■2021年05月06日(木)
リスクの網羅的把握は大事なのです
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社畜が異世界に飛ばされたと思ったらホワイト企業だった5 30ページあたりから事業継続計画(BCP)や緊急時対応計画(CP)の話が出てきますが、実際この一年ほどは、それが問われた時期でもあったと思います。BCPやCPというと災害対応(DR)を連想することが多いですが、不祥事の発覚や感染症、あるいは財務的な危機や取引先の事業停止、果ては電話会社のトラブルによる通信回線の途絶もリスクの一環です。外出禁止の話が出ているので、どう見てもコロナネタですね。とはいえ社内でのインフルエンザの蔓延などというのも感染症リスクのひとつで、防止策とともに、そうなったときに従業員はどう対応すべきか、組織としてどう対応するかという話も対応計画として取りまとめ、必要なら従業員教育を実施しておく、部署レベルに降ろして対応策を検討させておくといった必要があります。 そしてその前提になるのがリスクの網羅的な把握で、隕石が落ちてくる(36ページ)ことも含めてリスクを把握し、発生確率や重要性により優先順位(高い確率で発生し事業に大きな影響を与えるものを優先)や方向性(バックアップを整備しておく、対症療法を行う、とりあえず業務を止めて様子を見る、無視するなど)を決めていくことになります。もっとも身の丈に合わない対策などする必要はないわけで、小規模な事業で違約金支払いのリスクが大きくないならとにかく休業して様子を見る、ただし休業中の補償や事業継続資金は、当座の支払い分の現金も含めて確保しておくというのだって良いわけです。 それにしても、ネタが尽きない一年でよかったですね。いや、良くはないんですけどね。 | | |