日記

■2021年03月31日(水)  だってそれで十分なんだもの
“飛ばし見”や“高速再生”が増えたのは、コンテンツが増え過ぎたからなのか
ひとつきついことを言うとすれば、飛ばし見で十分な状況になったというのはあると思います。もちろんコンテンツ自体が見せ場を除けばすかすかという考え方もありますし、クリエーターとしては見せ場でない部分も伏線などとして意図を持って盛り込んでいるのだけれども、視聴者がそういった構造を楽しむような楽しみ方をしていないという考え方もできるでしょう。それこそ映画館周りの喫茶店では、昔は映画の新作の上映が始まると、些細な場面の作中での意味を巡ってすらマニアの討論が交わされていたはずです。1980年代のBBSもそういう面があったと記憶しています。しかし、今のSNSでのやり取りはそういったものではない気がします。もちろんまだそういう楽しみ方をしている層はいて、別のところでそういった議論をしているのだと思いますが、昔はそちらばかりが目立っていたのが(だって批評誌の記事になりやすいし批評誌を読むのなんかマニアなんだから、当たり前ですよね)、そうでないやりとり、それこそ学校で昨日のテレビドラマを話題にするようなやり取りの方が目立ってきた。それについていく程度であれば飛ばし見で十分なわけです。
もちろん、コンテンツ消費の在り方というのは供給サイドに縛られるべきものではないというのはその通りだと思いますし、飛ばし見や高速再生を、やって欲しくはないでしょうけれど、そこで批判してしまうというのは、クリエーターとして器が小さいというものでしょう。そこで素人が見ても飛ばし見や高速再生では見たとは言えないような作品を作ることこそが、クリエーターの矜持でしょうし、あるべき姿でしょう。もっとも、今あまり重い作品を作ると、マニア受けはしても一般受けしないかもしれないという不安はありますね。

■2021年03月31日(水)  習近平さんやバイデンさんよりは堀江さんの方がましではあるなあ
グローバル化には戻れない 経済・技術で仕組み作りを
政府に対する企業の優位が崩れてきているのは事実ですが、グローバル化には、戻れないのではなく戻りたくないというのが本音なのではないでしょうか。自分たちが巨大企業の経営者の顔色をうかがわなければならない状況は御免だ、ちょうど厄介なのがのしてきているから、それを理由に企業を規制してしまえという面がないとは言えないと思います。法律の名のもとに規制ができるというのが、政府の強みなのですから。
もちろん、政府や規制を軽視するようになった巨大企業が仕切るグローバリズムがいいとも言いにくいのですが、グローバリズムに戻す方向の努力というのも出来はすると思います。少なくともグローバリズムの方が、稼ぐのは楽でしょう。普通に商売をしていたらいきなり警官が訪ねてきて、敵国に商品を売った罪で逮捕するなんて言われる世の中は御免ではあります。
とはいえディスクリミネーションやクレンジングというのは人類が背負った業のようなもので、経済や仕組みでどうにかなる気があまりしません。

■2021年03月31日(水)  チョコボの卵を探すイベントとかならゲームであると思う
イースターの不思議!
まあ、本来異教の春の祭りだという話もありますけどね。ゲルマン語系ではオ(エ、イー)スターンといった呼び方がされることが多いですが、本来はパスハです。
でまあ、祝うというかネタにイベントをすること自体はやぶさかではないですし、確かネット方面では祝う向きもあったと思うのですが(ネットゲームのイースターの卵系アイテム探しイベントとか)、この時期は新人歓迎会や花見で忙しいのですよ。コンビニならイースター系のグッズくらいは出してきそうなものですが、その前に花見グッズが来るんですよね。
そしてイースターと同じく日本では花見と新人歓迎会の陰に隠れてしまっている悲しいイベントが灌仏会です。お釈迦様の生誕祭なんですが、4月8日。これ、だいたいにおいて学校の入学式や始業式の日です。まあ、うっかりすると天上天下唯我独尊なんて言葉が出てくるんで、それもあって祝いにくいのかもしれません。
そして、個人的にはイースターというとヨーロッパの取引先の担当者が休暇に入る時期という印象があります。イースターを休暇を取って祝うのならその前の断食潔斎もやるんだろうなという嫌味のひとつも言いたくなったりします。国民の祝日みたいなもので、本来仕事を休んで祝うものなんですが、実際は泊まり込みでピクニックに行ったりする日になっているというのは、知ってはいるんですけどね。
ところでキリスト教の断食潔斎というと魚ばっかり食べるという話があったはずですが、干物や塩漬けや燻製はよいとして、刺身でもかまわないのでしょうか。マグロの大トロの刺身に断食潔斎のイメージがないのは仕方ないと思いますが、魚は魚でも生(を買ってきて調理するの)はダメ、保存食のみとかいう話は…結果としてそういう時期だったとは聞きますが規制自体はなかった気がします。でもねえ、ニジマスのバターソテーが潔斎料理と言われてもねえ…

■2021年03月31日(水)  そもそもその校正ができてない気がするんだけどなあ
おいこら、何が「校正」だって?
いや、リンクをクリックするとお探しの記事がありませんと表示されるんですよ。リストには載ってるんでないはずがないんですが、おかしいなあと思ったら、リストのタイムスタンプが4/4 06:00になってる。まだ3/31 22:16なんですけどね。おそらく日付をキーの一部としてCGIでデータベースを検索しているのに、そのキーとして未来の日付が渡されたもんだからフィルターされちゃってヒットしないんだと思います。当然これは変なタイムスタンプを付けて出した出稿側のミスです。個人のブログやメーリングリスト、掲示板ならともかく、ちゃんとしたメディアでこの種のプリミティブなミスは検出できていないとおかしいので、とにかくちゃんと給料分の仕事をしてください。それが無理ならそこを支援してくれる人工知能でもなんでも導入してください。
で、この記事ですが、4/1昼頃には消えていました。もしかして、予約投稿分がフライングで出てしまったのでしょうか。どうにもお粗末なことです。

4/4、復活してました。やはり予約投稿の手違いだったのでしょう。

■2021年03月31日(水)  なぜ残存するのかが問題
ひとはなぜ会食したがるのか 「一味」の伝統が残存?
まあ、一般公開部分程度の話であれば、今時一般教養の文化人類学の授業程度でも扱うわけです。英語のみならず、非常に広範な文化の間で共通する特性で、例えば古代ギリシャ語のシュンポシオン - 現代英語としてはシンポジウム - だってそうです。この特性を持たない文化の方がわたしは記憶になく、それだけに文化人類学では基礎的な事項として概論レベルの教科書で必ず論じられます。「文科系」、「文化論系」の人たちにとっては常識に近い話で、むしろそれに反する孤食や会食規制が不自然とすらされます。
興味深いのは、この共食の習慣が、合理的な文明においては不正と結びつけて否定される傾向があったことです。わたしが気が付いたのは中国の官僚制度や皇帝による一部の祭祀行為の独占と西欧近代文明ですが、王が臣下の私的共食行為を規制している例は他にもあったと思います。このいずれも、交渉を明示的なルールベースに移行し、共食による信頼関係の醸成を排除する傾向があります。
そして、それにも関わらず、共食儀礼というのはなくなりません。例えバーチャルであっても飲み食いを共にすることを志向するのですね。個別例としては共食を厭う例もあるのですが、それこそ常識的には社会不適応のレッテルを貼られる事例になります(うん、根に持ってますとも)。だからこそ、空気を読んで時短キャンペーン下の饗宴に反対しないという話が出てきます。わたしたちはなぜ、そこまで合理的な対人関係、対人距離の維持に不安を感じるのか。どこでそういう要素を文化的に植え付けられてしまうのか。なんとも不思議なことです。
まあ、せいぜいこの機会に、対人距離を保つことの不安とルール違反や感染の恐怖の背反に悩んで欲しいものです。というのが、対人距離を縮めることへの不安と対人距離を保つことへの非難の背反に悩んだ方の言い分になるわけですが。でもまあ、たいていの人は慣れ親しんだ不安の方に屈服して、背反する不安から目を背けて他人とくっつくんですけどね。

■2021年03月31日(水)  それって過当競争に近い状況ではないでしょうか
AIの活用、価格カルテルに? 独禁法に触れるケースも
理屈は理解できます。
とはいえ、その場合の価格差というのは何を根拠にしたものになるのか。通常は、事業者間の生産性や調達力の違いが価格差につながると考えるはずです。逆に言えば、全く同じ条件においては価格差はなくなるはずです。それが価格カルテルになるかというと、その認定にはAIだけではなく価格を割り出す基礎的なデータ、つまり部材の単価や工賃などを同じものとするような共謀を不正に行ったことの証明が必要ではないかと思います。例えば全ての部材と作業実施手順が - 私的な組合行為としてではなく公的に、あるいは競争の最終的局面として - 規格化され、業者間で差がない状態になっているのであれば、カルテルにつながる共謀以前に業者間に合理的な競争が働きません。この状態を価格カルテルと言うのはおかしいと思います。このような状況を供給側の都合で形成する共謀行為をカルテルというのであり、逆に言えば一切共謀行為のないカルテルはあり得ないはずです。もし共謀がない状態でAIが使う基礎的価格データに一切違いが出ない状況になるとすれば、おそらくカルテルがどうこう言う以前に仕入れ部分で独占が成立しています。問題なのはその独占の部分でしょう。
もちろん、アルゴリズムというよりは調達先を絞り込んだ結果として価格差がなくなってしまうことも、理屈としてはあり得ます。ただしこの場合でも、「「価格が同調する」と認識して」使うというよりはより有利な調達先、調達条件を探さない不作為の結果として価格が同調してしまったとして、現代においてはそれを崩す責任は発注側にあるような気がします。受注側が十分誠実に行動しているのであれば(まあ、不作為が発生する時点で誠実さに疑いは出ますが)、発注側が十分な事前調査を行い、より適切な(というか厳しい)条件を提示することで、条件への適応の過程で価格差が発生すると考えられるからです。それでも価格差が発生しないのであれば、共謀がないことを前提に、競争が行きつくところまで行ってしまって差が出ないのでしょう。もちろん共謀を疑うことは可能ですが、共謀の推定には状況証拠であっても十分な根拠は必要で、同じ価格算定システムを使っているというだけでは不十分だと思います。

■2021年03月30日(火)  和の心、実は倭王のただの愚痴
いじめもない平和な世界に 太子の教え、子どもたちに
これ、内輪で争いなどせず一致して天皇の元に結束し、天皇に尽くせという意味だと、分かってこう書いているのでしょうか。1930年ならそれでもいいのです。そういう国なのですから。しかし今は違います。そもそもそういう意味のものを再解釈するのではなく、昔はこうでも言わないと豪族たちが争って国政に差し支えが出たのだと教えないといけません。本当は、昔は野蛮だねと言えればいいのですが、今でも政治勢力が相争って、国政が停滞しますので、そうは言えないですね。とはいえ政治なんて争いがあるものだ、とんとんと法案が通って予算が執行されるなんて思ってはいけない、その争いを上手に潜り抜けていくのが大人の知恵なんだよとは言えそうです。

■2021年03月30日(火)  それこそ日本の規制が気に入らないならラオスでもベトナムでも行けばいいでしょう
二大国に挟まれる日本 稼げる中国市場、捨てられない
「捨てられない」ではなく「捨てない」でしょう?リスクを勘案して事業を切り捨てれば済むことです。今までだって、たくさんの事業を切り捨ててきたではないですか。確かにまだ儲ける余地はあるかもしれないですが、それだって米国という大きなお得意様がいての話です。どちらが大事かは言うまでもないでしょうし、中国が大事だというなら対中障壁がない国に移転すれば済むことではないですか。

■2021年03月30日(火)  それこそ銃殺にでもされないだけましだと思う
もう中国と「縁切れぬ」 華為に1兆円供給する日本企業
縁が切れない程度ならまだいいじゃないですか。昔なら敵国に商品を売るような商人は奸賊とか間諜とか呼ばれて取り潰され、経営者は全員収監されたものです。それに比べれば、とりあえず輸出を止めて製造装置だけなんとか都合すれば商売が続けられるなんてぬるま湯につかっているようなものです。

■2021年03月30日(火)  対策を提案できていないのはあんたらも同じだ
コロナ第4波なら「内閣総辞職に値する」 野党3党一致
値しませんからね?するとしたら、国会議員総辞職、選挙出馬辞退ですよ?

■2021年03月30日(火)  そもそも5年で消滅する仕事だったのでしょうか
日通の契約社員雇い止めは「有効」 横浜地裁が訴え棄却
納得はできます。
とはいえ、本来継続して存在する業務の場合は任期の定めのない雇用とする、任期が定められているからと言って仕事自体はあるのに雇止めにしてよいわけではないという前提もあるように思いますし、任期雇用を維持するための雇止めだとすれば規制逃れとの指摘はあって当然でしょう。「5年を超えて労働者を雇用する意図がない場合に、当初から更新上限を定めることが直ちに違法にはならない」というのは、いささか拡大解釈ではないかと思えます。派遣の期間を経て任期雇用になっている点を見るに、仕事自体は消滅していないのではないかと思えるのですが。

■2021年03月30日(火)  こういうのも意味の変化なのかなあ
育児や介護の欠席、「事故」→具体的に明記 札幌市議会
前にも書きましたけど、「事故」には違いないんですけどね。アクシデントも含めて、不慮の事態というほどの意味なので。ただ、通常の「事故」の用い方(交通事故など)からして、あまりに聞こえが悪いということはあります。似たような言葉に「故障」があります。これも予想外の支障といった意味合いですが、やはり通常の用法(機械の故障など)からして聞こえが悪いので、今後はそういった意味合いでは用いられなくなりそうです。
正直「おかしいのはお前の日本語だ」と言いたいところですが、事故や故障が人間ではなく物に起こることがほとんどになってしまっている以上(本来結果として人間に生じる支障の意味なのですが)、妊娠や育児や介護は事故でも故障でもないという気持ちもわかります。
ただし、病気なども含めて、議会を欠席するというのが議員に許されるものなのかは疑問があります。普通の仕事の会合であればそれこそ代理を立てるわけですが、議員の場合は個人を公的な手続でもって選任している建前であるため、代理は立てられません。会合に出席しがたい事情があるのであれば辞職し、補欠選挙で後任を選ぶべきということになります。病気の場合は短期で解消することもあるため、特に昔は選挙を行うというのは大変手間がかかりましたから(今だって大変ですが)、欠席が認められていますが、欠席が長引けば辞職するのが常です。出産にしろ育児にしろ介護にしろ、議会活動に継続的な支障が出る可能性がある場合は、本来辞職すべきです。とはいえ復職が極めて難しいことを考えると、欠席が続くようなら辞職というのは時代遅れなのかなと思えます。むしろ、家庭の事情があっても討議に参加できるように仕組みを整えることが、議会が任務を果たしていく上では大事かもしれません。

■2021年03月30日(火)  iTunesでは滅びませんでしたが
ジョブズ、「iTunesがCD市場を滅ぼす」とベゾスに警告したとの証言
まあ、CDの衰退はiPodを待つことになりましたけどね。
正直iTunesは、初めて見たときにあまり感心はできませんでした。ごてごてしていて動作ももっさりしてましたし、入れるとパソコンの動作がおかしくなるんだもの。iPadを買ったときにも使いましたが、やはり不安定なので、結局iTunesを介した積極的な利用は取りやめました。それ以来iPadはKindleモドキ状態です。
正直ストリーミングやDRMが前提のハイエンドオーディオコンテンツよりは、余計な仕掛けのないCDの方が、音質が低くても有り難いです(でもMPEGの音質はそのCDよりも低かったのですが)。複製物販売業が妥協の産物であることは理解しますが、再生アプリとセットになったコンテンツ購入は大変ストレスフルなので、CDがなくなったら多分定額制ストリーミングも含めて音楽コンテンツは買わなくなるんだろうなあ。まあ、好きな音楽を手元で再生して聞くなんて、どうやってもレコード以降、実質的にはカセットテープ以降、実用上はレンタルCD屋以降ですし、普通に聞くようになったのはそれこそリッピングして自在に再生リストを組めるようになってからですから、ラジオの時代に先祖返りしてもそれはそれで納得はするんですけどね。

■2021年03月30日(火)  大事なのはGPLを含むFSFの成果物であって、FSF自体じゃないからね
リチャード・ストールマンのFSF理事会復帰にRedHatやSUSEが反発。内部からも離反相次ぐ
まあ、FSFとLinuxディストリビューションは必ずしも関係が良くないんですけども。昔はFSFサイドは、あんなのはフリーソフトウェアじゃないとか、自分たちの提供するソフトウェアにフリーライドしているとか、あんなモノリシックは時代遅れだ、やっぱりGNU Hurdだなどと言っていたはずですし、GPLを全面的に適用されることを恐れた側が妥協的なディストリビューションを支援した面もあったと思います。
もちろん創立の立役者であるStallman氏にとっては復帰は望ましいことでしょうが、2019年の離脱から2年は、さすがにほとぼりは冷めていないでしょう。カリスマはともかく付き合いにくい面も少なくなかったでしょうし(というかMITのAIラボ関係者はどうもそういうイメージがある)、現役のマネージャー層から反発を受けるというのは、何がどういう経緯で復帰という話になったのか、不思議に思えます。
もっとも、これが理由で辞任者が出るというのは、少なくとも組織やキャリアの面では健全だと思います。嫌なことがあっても辞任できない、我慢しないといけないというのは、大変不健全ですから。

■2021年03月30日(火)  これも拘りの空回り
コクヨが「本当の定規」を販売、等間隔に並べた面と面の間に生まれる境界線で位置を測る
まあ、普通の、どこを基準に長さを見ればよいのだか困ってしまう定規にくらべればましではありますが、現代的にはこれは本当の定規ではありません。メートル原器が定規の基準としての地位を失ってずいぶん経ちます。「本当の定規」というなら、少なくともレーザー距離計である必要があります(本当は真空でないといけない)。残念ながら、コクヨのラインナップにはないようですが(同社の製造現場では使っていると思います)。
「本当の定規」を現代のものとして実現するとしたら、本製品の目盛り表示に加えて、真空にした容器内部の距離を測るレーザー距離計と計算システムを内蔵し、定規の長さの変動を常時計測して目盛りの読み値に対する係数を表示、あるいはノギス的に計測対象の長さを検知し、それに補正係数をかけて表示するといったものになると思います。

■2021年03月30日(火)  Tech系Webメディアは導入すべき
プロ視点で見たAI校正・校閲ツール「AI editor」最大のメリットとは?
ええと、「プロ視点で見た」などととぼけた批評をしていますが、Tech系Webメディアやライト系出版物編集部は是非とも導入すべきです。ワープロ誤変換や安易な入力に由来するミスがあまりに多いからです。文体も、カジュアル以前に文語の禁則を理由もなく犯している例が少なくありません。ファルスポジティブは人の目で校閲していてもよくあることで、文章を練り直すきっかけになることもあります。うんざりするほど真っ赤になって、著者から嫌がられてもよいから、ファルスネガティブを撲滅すべきです。
本当は個人レベルで導入できることが望ましいのですが、さすがに初期費用10万円、月額18万円でクラウドというのは高すぎます。「校閲業務の効率改善、文章のクオリティ向上やミスの削減といった効果を考えると、〜価格設定をリーズナブルだと感じる企業は多いはずだ。」というのは、多数の原稿を恒常的に校閲する企業だからこそ言えることです。
いや、勤めていた時の提出文書に比べても商業出版物の状況がひどいので、本当に自動でもなんでもいいから何とかしてください。

■2021年03月30日(火)  その適性や能力を適切に定義するのが大変なんじゃないですか
事業主・採用選考担当者・求職者のみなさまへ
ここ一週間ほど、キャンペーン期間中のようで、ネット広告にもこれがよく出てきます。
「応募者に広く門戸を開くとともに、応募者の適性・能力を採用基準とした公正な採用選考をお願いします」
だそうなのですが、正直人の考え方って進歩しないものだなあと思います。
もちろんコネばかりが重視されるような間口の狭い採用選考にはある程度問題があります。とはいえ、広く門戸を開くのも適性・能力を基準とした公正な採用選考を行うのもただじゃないのです。こういうものが提唱されるようになった19世紀末以来そのための仕組みも整備され、近年それなりにコストは下がってきていますが、それはどちらかといえば「広く門戸を開く」方に偏っています。募集する職種・ポストに応じた適性や能力の適切な定義をすることは、公的資格制度に多額のコストが投じられているにもかかわらず、ノウハウは経営者レベルに浸透していませんし、そのノウハウすらまともなものとは言えません。また経営者が職種やポストを適切にとらえているわけでもありません。適性においても、職務への適性よりも職場への適応性の方が重視されているような状況です - まあ、他人と協調して活動する以上一定レベルの適応性は必要ですけどね。適応性を主眼として評価するのであれば、一定の文化的共通基盤を基準に据える方が、つまり究極的にはコネ(既知の人脈からの推薦も含む)で評価する方が適切でしょう。そもそも公正な選考とやらをやった挙句に優劣をつけられなかったらどうするんでしょうか。
役所が空疎なスローガンを掲げること自体は仕方がないにしても、その露出に無駄な金を使い、政策として肝心の適性や能力の評価基準の合理化や、それを基盤にした人事モデルの構築にはまともに取り組んでいない、取り組みと称するものも見当違いというのは、全く感心できません。どうせ規則でがんじがらめの公務員ならともかく、裁量において最適を追求しなければならない民間の経営者の方々は、さぞかし悩ましいことでしょう。だいたい、そんなことにお金を投じたって短期的には儲かりませんしね。コネで採用して修行させる方が安上がりでしょう - もちろん、このシステムにも大きな欠点はあります: 経験や知識が偏りますし、公正とも言えません。

■2021年03月29日(月)  ティファさん奮闘記
エチゴヤ商会奮闘記
書籍版では本編に入っているエピソードです。なお10-36と若干齟齬があります。
Web版ではティファさんたちは王都の奴隷商で購入しているわけですが、自己評価の上がり具合が見所ですかね。
それにしても、設立当初のエチゴヤ商会の帳簿を見たティファさんの絶望はいかばかりか。書籍版ではそれなりに順調なスタートアップですが、Web版ではエチゴヤ商会がサトゥーのフロント企業になるのは国王との交渉後になるため、会計就任時点ではほぼ支出しかありません。表に出すわけにはいかなかったにせよ、サトゥーがナナシ名義で行いエチゴヤ商会につけた大型商談といい、よく心臓が止まらなかったものです。ケインジアンじみた行動といいオーバーテクノロジーな商品を持ち込むことといい、サトゥーの行動はひたすら唐突で迷惑なので、慣れるまでさぞかし気が休まらなかったことでしょう。そのかいあってか、最終的には連邦準備制度理事会議長が務まりそうなほどの心臓に毛の生えた経済屋になります。経済政策の立案はエルテリーナさんの方が得意かもしれませんが、ティファさんもアラン・グリーンスパンやベン・バーナンキ、ジャネット・イエレン、マリオ・ドラーギ程度の活躍は確実にできるでしょう。もっとも管理通貨制度下の中央銀行並みのサトゥーの通貨供給能力があればこそですが。
というかエルテリーナさん、元からああかと思っていたのですが、ティファさん的には当初は気性がいいだけの箱入りぼけ娘扱いだったんですね。

■2021年03月29日(月)  ハイファイであればモノラルでこそ聞き取れる意図というのもありそうな気がする
360 Reality Audioについて考える
ステレオやサラウンドもそうですが、臨場感を与える音響技術というのは、映像作品ならともかく音楽鑑賞用としてはどうなんでしょうかね。もちろん、音源制作者にとって表現の幅が広がるというのはわかります。例えばステレオで音源が動いているような効果を出すというのはもはやありふれた演出です。ライブでステージ以外のところから音を出すというのも、19世紀末から作曲レベルで用いられてきた手法です。古くは演奏体を二カ所において呼び交わすような効果を出した演出もあります。そういった効果を再現することでより曲に即した音源を実現できるというのは、まあ、わかります。
とはいえ、この種の技術は聞き手の場所を決めつけることで実現される傾向があります。例えばライブ演奏における音場というのは相当幅を持ったもののはずで、演奏会場全体である程度共通した印象を与えるものになっている必要があります。いくら大観衆の入るホールだからといって、かぶりつきと最後列で聞こえ方がまったく違うようでは問題があります。もちろん安いチケットで聞くとそれなりの聞こえ方をするという話はあるのですが、だからといって安い席では作曲家の想定した聞こえ方にならないというのでは話になりません。そういうものに、状況を厳密に設定することで得られる過剰な臨場感というのはどれだけ必要でしょうか。それを利用した音源、搭載した再生機器にどれだけの価値があるでしょうか。もちろん作品としての音源が製作者の意図を可能な限り実現したものでないといけないことは確かですし、こうした技術に支えられる意図というのもあるのですが。
たとえば、行進曲の多くは少なくともメロディーを演奏する楽隊が移動しながら演奏することを意図しています(リズム隊 - つまりいわゆるパーカスは移動しないこともよくあります)。ではそれをステージで演奏した場合、曲の意図を実現できていると言うべきかどうか。音源を作るときにそのような効果を付けるべきかどうか。曲の演奏というのはそこまで厳密なものなのか。

アップルはなぜHomePodの製造を終了したのか
これもまあ、オーディオマニア的な感性が時代遅れだったのだろうなという気がします。
ライブ派の人たちが指摘しているように、消費者にとっては今のところ「録楽」は「音楽」の代替です。「録楽」でないといけない音楽シーンも出現してはいるのですが、それは個的聴取、つまりイヤホンで一人で聞くシーンと、野良集会、つまり勝手に持ち寄った音源を(違法)再生しながらグループで踊ったり話したりする集いです。
ホームは、ごく限られたマニアが執念で設置するホームシアターを除いて、高品質オーディオの需要を開拓できませんでした。というか、1980年ごろまでは開拓できていた(まあ、家に複数台置くなど考えられないほど高くてでかかった)のですが、いわゆるウォークマンショックに始まるポータブルオーディオプレイヤーによって、高品質の量産製品の地位から追われてしまいました。なにしろ1970年代にもなるとホームオーディオを設置できる稼得者階層(まあ、おとうさんですね)と若者の間の趣味が開いてしまいまして(ロックンロールをはじめとする現代ポップスのことです)、ホームオーディオは家族の集いではなく断裂の象徴になってしまいました。1980年代以降のテレビにも似たような面があります。これを癒したのがポータブルオーディオプレイヤーで、居間で論争をしなくても好きな音楽を聴けるようになったわけです。居間で高品質の再生環境に浸るお父さんとイヤホンで低品質ながら親とは違った音楽を楽しむ息子の対立です。これがオーディオメーカーからのいつかは高品質の据え置きオーディオ機器で好きな音楽を聴くライフスタイルの提案につながるわけですが、残念ながらそちらには行きませんでした。据え置きオーディオシステムはコンパクト化が現状原理的にできない動画再生システムの要素となっていき、つまりはスポーツと映画が居間を象徴するコンテンツになります。音楽需要は個的聴取とライブの組み合わせに移行してしまい、いくらスピーカーが良いとオーディオマニアが主張してもホームオーディオシステムでは食っていけない時代になってしまいました。つまり、ホームで流す音というのはスポーツ中継程度であり、ウーファーだの空間認識だのは訴求しません。もっと良い音がオープンで聞きたければ、映画館やライブに行き、あるいはBGMとしてならファミレスかクラブでも行けばよい。個別にじっくり聴取するのであればポータブルプレイヤーで高性能イヤホンをかけて浸ればよい。これでは高品質ホームオーディオシステムの出る幕がありません。逆にホームはこの程度の品質で十分と割り切ったAmazonやGoogleのほうに見る目があったということになります。とはいえ、4百ドルというのははっきり言ってオーディオシステムとしては大変チープです。マニアが褒めるシステムというのは数千ドルはします。この意味で、Appleは完全に価格と品質の設定を誤ったと言えるでしょう。こだわらない人には高すぎ、こだわる人には安すぎ、ユースケースから見て高品質に過ぎたが高品質を主張するにはチープです。
一方野良集会は完全な野外ですから、ホームオーディオ程度の出力、モデレーターがコントロールできない音声制御、交流電源やPoEでは意味がありません。そこに求められるのはiPhoneに大出力アンプを繋いだシステムです。というか、「ポータブルラジカセ」のボリューム最大にして割れた音で雰囲気に浸るというものであり、発展するとしたら野外ライブ用のPAであって、常時ネット接続のかわいらしいホームオーディオシステムではないのです。
個人的にはiPhoneかiPadでいい、ホームなんて馬鹿げたシチュエーションは衰退すべきだと思いますが(だからスマートスピーカーには技術的なものを除き関心がありません)、あえてホームやリビング(個人的にはlivingではなくdyingだと思いますが)を打ち出すのであれば、それはスポーツ観戦に適した大型ホームシアターシステムと一体化した、つまりAppleTVの延長線上にあるものになると思います。でなければ、テレカンレベルのオーディオシステムを備えたスマート音声アシスタントでしかありませんし、それこそテレカンである以上はそのうち映像再生システムとも一体化するでしょう。目指すところはジジババが東京に住む孫の顔をテレカンで見て喜ぶあれです(だといいなあ: さすがにLAに住む息子夫婦とRSに住む両親がRSの家の処分について相続会議をする、そしてそれぞれ一部に顧問弁護士が映っているなんてのは、ホームにしても黒いもんなあ)。
アップルがHomePodの製造を終える一方、アマゾンとグーグルのスマートスピーカーはどう進化したか
でもって、迂闊にもこの記事を読んで気づいたのが、リビングと違ってホームに必ずあるもの、つまり寝室での需要です。要は、目覚まし時計の発展形としての情報家電です。
目覚まし時計というのは、時計に起床時刻を通知する機能を追加したものです。起床時刻の通知というか、設定した特定の時刻になるとアラームが鳴るようになっているというべきですね。うっかりすると朝6時にアラームを設定したら夕方6時にも鳴ってしまったりするわけですが。しかし、昨今の時計は時間だけを表示するのではありません。気温や湿度、もしかしたら気圧なんかも表示するかもしれません。ならば、今日の天気とかも表示したっておかしくないし、布団から出る前に朝食のメニューを相談してみるとか、寝付くまで音楽をかけるといった機能もありでしょう。自動設定で目覚ましを止めたら今日の占いのいい話をしてくれると、気分が上がって起きる気になるかもしれません(私はならないけどなる人もいるかもしれないような気がしないでもないと言えないこともないような気がする)。まあ、夫婦の寝室に置くのは難しそうな気がしますが、独身者なら問題はないでしょう。日本の安普請では、スマートスピーカーで音楽など流すと音漏れで顰蹙を買うかもしれません(目覚ましや電話の呼び出し音は集合住宅で隣に聞こえるのです)。でも機能としてはありです。
まあ、でもどこまで高品質なオーディオ製品であるべきかというのは疑問ですけどね。

"つまりAppleTVの延長線上にあるものになると思います。"
アップル、Apple TVとHomePodを合体させた新製品を開発中か
本当に出そうです。まあ、やるならこうだろうと思って書いたので不思議ではないのですが。どうせ皆さんもそう思ってましたよね?
とはいえ、Appleがどこまでホームに訴求すべきかという点は疑問には思います。誰が企画しているのかは知りませんが、AppleというのはPersonalとCreative workが主戦場であって、ホームやセクレタリーのようなマスを対象としたユースとは相性が良くない気がします。強みはコンテンツではなく、それを個人の手元に引き寄せた部分にあると思うのです。ホームに訴求するのではなく、ホームを解体・再編成したところにビジョンを提案するべきではないのでしょうか。なんか黴が生えたような保守派中産階級のイマジナリーに迎合した製品展開というのは、Appleらしくありません。ついでに言えば、古い言葉で言えばカウチポテト族に相当するような層に訴求するなら、ホームはないはずです。

■2021年03月29日(月)  某APIみたいに日々変わるなんてことだったりして
国交省、全国56都市の3D都市モデル公開。仮想空間で都市をそのまま再現可能
まあ、日々変わっていくんですけど。
ところでこれ、古くなったデータはどうするんでしょうか。自動運転なら最新の情報でよいでしょうが、使い方によっては古いデータが必要になることもありそうです。

■2021年03月29日(月)  ランドリーというよりは乾燥室
進化するコインランドリー 四半世紀で店舗数は2倍に
便利ですよね、コインランドリー。
何と言っても便利なのがガス式の乾燥機で、とにかく30分もあればジーパンだって乾くわけです。一方お求めやすい価格で買える乾燥機というのは電気式が多く、数時間かかります。でかい洗濯室にガス式乾燥機を備えたいと思う程度には、あれは衝撃的な便利さです。もっともガスを使うためにお値段相応であって、石油ボイラーで温めた乾燥室でも同じかもしれないな、もしかしたら安いかもという話はあります。風呂がガス式ボイラーだったり中華料理を毎日やるのだったらガス式でもいいと思うのですけどね。今時瞬間湯沸かし器すら、必須じゃないものなあ。

■2021年03月28日(日)  むしろどうやって維持してもらうか
消防車を運転できない団員が増加 一体なぜ?現場の苦悩
なぜというか、あの免許の区分からすればそうなりますよね。
もっとも、ある意味消防団の拡大の契機でもあるかもしれません。消防団の訓練に準中型免許ないしは中型免許の取得を組み込んでしまうわけです。
問題は、中型免許を取ったとしても、消防団以外では使い道がないことでしょうか。もちろん運送業でもやれば使いますし、需要は大きいですが、消防団と違ってパートタイムでできる仕事でもありません。そもそも中型車を運用するわけでもないのに普通免許で運転できるようにしているといざ中型車を運転したときに事故を起こすので免許を分けた経緯があり、たいていの人は普通免許で十分であるために準中型すら持っていないわけです。軽トラを廃止して、貨物車を全て準中型以上の免許でないと運転できないようにすればまた違うでしょうし、軽トラの代わりに3t級の貨物車の需要が増えるかもしれませんけどね。

■2021年03月27日(土)  溶接作業を行う場所に可燃性のパレットがある方がおかしい
段ボール会社で火災「溶接中の火がパレットに」 摂津
何で溶接する脇に可燃物のパレットなんか置くかな?もちろん狭い作業場所というのはあり得ますが、そもそも火花の届く場所に可燃物を置いてはいけないというのは溶接作業における安全管理の基礎のひとつでしょう。もちろん燃え出すような素材の建物の中で溶接をやるのだって問題があります。狭い場所で溶接をするなら、周囲の可燃物を全て運び出してからするものです。場所は段ボール工場とのことで、日常的に溶接が行われているとも思えません。つまり何かの必要があって溶接加工を行う際に可燃物を置いたまま実施し(あるいは溶接に使う素材を可燃性のパレットに載せたまま手近において溶接を行い)、火災に至った可能性があります。
大変悪質な事例ではないでしょうか。

■2021年03月27日(土)  南海株式会社を連想してしまった
ウィーワーク、SPAC方式で上場へ SBG主導で再建
いやまあ、上場できるようになったということはよいことだと思いますが、SPAC?
SPACというのはどうにもいかがわしい方式です。もちろん、上場株式会社が非上場株式会社を合併すること自体はよくあることです。ただしこの場合は、合併する存続会社が事業の実態のないものであり、その会社が非上場の事業会社を買収・合併しているわけです。当然存続会社は上場企業だと思うのですが、そもそもまともな事業を営んでいない株式会社というのは上場適格性を持つのでしょうか。と思ったら、やはり十分な制度設計を経たものではないようです。というか、証券取引所というのは本来取引規制の面があると思うのですが、それがなんでこんな中身のない会社の株式上場を受け付けるのでしょうか。まさか法務的な面での形式審査のみで、経営実態の審査はしないということでしょうか。それでは、アメリカ合衆国の証券取引規制というのは有名無実ということになりかねません。もちろん注意書きはあるのでしょうし、投資信託商品のデザイナーも含めたプロはそれをちゃんと読んで対応することが求められるのでしょうが…どうみても規制逃れの脱法行為です。
連邦準備制度を含めた中央銀行の金融政策においては預金準備とインターバンク金融における担保や金融機関からの債券や信託投資商品買い入れの結果としての「証券」以外への資金の直接投入は制度的にできません。ですから預金準備を受け入れた銀行や融資を受けた銀行がその資金を顧客に融資することで実体経済に資金が流れます。つまり金余りで株式市場が活況というのは、そうやってお金を受け取った金融機関が直接にしろ間接にしろ株式の市場取引にお金を使っているということになります。その結果SPACを用いた上場が流行ということは、金融機関が実態不明の株式会社にお金を投下しているということです。儲かるなら構わないという話はありますが、それで次から次へと上場話にお金を流していって、こけたら救済を求めるのだとしたら、モラルハザードにかかっているとしか思えません。機関投資家のディーラーというのは懲りない人種なんでしょうかね。

米国でブームの空箱会社上場、真剣に導入検討 東証社長
バブル神の使徒が降臨されたようです。
いや、証券会社が十分な説明をしたうえで事業実態のないペーパーカンパニーの株を売るのは構わないんですけどね。というか、本来は有限責任投資組合を組んでその証券を玄人に売る筋の話だと思うのですが。現代的な株式取引所は、適切な上場審査を行うことを前提に株式の簡易な流通を仲介する場のはずです。事業実態のない会社の上場審査というのは、何を審査するのでしょうか。そういうことをするなら、そもそも上場基準を緩めるなり撤廃するなりして、簡易な届け出で上場できるようにすれば済むことでしょう。それでSPACの発行側の需要は満たせます。
また株式などという発行元と株主の双方にとってのハイリスク商品である必要もないわけで、低格付け社債の上場を認めれば、支配権を買い占められる心配なく、妥当なコストとリスクのコストマネーを供給できるでしょう。買い手がリスクを気にしないのであれば、割引債や永久債、それも劣後債だってかまわないはずです。
証券取引所に上場されている金融商品というステータスを売りたいのであれば、そのステータスを大事にしてもらえませんか?何でもかんでもやってボリュームを増やせばいい、とにかく会員が売りさばいた商品の付け回しの便宜を図ればいいというのは率直に言って素人をだましていることですし、どこかの時点で市場での株式取引自体が信用を失うことにつながります。あるいは、御免博打だと開き直ってくれてもかまいませんが、胴元だってルールと参加者の見極めくらいはするんですからね?

■2021年03月27日(土)  なぜ経営者は雇用に頼るのやら
マスク氏にテスラ従業員脅迫ツイート削除命令。解雇従業員の復職も
そりゃまあ、賃労働者を雇えば労働争議のリスクが生じるのは当たり前でしょう。賃労働者は全面的に会社の部品というわけではないのです。
にもかかわらず、どうして世の中の経営者というのは人を雇って何かをさせるのでしょうか。テスラなんて機械の自動化が事業のテーマでしょう。賃労働者など雇わず、社長執務室に顔パスの上級経営幹部扱いのエンジニアだけパートナーとして迎え入れて製造ロボットから作れば、変なモチベーション維持策など必要なく、争議リスクも外部の労組が労働者の排除に反対する程度で済むはずです。わざわざ人件費や福利厚生費を払って争議リスクを抱え込むなんて、馬鹿みたいだと思うのですが。

■2021年03月27日(土)  イベント施設なんてたまに地震で壊れてくれる方が地域が潤うのではないかと
活断層の真上にアリーナ? 検証せず着工、被害想定は
いやまあ、たかがアリーナですからね。世の中、どう見てもここは災害が起きる地形だろうというところに建てやすいからって建ててあるイベント施設など珍しくもないので、こういうのこそ死んでも自己責任でよいのではないでしょうか。リスクがある分使用料を安くすれば、かえって儲かるかもしれませんし。

活断層上にアリーナ 知事「あれが倒壊のときは街全部」
観客詰め込んで震度7が来たら怪我人くらいは出ると思うのですが、それはちゃんと計算したんでしょうか。それに崩壊はしないにしても大揺れしたら散らかった状態になるもので、避難所として使えるとも思えませんけどね。それこそ東日本大震災では、避難所指定された大型建築物の床に落下した照明機材や天井板が散乱したと思うのですが。また「防災拠点」と言いますが、地震で避難所が「防災」なんでしょうか。防げてないですよね。水害や台風での避難所は防災かもしれませんが、そういう文脈ではないでしょう。
まあ、あえて活断層の上にある建物について「防災拠点」という以上は、佐賀県は何か画期的な技術で活断層の動きを抑える機能をSAGAアリーナに仕込むのかもしれません。あるいは徐々に歪を解放する、つまり何かあっても小さな地震が群発するだけで大きな地震は起こらないようにするテクノロジーかもしれません。さすが鐘だの大規模建築物だのをやりたがる大政治家はやることが違います。

■2021年03月27日(土)  パスポートというのは政府の面子に関わるので
「英国海外市民旅券」 香港政府が受け入れ拒否を要請
そもそも中華人民共和国旅券と英国旅券では処遇が違うのじゃなかろうか、中華人民共和国旅券の所持者だと短期滞在でも査証が必要だったはずと思ったのですが、それ以前に香港市民が中華人民共和国市民とは別扱いでした
まあ、BNO旅券はGB、つまりグレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国政府が発行するものであり、迂闊にこれを無効にしてしまうとGBとの間の国際問題になります。香港政府やその背後にいる中華人民共和国政府との関係と、どちらを重視するかは、要請を受けた政府の裁量でしょう。最近強硬な態度に出ている中華人民共和国とはいえ、すぐに滞在者への迫害という話には至らないと思われますし、様子を見つつ真面目に相手にしないでも問題はないでしょう。もちろん、香港に限らず滞在者への注意喚起や帰国の準備はしておく方がよいでしょうけど。
まあ、「私はローマ市民だ!」ではありませんが、安全というのは絶対的に保障されているものではありません。だからといって個人的に自警団や武装護衛隊を組織することは感心しませんが、観光で短期滞在くらいならともかく、外国人として住むというのはそれなりに警戒心をとがらせておくべき行動ではあるでしょう。居住国政府にとって相当の重みを個人的に持っているなら別ですが、細民の生命や権利など、政府という暴力団にとっては、その保護を要請してくる相手(日本国民である本パスポートの所持人を通路故障なく旅行させ、同人に必要な保護扶助を与えられるよう、関係の諸官に要請する。)がどれだけ怖いかで決められるものでしかありません。
その意味で、あてになりそうもない中華人民共和国政府の保護よりもGBの保護の方が、「ましでしょう?」というのは、なかなか英国らしい古典的な当てこすりではあります。

■2021年03月26日(金)  テックって、10年古いんじゃないの?
政治も生理をタブー視しない 若手男性議員が動き始めた
率直に言って、気恥ずかしさや、セクハラ呼ばわりされないかという不安はあるのですが(変に興味本位や属性を嘲弄するような意図で扱えばセクハラなのは当然ですが、ハラスメントというのは受ける側の主観も問題になるので、触らぬ神にという話になりやすいとも思います)、現実の不便が絡んでいる以上、問題になりにくい部分からでも関わっていくことは望ましいと思います。もっともこの場合、「テック」議連という点で胡散臭さは否定できません。集まる名目として利益が不可欠だったのだろうかと思えてしまいます。そもそも営利として製品の開発を行う民間企業が旗印にする分にはシャレで済むのですが、議員の利益漁りのネタとなるといいイメージになりません。
というか、そろそろテックは賞味期限切れ、使い古されたダサい言葉の領域に入っていると思います。ファッションあたりならダサさを上手に料理して洗練を加えることもできるでしょうが、体制的な政治スローガンとしては何をどう飾っても(広告技術の粋を尽くしても)お笑い芸、それも楽屋落ちにしかなりません。菅総理のお家芸だと思っていましたが、どうも他にも存在するようです。
そのあたりはさておいても、制度の不合理な部分を見直していくという機運は大事だと思います。

■2021年03月26日(金)  いやこれ、懲戒処分ものでしょう
悩みに答える仏教AI「ブッダボット」開発 京大
いや、こういうものこそ徹底的に叩かないとダメでしょう。大学という公共のリソースをわけのわからない遊びで浪費するなと。学生サークルである京都大学電子計算機研究会あたり(別に仏教研究サークルだって良い)がやるならよいのです。学生や企業がポケットマネーで馬鹿なことをやるのは当たり前ですし、それが実用化に至るならそれもそれでよいでしょう。しかし、京都大学の研究室が、哲学系とはいえ、教室予算やプロジェクト研究予算を使ってこういう馬鹿なものを開発し(だってこれ、人工無能の親戚ですよね?)、挙句に大学のクレジットで公開するというのは、1980年代までならともかく21世紀に許されることとも思えません。技術的な新規性は皆無であり、知的探求でも知的教養の拡充でもない。仏教系メンタルセミナー屋が開発しそうな独善的な教義解釈の編纂でしかないのです。大学での仏教研究というなら、仏教がこれまで積み上げてきた教理の歴史的変遷と可能性の追求なのであって、それをデータベースにしたカウンセリングパッケージの制作ではないのです。むしろこんなもの、違う解釈はこんなにある、嘘をつくものではないというのが、大学の研究者のすることでしょうに。「熊谷さんは「仏教の『幸せになるための教え』という本質を取り戻す必要がある」」などというのは、観光プロモーターや能力開発セミナー主催者あたりの発想であり、断じて現代の研究者の発想ではありません。こういうのこそ、「研究者として到底許されない」ものでしょう。

京都大ら、仏教を学習したAIが助言してくれる「ブッダボット」
え、このセンター名何?カルト?
別に笑わせる記事ではないはずなんですが、京大側が出したらしいコメントを読んでいると嘲笑を抑えられません。「このようなボットの活用により宗教とAIとの共存可能性を模索できる」って、いつの感覚ですか。むしろ笑わせるためのネタ記事であった方が歓迎できるのですが、3月29日にまじめな記事を装った与太記事なんか出さないよなあ。まあ、このメディアは日付けに関わらずこんな笑える記事が載っているのですが。ユリ・ゲラーさんてまだ活動してたんですね。

■2021年03月26日(金)  タイ王国あたりを煽って併合させてもいいんだろうか
在日ミャンマー人ら日本政府に質問状 国軍との関係は?
趣旨は理解しますが何とも迷惑な。
せっかく4/1に回答期限を設定してくれましたので、在ミャンマー大使館の三等書記官あたりの名義で回答を出して、「なおこれはエイプリルフールであり、日本国外務省は内容に一切の責任を持たない」とでも書いたらよいのではないでしょうか。
いやまあ、ミャンマー(ビルマ)という国がなくなってもよいというなら別にかまいませんけど?

■2021年03月26日(金)  せめて仕様のアップデートを止めてほしい
Androidをデジタルキーやパスポート代わりに。GoogleがAndroid Ready SE Aliance発表
だからとりあえずAndroidで実装するのは止めろというのに。スマホなんてばっちいものを触るのは死んでも嫌だという人だっているんですから。せめてASICで実装してロイヤリティフリーで公開し、それを利用するライブラリをとりあえずAndroid開発環境で提供するくらいになりませんかね。ライブラリで公開してアップデートが頻繁というのでは、利用者もサードパーティーも大変です。

■2021年03月26日(金)  競争的で安全な環境がないだけの話でしょうに
アップル、iOSはWebアプリも使えるからApp Storeは独占ではないと主張
いや、これは…ストアでアプリを却下されたことのある人は一言言いたくはなるでしょうね。Webアプリとネイティブアプリでは扱いが全然違うわけですから。これを主張するのであれば、いつぞG**gleだかMo*がやった如く、Safariをシェルにしないといけないのです。
ただまあ、反競争的だからAppleに制裁をというのはコンピューターセキュリティがわかっていない人であって、いくつかの偉大なる兄弟の革命前衛的指導のよろしきを得て大衆のセキュアな利用環境が確保されている面があります。その独占を解消せよというのは、警察を民営化・自由化せよというに等しいと言えます。やるならまあ、Appleと協調するか、Appleを完全に締め出すかでしょうね。税関でApple製品は全て没収する。有権者が大変反発しそうですけど。
いまさら競争的市場原理主義者なんて流行りませんよ?

■2021年03月26日(金)  ハイエンドのPCならイーサネットスイッチ直結に決まっています
圧巻の22フェーズ電源採用、BIOSTAR新フラグシップ「Z590 VALKYRIE」を試す
「無線モジュールがあっても使わない場合無効にするのは容易だが、使いたいのにモジュールやアンテナを買って自ら増設するのは難易度が高い。せっかくのハイエンドなのだから、あらかじめ装備してほしかったところだ。」
そんなわけはありません。ハイエンドに無線LANなど無用です。あるべきなのはシールド接地端子付きRJ-45と光ファイバーの受光端子です。ハイエンドマザーボードを入れて、ブロードバンドルーターの100/1000Baseイーサネットポート直結ならまだしも、無線LANなど言語道断です。そんなものはノートパソコンに任せておきなさい。

■2021年03月25日(木)  なんで進路を誤って岸に乗り上げるような事態になるのだか
スエズ運河で大型コンテナ船が座礁 海運の要衝をふさぐ
えーと、なんでスエズ運河で座礁なんでしょうかね。どうも岸に乗り上げたようなのですが、砂嵐で進路を見失ったって、そもそも砂嵐が吹いている状態で狭い運河を航行するのはよくあるのことなのかどうか。本来そんなことは想定されていないというなら運航の判断を誤ったということですし、砂嵐で進路が見通せなくなるのに運航の規制もガイドビーコンもなかったというなら、いかに国際運河で扱いが微妙とはいえ管理問題です。200年に一度の大砂嵐で例がなかったのかもしれませんけど。
数日経ちましたが、まだ離礁できていないようです日本の会社の持ち船らしいのですが、ヘッジの都合とかはあるのでしょうけど、もうちょっとこう、経営が見通しよくなりませんかね。

座礁のコンテナ船が離岸 スエズ運河、再開時期は不明
スエズ運河の座礁船、移動成功 苦戦の末に潮の流れ利用
日本時間29日深夜、離礁が報じられました。

Google検索でもスエズ運河が開通。特定ワードでイースターエッグ見つかる
で、ネタにしたようです。
というか、復旧ですよね。「開通」だと、スエズ運河開通(Nov. 17th)かスエズ運河国有化(Jul. 26th)かフェルディナン・ド・レセップスアニバーサリー(Nov. 19thとDec. 7th)のネタっぽいです。

ちなみにロシアが北極海航路かシベリア横断鉄道をアピールしたらしいのですが、正直喜望峰周りの方がまともだと思います。スエズマックスを超えるタンカーだって北極海航路なんか使ってないでしょう。

スエズ座礁、賠償責任は誰に? 損失「1日十数億円」
砂嵐が吹いているのに航法支援なしで航行していたのなら人的ミスでしょうが、さすがにスエズ運河の重要性を知っていればそんなバカなことはしないと思います。しっかり原因究明にあたって欲しいものですが、件の台湾の海運会社は嘆いているでしょうね。事故の当事者である上に当分船も乗組員も解放してもらえません。積み荷も拘束されたままです。こっちも相当の損害になると思うのですが、まあ、借主の責任だよなあ。

貸主の責任だったようです。

コンテナ船、差し押さえ スエズ当局「賠償終わるまで」
まあ、そうなりますよね。
額による免責条項でもあるのでない限り、保険会社はそれなりの理屈をもって保証額を算出してくるはずで、それをもって管理者側と交渉するというのは筋が通っています。逆に減額を認められなかった場合は保険会社側に損害全額を保証するよう要求できるはずです。
ただ、記事には船主の話は出てくるのですが、運行していた海運会社というか荷主ですね、こちらが貨物を船ごと差し押さえられた問題は出てきていません。船が運航支障を起こした場合の責任がどうなっているのかという話ですが、事故の損害賠償の担保に差し押さえられた場合って、船荷保険っておりるのでしょうか?まあ、戦争でもしていて届けられなかったり交戦国に没収された場合でもおりるのが普通だったとは思うので、保険がおりて、そのかわり差し押さえられた荷物が保険者の所有になるのだろうとは思いますが。

スエズ事故、賠償交渉が合意 金額は非公表
事故の当事者間の問題は解決したようです。
とはいえいまだに拘束されている積み荷の方が問題でしょう。船は拘束されていても自業自得ですが、積み荷が拘束されていると善意の第三者である荷主や荷宛人の損害になります。さすがにとっくに保険で解決していると思いますが、金銭的な支払いがあっても物資が届かないという事態の処理には追われたでしょう。当然船の上には行先のない積み荷も載っているのだと思いますし、船荷保険会社も弁済を荷物でされてもうれしくないでしょう。ノウハウはあるだろうとは思いますが、船の拘束が解かれないと積み荷も動かしようがないわけで、迷惑な話です。いっそエジプトが没収して補償金でも払ってくれれば楽なのかもしれません。

■2021年03月25日(木)  非国民呼ばわりと何が違うのやら
呉座勇一氏の投稿「到底容認されない発言」 日文研謝罪
そっか…研究者ってそんなにたいしたものなんだ。研究者以外の人には容認される発言でも研究者として到底容認されないようなものがあるんだ。いや、専門領域において重大な誤認に基づく発言を繰り返したというなら研究者としての資格に欠けると思いますし(後世にひっくり返った例はいくらでもありますが)、コミュニティを同じくする人に対しての無礼な発言もコミュニティのメンバーとして問題はあるでしょう。
とはいえ後者に該当するとして、国際日本文化研究センターという研究機関のメンバーとしてというなら当センターの研究員としてと言うべきですし、呉座氏が所属するなにがしかのアカデミックコミュニティのメンバーとしてというならそのコミュニティが対処すべきことであって、研究機関如きがどうこう言う話ではありません。まして研究機関が研究者一般としての資格を云々するなど、おこがましいにもほどがありませんかね。
心底同僚研究員として、あるいは研究機関のまとめ役として、女性研究者への中傷があり得ない言動だと思っているなら、それはそれでかまいませんが、どうも問題になってしまったから対応するという消極的なものに見えます。そうした心性が、研究者としてあり得ないというような過剰な形容に現れているのではないでしょうか。研究者として見れば、事業のために研究者を雇っている機関が個人としての研究者や研究者一般の価値観に強圧的に介入する方が問題があると思いますけどね。

■2021年03月25日(木)  保護と言っても何を何から保護するのかは問題ではあります
デジタル法案、個人情報保護が焦点 LINE問題も拍車
いやまあ、どうせまともに保護できやしないというか、担当者がこっそりコピーする、オープンなネットワークにつないだ時点でぶっこ抜かれる、そういった事例は防ぎようがないので、当面物理的に隔離された閉域網と専用端末に留めるべきだと思いますけども。
それでも省庁毎、機関毎にルールが違うと問題が出るというのは筋であり、必ず守るべき基本的な枠組みを括りだしてひとつの法律にし、その上で各事業、機関ごとの個別事情を例外として定めるという整理はした方がよいとは思います。
一方で、国(と地方自治体)と民間・政府外郭団体では取り扱う個人情報について大きな違いがあるはずです。国や地方自治体では国民、住民について広範な個人情報を集めることがある程度前提になっており(その内容の証明も公的機関の機能のひとつ)、その代わり集めた個人情報について厳重な管理をし、厳格なルールの下でのみ第三者の閲覧を許す形になります。これは、民間でもユーザーとの契約の下で証明を行う一部の機関には該当します。一方民間や政府外郭団体では、個人情報は極力集めない、事業上止むを得ない範囲にとどめ、不要になったら破棄することが要求されます。この点は、特に一般的な事前審査が及ぶ情報収集の主体が政府だけであることもあり、とりあえず維持しておくべき区分だと思います。
まあ、個人情報なんてとりあえず集めておいて曝すのがデフォルトであった時代もあるわけで、他人が余計なことを知っているという気持ちの悪さはともかく、個人情報ではたばかれない本人確認手段を考える方がましかもしれません。

■2021年03月24日(水)  国土交通省が出てくる必要がないでしょうが
障害者はSuicaを使えない? 鉄道利用の現場から
いやまあ、ICカードは子供運賃についても利用の制約があったはずですが。またおそらく、駅員が声をかけてくるのは善意だと思いますよ?おそらくSuicaでは障碍者割引に対応しておらず、大人運賃をそのまま払う形になるため、「案内」しているのだと思います。まあ、そもそも本人と介助者が一度に改札を抜けてしまう行為が無賃乗車に当たるためかもしれませんが。ICカードというのはあくまでも一人一枚が原則なのです。
そもそも鉄道会社にとってのICカードの意義は改札業務の簡易化にあるわけですが、障碍者割引も含めて、本来は利用資格をその場で確認することが前提になっています。障碍者割引対応ICカードを発行して本人以外がそのカードを使った場合、不正利用ということになるのですが、窓口発券であれば障碍者手帳を確認できますが、割引対応ICカードではそれができません。つまり、鉄道会社の犠牲のもとに利用者の利便性を確保することになります。これでは積極的に対応する気にはならないでしょう。それこそ自動発券機も障碍者割引には対応していなかったと思います。もちろんコスト増加も立派な理由です。鉄道会社としては、全員が一律の運賃で利用するのが一番簡単なのです。
正直何も既存のSuicaや障碍者割引制度が使える必要はなく、役所の方が交通系ICカードの仕様に準じてICカードを発行して、適切な方法で補助付きでチャージできるようにしたってよいと思いますし、決済の仕組みを考えれば鉄道会社からの請求に役所が立て替え対応をして清算したってよいはずです(もちろん交通系ICカードの決済制度によってはこの決済のための会社を設置することもありうるでしょう)。カードの形態も一定の規格の非接触ICが入っていればよいわけですから、障碍者手帳に組み込むことも可能でしょう。昔のパスネットや定期のように頻繁に使い切ったり有効期限がくるわけではないのです。まあ、うっかりするとICカード払い対応店舗での買い物で障碍者割引が適用できてしまうわけですが、割引制度の趣旨からするとむしろ適切な可能性がありますし、不正利用にしても鉄道会社に被せるよりはましでしょう。
「国土交通省が鉄道各社に障害者割引用ICカードの導入を検討するよう呼びかけてきた。」というのは、対策として馬鹿げていると思います。もちろん交通機関は国土交通省の管轄ですが、決済の問題ならもはや厚生労働省の専管で十分です。行政改革というのは、本来そういった問題を合理的に解消することだと思います。その手段としてICカード決済などのIT関連技術が使えるなら使えばよいのです。国土交通省が呼び掛けて公共交通事業者が解決などというのはもっと現場の人手でしか解決できない、事業者の事業組織内でしか解決できない方法に限られるべきです。

■2021年03月24日(水)  マスクと同じで買いに行って売っているとは限らないのですよ
半導体チップ不足が“対岸の火事”とは言えない理由 自動車業界以外にも波及
経済政策のレベルでは確かに国としての関心事とも言えますが、そもそも半導体デザインが寡占化している時点で、半導体供給を政策として追及してなんとかなる国はほとんどありません。日本だってどうにもならない側の国です。
むしろ、リードタイムも何も考えずにマーケットで買ってくればよいでは済まなくなっているという点が問題で、さすがにIntelも、自社製造能力を手放したら怖いことになる、それよりもとにかく自社の、自前の製造能力を生かす方向で考えるべきというのが、IDT2.0になっているのではないかと思います。もちろん、信頼できる製造元としてアメリカ合衆国内にアピールする意図はあるでしょうけど。マレーシアペンエムとか、懐かしいですけどね。記事中にある通り、AppleもTSMCをはじめとするパートナーと思い切った協業を行うことで、便利と安心を買っています。
つまり、この件はあくまでも、アウトソースやバイイングに依存した製造からインハウスへの回帰として捉えるべきです。AppleがファウンダリーでARMベースの独自設計CPUの製造に進むのも、部品の購入では限界があるが自社で製造まではできないので、相談のしやすいファウンダリーで、オープンな基本設計をベースにしたということでしょう。何かあってTSMCからの供給に不安が生じることはあり得ますし、そうなれば半導体の自前製造もあり得るかもしれません。

■2021年03月24日(水)  やっぱりコレジャナイ
家でも仕事に集中できる組み立て式デスク「Think Lab HOME」がAmazonで一般販売開始
だから違うの、これじゃないの!
だいたい家でこんなの使っても意味がないでしょうが。一人住まいなら両脇のパーティションはいらないですし、家族がこんなパーティションごときで遠慮してくれるわけがないでしょう。おそらくブースだって、お子さんがバンバン叩きますよ?中に響かなければよいようなものではありますが、あんなブースが家の中に鎮座していたら、不思議に思わない方がおかしいでしょう。
宣伝料にいくら貰ったんだか知りませんが、そもそも本質をはき違えている製品をニュートラルを装って、あるいはアナウンスを右から左に流して記事にするのは止めた方がよいと思います。また貰ったのならちゃんと貰ったと書くべきです。

■2021年03月24日(水)  水清ければ魚棲まずとも言いますけどもね?
LINEの個人情報問題、本当の“問題”はどこにあったのか
一般ユーザーに関しては、確かに透明性の問題はあったとは言えます。
ただし、それが現時点でクリティカルな問題となりえるとは全く思えません。もちろんユーザーにとっての関心事ではありますが、それを言い出すとクラウドは使えなくなります。クラウドサービスの上に迅速にシステムを構築し廉価に提供することが一般向けサービスの現状だと思いますし、西田氏もその点を肯定していたように思います。その上で、事業者が委託先について十分なサプライチェーンコントロールを行えば、少なくとも法的な問題はありません。
データローカライゼーションと言いますが、本来はサプライチェーンコントロールであるはずで、どこの国にあるかも含めて、誰に、どの事業者に委託しているかも開示できて初めて透明性と言えるはずですが、アジリティを身の上とする事業者においてこの要請はあまりに厳しいと感じます。迂闊に委託先を変えようとすれば相当の猶予期間をもって告知を行いユーザーの同意を得るような話になりかねません。もちろん反対であれば退会すればよいわけですが、それで済むならそれこそプラットフォーマーへの拘束など起こらないでしょう。LINEが怪しいけど手軽で便利なサービスに自足していて何が悪いのでしょうか。いやまあ、ペイをやっている時点で問題が、ないわけではないでしょうけどね。とはいえペイをやっているところなんてどこも似たような怪しさを身にまとっているわけですし、現時点で反省すべき事情はない気がします。
国や自治体に至ってはなおさらです。個人と違って彼らはプロです。消費者保護の対象ではありません。発注や契約となれば、事前に十分な審査を行い、リスクを検討するのがむしろ基本です。LINEだって隠していたのではないわけで、問い合わせをして、海外へのデータ保管があり得るのか、あるとすればどのような形なのかを明確にすることは、一昨年の時点でできたはずです。また契約にあたって、重要事項を変更する場合の通知義務を課すことだってできたでしょう。例えみんなが使っていても、国や自治体は信頼できないものは使わないというのがあるべき姿です。むしろそこが吹っ飛んで、いい加減な検討でLINEに乗っかってしまっていた。それこそがLINEの個人情報保護「問題」ではないでしょうか。連携アカウント乗っ取り事件のDocomoもそうですが、それこそユーザー側のリテラシーが低すぎます。自分の状況に即してお得な携帯電話回線プランがどうこうよりも、不明点については徹底的に説明を要求するという企業ユーザーならあって当然のリテラシーに欠ける点が問題と思います。
逆に言えば、そうやってフィードバックがなければこの手の問題はいくらでも起こるわけで、サービスサプライヤーとしては法律に書いていないものをどうやって認識すればよいかという話です。透明性も結構ですが、苦情を言える立場のユーザーがちゃんと苦情を言うことが、大勢に順応せざるを得ないようなプラットフォームサービスに規律をもたらす基本だと思います。

というか、あれじゃ、あのLINEのコメントじゃ、委託先に失礼です。信頼して契約しておいて、具体的に問題を起こしたわけでもないのに、あんなところに発注したのは配慮が足りませんでしたって、国内でやったら名誉棄損でしょうに。買い叩くのはともかく、業務委託先を一方的に貶すのは、あまりに器が小さいというものです。当社は契約にあたって国内法および中国法に則した厳正な基準の下で審査を行っている、相手方についてもそれに違反した事実は認識していない、わが社は契約したパートナーを十分信頼しているくらい言うべきでした。その上で、メッセージや個人情報を社外の委託先が参照できないようにする、各国のユーザーのデータは原則として当該国内のサーバーで管理し外注先も当該国内で調達する、例外も含めて事情を約款に明記するといった対策を講じると言うべきでした。下げるべき頭を下げないのは悪手ですが、下げてはいけない頭を下げるのはさらに悪手です。むしろそちらこそ、日本の恥ではないでしょうか。新聞屋どもは、中国から、日本の新聞は我が国の善良な企業を不法に貶めた、これぞ日本鬼子のふるまいだなどと言われたいのでしょうか。

■2021年03月24日(水)  何でパスワードが漏れるかなあ
松井証券のシステム開発委託先SE、顧客口座から2億円着服か パスワードなど不正使用して出金
そもそもパスワードって不正に取得できるものなのでしょうか。昨今はそもそもアカウントのオーナーが問い合わせてもパスワードを読めないのが普通なのですが…担当でもない人がアクセスパスワードを問い合わせてきたら普通は不審に思うでしょうし、タッピングでもやったんですかね?
とはいえ、自分で作らないとこういう目に合うわけです。もっとも会社である時点で自製であっても他人が作っているわけですが、他人の作ったものを信頼できるなどとは思ってはいけないのです。逆に言えば信頼などそもそもあり得ないものとして事業を組み立てないといけないわけで、正直事業者や担当者が信頼できるなどというモデルに基づいた証券取引代理業自体が、電子取引には向かないんじゃないですかね?
とまでいうと手厳しい話になりますが、コストがかかっても、納期が延びても、もっと監査の手順を厳しくした方がいいと思いますよ。顧客の問い合わせで発覚とか、恥ずかしすぎます。

■2021年03月24日(水)  出自で差別するのはいけないとは思うのですが
英ハリー王子、シリコンバレーで「インパクト責任者」に
この会社、英国出禁かなあ。菅首相のお子さんの任用と同じで、どうみてもまともな人事とは思えないもんなあ。

■2021年03月24日(水)  「横行」という用語でよいのかどうか
表現の現場でハラスメント横行 アーティストら調査
正直、人間を虐げてはいけないというのも疑うべき価値観のひとつだと思います。表現の実務家や管理者がハラスメントに敏感でないといけないとする理由は思い当たりません。むしろ、そうした表向きの価値観に追いやられたものに視線を向けるのも(その一環としてそうしたものへの偏愛もありうるでしょう)、表現のような気がします。
ただ、コンテンツの流通に関わる人については、表現というのはそういう性質のものだと理解して取り扱うことが求められます。コンテンツ自体は背徳的なものであってもその流通は日向の事業であり、倫理に反する行為を行うことは許されないでしょう。コンテンツを流通させる立場の下でハラスメント行為を行えば、それは許されるべきではありません。
また、制作に当たって具体的に法を犯すことも合法化されるべきではありません。イマジネーションを刺激するために他人の家屋に浸入でもすれば、それは不法侵入として検挙処罰されてしかるべきです。検挙処罰される前提で行うこと自体は、問題はあっても止められることではないでしょうが。ハラスメントもそうで、公的な制度としての育成課程や組織された事業としてのコンテンツの制作においてハラスメントを行うことは、行為の限りにおいて処罰の対象でありえます。
「横行」というと、そもそもそういった行為を行おうと意図すること自体許されない悪質な行為と断定している(そのような行為として実施を抑制できてしかるべきである)印象があります。正直そんな抑制ができるような人が表現者を目指すとも思えないので、正当な権威として賛美されたいなどという大変恥ずかしい欲望も含めて、表現者の倫理に反する価値観や想念については、それを「公序良俗」との摩擦の中でどのように表現するかの葛藤も含めて認める余地を残しておかないといけないと思います。幸い昨今は人間の代替手段が充実してきており、様々な表現手段においてあえて人間を集めてハラスメントを行わないといけない事情というのは消えてきているはずです。もちろんあえて人間を集めてハラスメントしたいという欲望自体はあり得ますが、それをやって許してもらえるとは思わないでしょう。あえてやって犯罪者にして多額の賠償負債を抱える身となるか、代替手段でもってその欲望を十分と認められるまでに表現しようとするかは、本人の選択の問題です。

■2021年03月24日(水)  官僚制度の上に乗る政務官制度の限界かなあ
ミス、19法案・1条約に 野党、提出法案総点検求める
審議に応じないというのは嫌がらせですが、そうでてくることが予想できる状況でここまでボロボロミスを出してしまうのは、役人仕事をちゃんとしろという感じですね。改革とか政策提案とか顔の見える行政とかはどうでもいいから、凡ミスだけは出すなという。閣議といったってそこまでチェックする暇などないのですから、国会で野党が集中的に粗探しをした方が発見率が高いのは当たり前です。そこで発見されるようなミスを出さないのが、昭和の役人のありようでしょう。平成以降の役人は全員解雇して、昭和の役人を短期で呼び戻した方がよいのではないでしょうか。年齢の面で無理がきかないので自然に働き方改革になるかもしれません。自業自得とはいえ現政権も大変です。
リソースの面でチェックが行き届かないのだとしたら、正直責任は今野党をやっている人たちにもあります。財政再建と公務員改革が、政権政党に関わらずここ30年ほどの流行だったからで、規制改革だ事業仕分けだと遊んでばかりいて本質的なシステム再構成をしようとしてこなかったのが悪いのです。
ここまで出てくると、わざとやってるんじゃないかという話は当然出るでしょう。文科省が解体されたところで今のところ誰も困りませんが、だからといってショック療法でドラスティックに官界を改革できるような国会でもありません。菅首相が政権を投げ出して何が変わるわけでもありません。衆議院を解散したところで出てくる面子はともかく中身はたいして変わらないでしょう。正直緊急対応が二か月遅れるだけ損という気すらします。

法案ミス、原因は「読み合わせ」の指摘 出勤減が原因?
いやまあ、感染症対応だけとも限らないですけどね?働き方改革も絡んでいそうですし。そもそも読み合わせだけなら、リモート勤務だってできるわけです。
むしろ、その場に人がいないからと言って読み合わせを省略して表に出してしまう感覚に問題があります。この程度のチェックは必要で、それを満たすために何をしないといけないか、どうやって人手を確保するかを考えないといけないのです。それをとにかくいる人だけでできることなどという発想に走ったら、クオリティが下がるのは当たり前です。
もちろん、そういったチェックをするのが省庁官僚である必要はなく、議員や大臣がスタッフを大量に抱えて、NDAで縛って仕事をさせたって良いでしょう。そもそも官僚制自体はそういう政務官の個人的なスタッフが起源のはずです。だとしても、とにかく予算の枠内で収まればクオリティは二の次なんてことだけはやってはいけません。

■2021年03月23日(火)  あそこは横浜のイメージではないが、神奈川県を横浜で代表させるのがむしろ間違っている
金沢文庫で密をさけて春さんぽ
ああ、いいですよね、称名寺。追浜に住んでいた時に行きました。裏山もなかなかいい感じです。ただ、それなりに観光スポットなので、混むときは混みます。県立金沢文庫では企画展もやっているので、古文書を見たい人は何かやっていないか見てみるとよいかもしれません。なお、横浜感は赤レンガも中華も全くありません。が、まあ、あれが本来の横浜というか相模なんだと思うんですけどね。
文庫から八景一帯は、明治時代に政治家や豪商が別荘を建てたことでも知られています。明治憲法の夏島草案も、このご近所の横須賀市夏島にあった別荘で練られたものです。もっとも、その当時の名残がどこまで残っているかは…風光明媚とまでは言いにくいかなあ。
この時期なら、一駅乗り越して金沢八景に行き、シーサイドラインで海の公園に行く方が密を避けられるかもしれません(うっかりシーパラで降りるのは止めましょう)。もう少しすると潮干狩り客でにぎわうはずですが、シーズンオフはジョギングしている人がいるくらいで、対岸の工場などが眺められてある意味風光明媚です。まあ、どっかで見たクレーンが見えるなと思ったら職場の隣の住友重機械の造船用クレーンだったわけですが。
なお、横浜トピックスという点で対象外ですが、密にならない時間(例えば平日の早い時間)を選べるのであればむしろ横須賀市、JR横須賀駅前および京急汐入駅至近のヴェルニー公園の方が上です。ずらっと並んだ軍用艦艇は、息子さんのテンションを嫌が応にも上げることでしょう。ロナルドレーガンのマストが見えていたりするとさらに気分は上がります。なにしろ西太平洋・インド洋方面で重大事態があると職場の目の前にバースから溢れた通常空母(さすがに一隻しか入らないんだと思います)やヘリ空母っぽいもの(だいたいにおいて揚陸指揮艦)が停泊していることがあるのが、横須賀というところなのです。休日なら軍港ツアーがあるのですが、密を避けるという点では必ず混むのでやめた方がよいでしょう。奥さんや娘さんには、公園内にバラ園があります。昼前にネイビーバーガーをテイクアウトして、平日であれば追浜駅前まで出て(京急でもよいですが、JR横須賀駅前から追浜方面にバスも出ています)、夏島方面の路線バス(住友重機械行)で海洋研究開発機構に行って海洋調査船が接岸する岸壁で食べてから一般展示のホールを見て帰るというのはいかがでしょうか。だいたい職員しかいませんし、展示ホールも空いています。まあ、守衛所で入構を拒否されるかもしれませんけどね。事前に見学予約を取っておけば入れるのですが…この場合、団体さんとしてガイドがつくことになります。整備工場や研究施設も見られる…かもしれません。運が良いと、テレビか映画で見た記憶のある人がラフな服装や作業服で闊歩しているのを見ることもできます。非常に運が良いと調査船が接岸していることがありますが、その場合岸壁周辺をうろつくと職員の邪魔になるので、気を付けてください。ここに入港してくるのは小さいほうだけで、でかい方二隻は、一番でかい穴掘り船は基本清水港、たいていは仕事先の最寄りの港、二番目の曰く付きは青森の関根浜港(という時点で曰くが何かわかる人はわかると思います)に行かないといけません。でも、小型はともかく、中型だと結構壮観ですよ。なにしろ、潜水調査艇搭載船の場合船尾を岸壁に向けてバックで入港してくる船が見られます。そうしないとクレーンで調査艇を岸壁に下せないからなんですが。

■2021年03月23日(火)  金にならないユーザーの末路はサーバー難民?
ニコニコの「ユーザーブロマガ」サービス、10月終了
総合出版社じみた手法で間に入って小遣いを稼ごうなどと思うからそうなるってのは言いすぎですかね。
とはいえ、こういうのこそユーザーごと売り飛ばして連携してもらえばいいという気もするのですが、どこも買ってくれなかったのでしょうか。いくらなんでもクラウドサーバー上に個人的にブログシステムを立てるようになったとは思えないわけで、ブログをやっている人の絶対多数はブログ専門のホスティングサービス、それも広告付きのそれの利用者でしょう。売ることを考えなかったとは思わないのですが、移転コストもかかることを考えるとユーザーが増えても金にならないと思われてしまったんでしょうかね。

■2021年03月23日(火)  そりゃなんちゃっての対応でせっかく築いた従来顧客を失うのは嫌でしょうね
作業着を置かない店を増やすのは「職人を守るため」 ワークマンが考える店舗戦略
「その結果、同社のメインターゲットである土木建築関係者の需要に応えられなくなっていた。」
そりゃそうか。ワーカーファッションのユーザーで手いっぱいになれば従来顧客にも影響は出ますもんね。従来顧客の代替にはならないと思うのであれば店の志向を分けることになるのは道理です。逆に言えば、ワークマンとしては新規出店分は状況の変化に応じた撤退も想定しているのかもしれませんね。
もっともワーカーファッション自体は1950年代以降の息の長い傾向ではあるわけで、もしかすると将来的に別ブランドを立ち上げることもありえるでしょう。なにしろカジュアルっぽく着崩したフォーマルファッションが流行した1990年代初頭でさえ、ジーンズ系ファッションが固定化し、さらにサープラスのような形で拡大があったわけで、19世紀に始まる男性ビジネススーツ(フロックコート、モーニングコート、燕尾服からディレクターズスーツなどを経てビジネススーツへ)に匹敵する息の長い傾向の途上にあると判断する理由は十分にあります。生活自体もカジュアル化の傾向を強めているように思えます。

■2021年03月23日(火)  え、まだ?なぜこの人の議論は40年前のものから進歩しないのか
えっ、まだ? なぜ日本企業の意思決定は「遅い」のか
現状維持主義が病根になっているという指摘は妥当だと思いますが、だからといってなんで同族経営への批判を持ち出しますかね、この人は。同族経営自体は悪いものとは思えません。それこそ世界的企業でも、同族経営のものはたくさんありますし、保守的と非難される例はありつつも日本の企業よりはよほど迅速な決断を下す例も少なくありません。そもそも日本の大企業は、同族経営といっても相当程度擬制的な、つまり派閥が疑似的な血縁意識を持ったようなものです。影響としては同族経営に近いでしょうが、同族を排除したからと言って改まるものでもありません。
そもそもリーダーシップにすら欠ける(疑似)同族経営が生き残ってしまうことも含めて、従業員(下っ端も管理職も経営者も含む)の現状維持志向が根源というのが適切だと思います。もっとも現状維持志向自体はあって当然のもので、共産主義社会がどうこう言う以前に欧米の労働組合の多くはそういう発想です。賃労働者としては食えているのに変わる必要などないだろう、それよりももっとこっちに取り分を寄こせというのは当然の発想ですし、自営業者としても商圏を守り抜いて稼業安泰が一番というのは、経営を改革して商売の拡大を目指すよりもよほど自然です。近世400年、いや300年かもしれませんが、その安定を馬鹿にしてはいけません。まあ、300年も続くと腐敗してはいたわけですけどね。とはいえ会社員であり続ける以外に生計を立てられない、会社員であり続けられるかどうかは社内政治の動向次第だというのは、確かに事態を悪化させています。その影響は著者の指摘する通りで、総スカンを食う余地を減らすことが目的の調整作業のために、決断は遅い、責任の所在は不明確、ルールは不明瞭で規則は実態と乖離しており、規則の方は誰も守らないということになります。
もっとも、そもそも会社が潰れるという多くの会社員が予測しない非常事態を除き、会社を離れるということは生計の困難に直面する事態を招きます。給料は入ってこなくなる、金融機関からの信用はなくなる、何かを始めようにも手持ち以上の資金の調達はむずかしい、顧客は個人には発注できないと言ってくる、仕入れ元も個人には卸せないと言ってくる、これでは独立してやっていけるだけの技能を身に付けても会社にくっついている方がましでしょう。そのあたりは個人の心構えというよりは社会システムの構造的な問題であり、しかもそこがシステマティックに事態を悪化させていると思います。そして自分が人事権を握る側に回れば、そういった会社員であり続けたい志向を利用して現体制の維持を図ります。その主導権の取り合いが、お互いに他人の周りに落とし穴を掘りまくり、その迂回に汲々として物事を進められない事態の原因でしょう。
それこそ最近流行りの副業どうのこうのだって、これまでも会社勤めの傍ら同人誌を発行してコミケで売る人や雑誌に記事を書く人はいたわけで、公認されるかどうかは別として副業がなかったわけではありません。というか、官能小説を一般雑誌に連載していた公立学校教員だっていました。むしろそういった副業に対する視線は、ここ40年ほどで厳しくなったと言えます。なにしろ、自動車会社の人が自動車に対する批判的な言論をしたといった事情を問題視するのが副業規制の動機だからです。これはある意味典型的な現状維持志向でしょう。そしてそれはそうだよねと納得してしまえるのが、現代日本の会社員のメンタリティであり、現代日本の常識、根本思想です。
決定が遅いのは民主的だからだなどという弁解はおかしいというなら、それが運命共同体論と結びついて排他的均質主義になっている点を批判するべきです。フォークを良しとしない心性と言ってもよいでしょうか。大樹に寄っていないと不安だという心性を批判することは簡単ですが、それでは解決になりません。ならばどうすれば大樹に寄らなくても不安を払しょくできるかを論じないといけないのです。さすがにそこを言ってしまうと保守派から総スカンを食いかねない、それこそ食い扶持を失うということかもしれませんが、ならば変革がどうこうなどと言わなければよい。
責難は成事にあらず、責難しかできていないアウトサイダー気取りのあなたの価格はいくらですか?

■2021年03月23日(火)  男性も含めて研究者が結婚を理由にするなとは思わないでもない
「初の子持ち研究者」に教授のマタハラ でも変えないと
一応マタハラかあ。まあ、子供ができて育児休暇を取ろうとした同僚が上司に皮肉を言われてましたけどね。
結婚や家庭生活が研究者にとって望ましくないという意見を持つ研究者はそれなりにいます。日本では少ないですが、独身主義の知識人は少なくありません。人類に知的に貢献するというのは自己を全面的に捧げるに足りる高邁な事業であり、嫁だの子供だのに関わっているような半端な研究者は許されないと考えるわけです。まあ、嫁の顔を見ているよりは研究をしている方が楽しいのでもよいですが。そういう人にとってはまた、職業として、稼得手段としての研究者業というのは論外ではあるでしょう。親の財産を取り崩す、あるいは相続した財産からの収入の方が大学の給料よりも多かったなんて人も少なくありません。もちろん研究成果を売り払って儲けて研究費を稼ぎ出していた反世俗主義の研究者もいたはずです。
なお、子持ちの研究者とだけ言う場合男性はたくさんいるわけですが、女性の場合だいたい他人に任せるという選択肢がありません。アウトソースすら厳しい場合が多いですね。そこで研究に専念できないのに研究者になどなるななどと言えば、それはハラスメントです。個人的に研究所を立ち上げて、そこで研究に専念することを条件にパートナーを募るならまだわかりますが(もっともこういう感覚で公的機関に研究プロジェクトを立ち上げる研究者はたくさんいますが)、会社を含む公的機関で研究員とはいえ賃労働者を募集するのにそれはなしです。いいですか、久城先生、なしですから。
ただし、そういった「天職」概念を社会システムから排除してしまうのもおかしいとは思います。ただの適職ではなく倫理的な位置付けを含めた天職という概念は、少なくとも現代的な賃労働制や社会参加の概念とは相性が良くないとはいえ、本人が主体的に選ぶ限りはひとつの人間性の在り方だと思います。だいたいにおいて排他的になりがちではありますし、カルトと紙一重かもしれませんけど。

子育てすると「仕事にやる気ない」男性研究者もつらいよ
いやまあ、つらいよと言いますけど、職業研究者をやっておいて人並みの幸せを望むのがおかしいという話だってあるわけで、全てを擲って給料まで研究につぎ込んでもしていられれば幸せというのがあるべき姿だと言われて反論するのは難しいでしょう。ポストはともかくとして、それこそ研究助成の評価においてはあくまでも高水準の研究成果をどれだけ発信したかが問われるわけですし。
とはいえ、職場への滞在時間で成果の量なり質なりが決まってしまう構造は問題ではあります。些末な決定まで教授会に押し付けた上で大事な決定の権限を学長や学部長の事務局に取り上げ、さらにアシスタントも実施担当の事務員も削減してきた結果ですから、中身を論じることなく経費削減を叫んできた人たちも、必要な補助職を確保する財源を手当てせずに減らしやすいところを減らしてごまかした大学当局や教員の皆さんも、雇用習慣が悪質であることや労働環境が良くないことについては反省すべきでしょうね。

■2021年03月23日(火)  ルールを守るのにはコストがかかるからねえ
喫煙所の小屋「もったいない」と持ち帰る 市職員を減給
まあ、ちゃんと引き取り手続をせずに持って帰れば処分にはなりますよね。
規則に乗っ取って処理すべきものをごまかしたことが問題ではあるわけですが、ではどうすれば規則に即して、かつ持って帰れたのか。昨今は廃棄処分も手続が厳しく、最終的にどうなったのかを発注者が把握していることが要求されます。つまり、解体廃棄で発注されているものを業者を代理に立てて引き取って勝手に活用した場合、廃棄物処理法上の問題が起きる可能性があります。正しく処理するには発注側で引き取り希望の募集をかける必要があるのだと思いますが、正直これを公示して希望者が居なければ改めて廃棄で処分手続をしてというのは、金も時間も手間もかかります。コストだけでも「もったいない」では済まないのです。仲間内で適当に済ませていられれば廃棄物の有効活用で済みますが、公平性や透明性を要求すると面倒なことになるという、これは一例ではないでしょうか。セコハン業者だって手続費用の回収も危ぶまれるような案件には関わらないでしょう。
もちろん役所がルール違反をやって良いわけはないわけで、ITの活用がどうとかいう以前に、どうやって手続コストを削減していくのかを考えないといけないと思います。もちろん、「もったいない」がどうとか言っている人がですよ?メルカリに出品するのだって事務手続コストはかかるんですから。出品手続をする事務員だってただじゃないのです。

■2021年03月23日(火)  こういうのも株式会社っていうのかね…
銚子電鉄、最終赤字4千万円に ネット売り上げ3倍でも
会社組織の好き嫌いは別として、こういうのって完全にゾンビ株式会社としか言いようがないですよね。物販はともかくとして、あるいは事業赤字はともかくとして、事業設備の更新が補助金頼みなところが。
個人的には法人擬制説原理主義、会社=事業に看板を付けて当事者資格を与えたものという主張を信奉しているのですが、株式会社という形態のままでここまでやられると、一人株式会社どころではない矛盾を見る思いになります。
金貸しから見れば株式会社は経営資料の整備を義務付けられているので他の形態の会社と比べて扱いやすいということはあるのだと思いますが、こういう会社としての実態に欠ける事業を、関係者の都合とはいえ会社という形態にしておいてよいのでしょうか。少なくとも株式会社というのはもっとまじめにやるものでしょう。株主主権説を棚上げにしたとしても、経営者がハイリスクで低コストの資金を集めて事業を行う手段が株式会社であり、出資者がリスクを他人に移転できるようにするために有限責任制度と自由に譲渡可能な単位出資証券制度を使っているわけで、それでも出資では事業の費用を集めきれない、あるいは資本金に対して最低限の利益すら確保できず株式発行の前提を満たさない、事業資金が補助金頼みというのは、事業には真摯に取り組んでいるにしてもあまりにふまじめです。おちゃらけた物販企画がどうこうというのではなく、鉄道事業者として当然すべきことが自己資金でできていないというのがふまじめです。

■2021年03月21日(日)  確かに原発で部品が落下して学校に被害が出るはずはないんだけども
女川原発で部品落下、学校の校舎に被害 震度5強の宮城
このタイトルは酷くないですかね?一瞬、どうして原発で部品が落下して学校に被害が出るんだろうと思いました。記事を読めばそうでないことはわかりますけど、また原発の建屋の近くに学校などあるはずもないので、部品が落下して被害が出るはずはないのですけど、もうちょっとこう、書きようというものがありませんかね。順番を変えるだけでも違うと思うのですが。
正直このレベルでTwitterやLINEを貶すのはいかがなものかと思います。誤解を意図的に誘ってるとしか思えないのですが。

■2021年03月21日(日)  飾って見て楽しむ人は昔からいたようですが
ひな人形は子供のものではないの…?
子供のものではないですね。とはいえあれも、それから五月人形もそうだけど、なんでまたあんなものを飾るようになったのかは調べたことがないですね。一応人形というか、ひとがたですかね、あれは呪術的な意味もあるので、必ずしも子供のおもちゃとは限りません。
なお、人形で遊ぶ大人といっても、昨今のフィギュア趣味と伝統的な人形趣味とはだいぶ違います。伝統的な方もマニアの領域ではあるのですが、絡繰り人形を構想、発注するという殿様趣味、お大尽趣味なので…その手の博物館に行くと、そもそも自分の楽しみのためにそういうものを作らせる大人が結構いたことにも驚かされます。

■2021年03月21日(日)  むしろ操作がもたれないものを買って欲しい
シニアのスマホ選び おすすめは「親しい人と同じ機種」
こういう、他人に寄りかかるのが前提の話は止めてもらえませんかね。「親しい人」だからってわからないからと聞かれれば迷惑です。自分で買ったものくらい自分で使い方を習得してください。教えてもらうなら相応の費用を払ってください。一回の講習で20人集めて一人一万円などというけち臭い方法ではなく、50万円くらい払ってマンツーマンで教わってください。でないと、友情や家族の思いやりにひびが入りますよ?
それと、高いからと言って長くもたせようとするのも止めましょう。2年で買い替えるべきです。当然その程度の期間で活用できそうもない機能豊富なものを買う必要はありません。性能は、高い方がよいのですけどね。何か操作をするたびにアプリが起動するまで数分待たされるのも嫌でしょう。初心者は性能があり余っているくらいでちょうどよいのです。

■2021年03月21日(日)  使い時というのも使うとなくなるというのも正しいわけで
「自治体の貯金」取り崩す? コロナ禍で分かれる判断
色々制約があることは理解していますが、例えば財政調整基金を担保にして借り入れるという方法はないんですかね。
どうせ円をいくら発行しても証券市場に滞留してしまって困っているわけで、自治体が医療体制の整備や休業補償金に使うのなら株高にするよりははるかにましでしょう。とりあえず財政調整基金を担保にして長期債券を発行、日銀が引き受けて当座をしのぎ、ちゃんと国会審議を経てその債券を国債に振り替えるという手もありそうな気がしますが。また財政調整基金は使ってしまえば額面通りになくなりますが、債券であればレバレッジをきかせることもできます。あまり健全なこととは言えませんが、万が一償還に不都合が生じても、清算されかねない民間企業ならともかく自治体なら日銀も借り換えには応じやすいでしょう。日銀は、ポジションを積み上げすぎると法的な問題が起こる市中銀行ではないのです。いつかは償還される債券なら、換金のしようがなくても資産にできるのです。
むしろこういう方法の方が、基金の取り崩しなどという常識的な方法よりも、もしもの時の非常手段だと思うのですけどね。

■2021年03月21日(日)  経営不振で潰れないといいですね
官民連携の温泉がオープン 目的は「市民の健康増進」
桑名市ならユーザーのボリュームはそれなりにあるはずですが、経営がうまくいくといいんですけどね。スーパー銭湯系としては880円は悪くないとは思いますが、そこまでしてアトラクション系の浴場に行こうと思うかどうか。ましてこのご時世、公衆浴場でクラスター発生などシャレになりません。
盛期の帝政ローマにおいては、ローマ市民は無料でスーパー銭湯並みの公衆浴場に入れたらしいですが(どうもマッサージ付きだったらしい)、健康増進などと言われるとだったらこのくらいすればと言いたくならないでもありません。市民じゃない人から5000円くらい取るかどうかは、まあ、考えどころかな。

■2021年03月21日(日)  レジ袋がマイバッグになればいいという問題でもない気がする
全国唯一「レジ袋禁止」の市 2カ月後、どうなったのか
禁止はいいんです。その店で、500円なり1000円なりで十分な大きさの袋が買えればそれでいいわけですから。確かに不便でしょうが、ただで袋が貰える方がおかしいという考え方を取るわけでしょう。行くたびに買っていると傘と同じでだんだん溜まっていくかもしれませんが、複合材料でもあるまいし捨てるのにさほど手間はかからないので、それなりの値段がしたものを捨てることへの忌避感をどうするかという、これは買い物をした人の側だけの問題です。
むしろ問題はその先で、例えば店で買うものというのはそれなりの包装がしてある。肉や魚はプラスチックトレイに入れてラップをかけてありますし、野菜も個別包装をしてあるものが多いでしょう。これは、店側の効率化や衛生面の配慮から行われていることです。あるいは、日持ちのするものでも少量をパッケージしてあることが多いですよね。米の2kg袋など生易しい方で、ジャガイモやニンジンはちゃんと保存すれば一ヶ月は持ちますし、あったら使える類の食材ですが、500g程度でパッケージしてあります。必要最小限を買うのではなく、相当量を買ったうえで無駄なく使うことも、ゴミの減量や流通の効率化には必要ではないでしょうか。
あるいは街中で弁当を買って店もないところにピクニックに行くというのはどうなのか。屋台のある場所に出かけてその場で食べればよいことでしょう。ランチボックスの持ち込みを認めておいてゴミは増やしたくないというのは、おかしくありませんかね。

■2021年03月21日(日)  明石家さんまが冷やかしに来そうだ
文具も制服もユニホームも 家計を救うリサイクルバンク
こういうのって、美談風でもその実、親と教育行政双方の貧困化ですよね。
というか、教育委員会や校長も、「思いやり」とか言っていないで、そんなものを買わせなくても教育ができるようにするとか、どうしても必要なら全面支給の予算措置をするのが仕事でしょうに。かつての給食実現の取り組みは失われてしまったのでしょうか。

■2021年03月21日(日)  菅総理は30年後よりもまず来月のことを気にすべきですが
自衛隊「30年後に新任務あるのでは」 防大で首相訓示
いやまあ、新型コロナウイルス感染者を引っこ抜いて野戦医療施設に隔離する仕事でも与えればそれは新任務ですけども。
それはさておき、非正規戦とそれに合わせた警備が中心になるという軍事面での変化はともかくとして、世の中の軍隊のやっていることで自衛隊がやっていないことというのは結構あります。30年も経てばやることが増えているというのはあり得ることです。とはいえ、その時に「そんなの聞いてない」なんて言い出す幹部はいてほしくないですね。今年度の修了者ということは30年したら一佐くらいになっているはずです。まさにその新任務とやらの詳細、実施要領を取りまとめ、あるいは実施する現場の責任者になっているはずです。知らない、わからないではまず隊員が困りますし、やってみたら根本的な問題が続出(民家の上を飛んではいけないなんて聞いてないとか)では、指示を出して責任を取る政治家も困るでしょう。
もちろん政治家も、壇の上から訓示をするだけではなく、適切な研修の仕組みも整えてほしいものです。

■2021年03月21日(日)  工夫が必要になるという点では面白いが儲からないのがサービス業になると思う
傘寿の教授から若者へ「これからはサービス業が面白い」
まあ、わかるんですよ。物が溢れて、物を買う人が減って、さらに物の区別がつけにくくなった。それを埋めるのはサービスだというのは理屈です。また現在サービス業には大きな制約が出ていますが、少なくともある程度解消された時点で、制約による飢餓感を埋めるためのブームは起きるでしょう。
しかし、少なくとも前段の理屈は30年は前には提唱されていたものです。実際サービス化は進行し、例えばaaS〜なんてものが提唱され、ここ10年でシェアなんてものまで出てくるようになった。ニーズとシーズのマッチングサービスも進歩しています。
しかし、一方でサービス市場の競争が激化し、さらに少人数、極端に言えば個人での利用が増えたことで単価が下落したことにより、マスに規格化されたプラットフォームを提供するサービス以外は(マーケットの規模は大きくなっても)売上が激減、さらにマッチングサービスの発達により利用者がサービスを容易に選べるようになりました。またこれまでローカルな事業者によって賄われていたサービスが広域プラットフォームによって提供できるようになりつつあります。ニッチなサービスにも機会が与えらえる半面、アイデアだけの事業をまねしやすくなり、ローカルな商圏を前提にしたサービスではボリュームが稼げなくなってきているわけです。おそらくこの現象は、製造業において低い単価での規格品の大量生産と継続的な新製品の投入が前提になり、エンドユーザーに近い小規模事業者では成り立たなくなったことに対応するのだと思います。
つまり、個人がサービス業に参入しようとしても今までのような小規模自営業では難しくなりつつあるということであり、面白いでは済まない、工夫の余地は大きいがそもそも儲からないということになりかねません。そこを分かったうえで「面白い」と言っているのか、正直安定した専門職に居座っていてそのあたりのリスク感が摩耗しているのではないかと思わざるを得ません。

■2021年03月20日(土)  手際が悪いのにもほどがあるとは思う
JR東海副社長と山梨知事が極秘会談 リニア「湧水」問題
まあ、内々にあったのは事実だとしても、極秘というのが新聞屋の過剰な形容でないのかどうかはわからないですけど。
とはいえ、そういう状況になっちゃってるから仕方ないのですが、どうして着工してからこんな話を地元自治体とするんですかね、JR東海。大型プロジェクトというのは、もっと周到に手際よく進めるものでしょう。それができないようでは工事の遅延で会社が倒産しますよ?ここまでの大型プロジェクトがこうも揉めるようでは、株主代表訴訟が起きても仕方ないと思うのですが、まさか静岡県知事が悪い、自分たちは悪くないなどと思っていないですよね?

■2021年03月20日(土)  さすがにここまで続けば対応は迅速にはなるよね
政府、情報連絡室を設置 東北地方で最大震度5強
とりあえず一定の条件で自動的に緊急対応の体制が発動されるようになったのはよいことだと思います。この手の案件については、大騒ぎして何もなければそれでよいわけですから。
後は、何か収拾すべき事態になっていた場合に対応政策をどう取りまとめて進めていくかですが、本来与党が絶対多数の国会というのはそれに向いているはずなのですが、あまり期待できる気がしません。また感染症対策の都合上、いわゆる避難所のシステムは避けるべきであるはずですが、代替策を打ち出せるかどうか。混乱しても不思議はないわけですが、頼りにならないと思うと同時に安倍政権後期から菅政権というのは政権担当者にとっても非常に気の毒な状況であるとも思います。よりによって国会をまとめる力量が要求される状況で、しかも能力さえあればできる状況にあるわけで、それなのに何かと混乱してばかり、問題だけは次々と起こるというのでは、キャンディーとウィップに長けた人にとっては、無能を曝しているようでさぞかし苦痛でしょう。どのみち議会制民主主義に向かない人を内閣総理大臣に仰いでいるのですから、与党も民主的になどと言わず、後世に悪名を着ても時限付きの全権委任を提案して押し通すべきだったと思います。人を選んで任せるのですから、選んだ人がやりやすいようにするのが筋というものでしょう。
ただ、もうそろそろリーダーシップを前提にしたシステムというのは乗り越えることを考えるべきではないかという気がします。リーダーシップというのはどう言いつくろっても強権の発動に他ならないので、発揮されなければそれに越したことはありません。それが個人的なものであっても、組織的なもの(例えば戦前の企画院を結節点とした官僚体制や通商産業省を軸とした傾斜生産方式による戦後復興は組織的なリーダーシップでしょう)であってもです。リソースが不足するから重点を置いてそこに集中する、そのため、重点や集中量を決めるためのリーダーシップですが、どうしても歪みは出ます。不足を集中で補っているのですから重点以外の部分はどうしても不足がひどくなります。個々の生産単位の効率性を高め、配分せずとも必要なリソースを取り出せるようにすることが本来最善でしょう。またそういった生産性、効率性が災害で損なわれにくいようにすることが、最適な防災であるはずです。などというと希少なリソースの最適な配分を実現することこそが経済システムの役割だなどと経済学者から怒られそうですが、強権的リーダーシップによる組織的な動員が最悪である点は少なくとも同意してもらえると思います。民主主義だろうと専制や独裁であろうと、中央集権による社会的一点賭け、統制が一番良くないという話です。

■2021年03月20日(土)  「知らなかった」ですます役人どものあさましさ
LINEには国民的インターネットインフラを提供する覚悟が足りないけれど、国にそのことを言う資格はあるのか
ないですよ。あるわけがない。LINEもそうですが、Twitterだってチープなコミュニケーションツールとしての立ち位置が基本であり、国民的コミュニケーションインフラストラクチャ―なんてものは目指したこともないのです。もちろんいつの間にかなっているということは往々にしてありますし、新聞やテレビ、雑誌メディアなどのマスコミはその好例ですが、あの連中だって覚悟なんてものは口にはしてもないものです。あればあんなひどい紙面づくりや馬鹿げた内容のコンテンツなど流すわけがない。国民的コミュニケーションインフラストラクチャーの代表とも言える電話だって、あれしかないから使っている程度の仕様であり、言ってみれば役所や会社の窓口にするためのものであって、個人が使うものでは本来ないのです。産業インフラというならともかく、市民的なインフラとはお世辞にも言えません。
今回はそのマスコミが、法的な問題のない行為をさも問題があるかのように報道したことが発端ですが、国民的コミュニケーションインフラストラクチャーなら海外にデータを置いてはいけない、海外の事業者を下請けに使ってはいけないなどという常識は、コンピューター業界のどこにもありません。とっくにグローバルチェーン化しているのであって、海外メーカーが安く提供するインフラの上に構築したシステムをお手頃価格で提供するのが今時のコンシューマーサービスです。今回は委託先が中国だったので煽り行為に熱が入っていますが、人件費が安いインドや中国、ベトナムあたりへの業務委託はシステムサービスに限らず一般的です。
そもそもOSからアプリケーションから海外製ですし、国産ソフトウェアも使用しているライブラリの相当部分を海外メーカーに依存しています。「国民機」が使っていたのは海外製のMS-BASICやMS-DOSでした。基幹システムの素性はIBMが作った製品をリバースエンジニアリングしたものやフィンランドの大学生(当時)がIntel80386を使ったパソコンで動くUNIX互換システムが欲しいためにでっち上げたものです。
正直私はLINEは会社としてもサービスとしても嫌いで、他人が使っていても使う気になれません。それが電話じみたインスタントメッセージングサービスであるからにせよ、あるいは他の理由であるにせよ、あれをサービスとして、サービスプロバイダーとして信用する人の気が知れません。しかし、それと、謂れのない非難を受けるということとは話が別です。ああいうものとして成り立っているサービスについて曲解した報道をすることも、まともな検討もせずに使っている企業ユーザー、あえて言うならオープン席の電車の中で携帯電話で取引先と電話している自称ビジネスマンも、LINE以上に私は嫌いです。
民生品の方が安くて機能が高いから、高い金をかけて作っていては割に合わないから、とにかく買ってきて低コストに上げるということをやってきたのが地方自治体も含めた政府です。LINE程度のものは、とりあえず動くレベルであれば数千万、一か月程度で構築できます。どうせクラウドにサーバーをインストールしてスマホにアプリが入ればよいわけですから、サーバーにアクセスしてメッセージがあればピーピーなく程度のアプリであれば小学生にだって作れます。双方向となるとそれなりにややこしいでしょうが、今はいいクラウドサービスがたくさんあるので(その代わり移転しようとするとややこしいですが)、大学生の実習程度のレベルでしょう。それをやらず、サービス条件もちゃんと読まずに使っていた「文系」な役人(本来文系というのはもっときっちり考え抜くものですが)が「知らなかった」で済むほど、世の中は甘くありません。シュリンクラップ契約でとっくにわかっていたことです。
山田氏の言う「行政サービスを提供するためのシンプルでわかりやすく、行政が提供するサービスごとに独自にならないものであればそれでいい。」は、サーバーの提供するAPIが共通のフレームワークになっていて、それこそ一つのスマホアプリからアクセスできればいいという程度のものでしょう。できればサードパーティーがアプリ側を実装できることが望ましい、その程度でしょうか。本来そういった枠組みを提供するためのIT庁のはずです。とはいえ、デジタルで個人情報を含めた機密情報を公衆通信回線経由でやり取りするのは、少なくとも今の日本政府には荷が重いと思います。技術者を買ってくればよいという話ではなく、企画側にセキュリティを取り込んだ発想ができる特定政策分野の熟練者が必要なので、IT庁にセキュリティを含めたIT技術の専門家を集めて各省庁の現場担当者をトレーニングしたとしても5年程度はかかるでしょう。アプリを作れるようになるというレベルではなく、そもそもセキュリティを組み込める発想をするというレベルの問題だからです。組み込み部分は外注するにしても、外注が適切なセキュリティ機構を組み込めるような仕様になっていなければ話になりません。

■2021年03月20日(土)  今時たいていのノートパソコンにはRealtek HD Audioが入っていると思いますが
レアもの中国市場向けUSB Type-C外付けSSDを試す。激レア蟹との遭遇
KODAKロゴのついた箱を開けたらカニのロゴのチップとはなかなかいかしてますね。
確かにカニロゴのイーサネットコントローラーチップは世紀の変わり目くらいに(特に*nix界隈で)非常に評判が悪かったですし、安いので価格優先の製品にはよく使われていました。とはいえ昨今特に品質を求めないオンボードのオーディオチップにはたいていカニのロゴがついていますし、イーサネットコントローラーも健在です。「PCヲタクの世界に悪名をとどろかせていたので、最近みかけないと思ったらどっこい案外生きていたのだ。筆者が知らないだけだったかもしれないが、株価も絶好調だ。」などと言ってはいけません。むしろあの当時素直な設計の高性能チップや先進的な製品で知られていたメーカーの方が、潰れたり買われたりして今や残っていない例が多いと思います。USBコントローラーのメーカーとして出てくるVIA Labsは台湾VIA Technologyの子会社ですが、そのVIA TechnologyはちょうどカニNICと同時期に一般向けIntel互換CPUやチップセットの商売に乗り出したものの、IntelもAMDも手を出してこないファクトリーコンピューターの製造にある意味落ちぶれてしまっています。PCIとISAを積んでいるような互換性重視の製品だと、VIAのチップが乗っていることがあります。

■2021年03月19日(金)  「市民並み」というのも変な話で
対立候補が給与引き下げ対抗 河村氏「びっくりこいた」
そんなに給料を下げないといけないほど財政がひっ迫しているのなら、市長と助役、市議会議員は歳費なしにしたらいいでしょう。経営危機にある会社で取締役が報酬ゼロというのはそれなりにありますよ?
それはそれとして、市長の歳費がいくらであるべきかというのは難しい問題ではあります。

■2021年03月19日(金)  粗相続きなのに取り潰されていない楽天は贔屓じゃないんだ?
総務大臣のNTTひいき発言と通信行政の行方 ── 接待問題を読み解く
いやまあ、国策とか言っている割に5Gの展開をどんどん進めるだけのお金も調達できていないようですし、ここまで普及してしまうと競争よりも資源の争奪戦の方が心配という話もありそうで、直営なり公社なりに戻してもいいのじゃないかという気がします。その場合NTTが核になることは間違いないので、おみそ二社+1(といってもKDDIも元々は国策会社)が相談からハブられるのは仕方ないでしょう。NTTは基幹設備から自前で賄える唯一の総合通信事業者なのですし。
正直、あそこまで失敗ばかり繰り返しながら免許を取り上げられていない楽天の方が、よほど贔屓されているように思います。
何で総務省というのはまあ、その通りですね。もっとも証券取引等監視委員会が独立行政委員会になり損ねた経緯もあるので、寄り合い所帯になっても権限は手放さない、そしていつかは通信省というところではないでしょうか。日本の場合、かつては内務省という地方行政と警察と保健衛生と労働政策とインフラ建設(後に独立した鉄道と通信以外)を全部所管していたスーパー官庁があったわけで、その通信だって元々は内務省の一部だったわけですから、政策官庁としては一体で、実務は国策会社や現業部門が担うというのでもよいと言えばよいのです。
全国ネットの寡占事業者などという体制がそもそも不健全なのですから、そこを正さずに独立行政委員会の所管にしたところで何が変わるとも思えません。口座間送金の手数料と同じで安いほどよいのですから、いっそ国営化して通信料無料無制限にするというのも手ではないでしょうか。そうすれば、機器納入の便宜を図る引き換えに賄賂を貰う程度の話になりますから、あいまいさなく摘発できます。

■2021年03月19日(金)  他人の念仏を聞いてどうするんだか
発売開始から数時間で完売! 日本発ブッダマシーン『天界』の不可思議な魅力
まあ、私もインドに行ったときに「ガネーシャさまといっしょ」(意訳)というヒンドゥー教のマントラをアレンジしたCDを買ってきているので他人のことは言えないのですが、お経はまだしも念仏って自分で称えるものなのでは?読経機ならまだしも、念仏機では意味が通らないような気がします。ましてや「ブッダマシーン」って…
もっとも最初の製作者の意図はともかく、この製品はそういう意図ではありませんので、正しくネタガジェットと評価するべきですね。リラックスや集中のために聞くなり、インテリアとうまく組み合わせてBGMにするなり、罰当たりな使い方をするものなのでしょう。だいたい大化期以降の日本仏教はそもそも罰当たり要素満載なのですから、オカルト系サイキックバトルものになじんだ日本人がケチをつけるものでもありません。
とはいえ、最初からネタとして作ったとも思えないので、こういうものが通じる習俗が世の中あるんだろうなあ。

■2021年03月18日(木)  お金だけは余ってるだけに技術的には洗練されても事業効率は悪いかもしれませんが
「ahamo」のドコモ、経営統合のヤフーとLINE──“人口減少先進国・日本”で、勝機はあるのか
本田さん、「高止まり」って、確かに比率では高止まっているでしょうけど、もしかして「頭打ち」のことでしょうか?
それとこのタイトル、ご本人がつけているのか疑問に思えます。そもそもドコモやソフトバンクが何に対して勝機があるのかないのか、タイトルからは読めないわけですが、勝機というよりは商機でしょうかね。移動体(デジタル)通信事業やネット上でのプラットフォーム事業というのがマーケットボリュームとしては縮小傾向にあると思われる日本で成り立つのかという話です。
よくある講談では日本では成り立たないから世界に出ていくべきだ、国際競争力をという話になりますが、本田氏は縮小傾向にある厳しい市場であるからこそ成熟した市場において追及されるべき効率化が磨き上げられると主張しています。もちろん技術としては洗練される可能性は高いでしょう。ただしそれが、いわゆるガラパゴスの形容を冠された「ガラケー」の轍を踏まないという保証はありません。インターネットの基盤となっている諸技術は、洗練されていたからというよりは粗削りやつぎはぎでもシンプル、あるいは既存の基盤の上にとりあえず乗せることができるのでサードパーティーが低いコストで対応しやすかったから普及した面があり、ネットにボーダーはないから洗練されたシステムを作り上げられれば普及するはずというのは楽観が過ぎるように思います。

■2021年03月18日(木)  米軍あたりが似たような技術を30年ほど前に開発してなかったかな
ニコン、ソフトバンクと「トラッキング光無線通信技術」実証に世界初成功
これ、レーザートラッキングのミサイル誘導と何が違うんでしょうかね?

■2021年03月18日(木)  できれば撤去した場所をブースにしてくれないかな
新幹線車内の公衆電話が6月末でサービス終了
そもそもNTTのPSTN網自体が2024年にIP網に切り替わるので、それを見込んでのことでもあると思います。その意味で公衆電話機の撤去自体は時代の流れというものでしょう。
ただ、できれば撤去によって空いた場所を携帯電話などに使えるブースにして欲しいとは思います。デッキでご利用くださいとか定員を減らして声が通りにくいようにとは言ってもやはりオープンの座席での携帯電話は望ましくないので、携帯電話で十分というなら気兼ねなく使える場所を提供することが望ましいでしょう。

■2021年03月17日(水)  返せないというよりは返すと問題があからさまになるですかね
山火事から守ろうとしたが… 仏像、寺に返せない事態に
だから安易に重文の指定など受けなければよいと思うのですが。
報道が出たり修復の資金調達なりが始まってしまった以上、損壊したこと自体は公になっているわけで、移動させると更なる損壊が予想されるもの以外は返してもいい気がします。

■2021年03月17日(水)  茜理がボーイッシュになったような
裏世界ピクニック6 Tは寺生まれのT
イラストレーターさんの絵柄がアニメに影響されている気がします。鳥子がそうなのですが、今回のカバーイラストでカバー初登場の瀬戸茜理のイメージが初出と変わっています。ボーイッシュになってます。
で、いや、わかりますけど、「破ぁ!!」って…冒頭の空魚ちゃんといい(声優さん一オクターブ上げるんですかね)、色々意表をついてくれました。なんかもう、北斗の拳とか孔雀王とか石川五右衛門とかブライガーあたりとか、元ネタの方にいろいろ入っていそうです。
今回はひたすら理不尽な目にあった感じで、最後は茜理の北斗百裂拳で締めたようです。作品の構造上仕方ないのですが、小桜とDS研関係者が不憫です。拾った子には霞ちゃんと名前がついたので、潤巳ルナとならんで今後とにかく何かを起こす役として出てくるのでしょう。汀さんの苦労がしのばれます。汀さんの方がよほど怪しい設定のはずなんですけどね。なお、DS研の職員用駐車場に忍び込むのは感心できませんし、汀さんにどうやって忍び込んだのかちゃんと説明してあげて欲しいものです、茜理ちゃん。さすがにただの大学生がストーキングで忍び込めるようにはなっていないと思うのですが。
霞ちゃん、名前がついたということは、コミュニケーションが取れているらしいという話の筋もあり、今後は自我を確立していく方向に進めるのでしょうか。いささかクリシェに過ぎるので、なんかそう声をかけられるので霞をいろいろ持ってくる方向に行く(それがトラブルの発端になる)というのもありだと思いますが、小桜屋敷に懐いて、いなくなるとあそこの二階にいるようになって小桜大迷惑(最後に保護者として学校に連れて行く羽目になるとか)というのもよい気がします。そうなれば玄関前のゲートに続いて頭痛の種ですね。霞ちゃんの最後の一言はさつきが初めて小桜屋敷に来た時のものでしょうか。
潤巳ルナは、今回はひたすらからかってきてあまり真剣に対応しているように見えないが結構面倒見の良い隠棲賢者ポジション、あるいはインテリ系牢名主ポジションでした。今後もこのポジションを維持できるのか、それとも道化にでもされてしまうのか。さすがに暗くなってから塀の陰から出てきて笑いかけるようになると怖すぎです。まあ、何度かやったところで空魚に「はいはい、それで話は?」と流されてしまうのはありか。
空魚と鳥子側の関係者が裸踊り友の会という形で固まったので、今後は二人のいないところで話が進んでいることも出てくるでしょう。うまく話を引っ張りだせば、汀さんも含めて四人で(+霞ちゃんでそれが原因か?)中間領域に放り込まれてしまって、コンビが助けに行くが出るとき以外は汀さんと茜理ちゃん無双という話もできそうです。というか、あの面子でそれで無双できなかったら詰みますしね。霞ちゃんがいると帰ってこれてしまうので、どこかで見失うのかなあ。

■2021年03月17日(水)  同性「婚」における発想の貧困、同性パートナーシップへの嫌悪感の後進性
同性婚の不受理、初の違憲判断 札幌地裁「差別的扱い」
同性同士であることを理由にパートナーシップとしての家族関係を構築することができないというのが法の下の平等にも個人の尊重にも即していないことは明らかだと思います。法的に「家族」という社団が他の社団に比べて一定の形で優遇されていることも明らかであり、また慣習としても家族になにがしかの優越的な地位が認められていることも明らかです。同性カップルであることを理由にこの制度を利用できないというのは、やはりおかしいでしょう。
ただ、血縁のない者が集合して家族を作る類型として婚姻と養子縁組(およびその類型)があり、そのうち曲がりなりにも当事者の対等性を前提とするのは婚姻であるために、同性婚という概念が提唱されること自体は理解できるのですが、一方で婚姻が、配偶関係をもって家族を編成し当事者に一定の権利を与え義務を課すのと合わせて、そのもとで出生した子の嫡出性や、子が由来する婚姻の当事者に子の保護養育についての権利義務を認めることを主眼としていること、この意味で「婚姻制度の目的は、夫婦が子を産み育てながら共同生活を送る関係に法的保護を与えるもの」という主張にも十分合理性があります。つまり、同性婚を認めないことが差別と言うよりは、家族を編成する原理を婚姻と養子縁組に限定していることが問題なのではないでしょうか。
パートナーシップに基づく家族関係の構成を概念として婚姻の比喩の中で理解すること自体はともかく、いたずらに憲法24条1項を議論することは建設的ではないと思います。憲法24条1項が同性婚を想定していないとしても、性別を問わないメンバーシップ原理の下で家族を構成すること自体は禁止してはいませんし、そのような原理による家族の編成が求められるのであれば、法律上それが認められないことは人権侵害と言えると思います - もっとも、子を産み育てる営為や家族に特別な地位を与えること自体がおかしいという方向でのラディカルな立場もあり得ます。問題は、いかなる原理による編成であれば家族として公序良俗を損なわず、かつ安定した家族を編成しうるかということでしょう。もちろん公序良俗自体は変遷するものであり、適宜見直しが必要です。さすがに現時点で多夫多妻の家族編成やメンバーが複数の家族に属することを認めるというのは難しいと思います。同性によるパートナーシップが公序良俗を損なうものかどうかは社会の道徳観の問題であり、その点についてはあまり過激な権利主張や個人的な道徳観念に基づく嫌悪の主張ばかりでは建設的とは言えず、むしろ社会に対峙して個人をくるむ基礎的な人間関係としての家族、その背骨としての配偶関係を想定するのであればそれはいかなる関係性を基盤とするべきかという考え方で合理的に折り合いをつけていく方がよいのではないでしょうか。そして安定した家族と言ってもそれは男女の婚姻に基づく家族と同程度の安定性であればよいわけです。男女の婚姻に基づく家族がさほど安定したものではないことは、その良し悪しはともかくとしてもはや常識と言ってよいでしょう。制度設計上はそれこそ0.3パーセントが成田離婚し、結婚後10年での離婚が20パーセント程度の安定性であればよい、といったことになるかと思います。
また相続の概念も問題になるかと思います。パートナーシップの当事者間での相続には問題はありませんが、家族において子と見做されるメンバーないしかつてのメンバーが家族を構成しているパートナーシップに対してどのような相続権を持つかは問題になりえます。同性パートナーシップの場合、子はパートナーシップの当事者の少なくとも一方とは直接的な出生の関係はないはずです。そして現在の相続権は出生の事実に相当程度依拠しています。もちろんこの関係性を擬制的に作り出すのが養子制度ですが、一方で民法は家族でない子(典型的にはいわゆる庶子)についても相続権を認めています。つまり、相続とは家族内のものだとは言い切れないのが現在の制度です。同性パートナーシップを婚姻の比喩の中で語る以上、パートナーシップの当事者のいずれかがパートナーシップの外で関係した出生についてもパートナーシップに対する相続権を認めることが前提になると思いますが、それでよいのかどうか。またパートナーシップの合意に基づいて行った養子縁組とパートナーシップの外で発生した出生のいずれを優先すべきか(原理的に分割も共同相続もできないものもあるのです)。
本来男女の婚姻以外のパートナーシップ原理に基づく家族の編成は、そうした部分をきちんと議論した上での立法によって - 司法ではなく - 処理されるべき問題だと思います。民事上の諸問題は、本来そこで家族という制度を引っ張ってくる必然性のないものが多いとは思うのですが、各種の条件の中で家族関係に一定の地位を認めている場合もあり、それはこの種の立法によって解決する問題であるでしょう。

■2021年03月17日(水)  中国企業だろうが北朝鮮企業だろうが適切な利用者の同意と適正な手続に基づいた判断による委託であれば問題ない
LINE、中国に情報漏れうる実態 識者「重大事案だ」
LINEの個人情報管理に不備 中国の委託先が接続可能
中国の4人に接続権限 LINE「日本に人材おらず」
LINEの個人情報が海外から閲覧可能? LINE「説明が十分ではなかった」と謝罪
LINEの個人情報、中国の開発委託先から閲覧可能に 「説明不足だった」と謝罪
LINEの個人情報が海外から閲覧可能? LINE「説明が十分ではなかった」と謝罪
おそらくITメディアの報道が正しいのだと思いますが、朝日の記事は何なのでしょうか。ひょっとして中華人民共和国が個人情報保護法関連で個人情報の移転を禁止される地域にでも指定されているのかとも思いましたが、そういうわけでもないようです。本来LINEは民間企業が提供するサービスでしかなく、誰が使っていようが何に使っていようが、運営者が利用者の了解のもとに適切な個人情報取り扱いの体制を持つ外国事業者に個人情報へのアクセスを認めることは何ら問題ありません。逆に利用者にこそ、利用するサービスが自身の基準に照らして適切な運営をされているかどうかを確認する義務があります。利用者が相応の規模の組織や公的機関であればなおさらで、利用契約をちゃんと読んでこのサービスは危ないから使わない、あるいはこのサービスならこの程度の機密性のある情報は流してよいという判断をするのだって大事なことなのです。それが公的基盤だから外国企業、特に中国からのアクセスができるのは重大事案だなどと、偏見を持って記事を作成し都合のよいことを言ってくれる識者を選んだのがバレバレです。日本国内すら米国経由でルーティングされることがある状況とまでは言わずにおきますが、これで朝日新聞がAWSやGoogle Cloudを使っていたら馬鹿にしますからね。

LINE個人情報問題、自治体困惑 公共サービスに活用
で、困惑って、日本の自治体というのは発注業務とはどんなものなのかを知らないのでしょうか。やって欲しくないならこれはしないことと契約書に書いておけばよいのですし、事前に契約書を精査し、必要なら相手方に問い合わせも行って、何が起こりうるかを把握しておくのは基本中の基本です。自分でサービスを用意する能力がないのでユーザー数が多いらしい民間サービスにぶら下がっておくかなどという料簡でいるからこんなことになるのです。ネットがどんなものかもわきまえずにIPネットワークの活用だなんだと言わないでいただきたい。そもそも誰が見ているかもわからないサービスに第三者に知られてはまずい情報など流していないでしょうに。

日本のLINE利用者の画像・動画全データ、韓国で保管
これ、ソースが運営者の公表したコメント(上記ITメディア記事)ではないかと思うのですが、それが独自取材記事ですか?とっくに他社で出ていますが。
そもそも韓国で保管されていたから何が問題なのでしょうか。それを言うなら、ソフトバンクグループが公衆移動体通信事業をアメリカと日本の企業で組み合わせようとしていることの方が問題でしょう。また日本の通信企業に国際競争力とやらを求めることにも問題があります。取り扱い上は、海外に事業所を持っているならば外国企業も同然です。

LINE、統合直後に問題 ヤフーのデータ戦略に影響か
いや、日本の新聞社でもあるまいし、事業展開に際して何をやっているかはちゃんと調べるはずですから、「「新生」ZHDの経営戦略にも今後、影響を及ぼす可能性」などは考える余地もないと思います。むしろそのための見直しの一環として行った摺合せの中で海外でのデータ保存という状況が発覚したのではないでしょうか。当然あり得る事態であり、想定がなされていなかったとも思えません。まあ、報道が「問題」にしてしまったのは想定内かどうか知りませんけど。徹底した管理というのはサプライチェーンを適切に管理するという意味であり、どこの国の企業はいけないとかどこの国のサーバーにデータを置くのは問題とかいうのはアウトソーシングというものを知らない人の言うことです。もしかして朝日新聞社には派遣社員もいなければ業務委託もない、なんてことはないですよね。契約者情報を管理している新聞販売所だって業務受託者なんですから。
日本の会社だからよい、日本国内にあるから安全、日本人しか見ないから安全などというのは、馬鹿が言うことです。こういうことを書くなら、まずTwitterとの契約を切り、記事内にツィートのリンクを置くのを止めたらいかがですか?広告でGggole AdServiceが出てくるのも改めた方がよいでしょう。サウナやシャワーを個人的に設置した自治体首長と同レベルですよ?

LINE、個人情報管理に説明不備。中国子会社のアクセス問題
これ、LINEが新聞社を訴えたら勝てるんじゃないですかね?

LINE、データ"完全国内化"へ 『ユーザーが気持ち悪いと感じることへの配慮を怠っていた』──出澤社長
お気の毒にというか、LINEもそうなんですがデータを引き受けさせられる方がね。今の商売を維持するためには絶対買い叩くでしょ?そう考えると、中国の会社よりも、下手な日本のサーバー運用会社に委託する方が、漏洩のリスクは高いかもしれません。先進的な技術ではなくて決まりきった運用をルール化して単純労働者や非正規エンジニアをこき使うので、何かあればデータを持ち出して売りさばくような事案が起こる気がします。日本では買い叩きのような価格でもまっとうな収入になる国に置いた方が、守るべきルールは守ってもらえる可能性があります。

LINE問題受け、全国の金融機関を一斉調査 金融庁
いや、あれな国内ベンダーに外注してトラブルになった事例って過去に結構ありましたよね?もちろん外注管理においてリーガルコンプライアンスの確保を十分に行っているかというのは大事なことです。それこそ決算報告書に付録として、どの業務をどこに委託に出し、それはどういう条件かを事細かに書くべきである程度には。それをわざわざ一斉調査する時点で、金融庁の管理が行き届いてないんじゃないですか?

■2021年03月17日(水)  最近のカラオケルームはこんなにオープン!なわけはないよなあ
カラオケ「ビックエコー」が1時間250円のワークスペースに
いや、この写真、カラオケルームじゃなくてアセットデザインの施設じゃないの?
図版がおかしいのはともかく、値段も含めて発想は評価できます。とはいえ会員価格ですか…設備の内容が保障されるというのはメリットでしょうが、正直一人頭500円払って飛び込みでカラオケルームを占領する方がましなんじゃないかな。

■2021年03月17日(水)  持ってない人は自分で借りてねとはどういうことなのだか
日本への入国者、COCOAなどを入れたスマホの携行必須に。18日から
こんな時期に入国しようという人が悪いと言えばそれまでですし、一時的なものだとは思うのですが、不審な点があります。まず記事中の「帰国後14日間」は「入国後14日間」の間違いのようです。どのみち入国後14日間は宿泊先から出られないので、持たされても問題はないでしょう。
対応端末を持っていない場合自費でレンタルというのはまあ、わかります。さして高いものでもないですし、連絡が取れるというメリットを考えれば自己負担もありでしょう。そんな面倒なことを考えないで済むようにパックツアーやお任せで来ました、レンタル費用なんて持ってませんという人は、正直この時期に旅行をするべきではないと思います。端末を持っている人でもローミングがパケット通信に対応していなかったり、パケットのローミング料金が馬鹿みたいに高かったりもしますが、そういう場合も端末と回線のレンタルはできるのだと思います。しかし、クレジットカードが必要というのはどういうことなのでしょうか。もちろんレンタルチャージや回線使用料の引き落としにクレジットカードを使うということは理解できますが、今時通話とCOCOAの動作に一日1回のスカイプなら数万円程度になるとはいえ定額で済むはずです。窓口で現金で払えば済むことでしょう。通常契約でクレジットカードが必要なのは、それが身分証明にもなっているからです。しかし、入国手続時であれば身分証明はパスポートと入国管理官の保証があれば済むはずですし、滞在予定日数に応じた定額の料金を払えば引き落としの必要もないはずです。超過分についても返却時に清算すればよいでしょうし、返さずに出国してしまう分については若干の保険なりデポジットなりを積んでおけば済むはずです。
でもってSkypeです。なぜそこで特定の製品にしないといけないのか。なぜSkypeなのか。グーグルならまだしもエムエスのサービスなんか使えるかというアップル信者はどうしたらよいのでしょうか。
日本への帰国者が端末を持っていなかった場合レンタルは可能なのか、あるいは期間が終了した後の返却はどうするのか。入国場所のレンタル窓口で対応端末がなかった場合どうするのか。実施するなら少なくともこの程度のことは検討しておかないといけないはずで、最低限こういう仕様の端末の携帯を義務付けるからちゃんと用意しておいてほしいとレンタル業者に連絡を付けてあるべきですし、そういうことをするなら適切な定額プランの設定だってできるはずなのです。レンタルは自分でやってね、国は責任を負いませんなどというのは、この状況だからこそ辛うじてありではあるでしょうが、外国人排除政策として人権擁護団体に非難されても仕方ありません。
正直楽天あたりにレンタルを請け負わせたうえで他のキャリアに全国で楽天へのローミングサービスの提供を義務付ける程度の優遇策と組み合わせるくらいするなら評価できるのですが(あるいは空港や港湾ごとに別のMVNOに請け負わせるか)、あまりそういうことまで考えている気がしません。数万円の負担程度ならともかく、変に不確定要素があって、問題が出たら強制送還でいいだろう的な考え方は、あまりに頭が悪いと思います。ひょっとして考案者は義務教育を修了していないのではないでしょうか。

■2021年03月17日(水)  Twitterのメッセージに信頼性?
アップルやゲイツのTwitterアカウントを乗っ取った10代少年、3年の実刑判決に合意
「社会インフラに根づいているTwitterの信頼性まで脅かしたことは非常に悪質と言わざるを得ない」
信頼性?あったんですか?
1280万円という額や、クラックはともかくとして詐欺のためにそのアカウントを使用したという点で懲役3年、保護観察3年は妥当な線だと思いますが、Twitterの信頼性を脅かしたことが悪質という指摘は当たらないでしょう。そもそも信頼性があるとすればTwitterのあるアカウントがそれを契約したユーザーの過失なくして第三者に乗っ取られることはあり得ないと運営側が保証したということであり、にもかかわらず乗っ取られた、しかも運営側に過失があったということは、信頼を損ねる悪質な行為を行ったのは運営のほうです。おそらく乗っ取りを行ったうえで運営側に乗っ取れたことを対価なく通報していた場合、ACLUあたりが無罪を主張していただろう事例でしょう。信頼性がどうこう言うなら、信頼性を主張したサービスの運営こそが信頼が損なわれた場合に刑事罰を受けるなり賠償に応じるなりするべきです。当然アカウントの凍結に追い込まれたことも自業自得です。システムの脆弱性というなら、管理者権限を第三者に許可しうる従業員が外部からアクセス可能であり、かつ不適切に管理者権限を認めてしまったというのはトータルで見てシステムの脆弱性と言えます。うちは簡易な管理しかしていないから、あるメッセージが本当に本人が出したものなのかどうかは別途確認してくださいね、自分のでないメッセージが出ていないかどうかは自分で確認してくださいね、責任は取れませんというのが、正しい在り方です。それでは商売にならないというなら、そんな商売は止めてしまいなさい。

■2021年03月16日(火)  日本の金融の迷走っぷりを象徴するような話で
楽天にとって日本郵政との提携は相当ありがたい話
石川氏は移動体通信および端末の評論家なのでそちらに傾くのは仕方ありませんが、今回の話は基本的に楽天との提携で、楽天モバイルに限られるものではありません。楽天と日本郵政の関係は決済やモール参加者経由の貨物輸送がベースと思います。
正直、このニュースを最初に聞いたとき、日本郵政かゆうちょ銀行の投資担当者がトチ狂ったのかと思いました。楽天側がメリットを生かして郵政におこぼれをもたらしてくれればよいのですが、どうも武家の商法で逆張りする事態になった印象を拭えません。モバイル事業についても、石川氏が記事中で指摘する通り楽天モバイルの設備投資額は競合に対して不足しており、本来低コストで事業を構築できるのが後発の強みだとは言っても、その低コストがサービスレベルの低さとして現れてしまっているのが現状でしょう。楽天とすればいろいろな意味でゆうちょ銀行とかんぽの運用資金は魅力的であるはずで、ペイへの入り口としてのゆうちょ口座も含めて、メリットが大きいことは確かです。では郵政側のメリットはというと、あるのかどうか疑問と言わざるを得ません。いくら昔電話回線も売っていたからと言って、そんな電電公社以前の話は局だって知ったことではありません。端的に言って三木谷さんに騙されたのじゃないかと思います。

■2021年03月16日(火)  この著者、マンションか郊外一戸建てにしか住んだことのない新都市民じゃないのか?
「自転車界のインテル」を生んだ日本で、なぜ配達員に“批判の声”が出ているのか
専用レーンなど整備したらマニア以外乗らなくなると思いますけど。
まず自転車に乗るシーンを考えてみてほしいのですが、自動車運転免許を持てない学生や保有コストの高い自動車を使えない人が中心です。ちなみにマナーの悪さでもこの両者が突出しているはずです。なおこの両者はおそらく原動機付自転車の乗車マナーの悪さでも首位を競っているはずです。そして用途としては通学と最寄り駅などや買い物先への移動が中心のはずです。自転車専用レーンと駐輪場を整備してその利用を強制すれば、自動車と違って場所を選ばず走行、駐車(駐輪)が可能という自転車の利便性が損なわれてしまいます。通学需要は維持されるでしょうが、一般の買い物利用は激減するでしょう。また繁華街からの自転車の追放も進むと思われます。なにしろ、繁華街は本来歩行者が利用するためのものであり、走ってくれば危険で停めてあれば邪魔な自転車は迂回させてしまった方が合理的だからです。当然Uberなんちゃらの配達員も、繁華街の周辺に設けられた駐輪場に愛車を停めた上で徒歩で配達することになると思われます。
また日本では大都市であってもゾーンの区分があまり進んでいません。ビジネス街の一ブロック外に小型集合住宅と低層一戸建てが密集した住宅地があり、その一角に駐車場があるような構造で、集合住宅に住む自家用車とは縁のない都市民と郊外の一戸建てに住む自動車通勤者への分化がありません。必然的に、住宅地の狭い道路を中型貨物車、自家用車と小型貨物車、自動二輪車、原動機付自転車、自転車、電動車いすやシニアカー、歩行者、カートなどが雑然と行きかいます。しかもそこに住む人が最寄りのビジネス街に通勤するならともかく、メトロポリスの反対側に車で通勤していたりします。自家用車を持ちたいなら郊外に家を持ってください、自転車は左側通行ですなどと言えば、反対運動が起きるでしょう。自ら小型集合住宅に入居してくるような地方出身の浮浪民と異なり、スプロール化以前は郊外だった都市部の古い住民は結束も強固ならば権利意識も強いのです。自転車と人を分離する、また自転車の走行方向を固定(なお、法令上は自転車も他の車両と同じく左側通行です)するような施策は片側二車線以上の主要道でやればよいのであり、裏路地に不便を持ち込むなという話になると思われます。
政策実現の上でのリアルポリティクスに絡めた皮肉は結構なのですが、そもそもユーザーの視点のない政策提案は進めたところで事情が変わって(つまりユーザーが離れてしまって)意味がなくなるのが落ちです。いくらITメディアだからと言ってネタ記事ばかり投稿しないでいただきたい。

■2021年03月15日(月)  技術と家庭は名前も中身も変えた方がよい
家庭科の授業、受けたのは僕1人 「残念ながら今も…」
50年前だと私は少し新しいわけですが、選択できたということにまずびっくりです。中学では性別で必修だった記憶がありますし、高校は男子校なのでそもそも家庭科自体開講されていませんでした。
もっとも、家庭科で何を学ぶのかという問題はありますし、そもそも家庭科という名前もよくはないでしょう。小学校で習ったのは栄養学の初歩を含む調理と裁縫の初歩(と洗濯?)ですが、あれを家庭科と呼ぶのはもはや無理があるはずですし、そもそもシャツのアイロンがけと粉末出汁を使った味噌汁くらいは性別に関係なく身に付けておいてしかるべきです。また家政を学ぶというならいわゆる家事の範疇には収まらなくなるはずです。
そもそもが商品市場が発達していないがために基礎的な食事や衣料を家内生産する必要があり、家内生産に従事するのが女性だったがために調理や裁縫が家庭科という名称で女子教育に取り入れられたのであり、生活全般が商品化された状況で料理も裁縫もないものです。裁縫をしようにもソーイングセットとミシンはともかく布は近所で売っているものではなくなりました。一方で男性にとってもビジネスファッションの教養は必須であり、素材や織り方、模様の名前くらいは一通り心得ておかないと恥をかきます。また一人暮らしをする上でドライクリーニングとコインランドリーの使い方は必須であり、何を水洗いしてよくてどれはドライクリーニングに出さないといけないのかは知っておかないといけませんし、ランドリーでどの衣料とどの衣料は同じ工程で洗ってよいのか、洗濯機の弱めというのはどの衣料で使うべきなのか、乾燥機にかけてよいのは何かなどを知っておかないと、翌日へたれたスーツとしわしわのシャツで出勤する羽目になります。
一方で技術科も現代には適合していないわけで、今必要なのは鋸で板を切る技術ではなく、安全に電線を引き回す技術です。

■2021年03月15日(月)  女性の裁判官も弁護士も法学教授も役人も外交官もいますからね
最高裁裁判官にジェンダーバランスを 92団体が要望書
たしかに日本の最高裁判所であれば判事には定年制がありますし、任命制でもあり、男社会と言われつつも法曹界も官界も優秀な女性が随分といますから、国会議員や国務大臣よりはジェンダーバランスの配慮はしやすいはずですね。できれば各裁判所も裁判官は男女同数、所長も全体で男女同数とすることが望ましいと思います。最高裁判所長官も交代での任命を考慮すべきでしょうが、こればかりは独任制なのであまり無理は言えません。

■2021年03月13日(土)  黄海にでも配置して北京に打ち込むとでもいうのでしょうか
英国、核兵器を増強か 軍縮の流れ変える恐れ 現地報道
いや、これがインドにでも供給するというならわかりますが、英国が原潜に積む核ミサイルを増やしたくらいで中華人民共和国がビビるとでも思ってるのでしょうか、英国首相は。まあ、他に目的がある可能性は十分ありますけどね。正直、中国周辺の友好国に戦闘機と戦車をまとまった数格安で売る方が、よほど中国に対する意思表示なると思います。傭兵主体とはいえ陸軍の派兵をも辞さなかった19世紀後半の英国ならともかく、今の英国では、習近平氏はお座敷犬がきゃんきゃん吠えているくらいにしか思わない気がします。「我々は不当な脅迫には屈しない」で終わりだと思います。

■2021年03月13日(土)  アフリカを相手にする器量が日本にあるだろうか
アフリカとの関係はなぜ大事か 松浦ユネスコ元事務局長
正直人口が増えるから市場として有望という発想はもうないと思うのですけどね。人口としては中国も南米も多いわけですが、それでも市場としてはアメリカ合衆国とカナダに及ばないはずです。とにかく低価格で量を供給できた時代ならともかく、日本はすでにその段階を過ぎてしまっています。その段階にあるのは今後30年程度は中国と東南アジア、そしてその次にインドと東南アジアであり、アフリカは彼らの市場です。もしかするとその製品に東芝や富士通がここしばらくで売り飛ばした部門のブランドの製品が入っているかもしれません。もちろんそうやってアフリカに物を売って富裕化した市場に日本製品が入っていく余地はあるはずですが、正直そこで残っていそうな製品というと、それこそニコンとキャノンしか思い当たりません。自動車はトヨタも含めて欧米メーカーに優位を築ききれなかった挙句に電気自動車メーカーに追い上げられている始末ですし、インフラでは、インドネシアあたりならともかく、あそこまで陸地ばかり広がり都市が点々としているレベルの場所だと、日本のインフラの常識では通用しない気がします。中国ではないでしょうか。電子機器でSONYを含めて日本勢が総崩れになったのは周知の事実で、おそらく高級品で入っていくのはスマートホン系でApple、サムスンあたり、コンピューターでHPとLenovoあたりでしょうか。
もちろん人口の市場経済への回収により急拡大する市場は、日本も含めて金融資産の使い道がない国の投資対象としては魅力的なはずです。ただし、そういった国は、過去の日本も含めて、治安を含めたリスクがあります。投資先として見ていくには、これから東南アジアでしっかり経験を積む必要があります。もっとも、第二次大戦後20年ほどの欧米の金融機関のように、投資先での国有化や債券のデフォルト、内乱などで散々火傷をしつつもとにかく生きていける程度の収益を上げ、しぶとく債権の回収をやってきた人たちに、日本やドイツあたりの銀行がかなうものでしょうか。敗戦で国ごと吹っ飛んでいるので、戦勝国から資産隠しをした経験はあっても、自国政府のみならず国際機関まで動員して調停に奔走した経験はないでしょう。手厚い政府保証のついた温い環境で取りやすい相手だけを相手にしてきたわけです。ハイリスク投資というと不動産バブルで二回も火傷をしたくらいでしょうか。投資をするのが銀行である必要もないのですが、目立っているところではソフトバンクグループは技術投資が中心で開発投資ではないですしいくつかの投資ファンドも(日本の状況に即しているだけに)企業再建が中心、個人投資家のレベルでは不可能で、最低限個人の資産を取りまとめて投資する機関投資家が不可欠ですが、日本の機関投資家は機関証券投機家に堕しています。またハイリスク投資には本来投資対象を熟知する必要がありますが、日本にアフリカを、というよりアフリカ諸国を、それこそ地域単位で、資産投資の対象として研究している人がどれだけいるか。アフリカといっても沿岸部と内陸部、北部、中部、南部、インド洋側と太平洋側では事情が違うでしょう。そもそも旧植民地単位で独立した経緯からも、おなじ国でも地域差が大きいことは容易に想像できます。
もちろん友好関係を取り結ぶことは大事ですが、たいして儲けるつもりがないのなら、どうせ対立するほどの関係性はないのですし、もう30年くらいは知らんぷりでよいと思います。もちろん、未だに国連改革の夢を追っているなら、加盟国を取りまとめて多数派を作る必要はありますし、国家の数が多いアフリカは大事ですけどね。

■2021年03月12日(金)  ありです
市議会「1人会派」はあり? 東村山市が禁止、全国では
制度として一人会派がありかなしかという話であれば、会派でないとできないことがある限りは絶対にありです。有権者は議員を選んでいるのであり、政党や会派を選んでいるわけではありません。議案提出に一定数以上の議員の賛同が必要という話ならともかく、本来議会は市長に執行させる条例を決める、そのために議案を審議する機関であって、市長や市の幹部職員を質問と称して吊し上げる機関ではありません。市長があほなことをやったら、市長と問答などしていないで(別に呼びつけて事情を説明させてもかまいませんがそれは議会が一方的に下問して市長が答えるということであり、いちいち会派単位で質問時間を割り振って市長様のご託宣を聞くことではありません)、こういうことはやっちゃいかんと条例を定めればいいのです。そのための活動は、全議員について平等に機会が保証されるべきです。市長との質疑応答など、文書で出して文書で回答させて全議員に配ればそれでいいのです。回答がおかしいなら、市長けん責の議案を出せばいいことでしょう。もちろん、会派の部屋が貰えないとか、設備の利用に制限が出るなどということは許されません。そもそも会派に活動のための設備を供与することを廃止するべきです。

■2021年03月12日(金)  ブロワーだったら買ったんですが
プロ生ちゃんデザインの馬毛100%キーボードそうじ用ブラシ
これでしょうかね。キーボードはブラシで掃くよりはブロワーで吹くもののような気がしますが。そういえば昔、パソコン屋の販促品か何かで収納可能なブラシが付いたものを貰った気がするのですが、あれってもしかしてキーボード掃除用だったのでしょうか。机用だと思って、なんで机用の箒をわざわざこんなふうにするのだろうと謎だったのですが。

■2021年03月11日(木)  せいぜい厳重注意が妥当な話でしょうに
バス乗ろうと…勤務終了2分前に退勤 市教委が8人処分
たしかに勤務時間を勝手に切り上げるのは問題があるでしょうし、施設の開館時間を縮めるわけにもいかないでしょうが、それなら出退勤用にマイクロバスでも運行するべきでしょう。路線バスの利用に大きな支障があることはわかっているわけですし、対応する責任は使用者側にあります。代理打刻だって褒められたものではないにせよ、この状況では職場の互助としておかしいとまでは言えないと思います。むしろ規則を守れるような状況にしなかった使用者側の失策でしょう。酌量の余地は十分あると思いますし、せいぜい厳重注意程度の話だと思います。
なお、課長補佐級で長ということはないと思うのですが、もしもこの課長補佐級の人が施設の長であるにもかかわらず市に状況の改善を掛け合っていなかったのだとしたら、そちらについては義務懈怠により減給が相当だと思います。

■2021年03月10日(水)  ファミレスなどで出てくるポットシチューは調理済みのシチューをパンでできた容器に入れて出す
ソードアートオンラインプログレッシブ7
筋とかはよいのですが、なんでALSの脇役メンバーはプレイヤー名が食べ物ばかりなのでしょうか。こんどはドイツのチョコレートスポンジを生クリームでコーティングしてサクランボ(おそらく砂糖漬け)をトッピングするといういかにもベルリンかウィーンあたりで出そうなケーキです。トルテという名前ではありますが、ドイツ語のトルテはトッピングがあって切り分ける焼き菓子全般のはずなので、タルト生地は使われません。
いちおう食べ物系の名前の初出はGGOプレイヤーで死銃に殺害された薄塩たらこのはずですが、その際に北海いくらの名前も出ています。プログレッシブ4のボス戦後、ボス部屋に入ってきたALSメンバーとして北海いくらとメロンマスク、シンケンシュペックが挙げられています(キリト曰く、食い物っぽい名前)。シンケンシュペックまではそれっぽい名前と認識していましたが、さすがにシュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテはやりすぎ感があります。シュヴァルツヴェルダーならまあ、ドイツ系ユダヤ人っぽい名前で済みますが(ちなみに高名な理論物理学者でシュヴァルツシルトさんという方がいます)、後ろにキルシュだのトルテだのがつくと食べ物感満載です。まあ、他作品でキルシュヴァッサーなんて名前のキャラも知ってはいますけどね。
表紙のミニキャラはアルゴさんで、得体のしれない器に入ったシチューをまえにどや顔をしています。この器は作中記載があるようにパンなのですが、もちろん硬く焼しめたパンを汁物の容器に使うのはよくあることなのですが、確か通常は普通に作ったシチューをパンの容器に入れる(だからこそ容器になっているパンの頂点部分が切り取られている)、場合によっては容器の上部に薄い生地で蓋をしてオーブンで焼く(この場合ココット容器にパイ生地で蓋をする)という調理法であるはずで、パンでできた容器をオーブンに入れて焼くという調理法ではなかった気がします。古典的なパイではパイ生地やタルト生地の皿に具材を乗せてそのまま焼き上げますし(現代でこの姿を残すもっとも有名な料理はイタリア料理のピザです)、調理パンには生地で具材をくるんで焼き上げるタイプもありますが(典型的なのはロシアのピロシキで、あれは油で揚げますね)、さすがにポットシチューのサイズ(いかにも熱容量が大きく火が通りにくそう)でそれをやると焼きむらが出るか焼いている途中で生地が水気で崩壊するでしょう。もちろん一分で焼きあがるはずもありません。こういういかにもゲームな調理シーンが出てくると、アスナさんがNPCレストランの調理法に突っ込みを入れるコーナーというのが成り立ちそうな気がします(司会はキリ坊、アシスタントはゆいちゃんでゲストはヒースクリフと日替わりでもうひと方あたり; いまのところまともに料理をするシーンが出てきたのはアンドリュー・ギルバートと志乃、直葉くらいでしょうか - アンダーワルドまで入れてよいのであれば、ほかにもアリスさん含め数人います)。もちろん容器ごと加熱してそのまま供する料理というのもあり、水気が飛ぶのを防ぐためもあってパイ生地で蓋がしてあることも多いのですが。

■2021年03月09日(火)  外国の法律による婚姻自体が効力を持つのは当たり前と言えば当たり前ですが…たぶん想定外だなあ
海外で別姓婚の夫婦 日本でも法的に結婚成立している?
一方が外国人の場合にその準拠法での婚姻が効力を持つという記憶はありますが…日本国民同士の場合でも、もしかすると外国の婚姻法に基づいて婚姻手続をした場合に、その国で有効とされると日本でも効力を持つかもしれませんね。ただし、民法改正時のミスに近いと思いますが。戸籍法は当然日本国民の海外法による婚姻手続は想定していないはずなので、戸籍には書かれていないが婚姻としての民法上の効力を主張することは可能になっているのだと思います。そうだとすれば民事上は婚姻関係にある関係者同士と主張することも可能なはずで、何かの(預金口座とか保険とか)契約の相手方との交渉は必要にせよ、揉めはしても認められる可能性が高いですね。

米国での別姓婚「日本でも有効」戸籍記載の訴えは退ける
婚姻の有効性と戸籍の扱いの整合性をどう取るかでしょうかね。

米国で別姓婚の夫婦「日本でも有効」 地裁判決が確定
双方控訴せずで確定したようです。

■2021年03月09日(火)  この話は出版関係もひどいですけどね
誤字・欠落…政府提出法案にミス続く「前代未聞の緩み」
提出する前に気づいてよかったと言えるのかもしれませんが…そもそも誤字や欠落はないのが当然です。データを持ってきた文書が古かったくらいならともかく(これだって調査不足か都合の悪いものを隠したかという話にはなる)、ちゃんと見直せばわかるものを直していなかったというのは、よく公務員試験に受かったものだというレベルです。それにしても「地緑」って…何をどうすると間違えるんでしょうか。もしかして「ママ」ではないかと思ってしまいます。

■2021年03月08日(月)  月8Lも飲むかなあ。飲めるけどさ。
生ビールサブスク「キリン ホームタップ」本格展開、会員10万人を目指す
なんというか、現物のサブスクなんて皆さん勇気がありますね。私など、受け取れるかどうかわからないので怖くて契約できませんが。発売日が出張中なので予約に躊躇した本が、出張から帰ってきて注文したら二版になってたりします。
それと趣味の問題なのでどうこう言うのは野暮ですが、そこまで飲みたいですか?生ビール。もちろん顧客開拓の面でメーカーが頑張っていると評価しますが、契約する方を認める気にはならないです。まあ、居酒屋で生ビールを飲んでクローリングするくらいなら家で飲んでもらった方がいいという話としては、理解できないでもありませんが。

■2021年03月08日(月)  欧米の姓は普通名詞からの転用があるし、英語以外の言語に由来する姓が偶然一致してしまうこともあるからなあ
iCloudのユーザー名が「True」だから半年もログインできず
インジェクション防止絡みではあるのでしょうが、何とかならないのかという気はしますね。というか、そもそも引っかかるようならアカウントを作る時点でチェックするべきですし、作った当初はチェックがなかったのだとしても、問題が出るかどうかの検証は容易だったはずです。

■2021年03月08日(月)  親指シフトでないと打てない人ってどのくらいいたのだろう
親指シフトキーボード、ひっそりと前倒しで販売終了。40年の歴史に幕
まあ、派手に終わるよりはよいというか、普通はひっそり終わるものだと思います。

■2021年03月08日(月)  1930年代のドイツ商業報道媒体と現代のネットを一緒にしないで欲しい
永久凍結されたトランプツイッターと言論の自由、メルケルの真意は?
反体制派オッシーが何を言ったかはともかく、トランプ氏のアカウント凍結の是非は憲法や民主主義の問題ではなく、Twitterがどうありたいかの問題でしょう。ユーザーのメッセージを流す透明な媒体でありたいのか、ユーザーのマジョリティにとって居心地の良い場所でありたいのか。透明な媒体でありたいのならアカウントの凍結など論外です。テロリストだろうが陰謀論者だろうが受け入れる、それが透明な媒体です。一方ユーザーにとって居心地の良い場所でありたいなら、多くのユーザーにとって居心地の悪い意見を流す者は排除してしかるべきでしょう。
TwitterがThe Onlyであるなら、そこからの排除はしかるべき慎重な手続によらないといけません。しかしTwitterはいかなる意味でも(特にトランプ氏にとっては)The Onlyではありません。代替手段はちゃんとあります。それ故に通信品位法による免責を申し立てる資格があり、特定の意見や日頃の行いゆえにユーザーをBANしても責任を問われません。アカウントの凍結を正当化できるのはそういう理屈であり、トランプ氏が暴力を称揚し、排他的な言辞を弄し、民主主義にとって危険であるからではありません。もしトランプ氏が民主主義にとって危険であるがゆえにBANするべきだと言うなら、隈井氏はトランプ氏と同じく民主主義にとって危険です。

■2021年03月07日(日)  ごもっともです
女性デーが許せない スウェーデン大使から見たニッポン
この感覚はごもっともとしか言いようがないので、キャンペーンとしての女性デーはともかく、イベント扱いはおかしいと思います。例えばこの日を機会に夫婦で家事分担を定期的に見直してみるといった取り組みはありでしょうが、それこそこの日だけ夫が家事を全部やるような話は間違っています。まあ、やってみて大変さを実感するという意味で無意味とまでは言わないですが、毎日続くということは一日やってみる以上の負担感を引き起こします。
またこの一週間後にはホワイトデーがありますが、一ヶ月前のバレンタインデーと合わせて、なぜ性別の指定があるのかは、男女平等の観点から見て大変疑問です。ちなみにSt.Valentine's Dayというのはカップルが(それこそ異性であると同性であるとに関わらず)二人の愛を祝う日とされます。お互いに贈り物をすることで愛情を表明するのもよいでしょうし、共働き夫婦ならなんとしてでもこの日に休みを取って一緒に外食なりに行くのだって良いでしょう。ところがそれが、日本では、女性が愛情を表明する贈り物をする日になっています。女性がという時点で、まず女性は自分から意中の男性に愛情を表明などしないものだ、しかしこの日は例外とするという前提があり、次に女性が男性に愛情を表明するのが特別なことだという発想があります。さらに、女性が相手を選ぶという形で男性を格付けする発想まであります。これを男女平等思想に照らして正当化できるとは思えません。もっともそういう位置付けが発展してお中元やお歳暮のようなものになっているのは、互酬関係という文化的要素から見て大変納得の行くものであり、贈らなかった相手から贈られてしまって真っ青になる心配がないだけお中元やお歳暮、年賀状よりはましかもしれません。
ちなみに、どうも2月14日というのは本来ローマの婚活デーだったらしいのですが、手続的にはくじ引きで男女の組を作って一緒にお祭りを祝うというものだったそうです。当時ローマでは少なくとも祝祭に参加するような階層では自分の名前を書ける程度の識字率があったということを証明するという意味で興味深い話ですが、できたかどうかはともかくとして、自分の名前を書いた札を桶に入れない女性とか、桶から札を引かない男性というのがあり得る点で、なかなか粋な風習という気がします。ちなみにSt.Valentineの殉教の100年ほど前、小プリニウスはサトゥルナリア祭への参加を厭って部屋に引きこもっています。ハロウィンに家を暗くしておくのと同じで、そうすることで祭への参加を拒否する習慣もあったのでしょう。この当時の祭というのは政治的な意味合いも強く、参加を拒否するというとそれこそ現代日本で天皇崩御の際喪に服して自粛しない程度には顰蹙を買う行為だったのではないかと思うのですが、それで役人としてのキャリアが損なわれることもなかったようなので、習俗的な意味合いに偏った祭の場合は少なくとも貴族は問題にされなかったのでしょう。ユーノーの祭もそうだったのかなと思わないでもありません。

■2021年03月07日(日)  習政権の路線が強硬なだけですね
中国・王毅外相が強気会見 米を痛烈批判、香港問題でも
この人の強気発言はいつものことという気がするのですが、菅首相と同じでどこまで本気なのかわかりにくい気がします。とはいえこの人も外務大臣が長いですね。岸田外務大臣のころもやっていたと思うので。まあ、在任期間が長いのは必ずしも悪いことばかりではありません。また長くやっていられるというのは問題が起きていないということでもあるでしょう。外務大臣が強気な発言をしているのであれば、それが問題になったときは外務大臣を替えれば済みます。
強気とは言っても中身がそんなに変わっている気はしないので、既定路線でしょう。

■2021年03月07日(日)  楽しいですむならショースポーツなど出てこないでしょう
スポーツは楽しいものでは?「日本式指導」に抱く違和感
まあ、スポーツは本来「気晴らし」なんですけどね。
とはいえオリンピックが絡むようなものは、gymnasticsやathleticsであればそもそも「体育」ですし、軍事教練の一種でもあります。競技会ともなればポリスの名誉がかかってきますので、楽しいではすみません。また多くの近代スポーツはそもそも教育的な効果を目的にしたものです。つまり指揮者の指示に従って効率的に行動することを身に付けさせるために教育家によって導入されるものです。競わせれば結果が出てきますし、モチベーションを管理するには勝利を目標に据えた方が楽ということです。もちろん勝利を得るためには上達することが必須ですし、その結果楽しめるようになるというのも理屈ではあります。とはいえつまらない基礎を習得させ、基礎的な体力や技能を身に付けるために、楽しいでは動機にならないというのも間違いではないのです。運動に限ったことではありませんけどね。
個人的には、運動というのは(運動だけではないですが)見るよりもする方が楽しいもののはずだと思います。優れた実践を見ることは楽しみではありますが、自分も同じように実践できたら楽しいでしょうし、そう思えば習得の苦労も乗り越えられるかもしれません。
しかしショースポーツはそういうものではありません。それは百年前に結論の出た問題です。そして運動(競技)にはお金がかかります。場所、機材、指導者、そして競技者の生活、多くの人が見ることにお金を払い、誰かが見せることでお金儲けができるのでなければ維持できません。貧乏人や小金持ちが手軽な気晴らしの見る娯楽に対して払うささやかなお金をたくさん集めて維持するのが近代のショーです。そして貧乏人がお金の分配に与かり、富やステータスを得るために苦痛を乗り越えて参加するのが近代のショーです。いや、近代でなくてもショー、見世物というのはそういうものですね。実践を楽しみだとか文化だとか言っているのはお金に苦労していない能天気な有閑階級です。自宅にテニスやラクロスのコートがある人です。ある人でも、するのは見栄を張るためだったりしますが。
それを、スポーツは楽しいものではと言ってしまうのは、19世紀の小金持ちの発想を現代に押し付けるものかもしれませんよ?

■2021年03月07日(日)  Pentium 150MHzにメモリ1GB
キャンペーン版大戦略II for Windows 10
消滅する前に買ってみました。
まずパッケージの対応環境にPentium 150MHz以上とあるのに懐かしさを感じます。そのわりにはメモリの要求が1GB以上なのですが、まあ、今時1GBも搭載していないパソコンなどないので、もしかすると数百MBでも動くのかもしれません。オリジナルがV30 10MHz、メモリ640KBで動いたことを考えると要求が高くはなっているのですが、Pentium 150MHzというのは20世紀末のスペックです。マニュアルを見る限り、Windows 98のころは32MBで動いたようです。
そして、SystemSoftは相変わらずサードパーティーのライセンスマネージャーの導入を要求してきます。まあ、今時問題を起こすようなライセンスマネージャーは少ないでしょうし、ネットにつながらないということもまずないと思うのですが、萌え萌え二次大戦(略)のあたりでハードディスクのブートセクタにランタイムを書き込んで問題を起こされたのは悲しい思い出です。
Windows 10対応と銘打っているだけあってインストールは普通に進みます。ただしMicrosoftの認証プログラムには登録していないようで、インストール時に黄色の警告ダイアログが出ます。WindowsのゲームソフトにはOSがバージョンアップするたびインストールができなくなるという傾向があり(だいたいグラフィックとサウンドがらみで問題が起きていたようですが、フォルダ構成が変わったためというのもありました)、Windows 98のころに買ったソフトがWindows XPでインストールできなくなって悲しい思いをしたものです。
マウスでの操作感は1990年ごろのままです。使いにくいという評価もあるようですが、確かにWindowsの一般的な操作とは違っているものの、PC-9801でマウスを使った操作というのああだったのです。さすがに今時ないと思いますが、ワンボタンマウスだと操作に問題が出るでしょう。キーボード操作には制約があるようで、少なくともファンクションキーでのメニュー呼び出しには対応していません。またメニューを開いた場合でもカーソルキーでの操作は受け付けないようです。本来マウスはオプションだったので、キーボードから操作することも多かったのです(というか大戦略をするためにマウスを買ったような記憶がある)。なお当時はPC-9801Nを使っていたためBGMには対応しておらず、効果音以外を聞くのはこれが初めてです。
収録マップは、少々困惑しました。確かアイランドキャンペーンがあったように記憶していたのですが、ありません。ただ、キャンペーンの印象しかないので、マップはスーパー大戦略98や大戦略IVと勘違いしているかもしれないな、と思ったのですが、マニュアルにはちゃんとアイランドキャンペーンのサムネイル画像が出ています。どうも一度のインストールでキャンペーン1種類とマップ10種類のインストールとなるようで、複数のマップセットを指定すると最後にインストールされたものになってしまうようです。別のマップセットをインストールするには一度ソフトウェアをアンインストールしてインストールしなおすようです。元々キャンペーンは1種類しかなかったはずで、そのあたりを機械的に移植したので制約ができているのだと思いますが、マップセットの変更に一度アンインストールしないといけない(当然ユーザーデータもすべて吹っ飛ぶ)というのはインストーラー側の問題でしょう。真面目に移植しなかったことがうかがえます。ええ、一度アンインストールして一番上のマップセットを選んだら出てきましたとも。
ゲームはまあ、当時の記憶の通りです。T-80UDだったかいなという話はあるのですが、この頃の大戦略はソ連の陸上兵器が妙に強く、特に自走砲M1973や戦術防空ミサイル車両SA-6ゲインフルにはひどい目にあわされました。別にIVと違って操作や兵器の特徴がわかっていればいきなりキャンペーンに挑んでもよいのですが、ものによって間接攻撃や兵員輸送車の操作感が違う、つまり行動後攻撃ができるかや兵員輸送車自体が占領行動ができるのか単なる歩兵の運搬用なのか、あるいは歩兵搭乗後行動できるのかどうかが違ってくるため、とりあえずアイランドキャンペーンです。まず生産や首都周辺からの移動から始めないといけないものもあるのですが、これは初期配置がなされています。その代わり前線の向こうに敵ユニットがいるので、ある程度配置を見越してユニットを行動させないと敵フェイズで間接攻撃兵器から集中攻撃を受けたりします。一覧性では32x30へクス表示の方がよいのですが、この場合行動済みユニットと未行動ユニットの区別が付きません。もちろんウインドウサイズを変えるとマップの表示範囲が広がるなどということはありません。フルスクリーン表示はゲーム開始前に設定しないといけないようですが、設定したところ起動に失敗するようになってしまいました。兵器の特性を勘違いしている部分がやはりありましたが、遊んでいるうちに思い出してきました。というか、F-15ならともかくF-15Eの初期装備が対空ってなんだったんでしょうね。動作は高速で、敵フェイズでどんどん戦闘が進みます。PC-9801NやPC-9801BAで遊んだときはとにかくゲームが進まないためリアルタイムファイトをオフにしていた記憶があるのですが(それでもマップによっては敵フェイズが終わるまでに30分くらいかかった)、これ絶対表示周りで遅延しているだろうというスピードで、2分くらいで終わります。後は、おそらく未索敵エリアの敵ユニットの遭遇やZOCのチェックを移動時にへクスごとに行っているあたりが速度の制約になっていそうです。CPU負荷は32パーセントと高いですね。もっとも8コアなので占有されているのは1コアだけです。
リアルタイム系と違って急かされないので、安心して遊べます。リアルタイム系だと指定した移動先に遮二無二突撃した挙句に途中で敵に遭遇して全滅することがあるので、目が離せません。

■2021年03月07日(日)  どっちを信じるのが問題があるのか
イーロン・マスク氏死亡説が一時SNS上に拡散するも、本人ツイートで即終結
まあ、きっかけがあればデマは流れるものですからね。大昔には国会でデマが流れて本当に銀行が取りつけになったこともあったわけですし。また視察先の事故に際して権力者の死亡説が流れるというのもそれなりにある話です。
メッセージというのは基本的に未確認情報なので、本人のアカウントが反応しても、第三者が誤報というメッセージを流しても、欺瞞情報だと主張する余地はあります。直接確認するすべがない人にとって、どれが欺瞞情報なのかを知る方法は限られます。結局誰のメッセージを信用するかという、根拠に欠けた判断をするしかありません。
この後イーロンマスク影武者説とかが出てくると面白いのですが、そこまでSNSを注視する根性はありません。
なお、テスラ株は減少はしません。あれは値下がりと言います。もちろんテスラ社が自社株買いや株式併合をすれば減少はしますし、買占めや退蔵が起これば流通量は減少するわけですが、ワンマン経営者の死亡説で起こるのは一般的に値下がりであり、ただの用語の間違いにせよこれも欺瞞情報と言えそうな気がします。

■2021年03月07日(日)  何を表示したんでしょうね?
オンライン・オープン・フィーカから戻ってきた❤︎
お疲れさまでした。
それはよいのですが、7日午前8時時点で、トークセッションの動画がコンテンツブロックされています。「この動画には Kadokawa さんのコンテンツが含まれており、著作権上の問題で権利所有者によりブロックされています。」だそうで、
  1. 本来問題がない(セッションの中で書影や原稿を表示しているが了解は得てある)にもかかわらず角川もしくはYouTubeの手違いでブロックされている
  2. セッション自体は編集部と調整済みだが表示したものについて許諾が出ておらずブロックされた
  3. セッションに出た本人が角川のコンテンツ扱いされている
  4. 実は動画自体に角川の権利が及ぶのに許諾なしで公開してしまった
  5. コンテンツブロックに見えるが実はログイン必須のプロモーション動画である
あたりでしょうか。
しかし、Kadokawaと書かれると時雨沢恵一氏が後書きで出した編集部のVRヒットマンみたいですね。

■2021年03月06日(土)  トラックをトレインさせるのは筋が違うような気がします
トラックの隊列走行運転に成功 運転者不足解決に期待
貨物運送業界としては「期待」しているのかもしれませんが、そもそも今後も貨物自動車のような1台での輸送量に大きな制約のある形態を、長距離の隊列走行で補うつもりなのでしょうか。トラックは本来トレーラー程度の積載量で多数の経路を不定期ないしは高頻度に運ぶべきもので、隊列走行のように量を運ぶのであれば、それこそ貨物列車の方が効率は良いはずです。もちろん鉄道貨物輸送における列車編成やダイヤの硬直性、そして積み替え拠点の制約は問題でしょうが、擾乱の少ない自動車専用道路を通るのであれば設備コストとしては鉄道とそう違ってくるとも思えませんし、問題の方も運用や適切な設備投資で補いがついてしまう程度のものでしょう。むしろ隊列を作れない状況への対応の方が、自動車による輸送としては大事であるはずです。本来外乱がある状況でのセンシングや自動制御よりも計画の方がコンピューターで取り扱いやすい対象であるはずで、高速道路上でのトラックの隊列走行よりは新幹線路線での貨物列車の運行の方が技術開発としても効率的だと思うのですけどね。

■2021年03月06日(土)  まず机と広い部屋を買うべき
4Kディスプレイの意義に異論は認めない
「24型を超えたらフルHD超、理想的には一足飛びに4K超の解像度を求めたい。そこは妥協してはならないし個人的には異論を認めない。」
本体側に制約があるのならともかく、5万円するかどうかの4KモニタをフルHDにスペックダウンする意味はないと、私も思います。今時は拡大時の補間技術だって向上しているわけで、コンテンツが4K対応でなくてもモニタ側でスムージングしてくれたりします。SDテレビ対応の画像を拡大したらタイル模様になってしまったような悲しい事態は起こりません。
ただし個人宅というのは机が貧弱なことがままあるので、こたつテーブルから降ろすのも一苦労な大型液晶を買うかどうかは検討の余地があるでしょう。Dell P2721Qの公称重量は7.2kg。邪魔になったからといってどけられるものではありません。幅は約612mm。こちらはなんとか部屋の隅に置けないこともないでしょう。とはいえノートパソコン一台置くにも苦労しているIT雑誌編集者もいらっしゃるわけで、モニタを買う程度の資金はあるんだけども14インチモバイルモニタを1台追加するのが限界ということはあるでしょう。

■2021年03月06日(土)  スカートを履くのは女性というのも本来偏見でしょう
「偏見、またひとつ覆った」女子制服に広がるスラックス
作業着としては乗馬用の下履きに由来するズボンが望ましいことは明らかで(運動着は女子でもズボンなんですし)、望ましい方向だと思います。できれば男子制服にも合うようなスカートの導入が望ましいと思うのですが(なにしろ長ズボンは夏暑いし蒸れるので)、まだしばらくかかりますかね。歴史的には、スカートにしろ裳にしろ男女に固有のものではありません。ズボンを履くのは野蛮人などという話もありましたし、スコットランド貴族の伝統的礼装はスカートのはずです。スカートにオーバーニーやロングソックスを合わせるのは男性の礼装としてよくあることです。ガーターベルトだって、本来男性も使える服飾小物です。まあ、スカートといってもプリーツやフレアはないかもしれませんけどね(でも日本の袴はプリーツがあるか)。
スカートも、着物やモンペあたりからすれば軽快で洒落た服ではあったわけで、スカートが女性蔑視の象徴というよりは、乗馬用の衣料としての男性の服の確立によって、乗馬を想定されない女性のみ(乗馬に際しては女性も股の割れた下履きを履いた)がスカートを履くという形で社会的性差のシステムが出来上がってきたと考えるべきでしょう。ですから偏見が覆るというのはスカートを履いていてもそれが中立的なファッションとして受け入れられる状態になって初めて言えると思います。その時には、現在のショートパンツのような位置付けで男性が膝丈のタイトスカートを履いているかもしれません。
とはいえ、あの、制服がファッションとして成立するという状況はあまり良いこととも思えません。制服なんてさっさと脱いで自由になりたいと思う方が正常なのであって、制服を着たまま繁華街に出て学校を代表して遊ぶ、それを周囲が許すような風俗は、ブラック校則を使ってでも廃止に追い込むべきだと思います。また制服を着ていない状況では学校の管理と責任は及ばない、当然学校用務以外での外出に制服の着用を指示できないという法理も確立してしかるべきでしょう。服というのはTPOに合わせて着るものであり、警官が非番の時に制服を着てうろついていたら服務規程違反に問われるように、学校が終わったらまず帰宅して制服を脱ぐ、それから学校に属さない存在として自分のことをするという振る舞いを身につけさせることが、制服を定める学校がまずするべきしつけだと思います。

女子はスカート、固定観念なくそう 変わる静岡の公立中
もちろんこういう固定観念はなくしてしかるべきですし、選択の余地ができるのもよいことでしょう。とはいえ、できれば男子がプリーツスカートを着用したときに使える膝上くらい(スカートの長さの基準が膝下くらいなので)のロングソックスも用意してもらえませんかね。いくら中学生とはいえ、男子が脛を出しているのは問題があるでしょう。だからといって夏に埴輪スタイルもないわけで、伝統に即したスカートにロングソックスの男性ファッションの復権を強く希望します。
まあ、それ以前に「制服」というのがどうかという話はあるわけです。軍隊でも工場でもないんだから制服を着せておく必要もないはずですし、もし必要があるとしても一日中ジャージ/作業着でいいでしょう。汗臭くなるなら途中で着替えればよいわけですし。また制服を着せる場合、制服というのはたいてい支給か貸与だと思うのですが、親が買って着せるという話はどうなのでしょうかね。だいたい制服が貸与で支給を受けるのに手続が必要とか、退職時にクリーニングに出してパッキングして返さないといけないとか、そういう「常識」は本来学校で身に付けることが望ましいと言えます。
昨今の教員の不祥事を見るに、生徒ではなく教員にこそ制服が必要でしょう。警察官や消防士が制服着用で良からぬ行為に及べば目立つように、教師は教師として行動している間は制服を着用し、脱いだら学校施設から締め出す、生徒にどうこう言う権限もなくなることが望ましいと言えます。で、男性教師が制服を着て生徒用の女子トイレに入ろうとすると大変目立つというね。服装というのは関係のモードを切り替えるためのものでもあるので、制服を着ている教師の指示には制服を着ている生徒は従わないといけない、しかしお互い学校外で制服を脱いでいたらただの他人であり、どうこう言う必要はないという、社会人として必要な限定的な関係性の習得のためにも、よいような気がするのですが。
ちなみに軍隊でも士官は制服は自前で誂えるのだそうで、生地や細かいデザインにこだわるのが粋なんだそうですが、教員が制服を着るならそれでも良いと思います。もちろん、教師同士の評価に加えて生徒の「あの先生は着こなしのセンスが良い」といった評価もあるわけで、私服だからダサくても清潔感があって場に合っていればよいなどという情けない感覚は教師としては不適当でしょう。役付きは袖なり上着の胸ポケットなりに飾りでも入れればよいでしょうしね。もちろん、性別にかかわらずスラックスでもスカートでも選べるものとします。なんなら礼服としてローマ風に白のウールのチュニックに飾りスカートとマント(言うまでもなく赤は凱旋将軍しか着れない)、兜にフルサポートの底のしっかりしたサンダルでもよいと思いますが(トーガを着るのは校長と教頭だけとか)、そこまでやっちゃうとコスプレかなあ。

女子高生、スラックスも選択肢に 生徒会の提案きっかけ
そろそろ記事として食傷気味ですが、まあ、前向きな取り組みだけに報道した方がよいのは確かです。ただ、なんというか、記事の書き方はもっと工夫して欲しいですね。導入部が全部同じなんだもの。
掲載されている写真の学校は、スラックスとスカート以外にも、男子のネクタイが臙脂系のチェック、女子のネクタイが青系か緑系、スラックスも男子が明るいグレーで女子が暗色のようです。女子のスラックスはスカートと同じ生地でしょうか。それとブレザーが、男子が左前、女子が右前かな?ちなみに夏服は明るいグレーが基本のようで、これもスラックスがあるなら男女同色に近いのでしょうかね。体形さえ合えば、男子が女子用のベストを着てもよい気がします。まあ、ウェスト部の二つボタンダブルで、どうもバストを強調するデザインに見えるので、男子が着ると変な感じになるかもしれませんけど。肩から胸にかけてパッドを入れて、肩回りのボリュームを付けると合うのかな。なんで確認のために学校案内をダウンロードする羽目になるのか、納得できませんが、それはともかく。本来なら、男女の制服は同じデザインにするべきでしょう。もちろん体形の違いはあるので、形状が同じというわけにはいきませんが、配色は同じであるのが筋ですし、スラックスも男女同色であるべきです。「スラックスも選択肢に」などというのはとぼけた話であって、本来ならなぜデザインが違うのかと言わないといけない。
さすがに、女子更衣室に男子が潜り込もうとしたときに発見しやすくするためにデザインを変えていますなんて理由は…ないよなあ?

■2021年03月06日(土)  マイナス利回りでも買うようなのはプロだけでしょうけどね
地方債でも初のマイナス利回りか 購入者側が利払い負担
そりゃノンリスク資産として発行額面+クーポンよりも高い値段で買えばマイナス利回りでしょうね。一年債だと割引債かもしれず、そうであれば額面価格よりも高い価格で買うとマイナス利回りになります。
とはいえノンリスク資産として資産アセットに組み入れておく意味はあると思うからそうなるわけで、つまり投資理論で動くような人たちと投資信託を買うようななんちゃって投資家に限られた話ですから、問題はないのです。というか、普通は最終的に受ける支払の総額より高い値段では買わないわけで、別の理屈で動く人たちが余らせている資金が税金以外の形で政府に回るならそれはよいことでしょう。
正直市場金利などというものはマイナスでよい気がします。その上で利益が欲しいなら価格差で儲けるか利子を払ってくれる人に貸せばよいわけで、カンペを読みながら鞘取りに汲々としているようなトレーダーにクーポンまで渡す必要はありません。

■2021年03月06日(土)  今必要があるとはいえ入国者を全面的に監視していいなどという理屈は本来ない
全入国者に位置確認アプリ 日本政府、陰性証明を必須に
現状止むを得ないとは思いますが、可能な限り早い時期に廃止すべきです。
だいたいそのビデオチャットソフトや位置確認端末ソフトを動かすハードウェアを持たない人はどうするのでしょうか。AppleかSONYの携帯電話端末を持っていないと日本には入国できないなどという話になったらいい恥さらしです。またビデオチャットで毎日状況を確認すると言いますが、その人手をどうするのでしょうか。減ったとはいえ日本への入国者数は2020年12月時点で6万人弱です。長期滞在者を無視できるとすれば一日の入国者が3000人程度、一週間程度の滞在期間とすれば2万人程度に毎日連絡を取る必要があります。あまり変な時間にしないという制約をかければ、連絡スタッフだけで数百人必要です。当座数百人を集めることはできるにしても、少なくとも問診を適切な言語で行い、顔色などの判断ができることが前提になりますから、当面相当の外国語会話能力を持ち病状の判断について経験のある人を、既存の配置から引き抜いてくることになる気がします。もしかしてJALとANAから引っこ抜いてくればいいとか思っているのでしょうか。
帰国者も含めて他所から来るような奴は常時監視などというビッグブラザー様の賜物を常態とすべきでないことはもちろんです。打つ手がない中でとりあえず効果がありそうなことだとしても、本来すべきでないことをするのであればよほどの誠意をもって行わないと、かえって混乱が起きます。住民総監視社会を目論んでいるとか人権侵害だから無効だなどと言われたくないでしょう。日頃の行いが悪い点はもはや取り返しがつきませんが、緊急に行う一時的な措置であり必要がなくなれば速やかに撤回するから今は我慢してくれと、いつものあの顔ではなくちゃんと真面目な顔で真摯に説得して欲しいものです。そもそも外国から来る人には、政府の監視に非常に嫌な経験がある人だっているでしょう。メンタルヘルス上の問題が起きた場合、日本政府の責任だと思います。

■2021年03月05日(金)  本当はこういうツアーの相談を受けて手配をするのが旅行業務取扱管理者のはず
旅行業界注目の「マニアックSIT」、鉄道サークル企画の豪華客車貸切ツアーから考える
格安の出来合いパックツアーやその企画ばかり注目されていますが、本来はこういうマニアックなツアーの相談を受けてプランニングや手配をするのが旅行主任者のはず。もっとこうしたオーダーメイドツアーが身近になって欲しいものです。さすがに車両貸し切りや臨時列車運行というと相当大規模になり、リードタイムも必要になりますが、団体旅行としてのメリットだけなら半年くらいのリードタイムで、10人前後からでも発揮できるはずです。全部自分で手配する旅行もよいものですが、せっかく団体で行動するならガイドや団体でないと見られない場所への訪問も手配したいもの。本来そのためのプロだと思うのですけどね。お得にはならないかもしれませんが、旅という非日常で変に費用をケチるよりも内容を充実させた方がうれしくはないでしょうか。
そういえば団体旅行の定番というと修学旅行ですが、あれ、学校側が手配してしまうというのはどうなのでしょうね。一時期自由行動を重視した形態が流行りましたが、それこそ旅行業者との折衝なども生徒を前に出す方が教育効果が高いのではないでしょうか。大まかな場所や予算は学校側が決めてしかるべきですし、生徒だけにやらせるととんでもないものが出てくる可能性があるので、教員の指導は必要ですが、専門知識のある外部団体との折衝で学べることは多いはずです。もちろん、限られた生徒だけが折衝に当たることになるでしょうし、その選任やプランの決定プロセスなどでも苦労は多いでしょう。失敗してしまう不安も相当大きいとは思います。とはいえ数十人や数百人を動かす経験というのは学校でないとなかなかできないはずですし、無難な内容に落ち着いてしまう結果になったとしても、なぜそうなったか、プロセスを理解していれば得るものはあると思うのです。
まあ、学生というのは無責任なもので、せっかくだからお金をかけて充実したイベントにしたいなどと言い出す輩が出てくるものなのですけどね。そういうのは自分でお金を出せるようになってからするようにと叱るのも、教員の仕事です。

■2021年03月05日(金)  それはノートパソコンである必要があるのだろうか
デスクトップも敵じゃない!? テレワーク最強ノートPC環境を作るカギは「USBドック」&「マルチハブ」だった!
USBマルチハブって何だろうと思ったのですが(何しろUSBハブであれば複数のUSBデバイスを繋げることは当然でわざわざマルチと言う必要はない)、PCのUSBポートにつないでUSB以外の出力ポートを持つもののようです。USB 3.xが高速だとは知っていましたが、4Kモニタ2台を繋いで使うというのはいささか驚きました。ディスプレイ専用ポートの意味がないですね。
もっとも、24インチ液晶モニタをスーツケースに突っ込んで持って行く話ではないですが、USBマルチハブがあっても出先にモニタがないと意味がないので、どうせボリュームライセンスなんだからデスクトップを買ってデータ用の外付けストレージだけUSBポートにつなげばいいようにも思えます。これでノートパソコンにモニタをつなぐという話だけなら据え置きの時くらいいい環境でという締めができるのですが、内蔵ストレージが溢れるのでデータは外付けストレージに入れて持って歩くというのでは、オールインワンという価値がとんでしまっています。頻繁に使わないデータであればクラウドストレージにあってもよいわけですし、セキュリティ上はクラウドストレージも外付けストレージも似たようなものです。普通の会社なら、外付けストレージは出先でなくすから使っちゃダメという規則くらいあるでしょう。会社支給のノートパソコンで娯楽動画を見たりゲームをしたり年賀状を刷ったりするのは問題がありますからね?というか、会社支給のノートパソコンを自宅のネットワークにつなぐのだって問題がありますからね?下手な株式会社よりも強力なゼロトラストネットワークを構築しているとでもいうなら話は別ですが、ちゃんと管理されていないネットワークに不用意にパソコンを接続することは、立派なセキュリティリスクです。

■2021年03月05日(金)  ネタ機材じゃないですかね
すぐカップラーメンが食べれる、3秒で湯沸かし可能なケトル
サイトが提携しているクラウドファンディングシステムの上場プロジェクトなのですが、リストのほうにはコラボとは書いていなかったようです。いささか紛らわしいです。
さて、500ml程度であれば、3秒で熱湯を作ること自体は可能だと思います。必要な熱量は200kJ、これを3秒で流し込むのであれば70kWの電力になり、定格電圧100Vであれば700A突っ込むことになるわけですが、待機時に十分に予熱し、大型コンデンサーあたりに蓄電しておけば、電源側の要求は20Aで済むのでしょう。ただし、日本の電気配線の規格でA型コンセントで20Aというのはそうとうぎりぎり、通常常用定格15Aで、20Aは連続して流すと燃え上がりかねないレベルです。そういう構造だと電源を入れてから給湯可能になるまで数分かかるはずなので、ケトルだと思って電源を入れてすぐに使おうとすると待たされるのではないでしょうか。もちろん、動力用電源あたりを使うのであれば、受電容量によっては700Aでも流せますが、卓上湯沸かし器とは思えない重厚感になるでしょう。

■2021年03月05日(金)  体裁がきれいすぎるのは措いておくとして
もし宇宙世紀に“文春砲”があったら? 文藝春秋、「証言 機動戦士ガンダム」発売
まあ、こういう使い方に耐えるほどストーリーやエピソードが作り込まれているということなんでしょうね。もともとイエロージャーナリズムネタは含まれていたと思うので(つまり文藝春秋かどうかはともかくこのネタのような報道は作品世界においてありうる)、文芸春秋やフライデーの編集部が関われば面白いものができるのも納得できます。アムロの女性遍歴ネタは、もしかして小説版から拾ったのでしょうか。いや、ゼータあたりで表に出てますけども。多分アニメ製作陣もノリノリだったことでしょう。
エヴァンゲリオンではできると思うのですが(というか角川やってなかったかな)、ジブリ系はむずかしいでしょうね。あえてやるとしたらラピュタあたりでしょうが、受け入れないファンも多いと思います。作品に自然に溶け込むという点では銀河英雄伝説なのですが、原作者・製作スタッフは乗ってきても文春の自虐ネタになるうえ、ファンのボリュームに問題がありそうです。宇宙戦艦ヤマトでやってもよいですが、ネットの二次創作の後追いに見えそうです。
とはいえ、文春側はともかく、サンライズ監修というのは権利処理としてはありでもパロディとしては情けない気がします。本場物とはいえ、ファンサークルの猿真似みたいな企画をメジャーな商業出版社と版権元が組んでやるというのは、そこまで開き直っておいて著作者人格権とか言うんだって思えてきます。パロディのレギュレーションが下がって使用料さえ払えばなんでもありになるというのなら、それもありとは思いますけどね。
ところでずいぶんときれいな表紙なのですが、もうちょっとこう、週刊報道誌とかスポーツ新聞に近い感じにする路線はなかったのですかね。

■2021年03月05日(金)  同人ハードみたいな発想の製品ですね
MFレンズAF化計画(ライカマウント編)
いや、フォーカスの歩留まりを気にするような被写体にMFのオールドレンズを使うなよという話は…ありませんかね?
「私はあの一眼レフスタイルのα7とかα9シリーズにマウントアダプターを装着し、そこにお古レンズをつけた姿って、なんだか自分的には美しくなくて、受け入れることができなかったんですよね(個人の感想です)。」
これはまあ、個人的に同じように感じる部分があるのですが、一眼レフスタイルというよりは、ペンタプリズム部が低くてボディ全体が丸っこいのが合わないのじゃないかという気がしています。よくE-P(L)にVoigtlanderをつけていると違和感があると言われるのですが、OM-Dにつける方がよほど違和感があるのじゃないかと思います。逆に、例えばNikon Dfにあの手のオールドスタイルなレンズをつければまだしも似合うのではないでしょうか(Dfもじゃっかん丸っこいのですが)。デザインの問題だけに、やはり直線をベースにしたデザインの時代のレンズには直線的なデザインのボディが合うと思います。
電子部品は小型かつ高性能になりましたし、ファームウェアアップデートという荒業で新製品への対応もできるようになりましたので、技術的には問題ないわけです。信号の変換も、そもそもレンズ交換式である以上信号には共通性を持たせておかないといけないわけで、レンズの形式番号を読み取ってボディ側で対応する制御をするようなことをやっている場合であっても、一度基本となる信号システムを理解してしまえば比較的容易に解析できるはずです。
とはいえ…なにもそこまでしてオールドレンズで普通の写真を撮らなくてもいいのではないかと思わないでもありません。オールドレンズというのは変な写り方をするから使うのであって、それには合焦機構の限界によるピンボケも含まれるでしょう。ボケを前提にした写真を撮れば済む話です。フォーカスリングが回るレンズでAFをするのは変態的ではないでしょうか(まあ、「邪道を歩んでいるのは私たちなのだと自覚しておく必要があります。」なんですが)。「「怠惰な人のためのAF」ではなくて「表現のためのAF」として使うことができるはずです。」と言いますが、MFのオールドレンズでないとできない表現のためにAF機構を用意してきっちりピントを合わせるというのはいささかならず前衛的な発想であるように思います。
まあでも、「ちょっとした依頼お仕事で久しぶりにかなりの大量ショットをM型ライカで撮影したのですが、これがなかなか苦労することに」なったわけですね。趣味者向けの記事執筆だとこういうことはあり得るので、変な仕事でも引き受けて効率的にこなしていかないといけない自称売れないカメラマンとしては使えるものは孫の手でも猫の手でも使う、その上でネタにもするというところでしょうか。
おそロシアとか変態国家日本とか言いますが、中国も随分と洗練された変態行為に手を染めるようになったものです。日本市場を狙ったものだとしたらどうやって採算を取るつもりだったのか気になるところですが、中国でもオールドライカをデジタルカメラに取り付けて遊ぶ層が一定規模いるということでしょうか。ニコンかキャノンのボディにレンズメーカー製の普及機種の高倍率ズームを付けているというイメージのある中国のカメラユーザーですが、こんなマウント変換アダプタ―が売れるのだとしたら本気で先進国の仲間入りをしてくるのかもしれません。AFレンズを作るのが面倒なのでMFレンズを作っていると思っていましたが、評価を改めないといけないようです。

■2021年03月05日(金)  男性向け性風俗じゃないんだから
ヴァレンティノ、潔い超ミニ丈 「あらゆるものを短く」
こういうのは女性蔑視じゃないんですかね?女は短いスカートをはいて足を出してハイヒールで脚線を強調していればよいと言っているように見えるのですが。19世紀の伝統的で善良な風俗に対するアンチテーゼとしてボディラインを強調した挑発的なデザインというのがありえたわけですが、さすがにもはや過度にセクシュアリティを強調しているように見えます。これはひとつだけ写真に見えているロングドレスも同じで、人であることよりも女性であることを強調しているように見えるのですね。いや、女性でいることでしょうか。デザイナーなりはこのようにもはや伝統と化した前衛的女性像に依拠することを良しとしていると表明していることになると思うのですが、着るかどうかは個々の判断だとしても、正直これを着て公衆の前に出て女性差別を訴えたら、私は説得力がないと思います。
まあ、前衛的に短くしたいのなら、ハイレグカットのボトムスにフリルでもつけてスカートを気取ればいいのじゃないですかね(というか次の記事のドルチェアンドガッバーナのタートルネックのロングスリーブにボディスーツとタイツのがそんな感じですね)。今時挑発的なファッションというのはボディスーツなのですから、体の線を強調した格好で広告塔になる女性像こそビジネスフォーマルの理想だとでも言ってみてはいかがですか。

キラキラ、ミニ丈「次の章」へ ミラノ・コレクション
で、この記事は続報でしょうかね。
えーと、ロボットみたいなのがいくつかありますね。こっちの方が面白いと思うのですが、キラキラ、ミニ丈というタイトルになっているのは記者の趣味でしょうか。どうも昔ハリウッド系スペースアクションか日本のアニメかマンガで見たような印象なのは、日本の服飾デザインセンスが先鋭的だったのか、80年代からミラノのファッションセンスが進歩していないのか、ぐるっと回って戻って来たのか、どれでしょうか。モチーフにしているにしても、新古典主義時代のストラヴィンスキー作品並みに難解です。なお、某作品で士郎政宗氏が「あれは青年向け漫画としての意図的なコスチュームだ、アニメでは別の形があり得る」と書いているように、ハリウッドSFや日本の通俗表現のあれは意図的なエロ衣装です。ミニスカート系が生足を出すことにこだわっているように見える理由は不明ですが、70〜80年代宇宙物アニメのファンとしては、宇宙船の船内服系ミニワンピならタイツをはくべきだろうと思えます。
ホステスかイメクラのコンパニオンの衣装に見えるのはなぜでしょうか。もしかすると接触がタブー視される年の後だけに、近づき触って持て成すイメージを押し出しているのかもしれませんが、#Me tooの後にこれで共感を得られるのか、媚びてほしいと思っている男性のイメージの投影ではないのか、媚びているように見せかけて実際はとげがあるというならもっとスパイスを効かせていそうなものだなと、そんなことを思いました。
いやまあ、エミリオ・プッチのものは媚びてないような気がするのですが、あれが歩いてたら格好いいだろうなとも思うのですが、正直写真が出ている中では一番現代に即していると思うのですが(なんならゴーグルとマスクが似合いそうなところも含めて)、あのシステムキッチンの外装みたいな柄はステージ衣装以外の使い方が思い浮かびません。ロングコートをマント風に着こなすところなど、実に洒落ているとは思うのですが。

■2021年03月05日(金)  そりゃ不足で買えなきゃ何らかの形で価格は上がりますけどね
その後のハンガリー「コロナ事情」と体制転換が医療にもたらしたもの
待遇の良いところに出ていくというのはまあ、理屈ではあるわけですが。物価が違うとはいえ研修を終えた時点で月18万円だとしたら医師の処遇としては酷い話です。
日本だって都市部への医師、医療機関の集中という問題はあるわけで、大規模高度医療機関での患者軽視も見られます。もちろん擦り傷で病院の外科に行くような話と裏腹ではあるのですが、一方で都市部のクリニックや軽度疾患の初期対応に特化した小規模有床医療機関での患者対応が改善しているのは、むしろ医師の供給過剰が原因でしょう。それでも町村部では医師不足で初期対応にすら問題が出ており、政策的に町村部に医師を配置しようとしても定着せず、自治体予算の減少と医療設備負担の増加によって公的医療機関の維持も難しくなっています。ある程度の顧客規模を確保できれば、クリニックでもCTを入れられるような時代になってはいるのですけどね。それでも過剰な診療行為という指摘は、診療報酬見直しのたびに問題になっています。また軽度疾患の患者が自己負担増で受診を控えれば、医療設備や患者対応の強化で投資を増やしたクリニックが倒産しかねません。集約された高度医療機関でも物はあるが数や人手が足りない、あるいは患者が設備のあるところまで行く交通手段がないという事態が発生しています。
つまり、金を払っているから患者が自己主張をするとか、医師が患者に気を使うという話ではなく、医療機関側に投資へのモチベーションやコスト感覚がなかったり、需給バランスが供給過少で需要側に選択の余地がないからハンガリーでは医師が威張っているというように見えるわけで、患者が自己負担をすればよいとか公的医療は良くないなどということはないと思います。域内の移動就労の自由化をした以上EU全域で医療機関やスタッフの調整をしないと地域差が拡大した挙句に医師の労働環境が悪化することになりかねませんが(医療費を抑えられるドイツあたりの政府はうれしいかもしれませんけど)、EUはそこまでの権限を持った政府ではありません。制度の面ではハンガリー国内に閉じているとしても、開いた部分が歪みをもたらしているという認識をすべきですし、ならばハンガリーだけ見ていればよいわけではないでしょう。地域の実態を見ることは大事ではあっても、旧来の枠組みにとらわれて狭い地理的範囲だけ見ていてはマクロ経済学にならないと思います。
もっとも、綱紀粛正だけでは対策にならないというのはその通りだと思います。

ハンガリーのコロナ禍
本来タイトルにはこの後読点がつき、継続する句がサブタイトルになっています。
感染抑制策についてはほぼ発表されたままを翻訳しているものと思います。
医療従事者の綱紀引き締め策の結果についても事実なのだと思いますが、公的医療制度からの離脱が5000人程度、5パーセント程度というのは、いわゆる自費診療のみの医療機関としては多い感じですが、開業医としては少数にとどまっているという印象です。もちろん国営医療制度の中での開業医と網羅的な医療保険制度の下での保険医としての開業医は大きく違いますし、外国移住者も出てくると想定されてもいるわけです。この状況での医師5パーセント減だとすればそれなりに痛いでしょう。ただし現代の医師というのは相当システマティックに養成されるものでもあって、日本のように公職定年後も開業医、顧問医として就業を続けるような形態、あるいはそもそも公職定年がない形態であれば5パーセントというのは数年で補いがついてしまう程度のものでしょうし、定年で退職してしまう公務員でもやはり数年である程度補充されてしまう程度ではないでしょうか。なにしろ公的な就業制度の外に出るというのは就業をあきらめたか外に出てやっていける程度の経験や実力、自信があるということなので、中堅層以上が出て行ったはずです。新人層は基本的に国内で就業するのだとすれば、継続的な出血になるかどうかは今後次第でしょう。ましてそもそも供給が不足気味であれば、医療機関側は患者を切り捨てるのには慣れているはずです。

■2021年03月05日(金)  私はアメリカ合衆国国旗と、それが象徴する、万民のための自由と正義を備えた、神の下の分割すべからざる一国家である共和国に、忠誠を誓いますと言えば愛国というわけでもないでしょうけど
中国、香港の選挙制度に着手 政治参加「愛国」が条件か
どうやって愛国を判定するんですかね?宣誓くらいならアメリカ合衆国あたりでもやっていることですが、民族籍や経歴で考える場合問題になるかもしれません。
もっとも、地方政府のレベルで独立運動家や反政府活動家が議員や首長をやっているのはよくあることです。香港の場合「愛国」というと香港自体に帰属意識を持っていることになりかねず、その場合北京政府との距離が出てくるので、北京政府も含めた愛国を通そうとすると問題ではあるでしょう。
まあ、領土と住民自治は多くの場合緊張関係になるので、住民自治よりも移動と国籍離脱の自由の方が本質的ではあると思います。

■2021年03月04日(木)  工場は工場
「再エネ」のはずのパーム油発電 なぜ住民反対相次ぐ?
再エネだろうがゼロエミッションだろうが工場や大規模商業施設はNIMBYだと思いますけど。火発に反対運動が起こるのは、ばい煙や悪臭が出たり、騒音が出たり、渋滞の元になったりするからで、出ると言っても二酸化炭素を問題にしているわけではありません。軽トラが一日二回くらいならまだしも、燃料を積んだ大型タンクローリーが隔日で数十台入ってきたり、排煙の臭いを除去しきれていなかったり、発電タービンや冷却システムが深夜も轟音を立てていたりすれば迷惑なのです。数十平方キロの工業団地とでも言うならともかく住宅地に近接して設けてよいものではありません。
ここ40年で、そもそも地元の公害への告発で始まった環境問題が酸性雨、地球温暖化と広域化、一般化し、環境への配慮の基準がずれてきたのではないかと思うことがあります。メガソーラーや風力発電ファームもそうですが、全地球的な問題を起こしにくいからと言って大型設備を集約すれば景観や交通も含めて問題は出てきますし、排気物や排煙、廃材への対策も必要です。本来そういったことも含めての環境アセスメントや計画審査であるはずです。二酸化炭素を出さないから、植物由来の燃料を燃やしているからエコだとかいう戯言を真に受けた事業は、政令指定都市の中だけでしていただきたいですね。

■2021年03月04日(木)  ゴミ捨て場を漁る若夫婦のようなしょぼさ
通話SIMは3GBで720円 ── nuroモバイル、新料金バリュープラス発表
うーん、なんでこう、低価格帯のMVNOばかりなんでしょうかね。やはり日本人は貧乏が板についたかまぼこになっているのでしょうか。
MVNOというのはある意味付加価値商売なのですから、工夫してお得に上げる方向性のほかにも、例えばどこに行っても何があっても高速でつながるヘビーデューティーという方向性だってあると思うのです。つまり、南極だろうと北極だろうとチョモランマの山頂だろうとつながる。最寄りの陸から1000kmの海上というのはなかなか難しそうですが、技術的には可能な気がします。災害発生→電力会社が送電停止→回線網が使えないとか災害発生→NTTの光ケーブル破損→他社の携帯網まで停止とかではなく、何があろうとビジネスは止まらない、絶対の安心感という商売の方が、訴求はしやすいこともあると思います。あれば、取引の条件に「この携帯電話サービスに加入していること」なんて書いてあるとか。

■2021年03月04日(木)  親になったらフラッグシップのボディと70-200 f/2.8は持ちたいもの
保育園とか学校のカメラもTPOあると思うんですよ・・・・背伸びしてもkissくらいにする的な・・・
そんなことはないと思います。Nikon D6にAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VRを付けて学芸会で雄姿を撮影するというのが正義なのであって、何者にも負けない体力と財力を誇示することこそ父親の責務です。それでも、パッと見てわからないような機材は使わないというのはルールかもしれません。あれは親同士の格付けの場ですから、こだわりの逸品よりもわかりやすい二大メーカーのフラッグシップが望ましいでしょう。ライカに洒落た単焦点レンズなんかつけていくと、感心はされるかもしれませんが違う世界にいるマニアだと判定されるでしょう。なお、D6でもAF-S NIKKOR 800mm f/5.6E FL ED VR他単焦点レンズ数本をでかいカメラバッグに詰めていくとやはり違う世界の人認定と思われます。ハイエンドのレンズ交換式カメラをあえてハイエンドのズーム一本で使うというのが、カメラに耽溺せず家族写真を撮る手段と割り切った世の中をわかっている大人の嗜みです。
そんな大人にはなりたくないですが、そういう大人がたくさんいるとカメラ業界ももう少し景気がいいのだろうなという気がします。いやまあ、ニコンとキャノンだけか。

■2021年03月04日(木)  今月の家賃が気になって仕方がないのに自助はないと思います
首相、「まず自助」変えず 「事業伸ばしている人いる」
自助だと目先のことで手いっぱいになって事業をのばすところまで手が届かないとか、新しいことを始めようとしたら緊急事態の規制に引っかかったようなことがあるのが問題だというのは、わかっているのだとは思うのですけどね。手薄な資本で自転車操業で事業が立ちあげられ、回るようにしてきたのが菅総理の世代の政治家たちなので、それで事業継続性が蒸発してしまっている点については、反省して手を打つ責任はあると思います。また混乱している状況で摩擦的失業を解消するような見通しを出せないでいることも問題でしょう。ゴートゥーとか百貨店再生などではなく、落ち着いて先行きを検討できるようにする対応と、こういう方向性ならノウハウを生かして安定した事業を営めそうだと見通せるような長期的な社会状況の安定策が必要です。こまめに規制の解除を先延ばしにするようなことをしていては、見通しが立ちません。役人など5年のプロジェクトをでっちあげる程度の能力しかないのですから、責任は政権担当者にかかってきてしまうのですよ。

■2021年03月03日(水)  売る方が悪い
密かに進む、日本企業の買収構想 中国を駆り立てる教訓
それ以前に自由主義の経済である以上企業の買収も事業の買収も当たり前なのですが、80年代の反省を今さらですか?

■2021年03月03日(水)  なぜ経産省が???
苦境の百貨店「ビジネスモデル転換を」 経産省に研究会
これは経団連か同友会、あるいは商工会議所あたりがすることだと思うのですが、どうして経産省がやっているのでしょうか。
いやまあ、昭和の通産省ならやりかねないのですが、80年代の「民間活力」を経てこれは、あまりにアナクロニズムでしょう。産業レベルの淘汰は経済における必然だというのがむしろ平成の役人のメンタリティだと思っていたのですが、令和に来て先祖返りですか?まさか「和」だから?
税金の無駄遣いなので、止めてほしいものです。

■2021年03月03日(水)  鉄道会社は沿線の土地を片側100m幅で両側買い取って空き地にするとか
東急東横線 沿線の足場が崩れ、運転見合わせが続く
これは酷い。東急も何とも気の毒なことですが、被害額をまともに計算するとえらいことになるので、最悪建設会社が潰れます。倒れ込むようないい加減な施工をしたのだから仕方がないですが、保険は降りるのでしょうかね?
これを機に、鉄道沿線の高層建築規制と線路の両側に十分な空き地を設けるような規制が、騒音問題とも絡めて議論されてしかるべきではないでしょうか。

■2021年03月03日(水)  無能な馬鹿ではないはずなのですが、この程度で務まるのですねえ
「女性が主婦業を追求した方が」日経、コラムを一部削除
いやまあ、日経なら驚きませんけど。というか、家事だって大事だという主張自体はあってよいわけで、既存の男女役割分担の実績を元に言うとこういうことになる、そして企業経営者が審議会を無能呼ばわりすることも珍しくはないわけです。
とはいえすぐ引っ込めたというのは、さすがに会社を潰したくはないと日経が判断したのでしょう。
ただし、日経の立場から言って、家事を重要視することには違和感があります。本来家事はアウトソースして現金になることをしてGDPを増やせというのが日経の主張のはずで、家庭に籠って家事を極めるというのはハウスホールディングリプレースメント産業(例えば総菜販売業や教育産業)には好ましくないのです。まあ、家計資産を証券で運用して伝統的家事はアウトソースするというなら日経的かもしれませんが、少なくともこの文脈はそうではないでしょう。保守派にもネオコンにも方向性や程度の問題はあります。仮に特化による比較優位と絡めているにしても、頭の悪い理屈であることはさておいてもそれで経済性が向上するというには無理があります。昭和後期の家庭内分業による生産性向上にしても、それを否定することでここ50年のレジャーや外食が成立してきたわけで、さすがに頭が悪すぎます。
家事をするよりも普通に働いている方が生産性が高い女性はたくさんいますし、そもそも普通に仕事をさせていると生産性が大変低い男性もたくさんいるわけで、本来普通の仕事で生産性が低い人は単純な家事でもやったらいかがですかと言わないといけない。段取りにしろ仕上げの程度にしろ基本はルーチン化の問題ですし、家政にしろ経営管理にしろ家庭には代替できる人がいておかしくありません。管理職が務まる人なら家政の能力も高いでしょう。愛情ある家事という感情労働は技能的、専門的な生産性が低い人に任せて(アルバイトの接客みたいなものです)、アウトソースとインハウスのミックスバランスまで経営能力がある人が判断すればいい、そういう考え方は成り立つはずですし、その家政の担当者が特定の性である必然性も元よりありません。家庭内分業論を、性的役割分担を抜きにして突き詰めるとそういう話になるのです。感情労働を性別による役割分担に結びつけて論じることは、歴史的経緯のみに基づいた制度の単純な肯定に過ぎず、考えていないことを曝け出したに過ぎない、つまり論壇における無能の表明です。接客だって立派な仕事だ、そう言うなら社長の給料と同じだけ払えばよいでしょう?仕事の単価が違うというなら仕事によって価値が違うことを認めるということです。より価値が高い仕事ができる人に価値の低い仕事をさせるのは筋が通りません。
この程度で経営者が務まるとは、日本の企業というのは何とも牧歌的なものだと思います。これで世界に挑む日本の企業などと、よくも言えたものです。日本経済新聞社の編集者の皆さん?

■2021年03月03日(水)  個人で買えば?
議員バッジは純金製維持か金めっきか 大阪市議会で論争
かなり情けない論争ですが、いっそ当選者は当選日と名前を彫り入れたバッジを自前で用意するのではどうでしょうか。子供だって学校指定で体操着や女子の制服などを買わされるのですから、議員が6万円くらい自己負担して、任期が終わったら記念品にするくらいはありでしょう。当選日がわかれば現在有効かどうかもわかるわけで、回収しては新任の議員に支給するなどという貧乏たらしいことを続ける必要もないはず、また4年に一回80何個の需要があるならば業者も続ける見通しが立つのではないでしょうか。
というか、大阪市民はこういう間抜けな議論をしている議員を信任するわけでしょうか。いかに大阪のおばちゃんが派手好きといっても、そこまで装飾品にこだわることに寛容ではない気がするのですが。

大阪市議の議員バッジ、純銀から金めっきに変更へ
こうなったようです。ちなみに「純銀」などと書いてありますが「純金」の間違いです。
いや、金メッキのバッジじゃなくて特殊紙に偽造防止措置を施して普通のプラケースに入れたネームプレートでいいじゃないかという気がするのですが。やはりああいう人たちは、真鍮に金メッキでも、代々伝わる金属製のバッジをつけるのがステータスなのでしょうか。ちなみに真鍮に金メッキというのは、安手の勲章の定番だったと思います。

■2021年03月03日(水)  プロというなら自分で稼げ
高校生は言った「夢はBリーグ」 プロリーグが持つ価値
いやまあ、子供の夢はともかく、補助金を出してまでやることではないと思いますけど?完全に自力で健全経営できることが最低限の条件で、その上でアマ選手の育成まで手掛けられないとやる意味がありません。それでできているプロスポーツ事業がいくつありますか?

■2021年03月03日(水)  いくら何でもそこまで無定見ではないと思い…思いたいですね
東京五輪「中止すべき時が来た」 英紙タイムズがコラム
個人的には中止した方がよいと思いますが、判断するなら橋本さんが組織委員会に行く前にすべきでした。現職大臣の会長就任を「ありえない」とでも言っていれば済んだ話で、選定委員会の面子が潰れるだけで済んだはずなのに、今の時点で中止を判断ではどうにもはしごを外したようにしか見えないでしょう。The Timesの東京支局長が与党の誰に聞いたのか知りませんが、せいぜい観測気球というレベルの情報だと思います。
とはいえ、三月中に緊急事態を終了できなければ現実味は帯びてくるでしょうね。トリガーを引きそうなのが東京都知事というのが情けないですが。

■2021年03月03日(水)  レジャー関連業界から残念首相と言われることは覚悟してください
4都県の緊急事態宣言、2週間延長へ 首相が方針固める
だから言わんこっちゃない。見積もりも判断時期の見定めも甘いんじゃないですかね。

延長幅なぜ2週間「合理性の説明は不可能」自民・世耕氏
そりゃそうでしょう。訊く方も悪い。揚げ足を取っているつもりなのかもしれませんが、合理的な説明など不可能だし、だからといって無期限に延長とも言えない、一ヶ月も延ばしたらそれこそ東京オリンピック中止なんて話が現実味を帯びてきかねない、二週間なら縮めるにしろ延ばすにしろ判断できるでしょうという程度の話で、そしてそんなことを言えるわけがない。これはこれで、こんな記事にするよりも与太話を観測で書き飛ばした方がましではないでしょうか。

■2021年03月03日(水)  むしろ貸し出す方が変だ
審査通った住宅ローン 育休わかると「融資できかねる」
もやもやと言ったって理屈から言えば当然なので、支払い能力がないとみなされれば貸し出しは受けられません。年収をどのように説明したのかにもよるでしょうが、育児休業中で収入がないもしくは支払い能力に支障が出る程度に減少していると思われたのでしょう。うちの会社は育休でも満額支払ってくれます、あるいは借り入れ分の月当たり返済額をこの程度の期間(育休に見合う期間)支払うことが可能な程度の資産がありますと主張できれば、融資を認める気がします。もっとも、そこまで資産があるなら頭金を増やしたらどうですかとは言われるかもしれませんね。結局リスク評価の問題ですから、債権額が減った方がリスクが少ないという考え方もあるでしょう。

■2021年03月02日(火)  立憲政治のために正義は犠牲となるもの
慰安婦は性奴隷ではなく売春婦だった―ハーバード大教授の論文の波紋
まあ、人文系だけにまともな資料評価なしに書きなぐっている可能性もなしとはしないわけですが。
ただし、いわゆる韓国の常用工判決、慰安婦判決は、自国の行政府を追い詰めたという意味で最低の判決だと思います。正直文大統領の困惑しているという評価は当然で、どうせまともに執行できないのだからとりあえず悪いことは悪いと言っておけというなら無責任ですし、行政府は責任を持って執行しろというならなおさら無責任で、司法府の分を超えています。元記事の筆者であれば最高裁判所の安保関連判決は不当だと主張して止まないのでしょうから司法府は正義の判断をするべきだと言うのでしょうが、理非善悪はともかく、国際司法裁判所だってその判決には従うという当事者の同意の下で判断を行うのであって、当事者の一方が裁判を行うことに同意しないと言えば裁判自体ができません(国際司法裁判所は、当事者たる国家により付託された国家間の紛争について裁判を行って判決・命令をする権限を持つ。)。まして一国家の裁判所の如き、他の主権国家に判決を強要もできなければ外交の責任も持てないのです。最悪行政や立法による司法の無視という立憲政治における問題を引き起こしかねないわけで、少なくとも私なら、司法府は外交に関して行政府や立法府の権限を侵害したと違憲訴訟を起こし、判決の執行停止、(限定的)無効の宣言を求めるでしょう。最悪のパターンは、行政府と立法府による最高裁判所法廷の弾劾です。裁判所による過度の正義の主張はそれだけ重大な問題を引き起こすのです。米国連邦最高裁判所が提訴された事件を「取り扱わない」ことができる、つまり判断は下さないが前例にもしない、後日類似の事件について判断を任意に下す可能性があるという態度を取れるのは、このあたりのバランス感覚だろうと思うくらいです。
日本政府は大日本帝国政府の非人道的行動が被害者に物的精神的損害を与えたことを認め、そのしるしとして相当の賠償と謝罪を行えと主張することは構いませんし、正直賠償と謝罪で済むとすら思えませんが、無責任な判決を下して行政府に丸投げすることを正義と呼ぶのは認められません。日本政府がそこを見透かして主権免除を主張したならそれは姑息ではあるものの、国家の名の下で強制力を持つ裁判というものに必然的に伴う制約ではあると思います。

■2021年03月02日(火)  焼き厚揚げのネギ酢和え
奥薗, 2021/3/2

調味液: 醤油、酢、みりん大匙2、ごま油小匙1、鷹の爪輪切り少々

調味液に長ネギのみじん切り1本分、おろし生姜1片分をまぜる
厚揚げに小麦粉をまぶしゴマ油で揚げ焼きにする。
焼きあがった厚揚げを調味液に浸して10分漬ける。

2〜3日漬けた状態で持つ

■2021年03月02日(火)  RAWで十分でしょうに
普及するのかデジタルカメラの「HEIF」
いや、カメラやコンピューターが対応したところであまり意味がないと思うんですけど。実際私などカメラ側はRAWのみで、JPEGはコンピューターにインポートしてから作っています(コンデジはJPEGしか作れないのでそうなっていますが)。なぜJPEGにするかというと他人に渡す/見せるからで、正直カメラ側に撮って出しをインスタに上げる機能でもついているならそこにRAWから他の形式へのコンバーターを仕込めば十分だと思っています。なにも撮影時点でJPEGやHEIFにする必要はありません。もちろんセンサーの性能を最大限に生かす画像フォーマットは必要ですが、それはRAWでよいのです。むしろそれこそインスタのような見せるためのサービスやファイルマネージャーなりWebブラウザなりの見るためのソフトウェアがHEIF、あるいは他のより元の画像の品質を反映できる画像形式に対応していくことこそ必要ではないでしょうか。またカメラが高画質に対応していようがモニタ(やプリンタなどの出力機器)がへぼでは表示しきれません。
まあSONYなんでデータ交換フォーマットについてもそのあたりのこだわりというのはあって不思議はないのですが、カメラで完結させる、カメラに仕込むというのはばかげているとしか思えません。むしろブラウジングソフトウェアの方を、読み出し、出力ともに、まめに対応フォーマットを充実させるべきです。あるいは高品質画像をアピールするなら、ラボ屋と手を組んでSDカードなりを持って行けばカメラの性能を活かした出力ができるステーションをコンビニ並みに配置するのでもよいでしょう(コンビニの多機能出力機は…今のところ画質は良くないですね)。とにかく最終的な出力までしっかりコントロールする手段としての画像データ交換フォーマットの選択であるべきで、それをカメラのところでやっても仕方がない気がします。

■2021年03月01日(月)  アース・スター十周年
アーススター10周年記念小冊子にて、ヤマノススメの読み切りが載っております
それはおめでとうございます。比較的初期から掲載されていたはずですから、作品のほうもそろそろ10周年でしょうか。
非売品の小冊子掲載なので、しばらくしたら単行本に収録されるんですかね。

■2021年03月01日(月)  FAXだと本人確認ができないなどとほざく連中に聞かせてやりたい
『アップル公式サポート』をかたるハッカー、iPhoneユーザーから約16万円を騙し取る
これは…ひどいですね。世の中は、これほどにもセキュリティ的に脆弱な電話を、連絡に使い続けるつもりなのでしょうか。せめてEnd-to-Endセキュリティを備えたシステムの普及が望まれます。
もちろん技術的には加入者宅の電話線に流れる番号の信号を横取りして任意の端末に中継したり、携帯電話の音声通信パケットを横取りして同じようなことをすることもできるとは思います。とはいえそれで16万円はないので、詐欺のためというよりは技術検証目的の愉快犯でしょうか。iPhoneのパッケージの電話番号を忍び込んでいじるというのも考えにくいですし、間違えたにしてもどう間違えるかなど予測は難しいでしょう。
当面個人としては話の筋が怪しい場合は無視するしかないわけですが、そういった手法では根治策にはならないので、インフラストラクチャーの面での整備を期待します。

■2021年03月01日(月)  ヤフーとLINEではプラットフォームとしては弱い
ヤフーとLINEの経営を統合、GAFAに対抗できるか
いや、GAFAと対抗などと言っていますが、事業構造が全く違うわけで、むしろドコモ、au、楽天を制したうえでようやくAmazon対抗というレベルだと思います。リテールならともかく広告でGoogleやFacebookへの対抗は見えてきていませんし、Appleの垂直統合モデルに対抗するにはハードウェア部門、それもグループ内のリソースを用いて消費者向けの製品を作り出す部門が力不足、GoogleやAmazonのような大規模な分散システムを自分自身の事業で使っていく需要もありません。コングロマリットとしての規模は膨れ上がるでしょうが、Fはともかく、GAAとは併存が良いところ、喧嘩を売るならSBGが先方を買収するくらいしか手はないでしょう。

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