日記

■2019年05月27日(月)  商品名ってわからないですね
甘いものの天国
そういえばドイツからスカンジナビアにかけてはゼリーが好まれるのでしたか。写真のは、フルーツ寒天の一種ですね。ゼラチンは基本動物の骨などから採りますが、寒天は海藻を使います。食感も違います。他にもでんぷんなどを使用した、ゼリー状のお菓子があります。

■2019年05月26日(日)  スマートホームを買いたいと思うか
スマートホームの普及を阻む壁を突破するには:佐野正弘のITトレンドウォッチ
まあ、家具だけの問題ではなく、家の中の配線も絡むことまで考えると、建売メーカーを巻き込むというのは正攻法だと思います。というか、スマートホームで一番大事なのがホームセキュリティだと思うのですが、そこは家自体に作り込むしかないと思うのですよね。
それはよいとして、スマートホームってどうなんでしょうか。確かに帰宅して部屋が涼しいとか温かいとか、帰宅の時刻に合わせてお風呂が沸いているとかご飯が炊けているとかいうのは便利なのかもしれませんが、外とつながっているという気味の悪さを払拭するものではないと思うのですが。まして、物理的に線をつながなくてもつながってしまうWi-Fiに家電が対応するなど、不安でなりません。

■2019年05月25日(土)  多国籍企業よりは後進国の財閥の方がましではありますが
ファーウェイ騒動 日本に悪影響も
まず、ファーウェイに部品を売っている企業については、突然の状況悪化に同情するほかありません。本来取引先のひとつが倒れると連鎖的に影響を受けるような経営は避けるべきですが、あれだけの出荷規模となると大手の取引先となることは避けられないでしょう。全く大手企業というのは迷惑なものです。
ユーザーへの影響は、むしろ時期としては良かったのではないかという気もします。半年先、5G端末が助走を脱してくる時期にいきなり供給が止まるよりは、走ろうとしたところで止まる方がましでしょう。
とはいえ、ファーウェイの脱落がラインナップに与えた影響を考えると、スマートフォンというのは大量生産とダンピングの粋を集めた製品であると言わざるを得ません。比較的お金が余っており、人件費も安い中国で、資金を調達して大量の製品を生産し、低価格で一気に売り切ることができなければ、事業として成功できないわけです。ファーウェイ自体は通信デバイスの開発に積極的な企業ですが、5Gも含めて、技術としては、最先端というよりもむしろ、枯れた技術をいかに上手に使うかという部分に取り柄のある企業でしょう(コンシューマー向けの通信機器なんてそんなものなので、どこも同じですが)。先端技術は部品を買っているIC製造企業や電子部品製造企業にあります。もちろん、上手に最終製品にまとめてくる能力は事業者向け製品を含めて高く、優良な企業だと思いますが、技術としてはOnly Oneではないように思います。利点を生かして現在のポジションを獲得したのは、優れた経営手腕の賜物と言えるでしょう。とはいえ、品質の点で同程度のものは他社でも作れると思うのです。それが、ファーウェイとサムスンなしには高級機と低価格機しか残らないというのは、まあ、他社が情けないのでしょうね。
まあ、ダンピングで儲けたのが先進国の本社でないだけましではあるのですが。

■2019年05月25日(土)  標準技術を恣意的にもてあそんだわけでもあるまいに
ファーウェイ、SDカードやWi-Fiの標準化団体から追放か 今後のスマホ開発に暗雲
とりあえずITUから排除されたようではなさそうですが…標準化団体としての器が問われそうな事例ではあります。米国企業が中心になって結成されてきたために米国にあることが多いこの手の団体ですが、19世紀のようにスイスあたりに置かれる例が増えてくるかもしれません。

■2019年05月24日(金)  サラリーマン経営者は頭を下げることが高い報酬の根拠でしょう
終身雇用の“終わり”で「ジョブ無しおじさん」は生き残れるか 城繁幸氏に直撃
まあ、経験してきた仕事自体はなくなるわけではないので、それこそ60歳過ぎてもポジション自体はあるんですよね。ただし、所詮ジョブローテーションの対象になるようなジョブなのでそれ自体としての給与はあまり高くないのと、上級管理職のポジションではないという…
前にも書いたとおり、終身雇用制度自体の崩壊は必然だとしても、その制度を取ってきた雇用側は一定の清算をするべきだと思います。終身雇用の場合、バランスは40年以上の時間の中でとれるものですから、城氏の言うように10年前から(というか、私の記憶では城氏個人については20年前くらいから、経営側の見方としては30年以上前から)制度の崩壊が視野に入ってきたのだとしても、10年前の時点ではお互いまじめに考えてはいなかったわけです。便宜的に1985年くらいを起点とするとしても今の55歳以上の人、10年前であれば32歳以上の人は終身雇用を前提に将来像を描いていた可能性が高いことになります。本来であれば、雇用者側が「もう限界です、ごめんなさい」と自己都合による一方的な制度変更をお詫びして、被用者の皆さんに新制度への理解を求めるべきでしょう。当然、被用者保護の仕組みも流動化する雇用に即したものとしなければならず、その対応だけでも5年はかかります。100年前ならともかく、現時点で被用者保護制度の無理な切り替えや雇用制度のハードランディングをやったら、経営者と官僚の政策的失敗の誹りはまぬかれません(しかも1990年代の米国、ドイツ統一以降の欧州を見たうえでです)。その責任者が、記者会見でふんぞり返って高説を垂れているのには、激しく違和感を感じます。
実質的には、高齢者雇用紹介制度や人材派遣システムによって流動の仕組みはできつつあると思われるので、セーフティネットの対応や生活設計廻りの移行措置を進めることになるでしょう。

■2019年05月24日(金)  ちょっと状況が悪いんじゃないかな…
妊婦加算、再開の方向で検討 「妊婦税」批判受け凍結中
医療行為の専門性の評価という点では理解はできるのですが…ただでさえ子供は金がかかるなどと言われている状況で請求書の項目を追加するの、もしかするとそれを理由に健康保険の掛け金を増やすのというのはどうなんでしょうかね…出産に健康保険がきかないということで批判もあるんですよ?余裕がある人以外は子供など作るべきでないとでも言っているならともかく、人口が減る、大変だと言っている状況で、子供ができると負担が増えるような施策提言は、有識者検討会の分を超えているのではないかと思います。これが、財務省を巻き込んで予算措置まで道筋がついているならありだと思いますけど、たぶん有識者検討会なりの提言を元にこれから財務省と調整するわけですよね。縦割り行政というのは財布の保証があるから有効なんであって、提言があれば予算措置はするよというところまで根回ししておくのは役人の仕事じゃないでしょうかね。もちろん政治家でもよいわけですが。

■2019年05月22日(水)  ダンピングしてきた側が何を言うかとは思いますが
米シューズ業界、追加関税は「理解不能」 大統領に書簡
反対すること自体は理解できますが、理解不能という主張はそれこそ理解不能です。ざっと調べただけでも米国と中国の平均年収には4倍程度の違いがありますから、靴のように労賃と購買力の差で鞘を取っているような事業であれば輸入価格の400パーセント程度までは関税をかけても妥当ではあるでしょう。確かに靴は売れなくなるかもしれませんが、国内労賃相応の値段になって売れなくなるのであれば、むしろ今までの売れ行きの方がおかしいということでしょう。
もっとも、さすがに400パーセントは売り手側で吸収はできないでしょうし、そこまで上げれば消費者価格への影響は避けがたく、買えなくなったという不満、あるいは高いのにすぐ壊れるという不満が出てくることは避けがたいでしょうね。そして店売りの靴の製造拠点は米国内にはほぼないでしょうから、流通・小売り業界が崩壊するくらいはあるかもしれません。その意味で自滅しかねない方法だとは思います。

■2019年05月21日(火)  RPCは本質的に危険
画面を閉じても止められないWebブラウザ攻撃手法「MarioNet」の危険性
リモートプロシージャ―コールには本質的に危険があると言ってしまえばそれまでですが。
この手の話は、外部から実行すべきプログラムを送り込み、実行までトリガーできるような仕組みを備える以上、消すことはできないでしょう。サンドボックス云々という話にしても、そもそもサンドボックスの外に効果を及ぼせないようでは意味がないことが多いわけで、例えばサンドボックス内で実行されているプログラムがネットワークシステムにアクセスできないと、実行開始後データをアップデートすることができないわけです。セキュリティが重要であれば、外部から実行可能プログラムをロードする仕組みは無効化するのが筋です。デザイナーも、どんなことをすれば本質的に危険かくらいはわかるはずで、他人のコンピューターの上でプログラムを動かすなどというのはその最たるものでしょう。本来身元証明をしてアクセス許可を取得し、さらにログインの操作で責任の所在を明らかにしたうえで許されるようなことです。危険だと想像できるなら、間違って他人が踏んだりしないよう警告くらいはするのが設置する人の責任です。そんな危険な仕組みをデフォルトで有効にするソフトウェア開発者やトップページから使いまくるデザイナーは、刑事責任くらい問われてしかるべきだと思いますけどね。

■2019年05月21日(火)  終身雇用でなくする努力をすっ飛ばして維持は無理と言われてもねえ
トヨタ社長が「終身雇用は難しい」と言っても、やっぱり「終身雇用」が必要な理由
まあ、ずっと勤め続けることが前提の制度の中で解雇を前提にせざるを得ないと言われても困りますし(というか、解雇自体は正当にしても、従わなきゃ解雇するというのは強迫です)、そもそも採用自体を終身雇用を前提に実施している状況であの言い方はないですよね。
もちろん、組織の人的構成自体をダイナミックに変えていく必要があるというのは理屈ではあって、それこそ組合との交渉の場で理解を求めていくというならわかるのですが、記者会見で言っちゃうというのは感心できません。ましてやインセンティブが必要だなどと言うのは笑い話もいいところで、トヨタ自動車がそこまで財務的に追い詰められていたとは聞いたことがなかったのですけど。もしかして不渡りが出る前兆でしょうか。
さて、後出しじゃんけん的に終身雇用の終結を言い出すのはアンフェアだというのはその通りなのですが、
--
そして社員側も、会社が無条件に雇用を維持したり、給与を支払ってくれたりするとは考えず、あくまでも社員1人1人の積み上げが会社の売り上げであり、自分の雇用を守るためには、自分も「当事者」の1人であるという意識を持たなければなりません。

 言い換えれば「会社VS. 社員」の対立構造ではなく「会社=社員の集合体」という考え方にシフトチェンジして、どこへ行っても通用する人材になるよう自己啓発に努めなければならないということです。
--
というコメントには異議があります。もちろん「無条件に雇用を維持したり、給与を支払ってくれたりする」わけはないのですが、雇用した従業員を用いて収益を稼ぐ責任は社員と経営者にあるということははっきりさせておくべきです。「会社=社員の集合体」というのは、正しくもあり間違ってもいる議論で、「社員=出資者ないしは持ち分の所有者」という意味であれば正しいのですが、「社員=経営者+従業員」という意味であれば完全に間違いです。経営者にしろ従業員にしろ、社員から一時的ないしは部分的に業務の委任を受けているにすぎません。経営者であれば、一時的とはいえほぼ全権を委任されているので会社の責任を負っていると言えるでしょうが、理屈で言えば会社として何か問題を起こしたときに賠償の責任を負わされるのは社員であり、経営者や従業員ではありません(株式会社では社員が免責されてしまっているのでわかりにくいですが)。また雇用した以上給与を支払うのは当然で、支払えないのであれば適切な補償をしたうえで解雇すべきであり、儲からないからといって雇っている人に給与を払わないというのは許されません。給与を払ったうえで、雇った人に儲けが出るように行動の指示を出すのは、社員の、そしてその直接の委任を受けた経営者の責任になります。「会社の指示に従いました」というのが通るのもこの意味で、指示に従っていたのであれば、会社を吹っ飛ばすような問題行動をしたのであっても、従業員は責任を問われません。とうぜん、指示待ちであっても全く問題はありません。「あくまでも社員1人1人の積み上げが会社の売り上げであり、自分の雇用を守るためには、自分も「当事者」の1人であるという意識を持たなければなりません。」などということはなくて、給与の原資すら稼げないようであれば、「無能な雇い主は嫌だよね」と言って転職すればよいわけです。雇う側では、雇って指示を出せば儲かる技能を持った人を雇うことになるわけで、「どこへ行っても通用する人材になるよう自己啓発に努めなければならない」というのはそういう話で、「自分も「当事者」の1人である」などというマインドセットの問題ではありません。逆に言えば、意欲があっても技能がないというのは解雇の理由になりえますし、技能がある人にいかに儲けが出る程度の意欲を持ってもらうかというのは経営者にとっての課題になります。
もちろん、メンバーシップに基づいた事業組織というのもありえます。例えばある種の組合がそうであって、この場合あくまでも従業員が主で、資本が必要なら組合員が責任を負って借りてくることになります。この場合、貸主であっても、メンバーを一方的に除名することはできません(金を返すか、問題あるメンバーを辞めさせるかの選択を迫ることはあり得ますが)。とはいえ、会社というのはこういう類型ではありません。「専門家」ならばここはわかっているのがむしろ当然だと思うのですが。

■2019年05月19日(日)  ファームウエア更新失敗でならまだよいのですが
容疑者装着の電子足輪、ファームウェア更新失敗で一斉に追跡不能に。オランダ警察は所在確認に追われる
正直無停止システムとしてはどうかとは思いますが、ファームウェアの更新に失敗して機能不全になるというのはまあ、理解できます。本来そんなことのないように十分事前の検討をしておくべきですし、そもそも更新に際して通常運用のまま実施するというのが正しかったのかどうか、むしろ装着者をあらかじめ確保したうえで実施すべきだったのではないかといった検討をすべきでしょう。
問題は、昨年夏にあったという「携帯電話ネットワークがトラブルで不通となり、常時監視視してるという約700人のうち450人の行動追跡システムからのデータを受信できなくなりました。」という事例です。携帯電話ネットワークが止まること自体は予想しうる状況で、その時の対応策はあるのが当然、時々訓練もしておくべきです。この時も所在確認に追われたのだとしたら、今回のトラブルにおいて前回の経験が生かされていないことになります。緊急対応機関としては、さすがにお粗末な気がします。

■2019年05月19日(日)  新茶と熟成茶
新茶と熟成茶の飲み比べセットというのを買ったのですが、それこそ急須が2個あるような状況でないと飲み比べは難しいです。
印象としては、新茶は香りがはっきりしているのと、味が硬い気がします。熟成茶は香りも味も柔らかいですね。お客さんに出す際には香りがはっきりしていると都合がよいですが、味は熟成茶の方が好みです。

■2019年05月17日(金)  それはハイボールなのでしょうか?
日本の不思議なお酒
なるほど、このあたりがツボなんですね。
というか、軽井沢ビールは良いとして、残りがゲテモノじゃないですか。辛くなるほど唐辛子入れちゃったらハイボールの意味がないですし(ホワイトリカーをトニックウォーターで割って唐辛子入れるのと何が違うのかと)、紫にするんだったらハイボールではなく水割焼酎に色付ければいいですよね。ネーミングセンスはまあ、ある意味秀逸だと思いますが…作り方としてはこれの応用で、ジンの代わりにウイスキーを使うのだと思います。とはいえ、正直サケを侮辱している気はしますけどね。混ぜること、薄めること自体はかまわないのですが、ベースのフレーバーや色味を生かさないなら薬用エチルアルコールでも薄めてつっこんどきゃいいでしょうに。なんでもいいからハイボールとか、そういう発想で混ぜるなど、文明人として恥ずかしいです。

■2019年05月17日(金)  私企業によるブロック経済への欲望
ソフトバンクがヤフーを連結子会社化――孫社長「お前が仕組んだと言われるのは嫌だなぁ」
まあ、普通は気づきますよね。
とはいえ気になるのが、「ソフトバンクは通信専業に近く、そうしたサービスはどちらかといえばヤフーと分業してきた感がある。あらゆるサービスをポイントで回していくにはヤフーとソフトバンクの関係が密になる必要がある。」という話です。こういう方向性自体は珍しいものではなくなりましたが、正直私鉄沿線の住宅団地に住むのと同じで、アマゾン経済圏、ドコモ経済圏、ソフトバンク経済圏に住んで欲しいということです。個人情報がどうのという以前に、多くの人が経済圏の中にいてくれればその中でお金が廻ることになりますから、法定通貨や外国の通貨のようなコントロールできないものを無視して事業を営めることになります。少なくともソフトバンクの本業は流通と金融ですから、遍在する取引システムへの欲望を持つこと自体はよく理解できます。とはいえ、そういうものが私企業であってよいかという話は19世紀に結論が出ており、1980年代のあれはあくまでもディストピアものだと思っていたのですけどね。

■2019年05月17日(金)  必要な時は黙っているというのも立派な機能?
アンビエントコンピュータの時代
スマホやスマートウォッチなんかコンピューターとしか言いようがないですしね。
もっとも、コンピューターが多少なりとも一般に知られるようになった1960年代以降、コンピューター執事的なものは想定されていたわけです(第一次AIブームとか)。執事である以上電源が入れっぱなしなのは当たり前というか、そもそも当時のコンピューターは電源を入れっぱなしが当たり前だったわけで、まさに呼べば答えるあれです。いまだにそのころの発想であれっぽいものが企画されているわけですが、コンピューターにモニタがついているとは限らなかったというか、コンピューターとの接点が表示器付き端末機とは限らなかったためでしょうか、あの頃のイメージには画面は必要な時に見るものとして登場します。とはいえ壁一面の画面での環境映像なんかもあのあたりの発想のはずで、そのあたりがアンビエントコンピューターの起源ではあるかもしれません。
端末機部分は小型化が進み、それこそリストバンド型やアイグラス型の個人情報端末も実現しています。また機器制御用コンピューターも、機器制御だけでは性能を持て余すようにすらなりました。それらがネットワークを通じて連携するようになり、まさにユビキタスコンピューティングです。一方で、今のコンピューターのイメージ、つまり簡易書斎的な使い方は背景に引いていくのでしょう。活字による文書が明らかに音声記録や手書き文書よりも優れている以上、空間を区切った平面に文書を表示させつつ音声やキーボードで本文を入力するという作業は残るはずですが、アプリケーションのごく一部になるわけです。なお、世界に冠たる隠者的書斎文化を発達させた日本人としては、音声による文書作成や文書の読み上げは願い下げたいところですが、あいつら文字を書くなんて肉体労働は奴隷がやってしかるべきだと思っている節があるので、それこそ脳を何らかの形でコンピューターに直結させるようになるまでは、デフォルトで音声入力がついてきてしまう形になるものと思われます。ということは、次に実現されるべき機能は、余計なことを言われても空気を読んで黙っていることでしょうか。

■2019年05月16日(木)  ケチをつけるとすればドコモがやってること
分離プラン時代の購入補助は『36回割賦』、ドコモ「スマホおかえしプログラム」発表
まあ、まっとうな解ですよね。回線契約も、契約時は必要ではあるものの分割払いと別に解約もできるようです。
ケチをつけるとしたら、ドコモがやっているということでしょうか。スマホメーカーがやっているならおそらくけちのつけようがないわけで、一方ドコモがやっているということで結果的にドコモの回線の販促になっています(もちろんドコモはそのつもりなのですが)。総務省の意図としては主要キャリアを排除したいけれども特定のキャリアだけ排斥してしまうと問題になるので販促手法にケチをつけているところがあると思いますし、ドコモショップで回線契約と合わせ売りされることには批判は出るでしょう。
ドコモはいい加減コンシューマー市場から撤退したらよいのではないでしょうか。

■2019年05月16日(木)  他人に渡すのが前提
EIZOクオリティがここまで身近に! “5万円台で買えるColorEdge”の魅力
読んでいればわかりますが、「プリントアウトして他人に渡すのが前提」のワークフローです。その場合、モニタとプリンタのカラーが調整されていないと、思っていたのと全く違う出来上がりになってしまいます。撮影時の印象とPCで見たときの印象が違う原因のひとつでもありそうですが、PCとプリンタのミスマッチは最終出力に影響するわけですからより深刻ですし、そのプリンタが出稿先のものともなれば、大問題です。
逆に言えば、手元のPCでしか見ないのであれば関係ない、カラーマッチングされていないモニタで見ることになるWebでの公開でもあまり関係ないということになります。

■2019年05月15日(水)  やはりケータイとして作る方が安いんだ
クレーンゲーム景品の「Bluetooth子機」が実はケータイだった!香港でSIMを入れて使ってみる
やっぱりこういう発想ありなんですね。Bluetooth子機というのは予想外でしたが、スマホにいろいろ入ってるならソフトウェア的に加入者網通信機能だけ殺して多機能端末として使うこともできるよなと言うか、まさにSIMフリーの本体だけ買ってSIMを入れずに使っているのがそれなわけですが。
ソフトウェアの削除の仕方が微妙にいい加減(SIMに反応して回線を開通させちゃうとか、SMSの受信に反応しちゃうとか、返信ができてしまうとか)ですが、発信機能さえ呼び出せなければ実質使えない、規制はクリアしてるから大丈夫というところでしょう。
こうなっちゃうのは、量産済みのあり物を買って機能だけ殺した方が安上がりだからです。数十万台はけるならともかく、数千台くらいの量だと、製造前にかかる費用だけで原価を数千円〜数万円跳ね上げます。記事の印象ではパッケージングは日本でしているようですが、筐体だけでも新規にデザインすると百万円以上かかるでしょう。既存のカラバリにロゴを入れるくらいだとおそらく1台当たり数円で済むのだろうと思います。

■2019年05月14日(火)  高齢者をデジタル世界から置き去りにしてはいけない…ですか?
小寺・西田の「マンデーランチビュッフェ」Vol.3 ニュースクリップ
高齢者をデジタル世界から置き去りにしてはいけない
こういうのを見ると連想するのが小学校の国語の授業です。ひたすらひらがな、カタカナ、漢字の書き取りをやらされたりするわけですが、あれは文字を読んで書くというのが社会生活に必須だからという建前です。言い換えれば、字が書けないから口頭で役所の手続をするなんてサポートはごめんだから、自分の名前と住所くらいは申請書に書けるように教え込んでおくわけです。まあ、さらに後ろ暗い目的もあるわけですが…もともと200年もさかのぼると字なんか書けないほうが普通で、というか漢文とラテン語以外は正書法すら十分確立しておらず(和文の正書法も確立したのは明治時代です)、村長さんとか名主さんが口頭で手続を受け付け、領主様に取り次いでいたわけで、それこそ村長や名主が世襲だとしても、それはそもそも字が書けるのが村長や名主の息子くらいだったからなんてことがあるのです。そこからさらに百年もさかのぼると、200kmも離れると言葉が違い、そもそも会話が成り立たないという…
リテラシーというのはそういうもので、知的なインフラストラクチャーです。インフラストラクチャーである以上、最低限の一線は全員が押さえておかなければならず、そこまでは公権力が介入してでも(憲法の教育の義務あたりですね)訓練させるわけですが、インフラストラクチャーの代表ともいえる道路が制度の上で私道と無料で使える道路と車両だけ使える道路と有料道路の四層構造になっているように、リテラシーでも初等教育修了レベルと都市教養市民階級とでは違うのです。それを都市教養市民の視点から一律に眺めるのは、どこかおかしいでしょう。
この記事を「年齢によるデジタルデバイド」と言い切ってしまうことには、躊躇を覚えます。確かに年齢は問題になっているのですが、それは現役世代であればスマホを持っているのが当たり前というレベルの話なのであって、前段の「米国では、65歳以上の高齢者の3分の1がインターネットを使った経験がなく、半数は自宅にインターネット接続のための設備がないと言われている。」というのは、そもそも普及していないじゃないかという話です。これが75歳以上ならまあ、デジタルデバイドでもいいかもしれませんが、65〜75歳の層であれば2000年時点で50代半ばまでです。つまり、ここ10年で高齢者の仲間入りした人ですら、1割はスマホすら持っていないと考えざるを得ません。スマホなんて10年前でも店に買いに行けば売っていたわけですから(少なくとも10年前には飛行機のチェックインはスマホやネット対応携帯からできるようになっていたはずですし)、20年前には普及期に入っていた技術について、最若手ですら1割が持っていないという数字は年齢(時代)だけが原因ではない可能性を示しているようにも思えます。低コストの社会参加手段が必要な層にその手段が届いていないのだとしたら、相当問題があると思いますし、時間が経てば解消するとは限らない可能性もあります。
なお、「地方においても、ITを使えばほぼ都会並みの利便性を得ることができる。」というのは現在の日本の特殊状況です。公共交通同様、油断するとあっという間に格差が付きます。

■2019年05月13日(月)  なぜ箸?
最近の色々
2枚目は4/24-5/5のキャンペーンですね。抹茶フレーバー自体は元々あるメニューのはずですが、この期間抹茶尽くしだったようです。ピカチュウとファンタの期間限定ラベルもいかにもな感じです。
で、問題は最後の箸置き?ですが…まあ、ナプキンの上にカトラリーを置くのだと気持ち悪く思う人がいるのかもしれませんが、色々間違ってる気はしますね。箸があるのは、たぶんナイフとフォークでは不便な人のためのオプションでしょう(皿に盛れるものであればすべてナイフとフォークで扱えますので)。とはいえ、まずカトラリーのセットの仕方として間違っていると思いますし、箸にしても、本来は横に置くものです。

■2019年05月11日(土)  遅れてきたなんとか
マイクロソフト、巨大Windowsデバイス「Surface Hub 2S」を日本で発売。約100万円で9月出荷
高すぎ。これと10万円クラスのビジネスデスクトップに5万円くらいのUPSで間に合うでしょうが。

■2019年05月10日(金)  端末さえあればコンビニでなくてもよいのでしょうけど
クレカのない人でも無駄なく決済。Google Playがコンビニでの現金支払いを開始へ
まあ、どこでも誰でもクレカ決済ができるというわけではありませんしね。
とはいえ日本は都市部であれば徒歩圏内にコンビニがあることが一般的ですが、メキシコもそうなのでしょうか。またそもそも現金すら都市部でないと流通していない地域もあるわけで(プリペイドのキャリア決済の残高が事実上通貨になっている地域もあるそうで)、多様な決済方法を提供できるほどに決済制度がこなれてきたことや、有無を言わせず貨幣経済に組み込んでいく構造には驚くばかりです。

■2019年05月10日(金)  電動台車
サンコー、人も一緒に運べる電動台車
人を運べることが必要かどうかはともかく、電動台車です。平坦なところではあまり必要は感じませんが、坂を上る場合などは役に立つでしょう。

■2019年05月10日(金)  ないよりましだろうけど絶賛することか?
停止のGM工場をEVベンチャー買収へ トランプ氏絶賛
GM's Ohio Plant Sale Plan Draws Trump's Praise, UAW's Skepticism
まあ、UAWのコメントが適切でしょうね。工場が立地することよりも雇用の方が重要なのですから(州知事なら立地だけでも歓迎でしょうけど)。いくらなんでも新進の電気自動車メーカー相手にGM並みの労働協約を飲ませるのも大変でしょうし、少なくともGMの労働協約が買い手にも引き継がれる(そこまでGMなりトランプ大統領なりが交渉する)のでもなければ賛成はしにくいでしょう。

■2019年05月10日(金)17:56  日本語特有の問題ですか?
数値と数字のちがいを理解できないAIならいらない
テキストとしてはともかく、言語解析としては解決していくと思いますよ。1-2345なのか1引く2345なのかわからないようではまずいでしょうし。とはいえ、1234567が百二十三万四千五百六十七なのかいちにーさんしーごーろくなななのかは、人間だってそれだけではわかりません。例えばそれが郵便番号であるという情報があって、いちにーさんしーごーろくななであると理解するものです。そこまでの情報をAIに入力するのは実装者なりユーザーなりなので、作りが悪いとあほな解釈ミスは起こるでしょう。同音異義語の問題や論理的区切りの検出なども、人間がミスをする程度にはミスをすると考えるべきです。それこそ「イタリアンはどこがいいかなあ」と聞いたときに、新潟ローカルのジャンクフードが出てくる喫茶店を紹介されるくらいのことはあるでしょう。また言語解析の観点から言えば、途切れのない文字列(ないしは音の並び)や日本語だとだけはわかっている画像から意味解析ができないとそれこそ意味がないので、横書きの縦書きのという話は制約条件の設定基準程度でしかありません。

■2019年05月10日(金)  せめてCPUと通信モジュールだけでも自製できてれば保護する価値もあるでしょうけど
「みんなiPhone」は平成まで? アナタの知らない『分離プラン』後の世界
単純に、15万円でも買う価値のある製品を提供すればよいと言ってしまえばそれまでではあります。実際、自動車なら150万円くらいでもローンを組んで買う人がたくさんいるわけで、維持費も大して変わらないというか、車の方が高いでしょう。24万円の年利5パーセントで24回ローンを組めば月当たり1万1千円というところです。回線使用料も含めて、月2万円くらいでしょうか。
もっとも、それだけの価値を主張できるかどうかには、個人的には懐疑的です。私個人としては、4Gルーターを2年で償却して月2万円ならメリットがあると思いますが(というかプリカ式に必要がある時だけコンビニで通信枠を買うのならなおよいですが)、さすがにそこまでのメリットを感じられない人もいるでしょう。幸いというべきか、セキュリティの問題が出てくるのは通話以外の部分なので、通話以外の機能を無効にできれば、中古端末でもほぼ問題は出ないと思います。通話アプリケーション自体がOSの上に載っているので、通話以外の機能を無効化するのにいささか手間はかかりますが、通信さえしなければよいと割り切るのであれば設定を少しいじるだけです。
現在の日本の通信機器メーカーのビジネスモデルとは相当矛盾するので、全面撤退になってもおかしくないとは言えます。とはいえ、そもそも日本のメーカーはスマホの基幹部分は他所から買っているだけなので、撤退しても全く構わないというのも事実でしょう。

■2019年05月10日(金)  すぐ返事が来るのが当たり前という風潮
電子メールの作法と社風あるある
「名刺よりもメールのはずが」
そもそも相手が人なのか窓口なのかが問題ですが、メールは結局、窓口を前提とした機能を発展させずに現状に至っています。では人の場合はというと、やり取りをしてきた相手の退職に伴って、メールアドレスがクローズされ、連絡の取りようがなくなるか、最悪メールアドレスだけ残ってブラックホールになります。
部署名も、兼務が増えてくると適切な署名を使うのも大変ですし、そもそも部署のある場所にいないという事例もよくみられます。
「そのメールは誰に読んでほしいのか」
とにかく関係者全員で情報を共有しておく、検索機能は使えるかどうかわからないというのはよくあることですね。メインの窓口の人だけが送受信し、受信側でタグでもつけて共有設定をするという方法もあるはずなのですが、そもそも検索機能を前提にできない時点で、あまり凝ったシステムは使わないことが前提でしょう。スレッドも、そういう機能があるということの認知も低いですし、スレッドを切ってしまうMUAもあったと思います。
件名は、携帯電話メールになって習慣が大きく変わったように思います。端末の検索機能で最新のメールを探して、それに返信する形で別用件のメールを送ることが普通になりました。
添付ファイルも、なんで今更100GBかそこらのファイルを添付できないのかという気がしますが、そもそもメール中にリンクを張れるようなストレージサービスは、使用禁止になっていることが少なくありません。それこそ非対称鍵による暗号化が普及でもしない限り、ストレージを介したファイルのやり取りというのは普及しにくいのではないかと思います。
「メールを読んでもらうにも工夫が必要、返事をもらうにはもっと工夫が必要」
普通に、読まれてしかるべき内容のメールだけ送るようにしていれば、受け取る相手としても読み流したりはしないと思いますが(対応が必要かどうかわからないメールが大量に来る人には、そこを振り分ける窓口係をそもそもつけるべきだと思いますし)、むしろ発信元次第ではないでしょうか。特にGmailあたりから来たメールは無条件で広告メール扱いにされてしまうこともあります。
また、手紙型のコミュニケーションは一貫して電話型に押されていると思います。まあ、個人的には基本的にお断りしていますけどね。
「令和の時代のコミュニケーション」
会社員が土日にメールを読まないというのはむしろ当たり前で、それで大事なメールを埋もれさせる方が管理能力がないということになると思いますが、アシスタンスは提供されることが望ましいでしょうね。こういう話こそAIの出番ではないかと思うのですが、メールを出す方にしてみれば本来読んでほしいわけで、AI様に高い優先度に分類していただくコツなんてものを工夫するようになると、本末転倒ではあるかもしれません。

■2019年05月08日(水)  リテラシーがどうとかいうよりは売り手のわがままでは?
「ID貸して」なんでダメ? ゲームもダウンロード販売になった現代の「貸し借り」問題
うん、ダメですよね。危険ですよね。なら、なんでそんな裏技を使わないとできて当たり前に思える使い方ができなくて、あるいは危険を伴うような機能が前提になっているのでしょうか。

■2019年05月08日(水)  さっさとWindowsをオープンソースにして会社をたたんでしまえ
“モダンPC”訴求で個人向けPC市場活性化を狙う日本マイクロソフト
売り手の要としての立場はわからないでもないですが、どうにも発想も実装も貧相ではないかと思います。
PCの立ち位置は、電話と電卓に近いでしょう。どちらも、仕方ないから最低限の機能を使うものです。家庭内の電気製品なんてそんなもので、基本の機能さえ果たしていれば使いこなしは考える方が面倒ですが、電話は他所も使っているから使うところが、電卓はとりあえず便利になるが実際の用は果たしていないところがPCの立ち位置です。学生はまだしも、一般の人が、家庭で「クリエイティテビティ」を発揮する必要なんてないものです。情報処理作業の補助にはもちろんなりますが、そもそも情報処理作業自体しなくても別段支障のないことですし、「モダンPC」がどれだけ作業の敷居を下げるかというと、たいしたことないというのが正直なところでしょう。例えば翻訳機能なんて誰が使うのか。もちろん使う人は使うでしょうが、そもそも日本語以外使わない人が大多数でしょうし、使うにしてもモダンPCのあの狭い画面でどうするというのか。そして、パッケージになっているスマホと異なり、設定が面倒なPCを積極的に使う必要がどこにあるのか。設定が面倒なのは自由度がある代わりでもありますが、現在のPCがそれだけで完結していないためでもあります。特に、他のデバイスとの連携を売りにする割に、その連携機能を使うための準備がややこしすぎます。目の前の紙に書くことがすなわち最終的な出力を得ることでもあったのに、なんで本体と別にプリンタなるものを買ってつなぎ方まで覚えないといけないのか。なぜいんたあねっととやらをするためにあれもこれも買って、得体の知れない契約とやらをしないといけないのか。チラシや手紙なら勝手に郵便受けに届きますし、出したければ相当額の切手を貼って投函するか、郵便局に持ち込めばよいのに。スマホに入っている連絡先をPCから読むのになんであかうんとのせっとあっぷとやらが必要なのか。スマホに表示させて手で打ち込む方がよほど楽です。もちろん理由はあります。筋を理解して慣れてしまえば、たいした手間ではありません。とはいえ、他人からメエルが来るのでもなければ覚える手間の方が面倒でしょう。買い換えれば設定がやり直しになるのですから、別段今の機材でも困ってないし、買い換える必要なんてないというのは全く自然です。
それに対して、便利になるから買い換えてください、買い換えればこんなこともできるようになりますよと言ったからって訴求するはずがない。しかも買い替えサイクル3年で15万という価格はどうなのか。スマホの2年で5万円だって高すぎるから電話会社の価格補助がなければ売れないとか言われている状況です。そこを何とかするのが先でしょう。冷蔵庫や洗濯機と違って別になくても困らない、とりあえず買い替えなくても機能的には問題ない機材に15万も出しますか?
欧米の買い替えサイクルだって、そもそも買い替えに価値を見出している人しか買っていないのであれば、日本とは事情が違うということになりかねません。マーケティングに当たってそこの分析はちゃんとしたのでしょうか。
突っ込みどころばかりの戦略を億面もなく語れる執行役員というのも味がありますが、いかんせん食傷気味です。

■2019年05月07日(火)  教育的効果と成果主義がどうつながるかですが
小寺・西田の「マンデーランチビュッフェ」Vol. 2 ニュースクリップ 「ゲーム は校則違反」の批判乗り越え 茨城の高校で「eスポーツ競技部」創部
「ゲームは校則違反」の批判乗り越え 茨城の高校で「eスポーツ競技部」創部
何がスポーツかは人によって違ってくると思いますが、原理的には競技は全てスポーツでしょうね。どうも元々「気晴らし」という意味だったらしく、ビジネスや政務を離れてやることは全てスポーツ。体を動かす狩りや馬術が多かったでしょうが、カードゲームや創作活動なども該当するでしょう。ここから様々な競技が生まれてきますが(もちろん基本はアマチュアです)、この場合でもチェスや将棋もスポーツ扱いする場合もあります。当然、競馬にしろ馬術競技にしろ、スポーツと分類されると思います。カーレースもそうで、林望氏曰く、大学の自動車部は体育会だったそうな。逆に言えば、職業としてやる運動競技はスポーツとは言わないはずですが、それこそ今の高校の運動部などのように、アマチュアとして始まった競技会がプロ化していった結果、競技であればとにかくスポーツという定義に至ったようです。一方、本来スポーツとは自分で参加するものだったわけですが、競技会ともなれば観衆が生まれ、結果について賭けが行われるようにもなります。eスポーツというのはここから来ていると言えるでしょう(もちろんスポーツをしているのは競技者であって、観衆ではありません)。当然ながら、プロスポーツというのは本来賭博との関係が非常に深いものであり、日本相撲協会くらいにはダーティーです。
この意味で、小寺氏のコメントはいささか当を失しているわけですが、eスポーツと言われてもそもそも何をするのかわからないという話はあります。例えばPokemon Go!でポケモンを探し回るのだってeスポーツと言えるでしょうし(オリエンテーリングだって立派な運動競技です)、ネットマージャンも競技には違いないでしょう。まあ、陸上競技みたいなもので、メジャーな種目以外はまとめて競技会をするのでまとめた名称が必要なのでしょうが(そしてコンピューターゲーム競技会と名乗ったのではあまりにひどすぎるのは確かですが)、もうちょっと何とかならないのかなというのが、個人的な感想です。とはいえフットボール(サッカーだかアメフトだかラグビーだかわかりゃしない)なんて名前もあるわけですし、一概に「コンセンサスが得られない」とは言えないと思います。
問題はむしろ、なんで高校の部活でやるのか、ということだと思います。競技会に出たいのであればそれこそ学校外でチームでも組めばよいわけで、大洗女子学園戦車道チームなんて名義で出る必要は本来ありません。全国高等学校野球大会に出るには学校公認の部活動でなければなりませんが、あれは主催が高野連だからです。日吹コンにしても、あれは全日本吹奏楽連盟が高等学校の部というのを設定し、そこにエントリーするには学校公認の部活動でなければならないからで、それこそ一般の部で出るのであればだれかに公認してもらう必要はありません。eスポーツの場合今のところそういう縛りはないでしょう。小寺氏や西田氏の指摘する通り、なんで野球や将棋は良くてストリートファイターがダメなのかと言えば、野球や将棋は場末のゲーセンでやるものではないからでしかありません。とはいえ、「部活動」でやるものかと言われれば疑問符は付きます。個人的には、高校生ともなれば学校を離れて地域団体に入ってしかるべきで、社会が「気晴らし」など許容できないほど貧しかった昭和時代ならともかく、課外活動などというものはさっさと廃止すべきと思います(ついでに言えば実業団もいい加減にしていただきたい: 競技参加者へのスポンサーシップとは話が違います)。とはいえ現に部活動への参加を推奨し、校外での活動について制約を設ける事例が多い以上、そして校内での課外活動が評価に結びついていることも否定できない以上、「部活」として行いたいという主張には一定の合理性があります。そこで、コンピューターゲームというものは学校で行う遊戯として許容しうるかという論点と衝突するわけです。個人的には、教員側でコントロールできれば許容しうると思いますが、コントロールするのだと正しく議論できる教員は多くないのではないでしょうか。増して、競技会参加を上手に利用して教育的効果を上げられる教員がどれだけいるか(スポーツ推薦とか運動部枠などというものがある時点でおかしい)。この点で、学校のeスポーツ部については個人的には否定的です。

■2019年05月07日(火)  こういうのも反社会的行為と言うんじゃないのかな
会社は週3、週2は山へ 働き方改革で過疎地に若者を
こういうことをするなら合名会社で被用者なしでやってくれませんかね。働き方改革も被用者の待遇改善も重要ですが、株式会社みたいな形式性の高い形態で雇用みたいな一定の類型を定めて保護する形を利用してこういう好き勝手をやられると、会社とか雇用の分類があいまいになるんですよ。

■2019年05月07日(火)  外国で商売するのであれば相手国の事情は考慮すべき
日韓基本条約(1965)とはー韓国大法院(最高裁)判決を考える
まあ、「償うべき過去」はないという主張と過去の道義に反する行為を償うべきであるという主張を棚上げにしたのであれば、条約内容として解決済みにはなりませんよね。
というか、そもそも韓国大法院で最終判決が出ている以上、大韓民国国内で反対のしようはないわけで、手続には同意しない、日本政府は執行共助も提供しないという姿勢を維持しつつ、他国が大韓民国の判例を踏襲しないよう根回しをしつつ、静観するしかないわけです。当然、被告を含めた日本企業は、これによって明らかになった法的リスクを含める形で大韓民国の事業の継続を再検討することになるでしょう。また大韓民国への事業展開について何らかの政府による支持があったのであれば、生じた損害の賠償を求める訴訟を日本国内で起こすことにもなるでしょう。それが国際展開においてのリスク管理というものです。その上で、そうした法的リスクを軽減するのが、外国との国交や通交の交渉における政府の目的のひとつなのですが…そのあたりの達成に失敗した政府の無能のツケを当事者が払うのは当然なので、仕方ないでしょう。
そもそもそこまで相手、つまり大韓民国の国民を怒らせたのが旧日本政府の国策と現日本政府の無策であることは事実で、抑え込んでいたつもりのリスクが顕在化してしまっているのが現状です。お詫びなんて個人の間ですらちゃんとけりがつかないのが普通で、力づくでこちらの解釈を押し通せる状況ではない以上、とりあえずの妥協点を探っていくしかないでしょう。まあ、ちゃんとお互い落としどころを探りあっているとは思うのですが。

■2019年05月06日(月)18:37  第三次産業の経営者が倫理にかこつけて
安価な合葬墓、寺院は懸念「人生の価値考えるとひどい」
個人的には葬式屋如きに人生の価値を云々されたくありませんが、これが新聞社の価値観ということでしょうか。
個人の価値観はともかくとして、物理的にも法哲学から見ても、死骸は「もの」です。法律上特定の「もの」について処分の方法が決まっており、その辺に捨ててはまずいので、便宜上「墓」に置いているだけのことです。別に適切な供養なりお参りの便宜の提供なりというサービスを売りに対価を取るのは構いませんが、サービスの幅は広いほど良いでしょう。墓代を出せずに遺族が途方に暮れるなんて状況こそ、避けるべきです。

■2019年05月06日(月)  歩道を対向してくる自転車とか、怖いんですけど
シェアサイクルだから実現できたGWのノスタルジック地元旅
できれば現金くらいの匿名性があって欲しいとは思いますが…
ところで、自動車の運転をさせられない人に自転車に乗らせるのは危険だと思います。運転免許持っていてさえ、走るところを間違ってるだろう!という人が大勢いるんですよ。

■2019年05月03日(金)  皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
記号化された天皇、一体化に利用する「われら」
「君主は悪をなしえず」というのはそういうことだと思いますが。少なくとも本質的に関係ないのに被疑者の勤め先や家族情報を報道するよりは合理的だと思いますよ。また、世のエグゼクティブの皆さんも、陛下や皇族方並みに身を律してほしいものです。
それはともかくとして、人間なのに人権がないのはいかがなものかという議論は、世襲職を認めている場合に必ず発生する問題です。今時天賦人権論もないと思うので、公職にある場合は例外でもよいとは思いますが、本来意識的であるべきではあるでしょうね。

■2019年05月03日(金)  頑張ればスマホで全ての作業ができる?
晴れときどきモバイル、ところによりちゃっかりマイレージ
まあ、働き方改革以前に庶民の通勤時間が片道一時間というのがそもそもおかしいという話もあるわけですが。住み込みとどっちがましですかね。
テレワークとモバイルワークは本来異なるもので、同じところは同じ部署の人が同じところにいないことくらいです。テレワークの場合山籠もりや離島暮らしでもしない限りはそれなりにインフラのあるところに腰を据えることになりますが、モバイルワークの場合移動が前提となるためインフラ整備の方法論から異なったものになります。まあ、モバイルワークの極端な想定においてはどちらも同じものになるのですが…
「テレワークによる損失を回避するべく活用される情報通信技術やモバイルテクノロジが、それを使うことでかえって生産性を下げることもある。」
現状こう言わざるを得ません。特にモバイルテクノロジーはそうです。24インチのモバイルディスプレイではありませんが、まず個人が携行可能な重量に収めることが必要な時点で総重量5kg程度にはなるデスクトップシステムは論外です。また、現時点では表示装置を移動時のみであっても小型にすることはできません。小さいものを実現する方が楽な電子デバイス製造技術ですが、表示装置だけはその例外ですし、さらに視界を十分にカバーして十分な解像度を実現するところまでは行っていません。もちろん、テレワークであればモバイルテクノロジーに頼らなければ済むだけのことですし、元々モバイルワーク向けの作業であれば問題は小さいでしょう。しかし、モバイルワーク向けのワークフローになっていない作業をモバイルでこなそうとしたときの生産性低下は、無視できません。
ところで、そういう話はともかくとして、なんでテレワークやモバイルワークをそこまで振興しないといけないのか。テレワークでも仕事のやり方についてかなり大きな変革が必要ですし、モバイルワークともなれば適していない作業というのはあります。そこを踏まえないと、例えば帰りの電車で社外秘をご開帳レベルのトラブルが起きたりするわけです。そのあたりの齟齬による生産性の低下の方が、影響が大きいと思うのですけどね。
職住近接を進めた方がましだったなんてことにならないとよいのですが。

■2019年05月01日(水)  保安検査でひっからなけりゃいいのですが
GWの海外旅行は絶対に「ウォシュレット」を持っていくべし
いったい何を投稿してるんですか?というか、会社勤め始めたんじゃなかったの?
それはさておき、日本以外で温水洗浄便座を見かけないことは事実で、インドあたり頑張って進出したらいいんじゃないのと書いたこともあるのですが、少なくともギリシャとインドは必須です。というのはこの2国、ギリシャはトイレットペーパーを流してはならず、インドは紙がないんです。どうするかというと、ギリシャは紙をトイレ脇のごみ箱に捨て、インドは脇に水差しがあるので左手で洗うのです。ちょっと日本の常識ではありえないので、対応策があるなら講じた方がよいでしょう。

■2019年05月01日(水)  講演はともかくゼミは行きたくない
音楽と出会う 21世紀的つきあい方
著者は相当に性格が悪く、いろいろと仕掛けをしているわけですが、とりあえず題名だけはおかしいです。「21世紀的つきあい方」ではなく、19世紀ドイツ教養人的付き合い方というべきでしょう。もちろん、20〜21世紀初頭の事象を踏まえているという意味ではその後の話なのですが、その上であえてクラシック音楽の時代・場所に立ち返っています。この点、娯楽音楽を享受する立ち位置からすると非常に鼻につくのですが、元々が世界を唖然とさせたドイツ教養主義を土台としているだけに、著者の設定した土俵では反論が難しいでしょう。ポストモダン的議論を構築しようにも、最低でも60年代アメリカの最高学府出のヒッピーくらいの知的訓練は必要そうですし、著者はそもそも「私はモダニストだ」と開き直っています。挙句、やはりドイツ教養主義が素晴らしいと散々論じておきながら、迂闊に賛同すると「本当に〜?」くらい言ってきそうです。
音楽の聴き方は、今となっては相当特殊と思える形を前提にしています。つまり、ライブとオーディオセットを前にしての謹聴です。現代の聴き方の主流はBGMとしての聴取だと思うのですが、これは聴取ではないと言わんばかりに切って捨てられています(謹聴というモードの時代的・地理的特殊性は本人が他の著作で論じています)。とはいえ「教養みらい選書」で「音楽と出会う」ですから、知的な聴き方を前提とすることに何の問題もないわけで(うっかり読んでしまってぎょっとするのは読者の責任です)、おそらくこの人は、BGM的聴取やリラクセーションミュージックの立ち位置からもエッセイを書けます。書かせるには一計くらい必要でしょうけど(というエピソードも入っています: 企画屋は何でよりによってこの人に話を持って行ったんでしょうね?)。媒体や企画としてのテーマも選んでいるわけです。
気になるのは、20世紀以降の事象が相当に混同されている印象を受けることです。これは自動作曲や環境音楽の議論において強く感じるのですが、1980年代から2000年代の話を意図的につぎはぎしている印象を受けるのです。ディベートという場を前提としている話術というべきでしょう。
隙あらば相手を煙に巻こうとする、それこそ大学の先生あたりに少なからずいるタイプで、話は面白いですが、ゼミで相手にするのは勘弁願いたいです。
なお、芸術性とか独創性も大事だとは思いますが、通俗音楽や実用音楽も否定したものではないと思います。それこそ料理で、独創性に溢れた料理もそれを評価できる評論家もいてよいと思いますが、だからといって近所の食堂や、まして家庭料理が否定される筋合いはないと思いますし、コンビニ弁当や総菜だってあってよいし、ナポリタンスパゲッティを好もうがトレネット・アル・ペストを好もうがかまわないでしょう。最先端の創造性に触れ、その発展に参与することが文化的生活様式だというのは、人文主義的強迫観念だと思いますけどね。

■2019年05月01日(水)  本人しか知覚できない神殿?
これは革命──Oculus Questミニレビュー 5月国内発売
下準備なしに使えるようになってきているのは素晴らしいことですね。特に入力が、一昔前までは相当大規模な仕掛けを必要としたことを考えれば、ゴーグルひとつで済んでしまうというのは隔世の感があります。
しかし、買いたいかというと…いや、このデバイス、何に使うんでしょうか。もちろん、電話機やガイド機器としての使い方は理解はするのですが、また、体感ゲームに使うというのも知ってはいるのですが、現実世界でそこまで没入しますか?というか、できますか?個人的には引きこもり願望はかなり強い方で、オーディオルームとかシアタールームなどには惹かれるものを感じますが、VRということは、究極的にはこういった「ルーム」を仮想的に(かつより高度に)実現するものなのですよね。なのに現実から切り離されていないじゃないですか。使っている様子って、公共の場での携帯通話の更に痛い版ですよ?遊園地やゲームセンター、あるいは祝祭中のように「そうあるべき場」(非日常の空間)ならよいですが、適切な設備をもって隔離されていない自宅なんて、日常の空間の典型でしょう。日常の空間の一部に非日常の空間を設定するというのは、本来相当面倒な作業です。感覚的にはお札で結界を張るとか、縄で区画を区切って場を聖別するとか、そういうことでしょう(魔術では神殿を築くなんて言ったりもするようですが)。本人の意識もそうですが、他人からそう認めてもらう必要もあるのです。認めてもらえないと、結界は破られ、日常の空間に強制的に戻されてしまいます(ARゲームのプレイヤーは職質されてしかるべきでしょう)。正直、日常の空間から隔離するためもあって「ルーム」を作って引きこもったりするわけで、ならばコストの問題を除けばゴーグルだけである必然性がないでしょう。
また、VRでの遊戯というのは、仮想的な場の設定という意味合いもあるでしょうが(VRオフィスなんかその例ですね)、本来の体ではできないことをするのではないでしょうか。訓練でもあるまいし(ガイド機器としての使用はこの例ですが)、ちゃんと体が動かないと入力もままならないのでは、それこそ格闘ゲームなどできません。かといって、体が適切に動いていないと、現状のシステムでは適切なリアリティが発生しないように思います。
それこそバッハ教会でバッハ自身がオルガン曲を演奏するようなソフトならエンターテイメントとして買ってもいいと思いますが、そこまでの臨場感は当分出てこないでしょう。
正直、努力は認めるが基準に達せずという印象です。

過去ログ 2012年04月 
2016年05月 06月 07月 08月 09月 10月 12月 
2017年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2018年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2019年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2020年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2021年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2022年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2023年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月 
2024年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月