常時出入り禁止にしないといけないと思いますけど。やる側も、やっちゃいけないとされていることをすることに意義を見出しているわけですし。肝試しみたいなものでしょう。
これで、SNSを丁寧に当たったらレポートが上がっていたとか言ったら面白いのですが。

■2021年06月24日(木)  その自販機、大学と設置で合意していたのでしょうか
「1本50円」の格安自販機 京大熊野寮で撤去の危機
いやまあ、昔からある話で、寮や設備の管理権が大学にあるのか寮自治会にあるのかというところで揉めている以上、寮自治会が管理する設備というのは撤去されても仕方ないのです。おそらく大学としては、寮自治会の管理権自体否定したいでしょう。そして事業組織としての大学においては、学生は余所者です。利用者としてもてなされることはあっても、自治権を主張することは想定されません。まあ、大学自治寮の場合相当期間自治の実績があるため解釈が難しい部分はあるのですが。とはいえ水道光熱費も含めて本来大学と協議のうえで設備運用をするのが筋であり、自販機の設置など場合によっては電気窃盗と見做される事案です。
これが、学生の自治組織が法人化してキャンパス外に土地を手配してそこに寮を建てている場合、教員が兼職で管理を委嘱されていても大学の管理権は及ばないと思います。まあ、その場合でも、大学側としては大学の関係者を騙る悪質な団体と宣伝し、入寮を妨害することはあり得るわけですが。

■2021年06月24日(木)  差し止めたところで保存できるのかどうか
復元の慶長使節船「解体しないで」 市民団体が知事提訴
まあ、差し止めはいいんですけどね。
まず県としては保存を投げているわけです。モノがバブルの名残みたいな話なので、県としては維持できないから幕引きをするというのは、間違っているとは思えません。
だとすると、市民団体なりどこかの文化団体が引き取るしか保存のしようがないと思うのですが、その裏付けがあって差し止めを請求しているのか、それともその道を探る時間を稼ぐために請求しているのかは問題だと思います。場合によっては、裁判所から「保存の見通しもないのに解体の差し止めは認め難い」と判断されかねないと思うのですが。
それと、FRPで1/4の模型という話はさらにナンセンスです。お金の無駄ですので、こちらは即刻中止していただきたいものです。

■2021年06月24日(木)  ダボっとしてソックスがないのが囚人服っぽい
プラダやアルマーニ躍動 ミラノ・メンズ新作は爽やか
1920年代の防暑軍装ベースのカジュアルという印象なんですが…帽子がヘルメットに見えるからですかね。
ショートパンツから生足を出すのがデザイナー的に流行なのでしょうか。まあ、リゾートウェアとしてはありだと思うのですが、これで出勤してきたら私個人としては評価は下げます。
そしてアルマーニですが…囚人服。だぼだぼ具合がアルカトラスでみた囚人の写真に重なります。まあ、あちらは地厚の麻かウールか何かだと思うので、ここまでの光沢はないと思いますが。

■2021年06月24日(木)  住所も持ち歩かせろ
キャリアメール持ち運び「早期に進める」 NTTドコモ
じゃあ住居表示、つまりいわゆる住所も持ち歩かせてください。そうすれば、いちいち運送業者ごとに転送手続をしなくても済みます。

キャリアメールの「持ち運び」は2021年中に 武田総務大臣「公正な競争環境に」
これを公正とは言いません。それを言うなら「キャリアメール自体の廃止・禁止、サードパーティーメールサービスへの義務的移行」あるいは「キャリアメールサービスに対する高額の課金」と言うべきです。むしろSMSと普通のインターネットメールに対して携帯電話のキャリアメールが不当に有利になってしまっています。その割にユーザーに対するSMSとキャリアメールと普通のインターネットメールの違いについての啓発は求めていないわけで、携帯電話のプランの選定ばかり強調し、より本質的な回線サービスとアプリケーションサービスの分離を進めていません。これではさっぱり公正な競争になりません。

■2021年06月24日(木)  bccにだって本来書いてはいけないし書く必要もない
原子力規制委、メール暗号化解除パスワード送付の不具合でアドレス漏洩
えーと、その前に復号パスワードをメールで送る時点で問題があります。
またセキュリティに気を使うメール送信システムでbccがどうのという話は本来出ないはずです。toにしろccにしろbccにしろSMTPのレベルの話ではなく、本体のヘッダの記述に関わる話なので、まっとうに送信システムを構築したのであれば別途アドレス(グループ)を設定しておきデータ入力時に指定するだけで、本体に送信先を書く必要がないからです。
またbccに書いたら表示されないなどというのは世迷言であり、それこそ生データを見ればきっちり書いてあるのが読めるわけです。趣味人がレンタルサーバーのお仕着せ配信システム上に作って普通のMUAから送信しているのならともかく、規格を理解していれば起こらないはずの問題を実装レベルで起こすというのは、週刊アスキーしか読んでないような人が仕様書でも書いたのでしょうか。1990年代の古本でよければ、メールヘッダやSMTPについては良い解説書がありますので、古本屋か図書館で探してちゃんと読むことをお勧めします。
こういうところでありもので取り繕ってでっち上げたシステムを使っているから問題も起きるしIT投資にふさわしい技術開発が行われないのではないでしょうか。

■2021年06月24日(木)  小学生にタブレットを配っても開発能力は向上しない
デジタル後進国になってしまった日本。インテルの支援策とは
「その一方で、デジタル競争力ランキングで日本は27位と年々順位を落としており、もはや「デジタル後進国」という事実があることも認めている。」
まず、件のランキング自体がどうも胡散臭いです。個別項目の評価では納得できる点もありますが、項目自体がネオリベ規制緩和派に偏っているように見えます。まあ、もしかすると行政官僚の指針ベースの規制がお気に召さないのかもしれません。とはいえ規制を云々するというのは、大資本で開発した技術やビジネスを広範に使う、ベンチャー企業が集中的な投資で一気に市場の掌握を進めるというモデルであり、極論すれば深く考えないやりっぱなしビジネスです。それでビジネス展開が速いのをアジャイルと言われても、納得はいきません。
まあ、デジタル関連投資が公共でも民間でもさして高くない面は認めざるを得ないのですが、そもそもデジタル関連投資をするほどのまとまった資金余裕を持つのは大組織だけという事情を反映している気がします。おそらく年間50万円くらいなら利益が上がっているのであれば小規模事業でもIT投資は可能なはずなのですが、身内に趣味人がいるのでもない限り、ローンを組んで500万円のような投資をして、金利負担分の効果が上がるかどうかという話になります。そもそもローンを組ませてもらえないとどうにもなりませんし、リスクだって高いわけです。一方で複数県に展開するレベルの広域事業になると、FTTHの普及もあって相対的にコストが安くなるため、POSレジと集計システムに一億円の投資をして割が合うレベルになります。IT開発大手が基盤開発をして環境構築キットを低コスト(一番良いのはサポートなしでフリーダウンロード、一案件30ライセンス以下ならライセンスチャージなしとか)で提供し、それを開発力のある技術者が小資本で応用してエンドユーザーに低コストで供給するくらいでないと、スーパーマーケットや郊外型大型テナントショップ、全国展開のフランチャイズでもないと投資は進行しない気がします。
それを、基礎教育や速度最優先のアプリ開発の技術ばかり教え込み、そのためにタブレットを配ったりしても、スマホ中毒を量産してクラウドサービス大手ばかりが値切りまくった投資をするだけに終わる気がします。
まあ、トイプログラミング環境でも手に入らないよりはましなんですけどね。

■2021年06月24日(木)  問題を持ち込まれる裁判所が気の毒には思えてしまう
二つの名字の使い分け サイボウズ青野社長が語る不都合
これは正しくは、通称使用の問題であって、それこそ青野氏が結婚を機に「西端」に切り替えていれば問題は起きないとも言えると思います。もちろんそれでも、西端では青野で経てきたキャリアが参照しにくくなる、無視されるという問題は出るわけで、そこは改名にまつわる不都合ではあります。トータルとして一生同じ名前でいる方が都合がよいということは言えるでしょう。
ただし、結婚もしたい、名前も一生同じで通したいというのは、ひと工夫必要だということはあると思います。会社でどうだとか婚姻届にフルネームを書くとかという話ではなく、とにかく本人確認が必要な手続を家族がする場合に必ず委任状が必要になる。生計費口座をどちらかの名義で作った場合に、ATMでは済まない手続を他方がやる場合は委任状を用意しなければならない。子供の絡む手続をする場合に、いるならば両親が連署しないといけない。一方が病院に担ぎ込まれたときに他方が対応する際には、関係を証明する手段を用意しないといけない。今までいい加減に済ましてきたことをちゃんとするだけだとは言えるでしょうが、コストの移転には違いありません。
正直そこが見えてしまうので、この話は司法での処理にはなじまないと思ってしまうのですけどね。手続や手段も含めて制度設計が大事ですから。
もちろん、制度設計の話をしようにも国会での審議ができないという事情はあります。とはいえそれも、本来であれば、有権者側で政策連合を作り、夫婦別姓制度以外では対立候補の政策も取り込みつつ選挙により国会でマジョリティを確保する筋です。まあ、有権者による国会への議案提案制度でもあれば、もう少し違うのかもしれませんけど。

■2021年06月23日(水)  個人的には趣味人足切り規格だと思う
USBが誕生したのは「奥さんのプリンタをつなげる手間にキレたから」 USBの設計当時を振り返る
1990年代前半であればそういう話ももっともらしいとは思いますが。
とはいえUSBについては恨み骨髄でして、あれのおかげでホスト側のソフトウェア設定でできた設定がデバイスドライバとして実装しないといじれなくなってしまったわけです。Windowsのデバイスドライバ開発キットの不安定性は定評があり、それこそインストールしてからコマンドラインで散々設定をしないとまともに動かない、そして他のアプリケーションと環境を共用しがたいものでした。どうみてもUNIX系の開発環境の方がましです。Windowsのデバイスドライバ開発関連書籍が一般向けでなくなり、ハードウェアを手軽に動かすというとUSBも含めてUNIX系ばかりになってしまったのはそのせいもあるのではないかと思うのですが。
もちろんオートネゴシエーションを含めてUSBのPnP機能は洗練を重ねており、当初ISA PnPと並んでPlug and Prayと呼ばれた状況は脱しています。とはいえホスト側にデバイスドライバを用意しないといけないというハードルは高く、手元でハードウェアをいじろうとすると、まずlinux環境をハードウェアから整え、その上にhttpdを据えてWebアプリケーションとして操作するか、デバイス側をEthernet対応にするしかありません。まあ、Ethernetポートを持ったコントローラーが安価に手に入るようになったのでよいようなものですが、USBで間に合うような使い方をWebアプリやEthernetでするというのはいろいろ気持ち悪いものです。
ちなみに今でも、USB接続のシリアルポートデバイスは必需品です。その先につなぐデバイスによっては通信できないことも多いですけどね。9ピン前提だとピン数が足りないらしい。

■2021年06月23日(水)  やっぱり知恵袋としての幕僚組織が生かされてない気がするなあ
陸自の射撃訓練 場外に着弾か 実射中止を検討 滋賀
日常的にこういうことに気を使わないといけないのに、なんでまたミサイルのロケットブースターが落下することへの対処が不要だなどと思うのでしょうかね。幕僚長が海自出身でも、幕僚には陸自の出身者がいるわけですし、そもそも陸自が運用する話なのですから、そこはちゃんと言わないとだめだと思うのですけど。

■2021年06月23日(水)  一瞬強殖装甲ガイバーかと思った
ガイバーへ
うん、なんで記事のタイトルが「ガイバー」なんでしょうかね。いえ、「gay-bar」を変換するとガイバーになりそうな気がすることはわかるのですが、引用されているマンガの方では「ゲイバー」になっているわけでして。
個人的には、「婚姻」や「家庭」がヘテロセクシュアルな子産みの場であってもかまわないのですが、一方でそれ以外の家族的パートナーシップが全否定されている現状はおかしいと思います。もちろん婚姻や家庭が出生した子の親子関係の推定にのみ関わり、認知のような制度でいくらでも上書きできるのであれば、また各種の手続において家族だからと優遇されることがないのであればそれはそれでよいわけで、個人的な事柄について特別の関係を持つことを証明する手続があり、家族であってもその手続が要求されるという形はあり得ると思います。例えば相続は事前に関係者として届け出た人の中だけで行われる、入院や手術に際しては本人が対応できない状況において対応の責任を負う人を任意に指定できるという形です。このような形で個人の意思のみが最優先されるのであれば、歪みは出るでしょうけどもそれはそれで合理的です。しかし現実には、家族や親族がその立場によって優遇・あるいは責任を負わされてしまっている。であれば「ヘテロセクシュアルな子産みの場」でない関係を築きたい人から自分たちにも同様の扱いを求める動きが出るのは当然だと思います。

■2021年06月23日(水)  みんなばれなきゃいいとは思っているでしょうけどね
“バイトテロ”再び 8年で変質した炎上の背景を考える
IT大作戦、かな?まあ、衛生管理が大事なところで衛生上問題のある行為をすること自体非難されるに値することではありますから、後段で全然ITではない従業員管理の問題に話が行くことは止むを得ないのですが。
しかし、そもそもテロをされる可能性があるとわかっていてバイトなど雇う雇用主が迂闊である気がします。普通は衛生管理が必要な事業は従業員に適切な教育をする義務もあるわけで、そのために衛生管理者が置かれます。調理師資格だってその点の教育も含まれているわけです。従業員がおかしなことをしたら、その責任は衛生管理の責任者と経営者が負います。そこの仕組み自体におかしなところというのはありません。しかし実際にふざけてそういう行為をする者が出るということは、全体としての仕組みが働いていないわけです。まあ、子供から目を離したらいたずらをするのは当然だというのは理解できます。本来雇用契約ができる年齢であればそこはわきまえているとみなされているわけですが、正社員がプライベートで高速道路をバイクで飛ばして事故るようなことだって起こるわけで、まあ、人間というのはそういうものなのでしょう。とはいえだったらそんなリスクを抱えてまでバイトを雇う方にも問題はあるわけです。
記事で提案しているようにわきまえていると信頼できる人を配置して抑止力を仕込むのもよいでしょうし、せめて厨房は全員きっちり教育した資格持ちの正社員で固めるというのもありうる方向性です。それを妨げるのは結局雇用コストでしょう。バイトが喜ぶシフトはおかしいという以前に、店長とバイトだけで運営している店舗で、ベテランの配置などは望むべくもありません。そもそもベテランがいても監督ばかりやらせていてはコストばかりかさみます。状況によってはベテランの目の届かない時間がそれなりに発生する、そこでふざけられたら終わりです。まあ、ITメディア的には自動化して人間は全員ホール担当でもいい気がしますが(個人的にはホールも人間はいてほしくないですけど、そういう対人恐怖症はそもそも飲食店など行かなければよいのです)、実現可能かどうかは別の話です。バイトがわきまえていないというよりは、店舗の経営陣が雇用リスクもその低減策もわきまえず、コストの低減策ばかり講じているという話ではないでしょうか。
もちろん、情報を拡散する手段があるから大事になるわけで、そういう手段に接する、そこにセンシティブな情報を流すことのリスクは未成年であっても知っていてしかるべきですが、それでも魔がさして馬鹿をするのが人間です。勤続20年以上のベテランが使い込みをしていた、あるいは手順を飛ばして廃棄機材を持って帰ったなどという事例だってあるわけです。みんな、ばれなければいいとは思っているのです。ならば、魔がさすのを防ぐ責任はそういう人を使う側にあるでしょう。コスト負担も含めてです。そのあたりを保護者と公的教育機関に丸投げして、教育も含めて最低限のコストでアルバイトを使い倒すような事業の仕組みに問題がある、という立論もできるのではないでしょうか。まっとうに成年者だけ雇っているというならまだしも、アルバイトには相当程度15-18歳が含まれているわけで、それで「バイトテロをやるとは思いませんでした」、「バイトテロが起きないように教育しているつもりでした」などと言っても通用しません。

■2021年06月23日(水)  そもそも価値観の相違があるのに結婚するのがおかしくないですか
「夫婦別姓、尊厳の問題」陳情続ける井田奈穂さんの思い
尊厳はまあ、わかりますけど、だったら結婚などしなければよい、家族など作らなければよいと思いますけど。そもそもそこで揉めてしまうような相手と結婚し、あるいはそこで揉めるような相手の親族と付き合っていくのって幸せなんでしょうか。
もちろん、家族を作る幸せ(正直これは私はわかりませんが)とある名前を名乗り続ける尊厳が排他になっている事態が良いとは思いません。とはいえそれは職業裁判官が判断する問題ではなく、国会議員を組織して両院で解決するべき問題だと思います。
また、家族認定の絡む問題のそれなりの部分を担っているのが地方自治体ですから適切な制度を作って便宜を図るよう求めていくことは大事な活動でしょう。もちろん、金融機関や医療機関などの民間の対応を求めていくことだって大事です。身分証明書の記載名くらいは戸籍で解決するでしょうが、銀行の窓口で家族と認定できないから口座の取り扱いを断られる、病院で家族と認定できないから介護を断られる、そのたびに戸籍謄本を提出するのでしょうか。現状家族関係の証明というのは戸籍謄本くらいしかないわけで、それを同じ苗字だからたぶん家族だろうと認定している部分があるのです。
不便だ、なんとかしろでは言われても対応のしようがありません。戸籍制度だけいじって解決するとも思えないと言われている以上、戸籍制度さえいじれば十分解決するという証明、あるいは戸籍制度も含めてこのような制度にすれば十分に解決するという提案をしていくのが筋だと思います。

■2021年06月22日(火)  Windowsは10年前のアプリケーションやデバイスのパッケージから出てきたメディアからアプリケーションやデバイスドライバをインストールして動かないといけない
Windows史に見る"11"の立ち位置。Vistaの末裔なのか?
製品展開上の立ち位置はVistaに近いという話のようですけど、それで末裔はないでしょうよ。Windowsのコードベースなりブランドなりを引き継ぐという意味ではVistaの末裔ではあるわけですが、それ以上に7や10の後継者であるわけです。それ以前に、Microsoftとしてはセールス上、Vistaの末裔になってしまっては困るでしょう。
またバージョン番号がさほど変わっていないことをもって「実際のところ、それだけVistaは完成度が高いOSで、必要な機能が揃い、核となる部分の性能も高かったため開発者たちからの評価もすこぶる良かった。」と書いていますが、XPを使っていたユーザーからは安定性の低下について非難囂々でしたし、XPアプリケーションやデバイスドライバとの互換性にも問題がありました。ハードウェアの向上があったにせよ、7でそうした問題が改善され、8系を無視できるほど安定した環境を作れたわけです。Vistaはデバイスドライバの対応状況では無視されていたようなものですし(つまりXP対応のデバイスドライバしかなかった)、その後もそれこそ2015年くらいまで7(の32bit)までの対応のデバイスドライバは数多く、その相当部分は10でデバイスごと切り捨てられてしまいました。XPや7のような長期間安定したものでないと、アプリケーションにしろデバイスドライバにしろ対応は進まないのです。それが「開発者からの評価もすこぶる良かった」とはお笑い草です。設計上の完成度は高かったのかもしれませんが、USBのような下部コンポーネントがOSメーカー提供である場合を除き、互換と言えるほどにはこなれておらず、対応については7の礎になる運命だったということになります。
もちろん10だって出た当初は評判は良くなかったわけで、現在のMicrosoftのサポートポリシーからすると、バージョン変更後こまめなアップデートを繰り返して数年で安定させる可能性はあります。とはいえだとしたら、Vistaと7をまとめる形で議論するべきでしょう。

「最後」撤回も納得 Windows 11は次世代へのスタート地点
で、動作効率向上はまだしも、UIや外付けハードウェアとのインターフェース、ハードウェア互換性を含むインターフェース部分の変更は全く納得できません。むしろ性能(機能)向上策において古いハードウェアをサポートしきれなくなったために、デザイナーによる趣味的なUIの変更と合わせてバージョン番号を上げましたという話でしょう。あるいはストアの拡張など、バージョン番号はともかく旧機種との互換性に影響するような話ではありません。少なくともセキュリティ関連機能や省電力関連機能が新しい世代のハードウェアの支援を前提とするものになり、そのような機能を持たない旧式のハードウェアを切り捨てたと理解するしかありません。まあ、そのセキュリティ関連機能や省電力関連機能にどれだけ意味があるかは未知数というか、あてにならないわけですが。
特にUIの向上・「洗練」は愚策も極まっています。UIというのは山田氏の例を引けば自動車のそれと同じようなものであり、10年単位の時間をかけて普及していくものです。カーナビにしてもグラスコクピットにしても、導入当初は慣れていないこだわりのないユーザーからの強い反発があって、それこそ販売の現場でそんなものは使えないから要らないと拒否されることもある、従来通りの、例えばアナログメーターのオプションはないのかと言われることだってある、それが徐々に浸透していくわけです。それを10年も経たずにころころと変えるというのは、例え部分的であっても、売りになる程度の変更である以上、無茶な話です。変えていいのはそれこそ、ステアリングホイールの形やサイズ位であり、使いやすいからと言ってサイドスティックにするわけにはいかないのです。まあ、操作の未熟が事故に直結する自動車と異なり、パソコンで操作を誤ったからと言ってデータが消えたり余計なアイコンを踏んで詐欺に引っかかったりする以上の問題はそうそう起こらないわけですが。

Windows11発表 デザイン刷新、アプリも利用可
ところで同じネタのこの記事ですが、記事の内容自体はともかく、朝日新聞デジタルの編集長のコメントが問題です。
そもそもMicrosoftは自社でのスマートフォンプラットフォームをあきらめた後、WindowsをiOSアプリも含めたソフトウェア開発環境・基盤として訴求してきました。Visual Studioでは様々な環境向けのアプリのクロス開発が可能になっています。またスマートフォンではないにせよ、性能が向上するARMプラットフォームへの進出も企図してきました。例えばSurface Pro Xは今やARMベースの独自仕様CPUを搭載しています。その延長上にストアでのAndroidアプリの扱いがあるわけです。
また10年以上前から、仮想化ソフトウェアという形であるOSの上で別のOSを動かすことは可能でした。そうした基盤の上に立って、ARMとLinuxは十分な性能を発揮できる形で取り込んだということだと思います。
そのあたりは「興味深い」という以前の常識であるわけで、技術的には何も新しくない、単純に操作が楽になっただけです。またAndroidアプリをWindowsの上で動かしてうれしいとしたらマスコットアプリとゲームくらいであり、お天気アプリや株価レポートアプリを共通化できるという以上の意味はありません。
興味深いとしたら、MicrosoftがどうやってそこからAndroidのマーケットに進出していくのかということです。この意味では、ストアでの供給というある意味常識的な方法を取ったことにも意味はあるでしょう。Google Playの代わりに使ってください、できればGoogle Docsの代わりにARM版Wordを使ってくださいという話だと思いますが、アプリの流通をある程度抑えるだけでも意味はあります。
もっとも、情報表示端末ではなくパーソナルコンピューターとしてWindowsを使う側にはこのような話は何の意味もないわけで、環境の同期をぶち上げてはまた失敗するのだろうと思います。

■2021年06月22日(火)  雇わせなければよいという問題でもないですけどね
ウーバージャパン幹部らを書類送検 不法就労助長の疑い
まあ、軽量な雇用の上に成り立っている事業については、その調達の手段に不法があるならば刑事裁判にかけた方がよいと思いますが、とはいえそれは、少なくとも不法就労対策としては短期的な対症療法だと思います。滞在資格に不備がある状態を作り出してしまう仕組みに問題があるわけで、例えば査証免除協定の対象国を絞るとか、短期査証の発行を厳重にするとか、現行の外国人の就労斡旋制度を、少なくとも雇用者側の管理を徹底し、また提携国とも協力して就労時点での負担を低い水準に抑えるといった政策は必要です。また外国貧困層の雇用には慎重であるべきでしょう。送還しようとして、帰るところがない、帰っても生きていけないというのでは、それこそ人権問題になります。
正直地下に潜るよりは見えるところにいてもらった方がよいわけで、一度入国を許可した以上、出国を拒否して日本国内での就労を求める場合はそれなりの人道的な扱いをするべきですし、それを言い出せる制度であるべきです。入国許可にはそれだけの覚悟が求められるのですが、貧乏旅行者でも遊びに来てお金を落としていってほしいという需要もありはしますので、厳しくすればよいというものでもないのですよね。もっとも貧乏人が居座りを決め込んだところでせいぜい失業者が増える程度ではあるのですが、金持ちの居座りを許すと国内で犯罪行為にあたる事業をする恐れがあります。個人で入国する金持ちは滞在資格が切れたところで送還するべきですし、雇い主の都合で入国する場合はそれなりの保証をさせる必要もあるでしょう。金持ちやその手下が国内に居座って、貧乏人を犯罪的な事業に組織化するケースが一番良くないのです。次は国内の犯罪的事業主が貧乏人を組織するケースでしょうか。これらに比べれば、給付などまだしも少ないコストで済むと思うのですけどね。

■2021年06月22日(火)  来た分ちゃんと打てる方が足りないよりましだと思うけど
河野大臣、職域接種で「過大申請」 廃棄発生の恐れも
こんなバカな話はないわけで、廃棄したくないなら余ったときの措置を手配させておけばよいだけの話です。そもそも、申請した数がちゃんと届く、調べた分だけの接種で済むというところの確信が持てていれば、転売もできないワクチンの過大申請など起きないわけで、そこの信頼を担保できないのは政府に問題があるのです。まあ、申請に対象外かもしれない関係者が含まれている可能性もありますけどね。でもこの状況なら、多少不公平でも進む方がましではないでしょうか。
精査して間に合うものなら構わないでしょうが、会場側の手続停止を招いている時点で愚策であることは明らかです。
「また河野氏は、自治体向けの集団接種を請け負っている医療機関が、並行して企業への職域接種にも取り組む場合は、米モデルナ社製のワクチンの使用を認める考えを示した。自治体向けに供給される米製薬大手ファイザー社製との併用になるが、日時や管理の責任者を明確に分けることなどを条件として認める。河野氏は「医療機関ならば複数のワクチンをこれまでも使っている。明確に動線を分けて、やっていただいても構わない」と話した。」
ごたごたしている場合単純化が正解であることが多いのですが、一方でコストが増加するのも確かです。混乱しないとよいですね。

接種記録に応じてワクチン配送 偏り是正へ河野氏が方針
また非現実的な官僚主義を…ちゃんと仕組みを整備する責任を持ち、コストを負担するのはだれで、それが整うのはいつになるのでしょうか。やってみて失敗しました、混乱しましたでごめんなさいで済むからいいのでしょうか。もちろん現場で記録を付けるのは当然ですし、それを出先でも自治体でもいいですが取りまとめるのも筋は通っています。しかし、現場で付けた記録を取りまとめるところで問題が起きるのが普通なのですが、どうもそこを無視しているように見えます。それこそ民間企業がそのレベルの現場情報を把握するためにどれだけ情報システムや制度にコストを投じているかという話です。

■2021年06月22日(火)  そもそも餌付けするのが悪い
空気銃で猫を撃って死なせた疑い 男を逮捕 千葉県警
これ、動物愛護法違反事案だということはわかるのですが、地域猫などというものを許す風潮も、死体を片付けなかったことでなく殺傷したことを問題にする考え方も、理解しがたいです。
もちろん遊戯で動物を殺傷するというのは感心できないことだとは思いますが、むしろそのあたりをうろついている動物にエサをやる、飼い猫を敷地外でうろつかせているという行為の方が問題視されてしかるべきでしょう。餌をやるくらいなら保護して飼育するべきですし、自宅敷地内で管理できないなら餌などやるべきではなく、保健所に押し付けるべきです。まかり間違って野生動物だとしたら、餌付けによる生態への影響などを考えなければなりません。うろついているという意味で適切な管理をしていない地域猫の類が愛玩動物の占有に該当するという考え方はおかしいと思います。
もちろん殺傷した場合、死体は殺傷した人が責任を持って適切に処理するべきですし、自宅の外で行った場合財産の毀損・汚損ということになります。
まあ、犬猫の場合基本的に愛玩動物扱いではあるので、無管理の場合でも勝手に殺傷すると虐待にあたりはするのです。あくまでも保健所に対応を要請するというのが正しい対処法です。餌付けだって問題行為ではありますけどね。

■2021年06月22日(火)  助詞の省略は良くない - がかはかで大違い
五輪の経済効果「目に見えない」 アトキンソン氏
このタイトル、もう少しなんとかならんかな。
ともあれ、結局アトキンソンさんは基本的にクレバーなんでしょうね。逆にそこが怖いわけですけど。
経済効果と言うなら、建設業やそこでの雇用についての効果はすでに顕在化しているし、五輪需要を見込んだサービス業投資も昨年初めの段階で顕在化済です。そこから周知の事情で実施できないことで経済が落ち込んでいるわけですが、例えば無観客で競技会をやったからと言ってそれを回復できるわけはない。つまり機会損失はすでに発生したものとして、純粋にキャンセルに伴うコストだけを考慮して実施の是非を決めることができるはず。そのコストはたかが知れているということでしょう。
もちろん面子という無形のコストはあるわけですが、そんなものは混乱を抑えてしまえば回復できるという考え方は、なかなかに合理的です。前にもそういうことを書いていた定住外国人の方がいたと思いますが、おそらく欧米の上層中流階級のメンタリティというのはそうなのだと思います。ちゃんと損切をする。
そして、IOC上層部もそのあたりのメンタリティを共有しているはずで、IOCという立場からは実施すべきと言っていても、おそらく日本側がキャンセルを申し出た場合それなりの対応が出てくるのではないかと思います。もちろんキャンセルの違約金は吹っ掛けてくるでしょうし、そこはタフに交渉していくことが求められますが、何が何でもやれという反応はおそらくポーズ以上には出てこない。そこを取り違えて、この期に及んでやるべきだなんて人の心がないというのはポジショントークというものを心得ていないと言えるでしょう。
だいたい、100年ほど前にも日本政府は五輪招致をキャンセルしています。もっと早い段階(1940年開催において1938年)ではありましたが、最初の東京五輪の招致は、国際関係の悪化に伴い日本側からキャンセルされているのですね。代替開催も検討されたものの、結局1939年のドイツによるポーランド侵攻やソ連のフィンランド侵攻に伴い中止されています。

■2021年06月22日(火)  また捜査機関が迂闊なことを
防音構造の個室、法的な規制は?ネットカフェ立てこもり
そこを何とかするのが法執行機関の仕事であって、防音構造の個室自体はむしろ当たり前です。むしろすべての部屋がそうであるように法的に規制するものです。
別に防弾装甲にしているわけでもないわけで、普通に銃で撃ち抜くことはできますし、密閉環境である以上換気部さえ押さえればガスなどで内部を無力化することも可能です。また壁を抜けた後爆発して閃光を発するような無力化弾頭だって開発できるでしょう。
快適さにしろ保安にしろ、外界との遮断を行うのにはそれなりの理由があるわけで、それを法執行機関の都合で規制するというのはもってのほかです。それとも銀行の金庫も侵入者の立て籠もりに備えて突入口や脆弱部、つまりバックドアを作っておけとでも言うのでしょうか。それこそ個人をないがしろにし、犯罪者を利する非常識です。泥棒は摘発検挙するから鍵をかける必要はないという論です。
装甲でもって要塞を作るのは基本的人権です。国家の暴力は、必要に応じてその要塞を消し飛ばすことで行使されなければなりません。

■2021年06月22日(火)  この方向性だと改悪でしょう
「Windows 11」ではマルチディスプレイ環境が改善、窓の位置を記憶して自動的に復元か
なんでメニューがどう出てくるべきかについては余計な強要をするのに、どう見てもすべきでないことをしている場合に半端な改善を試みますかね。
マルチディスプレイ環境でのスリープやサスペンドなど、もってのほかです。スリープにしろサスペンドにしろ一時的に外部ポートへの電源を切ってしまいます。本体側で切ればデバイスは接続が失われたと判断してスリープしますし、デバイス側で切れば本体は何らかの理由でデバイスが取り外されたとみなして状態を再構築します。だからこそ、パソコンを持ってプレゼン会場に出かけて行って、会場のプロジェクターにパソコンを繋いで普通に動くわけです。それが、スリープからの復帰時にウインドウ配置の変更が行われるとしたら、かえって混乱します。つまり、マルチディスプレイ環境では本体にしろディスプレイにしろスリープを設定してはいけないのです。セキュリティ目的で離席時に自動ログアウトないしはセッションを維持してのスクリーンセーバー認証画面になるくらいならまだしも、省エネと称して自動スリープさせたりするのは大きな誤りです。どうしても離席時に電源を切りたいなら、アプリケーションをすべて終了してシャットダウンすべきです。
それを小手先でごまかそうなどとは、「マルチディスプレイ環境での使いやすさが改善」が聞いて呆れます。

■2021年06月21日(月)  村八分にされるからリコール不賛成って
「島に住めなくなるぞ」 離島でリコール署名にかかる圧
いや、匿名の方が問題があるというか、そもそもリコール署名をしたくらいでボスが村八分を仕掛けてくるような風土に民主的手続は早いと思うのですけど。官選市長にして、国の出先で解職要求を受け付け、任期も2年くらいの腰掛にしますか?政策が全て市長を派遣してくる役所で決まることを除けば、ボス政治はなくなると思いますけど。
そもそも解職「請求」で、それこそ有権者の過半数に基づく請求でも住民投票をしないと解職が確定しないという問題はありますが。
まあ、署名を集める方にも問題はあると思います。署名してもらう前に確実に請求も住民投票も成立するマジョリティを確保して、それを関係者に周知しておけばよいわけで、とにかく出たとこ勝負で署名集めを始めても、リスクが大きいなら拒否されるのは仕方ないでしょう。

■2021年06月21日(月)  神君カエサルが結婚の守護者というのはなかなか皮肉が効いている気がしますが
来日10周年:ニューハーフショーへ
「7月はプライド月です〜!つまりゲイ、レズビアンとトランスジェンダーに関して認識を高める月なので、そういうテーマの取材の話をアップします!💛❤️💖💜💙💚」
えーと、6月の間違いですかね。今6月ですし。
もっとも、6月に結婚を守護してくださるのはユーノー様で、守護の対象にはそれなりに縛りがありそうですけど。
ところで知らなかったのですが、6月って婚姻制度を考える月だったのでしょうか。スウェーデンがそうなのか、国連の下部機関やその方向の国際団体が提唱しているのか。
日本の婚姻制度は、憲法上の法制度としてはともかく民法や戸籍制度、そして通俗的な観念としてはパートナーシップではないわけですが(というか日本の場合組合概念が衰退し、パートナーシップに至っては移入されなかった)、多分パートナーシップ概念に一番近いのは、合名会社あたりなんですよね。本当は民法上の組合が一番近いはずなんですけど、事業組織の面ばかり重視されておかしなことになってしまっていますし。いわゆるロマンティックラブ自体、婚姻という制度の枠内で許されてきたにすぎない部分があり、ロマンティックラブに基づくパートナーシップの編成という考え方自体が、日本の社会通念と合っていない面が、まだあると思います。婚約者の女性の親にお嬢さんをくださいと頼みに来る男性というクリシェ自体が、いまだに日本におけるロマンティックラブと婚姻制度の最前線ではないでしょうか。まず、任意に一定の事項についてパートナーシップを編成できるという話の常識化から始めないと、齟齬は生じるのではないかと思います。
「ニューハーフ」、まあ、ゲイとかホモセクシャルというと生々しいのでできた日本語ですね。とはいえハーフというと普通は「外国人」と日本人の子供、特に人種的なニュアンスを含んで使うので、「差別的に聞こえる」のは当然だと思います。逆にハーフと言って性別を指すという意識が薄いから、生々しさが薄れるのですけど。

プライド月というのは、どうもいわゆる性的マイノリティによるプライド主張運動に関わるキャンペーン月間だったようです。認識していなくて申し訳ありません。
とはいえ私は基本的に家族制度否定論者なので、同性で家庭を作りたい、パートナーを守りたいと言われても理解に苦しみます。家族制度自体にはこだわりはないので、同性での婚姻届の受付だろうが夫婦別姓であろうが賛成ですが、その前に、婚姻制度や家族制度などに頼らず社会生活におけるパートナーシップを設定できるよう主張するのが先だと思います。まあ、この場合必然的に法が家庭に入ることになるので、親がしつけと称して子を虐待したら、あるいは夫婦喧嘩と称してパートナーを虐待したら、傷害罪ということになりますし、パートナーシップの実態がないとみなされれば無視されることにもなるでしょう。当然、行為の正当性や関係性についての証明責任はパートナーシップ側に置かれます。銀英殿で盛大な挙式をしていようがパートナーシップが証明されないと関係者と扱ってもらえないということになるし、それが当然だと思います。

■2021年06月21日(月)  仕様が固まっているのなら使う方としては安心しやすいですが
イスラエル軍のハイテクを応用したHailo-8 AIプロセッサーの昨今
これ、大本は偵察用とか監視用、照準用、ミサイル誘導用の画像解析なのでしょうね。ならば自動運転よりも監視カメラにフォーカスするのは自然でしょう。
評価ボードと評価用ソフトウェアのセットで提供するのだと思いますが(外部仕様がわからないのに評価ボードだけあっても仕方がない)、1万ドルくらいで使えるなら遊んでみたい気はします。まあ、実際に上物を開発する話になるともう一桁以上上かなあ。
とはいえこの手の製品は提供期間が心配で、採用を決めたとして、最低でも10年は同一仕様で部品が供給されないと、アプリケーションの開発期間が短くてもリテールベンダーとして顧客には勧められません。3年くらいで性能が良くなっているからといってシステム総とっかえなどと言われれば、顧客から出入り禁止を食らいかねないのです。売りっぱなしの携帯電話端末とはわけが違います。

■2021年06月21日(月)  正直日本にホームオーディオシステムなんか根付くわけがないと思う
衰退止められず……気になる御三家パイオニアの行方
この話、結構聞くのですが、そもそもパイオニア(や山水やトリオ)が得意としていたのはミドルからハイエンドの家庭用製品であり、そこが選択的に地盤沈下している以上、低迷は当然なのです。プロ用機器、つまりホール用PAや業務用機器の市場はそれなりに安定しています。また内蔵用オーディオコンポーネントは大手家電メーカーの方が先行しています。コンテンツも、パイオニアはビデオフォーマット競争に敗れ、ビデオコンテンツ自体もレンタルDVDやオンデマンドとエアチェック(タイムシフト録画)に移行しつつあります。1990年ごろはそれこそテレビをAVアンプに接続することで生き残りを図っていたわけですが、ヘッドホンならまだしもテレビと別にアンプやスピーカーを買う層は縮小してしまいました。リビングで家族でテレビを見るという行動はまだありますが、近年の開発の方向性がマルチチャンネルオーディオ、サラウンドといった映画マニア向けに偏ったため、リビングでの視聴への浸透を自ら損なった感もあります。リビングにスピーカーを5つも6つも設置する人はいないでしょう。また音楽マニアがサラウンドシステムを買ってもそもそも音源のほとんどがステレオであるため意味がなく、またオペラやバンドのライブをサラウンドで聞いてもあまり意味がありません。「今回の事業譲渡を「オンキヨーのオーディオはクラシックなどの重厚な音楽に適した高い音質を追求してきたが、日本ではそうした音楽を自宅で楽しむ文化が広く根付かなった」と惜しんだ。」と言いますがそもそも重厚な音楽向けの高い音質に向けた開発が袋小路に入り、映画の臨場感向上に走って失敗したわけで、間違ってもハイフィデリティの問題ではありませんし、iPodがどうというほど単純な問題でもありません。それどころか近年、クラシックの評論家はパッケージに見切りをつけ、ライブ重視に動いている観があります。まあ、パッケージを作る楽団の経営が危うくなったら元も子もありませんから。もちろん、iPodを始めとするポータブルプレイヤーが高品質ヘッドフォンの開発をドライブし、それこそオンキョーやパイオニアがそこに乗り遅れたことも事実ではあります。最後に行きついたのがカーオーディオですが、これもテレビメーカーやテレビチューナーメーカーに持っていかれてしまいます。
正直、むしろシャープが引き取ってくれた、つまり家庭用音響機器のノウハウがシャープに回収されたのは幸運だったと思います。
後は、日本のクラシックマニアが業務用音響機器を自宅に設置できるほどお金持ちになるだけです。最低50畳くらいの防音の部屋を用意して、安定化電源システムも備えて、オーディオ部分だけでフルシステム一千万円からでしょうか。簡単なことですよね、産業経済新聞さん。

■2021年06月21日(月)  現代のモーツァルトはオケの指揮などしないしオケ曲も書かない
クラシックに新風を 日本のモーツァルト育てる秘策
えーと、なんでモーツァルトなんでしょうか。
もちろんW.A.Mozartと言えばウィーン古典派の三傑の一人であり、オペラブッファの大成者であり、現代でも曲が演奏され、オペラが上演される作曲家なのですが、少なくとも日本でクラシックと言えば古典派ならベートーベン、あるいはその次の世代であるロマン派とその周辺を言います。もちろんベートーベンに始まるお堅い音楽に比べるとモーツァルトは軽快で親しみやすいところがあり、このためそれとは知らず耳に親しんでいたりします。その意味でクラシック音楽を「面白くするのはそう簡単じゃないけれど、1回覚えるとやめられなくなる」という趣旨には合致するのかもしれません。とはいえだったらオッフェンバックやリヒャルト・シュトラウスだってよいわけで、スタイルとしてのクラシックであればウィリアムズあたりだってよいのです(二管編成だと厳しいという話は別として)。あるいは演奏家としてならパガニーニやリスト、ラフマニノフだってよいでしょう。そうではなくあえてモーツァルトだというなら、それはウィーン古典派の展開期という公開演奏会ベースの中産階級による商業音楽(上流階級主導の公開演奏会ベースの商業音楽であれば、ヴェネツィア派がすでに達成しています)が大陸で確立していく時代、あるいはモーツァルトが作曲家、演奏家、そして自作公演のプロモーターを兼ね備えた人物であったことを踏まえているということになるのでしょうか。ベートーベンになるとこの三つが分離してきますし、その前のハイドンは1790-1794年(ロンドンで公演をやっていた時期)を除き宮廷楽長です。
芸術としての現代クラシック音楽は演奏家中心であり、管弦楽団主体のロマン派様式ベースのポップスならともかく、作曲家といえば現代音楽中心で、アクチュアルとはとても言えません。時代の音楽シーンの中心にいたウィーン古典派(でもイタリア系のオペラにしばしば脅かされた)から引っ張ってくるのは変な気がします。また古典派からロマン派の主戦場と言える管弦楽団(交響曲や交響詩)、弦楽器主体の室内楽団(弦楽四重奏)、ピアノソロもすでに懐古的なスタイルと言ってよいでしょう。正直現代の音楽シーンの最先端は、ポップスの要素を取り入れつつスタイル的にはラヴェルやベルリオーズを踏襲する電子楽器主体(エレキギターなどの電気楽器すらもはや古い)の録楽にあると思います。一回性のオーラとか生演奏の感動といった言葉はアナクロニズムです。
そのような状況でモーツァルトと言った場合管弦楽団という道具自体がもはや制約でしかないでしょう。本来オーケストラは現代の電子楽器と同じで多様な音色を提供するための道具ですし、このためロマン派に至るまで編入楽器が(特に金管楽器と打楽器で)増え続けているわけですが、そこで金管楽器はB♭トランペットとFホルンとトロンボーンとチューバだけ、打楽器はティンパニ1セットにスネアにバスドラム、シンバルと鉄琴だけなどと言ったら、アンサンブル並みの縛りになってしまいます。むしろピリオド楽器も含めて物理的な楽器こそが、電子楽器と交換可能なものと言えます。現代ポップスにシンセサイザーが必須なのはちゃんと意味があるのです。
こうした前提の上で、クラシック演奏家と文化記者がクラシック音楽再興と唱えるのはどういう理解をすべきか。まあ、現代歌舞伎並みの前衛パフォーマンスが良いところではないでしょうか。

■2021年06月21日(月)  むしろ社会党は相変わらず落ちぶれていると言うべき
仏地方選、マクロン与党が惨敗 前半戦は得票率1割か
「地域に地盤を持つ旧2大政党の共和党、社会党が健闘した。」
共和国前進が負けたのはまあ、納得できる結果だとして、社会党の5地域奪取、得票率19%は決して褒められたものではないと思います。特に得票率では国民連合に負けており、ドゴール派に対峙して20世紀フランス政界を牽引した社会党は相変わらず凋落したままという方が適当でしょう。一応共和国連合の右派が国民連合に、左派が共和国前進に、社会党の右派が共和国前進に、左派が緑の党に流れているはずですが、社会党と緑の党を合わせて得票率30%というのは、組織戦で負けている、支持を得られていないと言うしかないのです。

■2021年06月21日(月)  だから放送事業などという仕組みは廃止しろというのに
出回るカード、有料放送「タダ見」 誘惑に負けた船乗り
まあ、あれは電波放送を有料で見るという仕組み自体に問題があると思いますが。放送というのは受信者を特定しない仕組みなので、そこにスクランブルだなんだと受信者確認の仕組みを持ち込むことに無理があります。どうしてもやりたいなら、局と受信機の間でネゴシエーションをするべきですが、それをやったら設備的には放送ではありません。ケーブルテレビは端末を特定できますが、あれは事業上は放送ですけども、技術的には放送ではないのです。

■2021年06月21日(月)  そりゃまあ、現在のPC-9801みたいな位置付けですからね
NASA、ハッブルのコンピューター不具合に苦戦中。科学機器は解決までセーフモードに
まああれは、本来スペースシャトルで乗り付けてメンテナンスすることが前提の機材ですからね。むしろここまでよくもったという気がします。もちろん気合と根性で100年稼働するものを作ることは可能なのですが(惑星間探査機など)、スペースシャトルがあればメンテナンスができるから気合も根性もコストも削減できるよねという発想なのです。メーカーサポートが完全に終わってしまったのにまだ現場で使われているPC-9801に近いものがあります。というか、そもそもまだ部品があるんだろうか。
というわけで、普通機械というのは保守と部品交換が前提ですので、部品が手に入らないのにごまかして30年も40年も使うのは止めましょう。

■2021年06月20日(日)  そりゃ1970年代に現役の人が135フィルム機にライカなんて使わないでしょうよ
あれから40年!「ミノルタCLE」再検証
「多くの機能は望まず、少し簡略化したファインダーでもいい。小型軽量、廉価なライカMマウントレンジファインダーデジタル機が欲しい。フォーマットはAPS-Cでいいと思います。将来的にこれを期待してはいけませんか? ライカ社さん、作るのが大変だったら、ミノルタに代わって、ライカ社と熱い関係にあるパナソニックさんに作っていただくというのはどうでしょう?」
ライツでもパナソニックでも絶対にマニアにしか売れないので、単価を下げるような製品は出てこないと思います。ライツの場合、技術の限りを尽くして小型軽量化した高価な製品なら、出てくるかもしれません。あるいはパナソニックにしたら、オートフォーカス専用機になります。レンジファインダーには絶対になりません。
とはいえ、私も何度も書いていますが、デジタルカメラってなんであんなに重いのでしょうかね。バッテリー分があるにせよ、ボディの材質や構造設計としては軽くなっていてもおかしくないはずなのです。しょうもないJPEG生成ICやフォーカルプレーンシャッターで重くするくらいなら、電子シャッター専用(電子制御シャッターではなくて)でよいので軽くしてほしいものです。
自動化については、1980年代中頃のオートフォーカスで極限に達するわけですが、その後現在に至ってフルマニュアルというかメカニカルのオールドカメラが注目されているのは、もはや写真撮影というのがアクチュアルな文化活動ではなくなったということなのでしょうね。もちろんニコンのFMシリーズのようにメカニカルに寄った製品は1980年代からあったわけですが、それでもTTL露出計は内蔵していたわけです。オールドカメラなんてよほどきちんと整備しないと内蔵露出計は信用できませんから、外部露出計か勘という面倒なことになります。もちろん昼間の屋外であれば露出計などなくてもそれなりに写るというのはレンズ付きフィルムが証明しているわけですが、問題はそこではなく、掃除さえしておけばちゃんと動くとか、全て自分で選んでよいのだというところにあるのでしょう。とはいえだったら現像と引き伸ばしも自分でやれよという気がするのですが、今日廃液の処理が大変なので、ラボに頼むのは仕方ないとは言えます。フィルムっぽくするデジタル処理でいいじゃないかというのは、まあ、言ったら終わりなのでしょう。ただし、過程を重視するのは趣味の範疇ではあっても芸術ではありません。芸術となると結果が全て、その結果を得るためにどのように過程を制御するかという話になるのです。
若いうちにライカなんぞ使っているとろくなものにならないという話は、1981年だと写真学校や芸術大学で専業講師なんかしている人にはいたのかもしれません。ドイツカメラに対する1960年代以降の日本製カメラの躍進を同時代現象として見てきた世代でしょうし、ライカを好む業界のボスにアンチの姿勢を取るのもまあ、時代というものでしょう。ちょうど安保世代か全共闘世代ではないでしょうか。
ちなみに究極超人あーるで鰯水君やとさかさんが日本製カメラのハイエンドを自慢しあうのがこの5年ほど後(ちなみに鰯水君のキャノンF1(多分Newの方)はわかるとして、とさかさんがなぜか正統派のニコンF3です)、同作品中校長先生や毒島さんがボスの世代になると思います。木村伊兵衛がもしかすると顧問の間宮先生と同世代かもしれません。ちなみに西園寺エリカがヤシカコンタックスを持ってくるのですが、最初に持ってきたカメラは6x9のマミヤプレスです。ど素人のはずなのですが使えるのでしょうか?なおまことが110カメラを持ってきて怒られていますが、今日ではこっちの方が味があったりします。さすがにB3まで伸ばすとだめだと思いますが、個人的な経験として、キャビネ判までなら問題ないと思います。
あーるはさておき、今やオリンパスのカメラ部門が辛うじて首がつながった様子を呈しているドイツカメラメーカー、それでも今なお一般人は持たない(持てない)高級カメラのイメージをほしいままにしていますが、日本で民生用光学製品(戦前は軍需が中心です)への注力が始まった1950年代ならまだしも、せめて中判ならともかく、1970年代時点の銀塩フィルムの品質でライカを使っても、日本製のしっかりした作りの製品と比べてさほど差は出なかったのではないかと思います。むしろフレーミングや露出決定、フォーカシングなどの腕の方が影響したでしょう。どうせ絞り開放なんか使わなかったので、レンズの癖もさほど気になりませんし。ワナビーでライカの35mm判なんぞ使うくらいなら中判を撮れという意見であれば、理屈は合っているでしょう。とにかく雑誌写真やカタログ、ポスターなど、大判に延ばす写真を撮るのが職業写真家なのですから、それを育てる場で35mm判カメラのブランドにこだわっても仕方ないわけです。とはいえ赤城さんの世代になるともうカラーの135フィルムで相当大延ばしに堪えるようになってくるため(ISO100以下限定ですが)、キャノンF-1などという製品が成立したわけです。
1970年代前半と思われる写真では、劣化か性能か、それとも撮影か引き延ばしで露出をミスったのか、硬すぎて白がとんでしまっており、なぜか粒子も荒く、これではライカもへったくれもありません。どんな機材で撮ったのかわからないのですが、Tri-Xでも使ったのでしょうか。
1983年ごろ私は天体写真を撮っていましたが、天文雑誌の掲載写真では、白黒であれば中判ロールフィルムや大判シートフィルムを水素増感して使っている人が結構いました。

■2021年06月20日(日)  なんというか、あの恥ずかしいスタイルって他の国にもあるんですね
教科書の登場人物、性差別では? 出版社が多様性を模索
この問題意識はわかりやすいです。典型的には日本では小学校の教科書や中学校の英語教科書でしょう。習得すべき知識の解説ではなくあまり上等とも思えないオリジナルストーリーが会話体で書いてあるあれです。中学生にもなると読むのが恥ずかしくて、つい本文を無視して解説と練習問題だけやってしまうあれ(一部の方にはマイクとルーシィと言うとわかるのではないでしょうか)、ないしはドラマ形式の解説番組や子供向けないしはストーリーマンガを用いた入門書になっているあれです。単なる便宜としてのストーリーである以上、作成において「1950年代を思わせる単なる固定観念」を踏襲する必要はないわけです。一方で「新しい視点、いわゆる「カウンターナラティブ(もう一つの物語)」を提示する」ことは重要です。単線的なストーリーの上で知識を開陳し、その結果読み手に固定観念を植え付けるのではなく、フェミニスティックなものであれそこにある固定観念を意識し、オルタナティブを提示し、多様性に親しませることが、この種の実用的な物語作品においては必要になるでしょう。

■2021年06月20日(日)  printfの書式指定文字列に見えるのですが
特定の名前を持つWi-Fiスポットに繋ぐと、iPhoneのWi-Fi機能が無効化されるバグが発見
「%」がついた文字列というから%ABCDEみたいなものかと思ったのですが、例に出ている文字列はどう見てもポインタの後ろに文字列を4つ結合してそこまでの長さを取得するprintfの書式指定文字列です。これでは、うっかりこの手の書式指定文字列を受け付けるライブラリ関数を呼んでしまう、あるいはインジェクションを疑ってはじいてしまう(むしろこっちですかね)こともあり得るでしょう。もちろん、入力された文字列をサニタイズもせずに他所に回すなどということはやってはいけないことです。

■2021年06月20日(日)  この場合JR東海の方が牛歩戦術かな
静岡知事選、川勝氏が4選 リニア着工は引き続き困難に
おめでとうございますというか、今辞めるのもなんだとは思いますがそんなにいつまでもやっていたいですかというか。
そして、JR東海ざまーみろと。本社がちゃんと仕事をしていないから地元の顰蹙を買うのです。まあ、国交省から資金拠出の代わりに大阪開業の締め切り切られたのはお気の毒だとは思うのですが、そこのネゴも含めて、ちゃんと根回しをしておかないから余計な口出しをされるのです。鉄道敷設が国家事業だった国鉄の時代と違って、民営化された今は地元だって反対する根拠はたくさんあります。まして中心都市の近くに駅もない、環境も破壊しかねないというのでは、苦情ぐらい出ます。また民営化後のJRは赤字ローカル線の処分などで地元の反感だって買っています。地元対策をちゃんとしてそこを収めてこその本社でしょうに。新線や新駅は、現状で着工ありきではなく、地元の意向も踏まえて着工の方向に筋道をつける、その上でちゃんと利益を出すのが鉄道会社の経営です。

遠のくリニア開業 静岡知事選 県内着工認めぬ現職再選
いや、単純にJR東海が静岡の突出部を迂回する路線に変更すればよいだけだと思いますけど。その代わりにひかりも静岡、掛川、浜松、豊橋をスキップして速達性を改善したって良いのですし。遅れは免れませんが、譲歩もせずに交渉を続けるよりはましでしょう。またリニア中央新幹線開業後はのぞみは廃止の見込みなので、ひかりを現在ののぞみ程度の停車駅としてもよいと思います。その上でこだまを三島折り返しと名古屋折り返しとし、名古屋折り返しは相模湾沿岸部の駅には止まらないようにする。名古屋折り返しは季節列車にでもしておけばいい気がします。

■2021年06月19日(土)  人の話だよね
ヒトはいつからヒトか 胚「14日ルール」解禁の意味は
これは「殺人罪」や「人身売買の禁止」などに引っかからないという意味でのモノか人かの話ですね。民事的には、人は出生の瞬間をもって人になります。もちろん、相当確実に出生が予測される場合には配慮がなされます。
それとこの記事では「ヒト」と書いていますが、この話はむしろ権利や人格の主体としての「人」だと思います。「ヒト」は生物種としての現生人類のことでしょう。通常現生人類「ヒト」である以上「人」であると考えますが、法律論上は両者は別です。したがって、「ヒト」であっても「人」扱いされないことはありうるわけです。哲学では、同じであるべきだという意見と人はいわばヒトの部分集合だとする意見があります。
もっとも、「受精した時点でヒトだとすると、おなかの中でたくさんのヒトが死んでいると考えることになり、現実的な考えではありません。」はまだしも、「詭弁(きべん)かもしれないですが、ES細胞をつくるために、受精から1週間の胚をヒトの萌芽(ほうが)と呼ぶにはまだ早いことにしないと、研究者の心が痛みます。」というのは、ただの主観的倫理の問題です。ヒトの発生を対象にする時点で、医学において患者を検体として使うレベルの倫理的な問題はあるわけで、心が痛むがより大きな公共の利益があると考えることで社会的な理解を得ていくという話でしょう。曲がりなりにも人に直接的に関わる存在であるのに、モノだから自由に扱ってよい、心が痛まないというのでは、進歩の名の下に恣意的に人体実験をやっているのと同じことであり、そもそも生命倫理的な規制自体が不要になってしまいます。もちろん、モノだろうがヒトだろうが等しく対象だとするMADでも、それはそれでかまいませんけども。

■2021年06月19日(土)  そもそも2010年以降のベンチャー企業で大規模投資に対して十分利益を上げているものがあったかな
ベンチャーの6割が東京に集中 関西、資金調達が課題
これはこれで隔世の感がありますね。150年ほど前は、むしろ京阪神に資本が集中しており、当然起業もそちらが中心であり、東京の事業家は国の後援を受けて貴族の出資を得てようやく事業を進められる有様だったのですから。この結果、当時投資において中心的な分野のひとつであった鉄道事業では、官鉄中心の関東に対して民鉄中心の京阪神が成立します。京阪神を地盤とした実業家は少なくありません。
もっとも100年ほど前から資本が東京を基盤として活動する傾向が顕著になり、政治的にも東京の優位が確立していたために、京阪神は一貫して経済的に地盤沈下を続けていました。平成の金融機関統廃合を経て、都市銀行上位にはもはや京阪神に本社を置くものがありません。一応りそな銀行の本社は大阪にありますが、ホールディングスの本社は東京です。またメーンバンクシェア最上位の三菱UFJは別格として、りそなは上位のみずほに対してシェアで半分に達しません。実質的には地方銀行上位と言えます。また証券会社も大手は東京資本ばかりであり、準大手も東海と伊勢湾沿岸部、つまり実質的には名古屋です。京阪神の資本調達の場として設けられた大阪証券取引所も日本取引所グループに吸収されて、ほぼ金融・証券・商品の先物専業となってしまっており、商品取引はともかく、事業投資仲介の用をなしていません。
このような事情からリスク評価も取引リスクの評価が中心となってしまい、ベンチャー資本の基本とも言える事業リスク評価が弱いのかもしれません。個人起業で東京圏に劣っている印象はないので、個人事業が法人化したうえで大規模な出資を得てベンチャー企業として発展していく部分に問題を抱えているのかもしれません。
とはいえ、ベンチャー企業という発想はそろそろ賞味期限が切れてきている気がします。アトキンソンさんではないですけども、ベンチャー企業育成というのは、ベンチャー企業が事業売却で大資本の一部門となったり、事業拡大によって大資本になっていくという過程が想定されているのだと思いますが、特定の地域やニッチに特化したベンチャーならともかく、普遍性を持ちうる事業というのは2010年くらいまででほぼ開拓が終わってしまっています。先端分野が、例えば1970年代のマイクロプロセッサーや1990年代のサーバーや基幹ソフトウェアのようにコモディティになって普遍的ベンチャー事業の基盤となるにはもう10年はかかると思います。
そのような時期になるまでは、小粒のベンチャー企業は多数出てくるものの大きな出資や大規模投資は逆にパフォーマンスが悪いということになる気がします。もちろん時期に備えておくというのは悪いことではありませんが、時期が来る前に投資家が息切れしてしまっては元も子もないでしょう。今必要なベンチャー資本は、事業リスクを取って中期の売却益を期待して重点投資をする形ではなく、地方銀行のように小規模な企業を支援し、あるいは長期の視点で新興企業の経営確立のサポートを行う、つまりベンチャー企業にありがちな投資(つまり実質的に低コストの借り入れ)頼みの自転車操業を規模相応の売り上げを上げる利益率の高い安定経営に転換しつつ財務や組織を展開期での躍進に備えさせるものではないかと思います。そもそもベンチャー企業への投資自体、本来は組織的な分析に基づく投資にはあまりそぐわないもので、個人が自己リスクでするもののはずですし。その点で、東京のベンチャー資本が健全かどうかは、検討の余地があります。堀江さんあたりはまだしも、孫さんや三木谷さんは完全にベンチャー投資家は卒業してしまっていますから。

■2021年06月19日(土)  OEMに生産を任せているラインはライカの超ハイエンドではない
想像以上にがっつりライカ。Leitz Phone 1 開発裏話
「20万円近い超ハイエンド路線でプロ向け仕様を訴求」
仕様だけプロスペックならなんちゃってでしょう。本来対応する、100万オーバーで10年有償修理保証付き(つまり10年は何があっても規定料金で修理に応じる、サポートもする)のプロ向けがあって初めてなんちゃってプロ仕様が成立します。20世紀中のカメラメーカーのプロ向け製品だって、別売りのプロ向けサポートサービスとの組み合わせとはいえそうでした。MILスペックだろうが超ハイエンドだろうが、仕様だけではプロ向けとは言わない、むしろプロは、まともな動作保証がないなら使い捨てても惜しくない必要十分な性能の低価格品を使うものです。
まあ、管理とブランド付与だけやってすべてOEMで済ますところは、ライカの普及価格品っぽいとは言えますね。本体側が対応するハイエンド品を持っていないというのが、ライカのメーカーとしての落ちぶれっぷりとも言えます。もちろん、日本のカメラメーカーやレンズメーカーはそうやってライカやツァイスなどのOEMをして技術を磨いてきた経緯があるわけで、シャープもこれを機に、ハイアールの先達ではなくコシナあたりの同類にアップグレードして欲しいものです。

■2021年06月19日(土)  トルクレンチにルサンチマンって
日本製のトルクレンチはいいぞ
トーニチのトルクレンチは私も愛用していますが、
「免許取り立ての頃は高くて買えなかったが、30年経ってついに悲願達成。」
免許取得後30年にしてようやくトーニチのトルクレンチって、いったいどこのクリエーター系ワープアですかいな。記事中にあるように秋葉なり東急ハンズなりに行けば1万某で売っているのであって、トルクやカップリングを各種取り揃えて100万円コースとでも言うならともかく、初ボーナスで買うのが当たり前です。どうもサドルのボルトをトルクを無視して締めすぎて折る自転車乗りもいるらしいのですが、学生なら仕方ありませんが、就業していてそれというのも感心できません。趣味と公言するなら道具は一通りそろえるべきです。
またメンテナンス作業というのは、都度ウェブで確認ではなく、まず作業計画を立て、必要な資料やデータを収集し、それを作業手順書にまとめ、印刷でもタブレットでもいいから裸眼で見てすぐ読める形にし、どんなボケた頭にであっても手順をきっちり叩き込んでから行うものであり、物忘れが激しいなどという人に作業をする資格はありません。そういう人はさっさと現場を上がり、管理職に専念するなり息子や娘に任せて自動車運転免許を返上して隠居するなりするものです。普通の整備マニュアルが成立した1970年代の貧乏な日本、高度成長が見込めるほど貧しかった時期とは違うのです。というか、もしかして未だに自動車教習の座学では回転角法を教えているのでしょうか。トルクレンチを使うのが当然だと教え、工具も買えない貧乏人に原動機付車両は似合わないと言い放つのでなければ、安全など確保できません。30年前ならまあ…でもバブルがはじけた後だと思うんだけどなあ…生活水準が上がって、それこそ1万円の工具にどうこう言わなくなった時期だと思うんだけどなあ。レンチさえあれば、ヘッドなら2000円くらいなんだし。
ああ、ついでに、トルクレンチは5年に一度くらいは買い替えか校正が必要ですからね?

■2021年06月19日(土)  ある意味鐘や像を作るよりも悪質な
高速道路初のサブスク「ハイウェイコーヒーパス」 月額3500円で1日2本の缶コーヒー
何かできないかで缶コーヒーのサブスクというのが頭が悪いですね。せめてSAで24時間軽食無料パス+区間定額前払いくらいできないものでしょうか。またエッセンシャルワーカーの支援というなら、それこそ高速直通のコンテナ積み替え設備(電源付きコンテナ対応24時間営業)でも100kmおきくらいに整備すれば、通しで長距離輸送という話が減って楽になるはずです。ばら積みトラックなどという不効率極まりない手段での長距離輸送をコンテナベースに転換するいいきっかけにもなるでしょう。そういった戦略的な発想の下で商品開発をするべきなのであり、どうみてもSAの振興策、メーカー持ちでコーヒーを配って、その受取のついでにサンドイッチでも買ってくれると嬉しいななどという期待が透けて見える施策はばかげています。

■2021年06月19日(土)  同じであることではなくシンプルであることが大事
らくらくホンなららくらくOSかい
「もっとも、AndroidもそのカーネルはLinuxなのだし、macOSやiOSはBSDやMach出自のUNIXカーネルだ。」
これはこれで間違いないのですが、とはいえiOSやAndroidの場合、UNIX系OSらしいところはこれっぽっちもありません。これはUIだけでなく、APIとしてもそうです。それこそアプリを作っていてfolkやopenを呼べるのかという話です。むしろDOS由来ないしはCのstdlib由来のUNIX互換APIがあるWindowsやDarwinがそのまま見えるMacOSの方がUNIX系に近いと言えます。
「2000年頃以降は、次第に、独自展開は収束し、どのメーカーのどのPCでも、そう大きく変わらない体験が得られるようになっている。」
この書き方はおかしいのであって、Windows95以降と言うべきですし、その後、まさにその2000年あたりから、MSが率先してUIやUXの変更を図っては失敗してきたことにも触れる必要があります。互換性を意図的になくすことで新しいUIの押し付けに成功したのがMS-Officeで、そのデータをやり取りするという前提ではバージョンを合わせておかないと読めると言ってもレイアウトが崩れるために合わせざるを得ず、提供の形態がお得感もあってほぼプリインストールに限られるため、クラシカルなメニューからリボンスタイル、モダンスタイルへの変化にユーザーが困惑を強いられています。
「それは、クルマのアクセルとブレーキの存在にも似ている。」
一般車はそうなのですが、同じ輸送機器でも陸運用の車両以外はそうなっておらず、航空機にしろ船舶にしろ、まったく統一は図られていません。航空機など、機種ごとに資格試験があるほどです。また車両であっても、重機などは装軌式であることが多いこともあってか、普通の車とは違った操作体系となっています。
そのような意味では、それなりに違っていてもかまわないわけです。それこそOSでも、UNIX系のGUI部分は使っているウインドウマネージャーやデスクトップマネージャーによって相当違っていますし、その系統のAPIの統一も不十分であるために、アプリケーションによってどの環境に対応するかが異なっています。気にならないのは、そもそもUNIX系では自分の環境への対応は自己責任であるという通念があるためでしょう。./configure;make;make installが基本でソースがあるのでいじれてしまうわけで、その分開発側はUXを気にしないでよいわけです。
「ただ、その環境の選択が、教わる側ではなく教える側の論理で成立しているのだとすれば心配にもなる。」
というよりは、教える側と供給側の囲い込みの論理で成立していることが問題でしょう。環境というのは選択可能なのだということをちゃんと教えればよいわけですが、とにかくカリキュラムにある操作を上っ面だけ撫でて終わりなどという発想であれば、別の環境に直面したときに対応が遅れます。その結果「パソコンというのは思い通りにならない割にいじり方がいくつもあって面倒くさい」などという感想を持たれてしまうと、情報教育など害悪でしかないことになります。
「一般市民のスマートリテラシーの向上に期待すると同時に、つまらないかもしれないけれど、みんな同じという面をきちんと考慮しておかないと、やっかいなことになりそうだ。」
というか、この点ではそれこそアプリをちゃんと用意せよ、アプリのインストールや起動の手順は単純にせよという話になるわけです。アプリであれば想定する操作を起動後ワンアクションで起こすように作り込めるわけで、カメラやコードの読み取りなどについてもライブラリが用意されるようになっている以上、下手にWebやLINEなどを利用するよりはアプリにくるんでしまった方が使い勝手は良いと思います。その上で、ストアへのアクセスを簡便にすることになります。
この点で、正直Androidの評価は個人的にあまり良くありません。なにしろアプリの起動にはフォルダを一階層潜らないといけないわけで、その割にトップレベルに多数のアイコンがあります。トップレベルのアイコンなど、電話、ストア、アプリ起動、設定の四つだけあればよいと思うのですが。

■2021年06月18日(金)  夫婦別姓は違憲とはなりえない
夫婦別姓、合憲?違憲? 最高裁が23日に判断へ
これは書き方が悪いので、正しくは「夫婦同姓、合憲?違憲? 最高裁が23日判断へ」でしょうね。問題になっているのは、夫婦が同姓であるとする制度が合憲かどうかであって、現時点でも夫婦別姓を認める余地は憲法上はあります。この点で同性婚あたりよりはよほど問題はシンプルです。
もっとも、本来は民法上の婚姻や戸籍法上の婚姻制度とは別に夫婦の定義を広げていく方が望ましくはあるでしょう。婚姻の本質がなんなのかについては相当深い対立があるわけで、特に日本のように法制度上姻族にまで扶養の責任が広がる仕組みになっているところでは、婚姻制度を当事者のパートナーシップと見做すことには相当抵抗があると思います。それが、単なる契約上の問題でしかないのに、家族の範囲について柔軟性のない判断をするサービサーが多いために、ならば婚姻の定義自体を変えてしまえ、戸籍内同姓の扱いは違憲だという話になってしまっているのは、いささか残念なことです。

夫婦同姓の規定は「合憲」 最高裁大法廷、6年前と同様
穏当な判断だと思います。司法積極主義なら別ですが、立法で解決する余地があるのに司法に判断を求めても、それは立法で解決してくださいと言われるだけでしょう。
一方で、おそらくですが、個別の問題について実態として家族であるのでそのように扱うべきという訴訟を起こした場合は、判断が変わってくるような気がします。認定の基準が戸籍ベースであるべきかどうかは、原則として司法で処理できる問題でしょう。
その意味では、夫婦別姓の実現に必要なのは、別姓の事実婚夫婦やその子女を家族として扱う判例の蓄積かもしれません。世論調査というのは立法ならともかく司法判断の基準としては弱い気がしますが、確定判決なら最高裁判所はむしろ擁護すべき立場です。十分な判例があって、その上でもはや戸籍制度を別姓前提にした方が簡便だ、あるいは戸籍制度とは別に家族認定の一括した基準となる制度を構築すべきだというのに、立法がその整備を懈怠していると判断された場合、違憲判決が出るように思います。

夫婦同姓「不当な国家介入」 最高裁判事4人が違憲判断
私の立場としては「個別意見丸一」ですが、この意見の後段でも触れているように、憲法上は夫婦別姓制度の導入には制約はありません。その意味で、むやみに倫理的な観点から制約を課している現行制度が不当な国家介入と主張する余地はあります。
とはいえ、婚姻という制度を神聖視する人はそれなりにいるわけで(馬鹿げているとは思いますけど)、そこは違憲判決という形でお上のお墨付き(これだって過度に倫理的な視点ではあります)を貰うのではなく、実を取ることを考えた方がよいと思うのですけどね。戸籍制度の方を骨抜きにして、住民票記載の氏名を公的な書類で使うのだってよいと思いますし。住民票であれば、戸籍が同一の人しか同じ世帯にできないなどという運用はされていないのですから。
そう考えれば、15名中8名の過半数が「選択的夫婦別姓制度の採用の余地はある」という意見を出したことは評価できると思います。
まあ、これは私が戸籍制度に好意的でないからそう思うのかもしれませんけど。

同姓の「踏み絵」、ダメと言わない最高裁 元判事に聞く
踏み絵という話は説得力がありますが、「憲法や法律がある前に、まず結婚がある。その普遍性を考えるべきだ」というのは同姓支持者と同じ発想だと思います。彼らは、憲法や戸籍法の前に結婚があり、それは当事者が同姓であるものだと主張しているのですから。
憲法や法律の前に自然法があるというのはよく言われることですが、結婚は自然法的なものではありません。ただの管理の便宜です。慣習法であれ、一定の法律のないところに結婚という制度はあり得ません。その制度の目的は、親と子を結びつけ、家族関係と財産、そして家族という社団の属する法域を管理することです。たまたまカトリック教圏では結婚が神に誓う当事者同士の契約という形で教区教会によって管理されたために、教会組織や司牧職の世俗化や政教分離の過程で両性の合意によるパートナーシップとしての結婚という形になったにすぎません。
それこそ家族が生産組織であり、氏なり姓なりがその屋号なのだと考えれば、夫でも妻でもその屋号で呼ばれることは何の不思議もありません。もちろんこれは、夫と妻が独立した経済主体となることが多い現代の家族には当てはまりません。とはいえその場合、そもそも結婚という制度自体公的な制度として必要があるかどうか疑問です。別に完全な私的契約ベースだってよいはずです。

■2021年06月18日(金)  日和るべきところは日和るアップル
アップル「iPad mini」「iPad Air」どちらか有機ELディスプレーに?
コストが割に合わなかったのか供給量の見通しが不足しているのか。

■2021年06月18日(金)  黒いですね
深刻な人材不足を招いた“真犯人”は「手厚い失業手当」だった?
今時こんな古臭いことを言うのはどこの第三のリベラルだと驚きましたが、テック系メリケンでは仕方ありませんね。ちなみに理屈が、1990年代の「第三の道」から変わっていません。
とにかく勤められるところに押し込んでキャリアだけ積ませろ、下手に失業手当など出すと勤労意欲が下がるというのは、それこそネオリベの常套句であり、それを引き継いだ「第三の道」派の謳い文句でもあります。産別組合が普通にあってその労働協約ベースで就業できるというならともかく、通常失業後の同一職種への再就業というのは雇用条件が悪化します。端的に言えば給料が減ります。「深刻な人材不足」などというのは雇用市場を買い手優位にしておかないと労働者に選んでもらえないブラック企業の主張であり、失業したら「失業保険を受けつつ職業教育を受けてスキルを向上させたうえで」再度就業を目論む、それによって賃金水準の低い労働市場から脱却し、そうした低生産性分野の自動化を促すと同時に高生産性分野の労働市場における競争を促進しつつ労働市場全体の生産性を高めるというのが今時の考え方のはずです。つまり人材不足を嘆いている暇があったら自動化投資をするべきです。それができないならそこは1行いくらの労働集約型ソフトウェア産業とその顧客ということで、淘汰されるのが当然です。

■2021年06月18日(金)  いやまあ、小手先のごまかしだとは思いますが
利用が少ない時は停波 基地局の消費電力「半減」の新技術、KDDIら実験
まあ、昼夜の人口差が激しいとか、稀にしか人が来ないといった地域ではこういう小手先のごまかしが有効だとは思いますが、正直今のロジック系集積回路の省電力技術も含めて、使わないときは消すというのが本流になっているのはおかしいと思います。無駄に電気を使わないという発想がダメとは言いませんが、そもそも電気を極力使わないことが望ましいはずです。それによって小規模電源でも長期間稼働させられますし、重量も軽くなるでしょう。
この手の小手先のごまかしばかりしていると無理が出ることは、それこそ20世紀後期の省エネの実践でわかっているはずです。大名的な使い方に問題はあるにせよ、動かしたいときに動かせない、動作にもたつきが生じるというのでは本末転倒です。

■2021年06月18日(金)  サブスクだけ取り出す意味がない
サブスクの解約を簡単に。米国で新法案が提出
「日本でも議論してほしい」
いや、日本の場合ネット申し込みのサブスクリプションがどうこう言う前に新聞の定期購読勧誘への対策でしょう(特に某Y新聞)。
そもそも一定期間無料も含めてネット申し込みのサブスクリプションと期間単位の役務契約に違いはなく、いわゆるサブスクだけ取り出して規制する必要はないと思います。むしろ「定期購読契約」全体として、解約手続の簡易化・明確化や解約時の処理の透明化を図るのが筋です。特に解約後の契約者個人情報の廃棄は十分に制度的な担保をしておくべきでしょう。

■2021年06月17日(木)  議会に法案を提出するのであって、議会が法案を提出するのではない
米議会、iPhone標準アプリの削除制限を禁止する反トラスト法案を提出
趣旨は分からないでもないのですが、いささか技術音痴気味ではないかという気はします。
昔ウインドウマネージャーはOSかアプリケーションかという議論があったと思うのですが、設定にしろアプリランチャーにしろアプリケーション層のソフトウェアには違いはありません。原理主義的に言えば、OSはアプリケーション層のソフトウェアが呼び出すファンクションコールから下層を担当するものであり、ユーザーとのインターフェースは須らくアプリケーション層に属し、つまりOSではありません。そのような構成にすることに、システム全体の安定性や堅牢性の上で利点があるからです。その上で、セキュリティを損ないかねない一部の機能について、指定されたアプリケーション以外からのアクセスを禁止しているのが現状です(これはiOS、Androidに限らず同じです)。標準アプリの削除制限を禁止した場合、このような特権的アプリまで削除できてしまうことになります。
もちろん理念としては、ユーザーが標準アプリを代替するアプリの導入も含めて、使っているシステムの全体を理解して使うことが望ましいのですが、様々な事情で現状実現は不可能とされているはずです。
もちろん本来は規制の枠内で製品を展開するべきなのですが、何の代替策もない状態で規制をかけて現行製品は売れない、規制対応には数年かかるという事態になってしまった場合、さすがに影響が大きいことを懸念しないわけにはいきません。
ところで、タイトルだと米連邦議会がどこかに法案を提出したように読めるのですが、常識があればわかるように、連邦議会の上院か下院のどちらかに、各院の議員が法案を提出するのです。この場合はロードアイランド州選出の下院議員を中心とした議員グループが下院に法案を提出したようです。つまり今後、議長なり議事運営委員会なりが法案を担当委員会での審議に付託し、委員会審議を経て本会議で可決されて上院に送付され、同じような手続を経て上院で可決され、さらに大統領の決裁を経て法律となります。

■2021年06月17日(木)  そっちもロシアと変わりない、利益をもたらさない分悪質だなどと思われていないとよいですが
「押し戻し、抑止し、関与する」 EUが対ロシア3指針
EU内部に親露派もいるはずなのですが、ロシアと対立的なベルギーやオランダ、独仏あたりがあまり無茶なことをしていないとよいのですけどね。EUとしての統一外交は利点もありますが、加盟国の間に溝を作ってしまうと問題が出るでしょう。どうせエグジットなどできやしないのだからと頭ごなしに政策を押し付けると、根に持たれそうです。

■2021年06月17日(木)  原付にも義務的車検を、全ての車両に始業点検記録保管・提出の義務付けを
無免許やノーヘルで電動キックボード…それは違法です
まあ、電動アシスト自転車と何が違うのかと言われると、法律上の定義の問題になってしまうのですが。
とはいえ原付の場合、販売店も免許の確認や取得の指導、市役所への届け出(この結果ナンバープレートが交付される)の指導などはするわけで、販売店側の指導不足は否定できません。数年間だけでも、販売者の連帯責任程度は課した方がよいでしょう(原付である以上販売証明書は発行されているはずで、販売者側に報告義務を課せば確認が可能なはずです)。できれば原付と合わせて、恒久的な制度として車検も義務付けた方がよいと思います。
何でおもちゃみたいなものに車両とはいえ車検をという話がありますが、自転車であれ、適宜整備や保守をしないと不慮の事故の可能性が高まります。原付のような比較的低価格の機材の場合整備や保守のコストが大きく感じられ、カジュアルなユーザーほど怠りがちになると思います。ユーザーやメーカーの反対は強いのでしょうが、「車と同じく車両だ」という認識を持たせるためにも、規制は強めるべきだと思います。それでコスト負担がし難いというなら、使わなければよいだけのことなのですから。
また安全が重視される機材である以上、本来は始業時の点検記録もつけるべきです。講習でエンジンをかける前に点検をするよう指導されているはずですが、職業ドライバーでもなければ守っている人は少ないでしょう。本来なら、保管・提出の義務と点検についての誠実義務があってしかるべきです。昭和の半ばでもないのですから、いくらでも書類の管理は簡便化できるはずです。

■2021年06月16日(水)  便宜としては間違っている英語よりまし
平仮名ばかりの「やさしい日本語」 外国人のためだけ?
まあ、いわゆるコンプリヘンシブイングリッシュも本来の英語話者からすると大分変なものではあるわけで、日本語だと思わなければよいのだと思います。
また、日本語母語話者の場合音にどのような漢字を当てるかを気にする人が多いですが(中国語もそうですけど)、外国語としての日本語話者の場合基本的に音が全てです。日本での漢字の読みというのは、一字一音が崩れているという点で本質的に難しく(日本語自体が難しいわけではありません: 書き言葉における音と漢字の対応がずぼらなのです)、漢字から音を想像することは、理屈としては不可能と言ってよいでしょう(逆に一音多字は中国語も含めて普通のことで、このため音を聞いて漢字を当てることは結構難しいのです)。もちろん単語単位の対応データベース(つまり語彙)を持っていれば判定はできますが、初めて見た漢字表記の語の読みを正しく当てることは、英語でアクセントを正しく当てるのと同程度には難しいはずです。ローマンアルファベットによる俗語表記も一応同様の傾向があり、英語のschなどクイズのネタになっています。一応音の表記である仮名は、ごく一部の例外を除いて一音一字かつ一字一音である点で理解しやすいわけです。
またローマンアルファベットをどう読むかも母語や地域によって相当違います。各国語の辞書でciやsuを含む単語を引いてどう読むか調べてみればわかることです。この点で、ローマンアルファベットでの日本語表記というのは、ナンセンスです。
もちろん、母語としての英語話者にとってbasic Englishが極めて奇妙なものに思えるのと同じで、やさしい日本語も現代日本語の書き言葉としては奇妙ではあるでしょう。とはいえ、日本人が見てもおかしな英語が氾濫するよりは、平仮名だけの日本語書き言葉の方が、漏れなく伝えるための便宜としてはまだ受け入れやすいと思います。

■2021年06月16日(水)  95に帰れ
「Windows 11」とされる画像や動画の流出相次ぐ。開発中止の10Xにも似たUI
新UIがいいかどうかはともかくとして、全体的にMacOSに似てきているような気がするのですが、Appleは訴えないのでしょうか。
良し悪しについていえば、ここ20年でMSが提示した新UIで評判がよかったものがあった記憶がありません。Windows XPでまずデコりすぎとケチがつき、クラシック表示にするのがごく普通のことになったと記憶しています。Vistaは黒歴史、7もクラシックスタイルに寄せていますし、そもそもクラシック表示にしていたユーザーも多いのはXPと同じです。そして8も黒歴史であり、10でクラシックアプリケーション主体に回帰して現在に至ります。もちろん10の分岐でやはり失敗に終わっているSやXも忘れるわけにはいきません。
どうせ改めるなら、NTや2000、95にこそ回帰するべきでしょう。あそこがWindowsのUIの原点です。

Windows 11の「ペイント」が再設計でUI刷新
これもやっぱり95に帰れと。

■2021年06月16日(水)  そりゃ今時市場占有戦略なんかやったらねえ
英政府、モバイル市場でのAppleとGoogleの複占状況を調査へ。競争抑制を懸念
「独占でも複占でも叩かれるテック大手」
そりゃ、寡占も含めて叩かれるのはむしろ当たり前でしょう。カルテルのような協調的市場占有行為に比べると、そもそも事業組織が統合されているという時点でより悪質とも言えます。ましてや巨大テックの場合政府機関の部分的なコントロールすら受け付けない傾向があるので、普通の役人や政治家だったら目の敵にする方がむしろ当たり前です。独占は必然だ、悪いことをしているのではないのだからいいじゃないかなどと言っても通じません。

■2021年06月15日(火)  あの規正法程度で潰される平和運動に問題がある
「平和運動つぶされる」 土地規制法案、市民らが抗議
耳目を集める、無視できないという点で効果的な活動であるのは確かでしょうが、基地の業務を妨害しかねない行為はそもそも威力業務妨害だと思います。その延長線上にテロリズムもあると思うのですが、平和運動という名目であれば工事妨害でもやってよいというのはさすがに過激ではないでしょうか。本来そのあたりを合法的にするために、様々な司法的な手続があるわけでしょう。

■2021年06月15日(火)  よくこんな連中からの発注を受けたというか、仕様改定のたびに毟ってたのではないでしょうね?
「コスパいい」 実は6千億円超 陸上イージス断念1年
4500億円が7000億円以下なら大幅に超過とまでは言えないと思いますが、予算の数字の根拠が問われはしますね。
とはいえ、艦載型の計画にしてもそれこそ陸上イージスシステムの艦載型への改造のところで試算を詰め切れないでいるわけで、業者に無理を言って試算を困難にしているという批判も逃れられないと思います。それこそどこかの誰かが言ったように「そんな想定や制約は聞いていない」という話であれば、仕様を詰め切れていなかったわけです。それでは見積もりなどしようがありません。もちろん完成が2050年度以降でよいとでも言うならじっくりやったらよいのですが、そうではないでしょう。ならば、緊急出港ができる状態で待機させるものも含めて、普通のイージス艦を増備し、人員も陸上自衛隊を減員して海上自衛隊を増員することで確保する形で試算するべきではないでしょうか。あたご型の建造開始から就役まで3年かかっていることから見て、計画開始から就役まで5年と見れば、緊急出港待機分を単独行動とし、また一部の護衛艦を数年程度運用停止にすることで、乗組員の手当てもできなくはないはずです。また、ミサイルプラットフォームならこんごう型のSLEPも検討可能でしょう。
さすがにキャンセルして受注先にあきらめてもらえるものとも思えないので、その分は実用を考えずに現状で買い、問題のないところに置くこととすることも含めて、予算枠を確定する方向で動かないと、計画倒れになった挙句に違約金だけ払うことになりかねません。またほとぼりが冷めたところで計画再開などと言えば、それこそ4500億円が1億円突破になりかねないでしょう。発注元の問題でごねて納期を遅延させるというのはそういうことです。

■2021年06月15日(火)  語るというならまず保証
AI使って診療費予測 三井物産社長が語るDXと医療
こういうのはまず外れたときの補償を出してほしいものです。人間が勘で見積もるなら、見積もった人が責任を取れば済むわけですが、AIが出した見積もりはあくまでも参考データでしかありません。それを「AIだから役に立ちます」などと言うのであれば、判断の責任までサプライヤーが負うべきです。参考データです、採用するかどうかはユーザーの責任ですというのでは、導入先や患者さんが浮かばれません。

■2021年06月15日(火)  ロスレス配信やデータフォーマットはある程度長期での対応を見込んだ話ですからね
Apple Music「ロスレス配信」の本質と、現実的な楽しみ方
一応「IT大作戦」ではあるとは思いますが、この話では仕方がないとはいえ思い切りアナログに寄っています。
ロスレスとはエンコード時のデジタルデータに対して損失がない、手順通りでコードすれば元のデジタルデータがそのままの品質で得られるという意味であり、平均的にエンコード時の「圧縮率が低くなる」ので単位時間当たりのデータ量が大きくなります。もっともAppleの場合、ワイヤレスイヤホンがそもそもデータをロッシィにエンコードしてしまうため、再生機までロスレスで届いても意味がないわけです。
一方ハイレゾは基本的にCD品質より電圧や時間の解像度を高くしたという意味です。bitで書いてあるのが電圧の解像度、kHzと書いてあるのが時間の解像度ですね。音の小さな変化やわずかな時間のなかでの音の変動を再現しやすくなりますし、時間解像度が高い場合高い周波数の音を再現できるようになります。もちろんデータとしてのハイレゾはデータとしてそれだけの情報が入っているという話であって、アナログ信号にした時にどうなっているかは全く別問題です。このために、様々なハイレゾ対応機材が必要になります。DA変換はもちろん、スピーカーやヘッドホンといった音を発生する機材、そしてそれらをつなぐ配線も、品質としてハイレゾ対応していなければハイレゾデータを活かすことができません。
ちなみに現在のポータブルオーディオシステムの大半は、CD品質のデータすら十分な品質では再生できません。mp3が基準では仕方ないのですけど(この意味でほとんどのAppleポータブル製品はローエンドです)。
一方でハイエンドの音声データ再生機材は10年ほど前にはハイレゾ対応の動きが出ており、スピーカー部だけでもそういうものを(できればDA変換部とアンプも)、旧製品でもよいので使えば、アナログ信号として出てくるデータを適切に再現できるはずというのが、この記事の論旨です。
もちろんAppleとしては、ソフトウェアやDA変換部としてほとんどの製品がロスレスデータに対応し、アナログ信号としてほとんどの製品で十分な品質でハイレゾデータを音声信号化できる見通しが立ったから、こういう話をしているわけで、スピーカーはそう遠くない時期に出てくるでしょうし、イヤホンも新しい通信規格の提案も含めて進めてくるでしょう。もちろんその際には空間オーディオを再生できるスピーカーシステムともなるはずです。

■2021年06月15日(火)  恥ずかしいと思うのですが
音声コマンドでLightroom Classicの操作に挑戦。Qbellの音声認識アシスタントソフト「アイリス」
いや、AppleやAmazonのあれと同じで恥ずかしいと思うのですが…「オフィスなどでは使いづらい」というか、もちろんコマンド入力のエラーの問題もあるでしょうが、他人の聞いているところで発声などできるとも思えず、独身者でもない限り自宅でも使えないでしょう。仕事部屋だって配偶者や子供が入って来かねないわけで、うっかりコマンドを呼び掛けているところに入ってこられたら「メンタル死」だと思います。ソフト代はそれほど高くはないですが、まず独立した作業所を調達することが前提でしょう。
とはいえ、それこそデザイン系となるとパラメーターをある程度組み込んだコマンドの数が多いわけで、ショートカットでは厳しいということは理解できます。熟練したemacsianは画面から目を離さずにショートカットを使えますが、そのレベルまで習熟しろというのもきつい話です。

■2021年06月15日(火)  二位までと三位以下の差が酷い
VLSI回路シンポジウム、低消費AIチップや超高速通信回路などの開発成果を披露
これってつまり、産総研と理研が現用技術ベースの集積回路関係をやっていないということなのでしょうね。量子コンピューティングや人工知能では結構テーマがヒットするのですが、量子コンピューティングは現状集積回路にたどり着いていませんし、人工知能の場合ハードウェアとソフトウェアがあるので、ソフトウェアでやれるところばかりやっているとこういう発表会は縁遠くなると思います。これで半導体産業の強化なんかできるのでしょうか。追いつくだけで相当粘り強い施策が必要だと思いますが。
それにしても韓国強いなあ。欧州まとめて10件なのに韓国単独で倍以上だもの。中国も台湾も欧州に届かず、両者合わせて同程度です。

■2021年06月15日(火)  投稿するユーザー数と信頼性は背反しますからね
Twitter、ツイートから自身へのメンションを削除できる「Unmention」機能のコンセプトを公開
「半面、都合の悪いツイートを封じ込めるのにも利用できそうなため、公平性という点では意見が分かれるかもしれません。」
Twitterは投稿者に都合のよいトークを垂れ流しているだけなので、誰も公平性などは期待していないでしょう。もちろんユーザーの流れで腐っていく分には、誰も損はしませんし、個人的には大歓迎です。
ただ、閲覧者に投稿者の返信規制やメンション拒否の実績が表示されるという形はありだと思います。メンション拒否の場合はされた実績も表示してよいかもしれません。

■2021年06月15日(火)  来年以降は坂東さんのバンドかなあ
Fly! Fly! Fly!
今期のT-Squareのアルバムであり、安藤まさひろ氏が参加する最後のアルバムでもあります。インタビュー兼プロダクションDVDを見ていますが。
河野さん、痩せたんじゃないですか?倒れる前あたりの写真はかなりぷくぷくしてた気がします。とりあえず元気そうでよかったです。
そして、やはり坂東さんが回していく感じになっているように見えます。ところでその場合、伊東さんは音作り以外役に立っていないことになりませんかね?それで悪いとは思いませんけど、坂東さん頑張ってくださいね。
その伊東さん、スタジオに入ってきたシーンがマスクもあって怖かったです。目と口元が出ればそうでもないのですが。
そして相変わらずのキーボードの厚さですが、亡くなられた和泉さんが以前、なんで自分一人でこんなに何でもかんでもやらないといけないんだと嘆いていましたね。ストリングスはともかくEWIやSaxは重ねるのにあまり苦労しない音だと思うのですが、アルペジエーターなども活用して、キーボードがしている役目をある程度ホーンに振ってみてもいいのではないでしょうか。立ってる人はジジイでも使った方がいいですよ?

■2021年06月14日(月)  多分もう百年くらいたつと、百年前は16歳で限定的とはいえ就労させていた、野蛮な時代だったと言われるのでしょう
6月10日は「16歳で戦死」した兄の命日です
まあ、16歳どころかそれ以下の子供を国威発揚の運動競技会とやらに投入してもいますね。
子供かどうかというのは本質的な問題ではなく、本人の同意を得たからと言って軍人として戦闘に投入することは許されるのか、あるいは兵器の部品として死亡することを前提として運用してよいのかという話ではあります。もっとも、仕事というのはそういう問題を必然的に伴いますが。
また16歳は当時の基準でも未成年ですが、19世紀までは15歳程度で兵役に徴用されることは稀ではありませんでしたし、20世紀イギリスでもこの程度の年齢での従軍例はあります。フランス共和国初期の徴兵制度では20歳以上ですが、それ以前の王政下での志願兵の募兵年齢は16歳以上です。
とはいえ、個人的には、未成年ならなおさら入隊させて戦闘参加させるというのは痛ましいと思います。さすがに今時、未成年の入隊はともかく初期教育をしているうちに成年するのが普通であり、初期教育も済ませていない兵を前線に送ることは問題があるとされます。そもそも役に立たないですしね。
また、負けるとわかっている戦から引き返せないのが悪いというよりは(さすがに降伏はしたくないから無理をしたら敵が逃げ帰ってくれないかなくらいの認識はあったのでしょうし)、勝てそうだろうが負けそうだろうが戦に持ち込むのが問題です。基本的に戦に持ち込んだら、勝とうが負けようが、大人だろうが子供だろうが、人が死ぬことには変わりはないので、どこで止めるか、何人死なせるかは程度問題です。また国民皆兵制度と若年志願兵制度(士官候補生を含む)の組み合わせは、少なくとも日本が採用した時点では、最先端の法制度でした。

■2021年06月14日(月)  労働は権利ではない
米Amazon「従業員の安全」のため、物流現場へロボット4種の導入を促進
このあほな言い訳はともかくとして、作業環境の改善より機械化・自動化を優先すること自体は、危険な場所・作業から従業員を完全に排除できるのであれば合理的だと思いますけどね。ろくでもない作業環境から労働者が、失職という形であれ解放されるのであれば、後は地元自治体なり雇用管理当局なりの問題だと思います。
もちろん、雇用を失う地元自治体が「認められない!」と苦情を入れること自体はあるかもしれません。

■2021年06月14日(月)  電力小売りだけだと赤字になるでしょうね
コロナで大不振のエイチ・アイ・エス 25%増収のエネルギー事業も赤字転落のワケ
エネルギー事業が赤字と言うからなんだろうと思ったのですが、売電事業ですね。仕入れ値が高騰したから赤字になったのであって、自前で発電所を持っていたら違ったかもしれません。とはいえ、あの時期は燃料価格も高騰していたので、変わらなかったかもしれませんが。
ところで、太陽光や風力の収支はどうだったのでしょうかね。固定価格買い取りだと発電事業者の売却価格は変わらないわけですが、送電業者の売買差益が増えることもあり需要が増えて収入になったかもしれません。とはいえ発電能力が上限に近かったのだとすると送電能力もそれに合わせて設定されているはずですから(発電能力を上回る送電設備などデッドウェイトです)、そもそもさらに電気を買い取ろうという話にならなかったかもしれません。

■2021年06月13日(日)  今のところ希少価値「しか」ありませんが
初のBlue Orignの宇宙旅行、最後の1席が約30億円で落札。ベゾス氏らと共に7月20日離陸へ
まあ、終着駅まで行く程度の意味しかありませんが。中学生が夏休みの自由研究を月でやるくらいのところまで行くと楽しいのですけどね。
ちなみに「Blue Orign」ではなく「Blue Origin」です。

■2021年06月13日(日)  株式会社という制度は確かに変なのですが
限りない欲望、株式会社が抱える病 治療法は「共有」
いやまあ、支配権を譲渡可能な有限責任会社のバリエーションはもう少しあって欲しいとは思いますけど…今のところ株式会社と合同会社くらいで、合同会社の持ち分を譲渡するのは面倒ですからね。とはいえ、非営利の社団法人を準則主義で設立させてくれるかというと、難しい部分はありそうですし、メンバーの変動にはそれなりの手続が必要になります。
もちろん「株式」会社だけでなく会社という制度には問題があって、社員はあくまで出資者であり、使用人は社員ではないわけです。つまり持ち分を負担できない人は社員になれません。一方そのあたりをあまり気にしないのが組合なのですが、こちらは組織としての構造を欠きます。一般社団法人であれば集まって定款を定めれば設立できなくもないのですが、一応許可制でしたかね。財団法人など財が主体で、人は全て使用人扱いです。
法人格が不要であればあまり難しいことはないのですが、法人格を持つ場合責任追及に応じるメンバーを確定するためにコストが高くなります。とはいえだからといって「共有」というのもね…考え方によっては、上手に法人格を持つ組合に落とし込めばよいのだと思いますが。

■2021年06月13日(日)  漁船は定時運行しませんからね
「朝獲れ鮮魚」を特急直送 実証実験、まさかのトラブル
どう見てもJR東日本によるJR貨物のショバ荒らしですが、もはや客車用に開発された台車なり分散動力方式なりでないと日本の在来線では十分な表定速度が出ないのでしょうかね。
とはいえ、水揚げがなかったというのは残念でした。起こりうることなのですが、列車の運行計画と比べるとギリギリまで決まりませんからね。そのあたりが、トラック輸送が中心になってしまった原因の一つだと思いますけど。
シート付車両に積んでいる点はあまり感心できませんが、試行の段階ですので、これで旅客鉄道にも荷物車を繋ぐ伝統が復活してくれると、トランク別料金と言われても納得しやすくなります。乗車の際に目的地を告げて預託するので、飛行機と同じで途中下車がしにくくなるのですが、長距離切符の途中下車を利用するような旅をする人はトランクなんか持ち歩かないと思います。
でもやっぱり、真面目にやってないにしてもJR貨物のショバを荒らしているとは思いますが。

■2021年06月13日(日)  逆の意味で不適切
マウスコンピューターのバーゲンセールの広告が表示されたのですが、それがなんと「2回目から高額…ネット通販の定期購入、トラブル相談増」という記事の図版の真下でして。以前からあの場所は、目に入りやすいが記事と区別がつけにくいなと思っていたのですが、記事の内容が内容なもので、見た瞬間マウスコンピューターも問題を起こしたのかと思ってしまいました。あまりの悲しさに思わず不適切な広告としてGoogleに報告してしまいましたが、まあ、そういう意味で不適切なわけではないんですよね。
場所の制約はあるにしても、もう少し、記事なんだか広告なんだかわかりやすい場所分けなりをした方がよいと思うのですが。この記事にマウスのバーゲンだからあれ?おかしいなと思いましたけど、それこそ楽天やアマゾンの定期購入や有料会員制度の広告だったら区別が難しいと思います。

■2021年06月12日(土)  先生、それ間違ってません
「かける数」を真横に書くとバツになる件
立命館大松尾先生のサイトを見ていて、タイトルが意味不明だったのですが、
「この授業の終わりの方で、利潤率計算の仕方を説明したとき、終わってから学生が質問に来ました。なぜあっちの場合は「n」を分子だけにかけるのに、こっちの場合は「n」を分子と分母にかけて、しかも答えが同じになるのかというようなことを言っています。「分子と分母にかける」ということの意味がよくとれなかったのですが、その日した例題は、違う設定なのにたまたま答えが同じだったので、とりあえずその旨答えて納得してもらいました。しかし釈然としてないような表情だったので、このことがずっと気になったのです。
 そしたら数日後、突然、雷に打たれたように、「分子と分母にかける」と言ったことの意味がわかりました。ボクが黒板に、
    分子の式
   ───── n
    分母の式
とうっかり書いたことが敗因だった! 分子と分母の間の線の真横にnを書いたから、分子と分母の両方にかけると思われたのだ。」
いや、うっかりじゃないでしょ。正しい書き方ですよ。分母と分子の両方に掛けるなどと理解した学生は高校(もしかしたら中学)の修了資格を返上するべきです。左からでも右からでも、分数でない数は分子にのみ掛けるのです。分母にも掛ける場合は掛ける数も分数にしないといけません。もちろん資格を返上すべきだからと言って学生本人が悪いとは限らず、ちゃんと数式の読み方を理解させられなかった小学校や中学校の先生に問題があるのでしょう。というか、どうやって久留米大学の入学試験に合格したのでしょうか。そこまでレベルの低いランクだった記憶がないのですが。まさか総点数主義の弊害か?
ちなみに行列の場合、括弧の外にスカラーが書いてあった場合は全ての要素に掛けます。とはいえ行列と分数を一緒にするのは感心できません。
これでは大学の先生が苦労されるわけですね。積分記号の読み方の解説書というのは見たことがあるような気がしますが、さすがに義務教育レベルの数式の読み方の解説は教科書と学習参考書でしか見た記憶がありません。

■2021年06月12日(土)  関係ない、責任を負わないでは済まないですけどね
フジテレビの女子アナ“ステマ”疑惑が突き付ける「※ツイートは個人の見解です。」のウソ
個人の見解というか、もしかしたら会社を通じて得られる利益に奉仕をしているかもはしれませんし、会社の中で影響を受けてもいるかもしれませんが、個人の見解には違いないでしょうし、会社が押し付けた意見というわけではないとは思います。とはいえ、個人の見解なので会社には責任はありませんと言うなら、それは嘘でしょう。
とはいえ、あまり悩んでも意味がないわけで、勤務先を個人の属性と考えることを止めればよいだけの話だと思います。それこそ「○○大学教授」のようなプロフィール付きでの発信も絡みますが、socialな、つまり属性に基づいた発信はその属性を与えている主体の制約を受けると考えれば済むだけです。当然、アナウンサーや記者のように組織の部品として活動することで発信において何らかの特権的な地位を得ている場合は、内容に関わらず個人名義での発信は認められません。するのであれば、ポジションを放棄しなければなりません。一方で、組織と関係を持ちながらもあくまでも個人として発信を行うという立場はあり得ます。局の番組にアナウンサーが出演して記事を読み上げるのではなく、トーカーがおそらく組織であろう調査主体から記事の提供を受け、自分の責任でそれを配信するなら構わないわけです。もちろん電波放送という事業形態では個人は排除されてしまっていますから、その一員としての属性を持っている限り個人としての人格を失い、局の公式の意見をひたすら読み上げることになります。プライベートなどせいぜい自宅で寝る時くらいでしょうか。自己の人格をそこまで売り渡す行為だという点は、就業において厳しく認識しないといけません。
この点は官職や組織内専門職のような特権的な地位を伴うすべてのケースに適用されることになります。ある意味副業禁止、職務専念の厳密な義務ということになりますが、属性として他の人格との関係性をうたう以上、関係性の範囲で発信の制約を受けることは当然です。それこそ建設業者の技術者や作業員だって同じことです。「個人的な」は通じず、それは会社を通してくださいと言わないといけませんし、何か言うなら会社の方針に適合していることを確認しないといけません。その意味で自由を主張できるのは自営業者の一部であり、自営業者であってもフリーランスは制約を受けるでしょう。
またこれは、受信側が属性から内容の信憑性を判断することを禁止することにもなります。

■2021年06月12日(土)  それはPCの延長線上にはない
モダンスタンバイ、信じる、信じない?
スタンバイが状態を保持するための動作を停止させたうえで何らかのトリガーによってその動作を再開するという意味であれば、信じる余地はありません。
少なくともSRAM的な意味合いでない限り、動作を停止すれば再開不能のリスクが発生します。機能としてのスタンバイは状態を維持するための全ての動作を継続してユーザーの操作を待ち受けるという意味であり、少なくともPCの外部との接続に機能が依存する時点で実現不可能です。それこそクラウドストレージやネットワークストレージとの接続など、接続が途切れてしまえば維持できませんし、ハンドオーバーや接続方法の切り替え(例えば有線LANから携帯電話回線を用いたデジタル通信への切り替え)によって接続など容易に途切れます。
この点は本来スマホでも同じで、それこそ構内ネットワークから公衆ネットワーク経由のVPNに移行した時点で認証が必要になり、インハウスサービスとの接続は切れます。単純にそんなものをスマートフォンで使う場面が少ないから意識されていないだけのことです。

■2021年06月12日(土)  発注側の責任が軽視されていないか
停電、セコム出動せず稚魚10万匹が全滅 賠償求め提訴
まあ、セコムに過失はあったのだと思いますが…
そもそも24時間管理が必要な施設に当直なり緊急対応担当者なりを置かなかった長崎県漁業公社経営陣に重大な過失があると思います。本来停電に速やかに対処する必要があるなら、セコムから停電の報告があった時点で緊急対応の担当者が現場を確認するのが筋です。それを「その後の連絡もなかったため、停電も復旧したと誤信した。」などというのは職務怠慢です。当然、セコムに異常発生の経過報告を求めるのであればそれを夜間警備保守の委託契約に含めておかないといけませんし、その場合セコム側は確認手段や経過報告についての手順の明示を求めるでしょう。その手順が守られなかった場合にのみ、セコムは公社に対して過失責任を負います。無人警備を請け負った以上適切な報告が行われると思っていたでは無責任ですし、ましてや余計な取り決めをするとコストが増える、受託者が出てこないなどという考え方はあってはなりません。増えるのは必要なコストですし、受託してもらえないなら自前でやるものです。事業において必要ならばそのための資金を都合してくるのも経営陣の仕事です。

■2021年06月11日(金)  それはアイスクリームだろうか
アイスクリームおたく
それはアイスクリームなんでしょうか。私にはパフェに見えるのですが。まあ、パフェが容器に盛って供するアイスクリームの部分集合だと考えれば、それでよいのですけど。
なお、アイスクリームオタクはガリガリ君やピノをアイスクリームとは呼びません。オタクにとってはアイスクリームとは乳等省令において規定されている分類に適合する食品のことであり、アイスミルク(pinoがそう)やラクトアイスはアイスクリーム類ではあってもアイスクリームではありませんし、氷菓(ガリガリ君はこれ)は類ですらありません。もちろん日本国外で議論する場合は現地の制度によりますが、シャーベットとアイスクリームを同一視する地域はあまりないのではないでしょうか。

■2021年06月11日(金)  競争なのだから所与の条件で儲けられないところは撤退してください
「端末購入プログラム」に懸念を示す総務省、プラチナバンドの再割当にも影響か
「通信料金だけでなく端末価格も下がり続けるデフレを生み出している現状」
いや、デフレはないでしょうよ。消費者価格や資産価格と違って、通貨供給や経済状況と連動する価格変化ではないのですから。
そもそも端末価格低下自体は生産効率改善の結果であって、それについていけなかった国内携帯電話端末製造業界はすでに死に体であることは明らかです。また通信インフラ価格の低下策は筋としては国民経済におけるコスト低減策、つまり生計費縮小策であり、通信を低コスト化することで日本経済の効率の向上を意図しているわけです。その点で問題は総務省が一貫して求める効率性を十分に実現できていない民間にあります。もちろん電波の割り当てなどというものがある時点で、無線通信業界が競争政策とは根本的に相いれないことは明白でしょう。
また購入・買い替え促進であれば、キャリアによる補助金制度である必要はどこにもありません。発売後期限を切った形で公的な購入補助をしてもよいでしょうし、それこそ無線基地局免許の適用を復活させたうえで車検同様の仕組みで買い替えを促してもよいわけです(その意味で中古端末流通制度は悪手であるとは言えるかもしれません)。ついでにソーシャルエンジニアリング系のセキュリティ事案への対策も兼ねて、無線従事者免許の取得を義務付けてもよいでしょう。それでも普及するものは普及することは、自動車運転免許制度を見ればわかることです。何も合宿コース30万円も必要はないわけで、10万円で合計30時間程度の座学と20時間程度の実技研修、2000円程度の免許試験でよいでしょう。もちろん定期的な更新が前提です。
また回線品質の向上が重要であるならば回線事業は国営だって良いわけです。本来民間資本の方が資本調達が柔軟で効率的であるはずだから民営にしているのに、資本コストの問題で確定した目標を達成できないのであれば、それこそ国営にして五か年計画でもやった方がましでしょう。回線ネットワークと通信ネットワークはソフトウェア的にはとっくに分離できているのですから、回線ネットワーク部分を国営化したところで端末や通信ネットワーク部分は自由競争を保てます。
あくまでも民間資本が競争して効率的な事業を柔軟に実現していくことが重要だというならば、まずは電波割り当て制度が適用されない仕組みにするべきですし、当然消費者保護に関わる以外の参入ハードルを極力低くするべきです。大手から回線を卸してもらわないと起業すらできない、新機種を回転させていかないと事業が続かないというのでは競争などできません。

■2021年06月11日(金)  また不気味な
進化を続ける「HomeKit」、iOS 15 / tvOS 15世代でホームネットワークはどうなる?
クラウドサービスよりはましとはいえ、ホームキットや中核デバイスがブラックボックス化することには非常に抵抗を感じます。

■2021年06月11日(金)  BYODを前提にするような発想は使い物にならない
アップル、世界からパスワードをなくそうともくろむ
現状あほらしいとしか言えません。
パスワードが最善の手段でないことは確かでしょうが、デバイス認証はそれ以上に下策でしょう。それをやりたいなら、少なくともiPhoneはスピーカーモードを含めた「非」個人的な機能を全面的に廃止し、完全にパーソナルかつ個人と一対一に紐ついたものとならなければいけません。そんなことは、電話番号で識別される音声通信が前提の端末においては不可能です。

■2021年06月11日(金)  計画段階で手持ちのデータに基づいたトリアージを
今後のワクチン接種は、クラスターが発生しやすい場所で働く人たちを優先せよ
もちろんタクシーや類似業態がエッセンシャルワークであることは当然です。そもそも接種会場への移動自体交通機関の利用がある程度前提になっているのですから、自動車運転免許のない人が公共交通機関に乏しい地域からタクシーを使うことは想定してしかるべきです。
一方でこれを言うなら接客業とてエッセンシャルでありかつクラスター発生リスクの高い業種だと思いますが。現状自粛の対象となっていますが、それにも関わらず利用が絶えません。むしろ学校は相当問題含みとはいえ停止できてしまっているのであり、統制できる事業として後回しにしてもよいくらいです。また少なくとも専門教育が相当程度リモートで代替できることも、個別的な不満の発生に関わらず残念ながら立証されてしまっています。あいまいな必要性で判断していると実効性において策を誤るでしょう。
もちろん従業員だけが問題でもないわけで、介護従事者などは多数の利用者と接触するから防止策が有効とされるのである以上、物理的接触の必要性が高いユーザーについても優先的な措置を取っていくべきです。この意味で、介護にしろ消費にしろ物理的接触を前提とした手段に頼ることが多い高齢者への接種の優先は誤りとは言えません。
そして、何らかの優先順位を決めるにしても、理想論に走るべきではないでしょう。リスク評価に必要なデータを収集できないような基準など意味がありません。むしろ、それこそ市区町村単位で優先順位をつける方が迅速性において勝ります。ワクチンの供給量に限界があるならその中で網羅的な対応が可能な自治体から優先的に措置を行うことは合理性があります。この場合リスクが高い大都市圏が後回しになりますが、限られた数のワクチンを分配する基準が設定できない以上、それは大都市圏に住むことのリスクと思ってもらうしかないのです。

■2021年06月11日(金)  ロジックを簡単にすることで複雑化を防ぐことは可能ではあります
合計55プランでも「複雑ではない」 イオンモバイル井原氏が語る「さいてきプラン」
表に書かれている範囲では、他社のオプションを利用した割引システムよりはわかりやすいとは思います。ユーザー側の問題はデータ使用量をどこまで細かく推定できるかになるでしょう。「プラン」という形で出す以上想定された枠を超えた場合ペナルティがあるはずですし、恒常的に余ってしまう場合の整理にも注意が必要、また窓口でより大きなデータ使用量に誘導したり本来不要なのに音声プランやシェアプランに誘導するようなことはあり得ます。もちろん約款を詳細に確認したうえで運用の詳細まで詰めないない限りどこまで単純なものかの判断も下せません。
本来であれば、枠はないことが望ましいですし、データ通信枠や音声通話枠を設定するのであればチャージ方式が望ましいと思います。とはいえ現状枠無しやチャージ方式が標準化していないことには、仕組みの上での都合というのがあるのでしょう。

■2021年06月11日(金)  実用化しているのであればユニクロの方がまし
ユニクロのセルフレジ特許権侵害訴訟を現状整理する 知財高裁で勝っても戦況が明るくない理由
いや、考えてみれば当たり前というのは、進歩性の観点からは特許として問題があるのではないでしょうかね。
ともあれ、開発事業の存在を可能にしている技術独占特許制度ですが、一方で当初考えられていた技術の独占的使用やライセンスだけでなく、特許自体を売り飛ばすという運用とむやみな審査の長期化策による発効時期の恣意的設定により、むしろ技術開発に混乱をもたらしているように思えます。技術的進歩を社会にもたらした者への報酬というよりは開発の手間賃の回収策と化してしまっており、挙句に転売ヤーによる転がしまで起きています。プロパティーなどと言っていないで自由化した方がましではないでしょうか。

■2021年06月10日(木)  あと70階ほどあるわけですが
ソードアートオンラインプログレッシブ 8
だんだんエピソードが増えてまたも上下巻、この分だと73層までに130巻ほどかかる計算になりますが、伏線を回収しきれるにしても寿命が尽きないか心配になります。まあ、グインサーガという前例はあるのですが、あれ、完結せずに作者が亡くなってますがね。参考までに、30年で正伝130巻、外伝22巻までがご本人の刊行です。
さて、東南アジア飯に続いてギリシャ飯の登場です。
ドルマはギリシャを含めた東欧南部、つまりルーマニアやブルガリア、クロアチア、セルビアなどの旧ユーゴスラビア諸国やバルカン半島諸国、アナトリア半島からの東地中海沿岸諸国などにみられる料理でそちらに伝わったのはトルコから。原形はササン朝ペルシア帝国にもさかのぼるとも言われる料理です。作中に出てくるのはわりと古典的に葡萄の葉で包む桜餅みたいな料理なのですが、ナスやたまねぎなどをくりぬいて詰めたり、キャベツなどで巻く例もあります。つまり米茄子のグラタンやロールキャベツの類型でもあります。
ムサカはギリシャ料理として出てきていますが、現代的にはギリシャ系のアメリカ料理と言ってもよいかもしれません。ピザがイタリア系のアメリカ料理になっているのと同じで、近代のギリシャ移民が伝えたものがアメリカ料理になっており、アメリカの都市部の風俗が出てくる作品だと登場したりします。
どちらも中東の影響の強い料理で、このため似たような、あるいはつながりがたどれる料理が旧オスマントルコ領に広く分布していたりします。
ウゾ、ないしはウーゾはグラッパ、つまりワインの搾りかすから作った蒸留酒をベースに作ったアニスを主体としたハーブで風味付けしたリキュールで、作中描写があるように、割り水を注ぐと白濁するのが特徴です。なかなか飲みやすくて美味しく、お土産として飲み会で出したら女性受けが良かったのですが、結構強いので、食前酒として出ることもあり、ルーマニアのツイカと並んで個人的に飲み潰れ量産用飲料というイメージがあります。
扉の地図で向かい風の道からハリン樹宮への道が書かれていません。
そしてキリトが妙なバッドステータスなんだかバフなんだかを受けてしまったわけですが、まあ、10層まで、あるいは遅くとも25層までには回収するのでしょう。一応モンスター扱いではない感じで、バステを受けたらエルフクエ中断という話ではないようです。
キズメルの追放クエは次巻以降への持越しになってしまいました。またどうもキリトがモンスターテイムにフラグを立てていたようなのですが、回収されるかどうかは不明です。なおシリカがピナをテイムしているのでテイム自体は可能なことは確かですが、整合性を考えるならクエストやイベントでスキルがアンロックという話はないはずです。
表紙のコミックカットですが…そりゃまあ、麻袋を被ってあのポーズで「フゥー!」とかやったら大うけでしょうね。

■2021年06月10日(木)  あるものをリミックスしてコンテンツを揃えられるからですよね
アップルがハイレゾより空間オーディオを推す理由
映画でも見るなら立体音響は臨場感を高める手段として重要です。しかしそれ以外では、技術屋と演奏家の自己満足でしかありません。ついでに言えば、ハイレゾに届かないマスターのリミックスでコンテンツを作りやすいからそう言っているようにしか見えません。
総合芸術を実現する部分技術としての立体音響は、最終的にはフルダイブ型仮想現実に帰着します。リアリティを感覚をごまかして「作り出す」というのはそういうことです。逆に言えば、スピーカーやヘッドホンレベルの立体音響は今後の本命とはなりえません。
一方で、例えば音楽としての立体音響の利用は、現代音楽における重要な試みの一環ではありますが、その場合複製芸術としてしか実現のしようがありません。なにしろ演奏会場というのはそれなりの空間の広がりを持っているわけで、そのどこにいるかによって感じ方が変わってしまいます。逆に言えば想定される演奏空間(聴取空間)のどこにいても同じ感じ方ができるというのが、楽曲というコンテンツにおける制約です。もちろんオペラにおいて貴賓席での効果のみを念頭に置くといった形での制作は可能でしょうが、それを近代的な意味での公開芸術と言えるかどうかは疑問です。作品という意味では芸術として成立するでしょうが、プライベートなセッションと同じで、近代芸術としての前提である公開性、公論への訴えを欠いています。芸術とされる音楽の中でも12世紀モテットやシートミュージック的な室内楽はこの方向性が強いですが、そういうものは聞くものではなく自分で演奏するものであり、演奏家と聞き手としての公衆が分離した近代芸術とは異なります。一方で、一人で演奏した複数のチャンネルをミックスしたような作品(この究極の形がシーケンサーとシンセサイザーのみによる「演奏」でしょう)が「音楽」と言えるのかどうかは、専門家からも疑問が呈されています。もちろん、個的な聴取を前提とする前衛芸術作品はあり得るのですが。
もちろんステレオもそのような空間配置の再現の志向を持っていたわけですが、このレベルの話であれば、楽隊のパレードが目の前を横切っていく、あるいは管弦楽系の作品におけるバンダのレベルであるわけです。またコールアンドレスポンスのような方向性も、複数の演奏体の応答を空間を使って強調する例です。同様の発想としては異なる音域や楽器の応答を使うというものもあるわけで、こういうものは立体音響である必然性がありません。
現時点で、個的聴取のニーズに即した方向性は、ステレオハイレゾではないかと思います。既存のマスターを再利用する場合あまり違いが感じられないという話になりかねませんが、ポップスのような新規の録音を出しやすい業界では、ハイレゾの分解能やダイナミックレンジを活用した音源は十分作れるでしょうし、クラシックでも新進の指揮者や楽団による新規録音を出す際に活用はできます。むしろ立体音響の方が、ライブ演奏とかけ離れた音源になってしまいがちな点でクラシックには向かない気がします。

■2021年06月10日(木)  広告主の無責任は認め難い
アフィリエイト規制、責任の明確化が焦点に 消費者庁が初の検討会
懸念はわからないではないのですが、そもそも広告を行う場合リスクも十分理解したうえで手段を講じるのが広告主の義務です。アフィリエイトの場合広告の内容自体を広告事業者に任せてしまうこともリスクであり、そのリスクを勘案したうえでその仕組みを利用するのでなければなりません。報奨金を支払う仕組みである以上、口コミだから責任を取りませんでは済まないのです。当然、不当な広告内容についてディープポケットとして連座することもリスクです。それが怖いのなら、アフィリエイトなど利用しなければよいのですから。

■2021年06月10日(木)  日本の場合線路の上を歩くことは鉄道の運行を妨害する犯罪です
また訪ねたい海外の思い出「ジョイテツ! in the World」vol.06 タイ編(その2)
「自己責任の国って素敵だなぁと、ここでもしみじみ感じちゃいました。」
まあ、線路に入ることが規制されているのは、人命保護よりも運行確保や設備保全が目的のことが多いですが(往来を妨害する罪)。いわゆる人身事故で人が電車に撥ねられるなどして死亡した場合、運行側の注意不足などが問題になることが多いですが、そもそも鉄道のような専用設備の場合、設備に入り込むこと自体が犯罪、運行の妨害なのです。先進国の法規制でもこの類型は多く、ありていに言って鉄道というのは軍事設備や社会基盤の一種なので、列車の運行を妨害しかねない行為というのは重罪なのです。線路の上を歩くと人命の危険があるというのはたいして問題にされていません。
もちろん、日本がそうであるように鉄道の設備というのは線路だけが設置されているわけではなく、列車検知回路や運行支援のための警報設備が設置されており、部外者がうろつくとそういった設備に問題が出ることもあります。その意味で、蒸気機関車やディーゼル機関車による牽引が中心で閉塞規制や定時運行のための情報化もなされていない路線と日本のような電気鉄道が中心で自動閉塞管理や自動列車停止設備がないと「簡易」扱いになるような地域の路線とは、同一視できません。
というわけで、自己責任と称して鉄道線路に入り込むことは全く認められません。エンジョイするのは結構ですが、それは輸送機関の運行という鉄道本来の使命を妨害しない範囲内でのことです。鉄道を興味の対象とする以上それがどのような設備をもって、どのような仕組みで稼働しているのかをそれなりに知ることは必須です。知らずに、例えば迫力のある写真を撮影したいからと線路に浸入するような行為は、人身事故にしろ設備の誤動作にしろやった側に全面的な責任のある問題行為です。「素敵」では済まないことは認識しておくべきです。

■2021年06月10日(木)  プッシュ配信ツールをプッシュで配信するな
PCがリブートしたと思ったら、タスクバーに妙なものが表示されるようになりました。とりあえず天気っぽいですが、つついてみると他にも何か見られるようです。まったく余計な機能を実装してくれるもので、即時タスクバーの右クリックメニューから「ニュースと関心事(N)」をオフにしました。欲しい人は欲しいのかもしれませんけど、こういうのが欲しければディスプレイを増設したうえでそこにそれなりのサイズのウインドウを表示しますので、ただでさえ狭いタスクバーにごちゃごちゃ変なものを表示するようなギミックを仕込まないで欲しいものです。ランチャー展開ボタンとタスクアイコン、PCの状態、IMEモード、時計以外でタスクバーに表示されてうれしいものなど、現在タスクアイコンのカーソルオーバーメニューで表示される関連ウインドウ一覧でのプログレスダイアログのタスク進行状況表示くらいのものです。

■2021年06月09日(水)  こういうのはただの妬み嫉みに見える
ベゾス氏ら著名資産家「ほとんど納税せず」米サイト報道
節税を心がけない人物が事業資金を集め、大富豪になれるほど世の中甘くありません。
税金を払わずに有意義な事業に投じられるからこそ成功した事業から高い収益を得られます。そして節税というのはリスク資産や不安定な収入源が多いほど可能なようになっており、かつうまくいっているときの生産性はリスク資産ほど高く、また資産額が大きいほどトータルリスクを減らしやすくなっています。
明白な脱税行為を行ったというならともかく、合法的な節税を、しかも稼いだ当人について批判するというのはあまり建設的でないでしょう。それを言うなら相続制度をなんとかすればよいのです。その上で、このように非難された人たちが経営する事業が事業税を納税し、またその事業で雇われた人たちが給与所得から納税をしているわけで、証券取引課税や借入税ならまだしも評価額による資産増(つまり実質化しているわけでもなければ利子所得がそれに応じて増えているわけでもない)を問題としているのだとしたらいささかおかしいと思います。
もちろん見かけの資産増によって得られる利益というのもあるわけですが、どちらかと言えば自宅の路線価が増えてにんまりしているような小市民の妬みに見えます。

■2021年06月08日(火)  ろんぐらいだーすとーりーず1
作中大洗の名所が出てきた時点でまさかと思ったのですが、担当さんの趣味だったようです。もう大洗は当分あのイメージなんですかね。あっちの関係でも力説されていますが、夏は海水浴に海釣り、冬はアンコウ鍋、なんならゴルフなど、普通に観光地で、海鮮もおいしいので、何かあれな立て看板とかあれなモチーフの店とかがあることさえ気にしなければ普通の人も楽しめます。どうも田舎特有の防災放送があれだと聞いたことがあるのですが、まだそうなんですかね。
ところで、何か相当強引に佐伯さんをフォルトゥーナに入れてしまっています。一瞬倉田さんとこと一ノ瀬さんとこの妹さんとその関係者まで入れてしまって一巻でちゃんちゃんじゃなかろうなと思ったのですが、一応ブルベ挑戦編にはなるようですね。で、そのコースが大洗発着で茨城と栃木にまたがっています。地図の水戸市と書いてある位置は実際には茨城町だと思いますし、宇都宮市は水戸市に隣接してもいません。大洗発着だと楽なのは鹿島臨海鉄道で輪行して前泊でしょうが、トレーラーが走っていることを気にしなければ自走でもよいでしょう。亜美のブルベ挑戦とはいえ佐伯さんにいきなりタイム制限付きの200kmはないだろうと思うのですが、このままいくと佐伯さん込みでフレッシュという話が出てくる気がします。亜美もだいぶ自転車にはまってしまったので、そろそろ新米視点を書くのが厳しくなってきたということなのでしょうか。さすがに年長組寄りの視点ではわかる人しかわかりません。
さて、年長組ですが、三人そろって大学院進学が明らかになりました。つまり亜美たちの通っている大学には大学院があるということになります。ただし大学院で同じ研究テーマを複数の学生が扱うことは原則としてないので、大学院としても一人の教授が三人を受け入れるほど規模の大きい講座なのか、専攻講座制ではなく研究科全体で指導を受ける形なのでしょう。つまり三人は指導教員が違うか、テーマにおいて扱うアプローチが違うということになります。もちろん一つの関心領域について複数のアプローチを分担することはあります。院生となるとゼミや実習は増えるものの講義は減るため、自由になる時間は増えます。とはいえゼミの分担をさぼることは許されませんし、実習にしても人数が少ないため欠席は非常に目立ちます。代返任せでツーリングに出ずっぱりで期末レポートでごまかすということはしにくくなるはずです。

■2021年06月07日(月)  ちゃんと切り分けている人の肩身が狭くなるのでやめてほしい
「14歳と同意性交、捕まるのはおかしい」立憲議員発言
いや、ちょっとこれはないですね。家単位の、人口再生産の道具としての女性のやり取りが前提ならまだ理解できますが、その場合恋愛がどうのこうのという話は出てこないでしょう。
そもそも1960年代ならともかく、現代において恋愛を性交渉に結びつける考え方に無理があります。従来に比べて有効性の高い避妊法が普及し家から離れた行動の自由を裏付ける経済的根拠が成立した1960年代において性的放埓の自由を主張した事情はわかりますが、妊娠というのがそこまで制御可能ではないこと、かつ妊娠を抑制することによる身体問題が判明し、かつ妊娠、出産、育児における女性に偏った負担が問題になっている状況で、若年での性交渉をロマンティックラブと結びつけることは、倫理に関する公的な議論の空間において反社会的な言動と言わざるを得ません。ロマンティックラブ自体は成立するにしても性交渉については婚姻を前提としてすら問題視されてしかるべきですし、いわんや婚前において認めうるものとは思えません。当然そうした状況における謙抑は成年者側により強く求められます。表現やその享受においてはむしろ倫理に対立する立場をも取ることが認められますが、おバカな若者でもあるまいし、実際にやってよいわけはないのです。公序良俗に反すると言うべきです。女性の自己決定権の議論における妊娠のリスクや性交渉に関する権力関係論については論じるまでもないでしょう。
また自己決定権を含めた倫理上の問題をさておいても、若年での妊娠が社会にもたらす負担は無視してよいものではありません。一方が、それこそ家計負担者が成人だからよいなどという話ではなく、核家族制度において妊娠や出産、子育てを行うことに伴うサポートの不足が、例えばDVや育児疲労、その結果としての育児放棄を含む幼児虐待につながっている面があります。この点が女性を子供を産むシステムの部品としてやり取りする大家族制度との違いであり、夫婦に自由と引き換えに育児の責任を丸投げしておいて自力で未経験の子育てという事業に対応することを迫る制度においては、社会的経験に乏しい若年での出産や育児は好ましくありません。ロマンチックに若年の専業主婦や実質的片親世帯を理想化するような行為は、それこそ立憲的でも民主的でもないでしょう。
正直、青年向けポルノグラフィーの見過ぎで頭が腐ったとしか思えません。こういうのが出てくると児ポ法の強化を主張されたときに反論できなくなりますので、大変迷惑です。
同意の有無など検証のしようがないわけで、少なくとも一方が未成年の婚姻自体認めるべきではありませんし、現状18歳が成人年齢とされている以上18歳未満の性交渉自体、妊娠リスクから見て男性側を相応の期間の懲役刑とする形で禁止するべきです。18歳になった時点で切り替わるというのが不自然であるという主張はもっともですが、法的な規制というのがそのようなものである以上そこは仕方がありません。
もちろん成年者の間でも愛が全てなどというのは馬鹿げた話であるわけで、愛で済むのであれば国家などという制度は不要なのです。

「本多議員1人の話ではない」 フラワーデモが申し入れ
ほらこうなる。
ヒッピー学生の政治論ではないのですから、あまり解放ばっかり主張すると保護を主張する団体から抗議が来るくらい、わかっているべきです。リベラル系政党の宿痾と言うべきなのかもしれません。

本多平直議員が立憲離党 「50歳と14歳の性交」発言
ここまででこうなったわけですが、そもそも離党したところで責任というのは何ら取っていないと思います。もちろん自己一身の発言であり、党とは関係ないことを示すという意味では必要なことですが、責任を取ったことにはなりません。まず議員辞職願を出すべきでしょう。党員資格停止・今後の選挙での公認撤回を判断した立憲民主党も、本当にまずいと思うなら、さっさと党員資格を停止したうえで「議員除名のための分限裁判をしたいから国会を召集しろ」と内閣に迫るべきです。当然、招集後速やかに除名の提案をすることになります。
というわけでとりあえず衆議院議員は辞職したわけですが、あの言いようは、ひょっとして選挙区選出だと選挙区の代表だと主張して居座ったのでしょうか。現状は議員での辞職と除名以外は衆議院議員の任を解く方法がないわけですが、こういうことを言う議員が出てくると選挙区における議員リコールでも導入しないといけないかもしれません。

立憲離党し辞職の本多氏、次期衆院選で道4区から不出馬
立候補して小選挙区で当選ということになれば有権者はいい笑いものでしょう。まあ、当然ではないでしょうか。それとも出れば小選挙区で勝てるとでも言うのでしょうか。
「状況を総合的にみて判断した。自民党を利するわけにはいかない」ということは反省はしていないわけで、こういう記事を出されてしまうのもまた当たり前です。個人的な意見はそれぞれにあると思いますが、こういう意見の人は選挙に出るのではなく反政府武力闘争かカルトコロニーでも企画しているべきです。

■2021年06月07日(月)  実はお漏らしくらいは当たり前なんではないかと
米軍車両ハンヴィー、過去最大の重整備のためドック入りに
まあ、業務用車両、特にオフロードでの運用を前提にした軍用車両は十分に訓練を受けた整備兵によるこのレベルの点検整備を相当頻繁にする前提になっている気がしますし、そもそも中古である以上部隊での使用に耐えないため退役した機材であるわけで、年に一回オーバーホールであれば当たり前なんではないかと思わないでもありません。長期間運用すると言っても共食い整備を含めて具合の悪い部分は交換してしまう方向であり、とにかく維持コストを下げたい民生用機材とは発想が違うのではないですかね。

米軍車両ハンヴィーの整備、漏れていたのはオイルだけじゃなかった
このレベルを自前でかつ出先で実施できる人のみがハンヴィーを運用する資格を持つ気がします。なにしろ米軍はこの車両を輸送機で運んで遠隔地の仮設基地で運用するのです。部品の輸送自体は相当頻繁に行われるにせよ、ばらすための設備はおそらくコンテナとして搬入され、トレーラーで運ばれて設置、さらにそれなりに頻繁に移動します。その上で、数カ月に一回オーバーホールができることが前提なのです。
多分補給が一ヶ月途切れたら、動く機材がなくなるんじゃないかなあ。

米軍車両ハンヴィーの整備は続く、エンジンのフロント部分で一苦労
当たり前ですが、米軍の整備兵はこの程度の作業を日常的にやっています。またそのための設備や工具も整備されています。
こんな愚痴を言ってるくらいなら、座間の米陸軍で研修でも受けてきた方がよいのではないでしょうか。多分座学と実技合わせて一ヶ月くらいで叩き込んでくれますよ。ただし、月一分解整備、半年に一回オーバーホールとか、非常に厳しい部品交換基準を言われて悲鳴を上げるかもしれませんが。

■2021年06月07日(月)  貧乏くさいけど仕方ないのかなあ
女性経営者の5割が業務・プライベートで「不利」を実感 必要と感じる制度は?
正直回答のような実感というのはあると思います。子供との接触が減るというのは、実は男性ではそれが当たり前だったわけで、意識してしまうのは伝統的な母親としての意識に囚われているからという考え方もできるのですが、一方で男親も含めて家庭におけるプレゼンスも維持してしかるべきという考え方は十分にあり得ます。
「「夜間まで営業している保育所整備」や「施設内キッズルーム」などの回答」
とはいえ、これはどうかというか、経営者というのも貧乏くさくなったものだと思います。取締役クラスというとそれなりに経済的に潤っている印象があるのですが、そこで常勤の子守を雇うのではなく保育所やキッズルームという話が出てくるのは、そもそも家に他人を引き込んで子供の世話をさせるのではなく必要な時は外部のサービスを頼るという形が常識化しているのと同時に、月給数十万を払って子守など雇えないという事情があるのだと思います。正直何でもかんでも抱え込んで不足部分だけ共同利用施設を利用する発想よりは身内を増やす方が楽ではないかと思うのですが、では今時都区部に通勤可能で20部屋以上の寝室のある家を持って18時間拘束の子守を雇えるかというと、難しい気はしますね。

■2021年06月07日(月)  しかしポートレートだけでストーリーマンガが書けるのか?
マンガは“無限”の時代へ プラットフォーム最適化の向こう側にたどり着いた“タテ読み”という新標準
はじめて「IT大作戦」っぽい内容になったのではないでしょうか。それでもIT系というよりはメディア論に近いと思いますが。
なんか言ってるわりに具体性がなかったのは山田祥平さんですかね。
ストーリー漫画を縦にスクロールというのは、確かにこれまでなかった構造ですね。
縦スクロールというのは横書きには適した構造で、ある程度の横幅さえあれば一方向に読み進んでいくことができます。もっとも文章の場合現在のスマートフォンでは横幅が狭すぎ、せめて8インチタブレットくらいは必要なのですが、漫画の場合はより小さなコマが単位ですから、この制約は緩和できるのかもしれません。もっとも一画面一コマということになりかねないため、記事にある通り構成にはある程度の広さがある媒体とは別の工夫が必要でしょう。これまでの漫画はB5かA4、場合によってはその見開きというサイズを前提にしていたわけですから、対角5インチになってしまえば相当違う構成が必要になるはずです。それこそこれまでA3のサイズでストーリーが進んでいたのが、1〜2コマを単位にして進めないといけないのです。その代わり、その1〜2コマがページという継ぎ目なくつながっていく印象になるでしょうか。4コマであればコマの形状とつながりの長さが変わるだけなので違和感はありませんが、ある程度の空間の中でコマの形状や大きさを選択してきた分野では相当違和感があると思います。
なおこの構造、言うまでもなく映画フィルムと同じです。あれは高速でコマを切り替えていくため、構造を意識することはありませんが、おそらくスマートフォンを横置きにしたときの縦スクロールは映画フィルムと極めて近い形状になるはずです。
また、それこそA4の文書は縦長ではあるものの、一方でコマの配置の仕方として、ランドスケープを縦に並べるよりはポートレートを横に並べる方が自然に思えます。ポートレート形状を基本とした長辺方向のスクロールとランドスケープ形状を基本とした短辺方向のスクロールのどちらを選ぶかのセンスも、問題になってくるかもしれません。

■2021年06月07日(月)  今のところ先行事例に学んでいるようには見えない
「3人産んで」に猛批判 老い始めた中国、怒る一人っ子
こういう話を聞くと、やはり中国は日本から見て30年遅れてるなと思います。今のところ完全に失敗していますが、人口減少への対応が日本で喧伝されるようになったのが1980年代半ば、その時のうたい文句が出生増加です。その後老齢年金と老人健康保険の自己負担増加、老人介護の医療からの切り出しと自己負担の制度化が出てきました。介護全体が分野として切り出されて目に見えるものとなった一方で、自己負担を抑えるために必要なサービスを請求できないとか、制度化されたために必要なサービスがニッチになってしまって入手できないといった問題も出ています。日本はおおむね2010年までにこのあたりが出揃い、その後膠着した状態で現在に至っており、今後20年ほどは中国でも同様の現象が発生するのではないかと思います。もちろん為政者がまともであれば先に起こることがわかっているわけですからよりましな対応ができるはずで、2040年ころにはそのあたりも逆転している可能性はあります。
でまあ、そりゃ怒りますよね。一部の生活に余裕のある人を除けば、社会的地位を子供の代にも保つことですら相当の支出を考えないといけないわけで、それが3人以上では当座生活を切り詰めろと言われているとしか思えません。それをそんな不安のない人から天下り的に言われては、反発を感じるのが当然です。

■2021年06月07日(月)  昨今バーで吸うというわけにもいかない事情はわかりますけどね
公園のたばこ、気になる受動喫煙 「許して」と愛煙家
あまりやると、車の車庫証明と同じで喫煙場所の確保の証明をとることになりかねませんが。

■2021年06月06日(日)  中野は…ある意味女性差別的なのは仕方がないかな
女性のセクシー&お知らせ!
出てきたものを見たときの違和感が非常によく見えて、思わず笑ってしまいました。
まあ、この手のおもちゃ(つまりガシャポンの類)は子供向けでなければ40年前の小学生男子向けなので、この手のマチズム的な発想がよくあるのです。企画者としてはマチズムに親和的な女性に向けているつもりかもしれませんが、あまり違いはありませんね。公衆の目の届くところに置いてあることの是非はともかくとして、想定していない層として引っかかってしまったわけで、頭にクエスチョンマークが浮かんでしまうのは仕方がありません。おっしゃる通り日本において女性に向けられるセクシーとは男性からの期待に対応したディスプレイとしてのセクシーであり、女性の主体的なディスプレイの面からのセクシーとは言えません。社会的機能としての女性性はあっても個性としての女性性はないとでも言うべきでしょうか。個性としての女性性を表す適切な言葉に困る時点で日本においてそのあたりの感覚の開拓が不十分であることがわかるというものです。またフェミニズムの議論への理解も現状社会的機能としての女性性を前提としたレベルにとどまっています。畢竟男性が「フェミニン」な装いをした場合に日本の多くの男性が感じる違和感というのも、そのあたりに起因するのでしょう。いわゆる秋葉原・新宿と池袋が住み分けてしまう時点で、いまだに文化におけるジェンダーフリーが受け入れられていないことは理解可能ではないかと思います。ショックを受けたのであれば大変遺憾に思います。
ジェンダーというのは日本においては主観の対偶にある観点(つまり自分以外の誰かの主観)から見た属性であり、主観でもなければ客観でもないのです。客観であればフィジカルセクシャリティとでも言うべきですが、主観としてのジェンダーというのは日本において未発達の視点だと思います。そこをもう少しわかりやすく突き詰めてくれるフェミニズム系の論者がいるとよいのですが…なかなか見かけませんね。
中野ブロードウェイであればサブカル系の場ではあるので(そして現状日本のサブカルは全体的にマチズムに親和的なので)、そっち系の「大人の女性のための謎ガチャ」などというものがあること自体は不思議に思いませんが、さすがにそんなものがある場所は今時それとわかるようにマーキングされていませんかね。マチズムが相変わらず中立的に公然と主張される文化圏ではあるにせよ、そこまで品のないものを出入りする人の属性を特定しない場所に堂々と置く風習は廃れたと思っていたのですけど。中野ブロードウェイだと、その方向の過激さをアヴァンギャルドと呼ぶ感覚がまだ通じるのかな。あのへんが成立した時期は、特に芸術系のサブカルチャーは提供者も享受者も男性とマチズムに親和的な女性が主体でしたからね。民俗文化と言ってもマチズム的な視点が相当見えるものでしたし、公式的なフェミニズムへの反発としての「性」の強調もあったのでしょうし。

■2021年06月06日(日)  予測はそう難しくないんですけどね
人は自分の利益で動く ワクチン予約熱を読み違えた政府
これはもう今回は言われても仕方がないというか、ワクチン以外にも携帯電話の新プラン乗り換え予約とかで散々ポカが出ているので、読み違えたというよりは、コストや期間の問題でできることに限界があったのかなという気がしないでもありません。というか、それこそ電話でのチケット予約の時代から受け付け開始30分で完売とか回線輻輳とか、ネット予約でもサーバーがこけるなどということは普通に起きていましたので、わかっててやってるんだろうなという感じなんですけどね。むしろユーザーの方にそこを見越して動くくらいのリテラシーを期待していたくらいです。
まあでも、今回は高齢者が対象なのでリテラシーが低いのは仕方ありませんね。1960年以前に生まれた人が物事をわきまえていないのは、仕方がないのです。しかもそれが、他の事情によるとはいえワクチンの製造が立ち上がるその時期になってしまったわけですから、供給の限界や不安定、接種現場の不慣れもあるわけで、トラブルが起こること自体は仕方ありません。
むしろ、その程度のトラブルは起こるものだということをちゃんと言えなかった点に、指導に当たった官庁や内閣の責任を見ます。言えば言ったで無責任の誹りは免れなかったでしょうが、言わずにトラブルが起きれば無能の無責任のと言われるのは見ての通りですから、言っておいて予想の範囲内だったでしょうという方がましだと思います。
マスの行動はむしろ予測しやすいものですが、同時に限られた資源の中でどう対応するかというのも経済学であり、また手持ちの資源では賄いきれない場合にどう制御するかというのは経済政策につながります。また内閣の場合は国会対策や実施に当たる地方自治体への対応もあるわけですから、理屈ばかりが通るわけではありません。内閣にやらせたのが間違いだという話はできるにせよ、政策の立案はともかく実施は学者の理屈だけでは済まない部分があるという気がします。

■2021年06月05日(土)  Windows Imput Method
WindowsのImput Methodというのがどうなっているのかなと思って調べてみたのですが…まずMicrosoftには、いわゆるIMEについてはあまり情報がありません。アプリケーション側からの利用法についても、最低限のテクニカルドキュメントしかないようです。
またサンプルコードは最近のSDKには同梱されておらず、さらに配布されているサンプルは、インストーラーではWindows 10にはインストーラーできませんでした。何か問題なく終了しているように見えて、その実サンプルコードがどこにも見当たりません。しかたないので色々たどってZIPアーカイブになっているものを展開しました。
IME本体のサンプルコードはwinui/tsf/tsfcaseにあります。ただし最近のVisual Studioだと空のプロジェクトを作るテンプレートがあまりないので、DLLを指定してプロジェクトを作成し自動生成されたファイルを除外するか、空のプロジェクトを作ってターゲットタイプをDLLにするかの二択です。またプロパティーのリンカの設定でDEFファイルを指定しておかないとエクスポートされないハンドラーが出ます。
言語バーの表示が必須なので、非表示にしている人はフロートでもタスクバーでもよいので表示する設定にしてください。ただし、どうも何かのタイミングで勝手に非表示になるようです。表示されない場合、設定の「言語」の「キーボード」のところに表示と非表示を切り替えるチェックボックスがあり、またその下の「言語バーのオプション」でフロートにするかタスクバーに置くかを切り替えられます。
インストール済みのエディタのうち、サクラエディタは32bit版のようで、64bit設定でビルドしたIMEは使用できません。メモ帳とNote++は使用できます。

■2021年06月05日(土)  ランディングサイトの整備を考えると鉄道を通した方が速いんじゃなかろうか
米空軍、地球規模のロケット貨物輸送プログラムを計画中、SpaceX以外にも選択肢見込む
発想はわかりますがVTOL以上に着陸場所を選ぶことになり役に立たないに一票。
装軌式トラックであればほぼ平地であればよく、装輪式トラックであれば草刈り程度、鉄道で平坦な線路、ヘリコプターでゴルフ場の芝程度の刈り込み、CTOL/STOLで適切な距離の滑走設備、VTOLで植生の徹底した除去と安定した地盤が必要なわけですが、ロケットとなると着陸にしろ再離陸にしろ相当の設備が必要になります。弾道ミサイルじゃあるまいし落ちたところを吹っ飛ばしてよいわけではないのですから、クラッシャージョウやダーティーペアの宇宙船のようなわけにはいかないのです。結局のところ離発着設備を整備するために線路を引いてディーゼル機関車でコンテナ貨車を牽引する羽目になると思います。もちろん最寄りの海港も整備する羽目になるわけで、海軍と陸軍どころか空軍の輸送部隊すら代替できないと思われます。

■2021年06月05日(土)  市長も議会も雇われにすぎないことは言うまでもありませんが
コロナとオリンピックだけが問題なのか
賃労働に個人の尊重などありえません。雇われ教師や雇われ管理職が自らの教育理念とやらに基づいて独断専行すれば、むしろ「豊かな教育」とやらの障害となります。
もっとも、市長にしろ市議会にしろ雇われには違いないわけで、学校設置主体として法律や条令、学習指導要領などに基づいてどのような教育を行うのかという枠組みを超えた指示はできませんし、その内容に納得できない場合、子女に普通教育を施す主体である国民と普通教育を受ける本人に選択の権利があります。その上で、選択の機会を実質的に保障する施策を行うことが、市議会なり市長なりの役割ではあります。

■2021年06月04日(金)  規制するにしても不便が少ないようにして欲しい
使い捨てプラ、有料化か素材変更を 新法成立で来春にも
というか、使い捨てプラスチックだけでなく処理の難しい産業用素材なども含めて、原則リサイクルとするべきではあります。理想論を言うのであれば焼却による排出物も含めて埋め立てゼロとすべきでしょう。
とはいえそれをやってしまうと経済に影響を与えるわけで、まあ、一般消費者向け使い捨て用品あたりを規制するのがせいぜいではあります。できれば一般消費者向け商品は全て回収してリサイクルできるように規格や処理方法を整備する方がよいのですけどね。産業廃棄物は、廃棄物処理制度が比較的充実しているので、厳格に運用したうえでできるところからリサイクル素材化を進めていくしかありません。
ただ、そうやって品目ごとに法整備をしていくと、分別が大変です。そこはどうにかして欲しいものです。分別などしないで済めば一番良いし、するにしてもいちいち紛らわしいマークを確認しないで済むにこしたことはないのですから。

■2021年06月04日(金)  AppleのiPhoneを売るキャリアの個性って何ですか
総務省がSIMロックを10月から原則禁止へ――非回線契約者への端末販売義務化はキャリアの個性を殺すことにはならないか
キャリアが自社ブランドでオリジナル端末を出す限りにおいては、それは既存端末メーカーのOEMでもよいですが、例え中身がAppleのiPhoneそのものでもAppleは製造者としてのみ表示し、iPhoneという表示は一切せず、例えばドコモの独自型番のみの表示とするならば、SIMロックをして自社の個性の一環とすることを認める余地はあります。例えば電電公社600型電話機のようにキャリアが設計をして外部に製造委託をするのでもよし、端末メーカーが独自に設計したものをキャリアブランドで扱うのもよし、このレベルなら「独自性」、「個性」と言いうるでしょう。記事中のINFOBARはある意味その例だと思いますが、一方で中身はただの汎用端末であり、SIMロックを外してしまえば他社回線でも使える点は問題があります。ハードウェアレベルでキャリアのサービスに強く紐ついた機能を持ち、かつその機能が端末の個性に直結していることは最低限要求されるでしょう。
しかし、端末メーカーのブランドをそのまま用いて契約者に優待販売するような行為は(もちろん乗換優待の類も)、当面問題が大きいと思います。総務省の意図としては、記事にある通りまさにSIMフリー端末を家電量販店で買って使って欲しいのであって、MVNOならまだしもMNOが端末と回線を抱き合わせで売る、その際にSIMフリー端末を別途買う場合と比べて優待条件を提供するということを問題視しているのです。また競争政策から言って、現時点ではキャリア独自の機能を備えた端末の提供も問題があるでしょう。ドコモ回線であってもドコモブランド以外の端末で利用できることを常識とすることが、総務省の意図です。各キャリアは、それこそ販売代理店を禁止されない、あるいは販売代理事業における複数キャリア併売を義務付けられないだけでもありがたいと思うべきでしょう。

■2021年06月04日(金)  懲戒免職事案でしょう
村が日本酒の通販を仲介「違法の恐れ」 税務署が指導
いやこれ…飲用のアルコール含有液体の製造や販売は免許事項であることは日本では常識だと思うのですが、何をどうすると免許なしで仲介していいなどという発想になるのでしょうか。認識が不足していたというレベルではないでしょう。担当者は義務教育からやり直すべきです。
もちろん緊急に事業を起こすにあたって国税庁の担当部署に問い合わせている時間的余裕がなかったという事情はあるでしょう。とはいえ酒類の小売りに酒類販売業免許が必要であるという認識はあったはずで、申込受付だけなら免許なしでもよいだろうなどという発想で独断専行したのだとすれば、役人の資格に欠けます。何があっても法的正当性は確保する、そのために「できません」と言うことは許されるというのが役人のあるべき姿です。その上で、こうすればできるというプランを速やかに出せる人が重宝されるわけで、村役場レベルであっても規制を侵害するようでは無能です。私人が事業を見切り発車するのとはわけが違うのです。

■2021年06月04日(金)  養殖業者が硝酸カリでも硝酸アンモニウムでも添加すればよいのだと思いますが
瀬戸内海、きれいすぎて栄養不足 生活排水など規制緩和
これもなんか変な話で、工場排水はもちろん、本来「里」からの排水がなくとも適切な生育環境が確保される場合に漁業が成り立つはずです。排水を規制したら貧栄養化したというのは、本来栄養塩を提供していた環境を里が壊すことで、その里が代替していた栄養塩供給を規制したら貧栄養化したという話でしょう。あるいは、そもそも海苔の養殖自体が里からの栄養塩供給を前提に成り立っていたのかもしれませんが。
ならば養殖現場で適度の栄養塩供給を行うのでもよいはずで、排水規制の緩和などというリスキーな政策に走ってよいのかどうか。単に環境整備を養殖業者の負担にすると事業が成り立たなくなるので排水規制を緩和すればただで肥料ができて一石二鳥だろうというリサイクル的な貧乏思考ではないでしょうか。
産業としては好ましい解決策かもしれませんが、環境政策としては野生動物対策と同程度には矛盾している話だと思います。

■2021年06月03日(木)  これ絶対日本で経営を学んだ人の発想でしょう
倉庫労働者を「産業アスリート」と呼ぶ米Amazon、体調管理に「尿の色の監視」を指示
「あたかもそのような仕事のあり方が当たり前かのように記されていた模様です。」
まあ、よくある話ではあるのですが…だいたい今時の健康経営とかメンタルヘルスとかってこういう発想ですしね。いやほんと、初めて「健康経営」なる語を目にしたとき、75歳まで24時間激務に従事する健康な体を前提とする経営のことだと思いました。なにしろ「麻雀は健康的だ。健康でなければ徹夜麻雀などできない。」という言説が当然視されるお国柄ですし。
そもそもが「健康経営」自体が従業員の健康状態の見える化とその改善を見据えた経営のことなので、健康状態の把握のために尿の色を見るというのは極めて自然な発想です。もちろんヘルスモニタリングデバイスの装着とそのデータの提出も必然的に出てくるものでしょう。また日々の監視の中で得られた従業員の身体データを高度に活用しつつ労務や企画に反映させることも当然でしょう。それがいくら1970年代ディストピア系組織物SFを彷彿とさせるとしても、最先端の技術の恩恵として前向きに受け入れることが求められます。労働現場はかつての戦闘機乗務や有人ロケット乗務並みの先端的で過酷な場なのですから、高度なスキルとタフさ、常時監視され不意に動員される可能性があるストレスフルな勤務を前向きにこなすことができ、かつそれに必要な自制と心身や技能の向上を当然に成すことのできるエリートであることが求められるのです。
冗談じゃないけどね。

■2021年06月03日(木)  まあ、理想からするとアラカルトかなあ
大学入学金の納入期限遅らせて 学生ら文科省に署名提出
いやまあ、選択肢というのは大学の考え方からすると変なわけで、気に入らないなら受けてくれなくていいですよという話ではあるのですけどね。逆にどうしてもこの大学に行きたいということであれば、入学前納付金の手配も含めて相応の準備をするでしょうし。
逆に、大学に行くかどうか、その準備をどうするかというところで、実質的に選択肢を狭められているという考え方もできます。高校生で進学資金を準備すると言っても手段には限りがありますし、それこそ就学ローンにしても、充分な額を借りてしまうと今度は返すのが大変になります。その上で、基本的には高校を卒業するまでの期間で進学準備を整えないといけないわけです。
その上で、同年代が一斉に大学に進学する前提で二つ以上の大学を受験して、では入学機会を確保するための手続はどうなのかというところで私立大学に典型的な入学金納付時期の問題が出てきます。入学金だとあくまでも入学資格を確保するための納付金ということで、早めに時期を設定しておけば辞退防止にもなりますし、納付後に入学を辞退することは希望者の裁量になる、つまり辞退時に返還しなくてよいので、大学側にとっては都合がよいのです。逆に言えば、いわゆる滑り止めとして受験をした人にとって、入学金納付を含む入学手続の時期は試験の合格発表の時期に対して遅い方がよいわけです。その上で現状が、入学金を納付して返ってこないリスクを取るか、それともどこの大学の入学資格も得られないリスクを取るかになっています。これを、「受験生の選択肢を狭め」るかどうかと言うのかどうかはどうも微妙です。
もちろん現在の大学制度としてコースシステムが基本になっており、複数の大学に並行して通うことが仮に制度上はできるとしても現実的でなく、また諸経費、つまり授業料や入学金などもコースを前提として相当程度高額になっている(もっともアラカルトにした場合合計額ではもっと高くなる可能性はある)という話もあり、ここも選択肢を奪っているという指摘ができないわけではないでしょう。ある大学でこの分野を、別の大学でこの分野を並行して学ぶという選択の余地がなくなっているわけです。せっかく入学金を払っても選んだ一つ以外は入学を辞退して放棄する羽目になるので、希望者としてはもったいないですね。ダブルスクール、トリプルスクールができるのであれば、経済的負担はともかく負担した分を活かす余地ができるのですが。それでも大学を掛け持ちした場合、一般教養、特に語学の履修内容が被ってしまってもったいない気分にはなるでしょう。
この意味で、現在のようなコースシステムではなくアラカルトシステムとし、特定の科目の受講に前提条件を付け、比較的低額(大学単位で年額一万円まで)の登録料を払って前提となる履修内容の履修証明(少なくとも現在の成績証明や単位取得証明程度のものではだめ)をつけて受講を申請し、認められれば受講料(4単位で1〜2万円)を払う形が落としどころかもしれません。この場合、大学教育の修了認定の最終段階(いわゆるゼミなり卒業研究なり)で一科目30万円ほどまとめて払う形になるはずですが、払い損になるよりは納得はできるでしょう。一方で履修者は大学にとってお客さんになるため、厚生施設や学生管理には消極的になるかもしれません。筋論としては、学生組合と教師団体および大学が対峙し、学生向けの厚生施設や学生管理は学生組合が、教員の管理や労働条件の設定は教師団体や大学が行い、諸経費やカリキュラムについては外部団体の適格性審査を受けることを前提に両者が協議するものなのですけどね。つまり、学生は学生組合に登録し、その上で教師団体に属する教師の授業を選択して受講する(受講条件を満たしていなければ受講を拒否されることもある)わけです。
とはいえ日本の大学というのはこれとは違う原理で整備されてきたものなので、そこまでラディカルに選択の自由を保障する形は発想すら難しいかもしれません。

■2021年06月03日(木)  「もしもの時」などとしているから孤独が危機を呼ぶ
孤独は人を強くする?その一言、危険です 気軽に相談を
人を強くするかどうかは知りませんが、孤独を忌避するのが色々な意味で弱さであることは間違いないでしょう。もちろん、気軽に相談をなどと言うことも弱さに他なりません。望むにせよ望まないにせよ孤独の結果を引き受けられない、孤独が一定の結果を生んだときに問題が発生するという樒的な弱さであり、またその回避のために個人につながりの努力を求めるという弱さです。
社会的包含から疎外「された」ときのメンタルな問題はともかくとして、そもそも望みもしないのに社会的包含から疎外されてしまうこと自体が社会構造における欠陥です。また本人が社会的包含を自身から疎外し、孤独であることを選んだ場合、孤立と同じく一定の結果、端的には孤独死や死後の処理責任者の不在が発生します。これを異常事態と解釈し、防止のため孤独を避ける努力を当人に強いることも、制度的な欠陥です。こうした様々な欠陥がかえって一定の疎外や疲労を生み出していると考えます。それを「もしもの時に備えて、頼れる人につながる仕組みを作っておく必要があると思っています。」などと言ってしまうのは、こうした欠陥の存在を前提としたうえで個人のつながりへの努力で発生を回避するという意味で大変後ろ向きなものです。現代社会が所有と責任で充填された状態を求める以上、孤独の結果としてその空虚が発生した場合に対応が必要になるのですが、それを「もしもの時に備えて」と言ってしまうこと自体が、対応を自己責任で予防的に準備しておくべしとする発想です。それは、対応する制度へのアクセスを整備するという発想でも変わりません。

■2021年06月02日(水)  SNSなど関わらないのが一番
ネットいじめやアカウント乗っ取り……Twitterを安全に使うためのポイントとは?
いや、列挙されているような機能を無効にして、ツイッターを使う意味ってあるのでしょうか。そもそもそこまでプライバシーを気にするなら、SNSなど使わないのが一番でしょう。

■2021年06月02日(水)  そういう教育を受けてきた以上仕方がないのでしょうけど
役職定年後、「やる気が下がった」人は6割 仕事にどんな変化が起きているのか
まあ、役職にいないと仕事ができない人がいなくなるまでは仕方ないのでしょうね。
本来は、多数の平の単純労働を役職者が切り回す形(平を切り回せる役職者を組織的に育成する制度)は時代遅れであり、実施権が現場にあるフラットな構造と組織内金融を通じて統制を図る経営陣になることが理想とされていたはずです。この場合経営部による資金提供に不満があれば現場グループが独自に外部資金を調達することもあり得るはずで、どうしても金融に回りたいのであればそもそも現場など踏まずに経営・金融に進むべきですし、どんな形であれ定年やジョブローテーションという制度自体が消滅し、人事は経営陣と各現場グループが個別に行うようになるでしょう。つまり現場で成果を上げて役職者になることを目指す、そのために一定のルールで役職を明け渡すという発想自体がおかしいわけです。逆に言えばそういう発想の人はさっさと肩を叩いて早期退職させないといけないのですが、いまだにそれができる制度になっていません。

■2021年06月02日(水)  ミラーとプリズムの次はシャッターがなくなるとか
第6回:電子シャッター(その2・電動シャッター編)
「この先シャッターの電動化がどこまで発展するか、興味深く見守って行こうではないか。」
30年前なら電動シャッターでもありだったのかもしれませんが…天体写真出身としては、シャッター機構自体なくなり、全てセンサーで露出が決まるようになるに一票ですかね。そもそも感光部の感度の融通(その中に感度0、つまり感光しない状態もありうる)が効かないためにシャッターなどという機構が必要になったわけで、絞りと露出に即した感度に調節できるのであればシャッターは不要です。それこそ感光部の感度が非常に低かった初期のカメラでは暗室でシャッター付きの遮光筐体に感光部を取り付け、それをカメラに取り付けた上でシャッターを取り外し、充分感光させたところで再度シャッターを取り付けて露光を終了していたわけです。それが感度が上がってアクチュエーター付きのシャッターが必須になったわけで、現在感光部が感度を柔軟に調整できる光センサーが主流となっている時点で、原理的にはシャッターはいらないのです。

■2021年06月01日(火)  どちらが正しいとも言いにくいですからね
同性パートナーと「内縁関係認めないのは違憲」 提訴へ
これは、「違憲」と言うしかないというのはわかります。生計を同じくする世帯のどれを内縁関係とするのかというのは、社会通念の問題であり、究極的には裁判で決着するしかありませんし、その根拠は憲法の幸福追求権くらいしかなさそうだからです。逆に言えば、内縁関係を取り込んで以降の現在の制度は枠組みとしてはかなり広い範囲の家族パートナーシップを認めうる構造になっているとは思います。
とはいえ、職務とは無関係の基本給に手当てを加算するという制度自体は、いい加減見直した方がよいと思います。

■2021年06月01日(火)  バルトに冠たるドイツハンザ
スウェーデンの観光スポット:連載の最後!
いや、北欧の観光スポットというのは大変きれいではあるのですが、ちなみに東欧の観光スポットもきれいではあるのですが、よく思うのが、でもそれって中世から近世のドイツのだよね?というね…つまり、相当部分がハンザ同盟や東方植民がらみなのです。ヴィスビューに至ってはその後ドイツ騎士団の侵略まで受けていまして、大変ドイツっぽいのですね。
まあ、このあたりはオストプロイセンとプロイセン本土やブランデンブルグの連絡の要地なので、ドイツ騎士団としてもスウェーデン領や海賊の根拠地にしておくわけにはいかなかったのでしょうし、それを手放す羽目になったというのはハンザやドイツ騎士団の凋落、カルマル同盟の躍進の証拠ではあるわけです。スウェーデン女王クリスティーナがデンマークからゴットランド島を奪回したことがデンマーク王国の凋落とスウェーデンバルト帝国の躍進を象徴する事例のひとつであることも、蓋し当然と言えます(もう一つは言うまでもなくスカンジナビア半島からのデンマーク勢力の駆逐)。

■2021年06月01日(火)  ca va bien
ubuntu server 20
メジャーバージョンのアップデートの検証が面倒で18のままほっぽらかしてきたubuntu serverですが、ついにさっさとアップデートせよと警告が出てしまったので、20にアップデートしました。が、やはりリモートログインでのアップデートは推奨されないようで、sshdがこけるかもしんないけどほんとにする?そう言われましても、例えアップデートのためだとしてもモニタやキーボードを繋ぐのは面倒なんですが。それでも、設定ファイルはどうするかなどと何度か聞かれつつも(まあ、UNIX系のお約束ですね)、無事起動しました。
とはいえ、セキュリティを締めるというなら仕方がない部分がありますが、あまり仕様を変更して欲しくはありません。少なくとも機能向上よりは後方互換性の方が重要です。

■2021年06月01日(火)  麻生さん、国会審議で「東京三菱UFJ銀行は破綻いたしました」と言ってみませんか
ワクチン接種を考える
この話は賛同せざるを得ません。通常の手順をいくつも飛ばして承認に持ち込んでいるためリスクは高いですし、個々の判断に任せざるを得ない状況になっています。一方で、確実な効果が見込めないとしても、リスクは下がるという判断は可能ですし、物理的接触を伴う活動をしたいなら接触相手のために接種を受けてしかるべきです。
その上で、こと日本については、パニックしてまで接種に奔走しない方がよいと思います。感染によって重篤な症状に陥る危険性が高い高齢者の接種が優先されていますが、そこでネット予約かという話はさておき、電話回線が輻輳するというのはどう見てもパニックです。単純につながらないという話ならともかく、ちゃんと「混雑のため電話がつながりにくくなっております」というアナウンスが流れるわけですし、その時点で感染していたら今さらワクチンを打ったところで意味がありません(ワクチンはあくまでも抗体を生成する予防のための薬です)。一週間程度なら、一日一回電話で予約を試みる程度に留めておいても問題ないはずですし、ワクチン接種の工程から考えてまともに効果が出るとしても最初の接種後一か月程度はかかります。そのくらいの見通しでいるべきで、一日二日を急いでも意味がありません。
それにしても、日本社会が相変わらずパニックに弱いことに呆れます。昭和恐慌での銀行取付騒ぎからオイルショック時の買い物パニック、ここしばらくの天災時の混乱、先日の紙製品・マスクパニック、そして今般のワクチンパニック、さらにはいずれにも伴う自警団の跋扈と、どうせパニックを起こすなら引き籠ればよいだろうと言わざるを得ません。とにかく旧に復そうと焦っている様は滑稽そのものです。どうせパニックするなら、ハンモックにくるまって無駄じゃ無駄じゃとでも呟いていれば、少なくとも周囲の迷惑にはならないのですが。
ここは是非、日本指折りの失言魔に銀行の取り付け宣言でもしてみてほしいものです。さぞかし愉快なエンターテイメントになるのではないでしょうか。

■2021年06月01日(火)  この人たちはミャンマー軍事政権を相手に戦争をやれとでも言いたいのでしょうか
ミャンマーの民主主義回復へ支援を 文化人らが緊急声明
派兵でもしろと?締め上げても生存権の侵害にならないと?
正直緊急声明に命も節操も賭けていると思えません。クーデターが成立した時点でこのレベルの議論はとっくに終わっています。交戦権を行使して軍事力で民主制とやらを回復するか、経済制裁を含めた不干渉で内戦が終わるのを見守るかです。その結果人民に被害が出るのは、もはや止めようがありません。
まあ、軍需物資を売って儲けるような行為は感心しませんけどね。その意味では貿易規制や軍事政権の外交の妨害はありうるのですが。

■2021年06月01日(火)  バージョン管理はバージョンログとロールバック機構だけでは不十分
NASサーバーは安全なのか? セキュリティ観点から考えるメリットとデメリット
「 一方、NASサーバーのデメリットとしては、複数人で並行してファイル編集ができないため、ローカルのコンピューターへ、その都度ファイルをダウンロードして、編集後に再アップロードすることになる点が挙げられる。そのため、ファイルのバージョン管理で問題が生じる場合がある。」
え、これ、クラウドストレージと比較してのデメリットですか?そもそもバージョン管理が必要な状況でNASを使うようなレベルの低いユーザーにクラウドストレージが使えるとも思えませんし、変更を反映するために再アップロードを行う点はクラウドストレージでも同じでしょう。VCをするならコリジョン処理をちゃんとサポートしたものを使うものであって、それはもはやクラウドストレージではなくクラウドアプリケーションです。誰も無秩序な編集でめちゃくちゃになったMS-Wordのドキュメントの整理などしたくないはずです(と言いつつする羽目になるのですが)。VCが必要ならNASもCSも不適当な選択です。
「未来を見据えた選択としての最適解は?」
まあ、外から丸見えのNAS(ルーターの設定ミスやWi-Fiからの不正アクセスで)というのはセキュリティ上の悪夢なのですが、CSにはCSで、ランニングコスト以外にもベンダーロックインというリスクがあります。生データをストレージに保管するという発想にそもそも問題があるので、アウトプットは特定形式のファイルでありうるとしてもCSに丸投げではなく業務アプリケーションとしてちゃんと整備するものでしょう。

■2021年06月01日(火)  テレワークできない職種があるのが不公平って
コロナ終息後もテレワークしたい? 「できない職種があるのは不公平」との声も
いや、念力で旋盤を回せるならテレワークでいいですけど?クラッキングを完璧に排除できるなら自宅から原発のモニターをしてもかまいませんけど?
テレワークができる、できないを現場が主体的に考えていくこと自体は有意義だと思いますが、その上で効率性を加味して経営側がするしないを判断することは当然で、それに不満があるなら転職なり職種転換なりを検討するべきです。また資料を持ち出す方が大変というのはむしろ当然で、公開用の資料以外はそもそも持ち出しなどすべきではなく、持ち出す必要があるなら第三者に漏れることのないよう徹底した保安措置を講じないといけません。それよりは持ち出しを禁止する方が安上がりだというのも一つの判断であって、それで持ち出しがしにくいなら、まあ、出勤するなりそのあたりにお金を使える雇い主のところに転職するなりするべきでしょう。そもそも事務系を対象としたアンケートなのでしょうし、その上でテレワークができてもおかしくないのにできない職種があるのはおかしいということなのでしょう。とはいえ製造ならともかく事務や販売など本質的にオーバーヘッドです。そもそもテレワークができるようにしたらポスト自体なくなったなどということは考えないのでしょうか。

■2021年06月01日(火)  性風俗産業は不道徳だというけれど、そもそも日本の接客サービスは全体的に不道徳
性風俗に給付金なし、差別か助長防止か 真の支援の道は
「出せば、国が性風俗産業を認めることになる」
いやまあ、規制法があって届け出をさせている時点で認めていると思いますが。そもそも公衆衛生の観点からであれ性風俗産業を管理統制してきた歴史的な背景があって、そこは道徳とは別の問題でしょう。
道徳性を言うなら報道を含めた文化産業など根本的に不道徳ですし、サービス業だってそうです。もちろん性風俗という形で体自体を売ることへの道徳的批判は認めますし、そのような業務に従事することを避けるようなモチベーションを喚起すべきだ、そのような状況に陥らないために福祉があるという主張には一理ありますが、そもそも手遅れで問題が出ているのに道徳論的な線引きで手を縛るのはむしろ不道徳だと思います。事業はともかく従事者への給付金を認めない、あるいは便法として(営業時間短縮や雇用維持に対する給付というのはそういうことでしょう)事業への給付金という形をとることすら認めないというのであれば、命を選別する傲慢な主張だと思います。
ファミレスのウェイトレスやイベントコンパニオンと性風俗の間になにがしか明確な線引きができるのであれば別の考え方もあるでしょうが、散々線を引こうとしても結局サービス業側に性風俗的な要素が加味されていくのが現状である以上、この段階で過度に道徳的基準を云々することに福祉事業的な意味はないと思います。道徳的基準に則って福祉事業を営む立場としては、中期的に性風俗産業から従事者を他の産業に回収していく活動を官の外の立場として行うのが筋(だからこそ道徳的に特定の立場に立てる)で、道徳的国家を主張するのはおかしいと思います。福祉ケースワーカー風情が政策に絡んで道徳を語るなど、100年遅いのです。

■2021年06月01日(火)  相対比較以前に安くない
携帯電話のサービス品質を考慮しない総務省の「内外価格差調査」に意味はあるのか
「内外価格差調査に意味はない」という主張には全く同感なのですが、それを言うなら、もはや常時接続が当然の社会的インフラストラクチャーにもかかわらず、月間20GBという厳しい通信容量規制が敷かれ、従量制料金ではいまだにパケ死しかねないというサービスレベルに対して、月額3000円という料金は明らかに過大ではないでしょうか。たまの通話にしか使わないアナログ固定電話すら市内料金で3分10円です。FTTHに至っては携帯電話と同レベルの価格帯でありながら標榜している帯域は100倍程度、容量制限はありません。少なくとも5Gを容量無制限、オプション割引なしで月額3000円というのが、自由競争の前に実現するべき最低限の基準ではないでしょうか。OSに月例アップデートを当てると吹っ飛ぶ通信容量など、問題外です。
自由競争がどうのと言いますが、その結果が5G「アイランド」です。価格は十分に下がらず一方で投資も進まない、進むのはコストパフォーマンスの良いトリビアルなアプリケーションサービスだけとなれば、いっそデジタル通信のみを保証する形で再国営化した方がましではないですか。20世紀初めならともかく、100年も経てば接続の技術としては高い自由度を実現できる状態になっているわけで、今さら国営化したところで1980年の水準に戻るとも思えません。音声通話を廃止すればアプリケーション層は自由化したってかまわず、その方がよほどすっきりした自由で競争的な体制を作れるでしょう。道路と同じで通信回線というのはインフラだ、投資を集約して整備したうえで、その上で自由な競争でサービスが営まれるべきという方が合理的ではないでしょうか。

■2021年06月01日(火)  iPadは(例えProでも)単独で使うものではない
iPad Pro 2021に対する「お、おう」感を分析する
やっぱりIT大作戦じゃないじゃないかという感じですが、同じ方向性でも今回はテーマとマッチした感じですね。まだ答えが出ていない問題だからでしょうか。
数日前のiOSアプリにメモリ制限があるという話と同じで、iPad Proで何をするのかという話ではあるわけです。基本的には閲覧用のデバイスであり、きれいな画像を扱うにはCPUやGPUにもそれなりのもの、それこそパソコンでもハイエンド向けの仕様が必要になる、そういう発想であり、iPadでビジネスとか実作業といった話は、メーカーはあまり考えていない気がしています。
あくまでも(もしかしたら秘書やスタッフが使う)Mac ProやMacBook Proと組み合わせて使うデバイスというのがiPadであり、その上でMacOSのソフトが動く、それを使うという発想は、馬鹿げていると思います。その上で母艦と組み合わせる場合iPad Airで十分ならそれはそれでよい。Proは、それこそ母艦にMac Proを用意し出先での定型オペレーションでも一定以上の性能を必要とする人が使ってくれればよいとでも思っているのではないでしょうか。その意味で、サードパーティーがなんでもかんでもiOSに持ち込んでくるのは、ユーザーからの要望があっても迷惑な話で、MacOSですることとiPadOSですることをきっちり分けてアプリケーションやアプリをデザインして欲しいと思っていそうな気がします。その意味で、位置付けどうこうの話を「iPad Proの真価は、Mac用アプリが動くといったド派手な革命待ちなのだと思う。」などと締めくくったのは余計なことだと思います。
あえて言うなら、Appleが想定しているiPad Proユーザーは、Mac ProとMacBook ProとiPad Proを取りそろえて使い分ける人であって、たかが15万円で(これだけ払ったんだから)なんでもこれ一つでできないといけないなどと考えるような貧乏人ではないのだと思います。ソフトウェアを含めてシステム全体に数千万円をコンスタントにかけられる人ということでしょう。まっとうな製造業ならこの程度はかけていますし、大規模製造業やちゃんとしたデザイン事務所なら億単位をかけます。そしてその分をまっとうに稼ぎます。それができない、想像できない貧乏人はiPad Proの想定ユーザーではないのです。

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