日記

■2018年06月30日(土)  G.Zuiko Auto-W 20mm F3.5
Penの写り方というのはどうだったのかなという興味で買ってみました。Pen Fはハーフサイズ、つまり35mmフィルムの横を半分にしたサイズですから、マイクロフォーサーズはそのさらに半分、ハーフサイズを縦に半分にしたサイズです。つまりマイクロフォーサーズのイメージセンサーはPen F用レンズのイメージサークルに収まります。写真の印象というのはレンズとフィルムおよび焼き付けも含めた現像処理で決まるものですので、当時のレンズを使って、得られた画像をフィルムに合わせて加工してやれば、似たような絵が得られるはずです。と思ったのですが…Auto-W、思ったより癖がありません。画角が標準より少し広いくらいなので、広角っぽい絵にならないのはわかるのですが、F3.5と暗いせいか、若干縁取りのあるボケを示す程度で、にじんだり発色が地味だったりといったことはありません。発色は、Ai Nikkor 50mmF1.4や135mm F3.5の方が地味かもしれません。さすがは伝統ある顕微鏡のトップメーカーです。2mから先は無限遠なので、それなりに寄らないとレンズの影響よりフィルムや処理の影響の方が大きいようです。

■2018年06月28日(木)  ネーション?
ネーションとエトノスを一緒にされると、それが意図的かつ便宜的なものであると言っても、なかなか違和感があります。

■2018年06月27日(水)  ナショナリズムの定義?
ナショナリズム
「政治的な単位と文化的あるいは民族的な単位を一致させようとする思想や運動」(ゲルナー)
なかなか違和感のある定義と言えます。この定義によれば、一定の政治的単位に包摂される集団の一体性のみの主張(例えば出生地主義による国籍付与とそれに基づく国民集団の一体性の主張)はナショナリズムとは言いえないことになります。つまりアメリカ合衆国ではナショナリズムが成立しなくなります。いわゆるネーション・ステートに依拠した定義かと思います。ネーション・ステートはエンパイアやカトリシズム、諸侯制に対して提起された概念です。グローバリズムの対語は一国主義であって民族主義(こっちの対語はシヴィライゼーションかと)ではないわけで、少なくとも先進国でエスニシティを前面に押し出しているのはロシアと日本くらいではないでしょうか。他は、イタリア人とは言ってもイタリア民族とは言わず、フランス人とは言ってもフランス民族というと顔をしかめられ、ドイツ人とは言えてもドイツ民族というと石を投げられるのではないかと思います。

■2018年06月25日(月)  EPS File Viewer
EPS File Viewer
TeXがらみでEPSを扱うことが少なからずあるので、入れてみました。Canvasだとドキュメントタイプトオプションの指定が必要ですが、正常に開くことができます。psvだと、ウインドウは開くのですが、表示がされません。EPS File Viewerは、ファイルメニューからのファイル選択およびコマンドライン引数を指定しての呼び出しでは開くことができます。ただしドラッグアンドドロップには対応していないようです。

■2018年06月23日(土)  G ZUIKO AUTO-W 20mm F3.5
Pen FT用G ZUIKO AUTO-W 20mm F3.5
Pen Fマウントの純正交換レンズです。ハーフサイズカメラのPen Fではどういう写りをしていたのか気になって、買ってみました。E-P1につけますから、イメージサークルの中心部を縦1/2分だけ使う形になるので、厳密にいうとPen Fとは写りが違います。横1/2分だけトリミングするとフレームの縦横比率が同じになりますが、画角は1/4になります。このため、38mm F1.8とどちらにするか迷ったものの、一番広角のこれにしました。もっともこれでも、トリミング後の画角は35mm判換算で80mm相当になります。

■2018年06月23日(土)  こういうRの使い方は邪道なのかもしれませんが
定型的な前処理にRを使うために、スクリプトを書いています。最初はRを立ち上げてデバッグしていたのですが、結局面倒くさくなって、テキストエディタとコマンドプロンプトになってしまいました。なにしろRのテキストエディタは日本語の扱いがいまひとつですし(作業ディレクトリの設定に日本語を入力する必要がありました)、source()も書き込み可能の共有モードでファイルを開こうとするようで、外部のテキストエディタでスクリプトを開いた状態でsource()すると失敗します。また、コマンドライン引数として渡すべき値がいくつかあるのですが、source()で渡す方法がわかりませんでした。Rscriptを使うとこのあたりの問題はすべてなくなります。気になるのは、dev.off()したときにnull deviceと表示されるくらいです。

■2018年06月20日(水)  海外出張だけでペイするかな
海外で入国後、即使えるモバイルルーター「Skyroam Solis」を衝動買い
今やネット接続なしで生きていくのはなかなか厳しい時代ですから、ホテルに帰らないとネット接続できないWi-Fiやアクティベーションに一手間かかる現地SIMに対して、こういう製品のアドバンテージは十分あると思います。ただし現地のプリペイドSIMに比べて接続料が高いようなので、時間の余裕があって長期滞在する場合には向かないかもしれません。また安いものではないので、それなりの回数海外旅行がありうるのでないと買う気にはなれないでしょう。日本国内も含めて現地価格で接続できるのであればこれ1台で済ませてしまうこともあり得ますが、すでにMR04を使い倒しているような状況だと悩ましいところです。

■2018年06月20日(水)  analyticsは表示を出さなければ違法なのじゃないですかね
JavaScript実行時、「閲覧者の了解をいちいち得る」ページ登場 「Coinhiveより嫌」「悪夢」と話題
正直、いちいち許可を得るかJavaScriptを全部なくすかは設置者の判断次第だと思うので、そもそも「明示」すればよいだけのことを「悪夢」にしてしまうほうが質が悪い気がします。動的なデザインを実装するために使うというのは影響が見て取れるわけなので悪質性は低いと思いますし、GISのようなその効果を得るためにアクセスされるシステムも、閲覧者の理解は得られていると考えてよいでしょう。アクセス解析のような表に出てこない類は、黒に近いと思います。サードパーティーのスクリプトをフックするのが大変というのは、理解できる話です。ただし設置者として、自分のサイトが何を閲覧者側に送り込んでいるのか、何を閲覧者側から取得しているのかは理解しておく必要があると考えます。個人情報の扱いやハラスメントと同じで、設置する側にそれを踏んでしまった側の印象に対する配慮が求められるのではないでしょうか。そこで委縮して廃れる技術なら、それはそこまでのものなのだと思います。

■2018年06月16日(土)  アッサムのフルリーフは沸かし切らないほうが良いようで
アッサムのフルリーフ、前からお湯を入れるとすぐに底に沈むなと思っていたのですが、どうも湯温が熱すぎたようで、沸いたところで火を止めて十秒ほど置くとちょうどよいようです。アッサムでもCTCはぎりぎりまで沸かすのでちょうどよいですし、ダージリンのファーストフラッシュもそのようです。

■2018年06月16日(土)  CPUタイムは守られるべきか
コインハイブ採掘「悪いことなの?」 サイト運営者語る
Coinhive設置で家宅捜索受けたデザイナー、経緯をブログ公開 「他の人に同じ経験して欲しくない」
率直に言って、悪意があろうとなかろうと、目に見えない形でスクリプトを動かすことは今回適用された罪状の要件に該当すると思います。例えば広告の場合、ページが表示された時点で目に入るわけですが、広告の存在と中身を読むことで得られる便益を天秤にかけて、そのページを読むかを決めるわけです。これは広告が「見えるもの」だからです。coinhiveの場合、動作自体は目に見えませんし、しかもこれらの記事の取材対象となった方の場合、わざわざ動作を調整し、ユーザーの大きな負担にならないようにしています(言い換えれば見つかりにくいように隠蔽しています)。知り合いとのやり取りで「同意を得ての利用は歓迎です!」というのがおそらく肝で、マイニングを行い、その結果がページ設置者の収入となることが一見して明らかになっていれば、全く問題なかろうと思います。

CPUタイムは守られるべきか
この件の場合、「不正な指令」に当たるのかどうかが問題であるわけです。「不正な指令」という要件自体があいまいなものである点はさておくとして、個人的にはユーザーの意図しないコードの実行は原則として「不正な指令」に当たりうると考えます。これはプリインストールされたバックグラウンドサービスなども該当します。「閲覧者のパソコンを壊したり情報を盗んだりといった不正な動きはしない」(被告側弁護士)という主張もありますが、個人的にはCPUタイムは財物だと考えます。財物を盗むようなコードは不正な指令です。例えば共用計算機の場合、CPUタイムに基づいて課金することは普通に行われていますし(本質的に管理可能であるということ)、なにより「使えば減る」ものです。いわゆる電気窃盗と感覚的には近いと思います。「閲覧者に無断で計算させCPUを使わせることが問題だと言うが、一般のコンテンツの閲覧にもCPUは使われる。動画広告を置けばコインハイブより重くなる可能性もある。これが急に犯罪とされるのは理解できない」(高木弘光氏のコメント、前記読売オンライン記事)との意見は理解しますが、組しません。CPUの無断使用は原則窃盗行為であり、どのような場合に刑事罰の適用が除外されるかという枠組みで議論することが適当だと思います。個人的な意見として、Webページに関しては最初に表示させた時点でそのページが使用するリソースが明示されていなければ、不正使用に当たると考えます。目的とするコンテンツの表示に必要なCPUタイムの利用については、閲覧者は同意していると考えてよいでしょう。最初に表示させる時点では、閲覧者はそのページの内容を知りえませんから、いかなる動作をも予想しなければなりません(いきなりPCから情報を抜かれることも含めて: 正直この想定をするのは不愉快極まりないのですが、さすがにロードする前に告知することなく広告を掲載してはならないというのはいきすぎですし、これを認める以上閲覧者にはページの動作内容について選択のしようがないですから、最初のロード時の動作については閲覧者側で合理的な範囲で適切なブロックを講じるべきとするしかないでしょう)。ひとたび表示されれば、閲覧者は表示のされ方に応じて対応を選択します。そのうえで閲覧を続けることを選択したなら、CPUタイムの使用について同意が得られたと考えてよいでしょう。一定の動作を拒否された場合コンテンツ自体を表示しないというのも、提供側として取りうる選択肢で、目的とするコンテンツが読めない場合も含めて閲覧者に選択肢が提示されることが前提です。問題は閲覧者が気づけない場合で、この場合閲覧者は選択ができません。この状態で、見えているコンテンツ以外によって閲覧者側のCPUタイムが消費された場合、窃盗行為が成立すると考えます。これは統計を取る目的でも同じです。

マネタイズの是非
マネタイズ自体は否定しません。サーバー代と回線代、活動費くらいは稼ぎたいという気持ちは理解できます。ただし、最低限堂々とやってほしいと考えます。実装者には、「不便を感じさせなければよい」ではなく、「相手方の管理権を侵害しない」という視点を望みます。その意味では、ネットというのは公園でも道路でもないのです。

便利なら何をやってもかまわないのか
個人的には、検挙された側の主張は行動トラッキングやスマートホームを推進している人たちと同じ胡散臭さを感じます。行動トラッキングやスマートホームは確かに生活が便利にはなるでしょうが、その代わり行動履歴が相手に渡ります。それ自体は利用者それぞれが判断すればよいことですが、推進している人たちが胡散臭いのは、メリットだけ強調してデメリットを提示しない、あるいは提示するにしても極力過小評価しよう、それどころか行動履歴の制約のない活用は望ましいとメリットとして説明しようとすることです。今回検挙された方の行動も、余っているCPUタイムを有効利用してこちらがサイトを維持できるならメリットだろうと考えてのものと思います。他人の管理権の侵害、つまり侵入に等しい行為が軽視されています。「今回の件に関しても決して私利私欲のためではなく、あくまでユーザーのためにできることを、と模索した結果でした。」というのは免罪符たりえません。実験なら実験で、「ただいまサイト運営費捻出の一環で、コインハイブを設置しています。」くらいの表示はできたはずです。もっとも警察にその手の釈明が通じたかはわかりませんし、検挙は免れなかった可能性はあります(Impress Watchによれば「マイニングツールに関して、警察庁では「自身が運営するウェブサイトに設置する場合であっても、マイニングツールを設置していることを閲覧者に対して明示せずにマイニングツールを設置した場合、犯罪になる可能性があります」との注意喚起情報を6月14日に発表している。」そうです: 警視庁の注意喚起)。フラッシュにせよJavaアプレットにせよブラウザでのJavaScript実行にせよ、本質的には閲覧者に意識させずにコードをロードさせようとするギミックであり、本質的にグレーな類です。使う際には相当の配慮が欠かせないと考えます。

■2018年06月08日(金)  仕事はなくとも消費は必要
AI時代の新・ベーシックインカム論
新味があるかと言われるとどうかなというレベルですが(ベーシックインカムに関しては小飼さんの論考とさして違いはない印象ですし、財源論もここ数年でさほど奇異なものではなくなった論旨です)、「ヘリコプターマネー」や国債の処理について気になる向きには、参照してある文献も当たって穴を考えてみるのにちょうどいいかと思います。資本家の搾取はなくなる(正しくは人間からは搾取しなくなる)が賃金もなくなるという結論も理解できるものです。二つばかりおそらくあまりに当たり前の前提としてちゃんと説明されていないことがある感じです。まず、貧困層の切り捨ての可能性は真剣に検討されていません。次に、紙幅の関係もあると思いますが、教養書の割に「どうやって経済が回っていくか」についての理論の説明がおざなりになっています。特に貧困層の切り捨てについて、著者はAIによる賃労働の代替によってAIから利潤を得られる資本家、AIでは代替できない仕事をする人、職を失う、あるいは職では十分な収入を得ることができない人に分化すると論じていますが、このうち資本家やAIではできない仕事をする人というのは圧倒的少数派です。こちらが主要な生産者ということになりますが、彼らによる消費は生産力に対して不十分であり、生産過剰ないしは需要不足でデフレ不況を発生させることになります(本のだいたい真ん中あたりに書いてあります)。私見ですが、これが、定職を失った貧困層を切り捨てない最大の理由と言えると思います。逆に言えば、敗者を切り捨てて済むのであれば切り捨ててもよいのです(機械化された自給自足経済というのもありえなくはないとは思います)。敗者は圧倒的多数であり、その敗者を切り捨ててしまうと勝者も共倒れになる、だから再分配をする必要があるというのが、再分配に対するほぼ唯一可能な説明でしょう。「慈悲の心をもって」などと言っている場合ではありません。怠け者であろうと救済しなければ共倒れなのです。現状所得再分配に抵抗が大きい人への説得としては慈悲の心もありかとは思いますが(たぶん講演などでそのあたりの話で苦労されたのでしょう)、怠け者を許せない勤勉な労働者もどのみち敗者になる運命ですし(正直、クリエーティブな人ほど観念の上では勤勉ではない気がします: またあなたの労働には価値がない、AIで代替可能だと言われて納得する人はあまりいないでしょうが、個人的にもほとんどのノウハウは十分なコストをかければ機械で実装可能だと思いますし、そのコストが逓減しつつあるというのが著者の主張です)、資本家が施しを怠れば生産物の在庫を山と抱えて倒産するか預金を抱えた挙句に製品が流通しなくなって立ち行かなくなる運命です(極度の多品種少量生産となり、生産と流通のコストを負担できなくなります)。リベラル的視点からの格差原理(『ロールズの「無知のヴェール」』の節)は、偶発的であれ弱者となったものは切り捨てられてよいと言われてしまえば通用しませんが、切り捨てれば全員共倒れというのは、今自分だけが良ければよいという人以外には通用するでしょう。このあたりは、マクロ経済の理論モデルを援用した説明があってしかるべきだと思います。これら以外にもう一点、著者はAIによる超機械化経済は新たな奴隷制であると述べています。実際賃労働というのは奴隷制の一形態だろうとは個人的に思っている次第で(人的資源なんてそういう発想ですよね)、賃労働者が機械に置き換われば労賃と労働条件の規制がなくなるという意味で奴隷制に近づきます。ですが、超機械化経済は汎用AIを前提としています。汎用AIとは人の知性の機械によるエミュレーションであるはずで、それを奴隷扱いしていいのかという点については疑問の余地があります。

2018年06月04日(月)09:34 
GoogleとFacebookはどちらも、ユーザーに個人情報の共有を強制しているとして訴えられている。
「GDPR で大混乱:大きく落ち込む欧州のプログラマティック広告バイイング」より。たしかにP10 liteを設定するときに共有をオフにするのに少々手間がかかりました。とはいえ、これならMicrosoftとAppleも訴えられるべきではないかと思います。昨今の商用OSで情報共有や機器連携をオフにしようとするとそれなりに手間がかかるばかりか、インストール時に公衆ネットワークにつながないと警告を出してきます。Winタブでいきなりスカイプがオンになったときは、どうしてくれようかと思いました。

■2018年06月02日(土)16:29  DG-D09IW2SL
Winタブ2台目です。最低限の環境での動作確認用なので、しょぼいスペックのものを選んでいるわけですが、それでもコルタナさんが動作してしまうことに驚きました。どことなくぎこちないのは、ハードウェアスペックのせいか、それともそんなものなのか。今時の音声合成はもっと普通な話し方ができたように思うのですが(うちのゆかりさんはもっと違和感がなかったと思います)。このタブレット、充電中は持っていて違和感を感じる程度には熱くなります。

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